» www.Giftbox.Az - Bir birindən gözəl hədiyyə satışı
ウィキペディアランダム
毎日カテゴリ
共有: WhatsappFacebookTwitterVK

ヒューマンバグ大学 闇の漫画

ヒューマンバグ大学 闇の漫画(ヒューマンバグだいがく やみのまんが)は、人間の闇をテーマとして(漫画動画)を公開しているYouTubeチャンネル[1]。通称バグ大(ばぐだい)、ヒューバグ。 題材には実話が選ばれており、世界中で起きた事件をテーマに「危機管理」を基本理念として動画を公開している。裏社会や犯罪といった陰鬱なテーマであっても、それを通して教訓を学ぶことを目的としているため、回避不能で絶望的なテーマや視聴者を単に不快にさせるテーマは回避されている[2][1]

ヒューマンバグ大学_闇の漫画
YouTube
チャンネル
  • ヒューマンバグ大学_闇の漫画
活動期間 2019年3月25日 -
ジャンル 漫画
登録者数 167万人
総再生回数 18億8287万9814回
チャンネル登録者数・総再生回数は
2023年2月1日時点。
(テンプレートを表示)

プロデューサーは平山勝雄[3]

沿革

ダウンタウンDX』『秘密のケンミンSHOW』などで演出・プロデューサーを担当した平山勝雄が、YouTubeで流行し始めた漫画動画に着目し、映像制作に携わっていた自身の技術を用いればさらに再生数を稼げるのではないかと考えてチャンネル開設に至った[2]。開設は2019年で、当時はフェルミ研究所 FermiLabが漫画動画の様式を確立し、後追いのチャンネルが複数開設されていた時期であった[2][4]。2019年以内にチャンネル登録者数は64万3000人に達し、同年に開設されたチャンネルの中では第3位となった[5]

2020年7月時点でチャンネル登録者数80万人を突破している[2]。8月からは投稿動画の中でも人気の作品がダ・ヴィンチニュースに出張連載された[6]。また、7月時点で英語版チャンネルの製作が予定されている[2]。2020年の1年間で総再生回数は3億929万回を記録し、登録者数1000人以上のYouTubeチャンネルの中では第19位にランクインした[7]

2022年12月時点では、チャンネル登録者数160万人を超えている[8]

運営

ストーリーやカット割りなどは平山自身が考案しており、人物の表情や背景などは漫画家の表現に一任している。また、台本の製作は当初5,6人で行われていたが、小説投稿サイトでネット小説を執筆していた平山の弟に白羽の矢が立ち、以降は主に平山の弟が担当している[2]。弟の体験談に基づくエピソードも多い[9]。1チャンネルに漫画家が10人以上おり、サブチャンネルを加えた3チャンネル全てで合計30人以上の漫画家がいる。当初漫画家はインターネットを通じて募集していたが、チャンネルの知名度が向上してからは漫画家からコンタクトを取るようになり、募集の必要がなくなったという[2]

YouTubeチャンネルでの動画更新日は、チャンネル開設当初より年中無休の毎日投稿だったが、ストーリーやクオリティーなどが現在のようになってくると年中無休→週5更新→週4更新と移行していき、2023年4月現在では月・水・金・土の週4日の動画更新で落ち着いている。

動画1本あたりの製作費は7 - 8万円で、運営には1か月あたり200万円以上を要する[2]

各シリーズ

佐竹博文の数奇な人生
主人公は、佐竹博文。佐竹は日常茶飯事レベルで病気や災難に見舞われて瀕死の状態に陥ることもあるが、そのたびに生還する。作中の解説地図上東に位置する「久遠町」(くおんちょう)
2023年からは姉妹チャンネルの『バグアカデミア-漆黒の漫画-』にて『佐竹博文の数奇な人生 -新章-』が配信されている。
ドリームハンター・鬼頭丈二
主人公は、鬼頭丈二。世界を股にかける奇食ハンター・秘境ハンターの鬼頭が様々な秘境や奇食を紹介する。最近は前述した通り不幸で多発した病欠などで職を失った佐竹 博文とフリーターの紅林 二郎、大陸最強の殺し屋元 雲嵐とも行動する。
2023年からは姉妹チャンネルの『バグアカデミア-漆黒の漫画-』にて『奇食・秘境ハンター 鬼頭丈二』が配信されている。
拷問ソムリエ 伊集院茂夫
主人公は、伊集院茂夫。被害者や被害者家族・遺族・関係者からの依頼により法の網から逃れた外道を様々な拷問で責め殺していく物語。その強さ作中最強とも
紅鬼伝説 元ヤン紅林二郎
主人公は、紅林二郎。舞台となるのは、地図上中央東に位置する「志正町」。元ヤンフリーターの紅林が様々な悪事を成敗する物語。初期は一般人が悪事を行った際に動くことが多かったが、他シリーズと連動するにつれ極道組織の人間や、半グレ、マフィア、殺し屋に遭遇することがあり、怪我の度合いが酷くなっている。反面警察のご厄介になる事は減少している。
華の天羽組(旧「天羽組の武闘派 小峠華太」)
主人公は、小峠華太。舞台となるのは地図上北に位置する「空龍街」。日本有数の繁華街であり、天羽組のシマである。作中進行で轟組をたたむ若頭から正式に「朱雀町」の利権も譲り受けている。天京戦争終結後、長年敵対している老舗の武闘派組織の「河内組」との戦争が始まろうとしていたが、天羽組の幹部である野田一が関東進出を目指していた関西の武闘派組織である「天王寺組」の関連組織に襲撃され意識不明の重体となってしまい、天羽組は天王寺組との戦争「羽王戦争」が始まる。
京極組の武闘派 久我虎徹
主人公は、久我虎徹。舞台となるのは地図上南西に位置する「黒焉街」。空龍街に負けず劣らずの繁華街があり、京極組のシマである。また、老舗の武闘派である河内組との利権争いに勝利し、地図上南東に位置する「綾波町」の漁業組合の利権も持っている。天羽組との抗争前からシマを巡って城ヶ崎賢志率いる半グレ集団「羅威刃(らいじん)」と揉めていたが、天京戦争中の京極組事務所爆破事件から決定的に壊滅対象とする。
元殺し屋のメロンパン屋 瓜生龍臣
主人公は、瓜生龍臣香鈴。舞台となるのは地図上中央西に位置する「貴凛町」。大きな公園があり、瓜生の移動式メロンパン屋はここで営んでいる。町に恩義を感じている瓜生は貴凛町の人々に仇をなすものは徹底的に粛清している。暗殺組織CODE-ELのトップが銀田栄角になってからは組織の反逆者として粛清対象になっており、毛利班の仲間と共に組織と対戦している。
獅子王組(元 河内組)舎弟・阿蒜寛太の地獄日記
主人公は、阿蒜寛太。舞台となるのは地図上東に位置する「花宝町」。物騒な町ではあるが、夜はキャバクラが賑わいを見せる獅子王組のシマ。天羽組とは長年朱雀町の利権をめぐり、敵対している。また、昔は京極組と、綾波町の港の利権を巡り敵対していたが、現在は京極組が港の利権を獲得している。獅子王組の物語のテーマは「内部抗争」。次期組長候補である眉済 俊之(まゆずみ としゆき)と黒澤 航太郎(くろさわ こうたろう)の2人が跡目争いで対立していたが、跡目争いが激化し眉済派と黒澤派が互いにヒットマンを送り合い、死者も出ている。また、獅子王組組長の認知症が進行しすぎた結果、組長の意向で組名が河内組から、獅子王組へと変更された。
殺し屋一族の闇金…三門一郎太
2023年5月から追加された新シリーズ。
主人公は、三門一郎太。元々は貴族に仕える殺し屋であり、現在は闇金会社の社長である三門が債務者からは徹底的に取り立てるものの、強引に搾取されている被害者のことは救済するという勧善懲悪の物語。

主要登場人物

配信にはそれぞれのシリーズの状況や設定解説動画もあり、それによると以下のシリーズ群は同世界軸で展開されており、活動域が近隣のため別シリーズのレギュラーや準レギュラーが登場したり、コラボになっていたり、特定の事件を別人物視点や立場から描写しているエピソードもある。

声の表記は「テレビアニメ / youtube漫画」。

佐竹博文の数奇な人生

佐竹博文(さたけ ひろふみ)
声 - 杉田智和[10][11]、ヤシロこーいち[12]
佐竹博文の数奇な人生」の主人公。死刑囚編で初登場。初回登場時は死刑制度について説明するためだけの人物であり、妻と近所の男性を殺害して死刑判決を下され死刑囚として収容されたのち死刑を執行される。このため、2回目の登場以降は時間軸が初回以前の過去となっており、ボートスクールに入校させられ体罰・暴力を受け殺される寸前に陥ったり、感染症に感染して重症化し生死の境をさまよったりなど[3][13]、毎回登場するたびに何らかの災難に遭い生命の危機に陥るが、そのたびに必ず生還する。なお、致命率100%の災難(狂犬病など)には遭遇しない[3]。その類希な生命力の強さを買われて鬼頭丈二の取材ツアー同行アシスタントとなる。また、一般人でありながら生命力の強さから裏社会でも「アンデッドマン」として有名らしい。彼女・婚約者・妻として根岸千恵(後述)がいる。下痢血便を主症状とする感染症(腸管出血性大腸菌感染症、コレラ黄熱病など)に頻繁に罹っていることから大便を漏らしたりおむつを穿いていることも多い。食べ物の好き嫌いは特に無いが、加熱不十分なものを食べて感染症に罹ることも多い。
伊集院シリーズにも登場しており、ある警察官僚の息子が殺人事件を起こした際にその罪をなすりつけられ誤認逮捕されてしまうが、伊集院や情報屋の伍代の尽力により無実が証明され釈放された[14]。なお、2022年の正月に公開されたIFストーリーでは伊集院と対峙する場面があり、裏社会最強の暗殺者である伊集院ですら「仮に(佐竹が)外道だったとしても倒せる気がしない」と(佐竹の生命力の強さを)本気で恐れるほどだった[15]
死刑囚編の動画では単発の登場人物として想定されていたこともあって銀河万丈をイメージする声が当てられていたが、後の動画では担当声優であるヤシロこーいちの地声に落ち着いている[3]
2020年には彼の話題を詳細に語る単行本が発売された[3]ほか、キーホルダー、タオル、Tシャツといったグッズも発売されている[16][17]
本作最古参の主人公というのもあって他シリーズの主人公と共演する機会も多く、2023年1月時点では小峠以外の全員と共演している。(ちなみに天羽組のメンバーの中では小林幸真と工藤清志と共演したことがある)
最近は出番が激減しているが、姉妹チャンネルの『バグアカデミア』(旧・漆黒のアカデミア)を中心的に出演するようになっている。
名前の由来は戦国大名の佐竹氏と、初代内閣総理大臣を務めた伊藤博文

関係者・協力者

根岸千恵(ねぎし ちえ)
声 - 小倉唯[10][11]、末次 由布子
佐竹博文の彼女(婚約者)。初登場回では佐竹の妻として登場し、佐竹に事実無根の不倫を疑われ殺害されてしまう。次作以降では佐竹の彼女として登場する。東京都港区育ち。
実家は農家であり、父親が不適切な流通ルートを経て手に入れた牛肉を食べて博文と共に炭疽菌に感染してしまう(博文の症状から発症したのは腸炭疽症であることが分かっている)。自身と博文は無事回復したが、この際に自身の父親が亡くなってしまった。
紅林シリーズにも佐竹とともに登場したことがあり、紅林の彼女となった上堂リサとも面識を持つようになる(もっとも、すぐにトラブルに巻き込まれたが)。
綾瀬美桜(あやせ みお)
佐竹博文の隣人の19歳。おへそピアスをしている。ダンサーを夢見て引っ越してきたフリーターの女性。
意外と正義感が強く、航空事故で佐竹が重体になった際には不誠実な対応をとった航空会社に対して激怒していた。
佐竹が千恵と同棲し始めたことや鬼頭丈二の助手としての仕事を始めたことから最近では出番が激減している。
高嶺(たかね)
かつて佐竹が働いていた会社の同僚の女性。美人で性格も良いが、佐竹と同様に薬剤性過敏症症候群類鼻疽などの重篤な病気にかかりやすく、血便を漏らすこともあった。
どんな病気にかかっても必ず完治することから佐竹並みに生命力が強いという意見も多い。
名前の由来は「高嶺の花」。
先生
佐竹のかかりつけ医である高齢の医師。様々な災難に巻き込まれている佐竹を何度も救っている。
難病や致死率の高い病気も完治させるため、視聴者からの評価は高い。また、若い頃はアフリカにいたようだ。
佐竹義文(さたけ よしふみ)
佐竹博文の父親。海外の恵まれない子供や難民を支援するNPO法人に勤務している。息子と同様に不幸体質であり、アフリカに渡航した際はチンパンジーの肉を食べたことがきっかけで致死率の高い伝染病であるエボラ出血熱を発症したが2週間で完治した[18]。動画の終盤では博文にもエボラ熱の初期症状である発疹が出ており、「(このようなことが)佐竹家ではよく起こる」と言いながら不幸体質の博文の将来を心配していた。
なお、博文が少年だった頃のエピソードにしか登場しておらず、現在も生存しているかどうかは現時点では不明。
佐竹博成(さたけ ひろなり)
佐竹博文の弟。かつて博文が住んでいたアパートにて自殺したため、現在は故人である。
博文曰く「良い弟だった」らしいが父の義文とは仲が悪く、十年前に家を飛び出したとのこと。

敵対者

ジャック・スペイシー
千恵が大学時代の世界旅行で出会った白人男性。国籍はオーストラリア
一見すると日本が好きな気さくな青年に見えるが、その正体は女性に暴行を加えるのが好きな外道。しかも国境を越えてお気に入りの女性を追い続ける国際ストーカーでもある。
原作においては単発のゲストキャラクターだったが、テレビアニメ版では大幅に出番が増えている。
山本(やまもと)
かつて佐竹が住んでいたアパートの下の階にいた薬物中毒者の男。
一緒にいた女性を暴行して殺害したり、「脳内の金色のおじさんが喜ぶ」という支離滅裂な理由で上の階の佐竹の部屋に発砲するなど迷惑行為がきわめて多かった。
最後はアパートに放火して逃走したが、天羽組のシマで違法薬物を売買していたことから天羽組の小林幸真のターゲットとなり、そのまま腹を刺されて死亡した。
茂木組(もぎぐみ)の男
かつて天羽組に潰された極道組織の残党。本名は不明。
佐竹と小林幸真があるオンラインゲームのイベント会場で遊んでいたところを襲撃しようとする。小林はこれに即座に気づいて外に逃げたが、(事情を知らないため)ついてきた佐竹が落雷と(小林を撃とうとしたが躱されて電柱に当たり跳ね返ってきた)銃弾に当たってしまう。そして最終的には「大元を殺した方が早い」と判断した小林のアーミーナイフによって殺害された。(なお死ぬ直前、小林に「今から死ぬけどお前、誰なの?」と聞かれた際に「茂木組のモンじゃ!」と名乗ったが、「記憶にない」「堅気がいるところで襲ってんじゃねえよ!」と吐き捨てられた)
ちなみに重傷を負った佐竹は後に小林にとって病院に搬送され、一命を取り留めた。
矢澤(やざわ)
佐竹博文と似たような容姿の男。アルバイトをしていた佐竹と仲良くなるがその本性は外道であり、京極組の傘下にある闇金会社の社長を殺害したために京極組から狙われていた。
(佐竹の死体を自分の死体として偽装するため)佐竹に毒入りコーヒーを飲ませて冷蔵庫に監禁するが、その数日後に一条康明や野島翔によって捕獲され、ある条件(ナレーションでは「死ぬより辛い選択肢」と形容されていた)を突きつけられて生かされることとなった。ちなみにその後、佐竹は野島に救われて病院に入院することとなった。
武藤実篤(むとう さねあつ)
通り魔。幸せそうな人間を見つけて刃物で刺し殺すというきわめて危険な性格をしており、伊集院茂夫の弟子である流川隆雄から監視されていた。
動物園で係員に難癖をつけて攻撃していたため、激怒した流川に脚を破壊された。しかし何故かラクダが暴走し吹き飛ばされてしまう。その後は近くの簡易トイレで煙草を吸っていたが、そこに佐竹が避難してきたため鉢合わせることに。そして佐竹を追いかけていたラクダが簡易トイレに衝突した結果、汚物タンクが壊れてトイレ内にメタンガスが充満し、(武藤が煙草を吸っていたのもあり)大爆発を起こして汚物に塗れたまま即死した。(ちなみに一緒にいた佐竹も汚物塗れになったが奇跡的にも軽傷で澄んだ)
小西(こにし)
佐竹博文が高校3年生のときに(不登校になったため義文によって強制的に)入学させられた小西ボートスクールの校長。
非常に厳しい人物であり博文の言葉遣いが少し悪かっただけで度が過ぎた体罰・暴力を行ったほど。過去にはそれが原因で多くの子供が亡くなっており、一度は警察に逮捕され懲役刑となったものの、全く反省しておらず釈放後にまた再建した模様。
ちなみに博文は看守や小西の目を盗んで脱走したが、公衆電話で助けを呼んでいるところを発見され、再び戻されてしまう。しかし母親が引き取ってくれたおかげで二度とボートスクールに戻らずに済んだ。
モデルとなったのは「戸塚ヨットスクール」。
産業廃棄物処理業者の社長
かつて佐竹が働いていた産業廃棄物処理業者の社長。就職試験の面接においては履歴書は不要で、たった一言だけで採用を決めてしまうほどであり表向きは誰でも受け入れてくれる心の広い人物。
しかし実際には裏社会との繋がりが深く、賄賂も受け取っていた。これを知った佐竹は退職しようとしたものの、臨時ボーナスを与えて何とか引き留めていた。
その後は処理費用を払えなくなり大量の廃棄物を不法に捨てたため逮捕され、佐竹を含む従業員は全員解雇された。

ドリームハンター・鬼頭丈二

鬼頭 丈二 (きとう じょうじ)
声 - 高橋広樹[10][11]、ヤシロこーいち
ドリームハンター・鬼頭丈二」主人公。奇食ハンターであり秘境ハンター。世界各地を駆け回り奇食や秘境に挑む。幼い頃、何らかの理由で父子家庭であり、一日三食食べられない日が少なくなかったため、彼は見た目がどんな様相であっても食べ物を残すことを一切許さない性格。奇食ハンターになる前は貿易会社の社長を務めていたが、株を売った後に大量の資産を得て今に至る。
子供の頃に食べたいなごの佃煮が美味しかったことが奇食に目覚めたきっかけである。なおホンオフェなどの強烈な臭いを持つ食べ物は苦手らしく、(本人のプライドから決して残すことは無いものの)ダメージは普通に受ける。
意外にも鎖分銅を得物としており、それでピンチを切り抜けた事が数度ある。道中で猛獣や外道と遭遇することも多く、かつては同行していたガイドが亡くなることも多かったが、最近では護身術を身に付けたため同行者が亡くなることは少なくなった。
非常に広い人脈を持ち、中には歴史学者や生物学者、裏社会の人間もいる。かつては佐竹とは互いに敬語で話していたが、現在は呼び捨てかつタメ口で話し合うようになった。レギュラーおよび準レギュラーの中では(裏社会の人間を除き)おそらく社会的地位が最も高い人物であり、伊集院からも「鬼頭会長」と呼ばれていた。
「収入が少なく幼少期に苦労させられた」「臭い足を顔に押し付けられて嫌な思いをした」などの理由から父親との関係はあまり良好とは言えないが、丈二なりに「父親も苦労していた」と考えており自宅に上がることは許可している。だが相変わらず臭い素足で上がることはあまり快く思ってはいない。このチャンネルの登場人物の中には幼少期に苦労した者も多いが、鬼頭はその中でも裏社会ではなく表社会で成功を収めた数少ない人物の一人である。
佐竹と同様に近年は出番が激減しており、『バグアカデミア』への出演数が増えている。

関係者・協力者

元 雲嵐(げん うんらん)
中華服を纏った青年。鬼頭丈二とは共に秘境を愛する冒険家の仲だが、正体は「大陸最強」と評される凄腕の殺し屋。裏中国拳法二大巨頭の一人でありその強さは作中トップクラス
伊集院シリーズや久我シリーズにも登場しており、ある回では鬼頭を襲撃しようとしてきた強盗団と交戦。その際、別の目的でその強盗団を狙っていた伊集院とも(伊集院が鬼頭を狙いにきた殺し屋だと勘違いしたため)戦闘になり、最終的には「この人(=伊集院)は自分達を狙っているわけではない」という鬼頭の説得により戦闘を辞めた。作中最強クラスの暗殺者である伊集院とも互角に戦うことができた数少ない人物の一人である[19]
最近では瓜生シリーズにも登場し、銀田に雇われた裏中国拳法二大巨頭の片翼・翠蘭との決着をつけるため、瓜生たちと行動をともにすることとなる。
後に判明するが中国の奥地である一人の武侠が興した寒村の出身で、翠蘭とは同郷でなおかつ幼馴染、さらには武術の同期で互いに切磋琢磨し合う関係だった。しかし、翠蘭が金銭と名声に対する欲に取りつかれて長老を殺したにとどまらず、若者たちを先導して村を衰退させたことに怒り、武と義侠の誇りを守り、若者たちの目を覚まさせるために翠蘭を自らの手で討つことを決意し、現在の関係に至る。
翠蘭の討伐後は出演することもなくなり、共に旅をしていた鬼頭もバグアカデミアを中心に出演するようになったため、出番が激減している。なお現在は故郷の村で療養中とのこと。
木仏 蓮(きぶつ れん)
鬼頭の知人である日本人男性。「危険愛好家」を自称しており、世界中の危険なもの(獰猛な肉食動物や有毒生物など)や危険なイベントを身をもって体験するのを好む。そのため鬼頭からも「狂人」呼ばわりされるほど。
しかし極限状態になると冷静になり「死んだら二度と危険を楽しめなくなる」と判断し避難行動に移るため、今のところ死亡せずに済んでいる。身体能力も高いが、水泳だけは苦手なようだ。
姉妹チャンネルの『エモル図書館〜時々、エビル〜』にも登場する。

敵対者

マーチン
鬼頭、佐竹、紅林二郎の3名でシエラレオネバンス島に訪れた際に遭遇した巨大な野生のチンパンジー。かつて多くの現地住民を噛み殺したことから「殺人チンパンジー」「霊長類最強」として恐れられていた。
手下のチンパンジー軍団を率いて女性観光客を襲撃していたが、後に紅林と対決することとなる。(なお襲われた女性は鬼頭たちによって救助された)
霊長類最強の名に恥じない戦闘能力を持ち、紅林のパンチを喰らっても殆どダメージを受けず、逆に反撃のパンチで紅林を気絶に追い込んだほど。その後はターゲットを鬼頭に変えて襲おうとするが、意識を取り戻した紅林のアドレナリン全開パンチを喰らって(気絶こそしなかったものの)大ダメージを受け、さらに鬼頭のスタンガンによる攻撃で感電し、(命に別状は無かったものの)手下と共に森の奥へ逃げていった。
かつてシエラレオネは内戦状態にあり極度の貧困に陥っていた。そのため外貨獲得のためにチンパンジーの乱獲が行われており、親を殺害し子供を売り飛ばすという蛮行によって絶滅寸前にまで追い込まれた。つまりマーチンも被害者であり、それでマーチンを含むチンパンジー達は人間に恨みを持ち復讐することとなったのである。
モデルは実在する巨大チンパンジーの「ブルーノ」。

拷問ソムリエ 伊集院茂夫

伊集院茂夫(いじゅういん しげお)
声 - 子安武人[10][11]、伊藤 タカユキ[20]
拷問ソムリエ 伊集院茂夫」シリーズの主人公。身長は流川曰く180cmくらい。常にソムリエスタイルをしており、下には防具も仕込んでいる。様々な経緯で依頼者を迎えるための事務所をかまえ、秘密の拷問専用部屋を所持している。「人類の闇の遺産」として拷問の探求研究には余年なく、行う拷問は実際にあった、あるいは伝承されている拷問具や拷問方法を対象者の犯した罪に合わせアレンジしておこなっている。
かつては動画の冒頭部では伊集院が拷問室の椅子に座っている場面から始まることが多かったが、最近では伊集院が外出している場面から始まることも多い。またエピソードによっては拷問室ではなく別の場所で拷問を行う場合もある(特に自然や地形を利用した拷問がこのパターンになりやすい)。
シリーズ全体を通しても瓜生龍臣と並び最強の筆頭に上がるほどの戦闘力と殺気は相当なもので、あらゆる武芸・戦闘技術に精通しており、武闘派極道である天羽組の面々が恐れ、かつ一目置くほどで、(後述の村田の件で戦闘になった)日本刀と居合の達人である和中とも互角に渡り合っている(なお、伊集院は和中に対し「なぜ死に急ぐ」という言葉をかけており、殺すことを不本意に思っていた模様)。また、対象者に気取られることなく寸前まで近づけるほど気配を消すことに長けており、こちらは天羽組の須永陽咲也がよくやられている(このため、須永は伊集院を誰よりも恐れている)。こういったことから裏社会では「厄災」と評され、恐れられている(実際に口にしたのは久我、東雲、我妻の3人)。ちなみに伊集院が放つ殺気に怯えなかったのは(依頼人を除くと)裏社会でも天羽組の和中・野田、京極組の一条・六車・守若、瓜生といったトップクラスの実力者のみである。
エピソードによっては上半身裸になるシーンもあり、武道で鍛え上げられた肉体は引き締まっている。また、左肩のあたりにおそらく若い頃に負ったと思われる大きな古傷がある。
自分や知人にとって怨恨のある相手であっても、依頼がなければ対象にならない(先述の通り和中を殺すことに躊躇していた他、外道と認識している須永をターゲットとしないのもこのため)ため、自身の復讐のために動くことはない(しかし後述の浜屋の店主が殺害された際にはいつも以上の怒りを見せている)。
亡くなった被害者やその遺族が幸せになれるようにと願っている一方で、(相手が極悪人であるとはいえ)非人道的な方法で外道を殺害している自分は地獄に堕ちると考えている。依頼料は一切請求せず、伊集院財閥の財産で自身の生活を立て流川を養っている。食料や日用品などの買い出しや息抜きの旅行などで外出することもある。依頼者には単に優しく接するだけで無く、ときには「私に依頼するのは司法に反することになるが、覚悟はできているか?」「貴方も殺人の共犯者だ」などと強烈な殺気を見せて厳しく接することもあるが、それで依頼を取り下げた人間は確認されていない。
普段は相手が誰であっても丁寧語で話すが、悪人を拷問にかける際は一気に口調が荒くなり、命乞いをされても無茶苦茶な理屈を立てられてもすぐにブーメラン効果のようにして返す冷徹極まりない二面性を持つ。基本的に処刑の対象となる罪人は1回の依頼につき1人だが、エピソードによっては2〜3人を処刑することもある(その場合、罪人の恋人や父親、協力者が対象となることが多い)。ときには拷問に耐えきれず罪人が既に死亡した後に「まだ死ぬな」「もっと苦しめ」「頑張れ」などの応援(?)をすることも。罪人を護衛している人物(殆どが半グレ)のことは稀に殺害することもあるが、基本的には痛めつけるだけで命までは取らないことが多い。一人称は「私」であることが多いが、拷問時や激昂した際には「俺」に変わる。弟子の流川や紅林二郎のことは基本的に君付けで呼ぶが、あえて厳しく接する必要がある場合は呼び捨てになる。
ときには天羽組や京極組などの極道と協力することもあり、小峠華太に裏社会に関する情報の提供を依頼したり、半グレ集団との戦闘に協力してもらうこともある。だが互いに完全に心を許しているわけではなく、伊集院の方は小峠などに対して(調子に乗らないように)高圧的な態度をとることが多く、逆に小峠も「あの人(=伊集院)とはできれば関わりたくない」と思っており、仲間と認識しているわけではないようだ。天羽組組長ですら伊集院とはなるべく揉めないようにしているほど。ただし(作中で確認されている限りでは)天羽組の工藤と野田の二人とは良好な関係を築いている。京極組の一条とは敬語で話していないが、人となりを高く評価しており、極道を嫌っているわけではない。極道や半グレ集団などの反社会勢力同士の抗争などに関しては(依頼が無い限り)不干渉の立場をとっており、天羽組と京極組が衝突した際にも「堅気を巻き込むな」と小峠に警告した程度である。
実は日本でも有数の元華族として知られていた「伊集院」家の子息であり、豊富に持っている武芸や知識、教養や礼節などは当時された教育で得た賜物である。しかし、成人する前後に、政界に長年君臨していた正体不明の重鎮『御前』の暗躍により使用人を含む家族全員を惨殺された挙句に、自分の安全確保のためドヤ街でホームレスに身を落とした過去がある。この時ドヤ街の人達に色々と救われたため、現在でも彼らとの親交がある。
モデルとなったキャラクターは『北斗の拳』のケンシロウ(普段は優しいが悪人に対しては容赦ない性格などが共通しており、また、伊集院の台詞の多くはケンシロウのものであることが多い。)。

