『ラヴ・レターズ』(原題:Love Letters)は、アメリカ合衆国の劇作家(A.R.ガーニー)が制作した朗読劇の戯曲。幼なじみの男女が1930年代から1980年代にかけ半世紀にわたって交わす往復書簡により綴られる恋物語で、互いを意識しつつも別々の道へ進んだ2人がやがて再会し激しく惹かれ合うさまを描く[1]。1990年ピューリッツァー賞戯曲部門最終候補作。
ラヴ・レターズ LOVE LETTERS | |
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作者 | (A.R.ガーニー) |
国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
ジャンル | 朗読劇 |
幕数 | 2 |
初出情報 | |
初出 | 舞台公演 |
刊本情報 | |
刊行 | 1989年 Dramatists Play Service |
初演情報 | |
場所 | ロング・ウォーフ・シアター(コネチカット州ニューヘイブン) |
初演公開日 | 1988年 |
(ポータル 文学) (ポータル 舞台芸術) |
初演は、1988年コネチカット州ニューヘイブンのロング・ウォーフ・シアター。並んで座った2人の男女が、手にした台本を読み上げるだけのシンプルな舞台構成であるが、1989年にブロードウェイ、エディソン・シアターに登場するや注目を浴びた。以後、イギリス、フランス、オーストラリア、デンマーク、オランダ、アルゼンチン、ドイツ、日本など世界各地で上演されている。
あらすじ
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幼馴染みのアンディとメリッサ。二人は思春期を迎えてお互いを一番近い異性として意識しはじめる。しかし同時に、自分たちが友だち以上の関係にはなれないことにも気づき、二人はそれぞれまったく別の道へと進んでいく。互いに別の人間と結婚した二人だったが、ふとしたきっかけで再会する。
登場人物
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書誌情報
この節には内容がありません。(2019年6月) |
Gurney, A. R. (1990). Love letters, and two other plays, the golden age and What I did last summer. New York, N.Y., U.S.A.: Plume. [2] [注 1]
日本版
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作品の魅力に惹かれたプロデューサーの内藤美奈子(PARCO劇場・当時)と翻訳家・演出家の青井陽治が上演権を獲得し、青井の訳・演出により東京・PARCO劇場にて1990年8月19日に役所広司と大竹しのぶの出演で初演、同月に(劇書房)より刊行された。以来、同じ台本をさまざまな年齢・個性のカップルが四半世紀以上にわたって演じ続け、朗読劇の金字塔を打ち立てた[3][4]。当初の10年間は劇場スケジュールの隙間に、上演中の演目の休演日などを利用して舞台セットもそのままに上演されていたが、定着した2000年より本作のために劇場スケジュールが割かれるようになった[3]。建て替えに伴う2016年からの劇場休館時には、旧劇場閉館前の最後の演目として上演[5][6]。また2020年の新劇場開館時に「ラヴ・レターズ こけら落しスペシャル」として上演が予定され、あわせて「日本上演30周年」「上演回数500回」となる[4][7][8]。
作者A.R.ガーニーの指定により稽古は1回のみで[9]、まず演出の青井が作品を解釈する上で基礎となる物語の時代背景や社会情勢などを4、5時間かけて丁寧に説明し、続いて本読みを1回のみ行う。基本的に「こう読んでください」という指示はなく、「読みたいように読んでください」と演者の感覚に委ねられている[3]。第1回公演から第469回公演(2016年12月)まで26年間に渡って演出を手掛けた青井が2017年9月に死去した後は[10]、同年12月の青井の追悼公演より藤田俊太郎が後を引き継ぎ、青井の残したノートをもとに演出を手掛ける[9]。
青井は生前最後まで「今のお客様にダイレクトに言葉を伝えるにはどうしたらいいのか」と翻訳の見直しを続けており、2019年の「黒柳徹子スペシャル『ラヴ・レターズ』[11]」より青井が最後に翻訳を手直しした新訳版の台本にて上演されている[1]。
出演者
Season (1 - 5)
| Season (6 - 10)
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Season (11 - 15)
| Season(16 - 20)
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Season (21 - 25)
| Season (26 - 30)
