三田 和代(みた かずよ、1942年11月20日[1] - )は、日本の女優。大阪府大阪市出身[1]。(矢島聰子事務所)所属。関西学院大学文学部中退[1]。
人物・略歴
実父は「コピーの三田」で知られる三田工業(後の京セラミタ、現・京セラドキュメントソリューションズ)の創業者であった(三田繁雄)。母は鳥取県出身で、三田工業は両親で興した会社だという[2]。この会社は後に兄の(三田順啓)が社長となった。弟は作家で大学教授の三田誠広。
関西学院大学を中退後、俳優座養成所(第15期生)へ入所[3](同期には前田吟・栗原小巻・原田芳雄・竜崎勝・小野武彦・秋野太作・地井武男・林隆三など)。
1966年、日生劇場『アンドロマック』で舞台デビュー。後に劇団四季に入団し[1]、『なよたけ』『オンディーヌ』などに主演。
テレビドラマでは『樅ノ木は残った』に出演。
1984年、劇団を退団。
『歌麿 夢と知りせば』で夫婦役を演じた岸田森とは、32歳から岸田が亡くなるまでの8年間、私生活の上での交際相手でもあった(岸田が亡くなった際には喪主も務めた)。
岸田の進言もあり、活動の中心は舞台に据えている。
出演作品
舞台
- アンドロマック(1966年、日生劇場 作:ジャン・ラシーヌ 演出:浅利慶太)
- なよたけ(劇団四季 作:加藤道夫)
- オンディーヌ(劇団四季 作:ジャン・ジロドゥ)
- わが青春の北壁(1977年、日生劇場/劇団四季 演出・浅利慶太・宮島春彦)
- (汚れた手)(1977年、パルコ/劇団四季 作:ジャン=ポール・サルトル 演出:浅利慶太)
- (カッコーの巣をこえて)(1978年、パルコ/劇団四季 脚色:(デール・ワッサーマン) 演出:浅利慶太)
- エレファント・マン(1981年、劇団四季 作:(バーナード・ポメランス) 演出:浅利慶太)
- 欲望という名の電車(1984年、パルコ/翔企画 作:テネシー・ウィリアムズ 演出:(テリー・シュライバー))
- (カサノバ'85 2世紀を旅した男)(1985年、パルコ/オフィス・トゥー・ワン 作・演出:福田陽一郎)
- (にごり江)(1985年、東宝 原作:樋口一葉 演出:蜷川幸雄)
- 國語元年(1986年、こまつ座 作:井上ひさし 演出:栗山民也)
- (ナイト、マザー)(1986年、俳優座劇場 作:(マーシャ・ノーマン) 演出:渡辺浩子)
- (最後の畜生)(1986年、加藤健一事務所 作:佐藤信 演出:出口典雄)
- イェルマ(1988年、パルコ 作:フェデリコ・ガルシーア・ロルカ 演出:渡辺浩子)
- ドレッサー(1989年、松竹 作:ロナルド・ハーウッド 演出:(ロナルド・エアー))
- マクベス(1989年、銀座セゾン劇場 作:ウィリアム・シェイクスピア 演出:森田雄三)
- (ブロードウェイ・バウンド)(1989年、パルコ/(三生社) 作:ニール・サイモン 演出:青井陽治)
- 小林一茶(1990年、こまつ座 作:井上ひさし 演出:木村光一)
- LOVE LETTERS(1990〜93、95、96、99、2003年、パルコ 作:A.R.ガーニー 演出:青井陽治)
- 頭痛肩こり樋口一葉(1991年、こまつ座 作:井上ひさし 演出:木村光一)
- (シャドウランズ)(1991年、劇団四季 作:ウィリアム・ニコルソン 演出:浅利慶太)
- がめつい奴(1992年、蝉の会 作:菊田一夫 演出:渡辺浩子)
- 日本の面影(1993、1996、2001年、地人会 作:山田太一 演出:木村光一)
- (ジェイクス・ウィメン)(1993年、パルコ 作:ニール・サイモン 演出:青井陽治)
- (糸女)(1994年、(みなと座) 作:河竹登志夫 演出:西川信廣)
- (滝沢家の内乱)(1994年、蝉の会 作:(吉永仁郎) 演出:渡辺浩子)
- ハムレット(1995年、作:ウィリアム・シェイクスピア 演出:蜷川幸雄)
- (はつ恋-抱月と須磨子-)(1995、1997、1998年、地人会 作:斎藤憐 演出:木村光一)
- 雨(1996、2002年、こまつ座 作:井上ひさし 演出:木村光一)
- 紙屋町さくらホテル(1997、2001年、新国立劇場 作:井上ひさし 演出:渡辺浩子)
- (デュエットのあとに)(1998年、地人会 作:(トム・ケンピンスキー) 演出:木村光一)
- (美しきものの伝説)(1999年、新国立劇場 作:宮本研 演出:木村光一)
- 子午線の祀り(1999年、新国立劇場 作:木下順二 演出:観世栄夫、(内山鶉)、酒井誠、(高瀬精一郎))
- 夜への長い旅路(2000年、新国立劇場 作:ユージン・オニール 演出:栗山民也)
- (恋ひ歌―白蓮と龍介)(2000、2003年、地人会 作:斎藤憐 演出:木村光一)
- ジョルジュ(2001年、世田谷パブリックシアター 作:斎藤憐 演出:佐藤信)
- (夢の裂け目)(2001年、新国立劇場 作:井上ひさし 演出:栗山民也)
