» www.Giftbox.Az - Bir birindən gözəl hədiyyə satışı
ウィキペディアランダム
毎日カテゴリ
共有: WhatsappFacebookTwitterVK

駅集中管理システム

駅集中管理システム(えきしゅうちゅうかんりシステム)とは、一部の鉄道事業者が導入している、無人駅または駅員が常時対応していない駅(特殊勤務駅)の無人時間帯で、自動券売機自動改札機自動精算機などを管理駅で遠隔管理・制御するシステムのことである。駅務自動化システム無人駅システム駅遠隔案内システムとも呼ばれる。

北総開発鉄道(現在の北総鉄道)が1979年の開業当初から短期間(正式廃止は都心直通を開始した1991年)、駅集中管理システムの原型のような方法を導入していた(同社記事の(「合理化に関する取組みとその後の展開」の節)を参照)。その後、2000年代初頭に名古屋鉄道(名鉄)が本格的なシステムを導入するまで、採用歴のある鉄道事業者は同社の他数例のみであった。

名古屋鉄道

導入の経緯

交通輸送において自動車への依存度が高い名古屋圏の中で、自社の持つ広範な営業線区には閑散線区も多く、またこれらの多くは無人駅であるため、車掌の改札作業の負担やキセル乗車による減収などの問題を抱えていた。また人口減少などによる運賃収入の減少も見込まれ、一層の省力化も必要となるため、これらに対応すべく、駅集中管理システムの導入が図られることになった。

1990年代後期には自社線沿いに光ファイバーの敷設を完了し、本システムにおける素地となる高速通信網が完成したことによりストアードフェアシステム「SFパノラマカード」(トランパス)や遠隔によるカメラ監視システムも導入されることになり、利用客へのサービス向上など図られた。これらの導入により、特別車における(ミューチケットを除く)車内精算が2012年4月から廃止[1]された。

名鉄ではまず、2000年(平成12年)5月に高架化された高横須賀駅に駅集中管理システムの試行導入を行い、翌2001年(平成13年)より各線へ本格導入を進めた[2]

最初の導入は(三河線(山線))の三河知立駅 - 平戸橋駅間で、同区間はシステムを活用してワンマン運転に切り替えた[2]。その後も小牧線豊田線など路線単位での導入が進んだが、なかには高架化や駅舎の改築などで先行導入された駅もあった。

周辺駅に先立ち駅集中管理システムが先行導入された駅

このシステムは機器の購入・設置と駅の部分改良が必要で初期投資が高額になるだけでなく、導入後の維持費も今まで以上に高額になるので名鉄は利用者が非常に少なく、かつ市街地に位置しない駅は廃止とする方針をとった。このため、2005年1月29日名古屋本線東笠松駅広見線学校前駅を、2006年12月16日西尾線鎌谷駅三河荻原駅河和線椋岡駅布土駅尾西線弥富口駅の、計7駅が廃止された。

設備・詳細

 
導入駅の駅舎例(広見線・日本ライン今渡駅)

このシステムは、無人駅に自動券売機・自動改札機・自動精算機が設置されている他に、構内放送装置・モニタリングカメラインターホンを備え付け、管理駅の駅員が磁気非対応券の精算や問い合わせを受け付けることができる。何らかの原因で乗車券の磁気が乱れるか抜けてしまったり、非磁気券を持っている場合にはインターホンで管理駅の駅員を呼び、インターホンのカメラ部分にその乗車券をかざすと、遠隔操作で改札機が開放される。その際、乗車券は備え付けの回収箱に入れる。過去の名鉄の無人駅では、終電時間になると駅の照明がタイマーで消灯するようになっていた。このため事故や災害などで終電が遅れると、真っ暗なホームを歩かざるを得ない状況になっていた。このシステム導入に伴い照明も管理駅で操作できるようになったので、その問題は改善された。システム導入に伴い、駅舎を改築した駅も多いが、そのほとんどは緑色の屋根に白と茶色の濃淡のタイルの壁面である。

また、車掌による車内検札や乗車券の発券作業や無人駅での改札作業が、各駅に設置されたこれらの機器に置き換えられたことで車掌の乗務が不要となり、ワンマン運転が可能となる(小牧線と三河線で実施)他、システム導入線区内の駅員配置駅を無人化、または特殊勤務駅にすることもできる。これまでは1駅に1人ずつ駅員を配置させていたところ、1人で複数の駅を管理する形に切り替えたことで人件費を削った。