関係者・協力者

流川隆雄(るかわ たかお)
声 - 鈴木崚汰[11]
伊集院茂夫のアシスタント。身長182cm。花宝町出身。
主な仕事は拷問の準備とターゲットとなった外道の調査。また、特に悪質な外道の場合は(依頼が無くても)こちらから調査することもある。
元々は伊集院の依頼者の一人であり、大学生だった頃に両親と妹を殺害され、その犯人の抹殺を依頼したことがある。その際、伊集院の拷問執行に協力したいという強い意志を見せたことからアシスタントになった[21]
普段は外道が相手であっても(拷問中でも)常に敬語で話すが、ごく稀に激怒して敬語が崩れることもある[22]
戦闘能力では天羽組の狂人兄貴やそれに匹敵する人物には及ばないものの、それでも並の半グレであれば余裕で倒せる程度には強い。また防御力が非常に高く、紅林二郎と共にデビル・ハンド(上堂リサを拉致した半グレ集団)を襲撃しに行った際には鉄球が頭部に当たっても殆どダメージを受けなかった。だがその反面、(伊集院と異なり)「気配を消すのは苦手」という弱点もあり、外道の宮沢永徳の屋敷に潜入した際や、ある外道の調査中に瓜生龍臣とターゲットが被った際にはこの弱点が露呈している(特に後者は瓜生に一瞬で丸め込まれ何もできずに終わった。)。
とある以来の最中で知り合った紅林に、「先生(=伊集院)の指導を受けてみては」と持ち掛け、紅林が伊集院の指導を受けるきっかけを作っている。なお、ヒューマンバグ大学の漫画動画において、初期の頃と現在とで比べて、最も作画が変わったキャラであるという評価が多い(初期は顎髭が生えていた)。
伊集院シリーズの設定解説動画では主に彼が解説役を務めている。(他にも伍代やエマが担当したことも)
名前の由来は『スラムダンク』の流川楓
伍代千隼(ごだい ちはや)
声 - 緑川光[11]
伊集院に協力する凄腕の情報屋。身長179cm。喫煙者でありタバコを吸う場面がよくある。情報収集能力は警察を遥かに上回るとされる。小峠シリーズにもしばしば登場しており、天羽組の構成員からも信頼されている模様。
幼い頃に両親が蒸発したため、金を稼ぐために子供の頃から情報屋をやっていたという悲しい過去がある。18歳のときにホームレス時代の伊集院と知り合っている。
基本的に懇意にしている客のことは「〇〇の旦那」と呼ぶ(例:伊集院の旦那、小峠の旦那)。他人に素顔を見られることが嫌いらしく、基本的に顧客とは顔を合わせない。これは懇意にしている伊集院や小峠に対しても例外ではない。しかしエピソードによっては紅林や天羽組の飯豊と普通に顔を合わせて会話をしていたこともある。
クールな男であり怒りを露わにすることは稀だが強い正義感の持ち主であり、身内を殺害された依頼者に対して復讐を代行してくれる伊集院を紹介することも多い。しかし小峠シリーズでは同業者の情報をあっさり天羽組に売り渡すなど(伊集院シリーズに比べて)ドライな一面も目立つ。
裏社会で悪党から狙われている関係からか身体能力も高く(紅林曰く「京極組の一条(さん)に匹敵する」らしい)、伍代を悪人と勘違いした紅林の攻撃を全て躱している(その後紅林は謝罪した)。
ある悪徳警察官僚の息子(新村利光)が起こした女性連続殺人事件で誤認逮捕された佐竹博文のことを知っており、彼を「アンデッドマン」と呼んでいた(なお伊集院は「随分と大層な通り名だ。無職の男のものとは思えん。」と感心していた。)。
エマ
伊集院の協力者。身長167cm。峰不二子のような容姿端麗なホステスの女性(ちなみに流川からは「瓢箪または砂時計のような体つき」と言われているが、それをあまり快く思ってはいない。)。主に性犯罪者がターゲットになっている事件で活躍する。
伊集院が狙っている外道の捕獲に協力する他、依頼人に伊集院を斡旋したり事務所を訪れることも多い。普段から政財界の重鎮を相手にしていることから男の扱いに長けており、「高い教養を持ちながら馬鹿のふりもできる」と伊集院から太鼓判を押されているほど。また、伍代や小峠などと同様に情報収集能力も高い。
亡くなった光子ママを尊敬しており、外道を手玉に取る手法は光子ママから教わった。
伊集院や流川と異なり基本的に戦闘に加わることはないが、稀に(毒入りのアクセサリーで)ターゲットを無力化することもあり、最低限の護身術は身につけているようだ。
元々は依頼者の一人であり、高校生の頃に母親を外道に殺害され、その犯人の抹殺を依頼したことがある[23]。(この際、伊集院から「女の子が何でもするなんて言うもんじゃない」と諭されている)
伍代や流川のことは君付けで呼んでおり、逆に彼らからはさん付けで呼ばれている。しかし伍代が伊集院と知り合った時はまだ伊集院は拷問ソムリエでは無かったのに対しエマが高校生の時には伊集院は既に一人前の拷問ソムリエだったため、実際には伍代より年下である。
趣味は温泉旅行。伊集院や流川と共に東北地方に温泉旅行に出かけた際には戒炎の我妻京也に絡まれるが、彼の危険性を既に見抜いており、伊集院がたまたま来てくれたおかげで大事に至らずに済んだ。
長老
空龍街の郊外にあるドヤ街で50年ホームレスを続けている男性。伊集院の協力者であり、鋭い観察眼の持ち主である。彼が家族を失い絶望の底にいた時に伊集院を励まして再び彼の生きる活力を取り戻させた。そのため、彼には敬意を表して接している。
ある回では若い頃の伊集院も世話になったことがある簡易宿泊所が放火され多数の利用者が犠牲になったことから、この長老が依頼者となったことがある[24]。また、普段は長老は伊集院のことを「シゲちゃん」と呼ぶのだが、この回では自分の立場を弁えて「茂夫君」と呼んでいる。
小峠シリーズにも登場したことがあり、小峠も長老の報網と観察眼を高く評価している。なお、小峠は長老からは「カブトちゃん」と呼ばれている[25]
ゲイバーのママ
黒焉街でゲイバーを経営するママ。本名は鷺沼徹二(さぎぬま てつじ)。
伊集院とはかなり懇意な関係にあり、「茂ちゃん」と呼んで好意も抱いている。
伍代や小峠と同様に伊集院や依頼者に情報を提供したりする。伊集院が工藤清志と組んでの外道狩りを行った際、自衛もできる女性を応援として紹介した。
また、黒焉街にいる関係から京極組の高砂とも親交があり、彼を通じて伊集院を依頼人に紹介した事もある。
蟲屋の利平(むしやのりへい)
江戸言葉を話す伊集院の協力者。日本への輸入が難しいとされる海外の昆虫(そのほとんどは有毒種)を多数飼育・販売しており、拷問の際にも昆虫を使用することがある(ちなみに使用した昆虫は後でちゃんと回収している)。
先祖代々昆虫を取り扱う商売をしているらしい。また、昆虫と会話できる特殊能力を持つ。
基本的に伊集院シリーズにしか登場しないが、一度だけ佐竹シリーズに登場したことがある。郵便局に銀行強盗が現れたためオオベッコウバチを使役して銀行強盗を撃退したのだが、佐竹博文もそのオオベッコウバチに刺されて激痛のため入院してしまう。その後、謝罪の気持ちを込めて佐竹に軟膏を贈っている。
乙無慎太郎(おとなし しんたろう)
爬虫類のスペシャリスト。ワニガメアナコンダなどの危険な爬虫類を多数飼育している。
クールな性格だが、外道を決して許さない正義感も併せ持つ。
蓮見紀次(はすみ のりつぐ)
伊集院の協力者の一人で、寄生生物の若き権威。
乙無に似てクールな性格だが、外道を寄生生物の検体にしてデータを取ることに喜びを見出す狂気を併せ持つ。
氷室(ひむろ)
伊集院の協力者の一人である「神の手」の異名を持つ裏社会の闇医者。悪人がすぐに死なないように(長く苦しんでもらうために)わざわざ治療するのが主な役目。
元々は表の世界でも活躍していた天才医師だったが、ある日「一般人の少女よりも金持ちの治療を優先するように」と指示してきた上司と対立したためかつて働いていた大学病院を退職し、裏社会に逃げ込んだという過去を持つ。
小峠シリーズにも登場しており、多くの天羽組の組員の命を救っている(しかし八隅のように氷室の治療を受けても助からなかった者もいる)。
ハッカー
裏社会で活躍する凄腕のハッカー。本名は不明。関西弁を使用する。
警察ですら消去不可能だったリベンジポルノ動画をインターネット上から完全に消し去った実績を持つ。
三島義男(みしま よしお)
花宝町に住んでいる流川の親友であり幼馴染。流川より4歳年下であり、流川のことを「タカ兄」と呼ぶ。流川からは「義男くん」と呼ばれている。
幼い頃に実の両親が行方不明となり、資産家の三島家に養子として引き取られた。養父・養母は実の息子のように育ててくれ、義理の妹との関係も良好だったが、花宝町をたまたま調査していた流川と再会した数日後の夜に養父と養母、妹を殺害される(妹は犯人たちから性的暴行を受けた後に殺害された)。
その後は「家族の仇を討ちたい」という本音を漏らすが伍代に「今のお前さんには無理だ」と、流川に「なら伊集院先生に相談して」と説得され、伊集院のもとを訪れる。
なおこのエピソードでは伊集院ではなく流川がナレーターを務めた(ちなみに流川は義男が自分と同じ裏社会に入ることに強く反対していた。)。
徳永(とくなが)
伊集院の行きつけの団子屋の店主。由香という娘がおり、由香が幼い頃に妻を病気で亡くしている。
妊娠中の由香が殺害されてしまったことから、伊集院に依頼をかける。
なお元々は伊集院が拷問ソムリエであることを知らなかったようで、由香の葬儀の後に伊集院の正体を知った。

死亡した人物

浜屋(はまや)の店主
ドヤ街にある簡易宿泊所「浜屋」の店主で、長老の古くからの友人でもある。経営の利益をあまり気にせずホームレスや日雇い労働者などを安く泊めてくれる慈悲深い人物。人生に絶望しかけていたときに浜屋に泊まった若い頃の伊集院に対してシャワー代をツケで払うことを許可したり、食事をカップラーメンだけで済まそうとする伊集院に対して食事を奢ったこともある。そのため被害者の中では珍しく、伊集院にとっても非常に関係が深い人物であると言える。
ある日後述の悪徳社長(徳政)から立ち退きを依頼されるも、浜屋を頼りにしている人たちが行き場を失ってしまうことを懸念したため依頼を拒否する。その後逆ギレした徳政が雇った放火犯によって浜屋は火事になったため、宿泊客を逃がそうと翻弄するが、妻と多くの宿泊客と共に命を落としてしまった。
なお、その後は伊集院が私財を投じて浜屋を再建する予定である模様(基本的に伊集院は仕事に私情を挟まない主義なので、これはかなり珍しいことである)。
伊集院茂夫の父親
資産家・実業家。才能と実績を活かして多くの事業を手がけており、人望も厚かった。茂夫のことは次期当主として期待しており、彼に対して経営学や礼節、武道などの教育を受けさせた他、人の在り方を教えていた。茂夫の方も父親を尊敬していた模様。
茂夫が高校を卒業して間もない頃、手掛けた事業の一つが敵対企業の妨害に遭っていた。その後間もなく、殺し屋に殺害されてしまった。
伊集院茂夫の母親
心優しい人物で夫と息子のことを愛していた。夫と共に殺し屋に殺害されてしまう。
流川理恵子(るかわ りえこ)
流川隆雄の母親。スーパーマーケットで働いており外道上司だった戸塚(後述)に対して厳しく注意したが、これによって戸塚に逆恨みされ、夫と娘(隆雄の妹)共々殺害されてしまう。
なお隆雄が常に笑顔なのは、「辛い時こそ笑いなさい」という理恵子の教えによるもの。
光子ママ(みつこママ)
空龍街で活躍していたベテランのホステス。
空龍街で路頭に迷ったり悪い男に利用されそうになっている若い女性達を救い、時には自分の店で働くことを提案するなど思慮深い人物であった。天羽組とも協力関係にあり、空龍街の治安維持に努めていた。また、エマにホステスとしての基礎を教え込んだ人物でもある。
しかし15年前にある女性に絡んでいた小倉武則という外道を通報し逮捕させたことにより小倉から恨みを買い、小倉の出所後に誘拐されて殺害されてしまった。
小倉が伊集院によって処刑された後は大規模な葬儀が行われ、天羽組の組長も参列した。
なお光子ママ自身も若い頃は苦労人であり、両親が蒸発した上に悪い男に絡まれるなど辛い過去を持っていた。それでも強い心を持っていた彼女は「いつか若い女性達を守る側の人間になりたい」と決心したのである。
徳永由香(とくなが ゆか)
団子屋の徳永の娘。
信司という婚約者がおり彼の子供を妊娠していたが、大学時代の同級生だった宮根真理子が雇った2人の半グレによって殺されてしまう(胎児も死亡)。
ちなみに亡くなった胎児は男の子で、伊集院が宮根達を処刑した後、祖父(由香の父親)が雄二(ゆうじ)と名付けた。
信司(しんじ)
由香の婚約者。一流企業に勤めるサラリーマンだが、エリートであることを鼻にかけない誠実な人物でもある。
宮根に言い寄られたことがある男性の一人だが、同時に宮根の本性を見抜いていた数少ない人物でもあった。
その後は宮根に逆恨みされ、由香と同様に宮根が雇った半グレ2人に殺されてしまった。

海外の拷問ソムリエ

伊集院以外にも拷問ソムリエは世界各地に存在し、万が一外道が外国に逃亡した際にも現地で裁けるようにネットワークを築いているらしい。今のところ各国に1人ずつしか確認されていないが、現時点での体制は不明。

なお伊集院は拷問に対する熱意の強さから、世界中の拷問ソムリエから特に尊敬されている模様。

JJ(ジェイジェイ)
伊集院の協力者の一人。表向きはフィリピン教会で働いている聖職者であり子供達を含む周りの人々から好かれているが、裏の顔は拷問ソムリエであり、伊集院と同様に極悪人に対しては容赦ない。
フィリピンの武術であるカリの達人であり、カリで使うオリシを金属バットに持ち替えて極悪人を懲らしめるのが得意。
どうやら日本の外道の多くが(日本の司法から逃れるために)フィリピンに逃げてくるらしく、伊集院に自身の拷問部屋を貸すことが多く、特に伊集院と親密な関係の拷問ソムリエと言える。
サーマート
タイ王国の拷問ソムリエ。元ムエタイチャンプという輝かしい経歴を持っている。殺人術へと磨き上げたムエタイの技を、極悪人に容赦なく喰らわせるのを得意とする。また、伊集院の格闘技術は彼から学んだものも多いのだとか。
情報収集能力も非常に高いらしく、初登場時にはターゲットの外道の居場所を既に掴んでおり、伊集院からは「タイで君から逃げるのは不可能だ」と評されている。
名前の由来は実在するムエタイ選手であるサーマート・パヤクァルン
アザール
イランの拷問ソムリエ。鉄球を使った拷問を得意とする。
Mr.ダリウス(ミスターダリウス)
ルーマニアの拷問ソムリエ。西洋・東洋関係なく世界中の串刺し刑に精通しており、拷問も串刺し刑のみを行う。罪人が苦しんでいるのを見ながらワインを飲むという変わった趣味(?)を持つ。
実はワラキア貴族の末裔であり、伊集院とは拷問ソムリエというだけでなく、旧貴族の末裔であるという点も共通する。
なおかつては彼にもアシスタントがいたらしいが、あまりの責任の重さと残酷さに心が折れて退職したため、現在は一人で仕事をしている。
ソフィア・クラタ
イギリスの拷問ソムリエで日系イギリス人。作中に登場する現状唯一の女性の拷問ソムリエである。
騎士の末裔を自称しており、拷問の際には戦鎚などの武器を好んで使用する。また、伊集院の拷問に使われる武器も彼女から調達している模様。
伊集院以上に正義感が強い性格で、外道に対してははっきり怒りを露わにする。しかし外道を長く苦しめることには拘っていないらしく、「貴方(=伊集院)ほど拷問に徹底的な人はいない」と言っている。
基本的に海外の拷問ソムリエが登場する回では伊集院がその拷問ソムリエに依頼し現地に出向くというパターンが多いが、ソフィアのみこの逆パターンで本国から来日して伊集院に依頼している。
マシュー・ライアン
アメリカ合衆国の拷問ソムリエ。
元アメリカ軍人で、近代的な拷問と古来からのワイルドな拷問を使い分け、アメリカの裏社会を恐れさせる男。
日本からラスベガスに逃げてきた外道カップルを追ってきた伊集院と流川を出迎え、知り合いのオーナーが経営しているホテルのルームサービスに扮して外道カップルを拘束。二頭の巨牛による牛裂き刑で外道カップルを裂き殺している。
フェルナンド
メキシコの拷問ソムリエ。
古代アステカ文明時代の神官を先祖に持ち、そのルーツに倣いつつ外道・悪党を狩っている。
雲雀清瀧会というヤクザの組長の実子・藤代雅也とその親友・金城の外道コンビを追ってメキシコにやって来た伊集院と流川を出迎え、外道コンビを捕縛。拷問開始の際、祖先を侮辱した金城の右目を指で潰す。さらには大量のオオカワウソを潜ませた水槽の上に釣り上げ、血を流させた上で水槽に落とし、そのままオオカワウソの餌にさせた。