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Season (31 - )
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スタッフ
書誌情報(日本版)
- A.R.ガーニー(作)、青井陽治(訳)『ラヴ・レターズ』(1990年8月、(劇書房)、(ISBN 978-4-87574-550-1))
- A.R.ガーニー(作)、青井陽治(訳)『劇書房ベストプレイ・シリーズ 30 ラブレターズ』(2000年10月、劇書房、(ISBN 978-4-87574-573-0))
- A.R.ガーニー(作)、青井陽治(訳)『ラヴ・レターズ』(2010年6月、劇書房、(ISBN 978-4-87574-605-8))
脚注
注釈
- ^ 現在入手可能な唯一の「ラヴ・レターズ」の原語版台本
- ^ 「黒柳徹子スペシャル」として上演[11]。
- ^ 2019年10月12日は令和元年東日本台風(台風19号)のため公演中止。
- ^ 新生パルコ劇場の開場にともなう「ラヴ・レターズ こけら落しスペシャル」として上演[7][8]。
- ^ パルコ劇場オープニングシリーズ「ラヴ・レターズ 30th Anniversary Special」として上演予定[12]
- ^ 「ラヴ・レターズ〜Spring Special〜」として上演予定[13]。
- ^ 「ラヴ・レターズ〜31st Anniversary Special〜」として上演予定[14] 。
- ^ 「秋田市文化会館40周年記念事業招聘公演」として上演予定
出典
- ^ a b 藤田俊太郎; 尾上右近(インタビュアー:こむらさき)「藤田俊太郎×尾上右近、対談「こんなに怖い想いをしたのは初めて」 29年目の『ラヴ・レターズ』を語る」『SPICE』、イープラス、2019年10月18日 。2019年10月23日閲覧。
- ^ Gurney, A. R. (1990). Love letters, and two other plays, the golden age and What I did last summer. New York, N.Y., U.S.A.: Plume. ISBN (0-452-26501-0). OCLC 21330807
- ^ a b c “朗読劇「ラヴ・レターズ」25年続くワケ 現パルコ劇場最終公演”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2016年8月1日) 2019年6月29日閲覧。
- ^ a b “PARCO劇場、REBORN! こけら落とし公演は『志の輔らくご』と『ラヴ・レターズ』を上演”. SPICE (イープラス). (2019年6月19日) 2019年10月24日閲覧。
- ^ “パルコ劇場休館前の最終日「ラヴ・レターズ」に渡辺謙&南果歩夫妻”. ステージナタリー (ナターシャ). (2016年6月30日) 2019年10月24日閲覧。
- ^ “渡辺謙&南果歩 夫婦共演で感謝 パルコ劇場43年の歴史に幕”. デイリースポーツ online. (2016年8月7日) 2019年10月24日閲覧。
- ^ a b “「ラヴ・レターズ」に大竹しのぶら5組10人出演へ”. 日刊スポーツ. (2019年12月3日) 2019年12月3日閲覧。
- ^ a b “橋本愛、リリー・フランキーと初の朗読劇 2月・新PARCO劇場こけら落としに登場”. ORICON NEWS (oricon ME). (2019年12月3日) 2019年12月3日閲覧。
- ^ a b 藤田俊太郎(インタビュアー:こむらさき)「演出家・藤田俊太郎ロングインタビュー!「『ラヴ・レターズ』はずっと続けていきたい作品です」」『SPICE』、イープラス、2018年6月10日 。2019年6月29日閲覧。
- ^ “青井陽治さん死去 「ラヴ・レターズ」26年欠かさず演出 朗読劇の金字塔に”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2017年9月2日) 2019年6月29日閲覧。
- ^ a b “黒柳徹子スペシャル「ラヴ・レターズ」、相手役は高橋克典・筒井道隆・吉川晃司”. ステージナタリー (ナターシャ). (2019年6月28日) 2019年6月30日閲覧。
- ^ “日本初演30周年の「ラヴ・レターズ」、木村達成・高柳明音ら3ペアが登場”. ステージナタリー (株式会社ナターシャ). (2020年8月4日) 2020年8月5日閲覧。
- ^ "「ラヴ・レターズ」に向井理&青葉市子、太田基裕&矢島舞美、小野大輔&茅原実里". ステージナタリー. ナターシャ. 26 February 2021. 2021年2月26日閲覧。
- ^ "「ラヴ・レターズ」岡本健一&奈良岡朋子が11年ぶりに登場、溝口琢矢&仙名彩世ペアも". ステージナタリー. ナターシャ. 24 December 2021. 2021年12月24日閲覧。
外部リンク
- 公式サイト(日本語)
- 公式サイト最新ページ(日本語)