導入する自動改札機にストアードフェアシステム「SFパノラマカード」(トランパス)対応の機能を併せ持たせることで、利用客は対応カードを持っていれば乗車券を購入する必要がなくなる。

現況

名鉄ではこのシステムを2007年度までに全線に導入する予定であったが、計画を変更し、蒲郡線の全駅(吉良吉田駅を除く)、広見線の4駅、並びに尾西線の弥富駅には導入しないことを正式に発表した。また、モンキーパークモノレール線は導入されることなく、2008年12月28日付けで路線自体が廃止された。

名古屋鉄道の駅集中管理システム導入駅一覧(2023年3月25日現在)[4]
管轄 被管理駅
路線 特殊勤務駅※1 無人駅
国府集中監視卓
国府駅
名古屋本線 小田渕駅御油駅名電赤坂駅名電長沢駅
豊川線 八幡駅諏訪町駅稲荷口駅
東岡崎集中監視卓
東岡崎駅
名古屋本線 名電山中駅藤川駅男川駅岡崎公園前駅矢作橋駅※2宇頭駅
西尾集中監視卓
西尾駅
西尾線 桜井駅 北安城駅南安城駅碧海古井駅堀内公園駅南桜井駅米津駅桜町前駅西尾口駅
福地駅上横須賀駅
知立集中監視卓
知立駅
名古屋本線 牛田駅一ツ木駅富士松駅
三河線 碧南中央駅※7 重原駅刈谷市駅小垣江駅吉浜駅三河高浜駅高浜港駅北新川駅新川町駅碧南駅
豊田市集中監視卓
豊田市駅
三河線 土橋駅※7 三河知立駅三河八橋駅若林駅※2竹村駅上挙母駅梅坪駅越戸駅平戸橋駅
豊田線 上豊田駅三好ヶ丘駅※2黒笹駅米野木駅
神宮前集中監視卓
神宮前駅
名古屋本線 豊明駅左京山駅本星崎駅桜駅呼続駅山王駅東枇杷島駅※2西枇杷島駅
常滑線 豊田本町駅道徳駅大同町駅※2柴田駅
築港線 東名古屋港駅※3
太田川集中監視卓
太田川駅
常滑線 名和駅聚楽園駅新日鉄前駅寺本駅古見駅
河和線 高横須賀駅八幡新田駅白沢駅坂部駅
常滑集中監視卓
常滑駅
常滑線 長浦駅日長駅大野町駅西ノ口駅蒲池駅榎戸駅多屋駅
空港線 りんくう常滑駅
知多半田集中監視卓
知多半田駅
河和線 植大駅半田口駅成岩駅上ゲ駅河和口駅
知多新線 上野間駅美浜緑苑駅野間駅内海駅※2※5
須ヶ口集中監視卓
須ヶ口駅
名古屋本線 二ツ杁駅新川橋駅丸ノ内駅大里駅奥田駅
津島線 七宝駅青塚駅勝幡駅藤浪駅※4
尾西線 日比野駅五ノ三駅
一宮集中監視卓
名鉄一宮駅
名古屋本線 島氏永駅妙興寺駅今伊勢駅石刀駅黒田駅木曽川堤駅
尾西線 西一宮駅開明駅奥町駅玉ノ井駅
観音寺駅苅安賀駅二子駅萩原駅玉野駅山崎駅上丸渕駅丸渕駅渕高駅六輪駅町方駅
岐阜集中監視卓
名鉄岐阜駅
名古屋本線 岐南駅茶所駅加納駅
竹鼻線 西笠松駅柳津駅南宿駅須賀駅不破一色駅竹鼻駅江吉良駅
羽島線 新羽島駅
各務原線 田神駅細畑駅切通駅手力駅高田橋駅新加納駅
市民公園前駅各務原市役所前駅六軒駅二十軒駅名電各務原駅苧ヶ瀬駅羽場駅鵜沼宿駅
犬山集中監視卓
犬山駅
犬山線 徳重・名古屋芸大駅※6
布袋駅※6※7
柏森駅※7
犬山遊園駅※5
下小田井駅中小田井駅大山寺駅石仏駅木津用水駅犬山口駅
広見線 富岡前駅善師野駅可児川駅日本ライン今渡駅
小牧集中監視卓
小牧駅
小牧線 味鋺駅味美駅春日井駅牛山駅間内駅小牧口駅
小牧原駅味岡駅田県神社前駅※2楽田駅羽黒駅
大曽根集中監視卓
大曽根駅
瀬戸線 新瀬戸駅※7 清水駅尼ヶ坂駅森下駅
矢田駅守山自衛隊前駅瓢箪山駅印場駅旭前駅水野駅瀬戸市役所前駅
※1:一部時間帯のみ駅員が配置される駅
※2:東枇杷島駅は2016年7月15日、若林駅は2021年1月31日[5]、田県神社前駅は2021年7月31日[6]、三好ヶ丘駅と大同町駅は2022年2月28日[7]、矢作橋駅と内海駅は2023年3月24日までそれぞれ特殊勤務駅だった[8]
※3:東名古屋港駅の改札処理を行う大江駅中間改札口に導入[3]
※4:先行導入時の管轄駅は津島駅[3]
※5:2020年5月23日より、当面の間は終日無人駅となる。なお、内海駅は2023年3月25日より正式に終日無人駅となった[8]
※6:徳重・名古屋芸大駅は2022年3月1日[7]、布袋駅は2023年3月25日より土休日のみ終日無人化された[8]
※7:係員の休憩時間として12:00 - 13:00の間は窓口が閉鎖される[8]