外道・敵対者

堂馬利信(どうま としのぶ)
政界の重鎮にして、伊集院家と同じく、旧華族の血を引く人物。極端かつ自己中心的な血統主義の持ち主で、更には傲慢かつ強欲。尚且つ自分の意に沿わない者に対しては身内でも殺害しようとする悪辣さを兼ね備えている。
かつては実力主義で尚且つ人望も実績もあった伊集院家を酷く妬んでいたが、後に伊集院家は一人息子の茂夫を除き皆殺しにされてしまう。この一件にとある政界の大物が関わっていることを堂馬は把握していた(堂馬自身が関与していたかは不明)。
自分の部下で財務次官の馬場博光(ばば ひろみつ)に汚職の汚名を被せて殺害したことで、馬場の妻が伊集院に依頼したことで彼のターゲットとなった。また同時期、一人娘が元天羽組の廣島と駆け落ちして子供を生んだことを知り、「一族の恥」と一方的に決めつけた挙句に娘一家を抹殺しようと火炎放射器を持った殺し屋を差し向けた(廣島夫婦はその殺し屋に殺害されてしまったが、赤ん坊だけは工藤と、同じくその場に居合わせた佐竹博文の尽力で救助されている。ちなみに小峠はその協力者が紅林と思っている(工藤が名前を言わなかったため))。
伊集院によって拷問室に連行された後いつものように悔恨の念があるかと聞かれたが「下民共は我ら貴族にとって家畜も同然!(部下の馬場を)使い潰して何が悪い!」「(庶民に対して優しかった)伊集院家の者らしい愚かしさよ!だからこそ貴様らは消え失せたのだ!」と開き直ったため、激怒した流川によって顔面を何度も殴られを全部へし折られた(この際、流川はいつもの敬語が崩れ「愚かなのはお前だろう!」と叫んでいた)。その後は冷凍拷問と鞭打ちを受け、命惜しさにかつての伊集院家襲撃についての情報まで漏らしてしまう。だが当の伊集院からはこの拷問は私怨ではないと冷徹に吐き捨てられて嬲り殺される末路を辿った。
なお堂馬が護衛として雇っていた半グレは須永と小峠によって全員粛清された。
モデルとなった事件は『森友学園問題』。
大鳥(おおとり)
伊集院と同じ旧華族出身の人物で、悪徳政治家。かつて堂馬と共に伊集院の両親が殺害された事件において資金援助を担当していた人物。
堂馬と同様に一般庶民を酷く見下しており、誘拐した人間を専用の小屋に収容し薬物中毒の状態にした上で殺し合いさせ、それを見るのを楽しむという非常に悪い趣味を持っていた(誘拐するのは主に大鳥の息子の役目)。
ある依頼者(大鳥による殺し合いで婚約者を殺害してしまい、さらに自身も婚約者からの攻撃により右目を失明していた)が伊集院に依頼したことにより、ターゲットとなった。
(ホームレスを装ってわざと誘拐された)伊集院によって息子ともども逆に捕獲され、小屋の中で断腸草を燃やして出た毒ガスを吸い、嘔吐出血に苦しんで死亡した(息子も死亡)。なお大鳥が命乞いをした際、伊集院も小屋の中に入り「俺はな、テメエらみたいな外道をこの世から消すために怪物になった。さあ、お前達が苦しむ顔を特等席で見てやる。たっぷり時間を掛けて死んでくれ。」と(大鳥が生前に言っていたのと同じ論理を)吐き捨てるが、その際に伊集院も毒ガスによって内臓に軽いダメージを受けており、吐血充血などの症状がみられている。
戸塚(とつか)
スーパーマーケットチェーンの支店長。社長である父親がバックにいることから傲慢な性格となり、さらに「人妻を寝とる」という異常性癖を持つ人物。流川理恵子とは同じ店で働いており彼女に対してセクハラを働いていた。そのことを注意された際に逆ギレし、報復として流川の家族を(隆雄を除き)全員殺害した上に流川家に放火して証拠隠滅を図る。
その後、かつて自身が所属していた半グレ集団に戻るが、伊集院によって捕獲され、最後は伊集院と流川によってアレンジした野兎攻めを受け死亡した。なお、このエピソードは伊集院のアシスタントとなった流川にとって初めての拷問である。
戸塚の父親
息子が支店長を務めるスーパーマーケットチェーンの社長。息子が殺人事件を起こした際に警察に圧力をかけ、捜査を行わせなかった張本人。
新村利光(しんむら としみつ)
28歳。元会社員。女癖の悪さから会社の女性に対してセクハラを働いたことにより会社を解雇された男。事実を告発したその女性を逆恨みで殺害した後、教師などインテリ風の女性を見つけては性的暴行を繰り返し、合計5人もの女性を殺害している。
犯行後は父親の命令で別荘で謹慎していたが、そこを伊集院と流川に襲撃され捕獲される。拷問室にて伊集院に悔恨の念があるかと問われた際に「俺はエリートだ!他のモブ共とは価値が違うんだよ!女共も使ってやったんだからありがたく思え!」と開き直ったため、拷問椅子に座らせたまま火で炙られる。その後「親父は殺しても良いから俺だけは助けて…。」と命乞いをするが、伊集院から「俺のようなエリートの犠牲になれて光栄だろ?そのまま死ねよ。」と自身の論理を言い返され、そのまま炙られ続けて死亡した。
なお「大企業の社長や官僚の息子が殺人を犯してそれを父親が隠蔽する」というパターンは他にもあるが、新村の場合は親子関係が険悪という点で他のこのようなパターンとは異なっている。(他の外道の場合、親子関係自体は良好であることが殆どであるため)
モデルとなった事件は『首都圏女性連続殺人事件』。
新村利光の父親
警察官僚。息子が起こした事件によって自身の出世に影響すると危惧し、利光が映っていた防犯カメラの映像をこっそり加工し証拠を隠滅。その際、事件現場の近くを通りかかった佐竹博文に罪をなすりつけ、佐竹を誤認逮捕させる。
別荘で利光と喧嘩していたところを伊集院達に襲撃され拉致される。拷問室にて伊集院に悔恨の念があるかと問われた際に「社会の為に隠蔽したのだ!組織の頂点には私の様な人間が必要だ!下らぬ事でその道が閉ざされては社会の損失だろう!」と開き直ったため、息子と同様の拷問を受けることとなる。そして耐えられなくなって「バカ息子は犯罪者。ワシの方を…。」と命乞いをするが伊集院に「お前らの死体はきっちり隠蔽しておく。俺の様な人間は社会に必要だからな。」と言い返され、そのまま炙られ続けて死亡した。なお、その後佐竹は釈放されている。
徳政(とくまさ)
天の川リゾートの社長。リゾート開発のため浜屋の店主に立ち退きを依頼するが失敗する。この失敗がよほど屈辱だったのか、報復として借金の帳消しを条件にある闇金負債者(放火犯)を雇って浜屋に放火させ、店主夫妻を含む多数の住人を焼死させてしまう。
その後は口封じのために放火犯を殺害しようとしたところを伊集院によって捕獲され、アレンジしたファラリスの雄牛で殺害された(なお、伊集院は放火犯の命は助けたものの「殺されたくなかったら今すぐ警察に自首しろ」と強烈な殺意を向けて命令している)。
モデルとなった事件は『川崎市簡易宿泊所火災』。
音羽(おとわ)
実業家。商売敵だった旧華族の飛鳥井康成(あすかい やすなり)が事業で成功していたのを見て嫉妬し、飛鳥井の殺害をCODE-ELの山田康生に依頼。その後は飛鳥井の娘の瑠美(るみ)が伊集院に依頼したことにより伊集院のターゲットになる。
その後は天羽組の野田に捕獲された後、伊集院によって山田と共に石打ち、腹焼き、焙処刑を複合させた拷問で処刑された。
来栖道臣(くるす みちおみ)
美大生だったニート。祖父からの莫大な遺産を相続して巨万の富を得ていた。
イタリアで見かけたロザリア・ロンバルドのミイラに感銘を受け、狂気の思考に憑りつかれるようになり、美女を捕まえては剥製にしていた。
佐久間(さくま)は娘・美代(みよ)が殺害されて、剥製にされたことで犯人捜しを試みるも、来栖の取り巻きに殺されそうになるも空龍街の見回りに来た天羽組の須永に助けられ、須永の紹介で伊集院に依頼する。
来栖の護衛についていた半グレは須永によって全員粛清され、来栖は須永のパンチで気絶した後、特性ゴムのスーツ着せられ、火を放たれて、熱さと煙の苦しみによって死亡した。
高柳英寿(たかやなぎ ひでとし)
短期で幼稚な性格で、酒や薬に溺れては暴力に明け暮れる日々だった。
特殊な性癖を持っており、カップルを狙っては一方的に殴り殺し、遺体は手下に生ごみとして処理させるという残忍な性格だった。
沢渡(さわたり)の娘・由美子(ゆみこ)が婚約者とともに殺され、犯人捜しと称した詐欺師に騙されそうになるが、京極組の守若と佐古に助けられる。佐古の紹介で黒焉街のゲイバーのママから真実を聞かされて、ママからの紹介で伊集院に依頼する。
伊集院たちがカチコミに行ったところ、京極組から干されて、組の復帰を目指していたルーク黒羽根と邂逅し、黒羽根は手下を全員粛清し、高柳をパンチで気絶させ、「お持ち帰りください」と伊集院に譲った。(なお黒羽根から動機について問われた際に「他人の女を奪って壊すのがライフワーク」と答えたため、激怒した黒羽根に「お前こそ壊れるが良い」と言われ全力で殴られた。)
その後、自身は蚊やダニに刺される拷問を受け、数時間後に死亡した。
宮沢永徳(みやざわ えいとく)
次期人間国宝とまで呼ばれた腕前を持つ刀工。剣豪としても知られていた(和中や小湊よりは戦闘能力は劣る)。しかしその本性は何の罪も無い一般人を(自身の練習台という理由で)殺害する極悪非道な男。
深町(ふかまち)という男性を殺害したことから深町の妻から依頼を受け伊集院のターゲットとなるが、宮沢はそれを利用して伊集院を誘き寄せるために依頼者である深町の妻を殺害。
その後は自身の屋敷に侵入した伊集院と戦闘になるが敗北し、釜茹での刑に処せられる。命乞いを試みるが「この拷問は初めてでな。俺の練習台になってくれ。」と(かつて自身の言っていた論理を)言い返され、全身の大火傷と熱気を吸い込んだことによる呼吸器の損傷によって死亡した。
馬場(ばば)
建設会社「馬場建材工業」の社長。羅威刃の小湊圭一を雇って商売敵である(いずみ)夫妻を殺害し、娘の真琴(まこと)にも重傷を負わせた。
その後は生き残った真琴が伊集院に依頼したことでターゲットとなり、パリージャ(罪人を骨組みベッドに拘束し、電気を通す拷問)によって絶命した。
モデルとなったのは『王将社長射殺事件』と『マブチモーター社長宅殺人放火事件』。
卜部利一(うらべ としかず)
小説家。数々の殺人事件が描かれた作品を世に送り出し有名となった人物だが、実際には殺人描写を再現するために自ら8人もの女性を殺害し、さらに卜部に妹を殺害された依頼者の男性も殺害した猟奇殺人鬼である(なお罪状があまりにも重すぎたのと依頼者が亡くなったのもあり、伊集院はいつも以上に激怒していた)。
大きな屋敷に住んでおり、カリの達人である殺し屋を護衛として雇っている。
最終的には伊集院によって護衛ともども捕獲され、木炭(後に伊集院が着火する)の上に正座させられる。その後命乞いをするが、伊集院に「俺は漫画を描いているんだが、焼け死ぬシーンのリアリティがどうも出ないんだ…。」と言いがかりをつけられた際に何も答えられず、最終的には「お前らが焼け死ねば描けるんだろうが!」と怒鳴った伊集院によって顔を無理やり炭火に押し付けられて死亡した(護衛も死亡)。なお伊集院もこの時、自ら炭火の中に入って足に火傷を負っており、卜部と護衛が死亡した後も火傷しながら死体を蹴り続けていた。
鹿島洋一(かしま よういち)
派遣社員。日本に留学してきたイギリス人女性、サラ・テイラーに性的暴行を加えた後殺害し、その遺体を解体してゴミとして捨てた外道。
後に倉田ソフィアに捕獲され、伊集院の拷問室で「ここは何処だ」などと騒ぐがソフィアによって口を裂かれ、さらに悔恨の念があるかと問われた際に(他の外道と同じように)開き直った態度をとったため、ソフィアのロングソードで腹を裂かれた。その後は命乞いをするが、「サラを親元に返してやれ」という条件をソフィアから突きつけられ、(サラはもう亡くなっているため)無理だと答えるとソフィアに「だろうな!お前たち(父親を含む)の罪は永遠に許されない!」と論破された。そして拷問は(ソフィアが行うと即死させて楽に殺してしまうため)伊集院に引き継がれ、氷室による延命治療を受けた後再び拷問を受け、拷問開始から30時間後に死亡した。
モデルとなった事件は「千葉県市川市で発生した英国人女性殺害事件」。ただし父親が息子の罪を隠蔽したという点が異なる。
鹿島洋一の父親
検事総長。隠し子がいることとその隠し子が洋一であることがバレるのを恐れたため、警察に圧力をかけていた人物。
ソフィアに捕獲された後は「貴様には(悔恨の念を)何も問わない。法の下で罪人を裁く者が不正など…汚らわしい。」と言われ、戦鎚で四肢を破壊された。その後はソフィアから仕事を引き継いだ伊集院と氷室によって続きの拷問を受けて死亡した。
水場(みずば)
半グレ岩田(いわた)という債務者から借金を取り立てようとしたが、詐欺目的で岩田から多く金を取り立てている事が岩田の妻と義妹(妻の妹)にバレてしまい、口外させないように岩田に暴力を振い、妻と義妹を殺した。犯人達は捕まったが、肝心の水場はうまく逃げ切った。
岩田の依頼により伊集院の手によって水場は捕まった。拷問室で悔恨の念があるのかを聞かれると、「あんなババァ二人殺したぐらいで何が悪い!」と怒声を放ったことで伊集院の拷問が始まった。事前に水場の体に塗っていた蜂蜜にグンタイアリが噛み付く拷問で苦しみ抜いた末、数時間後に息絶えた。(なお日本の生態系が乱れるのを防ぐため、水場の遺体とグンタイアリはすぐに焼却処分された)
父親は闇金会社の社長だったが、マスコミにリークされ逮捕されている。
モデルとなった事件は『ドラム缶女性焼殺事件』。
里中義則(さとなか よしのり)
教師。表向きは普通の教師だが、なんとその手で二十人もの生徒の命を奪っていた。酷い時には手錠を生徒の手にかけて乱暴をし、高速道路に放り投げてトラックに轢かれて殺したこともあった。
だが最後に殺した生徒の父親が伊集院にこの件を依頼し、放課後に堂々と歩いているところを伊集院に拉致された。伊集院に後悔の念がないかを訊かれると、「教職はストレスが溜まるんだ!あれくらいの役得が無ければやっていけるか!」と怒声を放ち、伊集院の拷問が始まった。そして岩を数十分投げられる拷問の末、苦しみ抜いて死亡した。
猪川(いのかわ)
科学者。表向きは国から勲章を貰うような若き科学者なのだが、裏では違法薬物を使用している。そして薬物を使用している時に車に乗っており、交差点でアクセルを踏みっぱなしで暴走し、七人の命を奪った。だが猪川は車についているイベントデータレコーダーを改ざんし、恰も車の故障で暴走したようにして、無罪となった。
だが事故で長男長女を失った斎藤(さいとう)という夫婦が伊集院に依頼する。そして夜の道を歩いているところを拉致される。そして拷問室に閉じ込められ、悔恨の念がないかを訊かれると、「そんな事で優秀な僕の未来が閉ざされることがこの国の損失である事が何故分からん!」と一方的な論理を展開した事で伊集院が激怒。ドラム缶に入れられた猪川の体にヤシガニが噛みつき、拷問開始から18時間後に苦しみ抜いて死亡した。
元となった事件は『池袋暴走事故』。
鈴木勝彦(すずき かつひこ)
ITエンジニア。酒に酔った状態でスピードボートを運転し、罪のない男性の妻と娘を轢いた。警察の犯人候補にも鈴木の名前は上がっていたが、鈴木は即座にボートのエンジンや塗装色を変え、証拠不十分となった。
だが妻と娘を殺された男性が調べ上げ、鈴木に辿り着いた。そして鈴木は伊集院に依頼をする。そして依頼を受けた伊集院は、鈴木が自分の船を見に行くタイミングを狙い拉致した。鈴木の用心棒に京極組の外道組員である白武利光がいたが、伊集院に無力化された。(この時に白武は目を潰された為、隻眼の白武という異名がついた。)
そして鈴木は伊集院の拷問室の地下にある軍用小型艇の秘密ドックがあった場所に投げ込まれた。伊集院に悔恨の念があるのかを訊かれると、「あんな底辺どもを殺ったからなんだってんだ!」と怒声を放った。これにより拷問がスタートする。流川の運転で鈴木を縛り付けた船が動き出し、船体のフジツボにぶつかり鈴木の肉がなくなっていく。伊集院は鈴木を船から切り離したが、その後に鈴木を轢き殺した。
モデルとなった事件は『2020年に猪苗代湖で発生したボート事故』。
加川良知(かがわ よしとも)
半グレ組織、神戯のボス。坂田沙月(さかた さつき)という女子大生を拉致殺人し、山に埋めた。沙月を拉致したのはあるクラブなのだが、クラブの監視カメラの位置を加川は全て把握しており、警察の捜査は難航を極めた。
だが沙月の父が全財産を注ぎ込んで犯人を探している最中にエマと出会う。エマは加川のことを知っており、沙月の父に全て情報を渡した。そして全てが分かった沙月の父はエマの紹介で伊集院に依頼。伊集院はエマを使って加川を誘き寄せ、偽物の手榴弾を加川に投げて加川が動揺している間に拉致した。そして拷問室に加川を閉じ込めて悔恨の念がないかと訊くと、「心から反省いたしました!」と、外道にしては珍しく反省していた。だが流川が沙月の特徴を尋ねると、短髪だったと答えた為、拷問の犬刑が始まった。(沙月は長髪である。)そして輸血をしながら20時間猛犬に体を食い尽くされた結果、苦しみ抜いて加川は死亡した。
辰巳頼子(たつみ よりこ)
女詐欺師。表向きは遺産関連の弁護士「梅川」を名乗り活動していたが、実際には高齢者から巻き上げた金で豪遊していた外道女。
依頼者の祖母が辰巳に騙されたショックで自殺してしまったことから伊集院のターゲットとなる。
劇中では愛天雄の羽柴和成と如月を護衛兼セックスフレンドとして雇っていたが、羽柴・如月が共に伊集院に倒された後は護衛を失い、流川の全力パンチを喰らった。その後は「高齢者から奪った金で経済を回している」と開き直った態度をとったため、江戸時代キリシタン弾圧でも使われた蓑踊りの刑に処され全身を燃やされる。その後は伊集院に「金のある場所を教えれば助ける」と言われたため正直に「空龍街のマンションにある」と教えたが、(最初から助ける気が無かった)伊集院に「やっぱり金だけ貰うわ。助ける詐欺に決まってんだろ?お前は苦しみ抜いて死ね。」と吐き捨てられ、そのまま焼死した。
ちなみに羽柴と如月は最初から辰巳が外道女であることは知っていたのだが、金が無かったのと地元が近かったという理由から断りにくかったのだという。
加納辰巳(かのう たつみ)
前科持ちの外道。刑務所から出所したばかりであり、金欠を防ぐ為に女性を暴行し、金品を奪った末に焼き払うという残酷極まりない窃盗を数回実行している。そして最後に殺した大学生の馬場明子(ばば あきこ)の父親が天羽組の小峠に真実を話され、小峠の紹介で伊集院に依頼した。
その頃加納はギャンブルで一山当てており、空龍街のタワーマンションに住んでいた。そして加納の行きつけの派遣型風俗店であるルージュのホステスにエマが成りすまし、加納が部屋のドアを開けた瞬間に流川が加納を殴打。拷問室に監禁された。
加納は拷問室で悔恨の念が無いかと訊かれると、「生きる為にやったんだよ!何が悪い!」と怒声をあげた為、伊集院と利平の拷問が始まった。まず流川が加納の頭にガラスケースを被せ、そこにキノボリや(ジョウゴグモ)などの猛毒な蜘蛛を大量に伊集院が入れる。堪らず助けを求める加納だが、「蜘蛛も生きる為にやってんだ。生きる為なら奪っていいとはお前の言だ。」と吐き捨てられ、数時間後に死亡した。
渋沢達郎(しぶさわ たつろう)
中堅の結婚詐欺師戸村舞子(とむら まいこ)という夫に先立たれた女性と再婚し、先立った夫の子供二人の保険金を奪う為に舞子と子供二人を爆死させた外道。
だが舞子の父親の知り合いの探偵が渋沢の悪事を暴き出し、舞子の父は渋沢に殴りかかったが警察にも信用して貰えず、探偵の紹介で伊集院にこの件を依頼した。
渋沢は自分の女であり同じく外道の小池美代子と護衛の紺田重貴を引き連れてあるホテルで散財していた。だがそのホテルのオーナーは伊集院家と深い繋がりがあり、マスターキーで堂々と渋沢の部屋に入った。そうして渋沢と小池を拷問室に送ろうとするが、紺田に止められる。伊集院相手に善戦した紺田だったが、流川に側頭部を木製バットでフルスイングされ、気を失った。
拷問室に入れられた渋沢と小池は鉄の処女という針だらけの拷問器具に入れられ、珍しく反省したが、最期に開き直った為伊集院の逆鱗に触れる。そして一番上の針がついた扉を閉められた一時間後に渋沢と小池は死亡した。
小池美代子(こいけ みよこ)
外道。彼氏である渋沢達郎に儲け話を持って行き、散財していた。最期は伊集院の拷問によって死亡。
紺田重貴(こんだ しげき)
用心棒。元軍隊経験者であったが、殺人術を使いたいが為に裏社会に入り込んだ狂人。
伊集院相手に善戦したが、流川のフルスイングを頭にモロに喰らい、気を失った。
宮本博信(みやもと ひろのぶ)
半グレ死ぬ瞬間の女性の苦しむ顔を見るのが好きな殺人鬼。最期に殺した姉妹の相沢由紀恵(あいざわ ゆきえ)と妹の相沢美沙(あいざわ みさ)の母がエマの紹介で伊集院に依頼した。
そして宮本が出歩く場所にエマを歩かせ、宮本にエマが攫われた瞬間に宮本の所属している半グレ組織の多威誕(タイタン)に伊集院と流川でカチコミを仕掛ける。伊集院と流川がタイタンの構成員を殴り倒していた時、肝心の宮本はエマの(ポイズンリング)で気を失っていた。
その後に拷問室に連れ込まれた宮本は悔恨の念が無いかを訊かれると、「後悔だぁ?そんなもんした事ねぇよ!」と思うがままのことを口にしたので伊集院の拷問が始まった。そして有刺鉄線を体に巻き付けられ、徐々に熱くなっていく拷問で四時間苦しみ死亡した。
袴田慎二(はかまだ しんじ)
連続殺人犯。無職で借金持ちだった袴田は溶剤に手を出し、錯乱状態で何の罪もない一般人を七人切り裂き、飯島美沙(いいじま みさ)とその長男の飯島正人(いいじま まさと)を刺し殺した。だが袴田は裁判の時にふざけているふりをし、無罪となった。そして袴田がおかしいと感じた闇金は袴田の借金を帳消しにした。この一件から裏社会に袴田は潜り込み、鎖刄闘(ソバト)という半グレ組織を率いるようになった。
だが殺された美沙の夫の飯島正太(いいじま しょうた)が執念で袴田を発見。襲い掛かるも返り討ちにされた。そして裏路地で倒れているところを流川が発見し、伊集院の事務所に連れてきた。
伊集院と流川は早速ソバトのアジトに襲撃を仕掛ける。そして秒でソバトは殲滅した。
弾丸アリに刺されて目覚めた袴田は喚き出し、悔恨の念が無いかを訊かれると、「あの時はイカれてただけだ!反省なんざなんもねえ!」と叫んだ為、流川と利平が加わってのベトナムオオムカデを両耳に入れられる拷問を受け、内部をかじられていく苦痛に狂乱しながら、四時間後に死亡。
モデルになった事件は『秋葉原通り魔事件』。
水前寺智光(すいぜんじ ともみつ)
美容師。表向きは普通の美容師なのだが、実際は気に入った女性が苦しむ姿を見ると興奮する極度の嗜虐趣味者だった。そして水前寺が経営する美容室の女性美容師六人を刺して瀕死状態にし、最後に知り合いのワニ園を経営している植田(うえだ)の飼っているワニに女性を生きたまま食べさせるという残虐極まりない殺人を犯していた。
最後に殺した里崎真衣(さとざき まい)の父の知り合いの探偵である菅田(すだ)が自分を嗅ぎ回っていることを知ると、証拠を掴む直前で拉致し、生きたままワニの餌にした。だが菅田の知り合いに伍代がおり、伍代の紹介で真衣の父は伊集院に依頼した。
伊集院と流川は早速植田の経営するうえだワニ園に向かい、水前寺を攫おうとしたが、現場には天羽組の南雲がおり、共闘することとなった。中に入ると水前寺と植田の姿があり、同時に二匹のクロコダイルが伊集院と流川、南雲に襲いかかってきた。だが南雲が一匹を火炎瓶で焼死させ、もう一匹の側頭部の銃弾を十発食らわせクロコダイルは死亡した。そして伊集院は植田をワニの池に落とし、植田はワニの餌となった。そして水前寺は拷問室に拉致された。
拷問室で悔恨の念が無いか、真衣の父親が苦しんでいることに謝罪は無いのかをを訊かれると、「その父親はバカか?跡形も無いんだから忘れちまえばいいのによぉ!」と父親を馬鹿にする発言をした為伊集院の逆鱗に触れる。そして大量のコオロギを頭に入れる拷問の末、苦しみ抜いて死亡した。
麻木勇作(あさぎ ゆうさく)
政府高官の息子。努力嫌いで大学受験に失敗した麻木は自分好みの女子高生を拉致し、五人も殺めて遺体は山奥に埋めるという、下衆な行為をしていた。だが最後に殺した水無瀬凉子(みなせ りょうこ)という女子高生の母が執念で情報に辿り着き、流川の紹介で伊集院に依頼した。
麻木は自分の悪行がバレるのを防ぐ為に定期的に引越しをしている。そして政府高官の親の金を使って半グレ組織、豪琉魂(ゴルゴン)のメンバーを護衛にしていたのだが、ゴルゴンは元々巨大半グレ組織の羅威刃の傘下だった。だが羅威刃が京極組に潰され、ゴルゴンも羅威刃の傘下から抜けた。だが羅威刃の三代目トップである東雲竜政がその事に激怒。抜けた傘下組織のメンバーを悉く殺している。そして東雲は麻木の住所を知っている。そして麻木を守っていたゴルゴンのメンバーは全員殺され、伊集院の手間が省けた。後は東雲から住所を聞き出すだけなのだが、東雲は条件として、伊集院と手合わせすることを望んだ。結局惨敗した東雲だったが、住所を聞き出すことには成功した。
拷問室に入れられた麻木は寄生生物の研究家である蓮見にメスを刺され起きた。そして悔恨の念が無いかを訊かれると、「俺は選ばれし上級国民なんだ!下々の奴らを飼って何が悪い!」と捻くれた論理を展開した為、伊集院の逆鱗に触れた。そして大量のが麻木を刺し、蛆虫を寄生させられる拷問の末、苦しみ抜いて死亡した。
増田茂之(ますだ しげゆき)
国会議員の息子。表向きはゲームセンターを営む温厚そうな店長だが、そのゲームセンターに遊びに来た子供(男の子)達を別荘に誘拐し、牢屋に閉じ込めて過度な暴力を振るっていた。さらに子供達にギャグを言うことを強要し、それが面白くなかったら容赦なく殺害するという腐った本性の持ち主でもあり、今までに30人以上を殺してきた。だがその牢屋の中に入っていた子供達が力を合わせて脱獄。相沢栄太(あいざわ えいた)という男児が生き残った。栄太は弟の相沢雄太(あいざわ ゆうた)を牢屋の中で亡くしており、街に命からがら逃げたところを伊集院が見つけ、保護された。栄太の強い決心を持った目を見た伊集院は増田を殺すことを栄太に約束した。
そうして増田の別荘に向かった伊集院と流川は別荘に入ろうとするが、そこには京極組の六車謙信がいた。そして六車と共闘し、増田を捕らえた。牢屋に入れられた子供達は京極組が保護し、親元に返すこととなった。
拷問室に連れ込まれた増田は悔恨の念が無いかと訊かれると、「なんとも思わねえなぁ!ガキを潰して何が悪い!」と言った為、伊集院の拷問が始まった。そして固定されて焼かれる拷問および大量の大便を食べさせられる拷問の末、苦しみ抜いて死亡した。
なお増田が命乞いをした際に「助かりたければ(伊集院を)笑わせてみろ」という条件が突き付けられ、増田は変顔で「おにがわら!」と言ったが、これは伊集院をさらに怒らせただけだった。
モデルとなった人物はジョン・ゲイシー
ザック・ロドリゲス
コスタリカ人の強盗殺人犯。黒焉街の住宅街で皆川(みながわ)一家を依頼者である父親以外全員殺害したため、伊集院のターゲットとなる。
その後は伊集院に不意打ちで殴られた後、拷問室にて強酸を浴びせられながらブラシで皮膚を削られ、著しい苦痛の中死亡した。
モデルとなった事件は『熊谷連続殺人事件』。
趙(チョウ)・王(オウ)
名家出身の中国人の青年2人。反日思想の持ち主で日本人を見下している。
素行の悪さが理由で一族から日本への留学を命じられていたが、ろくに勉強をせずに豪遊しまくっていたため生活費だけでなく学費まで豪遊するために使ってしまい金欠状態に陥っていた。これが動機となり依頼者の武藤(むとう)の家で強盗殺人を犯し、武藤の娘と孫娘、娘の夫を殺害した。
その後は2人とも呉兄弟に捕獲され、伊集院に身柄を引き渡される。なお既に本国の家からは絶縁を言い渡されており、伊集院から悔恨の念があるかと問われた際にも開き直った態度をとったため大量の強酸によって3日間体を洗われ続け、全身の皮膚の火傷により死亡した。
モデルとなった事件は『福岡一家4人殺害事件』。
藤堂(ふじどう)・飯塚(いいつか)
花宝町で暴れていた半グレ。主に体が不自由な人の家に侵入し強盗殺人を繰り返していた。(三島家が狙われたのも義男の養父が脚を悪くしていたというのが理由)
アジトに侵入した流川によって藤堂は首を絞められ、飯塚は両脚をへし折られて拷問室へ連行される。その後は伊集院と流川による串刺し刑によって死亡した。
小倉武則(おぐら たけのり)
15年前に空龍街にいた若い女性に絡んだため、光子ママに通報され逮捕された男。出所後は逆恨みで光子ママを殺害したため、天羽組と伊集院によるターゲットとなった。
その後は伊集院による車輪刑と糞尿責めの合わせ拷問によって死亡した。
チャイ
小倉の護衛。元ムエタイチャンプだったが、凄まじいパワーを持つ天羽組の青山琉己の狩猟刀によって殺害された。
レオナルド島田(しまだ)
地下格闘技の選手。容姿はおそらく黒人白人のハーフと思われる。
殺人を趣味としており、後述の蛭谷に自身の罪を隠蔽してもらった上でルール無用の地下格闘技において多くの対戦相手の関節を破壊して殺害した(そのため「関節王」を自称していた)。また女性に目がなく、地下格闘技で稼いだ金で豪遊していた。闘技場が改修工事のために閉鎖されていた期間中は(暴飲暴食や女遊びなどが理由で)金欠となり、一般市民の家3軒で強盗殺人を行った。
その後、3軒の遺族に島田とつながりの深い情報屋を接触させ闘技場に誘い込む。そして遺族のうちの2人を殺害した。しかし生き残った1人の遺族が伊集院のもとに駆け込んだことからターゲットとなり、生前最後の試合では直前に本物の対戦相手と入れ替わっていた伊集院と戦うこととなるが(ほぼ格下や素人としか戦ってこなかった「お山の大将」であったために)全く勝負にならず、逆に自身が全身の関節を破壊された後で伊集院に殴られまくって死亡した。
蛭谷(ひるたに)
レオナルド島田の協力者である高齢の悪徳政治家。殺人ショーを見るのを楽しみにしていた外道で、警察に圧力をかけて島田の悪事を揉み消していた。
伊集院が島田と戦っている最中に流川によって捕獲され(この際、恐怖で尿失禁していた)、島田と同様にひたすら殴られるという拷問を受けて死亡した。
なお他にも悪徳政治家仲間がおり、彼らは流川によってアキレス腱を破壊され二度と歩けなくなった。
藤代雅也(ふじしろ まさや)
雲雀町を拠点としている極道組織・雲雀清瀧会(ひばりせいろうかい)の組長の息子。立場を利用して強盗や婦女暴行などの悪事を行っていた。
相田夕陽(あいだ ゆうひ)と相田陽咲(あいだ ひなた)の姉妹を誘拐し、廃墟となったラブホテルにて暴行を加え冷蔵庫に遺棄したため伊集院のターゲットとなる。(なおその後、陽咲は死亡が確認された)
その後はメキシコに逃亡したもののフェルナンドと伊集院に捕獲され、生きたままオオカワウソに食い殺された。
なお藤代は命乞いの際に伊集院が録音していた音声で勘当を知らされ、絶望していた。(藤代の父親が「育て方を間違えました…」と伊集院に謝罪していた)
モデルとなった事件は『千葉県茂原市女子高生殺人事件』。
金城(きんじょう)
藤代の親友で、彼と共に悪事をはたらいていた。藤代と同様にメキシコに逃げたが、最終的にはオオカワウソに食い殺された。
上牧(うえまき)
藤代の舎弟。藤代達と共に悪事を働いていたものの上牧の妹が陽咲の友人であったことから最終的には改心し、自首しようとする。しかし悪事がバレるのを恐れた藤代と金城によって殺害された。
なお伊集院からは「改心したとはいえ下衆は下衆。当然の末路。」と吐き捨てられており、全く同情されなかった。
宮根真理子(みやね まりこ)
半グレ2人を雇い由香とその夫を逆恨みで殺害した外道女。美人だがプライドが非常に高く、自身の美貌を鼻にかけて他人を見下す(具体的に言えば、由香のような見た目が地味な女性を馬鹿にしたり、男性を金蔓としか思っていない等)という本性の持ち主。男遊びが激しく、特に容姿と収入が良い男性に言い寄っていた。
由香とは大学時代の同級生だったが非常に仲が悪かった。また後に由香と結婚することとなる信司からはその本性を見抜かれていた。
後にSNSで由香と信司が結婚したことを知るがこれに激しく嫉妬した宮根は半グレ2人を雇い、由香・信司夫妻の殺害を依頼することとなる。
伊集院のターゲットになった後は行きつけのバーにて(イケメンに変装した)流川に捕獲され、拷問室に運ばれる。最期はスペインのロバによって女性器仙骨を破壊され、さらに追加刑として熱くなった鉄製のバンドを顔に装着され美貌を失ったまま死亡した(同時に、生前に自身が言っていた「ブスは死んで当然」という言葉をそのまま伊集院に言い返された。)。
川上(かわかみ)・門真(かどま)
宮根に殺人を依頼された2人の半グレの男。自称「復讐代行屋」。
自らの正義感に基づいて復讐代行を行う伊集院とは対照的に、依頼を受ければ詳細をまともに調べずに誰でも殺してしまうというただの快楽殺人鬼であった。
宮根と共に伊集院のターゲットとなり、宮根と同様にスペインのロバに座らされた他、追加刑で火頂責め(高温の鉢を頭部に被せられる拷問)も受けることとなり、死亡した。
水谷千鶴子(みずたに ちづこ)
伊集院達が東北地方に温泉旅行に出かけた際に登場した外道女。顧客である地元農家の村瀬家(むらせけ)を洗脳し、父親と次男(洋一の弟)を操って長男の村瀬洋一(むらせ よういち)と妊娠中の妻(水谷から「狐が取り憑いている」と言われていた)に激しい暴行を加えた(その後、妻と胎児は死亡)。
後に重傷を負ったものの辛うじて逃亡した洋一を伊集院が保護・応急処置(治療)した後に事件の詳細が分かったため、ターゲットとなる。(なお洋一は病院に行くことを拒否していたが、これは地元の警察や病院も水谷に洗脳されていたため。)
その後は水谷に騙されたフリをした流川によって捕獲され、激怒した伊集院に蹴られ熱水泉に突き落とされて死亡した。
ちなみに洋一夫妻に暴行を加えた父親と弟は(水谷の洗脳が解けた)警察に逮捕された。
モデルとなった事件は『尼崎連続変死事件』と『福島悪魔払い殺人事件』。

紅鬼伝説 元ヤン紅林二郎

紅林 二郎 (くればやし じろう)
声 - 伊藤 タカユキ、ヤシロこーいち[26]
紅鬼伝説 元ヤン紅林二郎」の主人公。24歳。
高校を卒業してから就活するものの、就職した先々でトラブル見舞われるため正社員になれず、フリーターとして生活している。元ヤンであるが、曲がった事や悪人を決して許さない根っからの正義漢であり、自分から喧嘩を売ったことは一つもなく、弱者を見つけたら助けるいわゆる正統派ヤンキー。家族構成は両親、家庭を持つ既婚者で会社員の兄、同じく既婚者で元ヤンの姉(ただし、兄は一度しか登場していない)。家族仲そのものは悪くない。
善良な人々に非道を働く半グレ、チンピラ、ヤクザ、マフィアなどに嫌というほど遭遇し、その度に顔面が陥没するほどのパンチと異常なまでのタフネスを以て成敗している。非道を働く者は女性や目上の者であろうと決して容赦しない。そのせいで警察沙汰になる事が多いが、最近は理解を得られているのか、少なくなっている(やって来た警察官に「また二郎だ!」とは言われるが)。その戦闘力のため極道のスカウト対象になっているが、二郎本人は「申し訳ないが反社会的勢力に加担することはできない」と断っている。また、実際にパンチを受けた天羽組の野田は「正義感が強く個人的な義憤によりパワーが出るタイプで、常に暴力をふるわなければいけない極道には向かない」と判定している。また、ある出来事で知り合った伊集院からも「伸びしろのある男」と評され、実際に彼から師事を受けている。
裏社会の人間ではないので基本的には不殺主義者(どんな極悪人であっても相手を殺害することは良しとしない)であり武器を使うことはあまり好まないが、相手が凶器を振り回すような極道の人間などの場合はやむを得ず金属バットなどを使うことがある。なお学生時代は野球部だったらしい。
自分から先制攻撃を仕掛けることは無く、相手が先に手を出してきた際に正当防衛として反撃する戦闘スタイルをとっている。また重要な情報を欲している場合は敵対する集団の中の強そうな相手に拳を振るい、他の人間の戦意を喪失させた上で聞き出すことも。
佐竹博文とは刃物を持った男から佐竹を救った事がきっかけで知り合い、ドリームハンターとして活動する鬼頭丈二のアシスタントのために海外に赴く機会も増えている。京極組に所属する久我虎徹とは高校時代のライバルで三度戦ったが、警察の介入などで引き分けに終わっている(人気のない夜の公園で四度目の喧嘩を行うも、結局引き分けた)。西条秀郎とは同じく高校時代からの腐れ縁。
とある事件で京極組の一条康明と出会い、窮地を救われている。その後、偶然再会した彼からの頭を下げてまでの懇願に応え、全身全霊のパンチを繰り出すもすべてかわされてしまう。ただこの時は、天京戦争の最中で、一条が工藤と須永と戦うために稽古を願い出たというのが真相である。
パワーだけなら作中最強クラスとも言えるキャラクターであり、戦闘能力自体は極めて高い(実際、紅林のパンチをわざと受けた伊集院がその場で受け止めきれず一回転してやっと受け身をとれたほどである。また、別の事件で参戦・協力した瓜生も「パワーじゃだーれも勝てねえわ」と評価している)のだが、伊集院と出逢うまでは正式に武術格闘技を学んだことはなく、技能の面では未熟な点が多い。伊集院に稽古をつけてもらった際にも「パワーは素晴らしいが全体的に攻撃が大振りであり隙が大きい」「自身の頑丈さに頼りすぎていて防御が甘い」など自分の弱点を厳しく指摘されている[27]。なお、伊集院を武術の師匠として尊敬しているが、彼の正体が拷問ソムリエであることには気付いていないようだ。また、京極組を始めとした一部の裏社会では、名が売れ始めている。
伊集院に弟子入りした後は小振りな攻撃であるワンインチパンチを習得。佐竹博文が羅威刃の城ヶ崎賢志に狙われた(城ヶ崎が京極組の事務所を襲撃した際に佐竹に撮影され警察に通報されたため、それに対する報復)際には、城ヶ崎にワンインチパンチをお見舞いし大ダメージを与え、城ヶ崎の動きを一時的に牽制した。
その正義感と義侠心から、特に高校時代では無辜の女性のピンチに出くわしてしまうことが多く、その度に外道を打ちのめしてきた。現在でも女性たちのピンチに出くわして外道を打ちのめしており、何気にモテているため、紅林本人は戸惑うことも多くなっている。以前助けた女性の一人で、現役アイドルの少女・上堂リサと交際するようになるが、デートの度に二人してトラブルに巻き込まれてしまっている。
学生時代に勉強習慣が殆ど無かったためか学力は低く、歴史上の人物を聞かれた際に週刊少年ジャンプの漫画に登場するキャラクターの名前を答えてしまうほど。しかし自動車を運転している場面もあり、運転免許は取得しているようだ。
2023年1月時点では、他シリーズの主人公6人全員と共演したことがある唯一の人物である。

愛天雄

正義の殴り屋」を自称する小規模な喧嘩チーム。読み方は「メテオ」。街を荒らす半グレ達に対抗するため、地元の腕自慢達が集まった自警団に近い集団。極道の様なシノギや、半グレさながらの阿漕な金儲けは決して行わない(代わりに、用心棒代という体で運営資金を少しばかり稼いでいる)。

羽柴和成(はしば かずなり)
愛天雄をまとめ上げるトップの1人。赤茶色の長髪を纏めた体格の良い男で、紅林に匹敵するパワーの持ち主。
フランクなチャラ男だが義侠心、向上心が強く、かつて伊集院や瓜生と対峙した際も勝てないことを確信していながらも「腕試し」と称して挑んでいった事すらある(これを聞いた天羽組の北岡からは「逆に彼ら(羽柴・如月)の精神力と胆力に恐怖した」と言われていた)。また紅林とは、とある悪党の粛清の際に共闘しており、この時に相方の如月と2人で紅林をチームに勧誘した。加入後はより親密になっている模様で、飲みに誘ったり更なる共闘をしたりと、如月と同様に友好な間柄にある。
探偵事務所の所長をしている姉がいるが、彼女や事務所の女性職員には頭が上がらない様子。
なお、本人曰く「正義感が強いのは羽柴家のDNAによるもの」とのこと。
伊集院シリーズには如月と共に2度登場しており、初登場回では(金に困っていたため)辰巳頼子の護衛をしていた。その際伊集院と戦うが完敗し、「次刃向かってきたら命の保証は無い」と言われため辰巳を見捨てて撤退した。2回目に登場した際には知り合いのキャバクラで問題を起こした愚連隊を襲撃しようとした際に偶然ターゲットが被ってしまった伊集院と鉢合わせし「消えろ」という強烈な圧を喰らうが、「どうしても行きたい」と言ったため伊集院に同伴を許してもらう。その後は如月が愚連隊の連中を素早く倒し、愚連隊のボスは伊集院に連行された後処刑された。
如月(きさらぎ)
羽柴と共に愛天雄のトップを務める青年。
銀髪にアイメイクが特徴の痩身の男で、羽柴と同様にフランクなチャラ男。同時に義侠心、向上心も羽柴に勝るとも劣らない。
足技を主としたアクロバティックな戦法を好み、また相手の力量を把握できるほどの観察眼も持ち合わせている。蹴り技の際は、爪先に鉄を仕込んだ靴で威力を上乗せしている。
紅林との関係は、羽柴と同じくチーム加入以降はより親密になっている。
伊集院シリーズでは初回は(羽柴と同様に)伊集院と対立関係にあったが、2度目に登場した際は一時的に伊集院と協力関係になり、愚連隊との戦闘を見た伊集院からは一定の評価をされていた。

関係者・協力者

紅林の祖母
幼い頃から並外れた力を持っていた紅林に「弱い者、虐げられる者を守ることが強く生まれた者の務め」と教え続けた張本人。現在は故人。
紅林孝太郎(くればやし こうたろう)
二郎の兄。
真面目で堅実な性格をした中小企業のサラリーマン。既婚者であり、妻・美幸の仲は良好。
一見すると二郎とは対照的だが、二郎との仲は至って良好で、孝太郎自身も「二郎に救われたことが多い」と語っているほど。
紅林美幸(くればやし みゆき)
孝太郎の妻で、二郎にとっては義姉。孝太郎との夫婦仲は良好。
良家の出で厳格な父を持ち、父親は孝太郎の事を娘を任せられると信頼している。本編より一年前、結婚3年目にして妊娠したが、重度の障害を患った末に死産。その際、医師が献体として提供しほしいと持ちかけ、死産のショックから立ち直りきれていない状態でのあまりの非常識な態度に激怒した二郎が医師を殴り倒してしまう。
子の遺骨は紅林家代々の墓に埋葬され、周囲の励ましの甲斐もあって立ち直り、翌年に念願の第一子を授かった。
紅林の姉
本名は不明。学生時代は二郎同様ヤンキーだった。
現在は結婚して息子・豊をもうけているが、今でもヤンキー時代の名残りを残している、いわゆるヤンママ。二郎を度々経済面で助けているため、二郎も頭が上がらない。
肝が据わっており、息子の豊が飲食店で虫を見かけて「虫!虫!」と言った時も、実態を見るまでは笑顔で「虫さんも美味しいもの食べたいのかもね」と言ってのけた(しかし、ゴキブリの群れという実態を知った時は、流石に恐れ慄き逃げ惑っていた)。その後も、夫の代わりに二郎を誘ってバスツアーに行ったりもしている(二郎がいたためにバスジャックされるという災難に見舞われてしまうが)。
豊(ゆたか)
姉の息子で6歳。二郎の甥。
叔父である二郎にとても懐いており、二郎も彼を溺愛している。ただし、この動画では二郎の顔を怖がってる描写があった。
虫が大好きで、2021年11月23日の動画で、ショッピングモールに虫をぶちまけられ、周りがパニックになってる中で、「ムシは無視!」と言い黙々と食事を続けていた。
両親
2021年12月15日の動画に登場。どちらも本名は不明。
成績優秀な孝太郎を常に褒めていたが、それが二郎にコンプレックスを抱く事となり二郎は一時期家出した事がある。もちろん両親も二郎を愛しており、二郎の気持ちに気付けなかった事に謝罪している。
上堂リサ(かみどう りさ)
アイドルグループに所属する現役アイドルの少女(フルネームが公開されたのは初デートの時)。紅林シリーズにおける(現状の)ヒロイン。
紅林が警備員のアルバイトで入ったライブ会場で、天羽組を追われた狂人・ノコギリの橘に襲われたところを重傷を負いながらも助けてくれた紅林に恋心を抱き、医師を介して連絡先を添えたお礼の手紙を渡した。その後、互いに連絡を取り合うようになり、初デートとして海へ行こうと持ち掛けるが、リサの父親の破滅を目論む者から依頼を受けた「デビル・ハンド」という誘拐ビジネス専門の半グレ集団に拉致されてしまう。二人で入れたスマホアプリが自身の現在位置を知らせていたことが功を奏し、伊集院のアシスタント・流川の援護を受けた紅林に救出され、それ以降は「二郎くん」と呼ぶようになる。
以後もクルーズ船での観光、黒焉街にあるレストランでの食事で紅林とデートを重ねるも、どれもトラブルに巻き込まれてしまっている。だが、紅林に対する想いは一途であるようで、彼から離れる様子はなく、クルーズ船観光でのトラブル(=二回目のデート)の時は、リサの父親が紅林に直接感謝している。
深道真津梨(ふかみち まつり)
兵庫県から上京してきた若い女性。おへそが見える服を着ている。活発な雰囲気と男まさりな行動力、決断力を持っており、バイタリティは紅林に勝るとも劣らない。空手の実力者でもある。
当初は上京した後花宝町のマンションを借りて暮らそうとしていたが、獅子王組の外道達の企てた詐欺まがいの手口によって数多の若い女性達共々ホームレスとなってしまう。更には不当な借金を課せられた上、風俗で働くことを強要されていた。しかし事態を知って動いた紅林に同行し、自らも自身を嵌めた張本人を制裁している(尚、元凶の外道達は、元締めであり同じ獅子王組構成員、来栖に黙ってシノギを改悪していたことが露見。直後に来栖の怒りを買ってその場で始末された)。
後に紅林のアパートに隣人として入居する。
羽柴の姉
探偵事務所の所長。本名は不明。
事務所の職員はほとんどが女性である。
事務所の近所には女子大学近くのマンションがあるため、女性からの依頼が多い。
弟の和成にとっては頭の上がらない人物である。
真由(まゆ)
如月の幼馴染である中学生の少女。へそ出しの服を着ている。
両親が「慈愛の会」というカルトの信者であり、娘に金を出さないどころか娘を変態の教祖に差し出そうとしていたため反発し家出してきた。紅林達は真由を保護しようとしたが誘拐犯と勘違いされる可能性を考慮して一旦様子見ということで別れたが、真由は信者に誘拐されてしまう。
その後、紅林・如月・(偶然鉢合わせた)天羽組の工藤の3名によって救出された。