- (その河をこえて、五月)(2002、2005年、新国立劇場 作:平田オリザ、(金明和) 演出:(李炳焄)、平田オリザ)
- かもめ(2002年、新国立劇場 作:アントン・チェーホフ 演出:マキノノゾミ)
- (夢の泪)(2003、2010年、新国立劇場 作:井上ひさし 演出:栗山民也)
- (喪服の似合うエレクトラ)(2004年、新国立劇場 作:ユージン・オニール 演出:栗山民也)
- (夢の痂)(2006、2010年、新国立劇場 作:井上ひさし 演出:栗山民也)
- オセロー(2006年、(幹の会) 作:ウィリアム・シェイクスピア 演出:平幹二朗)
- (鳳凰伝説)(2007年、ニッポン放送 演出・振付:上田遙)
- 瞼の母(2008年、シス・カンパニー 作:長谷川伸 演出:渡辺えり)
- (まほろば)(2008、2012年、新国立劇場 作:蓬莱竜太 演出:栗山民也)
- グッド・ドクター(2008年、シルバーライニング 作:ニール・サイモン 演出:石井愃一)
- (つゆのひぬま)(2008年、(上方芸能) 作:山本周五郎)※朗読
- リチャード三世(2009年、パルコ 作:ウィリアム・シェイクスピア 演出:いのうえひでのり)
- 雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた(2009年、Bunkamura 作:清水邦夫 演出:蜷川幸雄)
- (出番を待ちながら)(2009、2011年、(木山事務所) 作:ノエル・カワード 演出:(末木利文))
- (グレイクリスマス)(2009年、グレイクリスマスの会 作:斎藤憐 演出:(高瀬久男))
- 秘密はうたう(2011年、兵庫県立芸術文化センター 作:ノエル・カワード 演出:マキノノゾミ)
- (キネマの天地)(2011年、こまつ座 作:井上ひさし 演出:栗山民也)
- (祈りと怪物 〜ウィルヴィルの三姉妹〜)(2013年、Bunkamura/クオラス 作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 演出:蜷川幸雄)
- 頭痛肩こり樋口一葉(2013年、こまつ座 作:井上ひさし 演出:栗山民也) - 樋口多喜 役
- マクベス(2013年、Bunkamura 作:ウィリアム・シェイクスピア 演出:長塚圭史)
- 頭痛肩こり樋口一葉(2016年) - 樋口多喜 役
- ジュリアス・シーザー(2021年、PARCO劇場 作:ウィリアム・シェイクスピア 演出:森新太郎)
テレビドラマ
- ぜったい多数 (1967年、日本テレビ)
- 流れ雲 (1968年、NHK)
- 樅ノ木は残った (1970年、NHK) ‐ 律 役
- 女人平家(1971年 - 1972年、朝日放送) - 安良井
- 運命峠 (1974年、関西テレビ)- 千姫 役(第19話)
- 丹下左膳 (1974年)
- 連続テレビ小説(NHK)
- (七人の刑事) 第35話「妻の身代金」(1979年、TBS)
- (いのちの譜 今川節その生涯)(1980年、福井テレビ)
- 刑事物語'85 第13話「いじめの果て」(1985年、日本テレビ)
- 赤かぶ検事奮戦記IV 第1話「夫婦間レイプ裁判」(1985年、テレビ朝日)
- 必殺仕事人V・激闘編 第2話「大仕事! 大名殺し」(1985年、テレビ朝日) - 久坂美濃
- 火曜ミステリー劇場 / 冬の京都幽霊事件 ミステリー研女子大生のドキドキ名推理!(1991年、朝日放送) - 日下かしこ 役
- にごりえ(1993年、テレビ東京)
- ドラマ新銀河(NHK)
- 京都発・ぼくの旅立ち(1996年) - 春子 役
- 陰陽師 第6話 「鬼小町(おにこまち)」(2001年、NHK)- 小野小町 役
- 古畑任三郎 すべて閣下の仕業(2004年、フジテレビ)- 黛竹千代夫人 役
- 刑事の現場 第2話「48時間の壁」(2008年、NHK) ‐ 立花ノブ 役
映画
- 歌麿 夢と知りせば (1977年 太陽社) - お奈津
- タンポポ (1985年 伊丹プロ) - 走る男の妻(家族に最後のチャーハンを作る母)
- あげまん (1990年 ITAMI FILMS Inc.) - 雛子
- 少年時代 (1990年 「少年時代」製作委員会) - 風間しげ 役
- (およう) (2002年 映画「およう」製作委員会) - 佐々木市代 役
- SUNNY 強い気持ち・強い愛 (2018年 映画「SUNNY」製作委員会) - 阿部奈美の祖母 役
吹き替え
- 刑事コロンボ 自縛の紐(1975年、NHK) - ジェシカ・コンロイ
ラジオ
- (スタジオTODAY ホットに語ろう!)(ラジオ関西)
バラエティ
- 爆報! THE フライデー(2016年6月24日、TBS)
受賞歴
脚注
外部リンク
- 矢島聰子事務所公式サイト内プロフィール
- 三田和代 - NHK人物録