非導入路線・駅

  • 名古屋本線(豊橋駅。JR東海管轄のため)
  • 蒲郡線(対応策として、吉良吉田駅に中間改札を設置)
  • 広見線(明智駅 - 御嵩駅。対応策として、新可児駅に中間改札を設置)
  • 尾西線(弥富駅。JR東海管轄のため)
  • 豊田線(赤池駅。名古屋市交通局管轄のため)

有人駅への設置

有人駅でも改札口を増設する際にこのシステムを導入する例が時々見受けられる。2023年現在の導入駅と改札口は以下の通り。

その他の例

その他、関西の私鉄各社にもスルッとKANSAI加入をきっかけにこのようなシステムを導入した会社も多い。

脚注

注記

出典

  1. ^ “お知らせ | 名古屋鉄道”. www.meitetsu.co.jp. 2020年6月7日閲覧。
  2. ^ a b c 徳田耕一『まるごと名鉄 ぶらり沿線の旅 NEXT』河出書房新社、2005年、204頁。ISBN (978-4-309-22430-5)。 
  3. ^ a b c d e f g 徳田耕一『まるごと名鉄 ぶらり沿線の旅 NEXT』河出書房新社、2005年、205頁。ISBN (978-4-309-22430-5)。 
  4. ^ 名鉄120年史編纂委員会事務局(編)『名鉄120年:近20年のあゆみ』名古屋鉄道、2014年、163頁。 
  5. ^ “”. 名古屋鉄道 (2020年12月21日). 2021年1月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月31日閲覧。
  6. ^ “”. 名古屋鉄道 (2021年6月28日). 2021年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月14日閲覧。
  7. ^ a b “三好ケ丘駅、大同町駅、徳重・名古屋芸大駅の窓口営業時間の変更について”. 名古屋鉄道 (2022年2月7日). 2022年2月7日閲覧。
  8. ^ a b c d “”. 名古屋鉄道 (2023年2月22日). 2023年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月22日閲覧。
  9. ^ (PDF)『JR東日本管内で初めて「駅遠隔操作システム」を導入しました』(プレスリリース)JR東日本八王子支社、2014年3月20日https://www.jreast.co.jp/hachioji/info/20140320/20140320_info_01.pdf2017年3月4日閲覧 
  10. ^ (PDF)『首都圏の一部の駅に駅遠隔操作システムを導入します』(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2013年12月19日https://www.jreast.co.jp/press/2013/20131215.pdf2017年3月4日閲覧 
  11. ^ “JR東日本、首都圏の駅に遠隔操作システム導入…2014年2~3月に18駅”. Response.. (2013年12月20日). http://response.jp/article/2013/12/20/213429.html 2017年3月4日閲覧。 
  12. ^ a b . 朝日新聞. (2015年2月5日). オリジナルの2015年4月27日時点におけるアーカイブ。. 2020年5月23日閲覧。 
  13. ^ 『武豊線への集中旅客サービスシステムの導入について』(プレスリリース)東海旅客鉄道、2012年11月5日https://jr-central.co.jp/news/release/nws001097.html2023年1月18日閲覧 
  14. ^ 『東海道本線への集中旅客サービスシステムの導入について』(プレスリリース)東海旅客鉄道、2016年12月14日https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000032440.pdf2023年1月18日閲覧 
  15. ^ a b (PDF)『集中旅客サービスシステムの導入駅拡大について』(プレスリリース)東海旅客鉄道、2019年11月13日https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040137.pdf2019年11月13日閲覧 