敵対者

倉田(くらた)
倉田商事の社長。300人の老人を騙して2000億円ものの詐欺行為をしていた。
これに激昂した紅林に専務とともに顔面陥没するほどの鉄拳を喰らった後に天羽組の工藤と小峠に刺殺される。
なお、この回が工藤清志が初登場で、紅林と天羽組の2人との初の邂逅で、工藤と小峠は2人の顔の陥没具合に驚いていた。
モデルとなったのは『豊田商事事件』。
田丸(たまる)
かつて紅林と共に製紙工場で働いていた詐欺師の男。
勤務態度は良好だったが、ある日突然仕事に来なくなり、「両親、祖父母、姉夫婦が感染症で亡くなり、姉夫婦の子供を引き取るので養育費が欲しい」という理由で社員から金を集めていたが、後に紅林が高校時代の友人である片倉(かたくら)から(片倉がかつて働いていた会社でも)同様の手口で金を集めていたことが発覚し、激怒した紅林に告発される。その後は本性を露わにし特技の古武術で紅林を追い詰めるが、最終的には本気を出した紅林に敗北する。
その後は警察に逮捕され(金額が少額だったことから)すぐに釈放されたが、(天羽組のフロント企業でも同様の詐欺を行っていたため)小林幸真に拉致されアーミーナイフで殺害された。
ヴィヴィアン
幹部連中が女の半グレグループ。
リーダーの紅華(べにか)は女子大生に嫉妬し、男を使って襲わせ、撮影をさせていた。
羽柴の姉とともに見張りに来た紅林と偶然鉢合わせた河内組の伊武によって取り巻きは2人によって全員床に沈められ、紅華は「遊びだ」と言い訳するも、激怒した伊武に鋼の制裁を喰らい、顔面を破壊された。
その後は全員逮捕され、組織は壊滅した。
慈愛の会(じあいのかい)
真由の両親が入会しているカルト団体。真由を誘拐したため紅林達のターゲットとなる。また空龍街でも多くの家庭が被害を受けたため、天羽組の粛清対象にもなっていた。
その後は紅林・如月・工藤の3名によって総本部は襲撃される。誘拐犯2名は紅林と如月によって倒され、真由に暴行しようとしていたところを教祖も工藤の木刀で大ダメージを受け(如月に止めを刺させるために殺さない程度に工藤が手加減していた)、激怒した如月の全力の膝蹴りで顔面を破壊された。その後、組織は壊滅した。
この回が紅林と工藤との2回目の対面だった。

その他

歴史の先生
紅林が通っていた高校の歴史教師。本名は不明。
歴史上の人物の名前を『キン肉マン』『魁!!男塾』『ジョジョの奇妙な冒険』『北斗の拳』などに登場するキャラクターと間違えて答えてしまった際にツッコミを入れるのがお約束となっている。
呉兄弟
中国人の双子の殺し屋兄弟で、名前は兄が呉英浩(ゴ・インハオ)、弟が呉英宇(ゴ・インウー)。
紅林シリーズにて初登場し、当時紅林を雇っていた会社の社長を暗殺しようとしたため、紅林と戦闘になった。この社長を狙っていた理由はある依頼人から「あの会社が上海で経営している商業施設が他の店から客足を奪い、多くの店を倒産させ失業者を出したから、あの社長を暗殺してほしい」という依頼を受けたため。紅林はこれについて「気持ちは分かるがあの社長は真っ当なやり方で商業施設を開いているし、それは偏った正義だ」と一蹴している。なお勝負は最終的に引き分けとなっている。
伊集院シリーズにも再登場し、この回では外道の趙と王(中国人の強盗殺人犯)を(外道2人が名家の出身であり、その名家から「一族の恥晒しを始末せよ」という依頼を受けたため)狙っていた。その際、伊集院を外道の仲間だと勘違いしたため一時戦闘になったが、後に誤解は解け、外道の捕獲を呉兄弟が、外道の殺害を伊集院が担当することとなった。なお、伊集院からは「裏社会の人間ではあるが義を重んじる人物」と評されている。
綾小路(あやのこうじ)
かつて羅威刃の傘下に在った半グレ組織『比遊怒羅』の二代目トップ。24歳。
一見すると理知的で胆力、戦闘力ともに弱くないが、非常に天然要素が強い人物(先代トップである設楽が冷酷な男である点とは対称的)。その分、身内からの信頼は高い模様。
比遊怒羅をこれまでの半グレ集団から、愛天雄の様な自警団的な組織に改革している最中であるが、拠点を戒炎の遊馬大介に襲撃された際に圧倒されつつも逃走を選択。仲間達と共に辛くも逃げ延びた。しかし、後に弁護士、石川の警護を請け負った仲間が安否不明となったことで、紅林と共に石川の警護を改めて受ける。

華の天羽組(旧「天羽組の武闘派 小峠華太」)

小峠華太 (ことうげ かぶと)
声 - ヤシロこーいち
華の天羽組」の主人公。身長178cm。5月19日生まれ。天羽組(あもうぐみ)に所属する武闘派極道。
多忙な親から放任気味に育てられ(幼稚園にも通っていなかったとのこと)、幼い頃に親のように接してくれた極道のおっちゃんに憧れるようになる。高校生の時に両親が離婚し華太は母親の側についたがやはり愛情をマトモに受けなかったため捻くれて不良になり、高校卒業後は実家と縁を切り裏社会に入る。その後しばらくはチンピラとして喧嘩に明け暮れていたが、後述する藪下という男にスカウトされて極道になった。当初は田頭組に所属していたが、入って間もない頃に田頭組組長が小峠をチンピラから庇って死亡したことにより、田頭組の幹部と思われる天羽 桂司(あもう けいじ)が組長に就任し、名称も天羽組となった。
組長の妻である元経理士の「姐さん」天羽 京子(あもう きょうこ)や、インテリヤクザであった兄貴の故米倉 敏文(よねくら としふみ)から仕込まれており、「調べ(調査)」や知能犯罪による(シノギ)を担当している。極道になってから野田の命令により英語をマスターさせられたため、海外勢力と交渉にも帯同している。
拳銃や刃物の扱いに長けてはいるものの、身体能力や格闘センスは兄貴たちや久我に比べれば何枚か劣り、突出した戦闘能力を持たないことを自覚している。一方でどんな苦境や自身が死にそうになっても一歩も退かない屈強な精神力と優れた判断力の持ち主であり、久我との戦いでは引き分けに持ち込んだり、格上の相手も単騎で仕留めたこともある。しかし精神力があまりにも高すぎるが故に「覚悟を決めた際に暴走する危険性がある」という弱点も存在する(特に久我との戦いは舎弟の飯豊が制止していなかったら小峠は死亡していた可能性すらあったと言われている。)。
普段の感性は堅気に近く、狂人兄貴達の残虐性に恐怖を覚えたり、組長などによる残忍な命令に対して難色を示すなど穏健派と捉えられることも多い。だが仁義を破った者や極道を舐めた者は(たとえ女性であっても)容赦なく殺害するという冷徹さも併せ持つ。
狂人兄貴達からは基本的にはかわいがられており、最近では下の名前である「華太」と呼ばれている(組長など一部の人物を除く)。しかし主人公であるが故に兄貴(特に野田)からパワハラを受けることも多い。和中に対しても(悪気は無いとはいえ)プライドを傷付ける発言をして怒らせたことがある。ただし小峠自身も飯豊や宇佐美などの自身の舎弟に対してパワハラを行うことが稀にある。
組長からも基本的には気に入られており、(慶事を勉強するために)組長の知人が所属している飛龍連合会の会長の襲名式に(若頭の阿久津の代わりに)出席したこともある。多数の功績や財務能力を高く評価されており、将来的には小峠が組を持つ可能性もあるようだ。
ときには伊集院と協力することもあり、彼に裏社会に関する有力な情報を提供することも。しかし伊集院に対しては未だに頭が上がらないようだ。なお、小峠は伊集院のことを「旦那」と呼び敬語を使うのに対し、伊集院は小峠のことを「華太」(ナレーションでは「小峠」)と呼び捨てしている。
極めて外道な敵対行動をとったターゲットを拉致の上での拷問処刑にする際には、組長にならってを使うことが多い。また、任侠外れな極道に対し、処刑前に相手の刺青を入れた生皮を剥ぐ技術を熟練させている。
羽王戦争で天王寺組城戸派浅倉潤(あさくら じゅん)との戦闘で瀕死の重傷を負い、同じく瀕死の工藤の犠牲によって闇医者に運ばれはしたが、長期の戦線離脱を余儀なくされた(意識を取り戻すだけでも作中の時間で2週間を要した)。後に意識が回復し工藤が亡くなったことを知るが、その際に「代わりに俺が死ねば良かった」と言ったため、野田に「二度とそんなこと言うな」と厳しく注意されている。
CODE-ELの戦争で毛利と瓜生が小林と面会するため天羽組事務所を訪れた際には、瓜生をひと目見ただけで「こいつはヤバい…相当にヤバい」と感じ、恐怖の念を抱いていた。小林が深傷を負いながらもピンクを始末したのちに小林が入院した病院を訪れた毛利に対して「どんな面倒事を抱えているか知らんが、後は勝手にやってくれ」と憤っていた。
2023年3月時点では佐竹以外の各シリーズの主人公の中で唯一、佐竹と共演した経験が無い。

天羽組

コロシの天羽組」の異名を取る武闘派組織。組長を筆頭に仁義を重んじ、文字通り一騎当千の実力を持つ「狂人兄貴」たちが多く在籍する。特に野田、小林、和中の3人は視聴者からの人気が特に高く、御三家兄貴とも呼ばれている(彼らに須永を加えて狂人BIG4と呼ばれることも)。

伊集院と粛清対象が被ってしまうことが多い関係で対立することもままあるが、その分、他の組織と比べても彼との関わりは多く、特に工藤と野田は伊集院と友好的な関係にある。

主な収入源は組が管轄している空龍街にある各店舗が払ってくれる守り代であり、守り代を貰う代わりに空龍街で暴れる無法者に対して手足切断などの制裁を与えている(特に悪質な場合は相手を殺害することも)。この物語では後述するように警察があまり頼りにならない世界となっているため、(京極組にも同じことが言えるが)天羽組が自警団として機能している。また、闇金融への出資もシノギの一つ(中には天羽組が育て上げた闇金業者もある)。

現在では組長の方針で「違法薬物の売買」と「堅気への手出し」は禁止されている(しかし過去には米倉が堅気から金を騙し取ったことがあり、組長もそれを黙認していた)。

過去のことではあるが、喜多川と南田が存命の時期は「喜多川と南田を鉢合わせてはならない(=二人を視界に入れさせてはならない)」というルールもあった。

上層部

天羽桂司(あもう けいじ)
天羽組の組長。仁義を重んじる人物。
立場上戦闘を行うことはほとんど無いが交渉能力に優れ、実業界や芸能界にも広い人脈を持つ。
極道にしては比較的温和な人物であり、有事の際にも組員に的確な指示を与えるなど冷静さも持つ。しかし組を舐めた者や(未遂であっても)妻に危害を加えた者に対しては一切容赦が無く、組員が犯人を組の事務所に連行した後、天羽が自らで犯人の肉を削り殺害することも。伊集院のことはさん付けで呼びつつ彼と揉めないよう腐心しており、和中と伊集院が戦闘になったことを小峠から聞くと即座に村田の身柄を渡すよう指示を飛ばしている。
動物が好きで、愛犬のラッキー(犬種はポメラニアン)を溺愛するという意外な一面もある。また、小峠の舎弟が故意にラッキーを傷付けた際には激怒して(監督不行届として)小峠に対して木刀による制裁を加えた他、舎弟の殺害を命じるなど冷徹な一面を見せた。
作中では京極組の日下とは対照的に人格者として描かれることが多いものの、「身内にやや甘い」「自分を怒らせた者に対しては徹底的に復讐する」などの欠点も僅かながら存在する。自宅に空き巣が入った際には(ラッキーを含めて)大激怒しており、小峠に対して3日以内という短い期間を設定した上で「俺の家に手を出したクソ共を見つけ出せ」という無茶な命令を出したことも(この際フォローの人材も出さなかったため、普段は天羽を慕っている小峠も内心不満を漏らしていた)。
若い頃は徳島組(とくしまぐみ)という極道組織にいた(天羽という苗字が徳島県に多いというのが組の名前の由来)。しかしその徳島組が崩壊したため田頭組(たがしらぐみ)に移籍。田頭組長が暗殺された後は跡目を継いで天羽組を立ち上げた。
天羽京子(あもう きょうこ)
天羽の妻。元会計士の超エリートで、銀座の一流ホステスでもあり、クラブの客だった桂司と知り合って結婚した。しかし、会計士になるための資格試験は司法試験に次ぐ超難関の国家試験であり、会計士の資格を持つ者はどこの一流企業や公的機関でも貴重なエリート職員として高待遇を約束されているにもかかわらず、彼女が会計士と無関係のホステスをしていた理由が劇中で全く説明されていないこと、また天羽組は中小企業に相当する規模の組織で、日商簿記2級程度の知識でも経理は務まることから、実際に彼女が持っている資格は日商簿記2級程度に過ぎず、元会計士という話は経歴詐称なのではないかという疑惑が一部の視聴者から指摘されている。
戦闘能力こそ持たないが、会計士の資格を活かしながら財政面で組を支える縁の下の力持ちで、食材の買い出しも一手に行っている。
組員をとても大切にしており、ミスをして謝罪に来た小峠に対して労いの言葉をかけたことも。また、組員達も京子のことを大切に思っており、古株の野田ですら頭が上がらないほど。特に永瀬は養子ということもあり、組員の中で最も尊敬している。(ちなみに永瀬を除くと、桂司との間に子供はいない)
阿久津敏朗(あくつ としろう)
天羽組若頭。天羽組長と同様に冷静沈着な男で、主に組の経営に携わっている。現場で戦うことは稀だが、若い頃は工藤や野田、須永などと共に武闘派の構成員であった。舎弟に対してパワハラを行うことはきわめて稀で、小峠からは「優しい」と評されている。
ホームレスに非道を働いた半グレ集団をたった一人で、かつ5分で殲滅したホームレス時代の小林に可能性を見出し、「焼肉をたらふく食えるぞ」と勧誘して天羽組に引き入れた。
また、飯豊が暴走族の頭として暴れていた際は『中々元気がいいじゃねえか』とスカウトしている。
若い頃は小峠のような「根性はあるが喧嘩はあまり強くない」タイプの人間だったらしく、そのことに悩んでいた時期もあった。しかし他人を見る力はその頃からあったらしく、当時尊敬していた先輩の東倉賢介から「お前は縁の下の力持ちを目指せ」と言われたのをきっかけに、裏方として活躍することを決意した。また、若手時代から狂人として有名だった野田や須永からも慕われており、この頃から人望があった模様。

狂人兄貴

野田一(のだ はじめ)
通称「アイスピック野田」。身長179cm。2月4日生まれ。組内構成員の序列では最上位にあたる(工藤が存命だった頃は工藤の下だった)。
モヒカンのような特徴的な頭とアイスピックがトレードマークであり、敵対者は容赦なく滅多刺しにする。「〜な野田」や英語混じりの口調で話す。
見た目や言動からは予想がつかないほど管理能力に優れ、教育方針は「ミス即ち死」というほどのスパルタ式。しかし、香月の才能を見出した張本人でもあり、人を見る目は確か。
意外にも舎弟に対する面倒見は良く、自分が関わった作戦の失敗を舎弟に押し付けないなど責任感が強い一面もある。また、小峠のことを「華太ちゃん」または「華太くん」と呼ぶことも。しかし組が甚大な被害を受けるような失態を犯した舎弟に対しては容赦なく制裁を働くことも(例えば組長の妻である京子が小峠のミスにより重傷を負った際には、小峠の顔面が腫れ上がるほどの制裁を加えている)。ただし指詰め(エンコを飛ばす)などの実生活に悪影響が及ぶようなものはほとんど行わない(小峠の顔面を踏みまくった際にもアイスピックを使わず事前に眼鏡を外させるなど野田なりの配慮がみられる)。
戦闘ではアイスピックを使用するが、様々な改造が施されており、卑怯な手で右に出るものはいない(これが理由でCODE-ELのジェイクなど戦闘能力では野田より格上の相手に勝利したこともある)。また、一種の収集癖があるのかテーザーガンなども取り寄せ、戦闘に応用している。
義理堅い人物でもあり、自分が認めた人物が亡くなった際には(たとえ堅気や別の極道組織に所属している者であっても)弔事に参加する一面もある(劇中でも闇金社長の中田や京極組の国生の葬儀に参列している)。また、亡くなった人物の悪口は基本的には言わない(京極組の日下などの外道を除く)。堅気の人間に対しては基本的に優しいが、相手が犯罪の片棒を担いでいる場合は(紅林と同様に)たとえ女性であっても容赦しない(過去には電車内で痴漢の冤罪をなすり付けてきた女の顔面を「女でも下衆は容赦なし」として思い切りぶん殴ったことも)。
工藤の死後に判明するが、工藤の最初の舎弟であり、互いに背中を預けるほどに信頼し合っていた。また、伊集院からは工藤と同様にさん付けで呼ばれ、互いに敬語交じりで会話し合い、伊集院の立場を優先する行動を提案するなど、関係はかなり友好的(ただ伊集院のナレーションでは呼び捨てにしていたことから、工藤ほどの敬意は抱かれていない模様。なお野田自身は伊集院を「旦那」もしくは「伊集院の旦那」と呼んでいる)。しかも、彼からの狂気と殺気を平然と受け止めており、その豪胆さは京極組の一条に匹敵する。
若い頃は天才であるがゆえに他人に興味を持てず、下に付いた者に何一つ教えずに仕事を押し付けていた。ミスをしたなら容赦なく切り捨てるなど舎弟に対する面倒見も非常に悪く、舎弟たちから「若衆潰し」の異名で呼ばれ、舎弟たちからは下に付くことを嫌がられていた時期もあった。それを見かねた工藤から「厳しくても良いから舎弟にちゃんと教えてやれ」「お前が俺から教わってきた事を今度は弟分に返してやれ」など厳しい説教を受けていた。工藤の葬儀後に和中と飯豊を連れて居酒屋で飲んだ際、二人にその話をした後、「工藤の兄貴…早すぎますよ。もう一遍、あの話してくださいよぉ…」と号泣していた。
羽王戦争開幕の原因にもなった野田単体への襲撃による負傷の復活後は真っ先に天王寺組によって依頼され自身を襲撃した関西系の殺し屋ダンとジョンを持ち前の卑怯な戦略で殺害した。
好きな食べ物はたこ焼きで、江藤(野田の同僚で小峠から見ると先輩にあたる人物)が殺害されて復讐心を燃やしていた小峠に対して分け与えたこともある。また、アイスピックでたこ焼きを作ることも得意。
ちなみに野田によると天羽組では「死亡」と書いて「ミス」と読むらしい。
小林幸真(こばやし ゆきさだ)
通称「アーミーナイフの小林」。身長186cm。6月25日生まれ。血液型B型。組内での序列は南雲の下、香月の上にあたる。
紫の髪が特徴の大男で、敵対者はアーミーナイフ(コンバットナイフ)で刺した後に『グリーングリーン』などの童謡を歌いながらグリンと回すなど組内でも屈指の狂人(ちなみに歌唱力はあまり高くはない)。
子供のような言動とは裏腹に舎弟たちからは最も恐れられている(特に速水と飯豊は小林からしばしばパワハラを受けている)。小峠からは恐れられてはいるものの基本的には仲が良く、最初から「カブト」と呼んでいた人物である(これは他にも南雲が該当する)。ただ舎弟に対する面倒見は基本的に良く、天京戦争では「お前ら(舎弟達)が死ぬとキモいから」という理由で単身で日下討伐に出かけていた。また一度は破門しかけた速水(後述)が反省した際には「空龍街で起きる暴力を暴力で抑えるのが俺らの仕事だ。勝てる勝てねえじゃねえんだ。」「最初は誰だって弱えんだ。逃げずに戦い続けた結果、強え人間になってんだ。せめて戦えボケ。」と喧嘩での心構えを厳しくも温かい言葉で教えた。
戦闘ではナイフを使用するほか、伝説のヤクザ・人喰い伊能から譲り受けたドス「龍王刀 紫蘭」も使用する。早撃ちの技術に優れるなど拳銃の扱いも上手い。
幼い頃に両親が蒸発し児童養護施設に引き取られたがそこの職員から虐待を受けていたため一人で施設から脱走。ホームレスとして生きている中で当時CODE-ELの教官だった毛利に拾われ殺しの教育を受ける。その後は中東の傭兵に志願。戦場で5年間活躍し、戦闘のみならず隠密作戦もこなすなど当時から屈指の実力者であった。ただ、「飽きた」との理由で毛利にだけ一報を入れ、傭兵部隊とCODE-ELを離脱し日本に帰国したため、CODE-ELからは秘かに狙われている。帰国後は職にありつけずホームレスとして暮らしていたが、そこを統括していた半グレ集団をわずか5分で壊滅させたところをたまたまやってきた阿久津にスカウトされ、田頭組(現:天羽組)に入った経緯を持つ。
天羽組では和中と並ぶ組内最強戦士の一人と言われており、かつて同じCODE-ELで切磋琢磨してきた瓜生からも実力を認められている模様。なお小林の方も瓜生のことを一目置いている。
幼少期の辛い過去からか子供に対しては優しく、逆に子供や弱者を食い物にする外道に対しては一切容赦しない。また、海外マフィアに対してはかなりの敵対心を持っており、相手が海外マフィアの構成員だと分かれば(事件への関与への有無に関係なく)普通に殺そうとする(もっとも子供や若い女性を人身売買のターゲットとする海外マフィアを今まで散々見てきたため、子供を食い物にする外道を許せないという性格である小林が海外マフィアを嫌悪するのはごく自然な反応である、とも言える。)。
若手だった頃は分別の無い人物だったらしく、自分の気に入らない相手は(善悪の区別なく)容赦なく殺害していた。しかし工藤に「暴力をふるっても良いのは仁義外れの者に対してだけだ」と厳しく注意され、それ以降はある程度分別のつく人物になった。
かつて所属していたCODE-ELでは「UMA」のコードネームを持ち、また、とあるオンラインゲームでは「コバ」というハンドルネームを名乗っており、佐竹博文(ハンドルネームは「ヒロ」)とは友達である[28]
CODE-EL時代は瓜生とはライバル関係でもあったが同時に親友でもあった。また天涯孤独だった自分を育ててくれた恩師の毛利に対しては今でも敬意を払っている。ただ毛利と瓜生が天羽組の事務所に「組織が(トップが銀田栄角に変わってから)方針転換し、抜けた人間(特に毛利の弟子だった人間)を粛清対象とした」と忠告しに来た際には「ピンク(後述)は俺が殺る」としながらも「申し訳ないが後は協力できない。俺は今、天羽組の小林なんですよ。」として、ピンクとの決闘を除きCODE-ELの戦争とは関わらないことを伝えた。毛利達と別れる直前には「EL戦争が終わったら一緒に食事でも行こう」と約束した。
好きな食べ物は焼き芋明宝ハム。また先述のオンラインゲームの他、一人焼肉も趣味としている。
初登場回では単発キャラクターとしての登場の予定であり半グレに刺されて死亡したが、視聴者からの人気が予想以上に高かったため「重傷を負ったが奇跡的に一命を取り留めた」という設定に変更され現在に至る。
和中蒼一郎(わなか そういちろう)
通称「日本刀の和中」。身長181cm。10月4日生まれ。血液型A型。組内での序列は須永より下、永瀬より上にあたる。
掻き上げた金髪と赤い服が特徴で、敵対者をイカ飯シュラスコといった料理に例えて輪切りにする。剣術の腕は免許皆伝で、特に袈裟斬りを特技としている。実戦で人を斬れるという理由で極道となったらしい。天羽組に入る前に何処かの流派で剣術を学んだらしいが、和中が自ら流派を名乗ったことは無いため謎に包まれている。名家の出身らしく、諺や四字熟語、外国語(特に英語)に優れるなど教養も高い。その教養を活かして日本刀の販売やの密輸など海外向けのビジネスも行っている。人身売買などの海外の社会問題にも詳しく小峠にも時々教えているが、和中自身の強い正義感から納得はしていない。厳格な性格に反し、子供には笑みを見せるなど優しい一面もある。
戦闘では免許皆伝の剣術を専ら用いており、銃火器などはほぼ使用しない。そのスピードは「閃光」と称され、どんな傷を負っても決して弱音を吐かない不屈の精神の持ち主。小林と並ぶ天羽組最強クラスの実力者でもある。
伊集院とは村田聡一の一件で壮絶な剣戟を繰り広げたことがある。この時は天羽組長の伝言を携えた小峠の割り込みで引き分けに終わり、村田の身柄を譲ったが、伊集院の計らいで拷問の締めくくりとして拷問室に招聘され、村田の粛清を終えた。このこともあって、伊集院の拷問室に(彼の関係者以外で)入った現状唯一の人物である。
自身の出自が影響しているのか、自分より目上の者(野田など)に対してタメ口で話すこともしばしばある。また、新人の頃は(組に入った頃から既に圧倒的な強さを誇っていたことから)今よりもっと傲慢な性格であり、先輩達のことを「自分より弱いから」という理由で見下していた。しかし、ある日工藤と木刀で勝負した際最初こそ優勢だったものの、戦いの終盤では激怒した工藤から「優劣で人を見下すんじゃねえ!」「その強い力を弱き者のために使え」と言われ強力な一撃を喰らい、狭隘だった根性を叩き直されている。
初期では野田とはあまり仲が良くなく、(和中より先輩であるにも関わらず)呼び捨てしたり、(戦闘時こそ共闘するものの)互いに睨み合うような描写も多かった。しかし野田がジョンとダンによって重傷を負った際には激怒しており、入院中の野田のことを初めて「野田の兄貴」と呼んだことから、心の奥では野田を信頼していたことが窺える。工藤の葬儀の後に野田・和中・飯豊の3名で居酒屋に行った際には野田から「三つ子の魂百まで。たまに先輩にタメ口で喋っとるけどな、コイツ(和中)。」と言われた際に「それはすみませ…いや、すまん。」と返した。(もっとも、野田からは「それ、わざとだな。」と突っ込まれたが)
狂人兄貴の中では比較的穏健であるとされ、(尾崎や小林などとは異なり)無闇矢鱈と相手を殺害することは好まない(後述の松崎のように温情で生かされた者も多い)。しかし著しく仁義外れな外道(後述の村田など)に対しては容赦が一切無く、大声で叫びながら四肢を切り落としていく。また負けず嫌いな性格でプライドは高く、伊集院との戦闘後に「あのまま続けていたら勝てましたか?」と聞いてきた小峠に対して激怒したこともある。伊集院など自分とほぼ互角の実力を持つ相手との戦いでは一対一を好み、味方が加勢することを禁じているほど(後述するが京極組の六車との戦いでは許可なく加勢した小峠にヤキを入れている。)。
初期は小峠に対して厳しい一面も多かったが、最近では「困ったらいつでも俺に頼って来い」と言うなど小峠(を含む舎弟)に対して優しくなった。
組内でも小林と一二を争うほどの実力者だが、その実力は才能だけではなく凄まじい努力によって得たものである(むしろ和中本人は六車謙信との戦いで「自分には才能が無かった」と言っていたほど)。工藤亘清に剣術の稽古をつけていた際には(亘清は木刀を、和中はスポーツチャンバラ用の小太刀を使うというハンデ戦だったが)亘清を一瞬で倒し、「強くなるには努力あるのみ」と厳しく諭した。
舎弟の速水泰輝が調査したところ、好きな食べ物は麻婆豆腐阿闍梨餅であることが判明している。趣味は特に無く、「そんな時間があれば剣を振る」と自己紹介欄に書くほど(厳密には速水に書かせたのだが)の努力家である(あえて言うなら、人を斬った際に相手の断面を見ることが趣味と思われる。)。現時点では本編中には登場していないものの、双子の弟がいるらしい。
須永陽咲也(すなが ひさや)
通称「バイティング須永」。身長183cm。10月20日生まれ。組内での序列としては野田の下、和中の上にあたる。
外見はジョーカーに似ており、緑の長髪と紫の服装が特徴。口にはチタン製の歯を埋めており、敵対者の頸動脈を容赦なく噛みちぎる(これがバイディングの由来)。星占いを嗜んでおり、その結果は戦闘にも作用するが、順位が何故か23位まで存在するなどその基準は独特。伊集院のことを非常に恐れているが、何故か高頻度で遭遇してしまう。ちなみに小峠や野田と同様、「旦那」もしくは「伊集院の旦那」と呼ぶ。
戦闘では噛みつきのほか、ノールックで相手を正確に撃ち抜けるなど拳銃の扱いも優れている。また、致命傷を避ける野性の勘が極限まで高く、どんなに深傷を負っても短期間で回復する。また、その野生の勘は危険を察知する力としても活かされる。
羽王戦争ではその野生の勘で浅倉と対峙して絶体絶命となった香月の元に駆けつけ、脱出を援護して救出し、工藤の死後、彼の仇討ちに燃える主要な組員や狂人兄貴たちが出払っていた天羽組本部に単身で乗り込んできた城戸を迎え撃っているが、城戸との戦いでは一歩及ばず重傷を負った上に脚を撃たれ、本部への侵入を許してしまった。城戸の死後、執念で這って天羽組本部に入ったところを南雲が発見し、病院に搬送されて長期の戦線離脱となる(入院中、香月の見舞いを受けている)。
かつては愚連隊として、ただ衝動に身を任せた喧嘩三昧の日常を繰り返していた。しかし、自分を諌め、打ちのめした工藤清志との出会いを経て、「そのあり余ったエネルギーを使うなら任侠のために使え。拒否権なんてねえ」と天羽組に連行され、強引に門を叩かされて極道となる(実際、当時田頭組の若頭だった天羽への挨拶の際に「須永です。どこかに拒否権落ちてませんか?」と言い、「何言ってんだコイツは」と天羽を呆れさせている)。工藤から礼儀や常識など様々なことを教わっているが、狂人兄貴たちの中では一番工藤に怒られたという。ただ、自分の人生を変えてくれた工藤に対する感謝と恩義は、野田を遥かに上回る。
初期では女性を含む堅気に対して平気で危害を加えることも多く伊集院から「外道」呼ばわりされていた他、舎弟の小峠からも存在を疑問視されていた。しかしシリーズが進むにつれてこういった性格は軟化しており、自分に殴りかかった堅気の紅林に対して危害を加えることなく見逃したり、HIVに感染しても必死に生きようとする風俗嬢に対して敬意を払うなど任侠を重んじる性格へと変化していった。
彼が苦手としている伊集院に協力したこともあり、来栖道臣を殴り倒し来栖の身柄を伊集院に引き渡した。
香月紫苑(かづき しおん)
通称「女装ヒットマン香月」。身長は速水曰く「いい女って感じの身長」、「非公開」。9月30日生まれ。狂人兄貴の中では最も年齢が小峠に近いとされる(そのためか、小峠ほどではないが香月も他の兄貴達からパワハラを受けることが少なくない。)。
小峠曰く「神のいたずら」と称されるほどの美貌の持ち主で、女装すれば本物の女性以上の姿になる。駆け出し時代にホステスたちに揶揄われて女装させられているところを野田に見つかり、そのまま女装ヒットマンとしての腕前を叩き込まれたことで今に至る。なお、本人は生まれた瞬間から女性にモテ続けたため、女嫌いになってしまった模様(しかし拒絶反応を示す程ではなく、京子など恩義のある女性、または馴染みの女性に対しては普通に接する)。
戦闘では女装によるハニートラップで対象の懐へ入り、油断させて暗殺する戦法を得意とする。そのため、ナイフや拳銃など小型の武器の扱いに優れ、演技力も高いが、目的に没頭するあまり周りが見えなくなってしまう面もある。
また、自身は優秀なヒットマンではあるが、それ故に組内では役割が限定される傾向がある。このため、自由奔放な須永(香月とは逆のオールラウンダーでもある)に密かに憧れているところもある。(主に仲間を傷付けられた際に)暴走すると独断専行に走り、ほぼ誰の意見も聞かなくなってしまうという弱点があるが、女装の才能を見出した野田や自身が尊敬している須永の言うことは素直に聞く。
舎弟に対してパワハラを行うことは稀だが、(女装がバレるのを防ぐために)女装中に彼に話しかけることは厳禁とされている。劇中でもある舎弟が事務所に帰ろうとしていた香月に誤って話しかけるというミスを犯したために(ストーキングしていた河内組の布袋に香月が「天羽組の刺客」であることがバレて)河内組と戦闘になってしまったことがある。
羽王戦争では、天王寺組の拠点を探るべく連日女装して行方を探っていたが、恩人である野田を傷付けられた怒りから半ば視野狭窄気味に陥ってしまっており、組への連絡もおざなりに調査を続けていた。そんな中、漸く潜入した拠点で城戸派のNo.2である浅倉を発見。路地裏に連れ出すが、直後に自分を敵と看破した浅倉に蹂躙されてしまう。だが、危険を察知して救援に駆けつけた須永の援護で窮地を脱した。城戸派壊滅後、城戸との死闘で重傷を負って入院・戦線離脱となった須永を見舞っている(調査に赴く途上だったため女装していたが)。
後に、同期である青山が四国から戻ってきた時は彼を「同期の誇り」と高く賞賛している。
普段は空龍街の外れにある孤児院の警護を担当しており、そこで暮らしていた岸田純菜と親しい(そのため孤児を悪事に利用したキャバクラと半グレ集団に対し、激しい怒りを露わにしていた)。
潜入捜査が主な業務となるため、基本的には(身バレを防ぐため)それ以外の目的で女装することは滅多に無い。しかし天王寺組の城戸が亡くなり羽王戦争が落ち着いた頃に行われた天羽組の花見では潜入捜査時とは違う姿の女装を(野田の厳命で)披露した。
狂人兄貴の中で唯一、担当している声優が女性である。
永瀬光一(ながせ こういち)
通称「ガスバーナーの永瀬」。身長181cm。12月23日生まれ。組内の序列としては和中の下、南雲の上にあたる。
パーマがかった髪型が特徴の男。敵対者の眼球を「目玉焼き」と称してガスバーナーで炙る狂人で、ミスをした舎弟に容赦ない振る舞いをするため、小林の次に恐れられている人物。
両親は永瀬が物心つく前に離婚。実父はそのまま行方不明、実母も永瀬がわずか4歳の時に生活苦から男を作って失踪という憂き目に遭い、天涯孤独となる。そのまま児童養護施設に入れられて以来、喧嘩に明け暮れる日々を送っていたが、14歳の時、道端でタバコを吸っていたところを若き日の姐さんこと天羽京子と出会い、彼女からの提案を受けて養子となる。その際の深い愛情を受けた(温かい食事を出された際には涙を流して喜んでいた)ことから姐さんに心酔しており、育ての母も同然である彼女に危害を加える者には特に容赦しない。なお、普段は姐さんの護衛を務めている(そのため狂人兄貴の中では比較的登場回数が少ない)。
戦闘ではガスバーナーや拳銃を用いており、貫手など体術にも優れる描写がある。(ちなみに拳銃のう腕は八隅の兄貴からの教え。)
羽王戦争では、城戸派の構成員沼田と闘うもドスとチャカで優勢し最終的にはガスバーナーで燃やした。工藤の死後は浅倉の仇討ちと野望の実現に向けて本格的に動き出した城戸丈一郎と死闘を繰り広げるも圧倒されてしまう。飯豊の機転で九死に一生を得て闇医者に運ばれたが、瀕死の重傷を負っていたこともあって、小峠に次いで長期の戦線離脱を余儀なくされた(工藤の葬儀の際は、完治していないが参列している)。
天羽桂司は育ての父のような存在であり、他の組員(小峠華太を含む)のことを苗字で呼ぶ桂司が唯一、下の名前で呼ぶ人物でもある(なお工藤も永瀬のことを「光一」と呼んでいる)。ただし京極組の日下晋平(こちらは組長の実子)と異なり、養父の威光を振りかざすことは無く自身をあくまで「天羽組の組員の一人」と認識しているため、基本的には他の組員との関係は良好である。
南雲梗平(なぐも きょうへい)
通称「山鎌の南雲」。身長180cm。8月15日生まれ。組内の序列としては永瀬の下、小林の上にあたる。
色黒の容姿端麗な男で、敵対者の脚を容赦なく山鎌(形状はハルパー)で刈り取る。自称「奇跡の独身」であり、暇さえあれば女性に声をかけている。当初は半グレの粛正がばれ、逮捕されていたが出所後に組へ復帰した。フランクかつ飄々とした性格の持ち主であるが、アイドルの追っかけに熱中するなど女性が絡むとだらしがない一面を持つ反面、女性に(ことに性犯罪で再起不能となる)危害が加わると、加害者である外道に一切容赦しない。
か弱い女性に対しては人一倍優しく騎士道精神に溢れる人物だが、その反面、女の詐欺師に騙されやすいという弱点もある。ある美人局の女に騙された際には共謀していた男の髪を全部切ったが、女に対しては何の制裁も加えなかったなど、外道の女に対して甘い面もみられる(相手が女性でも外道に対しては容赦しない野田とは対照的)。
小峠との関係は初登場時から良好であり、最初から下の名前「カブト」と呼んでいた。舎弟に対しては優しく、パワハラは稀。
戦闘では山鎌を使用するほか、常に周りを見渡せる冷静さを活かし、どんなものでも武器にしてしまうほど頭の回転が速い。また、若手時代に南田から火炎瓶の扱いを超が付くほどのスパルタで仕込まれており、キレると敵をアジトごと焼き払いにかかってしまう。
伊集院のことは知っていても実際に初めて会ったのは最近で、行きつけの美容室で担当してくれていた美容師の女性を美容室オーナーである水前寺に殺されたことに対する報復でワニ園にやって来たところで出会った。外道たちがけしかけたクロコダイル2匹を火炎瓶と拳銃で仕留め、さらには水前寺に渾身のアッパーカットを浴びせた後、「俺が殺るよりアンタに預けた方がえげつない死に方するだろうから」と伊集院に引き渡した。直後に殺された美容師の女性の名を呼びながら泣いたため、伊集院は少々呆れつつも「奇妙な男だが、わかっているじゃないか」と好感は持ったようだ。ちなみに伊集院のことはさん付け(または「アンタ」)で呼び、拷問ソムリエではなく拷問士とも呼んでいる。伊集院に対しては殆ど敬語を使わないが、南雲なりに敬意を払っているようだ。
青山琉己(あおやま るき)
通称「修羅の青山」もしくは「狩猟刀の青山」。身長183cm。8月7日生まれ。組内の序列としては、香月と同列と思われる。
抗争のため長い間四国に出向していたが、抗争終了後に組に復帰した容姿端麗な男。
狂人ではあるものの南雲や冨樫などと同様に同様にフレンドリーな一面もあり、舎弟に対する面倒見も良い。初対面の速水や飯豊ともすぐに打ち解けている。天羽からも気に入られており、小峠曰く「親っさんとコミカルな会話ができる数少ない人物」らしい。
香月とは同期であり親友でもある関係で狂人兄貴の中では新参の部類に入るものの、戦闘能力は非常に高い。特に腕力・握力が凄まじく、様々な柔道プロレスの技を駆使して戦う(香月曰く「キモいほど強い」)。また拳銃の扱いも上手いが、刀身が分厚く重い狩猟刀を一番の得物とし、これを片手で振るい、大きな薪を叩き割るほどの剛力を見せる。
肩揉みも得意としているようで、実際に肩を揉まれた野田はあまりの気持ち良さから「俺をコンニャクにする気か…。」と言っていた。
初登場時には既に工藤、冨樫、北岡は亡くなっており、(四国に出向していたとは言え)訃報を聞いた際に葬式に行けなかったことを後悔していた。
伊集院のことは四国出向もあって噂に聞いた程度しか知らず、最近、組長と懇意にしていたホステスの女性(光子ママ)を殺されたことに対する報復に小峠と共に赴いた際に初邂逅する。光子ママを殺した外道・小倉のアジトに乗り込むと、持ち前の剛力で手下をものともせず、用心棒のムエタイ使い・チャイを防御に使われた手甲ごと、狩猟刀と剛力で縦一文字に両断した。その圧倒的な剛力がもたらす戦闘力は伊集院をうならせている。
なお、伊集院のことは「伊集院様」や「伊集院大先生」などと持ち上げ、彼から「天性の太鼓持ち」と評された。

小峠華太の舎弟

飯豊朔太郎(いいとよ さくたろう)
身長177cm。9月8日生まれ。
元々は暴走族の総長で負け知らずであったが、それ故に傲慢な面があった(具体的に言えば極道組織は上下関係が厳しいにも関わらず、雑用を嫌がっていた等)。しかし、初めての鉄火場で萎縮してしまい、さらには小林によって完膚なきまでに叩き潰されてしまったことで性根を入れ替えた。
天京戦争では冨樫を倒した相良を執念で報復して以降一皮剥け、彼は武闘派へと進化した。
羽王戦争では小峠と共に静岡に赴き、真正面から陽動作戦を敢行してこの時最も強力だった護衛の一人である戸狩派の幹部・室屋をおびき出すことに成功し、小峠の高見沢暗殺も成功させるが二人揃って重傷を負い、一時は闇医者に運ばれて療養していた。
小峠の長期戦線離脱中、ナレーターの代役を担当していた。
組に入った今でも自宅から通勤していることから、両親との関係は悪くない模様。
速水泰輝(はやみ たいき)
身長172cm(以前は身長169cmであった)。3月26日生まれ。序列としては宇佐美の上にあたる。
天然気味で(並の半グレにも勝てないほど)喧嘩も弱いが、それでも根を上げない根性の持ち主。しばしば小林からパワハラを受けているが基本的には仲が良く、兄貴達の中でも特に小林を尊敬している。
初期は毎回喧嘩に負けては兄貴達に泣きつくというギャグキャラのポジションだったが、助けてもらった兄貴達への感謝や自身の失敗の反省がほとんど無かったため、とうとう堪忍袋の緒が切れた小林に「お前、今日で天羽組を辞めろ」「お前みたいなのがいるから組が舐められる」と凄絶なヤキを入れられてしまう。さらに比較的優しかった小峠からも組を辞めることを進言される羽目に。しかし、それ以降は自らの甘さを反省し逞しくなり、彼らから認められるようになった。
小峠と浅倉の戦闘中、工藤と共に助けに入り、工藤が時間稼ぎをしている間、重傷の小峠を闇医者まで運んだ。また、城戸が天羽組事務所に侵入する前に(城戸と須永が戦っている間に)和中と小林に電話し彼らを村雨町から事務所に戻すなど、(上記の通り戦闘能力は低いが)サポート役としてはまあまあ有能である。また、工藤清志の息子である工藤亘清が半グレに襲われているところを身を挺して庇う(この際腹部を斬られるが軽症で済んだ)など最近では良き先輩としての一面もみられる。
飯豊とは同期らしく、彼のことを「飯豊くん」と呼んでいる。なお飯豊からは呼び捨てされている。
組に入る前はただのフリーターであり、極道に入った理由は「何となくカッコ良さそうだから」というあまりに軽いものだった。なお両親はいないが、その理由はいまだ語られていない。
天羽組関連の状況整理動画では飯豊と共に解説役を務めることが多い。子供っぽい性格が残っているが堅気に近い感性を持っているため親しみやすく、視聴者からの人気が高い舎弟の一人である。
宇佐美純平(うさみ じゅんぺい)
身長178cm。7月3日生まれ。序列としては速水の下、工藤亘清の上にあたる。
若輩ながらも胆力が強く、南雲からも若い頃の小峠を見てる様だと評されている。
羽王戦争では天王寺組武闘派、韮沢に狙われて窮地に陥る小峠を、負傷の身でありながらも加勢に駆けつけたり、また自分達に怪我を負わせた半グレの粛清に自ら名乗りを挙げるなど精神力は兄貴達に勝るとも劣らない。
工藤亘清(くどう こうせい)
羽王戦争で殉職した工藤清志の実子。20歳。
父に生き写しの容姿を持ち、その父の若い頃の姿を知る野田と須永が錯乱したほど。
人格者である父を尊敬しており、3ヶ月に1回しか会っていない中で教わってきた仁義や人としての生き方を重んじている。
天羽組への入門を長いこと志してきたが、父は裏社会に踏み入れてほしくないと願っており、天羽もその意向を遵守していたが、工藤が殉職し手柄目的で命を狙われる可能性も薄れたことから見学と言う形で仮入門した。当初は「工藤にとって代わる偉大な存在になる」という意志に駆られ若干生意気な態度をとっていた。特に(弱いとはいえ一応先輩である)速水を見下しており「速水の兄貴って頼りないですよね…」とも発言していた(速水を高く評価していた小峠からは「俺はそうは思わねえがな」と返されていたが)。
その後鉄火場に無断で足を踏み入れ半グレに刺されそうになっていたところを須永らに助けて貰い(小峠からは「速水が(身を挺して)庇わなかったら死んでたぞボケが!」と厳しく叱責された)、小峠に殴られて「親父が凄かろうとお前はただの下っ端なんだよ! 勘違いもいい加減にしとけ!」と怒鳴られ、須永に「誰もお前に工藤の兄貴になれなんて言ってない」「工藤の兄貴とお前は別人格だ」と説得された後、小峠から「背伸びせず1日1日頑張れ」と励まされる。以降は新人の舎弟として地道に努力していく決意を固めたこともあり、正式に天羽組に入門した。
柔道は段持ちで、小峠も「元より才能のある奴」と評している。

死亡した組員

尾崎隆雄(おざき たかお)
狂人兄貴。通称「マシンガン(の)尾崎
敵対者をマシンガンでミンチの如く蜂の巣にするほか、日本刀による袈裟斬りも行う。非常に短気で、自分にわずかでも敵対した者を絶対に許さない執念深い性格をしており、一度銃を手にしたが最後、引き金を引くまで絶対に放さない。
組の立ち上げメンバーの一人であったが、ある日自身が河内組の構成員(河内組からの指示ではなく勝手にやったことなので後に組から粛清された)に銃撃され重傷を負った際、身内である祖父江(そふえ)が河内組との示談交渉を進めたのだが、あまりに短気で執念深い性格を見越していた祖父江は尾崎にだけ黙っていた(実際、尾崎は自分を撃った構成員ごと河内組を壊滅しようとしていた)。しかし、これを聞きつけた尾崎の舎弟が病床にいた尾崎に伝えてしまったことで、「祖父江が自身の出世のために河内組と手を組んだ」とのとんでもない勘違いの元に激怒し、勝手に病院を抜けて祖父江を追跡した末、「ブンブンブーン!鉛が飛ぶ!」と歌いながらマシンガンを乱射し、祖父江を射殺する(この時、運悪く近くにいた堅気の女性1人も巻き込まれ、死亡)。本来ならば粛清対象になっていてもおかしくないレベルの大失態だったが、「尾崎に相談せず動いたことも事実だ。警察も追ってくるだろう。あとはお前でどうにかしろ」と告げられて、絶縁処分となる。それは立ち上げからの功労者であることに対する、天羽組長からの最後の温情であった。
警察から逃亡を続けること半年、行くあてもなく、生きるために半グレ集団「ビーハイブ」と結託して空龍街で悪事を重ねていったことで、天羽組から目をつけられる。粛清に乗り込んできた小峠と野田に天羽を「ジジイ」と侮辱したため、尾崎を完全に見限って激怒した小峠に「死ね…裏切りもんが」と言われながら頭を銃撃され死亡した(小峠は尾崎が一番最初に相手の脚を撃つ癖を見抜いており、跳躍しながら銃撃した)。
ちなみに飯豊とは(尾崎の死亡後に組に入った関係で)面識が無いが、解説役として登場した飯豊からも「裏切り者」と吐き捨てられており、絶縁された後は多くの組員から軽蔑されていた模様。
坂元(さかもと)の兄貴
狂人兄貴。通称「鎌の坂元」。
通称のとおり鎌を得物にする。冷酷非道を絵に描いた性格をしており、それが原因で小峠からは全く慕われていなかった。
舎弟の山田が自身の情婦であるミカに手を出した(=男女関係を持った)ことに怒り狂い、小峠を同行させながら『いっぽんでもにんじん』を歌った後、「ドラ◯もんにな〜れ」と言いながら、山田の指を全て斬り落とす。その上でこれまた小峠を同行させ、港からかなり離れた海に投げ捨てて溺死させるという残酷な粛清を終えて戻ったところを、待ち構えていた河内組組員との小競り合いの末、側頭部を撃たれて死亡した。その死に対し、小峠から「この人は死んで当然だった」と吐き捨てられている。
一方で組の命令に対しては忠実であるという長所も僅かに存在し、田頭組時代の先輩の江藤が殺害された際には(野田の命令で)豊田・尾崎・小林と共に犯人捜しを行い、小峠の復讐に間接的に協力した。
南雲とは「鎌兄弟」と呼ばれていたが、実際は南雲と非常に仲が悪かった(ただし、坂元の死を知った南雲はどこか寂しそうな感じも見せた)。
組内では主に高級食材となり得るナマコの密猟を担当していた(現在、これを担当する組員の存在は確認されていない)。
米倉敏文(よねくら としふみ)
狂人兄貴。通称「ドリル米倉」。
ダジャレを連発しながら、敵対者を容赦なくドリルで抉る狂人。天羽組では数少ない頭脳派の構成員でもあり、視聴者からの人気は高い。
名門K大学建築学科卒業の経歴を持ち、組内での人望も厚い(舎弟に対するパワハラも劇中では見られなかった。)。その反面、異常なほど悪知恵に長けており、堅気から詐欺で金を騙し取るシノギを次々と新規開拓し、これを率先して行うなど、限りなく外道に近い本性を持った男でもある。
小峠にシノギのいろはを叩き込み、自身の詐欺がバレて逮捕された際は後を託すが、弁護人に変装して裁判所に入り込んだ敵対組織・近田組のヒットマンに殺害されてしまった。
喜多川(きたがわ)の兄貴
狂人兄貴。通称「ツルハシの喜多川」。
先代の本部長が亡くなってからは人望の厚さから天羽に本部長を任命される。しかし、それによって、同期にして親友だった南田が陰湿な本性をむき出しにして嫌がらせを行うようになったため、次第に南田への不満と怒りが蓄積していき、遂には宴席で互いを殺そうとするまでに関係は崩壊(この時は小峠が必死で止めた)。それ以来、視界に入った途端に互いに殺し合おうとするため、「喜多川と南田を鉢合わせてはならない」というルールが作られてしまった。
その後、裏切った南田と一騎討ちになり、彼の特製火炎瓶を浴びながらもツルハシでとどめを刺すが、そのまま焼死した。
南田(みなみだ)の兄貴
狂人兄貴。通称「火炎瓶の南田」。
喜多川とはかつての同期で親友だったが、喜多川が本部長に任命されてからは彼を激しく恨んだ上に妬むほどの怨恨関係となる(小峠曰く「空前絶後の犬猿の仲」)。その本性は陰湿かつ暴力的で、ガソリンにバターや砂糖などを独自に配合して火を消せないようにした特製の火炎瓶にその本性が凝縮されており、南田自身もその特製火炎瓶で相手をじっくり焼き殺すことを何よりも好んでいる。
喜多川が本部長になったことにただ一人納得しておらず、同行することの多い北岡を憂さ晴らしの的として木刀で頻繁に打ち据えるようになった挙句、事あるごとに喜多川に嫌味を始めとした嫌がらせを行うようになり、遂には宴席で酔った勢いで火炎瓶を取り出して焼き殺そうとした。その後、組を裏切って半グレと組み、喜多川を卑劣な手で火炎瓶を浴びせるも、ツルハシによる必殺の一撃を受けて即死した。
南雲に特製火炎瓶の作り方と使い方を超が付くレベルのスパルタ方式で教えており、その理由は南雲曰く「同じ「南」がついている名前だったから」とのこと。
舎弟(特に北岡)に対してひたすら横暴だったが、南雲に対してだけは(比較的)優しかった。もっとも、当の南雲からはあまり尊敬されていなかったようだ。
橘(たちばな)
紅林シリーズに登場した元・天羽組の狂人。通称「ノコギリの橘」。
紅林が学生だった時から有名だが、実はかなりのアイドルオタク。しかし、組の金に手を付けたために絶縁されて追われる身となったため、逃げる前にアイドルをノコギリで切り裂いて殺そうと企み、紅林が警備員として入った、上堂リサが属するアイドルグループのライブ会場にガソリンを入れたペットボトルを持ち込み、ライブ中にガソリンを撒いて放火。その混乱に乗じて、逃げ遅れたリサを火をまとわせたノコギリで殺そうとしたところで紅林に気づかれ、戦闘に入る(この時、紅林はリサを庇って背中を斬られ、深手を負った)。紅林の大振りな攻撃の隙を突いて、予備で忍ばせていた小型のノコギリで右脇腹を斬りつけるも、怒りで痛覚を失くしていた紅林の怒りをますます増幅させるだけになってしまい、「1000回分死んどけぇええ!」の怒号とともに渾身の一撃を受け、顔面が陥没して倒される。その後、追っ手であった野田にアイスピックの滅多刺しで止めを刺された。紅林と野田はこれが初の邂逅で、野田と(追っ手として同行していた)北岡は橘の顔の陥没具合に驚いていた(北岡曰く「なんかの事故にあった勢い」)。
モデルとなった事件は「AKB48握手会傷害事件」と「(徳島市雑居ビル放火事件)」。
八隅(やすみ)の兄貴
兄貴。通称「早撃ちの八隅」。
ベテランであり、天才的な早撃ちが得意。工藤とともに後進へ戦闘の基礎を叩き込んでおり、小林と香月からは特に尊敬されていた。しかし韓国人マフィアと交渉中に揉めた末、卑怯な手を使われて殺害されてしまった(その後、氷室による懸命な治療を受けたのだが内臓の損傷が激しかったため助からなかった)。
北岡隆太(きたおか りゅうた)
小峠の舎弟。通称「串の北岡」。序列としては速水・飯豊の上にあたる。
鉄串を得物としており、通称の由来ともなっている。竹串を相手の手の爪にじわじわ刺して苦しめる拷問を好む狂人ぶりから、組内でも若手の有望株として活躍していた。そのため舎弟の狂人枠とも言われており、上司にあたる小峠も戦慄していたほど。ただ、南田が存命していた頃は彼と同行させられることが多く、喜多川との諍いが始まると鬱憤晴らしの的として木刀で頻繁に打ち据えられるという理不尽な目に遭わされていた。
天羽組の新たなシノギとして「アリバイ会社」の設立を進言するなど新規開拓にも意欲的だったが、その途上で自身が外国語に疎かったことが災いした手違いによって京極組のシマである「黒焉街」に海外マフィアを手引きしてしまい、何も知らないまま、そして誤解を晴らせぬまま京極組の一条によって殺害されてしまったことにより、「天京戦争」の引き金を引く。
かつては解説役として状況整理動画に登場することも多かったが、亡くなったことによりこちらからも退場することとなった(その後は飯豊や速水がこの役割を引き継いでいる)。
冨樫宗司(とがし そうじ)
狂人兄貴。通称「ハンマー(の)冨樫」。身長184cm。存命時点での序列は須永の下、和中より上だった。
野田の舎弟にあたる筋骨隆々な男であり、敵対者を餅の如く巨大ハンマーで叩き潰す(小峠曰く『人間で餅がつける狂人』)
狂人だが舎弟(特に小林・小峠)に対する面倒見は良く、ご飯を奢ったり殴り合いのイロハを教授するなどしていたため人望に優れていたが、「天京戦争」にて相良と鷹橋の奇襲に遭い、命を落としてしまう。
工藤清志(くどう きよし)
狂人兄貴。通称「ドスの工藤」。身長175cm。6月12日生まれ。存命時点での序列は組長、京子、阿久津の3名を除けば(つまり狂人兄貴の中で)最上位だった。階級は不明だが、天羽・阿久津・工藤の3名だけで会議を進めていた場面があったことから、おそらく若頭補佐のポジションだったと思われる。
厳しい顔つきと胸の刺青が特徴で、敵対者の腹を容赦なく掻っ捌く。兄貴たちの中では最年長であり、一際仁義を重んじる男。組内の若手に戦闘の基礎を叩き込む役割を担っているなど、後進の育成にも力を注いでいる。極道になる前はプロボクサーであり、東洋太平洋チャンピオンにまで上り詰めたほど。
初登場時は紅林シリーズで、倉田商事の社長と専務をドスで殺害していた。また、この回が小峠とともに紅林と初の邂逅でもある。
戦闘ではボクシングで培ったフットワークを活かして相手の懐へ入り込み、そのままドスで突き上げるほか、ドスを投げて蹴りで押し込む技も得意とする。
天王寺組城戸派の浅倉潤との死闘をどうにか制するも、トップである城戸丈一郎に捕まり、速水と瀕死の小峠を逃がすために満身創痍の状態で戦い、最後は立ったまま死亡する。その死にざまに城戸も「伝説の名にまったく恥じひん男やった」と追撃を止め、「工藤さん」と呼んで敬意を表した。
狂人兄貴の中では常識人とされており、天羽組と敵対することの多い伊集院とは互いにさん付けで呼び合い、敬意も持ち合う関係(しかも伊集院のナレーションでも「工藤氏」と呼ばれていた)[29]。伊集院が殺気を見せることなく対等に会話できた極道では数少ない人物でもあった。
普段はとても冷静で舎弟達からの質問や相談にもしっかり答える面倒見の良い男だが、(たとえ冗談であっても)組に損害を与えるような提案をした舎弟に対しては鉄拳制裁も辞さない(作中でも誤った死体処理を提案した小峠の腹部を強く殴っている)。また、「舎弟に食事や酒を奢る際にはなるべく安い物にするように」と野田や永瀬に促すなど、少しだけケチな面もある(もっともこれに関しては天羽組が小規模な組織であることや後述の息子の存在も理由ではあるが)。
狂人兄貴の中では狂人要素は控えめとされるが、それでも「殺害した敵の死体を証拠隠滅のためにバラバラにする」「舎弟に(あえて自分の腹を刺させてその後に反撃するという)捨て身のカウンター戦法を伝授する」など狂人としての要素は持っている。また仁義外れの者に対して一切容赦ないのは他の狂人兄貴と同じ。
天羽組のフロント企業である水産加工会社「工藤さんちのDOS水産」も経営しており、大川のアスファルト工場が諸事情により使えなくなった際にはここで死体処理を行い、肉片を魚の餌として海に捨てた。
天羽組の最古参(恐らくは立ち上げメンバーの一人)でもあり、組長や阿久津らと共に天羽組を支えてきた。一番最初の舎弟となった野田を始め、傲慢を極めていた和中、残忍な獣そのものだった小林、自分自身を持て余していた須永にも仁義や任侠を粘り強く教え続けてきたため、天羽組の狂人兄貴たちの中で敬わない者はいないほど。
佐竹シリーズにも一度だけ登場しており、かつて組員だった廣島と堂馬利信の娘の息子(赤ん坊)を保護するために大型商業施設に来ていたが、そこで赤ん坊を抱きしめていた佐竹博文と遭遇する。その後、火炎放射器を持った殺し屋(=堂馬が差し向けた殺し屋。先んじて廣島夫妻を焼殺した)に襲われるが、一瞬の隙を突いてその殺し屋を逆に粛清した。この際、大火傷を負いながらも赤ん坊を守り抜いた佐竹のことを「男の中の男」と認めた。ちなみに本作のテレビアニメ化を最初に告知したのは工藤である。
天羽組狂人兄貴勢の中では視聴者からの人気が高い一人で、死亡というまさかの展開に、工藤の死を惜しむ視聴者はいまだ多く、(それが後押しとなったのかは不明だが、)後にカタギの息子・亘清が天羽組に入門している。
柏木(かしわぎ)
緑のシャツと黒のスラックスを身につけた天羽組の新人。
天王寺組の奇襲の際に自ら囮となり組長を逃し戦死する。
村田聡一(むらた そういち)
伊集院シリーズに登場した元構成員。
かつて悪事を働いて天羽組を破門され、ホームレスとなっていた。破門された後、一般人(堅気)の若い女性を惨殺した上に野犬に食わせ、「堅気への手出しは厳禁」という組の掟を破った。そのため組長の天羽桂司が激怒し、村田の粛清を和中と小峠に命じた。同じ頃、村田によって殺害された女性の姉が伊集院に犯人の抹殺を依頼したため、村田の身柄をめぐって伊集院と和中が戦闘になってしまった(破門は絶縁とは異なり組への復帰の可能性もあるため、伊集院は和中たちが天羽組に復帰させる目的で村田を探していたと勘違いしたため)が、最終的には和解して伊集院に譲られることに。
その後、村田は伊集院によってアレンジした石子詰めの拷問を受け、命乞いをした後に「貴様をどうしても許せんという人間から生き延びられたら」との条件で解放されたが、その直後、(解放する気も生かす気もさらさらなかった)伊集院からの招聘を受けて拷問室にやってきた和中によって、四肢を斬り落とされながら死亡した[30]
廣島(ひろしま)
堂馬の娘との結婚を組長から認められて、極道から足を洗った。
しかし、このことを毛ほども認めていなかった堂馬利信が「一族の恥さらし」として娘もろとも殺すべく差し向けた殺し屋によって、夫婦ともに殺害される。
誕生したばかり息子は佐竹の決死の行動と工藤の怒りのドスによって守り抜かれ、天羽組に育てられることになった。
福留(ふくどめ)
老齢の極道で、天羽組長の徳島組時代の同僚。何らかの理由で38年間刑務所に服役した後、飲食店で偶然再会した天羽によって迎えられ天羽組に入った。
若い頃は高い戦闘能力と闘争心を持っていたものの、加齢に加えて服役期間が長かったことが理由で体力が落ちており性格もだいぶ温和になっていた。
小峠からシマの見廻りなどの基本的な業務を教わっていたものの、敵との抗争においては(体力の衰えもあって)ほぼ活躍できない状況だったため小峠からは「なぜ組長は福留を組に入れたのか?」と疑問視されていた。
その後、ある半グレとの抗争において(抗争自体は小林の活躍によってすぐ終わったのだが)半グレのバックに山岡組(やまおかぐみ)という別の極道組織がいたことが判明する。小峠達は山岡組への襲撃の許可を天羽から貰おうとしたが却下され、代わりに鉄砲玉として福留を起用することにした。それを聞いた小峠から心配されたものの「親分(天羽)の言うことは絶対だと教わったんじゃねえのか?俺も天羽に食わせてもらって感謝しかねえ。最後くらい役に立たせてくれや。」と言った後、山岡組組長の暗殺に成功する。しかし後からやってきた山岡組の幹部に撃たれて死亡してしまった。
坂槙圭吾(さかまき けいご)
小峠の舎弟。香月が特に可愛がっていた舎弟の一人であり、渡世の基本や拳銃の使い方などを教わっていた。
とある厳格な家柄の令嬢と結婚するために組を抜けたが、坂槙がかつて空龍街で暴れていたカンボジア系マフィアのダッカローズを追い払ったことから彼らから逆恨みされ、妻ともども殺害されてしまった(なお妻は妊娠しており胎児も亡くなった)。
ラッキーを虐待した舎弟
かつて小峠の舎弟だった若手の組員。本名は不明。
喧嘩が弱いだけでなく、「時間を守れない」「社会常識をろくに知らない」「雑用を嫌がる」など極道としては何も評価できるところが無い人物として描かれていた。それでも小峠からは見捨てられずに教育を受けてきたのだが、ある日、(天羽が知人の法事のために東北地方に長期出張となったため)小峠と共に天羽の愛犬ラッキーの世話係となる(これは何も良いところがなかった舎弟にせめて成果を出してもらおうという天羽からの救済措置だった)。
しかし天羽の心情を理解していなかったために小峠が目を離した隙にラッキーを虐待してしまう。小峠がすぐに動物病院に連れて行ったためラッキーの命に別状は無かったのだが、この件を知った天羽は激怒して舎弟を即座に破門し、小峠に対しても連帯責任として木刀での制裁を加えた。しかしそれでも天羽の怒りは収まらず、小峠に拳銃を渡し「舎弟の粛清」を命じた(これに関して小峠は「流石にやりすぎだ」とも思っていたが、組長の命令は絶対という極道の常識から小峠は心を鬼にして舎弟を始末することを決意する。)。
その後は小峠に最後の食事に誘われた後、路地裏で射殺された。