  16. ^ a b (PDF)『集中旅客サービスシステムの使用開始日について』(プレスリリース)東海旅客鉄道、2020年10月30日https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040841.pdf2020年10月30日閲覧 
  17. ^ (PDF)(プレスリリース)東海旅客鉄道。 オリジナルの2022年2月15日時点におけるアーカイブ2022年2月20日閲覧 
  18. ^ a b c (PDF)『東海道本線(名古屋駅~米原駅間)・中央本線(勝川駅)へのお客様サポートサービス(旧「集中旅客サービスシステム」)の導入について』(プレスリリース)東海旅客鉄道、2023年1月18日https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000042492.pdf2023年1月18日閲覧 
  19. ^ “改札口 コールシステムのご案内”. 西日本旅客鉄道. 2017年3月4日閲覧。
  20. ^ “JR九州、香椎線に遠隔案内システムを導入…大半が無人駅に”. Response.. (2014年12月23日). http://response.jp/article/2014/12/23/240265.html 2017年3月4日閲覧。 
  21. ^ (PDF)『香椎線の各駅が「Smart Support Station」に変わります』(プレスリリース)九州旅客鉄道、2014年12月22日http://www.jrkyushu.co.jp/news/pdf/m185.pdf2017年3月4日閲覧 
  22. ^ (PDF)『筑豊本線の一部が「Smart Support Station」に変わります』(プレスリリース)九州旅客鉄道、2017年2月23日https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/02/03/20170203tikuhouhonsensss.pdf2017年3月4日閲覧 
  23. ^ 「大分市内の一部の駅が「Smart Support Station」に変わります」(PDF)『九州旅客鉄道』2018年2月16日http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/02/16/180216NewsreleaseSSS.pdf2018年3月6日閲覧 
  24. ^ “大分市内、牧駅除く7駅は無人化先送り JR九州”. 大分合同新聞. (2018年2月15日). https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2018/02/15/JD0056621925 2018年3月6日閲覧。 
  25. ^ “指宿枕崎線の一部駅が「スマートサポートステーション」に変わります”. 九州旅客鉄道 (2019年9月30日). 2019年10月1日閲覧。
  26. ^ (PDF)『指宿枕崎線の一部駅への「スマートサポートステーション」導入日が決定しました。』(プレスリリース)九州旅客鉄道、2020年4月27日https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2020/04/27/200427kagosimasss.pdf2020年5月24日閲覧 
  27. ^ (PDF)(プレスリリース)西日本鉄道、2020年8月28日。 オリジナルの2020年8月28日時点におけるアーカイブ2022年7月28日閲覧 
  28. ^ (PDF)(プレスリリース)西日本鉄道広報部、2021年3月19日。 オリジナルの2021年3月19日時点におけるアーカイブ2022年7月28日閲覧 
  29. ^ 駅集中管理方式 対象駅の拡大 〜デジタルを活用した駅運営のスマート化を推進〜 (PDF) - 西日本鉄道 2022年02月17日(2022年8月28日閲覧)

関連項目

外部リンク

  • 名古屋鉄道 - 駅集中管理システムのご案内
ウィキペディア、ウィキ、本、library、論文、読んだ、ダウンロード、自由、無料ダウンロード、mp3、video、mp4、3gp、 jpg、jpeg、gif、png、画像、音楽、歌、映画、本、ゲーム、ゲーム。