元組員

松崎(まつざき)
小峠の同期である大柄な男。怪力の持ち主だがあまり頭が良くなく、自分が気に入らないことに対しては何でも噛み付くという難ある性格だった。極道の世界に入ったのも単に「暴力をふるいたかった」という理由から。また同期の小峠が中堅まで上り詰めたのに対し、松崎はその難ある性格に加え、暴力一辺倒な言動と方針が原因で三下同然の末端構成員から抜け出せず、貧乏のままだった。
自身とキャバクラで働いている女性との間に生まれた娘を改造エアガンの密売に利用していたことから組長から組を辞めるように進言されたが、それに対して猛然と逆ギレしたため、激怒した和中によって「汚い腕で子供を抱くんじゃねえ!」と言われながら片腕を切り落とされてしまった。しかし、一応は娘のことを愛していたため「残った腕で娘を大事に育てる」という条件付きで粛清されずに済んだ。また、限りなく外道に近い人物ではあったものの、坂元や村田などと異なり、自分勝手な理由での殺人を犯していなかったことも粛清を免れた一因であった。
その後、「極道の世界から足を洗い、片腕で娘を育てている」とのテロップを最後に、劇中から退場。
ちなみに松崎と結託していた半グレ共は「空龍街に改造エアガンをばら撒き、騒動の元を作った」として天羽組の粛清対象となり、構成員は全員死亡した(その内の1人は北岡に捕まった後、小峠によってネイルガンで全身に釘を打ち込まれた。残りの構成員も野田などの兄貴達による拷問・処刑を受けた。)。

関係者・協力者

おっちゃん
小峠が幼少期の頃に近所に住んでいた極道の男。本名は不明。
両親の愛情をまともに受けていなかった小峠の遊び相手となり、任侠について語ったりして彼の人生に影響を与えた。
しかし極道の関係者であることがバレたため住んでいたアパートから追い出され、そのまま他所へ引っ越してしまった。
大将
小峠がよく行く居酒屋の店主。本名は不明。
常連客や住民の悩みを小峠に伝えることもあり、小峠が解決に導いている。また、警察関係者が訪れることもあるらしく、そこで漏れた情報を小峠に伝えることも。
松崎の娘
おそらく小学校低学年くらいの年齢と思われる幼い女の子。本名は不明。
凶暴な父親とは対照的に素直な性格をしており父親を慕っている(父親自身は外道寄りの人物だったが、改造エアガンの密売に協力すれば遊んであげる程度の愛情は持っていたため)。
密売に加担しているところを小峠と北岡に見られたため、天羽組に保護された。(その際、天羽組長は激怒し「子供は渡世に関わってはいけない。無垢な子が裏の世界を見たら腐ってしまう。」というような発言をしている。)
なお母親は娘のためにキャバクラで一生懸命働いていたが、松崎が娘に改造エアガンの密売を手伝わせていたことを知った(小峠から聞かされた)際には失望していた。
伊賀(いが)
天羽桂司の徳島組時代の後輩である初老の極道の男。現在は飛龍連合会(ひりゅうれんごうかい)の幹部を務めている。
天羽と小峠を会長襲名式に招待するが、飛龍連合会は内部抗争が激しく次期会長の就任に反対している派閥が秘密裏でヒットマンを送り込んでおり会長に向けて発砲する(この際、会長は無事だったものの盾となった小峠は重傷、天羽も軽傷を負った)。
その後はヒットマンを送り込んだ首謀者を殺害するが、自身も責任を取る形で割腹自殺を図った(しかし小峠と天羽が入院している病院内での出来事だったため、幸いにも治療が間に合い一命を取り留めた)。なお最終的に反会長派は天羽組に壊滅させられた。
大川(おおかわ)
アスファルト工場「大川石材工場」の社長。小峠はここで(殺人の証拠隠滅のために)死体の処理を行っている。
千田(せんだ)
かつて天羽組から支持されていた国会議員。
天羽組の構成員は選挙の際は彼に組織票を入れており、逆に千田の方も天羽組の準構成員が詐欺の容疑で逮捕された際に組とは無関係であることを主張してくれていた。
しかし4回目の選挙で対立候補の山添(やまぞえ)を支持していた京極組にスキャンダルを掴まれて脅迫されたために立候補を辞退。同時に政界引退へと追い込まれる。
ちなみに山添はその後、祝勝会の最中に報復命令を受けた小峠、和中、野田からの奇襲に遭い、程なく野田に捕らえられて拷問・脅迫の後、天羽組の支配下に置かれることとなった。
火三狐(ひみこ)
親に捨てられた不良中学生3人から構成されるグループ。和久井組の狐田に焼肉を奢られたり美女を紹介されたりしたが、本性を露わにした狐田に脅迫され、宝石店や天羽組事務所への襲撃事件を起こした。
その後、飯豊と喧嘩するがあっさり敗北。小峠達に謝罪し怯える様子を見せたが、小林に「お前らは誰も殺されないよ〜。そのゲス共(火三狐を利用した和久井組のメンバー)が全員メチャクチャに死ぬから大丈夫。」と言われ、天羽組に保護された。
グループ名の由来は歴史上の人物である卑弥呼
岸田純菜(きしだ じゅんな)
両親が行方不明となり(理由は不明)、空龍街の孤児院で育った女の子。香月を慕っており、「香月の兄ちゃん」と呼んでいる。将来の夢はネイリストで、お金を貯めて資格を取りたいと願っている。
18歳になった時に孤児院を出て空龍街のハートランドというキャバクラで働き出すが、悪質な半グレ集団によって島流しとなり行方不明となる。その後、無事に救出された。
吉田美代子(よしだ みよこ)
小学校低学年くらいの女の子。母親から虐待を受けており、外に放置されていたところを(天羽桂司の判断によって)天羽組に保護された。お転婆で元気いっぱいな性格で、狂人兄貴達ともすぐに打ち解けた。
母親が特定された後はしばらくの間児童養護施設で過ごすことが内定している。
吉田ますみ(よしだ ますみ)
美代子の母親。経営不振に陥っていたキャンディという店で働いているキャバ嬢で、貧困を理由に娘を虐待していた。
南雲の調査で勤務先が特定され天羽組事務所に呼ばれることとなるが、そこで逆ギレしたために小峠を怒らせてしまう。しかし天羽桂司の仲裁によって「一旦娘を施設に預けて気持ちを落ち着かせること」を提案され、これを受け入れる。そして娘に謝罪した。
ギルバート・ジェイムス
天羽の古くからの友人であるイギリスの資産家。かつて和食の食材をイギリスで売るシノギに協力していた。
溺愛している娘のアイナと連絡が取れなくなったことから急遽来日し天羽組に捜索を依頼。娘が無事に見つかった後は帰国していった。
アイナ・ジェイムス
へそ出しルックの赤い服を着ているイギリス人留学生で、ギルバートの娘。半グレ組織「紅蜘蛛」の友近という男に騙され風俗に売り飛ばされそうになっていたところを小峠達に救出された。
気の強い一面もあり、友近の発言に激怒してビンタを喰らわせたことも。それで殺されそうになったものの(意図はしていなかったものの隙ができたため)小峠が友近を射殺することに協力した。

死亡した人物

中田芳樹(なかた よしき)
闇金会社の社長。野田からスパルタ教育を受けていたが、同時に組員と同じくらいの愛情を受けていた。
経営手腕に優れた人物だったが、ある日、北辰会(ほくしんかい)という没落した極道組織の組長・北田(きただ)とその息子・武臣(たけおみ)に嫉妬され、彼らに金を奪われた上に殺害されてしまった。その後、北辰会は「中田はウチの組員も同然」として天羽組の粛清対象となり、野田達によって壊滅させられ、北田親子は死亡。盗まれた金は野田の判断で中田の妻子に渡された。
伊能(いのう)
かつて「人食い伊能」の異名で畏怖されてきた、宝華組(ほうかぐみ)の任侠。
若い頃から敵対組織の人間を幾人も屠ってきた伝説クラスの極道であったが、高齢を理由に渡世から足を洗おうとしていた。しかし、現在の宝華組組長(伊能からは『坊っちゃん』と呼ばれている)からは抜けることを許されず、天羽組長が間に立って話を進める間のみ一時的に天羽組に身を置いていた。
若い頃から携えているドス「龍王刀 紫蘭」を小林に託した張本人で、若い頃の自分とよく似ている小林に無限の可能性を感じていた。
しかし宝華組との話し合いが遅々として進展しないことに、伊能自身が宝華組長を説得することを決断。天羽組長と共に赴いた。一方の宝華組長の意思も堅かったが、その本心は組の功労者である伊能を『引退した極道を待ち受ける過酷な現状』に放り出したくない、更には幾度も恨みを買っている彼を危険に晒したくないという切実なものだった。
組長の真意を知った伊能は、それでも「組のお荷物にはなりたくないんですよ」と最終的に渡世を去ることを認めさせた。この数日後、功名心に目が眩んだ里崎会(さとざきかい)の梶谷(かじたに)と小嶋(こじま)に襲撃される。だが、自分がこうなる運命が来ることは悟っていたようで、「やっとお迎えが来たな」と笑顔で受け入れながら落命する。
なお、襲撃した里崎会の2人組は後日の雨の日の夜、小林と小峠の報復に遭い、粛清された。
大村(おおむら)
徳島組時代の天羽、福留、伊賀の先輩だった男。小峠が極道に入った時には既に故人となっている。
任侠を重んじる人物で人望も厚く徳島組の次期組長候補にもなったが、組長襲名式の最中に反対派の人間に襲撃され死亡した。しかし天羽たちは今でも大村を尊敬しており、任侠の考え方がちゃんと受け継がれている。
村田(むらた)医師
かつて天羽組から頼りにされていた医師。ワクチンを組員に打ってくれたり薬物中毒者の矯正施設を斡旋してくれるなど組から頼りにされていた人物だった。
しかし異常な性癖を持った男でもあり、15歳年下の妻を過度に束縛していた。とうとう耐えられなくなった妻から逃げられてしまったため、小峠に「妻の誘拐監禁と薬物による支配」を依頼するなど天羽組の兄貴達とは別の意味で狂人と言える男である。(小峠もこの依頼を聞いた時には流石に耳を疑い反対しようとしたものの、組長から「村田医師に抜けられると組の運営にも支障が出てしまう。今回だけは手伝ってやってくれ。」「フォローの人員(須永)は出すから上手くやれ」と命令されたため仕方なく遂行した。)
小峠と須永による誘拐監禁は成功したのだが、最期は妻を抱こうとしたところを刺されてしまう。それで逆上したため妻を刺し殺すが、自身も致命傷を負っていたため帰らぬ人となった。
村田医師の死後は伊集院シリーズにも登場する氷室が彼の役割を引き継いでいる。
南原(なんばら)
大阪の情報屋。
天羽組に「天王寺組に関する情報」を提供していたが、このことに勘付いた天王寺組の渋谷によって殺害された。

田頭組

田頭によって戦後の混乱期に空龍街に立ち上げられた極道組織。天羽組の前身であり、小峠もかつてここに所属していた。

田頭組長が亡くなったことにより天羽桂司(当時の階級は若頭)が組長職を継ぎ、天羽組として再スタートする。

田頭(たがしら)
田頭組を立ち上げた男。現在は故人。
人望が厚く、小峠から慕われていた。貧しい時代を生き抜いたことから舎弟にひもじい思いをさせたくないという気持ちが人一倍強い(しかしある中華料理店に運転手の小峠を連れて行った時にはとても食べきれないほどの量の料理を注文し、それらを無理やり口の中に押し込んだ小峠は嘔吐に苦しんだ)
食事会の帰りに敵対組織の人間に銃撃されそうになった小峠を庇って死亡した。
護衛の兄貴
田頭の護衛を務めていた巨漢の男。本名は不明。
野田のように舎弟に厳しい人物だが同時に愛情を持って接する面倒見の良い男でもある。別の極道組織の幹部との食事のために行った中華料理店では、田頭から誘われて緊張している小峠に対して「遠慮するな」と言っていた。
食事会の帰りに敵対組織の銃撃から田頭を庇って瀕死の重傷を負うが、奇跡的に一命を取り留めた。
天羽組の古参幹部である野田からも敬語を使われており、かなり地位が高い模様。
東倉賢介(ひがしくら けんすけ)
若い頃の阿久津が尊敬していた先輩。小峠が極道に入った時には既に故人となっている。
一見するとただのチャラ男に見えるが、実際には「裏方にいる人間の重要性」や「他人との信頼関係の重要性」を理解している思慮深い人物。
阿久津と同様に喧嘩があまり強くない人物だったらしく、そのことに悩んでいた阿久津に対し「裏方にもやりがいはある」「お前には人を見る目がある」などと諭した。
最期は敵対組織である新潟の極道組織、碧田組(あおたぐみ)の襲撃に遭い、自ら車を運転して敵の集団に突進。その後、持っていたダイナマイトで自爆し敵の大半を爆発に巻き込んだが自らも死亡してしまった。なお亡くなる直前に一緒に現場にいた阿久津に対し激励の言葉をかけている。
江藤(えとう)の兄貴
現在は故人。新人時代の小峠に渡世の基本を教えた人物の一人。また、野田とは同僚であった。
背中にはの刺青が彫ってあり、小峠も後に尊敬する江頭と同じ刺青を入れるようになった。
一流の武闘派として恐れられていた人物だが小峠に対する面倒見は良く、頻繁に銭湯や食事に誘ったりした。また、極道の人間が刺青を入れる意味を教えた人物でもある。
しかし4年前に極道から成り下がったチンピラ達による凄惨なリンチを受けて死亡した。ちなみに主犯格のチンピラは長期逃亡したものの、復讐心に燃えていた小峠の執念によりついに見つかり、「背中の刺青をドスで剥がされる」という凄惨な拷問を受け、最終的には「死後に誰だか分からないように」顔を潰されて死亡した。
山本(やまもと)の兄貴
かつての小峠の先輩だった男で、現在は故人。
当時は組一番の武闘派と言われた人物だったが、その本性は坂元と同様にきわめて冷酷な人物で、守り代関係のトラブルがあればたとえ相手が子供や堅気であってもバットで頭を殴り、敵対組織との抗争の際には堅気を巻き込むことも辞さないなど問題のある人物だった。
あまりの非道ぶりから田頭組長から破門されかけたこともあるが、武闘派としては優秀であり創設時からのメンバーということもあり(温情で)破門されずに済んだ。一方では組の命令に対してはとても忠実であり、死体処理のために働いているアスファルト工場の作業員に対して敬意を払っていた。
最期は河内組の陣内(じんない)という男に銃撃され死亡するが、小峠からは全く慕われていなかったのもあり、「あんまり悲しくねえや」と吐き捨てられていた。
藪下(やぶした)の兄貴
小峠を組に入れた張本人であり、現在は故人。
他の武闘派組員(山本、沼田、豊田など)と比べれば比較的落ち着いており、冷静さを常に感じさせる極道であった。
小峠からは(組に入れてくれたこともあり)かなり慕われていた。
組の若い衆を殺した半グレの粛清の際、小峠の運転で武器や手榴弾を半グレの粛清チームのいる場所へ輸送中、検問に引っかかってしまうが、「これは…マンゴーですか?」と警察が手榴弾を持って言うと、「ええ。ウチは青果も取り扱っていまして…」と笑顔で返すほどに肝が座っている。
だが警察が手榴弾を触ったことで安全ピンが外れ、検問から少し進んだ所で車が大爆発してしまい、藪下は焼死した。(小峠はシートベルトをしておらず、爆発した勢いで窓ガラスから外に吹き飛ばされ一命を取り留めた。)
沼田(ぬまた)の兄貴
かつての小峠の兄貴分であり、現在は故人。
暴力的で残虐な心の持ち主であり、立ち退きに応じない店の店長に小峠が頭を悩ませていると、「ぬるいことやってんじゃねぇぞ小峠!んなジジィ消しちまえばいいんだよ!」と感情剥き出しで怒った。(その時は田頭に静止させられる。)
そして店長に何もしない小峠に呆れたのか、店長の家の前に猫の死骸を大量にばら撒いたりした。だがそれは店長の怒りに油を注ぐこととなり、「例え天変地異が起ころうと、お前らには絶対売らん!」と門前払いされた。そしてその日の夜、沼田が盗難車のダンプカーをその店に突っ込ませると言い出した。そして小峠の運転のもと、ダンプカーは店に突っ込んだ。(直前で小峠と沼田はダンプカーから飛び降りた為、無傷だった。)
そしてその数日後に店の土地は田頭組のフロント企業に売却された。だが店長は土地を売った金で半グレを雇い、沼田を拷問させて殺した。だがその後に店長も小峠によって殺された。
この頃から小峠は「堅気に迷惑をかける極道」というものについて疑問を持ち始めた。
豊田(とよた)の兄貴
かつての小峠の兄貴分であり、現在は故人。
「目つきが厳しい古き良き時代の極道」という要素を全て合わせたような顔をしており、非常に怖い。だが沼田や山本のように手もつけられない狂人という訳ではなく常識は持ち合わせていて、小峠も恐れずに会話ができる。だが怒ってしまうと誰も手がつけられなくなり、裏社会では荒神の豊田の異名を持つ。
田頭組のカシラから直々にスカウトマンに任命され、小峠と共に暴走族や喧嘩屋、引越し業者などを極道に勧誘しようとしたが、全て断られた。ダメ元で半グレを勧誘したが、「口座も開けない極道なんざ誰がなりたいんだよ!」と言われて豊田の怒りが頂点に達し、「調子こいてんじゃねぇぞこのガキ…」とビール瓶で半グレ全員の頭をカチ割った。
情報屋の勧めで孤児院にスカウトをしに行った結果、目つきが鋭く容姿が美麗な成田恵悟という青年がおり、スカウトが漸く完了した。だがその数日後に河内組に襲撃され、凄惨な拷問の末に死んでしまう。田頭は悲しそうに「小峠…またウチの構成員が減っちまったなぁ…」と嘆いていた。
成田恵悟(なりた けいご)
田頭組に一時的にいた極道の候補生。
孤児院出身であり、田頭組の豊田と小峠にスカウトされて候補生として田頭組に入った。組長の田頭も「随分男前なのを連れてきたなぁ。よし小峠、面倒見てやれ!」と中々に評価も良かった。
そしてその数日後に豊田、小峠と昼食をしている際に河内組がやってきた。成田は孤児院にいる際に河内組にも声をかけられていたという。だが成田は河内組に入る事を拒否。河内組の連中は去っていったが、またその数日後に大人数で襲撃を仕掛けられてしまい、成田は小峠を庇い重傷を負った。そして小峠が河内組の連中を数人殺している際に豊田は拉致されてしまった。
病院で緊急手術を終えた成田は「死にたくない」という理由で組に舎弟として入ることを辞めた。

天王寺組

関西最大規模の極道組織。関東進出を悲願としており、「羽王戦争」にて天羽組と激突する。

実は天王寺組は現組長から四代前、関東極道による侵攻に遭った歴史がある。どうにか撃退したものの、人格者として慕われていた当時の組長を含む100名もの犠牲を出したことから、関東極道に対するトラウマと遺恨を現在まで語り継いでおり、特に大嶽は先代組長から直接聞かされているため、それが関東侵攻を主導する起因の一つとなっている。

天羽組と異なり堅気に対しても平気で手を出す組員が多く、任侠とはほぼ無縁と言える組織である(そのため性質的には半グレに近い。しかし組織への忠誠心や仲間意識が非常に強いところは半グレとは異なる)。

天羽組や京極組とは比較にならないほどの大規模な組織で、組員の戦闘能力も全体的にかなり高め。末端の組員ですら天羽組の上位クラスの実力者と互角に戦えるほどである。

大嶽徳史(おおたけ のりふみ)
天王寺組の若頭を務める初老の男。見るからに悪役じみた顔つきに、全身や首筋から口元に纏ったムカデの刺青が特徴の不気味な人物で、組が推し進める関東侵攻を主導する元凶的存在。
現在の天王寺組で最も勢いのある人物と言われているが、下の組員を消耗品程度にしか思っていないため、組員に対する情は皆無に等しく、自軍に被害が出ても悲しむどころか平気で士気昂揚に利用出来てしまう冷徹な男。しかし、完全に情を捨てきったわけではなく、天王寺組が代々継承してきた関東侵攻および制覇を成し遂げるため、自らの身と心を鬼にしている(戸狩との酒の席で「本物の鬼にならなやってられんやろ」とこぼしている)。それゆえ自ら組に入れ、活躍までしていた城戸に対する特別な思いを胸にしまい込み、余計な情を出さずに厳しくしていた。
数十年前に天王寺組が関東系武闘派極道によって理不尽に襲撃され、甚大な被害を負わされたことに対する先代の怨念を継承しており、天王寺組が関東を制圧することによって戦争の発生を防ぐといった理念も関東侵攻の起因の一つとなっている。
城戸の死後、自ら陣頭指揮を執るために組長の許可をもらい、戸狩派を率いて東京にやってくる。
戸狩玄弥(とがり げんや)
通称「鋼鉄の殺戮者」もしくは「鋼鉄の戸狩」。
天王寺組武闘派筆頭・戸狩派のリーダーにして、幼少期から殺しの英才教育を受けてきたと言われる危険人物。西日本の裏社会でその名を知らない者はいないとまで言われるほどの超絶的な戦闘力の持ち主で、関西最強の呼び声もあるほど。
組に入門して2年目で大嶽を守る際に8発の銃弾を背中に受け、その5年後に組長が襲撃された時には12発の銃弾を被弾しながらも、それぞれ襲撃犯全員を皆殺しにした。さらには何事もなかったかのように復帰してきたことから、「鋼鉄」の異名で呼ばれるようになる。
城戸のことはライバル関係にあるため、友好関係ではないが互いに実力は認め合っており、城戸の葬儀の際も労いの言葉をかけていた。
真面目な顔で寒いギャグを言ってしまう、壊滅的なユーモアセンスが最大の欠点。
城戸の葬儀後、大嶽の命を受け、関東侵攻作戦の第二陣として本格的に動き出す。
渋谷大智(しぶや だいち)
戸狩派のNo.2と言われる武闘派構成員。
紅林シリーズで初登場。ヤクザらしい髪型やサングラスといった、いかにも関西の極道を彷彿とさせるような風貌をしており、戦闘能力はバイトのために大阪へ来ていた紅林を遥かに凌ぐほど。但し、攻撃前に技名を豪語したり自分の挙動にツッコミを入れてしまうなど些か天然な傾向がある。
紅林との戦闘のきっかけは村西という舎弟が殴り倒されたことに対する落とし前だが、「たこ焼きを昼飯にする」と言ったことに「理解できねえな」と紅林に返されたことに怒ったのが戦闘開始の合図であった。
小峠や伍代曰く、ナイフを扱わせたら至高の領域であるらしい。
馬渕春斗(まぶち はると)
通称「能面の暗殺者」。
日本刀を得物にする武闘派構成員。
一度やり出した事は、戸狩や大嶽の命令だろうと平然と無視して遂行する、意志の強い男。反面、(天羽組の須永のような)自由に動きたいタイプの人間であるため、幹部の座には興味がないらしい。
現在、関西系極道「鈴原組」との抗争の主力として戸狩派を離れており、本隊に遅れて東京で合流する状態。
岸本隆太郎(きしもと りゅうたろう)
天王寺組5年目の、戸狩派に属する構成員。
ベストにネクタイ、スラックスを着る優男の風貌を持つ。しかし、その本性は戸狩らトップ3と変わらない狂気と戦闘力を秘めており、忍者刀を得物に相手の動きを軽々とかわす同時に、その両腕を忍者刀の一閃で切り落としてしまう腕前の持ち主。

死亡した組員

高見沢斗真(たかみさわ とうま)
大嶽の側近を務める構成員。頭の切れる頭脳派であり、大嶽の参謀として数多の作戦を成功させてきた傑物。
生瀬組との同盟(実際は関東侵攻のための足掛かりにするための捨て駒確保)を結ぶ目的で静岡に来ていたところを、その情報を得て待ち伏せていた小峠らに襲撃され、護衛として来ていた戸狩派室屋の救援も虚しく射殺される(生瀬組組長もその前に射殺されている)。
この高見沢の死で、「羽王戦争」が遂に本格化することとなる(ちなみに天王寺組の組長は大嶽に呆れていた)。
城戸丈一郎(きど じょういちろう)
天王寺組の若手武闘派にして、最強戦力の1人である青年。
戸狩派と双璧を成す戦闘集団の一つ、城戸派のNo.1。
単身でも小規模な組織を壊滅させられる凄まじさと、常に笑顔でいられるフランクさを持ち合わせていて、組織内では若輩ながら一目おかれている。
全ての敵に対して恨みなどは一切無く、戦闘時を除けば誰に対しても友好的に接している。
幼少期は極道の準構成員である父と2人暮らしをしており、極貧かつ周囲から後ろ指を指され続けながらも精一杯に父から愛されていた(実母は城戸が物心つく前に蒸発)。しかし父は組織の鉄砲玉にされて亡くなってしまい、以後は喧嘩に明け暮れる日常が続き、高校の後輩だった浅倉以外の理解者を得られずにいた。後に天王寺組の門を叩き、当時からの構成員だった大嶽から認められて組員となる。入った当時は、先輩格であった戸狩を始めとした者たちにひたすら顎でこき使われる日々を送るも、その裏で夜を徹しての自主訓練に励み、やがて暗殺任務を進んで請け負うほどの実力を身に付けていく。戸狩はそんな城戸をライバルとしながらも実力を認めており、同時に信頼もしていた。それゆえに葬儀では、「誰にも負けへん努力の人やったな」と労った。
本編の5年前にも関東侵攻の先兵としてやってきたが、京極組の一条と死闘を繰り広げ、互いに半死半生となって引き分けた過去を持つ。この時は浅倉に救出されて一命を取り留め、同時に関東侵攻計画は白紙にされている。ところがその数ヶ月後、情報屋に捜索を依頼して一条の電話番号に掛け、謝罪の意も含めた面会をしたいと申し出てプライベートで東京を来訪。居酒屋で一条と境遇やトップに立った後の夢などを語り合い、打ち解けた二人はその後も年に一度会って飯を食うという個人的な交流をしていた。
羽王戦争では村雨町に拠点を構え、地元の半グレや荒くれ者を配下にしながら天羽組との抗争を展開していたが、唯一の理解者である浅倉が工藤との闘いで死亡した直後に襲来。傷を負った小峠、速水は取り逃がしたが、工藤を死に追いやっている。
その後自身が村雨町へ外出すると情報を流したことにより武闘派による守りが手薄になった天羽組事務所を単身で襲撃し、死者・重傷者を多数出し天羽を追い詰めるにまで至るが、襲撃を予見していた須永との死闘による傷と、速水による急襲の連絡を受けて駆けつけた和中と小林の攻撃で遂に力尽きた。
亡くなる直前には敵対組織の組長である天羽桂司からも(工藤を殺害した罪は決して許されないという前提ではあるが)「お前は下からの信頼も厚かったと聞いている。組さえ違えば才能溢れるトップになっていただろう。」と高く評価されていた。その後、城戸の遺体は「死んだら誰でも仏だ」という天羽の配慮(同時に「攻めて来たらこうなる」との見せしめ)で天王寺組に送られ、葬儀が行われた。
その人望の厚さから悪役でありながら人気が非常に高く、城戸が亡くなったことを悲しむ視聴者も多い。
浅倉潤(あさくら じゅん)
天王寺組の若手武闘派にして、最強戦力の1人である青年。
組内における戦闘集団の一つ、城戸派のNo.2であり、学生時代からの城戸の相棒。
フランクな性格の城戸と対照的に、常に冷静沈黙で感情の起伏が少ない。しかし研ぎ澄まされた身体能力、危機察知の勘を持ち、実力者である天羽組の戦闘者に引けを取らない危険人物である。
もとは名家の次男として生まれたが、その家族から一方的に疎まれていたために中学の頃から非行少年として生きる道を歩むしかなく、中学卒業と同時に高校の入学費用を手切れ金として出され、勘当される。高校に入った時、自分を負かした先輩の城戸丈一郎と出会った事で、彼に心酔する様になる(一方の城戸も浅倉を弟のように気にかけており、彼の高校卒業までの学費を自ら負担した)。高校卒業後は城戸の後を追いかける形で天王寺組の門を叩く。事前に聞いていた城戸に迎え入れられ、相棒として数々の戦果を挙げてきた。
羽王戦争では天羽組長の会合への移動中に襲撃し、護衛の小峠と戦闘する。圧倒的な戦闘力で小峠を追い詰めたが、連絡により会合先で見張っていた工藤が助けに入る。ここでも持ち前のスピードと技術で追い詰めるものの、工藤の十八番であるボクシングのコンビネーションに虚をつかれ、形勢逆転される。最期はドスで腹を裂かれ、工藤の執念に負けて仰向けに倒れる。その直後、最期の力を振り絞って小峠を速水ごと銃で撃ち抜くと、「城戸の兄貴が組長になるのを、見てます」と言い遺して死亡した。
韮澤伸次郎 (にらさわ しんじろう)
城戸派の武闘派、九重組の粛清のため先兵として送り込まれた。
シノギを終えた小峠を不意打ちで奇襲し圧倒するも、宇佐美がカムフラージュするために運転していたタクシーに撥ねられ、痙攣したところを小峠の銃撃でとどめを刺された。
苅込一輝(かりごめ いっき)
城戸派の武闘派、韮沢と共に九重組を粛清し、関東侵攻の先兵として潜伏していた。
元宮組の美濃部の心を揺さぶった結果、同士討ちの結果に終わったことを村雨町付近で報告を受けていた矢先に和中の襲撃に遭い、得物の柳葉刀で応戦するも凌駕され、両腕を切断される形で死亡した。
沼田(ぬまた)
城戸派の構成員。
武闘派ではないが鍛え抜かれた戦闘力を持ち、尚且つ諜報に優れた人物。また物事をコスパ重視で図る性格。
天羽組事務所を情報屋に見張らせていたが、情報屋を逆に締め上げた永瀬に襲撃され、激戦の末に斃された(胴を切り裂かれ、最期はガスバーナーで頭を丸焼きにされた)。
室屋柊斗(むろや しゅうと)
戸狩派のNo.3と言われる武闘派構成員。フランケンシュタインの怪物を彷彿とさせる継ぎ接ぎだらけの顔をしている。
武闘派集団の実力者ゆえに銃、ナイフの扱いに長けており、対峙した小峠、飯豊に少なくないダメージを与えていた。
羽王戦争時、生瀬組との同盟締結のために静岡に向かう高見沢の護衛として同行したが、会談の席を襲撃した小峠らの陽動作戦に引っかかり、救援が間に合わず、高見沢を暗殺されてしまう。同時に自身も飯豊の銃弾で片耳を喪失する重傷を負い、小峠達を取り逃してしまう。後に大阪に帰還した際、高見沢を守れなかった落とし前として残った左耳も戸狩に落とされた。
ちなみにリーダーである戸狩からは「アホの室屋」「耳なし室屋」などと呼ばれ、割と雑な扱いを受けることも。天羽組の南雲に自宅を襲撃され、片足を山鎌で切断され、その後袈裟で殺害された。
鳶口(とびぐち)
6年目ながら残虐性と高い戦闘力を持ち、天王寺組内で1目置かれていた武闘派の構成員。次期幹部候補と言われている。
生瀬組の制圧を任され、生瀬組が拠点を置く静岡に攻め入る。生瀬組幹部のルーティンを事前に調べ尽くし、生瀬組の幹部を3人殺害した。
生瀬組に電話をし、生瀬組長と直接会った。生瀬組長が鳶口に「天王寺さんは一体何がしたいんですか、めちゃくちゃして」と質問すると鳶口は「天王寺組は東海の後は関東制覇まで目指してましてオタクの組はねうちのグループに入ったらいいと思ってますねん」と回答し、生瀬組長が続けて「じゃあなんでうちの幹部を殺すんだ。話し合いもほとんどなかっただろう」と質問すると鳶口は「口で言うてもわからんと思たんで、一旦何人か死んでもうたら話が早いと思いまして」と狂った回答をした。そしたら生瀬組長は「自分の組のような組じゃ勝負にならない」と思い、天王寺組の傘下に入る。
生瀬組の若い者を金で買収した。その若い者から情報を貰い、本田達がいる部屋へ乱入し、銃を発砲する。本田が飛びかかった時に銃を発砲し、本田の片腕を吹き飛ばす。だが本田に捕まり、小峠の銃で撃たれ、死亡した。

敵対者・敵対組織

長野(ながの)
半グレ組織「空龍ファイナルズ(野田からは「空龍フールズ」と言われた)」に所属する、きわめて凶暴な男。単に「ムカついた」「名前を知っている」などの短絡的な理由で相手を射殺するため、裏社会では「狂犬長野」と呼ばれている。
早撃ちに特化した人物であり並の相手よりは強いものの、怒りに任せて発砲するために命中精度はあまり高くなく、伊集院などの超人クラスの相手に対しては全く通用せず、容易に回避されてしまう。
初登場回は伊集院シリーズ。極悪なテレビタレントの護衛として登場したが、伊集院に倒されてしまった。しかしターゲットでは無かったため命は取られなかったが、盛大に泣かされてしまう(そのテレビタレントは後に伊集院に粛清された)。
その後は古巣である組織に戻り、天羽組のシマにある風俗店のオーナー、倉田重信(くらた しげのぶ)を殺害した上で利権も奪ったため、小峠達に目をつけられることとなる。小峠に「伊集院の旦那に泣かされた負け犬」、野田に「死にたくなければ3那由多回回ってワンしなさい」と挑発されたことに怒り狂って発砲したが全て回避され、逆に野田に「アイスピックアドバンス(=刺して3秒後に爆発する仕掛けを施したアイスピック)」をこめかみに深々と刺されて致命傷を負ったのみならず、その直後に大爆発して死亡した。
ちなみに空龍ファイナルズのリーダーの海堂(かいどう)も小峠に拉致され、ネイルガンで殺害された。
百足塚(むかでづか)
須永の若い頃からの宿敵で、赤髪の筋骨隆々な大男。本名は大塚(おおつか)。
非常に打たれ強い人物で、自動車やブルドーザーに轢かれても死なないほどのタフさを持つ。
きわめて凶暴で自分の感情をコントロールできない(我慢ができない)人物で、警察署へ火を付けたり、自分が気に入った女性を(たとえその人が嫌がっていても)無理やり自分のものにしようとしたり、さらに自分が気に入らない男性を容赦なく殺害するなど悪事を重ねていた。そのため須永は「こいつ(百足塚)は生きていてはいけない」と小峠に語っていた。
ある日、小峠の後輩が店長を務めるホストクラブに入り込み、店長に(言いがかりをつけて)大金を要求したことで天羽組のターゲットとなる。店長に拷問している最中に須永の襲撃を受け決闘になるが、既に本職の殺し屋となっていた須永には敵わず、銃弾を何発も浴びて死亡した。
ウルモフ
国籍不明の武器商人。紛争地域で武器を売った罪からインターポールから逮捕状が出ており、爆瑠苦に匿ってもらう代わりに武器を提供していた。
最終的に贔屓していた爆瑠苦(後述)が壊滅させられると命までは取られなかったものの「天羽組に武器を供給する」という条件が天羽から言い渡された。
犬養(いぬかい)
天羽の愛犬ラッキーを飼った店の店主。
表向きは温厚な店主だが、本性は犬の餌に毒を混ぜて早死にさせ、もう一度飼ってもらって金を稼ぐという外道だった。犬の魅力に目覚めた天羽の舎弟数人が犬を飼った。だが幹部の一人が飼っていた犬が急死し、もう一人の幹部であり天羽の舎弟である小西の犬も死んでしまった。このことから小西は激怒し犬養の店にクレームを入れにいった。だが小西がその店から帰ってくる事は二度となかった。探りを入れに行く為小峠とその舎弟が店に行き、コーヒーを出してもらったのだが、その飲み物には硝酸ストロキニーネという殺処分用の毒素が混じっており、飲んで吐き出した小峠は痙攣して動けなくなり、3分の2程飲んでいた舎弟は死んでいた。そして犬養が小峠に手をかけようとしていたところに野田が突撃したため、小峠は難を逃れた。その後、犬養は天羽と小峠に鉋で徐々に体を削られて惨殺された。
根岸組(ねぎしぐみ)
極道組織『制和会』傘下に属する極道組織。
天羽組長を知人の葬儀参列中に襲撃した黒幕であり(天羽組長は無事だったが、彼を庇った阿久津が重傷を負った)、この襲撃が原因で天羽組のターゲットとなった。同時にこの襲撃が原因で本家の制和会からは絶縁された。
その後は組長以下主だった連中が飲んだくれていたところを野田と和中に襲撃され、組長以外は殺害される。最後に残った組長も凄絶な拷問に晒された末に生きたまま粉砕機に落とされ、アスファルトに変えられた。
和久井組(わくいぐみ)
親に捨てられた不良中学生3人のグループ(火三狐)を少年兵として利用し、宝石店襲撃を指示した極悪な組織。さらに天羽組の事務所にも挑発として瓶を投げつけさせたため、ターゲットとなってしまう。
その後は小峠、小林、飯豊の襲撃を受け、組長を含めた構成員全員が死亡した(特に小林は自分の幼少期と似た境遇の火三狐のメンバーを見ていつも以上に激怒しており、幹部の狐田(きつねだ)を殺害した)。ちなみに火三狐のメンバーは天羽組に保護されている。
真鍋組(まなべぐみ)
新興の極道組織で、久遠町をシマとしている。天羽組のシマのバーで構成員が暴れたため工藤と喧嘩になるがその際にナイフを出したために工藤を激怒させ、その構成員はドスで殺害されている。
その後は天羽組長によって休戦協定が結ばれ、工藤の代わりに舎弟の宮本(みやもと)が(工藤に何度も救われた恩を返すため)刑務所に入ることになった。だが、組長の真鍋は休戦協定を守る気などさらさらなかったため、裏で休戦協定を破り、報復として刑務所にヒットマンを送り込んで宮本を撲殺する。
その後は激怒した工藤や和中、小峠によって構成員は全員死亡、真鍋も工藤自らの手でとどめを刺されて壊滅した。
近田組(こんだぐみ)
かつて組長が米倉に片目を潰された。このことから米倉に恨みを抱き、刑務所に弁護士と名乗ったヒットマンを送り、米倉を殺害させた。
これに激怒した天羽は近田組の殲滅を命じ、組員は小林と和中によって全員粛清され、組長は小峠によってもう片方の目も潰されて、背中の墨を剝がされて絶命し、組織は壊滅となった。
ビーハイブ
尾崎が天羽組から絶縁された頃から頭角を現した新興の半グレ組織。蜂の巣を意味する英単語「Beehive」がグループ名の由来。
シマを荒らすためなら本職の極道の人間をも襲う凶暴な集団である。最終的には小峠と野田によって壊滅させられた。なお尾崎も絶縁されて警察から逃れながら放浪した末にビーハイブに辿り着き、「ザキさん」と呼ばれて悪事を重ねて来たため、裏切り者として小峠に殺害された。
爆瑠苦(ばるく)
朱雀町の雑居ビルを拠点としている半グレ組織。
天羽組から立ち退きを要求されたがこれを拒否し、さらに襲撃してきた須永を軍隊並みの最新鋭の装備で撃退している。この謎を小峠が解いた結果、ウルモフという武器商人から武器の提供を受けていたことが判明。最終的には小林と和中によって壊滅させられた。
空龍ジェッターズ(くうりゅうジェッターズ)
天羽組のシマである空龍街に拠点を置く半グレ組織。主にスカウト業をしているがその実態は他店からの引き抜きを平然と行う悪質な集団である。ボスは大津(おおつ)と茨木(いばらき)の2人。
茨木が天羽組の傘下にあるクラブの萌音(もね)というキャストの腹を刺し無理やり引き抜きしたため、小峠の怒りを買いターゲットとなった。
最終的には大津は須永に噛み殺され、茨木も廃工場に拉致された後、小峠に「すいません。貴方が木材にしか見えません。削ろうと思います…。」と無表情で言われながら腹部を鉋で削られ、内臓が体外に飛び出して死亡した。残りの構成員は「警察に言わない」などの条件付きで生かされることとなったが、組織としては解散となった。
空龍デイモンズ(くうりゅうでいもんず)
貿易商社の御曹司である四谷(よつや)が立ち上げた半グレ組織。銃を密輸して空龍街で売り捌き、治安を著しく悪化させた元凶。
ある日、天羽桂司が京子と小峠を連れて他の極道組織との会合に出席した際、帰り道に薬物中毒の構成員が天羽夫妻を銃撃しようとしたため天羽組のターゲットとなる(天羽夫妻は無事だったが、庇った小峠が重傷を負った)。
その後は自ら復讐を望んだ小峠と同行してくれた和中によって壊滅させられ(四谷も死亡)、天羽夫妻を狙った実行犯は天羽によって鉋で削られる拷問を受けて死亡した。
戯駕(ぎが)
天羽桂司の自宅で空き巣を行った半グレ集団。名前の由来はSI接頭語のギガ
ある情報屋から天羽が留守にしている時の情報を買い、金庫を盗み出した。その後、工藤・小峠・北岡の襲撃を受けるも「オタクの組長ダサいですねえ」と煽ったため、激怒した工藤によってリーダー以外の構成員4人は腹を刺されて殺害された。後にリーダーも小峠達に連行され天羽によって鉋で削られた後、「アブラカタブラ痛いの痛いの飛んで行かずに染み込めえ!」と言われながら傷口へ高温の油を注がれ激痛に苦しみ、最期は粉砕機で砕かれてアスファルトにされた。
なおこの回では「今でこそ温厚な天羽も、若い頃は兄貴達に匹敵する狂人だったのではないか?」と一部の視聴者から指摘されている。
戯駕に情報を売った情報屋
空き巣に留守宅についての情報を売っている人物。本名は不明。
伍代千隼とは同業者ではあるがあまりよく思われておらず、小峠によってその情報を売り渡された(なお伍代には「飯の種(伍代にとっての金を稼ぐための情報)を握られる奴が悪い」と言われている)。その後、小峠に拉致され拷問を受け、戯駕に情報を売ったことを認めた後に殺害された。
KING孤舞羅(キングコブラ)
新興の半グレ組織。世界最大の毒蛇であるキングコブラがグループ名の由来であり、メンバーもキングコブラの入れ墨を入れている。
空龍街の利権を奪うために天羽桂司と京子の結婚記念日の食事会にヒットマンを送り込むが、暗殺に失敗(しかし京子は命に別状は無かったものの重傷を負い、護衛として出席していた小峠は激怒した野田に渾身のグーパンで殴り倒され、怒りの赴くままに顔を踏みつけられまくった)。これにより幹部から末端を含めた天羽組全員が激怒し、後に永瀬・香月・小峠による報復を受けることとなる。
その後、行きつけの居酒屋(この時、天羽組に乗っ取られており店員や客も組員ばかりだった)にてリーダー以外の全員が殺害される。リーダーも小峠と永瀬によって地下室にて拉致され、永瀬に恋バナを聞かれ、高校の時に自分が目を付けた可愛い子を拉致したばかりか強姦して自分の女にしたことを白状するが、(許す気など初めからなかった)永瀬に「恋バナつまらん奴はガスバーナー!」と吐き捨てられ、そのままガスバーナーで頭を丸焼きにされて死亡した。
アズラエル
リーダーの岸田(きしだ)以外が全員HIV感染者であるという半グレ集団。名前の由来はイスラム教の神であるアズラエル
風俗店や出会い系サイトを利用して女性を含む多くの人間をHIVに感染させたり、違法薬物を混ぜたエイズの治療薬をホームレスに売りつけるなどの悪質なシマ荒らしを行っていた。
空龍街を荒らしたことで天羽組のターゲットとなり、岸田を含めた全員が須永に殺害された(ただし噛み殺したのは岸田のみであり、それ以外の構成員は感染の危険を防ぐため銃またはハンマーで粛清されている)。
なおアズラエルによってHIVに感染させられ仕事ができなくなったキャスト達は可能な範囲で天羽組が面倒を見ることとなった。
ハートランド
空龍街にあったキャバクラ。孤児院を退所した純菜もここで働いていたが、実は魔羅火巣(まらかす)という半グレ集団が運営する闇金業者と結託しており、借金したキャストを無理やり離島に送り借金を返済させるという悪質なシノギを行っていた。
その後は激怒した香月や青山などによって、魔羅火巣もろとも壊滅させられた。
紅蜘蛛(べにぐも)
外国人女性に借金を背負わせ風俗に売り飛ばすことを生業としている半グレ組織。英語が得意なスカウト役を使って女性を誘い出し、難しい書類にサインさせて借金返済のために風俗で働かせるという手口をとっていた。
スカウト役の一人である友近(ともちか)がアイナをターゲットとしたことや、空龍街でも活動していたことから天羽組のターゲットとなる。
なお最終的に小林・小峠・飯豊の3人に襲撃され組織は壊滅。構成員は友近を含め全員死亡した。
本田(ほんだ)
友近の護衛である槍術の達人。驚異的なスピードと免許皆伝クラスの実力を持つが小林には通用せず、最終的には小林の強烈な踵落としを喰らい敗北した。ただし紅蜘蛛のメンバーではなかったことから命だけは助けられた。
極左過激派グループ
共産主義を理想としており、武力による革命を目指しているテロ組織。
空龍街で働いている風俗嬢(ミハル)と同棲している岡田(おかだ)という構成員に不審な動きがあるとアパートの大家が天羽組に密告したため小峠が部屋を確認したところ、ダイナマイトを含む沢山の危険物や武器が見つかり、さらに堅気を巻き込む可能性が非常に高い空龍街爆破計画を企んでいたため監視対象となる。
小峠が阿久津に連絡したところ、「警察より先に動け」という指示があったため、小峠と飯豊の2名でアジトを襲撃することに。その後は岡田やリーダーを含む構成員全員が死亡した。
なおミハルも岡田に洗脳されて過激な政治的主張をするようになったため空龍街内の全ての風俗店のブラックリストに載ってしまい、ネカフェにいられるかどうかすら怪しいほどの極貧生活を余儀なくされてしまった。
太田黒(おおた ぐろ)
老齢の男性で極左過激派グループのリーダー。日本政府や警察からも危険人物として指名手配されている。
戦闘能力は狂人兄貴には及ばないものの40年間活動してきた経験からナイフの扱いに長けており、小峠を苦しめた。また、若い頃は逃亡先の東南アジアで軍隊にいたことも。
戦闘中、小峠に「暴対法で締め付けてきた政府が憎くないのか」と聞くが、「どんな理由があろうと堅気を巻き込むことは絶対に許さない」と激怒した小峠にドスで刺され死亡した。

海外のマフィア・半グレ組織

麻薬の運び屋
フィリピンの麻薬組織に所属している、麻薬密輸を行っている男。本名は不明。
ある理由(後述)から麻薬の仕入れ担当に任命された小峠と空港で合流するが、2人組の男から膝蹴りを喰らったことで体内のゴム手袋(大量の麻薬が詰め込んであった)が破裂してしまい重度の中毒に陥ってしまう。その後、運び屋を蹴った2人組の男は小峠の木刀で倒されるが、運び屋も大量に吐血してしまったため(証拠隠滅のために)廃工場で小峠に銃殺され(ナレーションで小峠は「指をかけた引き金は酷く重かった」と言っていた)、遺体も粉砕されてしまった。
だがこの行動は麻薬組織から見れば「麻薬だけ奪って金を払わなかった」と判断される可能性もある非常に危険なものでもあったため、事務所に帰った小峠は野田と和中による制裁を受けた(小峠が一応は組のことを考えていたのと、金銭的な損害が無かったことが理由で手加減はしてもらえたが)。また、万が一麻薬組織と全面戦争になった場合は小峠が鉄砲玉をやらされることも示唆されている。
ちなみに天羽組では本来薬物の売買は厳禁とされているにもかかわらず、小峠が麻薬の仕入れ担当に任命されたのは「当時、空龍街で半グレや外国人による麻薬の密売が横行しており、売人を粛清したところで密売ルートを知らなければ問題解決にならないため、自分たちがあえて麻薬を仕入れることで大元を特定したかった」というのが理由である。
罵覇無鵜斗(バハムート)
韓国系のマフィア組織。貴凛町を拠点としていたが、近年では天羽組のシマである空龍街をはじめとして各地に違法風俗店を出店しており、天羽組のみならず各地の極道組織と対立している。
カフェ内で銃撃戦を行ったり、堅気をも平気で殺すなどきわめて悪質な組織。
空龍街における利権を巡って八隅と交渉していたが卑怯な手を使って八隅を殺害。その後は尊敬する先輩を失って激怒していた小林・香月・小峠の3名によって幹部は全員粛清され、残党も冨樫と和中によって壊滅させられた。
名前の由来はイスラム教の伝説に登場する巨大魚のバハムート
ダッカローズ
かつて存在したカンボジアのマフィア組織。天羽組のシマにあるバーで問題を起こして無理やり守り代を奪おうとしたが、巡回していた元組員の坂槙圭吾によって止められたため一旦退散する。しかしその1年後、日本に戻ってくるや、結婚したために組を抜けた坂槙を逆恨みで急襲し、衆人環視の中で堂々と殺害。さらには坂槙の妻と胎児も、「俺達のルールでは家族も皆殺しだ」「地獄で俺達に逆らったことを後悔しろ」として殺害した。
その後、小峠・香月・小林・飯豊の4人により壊滅させられ(特に香月は可愛がっていた舎弟を殺害されたことによりいつも以上に激怒していた)、構成員は全員死亡。ボス兼実行犯の2人も、小峠の怒りを乗せた鉋と香月の灼熱ドンペリによる二段構えの拷問で惨殺された。
ナックル・アイ
タイ王国の巨大マフィア。1つの支部で風俗街を仕切ることができるほど規模が大きい。
その実態は(特に日本人を含めたアジア人の)子供を誘拐し、片腕を切り落とした上で世界中の富裕層に売り飛ばすというきわめて悪質な組織。
タイのある有名観光地の支部は和中によって壊滅させられた(収容されていた子供達は救出された)が、本部と他支部は残っているため、和中はナックル・アイそのものから狙われているとのこと。
ベチトベ
ベトナムから来た半グレ集団。就労目的で来日してきたのだが金銭的に困ったため強盗などの犯罪行為を行うようになった。
強盗目的で空龍街のキャバクラを襲撃し、たまたま巡回していた宇佐美たちに重傷を負わせ、さらに堅気に被害を与えたため天羽組のターゲットとなる。その後は南雲・小峠・(入院中だったのに病院から勝手に抜け出した)宇佐美の3人に襲撃され、構成員は全員死亡した。

京極組の武闘派 久我虎徹

久我 虎徹(くが こてつ)
声 - 伊藤タカユキ
京極組の武闘派・久我虎徹」の主人公で、紅林二郎とは学生時代からのライバル。身長179cm。9月1日生まれ。京極組(きょうごくぐみ)に所属する24歳の新進気鋭の武闘派極道。
8歳の時にシングルマザーの母親が男を作って蒸発。祖父母からも見捨てられて施設に入れられ、周りのヤンキーとつるんで喧嘩三昧の日々を送る。それ故か大事な仲間に手を出されるのがどうしても許せず、徹底的な報復を行ってきた。これについて本人は、「孤独な幼少期のトラウマが異常とも言える「身内愛」を生んだのだろう」と述懐している。20歳になり、カシラ(作中進行により6代目組長となる)五十嵐幸光(いがらしゆきみつ)にスカウトされ、やることも特になかったのもあって京極組に入り、腐敗した京極組を再建するため、野島をはじめとした舎弟や一条、六車をはじめとした良識派の兄貴達と共に奔走する。
スピードに優れており、並の相手であれば一発も当てさせることなく倒せる「天才」。しかし、その才能ゆえに完勝することにこだわるなど自身の才能を過信してしまう節がある。しかし天京戦争で小峠との一騎打ちからその欠点を痛感しており、そうした反省が京羅戦争において彼の勝機に繋がっている。なお現在の小峠との関係は良好であり、互いに「小峠さん」「久我くん」と呼び合っている。
京極組の中では伊集院と邂逅した数少ない人物の1人。彼とは作中で二度出会っており、最初の邂逅では圧に負けて動けず、二度目は情報料の代わりで稽古をつけてもらうが完敗し、「己を鼓舞しなければ動けないようではまだまだ甘い」「視野が狭い。視野を広く持て」などの厳しい指摘をもらっている。また、紅林とは逆に裏社会に身を置いている関係上、伊集院が拷問ソムリエであることは一応知っている(初めて会った時には伊集院であることを解らなかったが)。
2023年に入ってからは同期の犬飼鷹四郎と共に獅子王組に出向していたが、京炎戦争開始から間もなくして起きた上堂新一撃破の2日後、出向を終えて犬飼と共に復帰した。

京極組

天羽組に匹敵する武闘派組織。 元々は仁義を重んじる組織だったが、五代目組長・日下の代では外道に堕ちてしまう。

しかし、天羽組との「天京戦争」終結後に若頭の五十嵐が六代目組長に就任し、かつての仁義を取り戻している。

天羽組に比べて規模が大きいらしく、京極組の上位メンバー(一条、六車、守若)は天羽組最強クラスの小林や和中に匹敵する実力を持つとも言われている。

天羽組と比べれば伊集院との関わりは薄かったが、近頃は作中で伊集院と直接会う組員が増え、現状は久我、一条、黒羽根、佐古、守若、六車、仙石、天京戦争で死亡した白武の8名(間接的なものを含めるなら、高砂を入れて9名)が伊集院と接触している。なお、久我と佐古は2回会っている。

さらには久我がよく話していたこともあって、一条を始めとして紅林を知る者が多く、日下が組長だった頃はむしろ敵対関係にもなったほど。

上層部

五十嵐幸光(いがらし ゆきみつ)
五代目京極組若頭→六代目組長。久我を京極組に導いた張本人。身長174cm。7月22日生まれ。
若頭の時代から京極組における実務全般を取り仕切っており、久我、一条をはじめとした良識派の組員達からは強く慕われている。若い頃は六車と共に戦う武闘派で、河内組との抗争では龍本と互角に戦い合える実力を持っていた。
日下の理不尽なやり方には反発していたが、若頭という立場上、またかつて日下と苦楽を共にした舎弟だった故に組長である彼の命令に逆らうことができなかった。天京戦争にて、日下の死を知って天羽組との決戦を決意するが、互いに潰し合うだけの不毛な争いに一番辟易しており、北岡の死と天京戦争勃発の真相を知るや天羽組の本部に単身訪れ、両手の小指を落とした上での土下座をし、割腹自殺を計るも小峠に止められ、天羽組長からも「その覚悟と我欲なき行動に免じて手打ちの条件を出す」として提示された三億もの詫び料を始めとした数々の不平等条約の全てを一言の不満も言わずに飲んだことで「ケジメは確かに受け取った」との言葉をもらい、天京戦争を終結させ、京極組六代目組長を襲名した。
組長襲名後には、日下の時代に黙認されていた仁義外れなシノギは一切御法度と定めている。
後に判明するが、実は既婚者で、梢(こずえ)という歳の差結婚をした美人妻がいる(もちろん、梢の方が年下)。
大園銀次(おおぞの ぎんじ)
京極組最古参の1人。五十嵐の六代目組長襲名に伴い、六代目京極組の若頭を襲名。フルネームは2023年1月31日配信の特別企画にて判明。
若手を育成する役目を買って出るほどに組織への愛が強く、下の構成員(特に久我)から「ゾノさん」の愛称で呼ばれている。
若い頃は「カチコミのゾノ」と呼ばれて恐れられたほどの武闘派で、日本刀を得物にする。作中では一度だけ現場復帰して、久我と一緒に粛清に赴いている(敵の攻撃で腹部を刺されて致命傷かと思われたが、固く巻いていたさらしが防刃の役目を果たし、軽傷で済んでいる)。

頼れる兄貴達

一条康明 (いちじょう こうめい)
通称「俳句の一条」。身長181cm。2月14日生まれ。
組内における最強戦力の1人であり、組織に仇なす者や内外問わず仁義に反した者に対して決して容赦しない殺戮者でもある。戦闘の際、謎めいた俳句を読むことがあるが、それを聞いた敵対者は大抵、殺害されている。京極組の中では伊集院茂夫と邂逅した数少ない1人で、「伊集院の旦那」と呼んでいる。また、彼が放った本気の殺気に全く怯まない胆力も持ち合わせる(作中で「お久しぶりです」と言っているやり取りから、幾度か会っている模様)。
狂人極道ではあるが、堅気の人間や善人には比較的寛容で、それ故に組の内外からの人望は厚い(紅林や伊集院、佐竹も彼のことを評価しており、天羽桂司さえも「一条を殺せば十年は抗争が続く」と遠回しに彼の人となりを認めている)。また、紅林に秘められた更なる力と可能性を見抜くなど、洞察力にも優れる。
天王寺組の城戸丈一郎と死闘を繰り広げた過去があり、この時は互いに半死半生となって引き分けている。その後の城戸からの電話と謝罪に怒りと呆れが襲うも、一度会いたいとの願いを受け、会ったその日に互いの夢を語り合い、打ち解ける。以来、年に一度は会って飯を食う関係になる。その城戸の死は一条の心に暗い影を落とすが、すぐに久我を酒の席に誘っている。京羅戦争の最終局面では羅威刃の大将、城ヶ崎とぶつかり激しい斬り合いを繰り広げるも城ヶ崎の方が優勢になって一条が激しく斬られるが修羅化とした一条は最後の最期で城ヶ崎のたまを摂るとることが出来た。
戒炎の我妻からは一番にマークされていたため、花沢との見回り中に角中、遊馬、上堂の3人から同時に襲撃され、花沢を逃がしはしたものの数的不利を強いられてしまう。土壇場の機転で角中に致命傷を負わせ、上堂からの銃撃の盾にする形で撃破して遊馬にも傷を負わせ、どうにか脱出に成功して逃げ切るが銃創や刀傷を体中に負ったため、力尽きるように路上で倒れる。そこへ花沢からの連絡で駆けつけた佐古によって闇医者に運ばれて一命は取り留めるも意識不明の重体となり、長期の戦線離脱となる。
近藤新平太(こんどう しんぺいた)
通称「メリケンサックの近藤」。身長181cm。1月1日生まれ。フルネームは2023年1月31日配信の特別企画にて判明。
その通称のとおり、メリケンサックを得物にする。普段はまともな人物であるが、狂人化すると英語交じりの単語で攻撃する。
毒蛇が好きで、自身も蛇の毒に対して幾らか耐性があるらしい(流石にラッセルクサリヘビに噛まれた時は入院させられていたが)。京極組の中でも不遇キャラと有名
作中で一度だけ、紅林と即席タッグを組んでいる。
六車謙信 (むぐるま けんしん)
通称「白兵戦の鬼」または「二刀流の六車」。身長177cm。12月18日生まれ。
現在35歳。作中における10年前、当時の敵対勢力で抗争中だった三島組を組長ごと壊滅したことがある最強戦力の剣豪。懐が広く、舎弟に様々な戦闘の基礎を教えている。
三島組壊滅の件で懲役刑になってすぐに家族から絶縁される。内縁の妻もいたが、出所後まもなく、六車への復讐に燃える元三島組組員・柴田に拉致されて拷問を受けたため縁を切られてしまう(復縁も考えていたが、この一件で「ヤクザの女になるとロクなことがない」と吐き捨てられた)。
天京戦争では天羽組の剣士である和中と激突。互いにボロボロになるほどの熾烈な戦いの末、小峠に背後から脇腹を撃ち抜かれる奇襲に遭い、和中を斃すことは叶わなかったが「粛清対象ではない」との理由で和中、小峠の手によって闇医者に担ぎ込まれて一命を取り止める。(この後、小峠は和中に「俺が負けるとでも思ったのか?」キレられ、「おぼろ豆腐になるか?」と頬を削がれかけた)。
京羅戦争の頃には傷が癒えて復帰しており、鷹橋の死で悲嘆に暮れる久我を激励したり、野島に自身の経験を活かした戦い方を伝授するなど兄貴分に相応しい振る舞いを見せていた。だが、羅威刃の剣士、小湊圭一との戦いで両者互いに斬りあうも小湊の奥の手が殺法し、再び重傷を負わされてしまう。
最近になって伊集院と偶発的に接触し、増田茂之の粛清に協力および身柄譲渡の条件として、稽古をつけてもらうよう要請。これを受諾されたことで伊集院に協力する。護衛の半グレを全員両断したばかりか、増田を拳の一撃で昏倒させており、かなりの腕力を持っていることを証明している。身柄を引き渡した際、増田に地獄の苦しみで始末してほしいと再度懇願し、伊集院もこれを約束し、「信頼しています」と真正面から彼の眼光を受け止めた。伊集院のことは「拷問ソムリエ」もしくは「伊集院さん」と呼ぶ。ちなみに劇中で伊集院と接触した京極組構成員の中で唯一、彼から敬語を使われている(ただし、ナレーションでは「六車」と呼び捨てしている)。
我流で二刀流を極めるほどの才能の持ち主で、本流の剣士かつ凄まじい努力によって実力を手に入れた和中とは対照的である。また片手でも攻撃力が非常に高く、本気を出せば相手を両断してしまうほどである(伊集院からも「片手で相手を両断できるのは六車くらい」と評価されている。)。しかし(小峠や小湊にやられたように)「不意打ちに弱い」という裏社会の戦いでは致命的とも言える弱点も存在する。
名家出身の和中に嫉妬していた面はあったものの、「俺が今まで戦ってきた剣士の中でナンバーワン」と評価するなど和中の実力は素直に認めている。
名前の由来は戦国武将の上杉謙信と彼が得意としていた「車懸りの陣」。
守若冬史郎 (もりわか とうしろう)
通称「刺身包丁の守若」。身長184cm。1月21日生まれ。
京極組トップクラスの狂人。中国拳法の一つである蟷螂拳の達人で、蟷螂のような異様な動きで敵対者に接近しては、得物である刺身包丁で魚の様にその肉体を捌く。
若手構成員である佐古大和に絡むことが多く、彼を『伝説の男、佐古』と呼んでは無茶振りを繰り返しており、佐古が不運であることの大半を担っている。ただし佐古に対する愛情は本物であり、佐古が敵対組織の人間に殺害されそうになった時ははっきり「返せ」と言っている。
普段から半笑いで飄々とした言動を取るので「何を考えているかわからない」と言わしめているが、「感情がない」と言われることは禁句であるらしく、言われた途端に怒りが爆発し、相手を即座に殺してしまうほど。
京羅戦争において神原、高城との激闘を制しており、対神原戦では神原の暗器に対しても余裕の表情を見せ爆破を喰らうも立ち上がり神原の腹を袈裟に斬った。そして、対高城戦では、お互い斬り合い頭突き等を繰り出し、守若が得意としてる蟷螂拳で圧倒し、ビル7階から投げ落とした。
最近になって、極悪半グレ集団「白虎」のボス二人との一件で伊集院と接触(佐古も同行させられていた)。ボスの一人を殺そうとして伊集院に止められたため、狂気をむき出しにして頭突き勝負を挑むも完敗し、「もうちょっと頭柔らかくした方がいいよ」と言いながら標的の身柄を譲った。ちなみに伊集院のことは「拷問ソムリエ」と呼んでいる。
高砂明夫 (たかさご あきお)
通称「性別を超えたオネエ」
身長184cm。10月22日生まれ。
筋骨隆々とした精悍な男だが、女性的な服装や立ち居振る舞いをしている、所謂オネエ
かつては日下に意見したことで彼に睨まれ、地方の漁師町に左遷されていた。天京戦争で日下死亡後に京極組に帰還し、組員に復帰している。
基本的に温厚で、下の者にも丁寧に接する人格者であるが、一度激怒すると顔が能面の様な無表情になる。また戦闘スタイルについては拳銃と特注のダガーナイフを扱うが、それ以上に人体を容赦なく破壊できる格闘能力を持っており、この状態の時は組員達からも畏怖されている。
自分の名である「明夫」と呼ばれることが嫌いで、周囲には「高砂」もしくは「サゴ」と呼ばせるように徹底するほど。一時は『裕次郎』の源氏名でドラァグクイーンをしていたらしく、黒焉街のオネエ達からは「裕ちゃん」の愛称で親しまれている。
伊集院のことは、黒焉街のゲイバーのママ(伊集院とは直接やり取りがある)による間接的なやり取りを通じて知っている。
獅子王組の内部抗争で黒澤派の鮎川からの襲撃を受け、一進一退の攻防を繰り返していくが、真の姿である紅の鉈の二刀流の前に圧倒され、遂には腹を割かれ、髪も燃やされてしまう。最後の抵抗とばかりに彼の三半規管を指で貫いて潰す荒業で対抗するも昏倒。鮎川に殺されるところだったが、三半規管を潰したのが功を奏し、佐古から連絡を受けた犬飼が駆けつけて一命を取り留めるが、一時戦線離脱となる。その際、久我と犬飼に鮎川の本当の戦い方ともう一振りの鉈の情報を伝えた。後に京炎戦争開始の少し前に復帰。
ポジションとしては天羽組における香月紫苑に相当すると思われるが、「香月は上司(野田一)の命令で女装させられているが、高砂は自ら女装に目覚めた」「香月は見た目は女性に近いが心は男、高砂は見た目は男だが心は女性」「高砂は香月と異なり格闘攻撃も得意」など違いも多い。
仙石薫 (せんごく かおる)
通称「メリケンナイフの仙石」。身長179cm。11月13日生まれ。
京極組随一の美顔を持つ男で、ナックル部分に4本の棘、両端に三日月型のブレードが付いた特注のメリケンサックを使って戦う(ただし、ナックルナイフというメリケンサックとナイフを合わせた武器は実在する)。義理人情に厚い人物であるが、上下関係に厳しい。
自分の美意識を強く意識しているナルシストであり、他人にセンスを求めることも少なくない(敵対者も舎弟も例外なく)
高砂と同じく日下に意見したことにより関連の組が仕切る繁華街に左遷されたが、五十嵐の新組長襲名から暫くして京極組に帰還し、組員に復帰している。
京羅戦争でも棚を上から落とし羅威刃の末端2人を潰し、羅威刃幹部の1人斧の東雲と激突するもさわやかに攻撃を避けて硫酸をかけたり石を投げ付ける等様々な戦法で戦う。更に羅威刃の大将、城ヶ崎とも戦い劣等になるもの得意のセンスな戦い方などで芯を外すが駆け付けた羅威刃幹部秋元によって銃弾を貰ってしまうもガスタンクを爆破させ逃げる事が出来た。
最近、半グレ組織「鬼舞羅」のトップ2人が起こした女性警察官の拉致・強姦殺人を追って伊集院と接触。「鬼舞羅」が黒焉街を荒らしていたことに対するケジメもあり、首謀者の2人を初めから伊集院に引き渡すことを条件に出し、共闘。「鬼舞羅」のアジトであるドヤ街のライブハウス跡に乗り込むと凄まじい勢いで構成員をなぎ倒し、その内の1人に硫酸をかけ、耐酸グローブを着けてシャンプーをするというえげつない報復を行った。その様に伊集院は「洗髪を拷問に変えてみせるとは、あの男(=仙石)、なかなかセンスがあるな」「この男はなかなかに面白い…覚えておこう」とかなり好感を抱いた模様。
海瀬将悟 (うみせ しょうご)
通称「金砕棒(かなさいぼう)の海瀬」。身長180cm。8月3日生まれ。
組員の中でも随一のタフネスを誇る傑物で、本来なら致命傷になりかねないダメージを受けても何事も無かった様に復活する頑強さを幾度となく披露しており、その点は紅林をも凌駕する。
但し、劇中では様々な不幸な目に直面しており、『不幸の前兆』に限っては信心深い一面を持つ。
かつては日下の主導するあくどいシノギに加担していたが、内心ではそうした下劣なやり方に辟易していたらしく、久我と幾度かの邂逅の末に彼の仲間となった。また、あくどいシノギをしていた時期に紅林と戦った事もあり、この時は規格外のパンチに敗北。次に会った時は羅威刃に所属する二人組の悪党・鉄球ブラザーズを相手に、即席タッグを組んで共闘。戦闘後、紅林に再戦を告げて去っていった。
京羅戦争でも羅威刃幹部の高城、秋元に五十嵐を乗せた車を襲われるがなんとか逃げたし一条が来るまで五十嵐を守りきった。
それからしばらくは目立った活躍がなかったが、一条が襲撃されたことで開始された京炎戦争の一番手として佐古を引き連れ、上堂新一をロケットランチャーで奇襲。銃弾をいくつも受ける苦戦を強いられながらの激闘の末、持ち前のタフネスと怪力、そして金砕棒で上堂を撃破した。
二階堂将平 (にかいどう しょうへい)
通称「アームナイフ(の)二階堂」。身長176cm。6月21日生まれ。フルネームは2023年1月31日配信の特別企画にて判明。
日下の指示であくどいシノギに加担したことにより、組内で居場所が無くなっていたが、慕っていた国生に相談して組内に戻った。
国生の訃報を聞いた時は人目も憚らず泣きじゃくっていたが、直後に五十嵐からの檄を受けて以降は任侠として復帰している。
かつてあくどいシノギをしていた時に紅林と戦っている。この時はアームナイフによる不意打ちで脇腹に深手を負わせるが、被害者の女性を斬り付けたことで紅林を大激怒させてリミッターを外させる結果となってしまい、渾身のフルスイングを顔面に叩き込まれて敗北している。
ルーク黒羽根 (くろばね)
通称「手甲鉤のルーク」。身長182cm。5月5日生まれ。
日下の指示でクレーンゲームのアームをわざと弱くするしょぼいシノギに加担したために組内で干されていたが反省し、京極組に復帰するべく独自に外道を粛清していた。戦闘する際は、白い仮面をつけ、「ヒョオォォォ!!」と雄たけびを上げながら手甲鉤で斬りつける
京極組の中では伊集院と邂逅した数少ない人物で、護衛していたのが外道であったことを知るや即座に裏切り、粛清対象である高柳英寿を「どうぞお持ち帰りください」と言いながら素直に引き渡したため、伊集院もそこそこに好感を持ったらしい。その後、一条の何気ない一言がきっかけで企画された東北への温泉旅行を機に、正式に組員として復帰した。
京炎戦争では五十嵐と大園の運転手をしていたところ、戒炎からの銃乱射と手榴弾に巻き込まれる(この時に数名のカタギも巻き沿いを喰らった)。重傷を負いながらも、五十嵐と大園を逃がし、襲撃犯を粛清したものの、ダメージがかなり大きく、戦線離脱となり、京炎戦争の幕開けとなった。

久我虎徹の同期

犬飼鷹四郎 (いぬかい ようしろう)
通称「スレッジハンマー(の)犬飼」。身長185cm。5月18日生まれ。
もとは半グレあがりだったが、久我の人柄に惚れ込んで自ら京極組の一員となっている。自身の筋骨隆々を生かしてスレッジハンマーを振り回す。また、西園寺や近藤に勝るとも劣らない怪力の持ち主で、常人なら持ち上げる事すら出来ない大理石のテーブルや街の業務用ゴミ箱を持って突進するほどの凄まじさを誇り、獅子王組・黒澤派の鮎川に「おいおい、超人ハルクなのか」と言わしめたほど。
京羅戦争でも爆笑に巻き込まれながらもスレッジハンマーで羅威刃の構成員をなげ払い設楽にも襲い掛かるほどの腕力とタフネス
口癖は「軟体生物になっとけ!」
京極組に入ったのは久我より後だが、周囲からは久我と同期と認識されている。
2023年に入ってからは久我と共に獅子王組に出向していたが、京炎戦争開始から間もなくして起きた上堂新一撃破の2日後、出向を終えて久我と共に復帰した。

久我虎徹の舎弟

野島翔 (のじま かける)
通称「斧の野島」。身長177cm。5月19日生まれ。
久我シリーズの初回から登場しており、久我を常に慕い、彼のためならどこまでもついていく人物。
兄貴分の指示にはしっかり答える真面目さと、強い相手に遭遇しても決して退かない任侠らしさ、そして事あるごとに得物の斧を持ち出して相手を斬り倒そうとする狂気じみた危険さを持ち合わせている(些細な事で斧を出す事すらあり、その場合は久我に嗜められるのが定番となりつつある)。
口癖は「真っ二つ」。
京羅戦争では東雲との戦いで左足の膝から下を失ったが、義足をつけて再び戦闘能力を持つ人物となった。
佐古大和 (さこ やまと)
通称「伝説の男」(名付け親は守若)。身長173cm。4月1日生まれ。
非常にお調子者で喧嘩が弱い(ただし似たようなポジションである天羽組の速水とは異なり、強敵からすぐ逃げて兄貴に頼ることは稀)反面、情報通であるため諜報員として活動し、京羅戦争では城ヶ崎や設楽の情報を兄貴分の久我に伝えている。
久我の舎弟ではあるものの、何かにつけて守若に絡まれてしまうことが多く、その度にとんでもない無茶振りをされている。全シリーズを通しても(守若の無茶振りが原因で)不運な目に遭いやすく、その不運さは佐竹博文と双璧をなす。佐竹が絡んだ上に守若の無茶振りが原因で重傷を負ってしまい(守若がすぐに来いと命令したためにコインランドリーの洗濯機に洗濯物を過剰投入した結果、洗濯機が爆発して佐竹と一緒に吹き飛ばされ、そこへ守若が運転するベンツがやってきて二人して思いきり撥ねられた)、久我も「お前、なんでそんなついてないわけ?」とその不運を憐れんでしまうほど。
久我からは「全人類の後輩(舎弟)」と言われており、佐古より後に組に入った鷹橋や犬飼のことをそれぞれ「鷹橋の兄貴」「犬飼の兄貴」と呼んでいる。だが、さらに後に入ってきた花沢に馬鹿にされた時は流石に怒っていた。
伊集院とは作中で2回会っており、彼のことは「伊集院さん」と呼ぶ。
久我シリーズの状況整理動画では主に彼が解説役を務めることが多い。また、久我が獅子王組に出向している間はナレーター・主人公の代役を務めていた。
浪岡常吉(なみおか つねきち)
通称「理論プリンス」。身長175cm。2月11日生まれ。
頭脳専門の組員で、戦闘ではなく主に相手の組織や人物の分析を行い、諜報で組に貢献する。
花沢伊織(はなざわ いおり)
身長175cm。8月2日生まれ。
花沢商事の御曹司。父が守り代を京極組に払っていたが、事業に失敗して会社が倒産し、花沢家も没落してしまったため、その担保として京極組に放り込まれた経緯を持つ。
(新人であることを考慮しても)世間知らずでとてつもなく軽い性格をしており、佐古を「タコパイセン」「オクトパイセン」と見下すような呼び方をするなど、口の利き方がまるでなっていない。
また京炎戦争で一条に逃げろと言われた際は、「足が痛くて立てない」と一条に弱音を言ってしまい、「じゃあそのまま死ね!」と言われた。
恐怖に直面するとたちまち失禁する癖があるため、「失禁の花沢」と呼ばれているらしい。
甘やかされて育ってきたものの、一応「半グレの悪事に対しては許せない」と言うなど彼なりの正義感は持っている。また、「壮絶な経験をしても立ち直るのが早い」という良くも悪くもポジティブ思考かつ社交的な人物でもある。
久我シリーズの状況整理動画では佐古とともに解説役を務めることもある。

死亡・離脱した組員

日下孝次郎(くさか こうじろう)
五代目京極組組長。
京極組が腐敗する元凶となった人物で、組長らしい事を何一つしないばかりか公私混同で組員達を振り回していた。
天京戦争の元凶とも言える人物で、自身が狙われたと知ると即座に五十嵐に全てを丸投げして雲隠れするなど組織の長として非常に問題がある。しかし、荒稼ぎやシノギの開拓における手腕は天才的。
実は、五十嵐をはじめとした組員には内密に黒焉街に巨大麻薬組織『マッド・カルテル』を呼び込んでおり、天京戦争の発端も「北岡の存在を麻薬売買の不利益になると決めつけて抹殺命令を下した」というのが真相だった(但し北岡の方も、全ての発端となったブラジルマフィアとの武器調達交渉の際に『空龍街以外での麻薬売買』を無自覚に認めてしまったため、責任が全く無いとは言い難い)。伍代を通じてこの事実を知った小林に一か月半かけた執念の追跡をかけられた結果、竜桜町のタワーマンションに潜伏していることを嗅ぎつけられ、怒りに燃える小林の手で始末される最期を辿った。これによって天京戦争は泥沼化してしまうこととなる。
元々任侠を重んじる極道だったが、暴対法の資金難によって可愛がっていた構成員が組を抜けた直後に殺害されてしまい、これがきっかけで仁義を捨て闇に堕ちた哀しい人物。
菱山 (ひしやま)
兄貴。通称「泣きの菱山」。
先代組長の頃からの古参であり、かつては『涙を流して嗚咽しながら標的に接近して暗殺する』という独特な暗殺スタイルから京極組屈指のヒットマンとして畏怖されていた。しかし10年近く刑務所に服役していたため、時代の変化に戸惑ったり注意力散漫に陥るなどの様子が見られる。このため。初めて対面した久我は全く覇気や気迫を感じられなかった。
しかし組の金塊密輸ルートを狙った半グレ組織『亜濡琵栖』のリーダー、篠田を抹殺するよう日下に命じられ、菱山自身も死を覚悟してこれを快諾した(久我、一条は日下の決定に異を唱えたが、自ら一括して反対を突っ撥ねている)。最期は銃弾を浴びて致命傷を負いながらも、刺し違える形で篠田を粛清して死亡。頭を失った亜濡琵栖も京極組の手で壊滅させられた。
金子(かねこ)・成田(なりた)
通称「ガソリン兄弟」の外道コンビ。2人とも相手を焼き殺すのが趣味であり、金子が水鉄砲(最後のみ火炎放射器)を使って相手に燃料をかけるのを担当しており、成田が点火を担当している。
性格は2人とも極悪非道で、今までに何の落ち度も無い人を何人も殺してきた。かつては京極組の組員だったが、破門されている。
初登場時は女性を誘拐するためにある男に「女性に薬入りの酒を飲ませるように」と指示していたが、その後紅林と戦闘になる。紅林にも水鉄砲&点火攻撃を仕掛け大火傷を負わせたが、それでも突進をやめなかった紅林の強烈なパンチを喰らい顔面陥没させられた(ちなみに女性に酒を飲ませた男も「何があっても女性は最優先で守れ」として連帯責任で紅林にぶん殴られている)。
2回目は伊集院シリーズに登場。ホームレスを焼き殺したある外道(後に伊集院に殺害された)の護衛をしていたため伊集院と戦闘になる。いつものように水鉄砲を抜こうとしたが伊集院の方が先に水鉄砲を抜いており、2人ともガソリンを撒かれた上に流川に点火されて大火傷を負った。その後、(ターゲットでは無かったので)素早く消火され、逃げていった。
そして瓜生シリーズに3回目の登場を果たすが、紅林や伊集院から制裁を受けたことに全く反省しておらず、色々なところにガソリンを撒いて人を焼き殺すのを楽しんでいたため、最期は激怒した瓜生に火炎放射器を逆に奪われて2人とも焼死させられてしまうという自業自得の末路を辿った。
高林(たかばやし)
外道構成員。通称「猟銃の高林」。
紅林シリーズに登場。行き過ぎた行動が原因で絶縁となった。
銀行強盗を起こし、銀行員2人を猟銃で殺害した。
自分の犯罪行為を自慢し、「俺みたいなダークヒーローが必要」「警察組織が改革される」といった発言が紅林の怒りを買い、鉄拳制裁を喰らい、警察に逮捕された。
紅林は2人の命を救えなかったことを後悔し、墓参りに行く決意をする。
モデルとなった人物は『三菱銀行人質事件』の犯人である梅川昭美
白武利光 (しらたけ としみつ)
狂人構成員。通称「ブラックジャックの白武」→「隻眼の白武」。
京極組の武闘派の1人であるが、日下と同様に仁義を忘れ、骨の髄まで外道に堕ちた悪人。砂鉄入りのブラックジャックで相手の骨や関節を壊してじわじわと苦しめることを好む狂人だが、過去に紅林、伊集院とった猛者達から痛い目に遭わされている。ボートで親子を轢き殺した鈴木勝彦の護衛をしていたため伊集院と戦闘になった際、伊集院が投げた手裏剣が右目に刺さって視力を失ってしまう。しかし、歪んだ本性が改善されることは最期までなかった。
天京戦争で天羽の妻・京子を狙っていたが、行動を起こす直前に彼女を護衛していた永瀬に見つかったばかりか、背後を取られる。反撃虚しく貫手で喉を破壊され、残った左目もガスバーナーで焼かれて両目ともに失明。その後、その場で始末された。
相良颯誠 (さがら そうせい)
狂人兄貴。通称「特殊警棒の相良」。
狡猾で残忍な性格であるが、組織のために悪魔になれる人物。かつては日下の主導するあくどいシノギに加担していたが、久我の活躍によって改心してあくどいシノギを辞めている。実はその前に逮捕歴があり、リフォーム詐欺で老人から金を巻き上げていた。それを就職してきた紅林に知られて戦闘となり、当初は特殊警棒で圧倒するが、本気の怒りを乗せた紅林のパンチの前に特殊警棒ごと打ちのめされている。
天京戦争では、冨樫を襲撃して倒すことに成功したが、敵討ちの為に向かった飯豊との壮絶な闘いの末に殺害されている。
鷹橋修也 (たかはし しゅうや)
久我の舎弟で学生時代の後輩。
久我の学生時代の後輩で、若い頃は一緒に喧嘩した仲。卒業後、数年ぶりに再会した久我のスカウトを快諾して京極組の一員となった。
京羅戦争では羅威刃のヤサの調査の末に城ヶ崎が乗っている車を見つけてカメラを仕掛けるが、そのために多数のカメラを仕掛けていたことが仇となって城ヶ崎に見つかって目的も悟られてしまい、そのまま殺害されてしまった。
国生英明 (こくしょう ひであき)
兄貴。通称「マチェットナイフの国生」。身長180cm。5月20日生まれ。
人情深い性格で、舎弟のために体を張ることも辞さない。天羽組の野田とは同期で組織の垣根を越えて互いに認め合っている人物。
京羅戦争で高城を殺害された怒りで自身のポテンシャルを爆発させた秋元に圧倒され、力及ばず死亡した。
なお彼の葬儀には京極組メンバーだけでなく天羽組の野田と小峠も参列しており、特に一条、久我、野田は号泣していた。
西園寺健吾 (さいおんじ けんご)
兄貴。通称「パワーボムの西園寺」。
身長190cmの巨漢で1人娘(西園寺由美子)を持つ家族思いな父親である。かつてはレスラーであったが、人気が落ち目だったために解雇され、先先代組長が彼を拾い京極組に入った。
久我とは父娘ともに親交があり、また成人式の衣装を自前で用意したりと色々目に掛けており、久我にとっては公私共に世話になった先達でもある。
京羅戦争では犬飼と共に第二事務所にいたところを城ヶ崎、設楽の率いる羅威刃に襲撃される。死闘の末に設楽の心臓をナイフで一突きされ、致命傷を負わされたが、駆けつけた六車に看取られて死亡。今際の際まで組と娘のことを案じていた。
吉岡(よしおか)
外道構成員の一人。通称「袈裟斬りの吉岡」「人斬り吉岡」。長いドスで相手を一刀両断するのが得意な剣豪。
天羽組の和中とほぼ互角の実力を持つが、あくまで正々堂々と戦うのを好む和中とは対照的に、勝つためならば剣術の本来のルールを無視し手段を選ばない男である。
きわめて卑劣な性格をしており、自身の舎弟を使役して紅林二郎が食事をしていた飲食店にゴキブリをばら撒いたり、京極組傘下の店の出店を断ったショッピングモールに対して自動車を激突させるなどの悪事を働いていたため紅林と戦闘になる。序盤は紅林を苦戦させたが(紅林を素人だと勘違いしたため)油断して反撃のチャンスを与えてしまう。そして紅林の強烈なパンチを喰らい重傷を負って敗北した。(しかし紅林の方も「もし吉岡が油断していなかったら間違いなく死んでいた」と言っていた)
2度目の登場を果たした際には京極組が支持している政治家の山添と一緒に中華料理店で食事をしていたところを野田・和中・小峠の3名に襲撃される。そして和中と戦闘になるが持ち前の卑怯な戦法を見破られ、最終的には激怒した和中に「剣士としての性根がなっていない」と痛烈に批判されながら脊髄を切断され死亡した。
泉屋(いずみや)
かつては京極組の組員だったが、カタギに手を出したり、薬物をくすねたりしていたことから、警察に捕まり、組から破門された。
出所後に天王寺組の波多野に利用される形で京極組に復讐しようとするが、一条と久我に半グレは全滅になり、泉屋は久我の鉄拳で顎が砕け、波多野に助けを求めるも、「そんな無能助けるわけない」と切り捨てられ、その後始末された。
蝦川(えびかわ)
佐竹シリーズに登場した元構成員。素行不良を理由に破門されている。
他人に毒を飲ませて死亡するのを見るのが大好きな外道で、黒焉街にある自動販売機缶コーヒーに猛毒のパラコートを混入させ多数の人間を殺害した(なおパラコートの被害を受けた人は佐竹を除き全員亡くなっている)。
就職活動のために黒焉街を訪れていた佐竹博文もパラコート中毒となり激しい嘔吐に襲われるが偶然通りかかった久我によって病院に運ばれ一命を取り留めている。その後、蝦川は久我と戦闘になるが久我の圧倒的なスピードには勝てず敗北し、その後は京極組の事務所に連行され油風呂による拷問で処刑された。
モデルとなった事件は『パラコート連続毒殺事件』。

関係者・協力者

風谷(かぜたに)
京極組の情報屋。ポジションとしては伊集院や天羽組の協力者である伍代千隼に相当する。
伍代と同様に伊集院にも情報を提供したりしている。伍代と同様に伊集院のことは「旦那」と呼ぶ。
伍代に負けず劣らずの高い情報収集能力を持つが羅威刃のアジトを掴むことはできず、探りに使っていた人間が抹殺されたり風谷自身も命を狙われるという大失態を犯したことも。
なお京極組は基本的に風谷に依頼することが多いが、稀に伍代に依頼することもある。
日下晋平(くさか しんぺい)
日下孝次郎の実の息子。父親と同類の外道で甘やかされて育ち、組員ですらないにも拘らず組長である父親の権威を振り翳してやりたい放題していた(父親と異なり外道に堕ちた背景が語られていないことからむしろ父親よりタチが悪いとも言える)。さらに黒焉街のクラブのキャストや店員に暴力を振るい、京極組の評判を大きく傷付けた人物でもある(組長の息子であるために注意や制裁ができないというのも余計にタチを悪くしている)。
ある日いつものようにクラブで暴れていたところ、客として来ていた河内組の構成員2人を殺害してしまう。その後晋平は河内組から報復対象として狙われることとなり、孝次郎が構成員に「晋平を守れ」と命令する。しかし久我などの良識派の組員は既に晋平を見捨てることを決断していたため、晋平は河内組の龍本雅幸によって銃殺されてしまった。
なおその後、実子を失って怒り狂った孝次郎は灰皿で久我と五十嵐を殴りまくった。

羅威刃

関東最大の半グレ組織。読み方は「ライジン」。

京極組とは利権を奪い合う犬猿の仲であり、城ヶ崎賢志が組織を率いるようになったことで勢力を拡大し、「京羅戦争」で京極組と激突。紅林も城ヶ崎に襲撃された関係で巻き込まれ、久我と共闘する形で戦うこととなった。

最終的に一条が城ヶ崎を敗死させたことで壊滅するが、幹部の一人である小湊だけは伊集院によって始末されている(小湊の項を参照)。

東雲竜政(しののめ りゅうせい)
羅威刃の三代目トップ。初登場時は幹部。通称「斧の東雲」。
刺青を施した筋骨隆々な大男で、斧を武器にして戦う。羅威刃内部の叩き上げかつ城ヶ崎直属の部下であったため、幹部の中では特段心酔しているが、内心では「闇社会のトップになる」という野望を抱いており、いつかは城ヶ崎を超えたいとも思っている。紅林を凌駕しかねない頑健さと破壊力を備えるが、わずかな侮辱や挑発でも激昂するほど短気で、それゆえに視野狭窄に陥りやすい欠点を持つ。
京羅戦争」では野島の脚を切断する重傷を負わせるなど活躍するが、仙石との戦いで重傷を負って戦線離脱する。そのため、幹部の中では秋元とともに生き残り、死亡した城ヶ崎に再起を誓う。
その後、紅林シリーズに登場し、城ヶ崎が死亡したことにより羅威刃を裏切った半グレを粛清しているところを紅林に見つかり、そのまま戦闘に入る(東雲自身は紅林といずれ戦う気でいた)。紅林から「終わった組織」と言われたことで怒り狂い、そのまま倒そうとするも我妻に止められ、姿を消す。
伊集院シリーズにも登場し、こちらは羅威刃を抜けて外道を護衛していた半グレ集団の数名を「クソみたいな仕事を受けて羅威刃の名を汚した」との理由から、斧で惨殺していた(他の理由として「吐き気のするクソ外道を守っていた」とも言っており、東雲なりに信念はあるようだ)。伊集院が拷問ソムリエであることは知っており(東雲は「拷問士」と呼んだ)、伊集院が標的とする外道の隠れ家を知っていたため、情報料の代わりに喧嘩をしろと申し出るが、容易く挑発に乗ってしまう欠点を突かれ、圧倒されて昏倒。しかし、求められた情報は意識が戻ってからきちんと伝え、「俺は負けっぱなしで終わるほど安くねえぞ! 次は勝つ!」と闘志をみなぎらせていたため、武人肌の人間であると言えよう。
秋元詩郎(あきもと しろう)
羅威刃幹部の一人。
武闘派半グレ組織「破裂亜火(バーサーカ)」の副将。通称「真のモンスター」。「悪魔」。
高城と同じく元は海外部隊に所属していた軍人。高城に恭順する姿勢を見せており、常に飄々としている。しかし、奥底に眠る素質は高城を上回り、高城や城ヶ崎からもその素質を認められている。
京羅戦争」では高城とともに五十嵐と海瀬を襲撃するが、自身の不在時に高城が守若に殺されてしまう。世話になった高城が殺されたことがきっかけで怒りが爆発、自身の実力が覚醒し、国生を圧倒して葬った。その後は久我と激突し、当初バイクで轢かれ肋骨を折るも、圧倒的な実力差で追い詰めてみせた。だが突如覚醒した彼に戦況をひっくり返されて倒され死んだと思われたしかし、その脅威的な生命力で生きており現場に到着した東雲によって闇医者に担ぎ込まれたことで一命を取り留め、羅威刃を再建するために再起を誓う。
後に獅子王組の黒澤航太郎のもとに現れ、京極組と協力関係になった眉済派を殲滅すべく結託し眉墨派の龍本を圧倒する。そして東北マフィア戒炎とも結託し京極組への復讐を東雲と誓い再び襲い掛かる。

死亡・離反した構成員

城ヶ崎賢志(じょうがさき けんし)
羅威刃の二代目トップ。当初はNo.2だった。通称「悪魔王子」。
暗色を基調とした服装に眼鏡が特徴の優男だが、性格は冷酷非情かつ合理的で、失態を演じた者は例え部下でも容赦なく粛清する。稲村の死後、瞬く間に組織を過去最大勢力にまで成長させた経営センス、強力な幹部や闇の人脈に精通する。また、「死んだらそれまで」という独特の死生観を持っており、自身も狂人兄貴と同等以上の凄まじい戦闘力を誇る。
幼少期は父親から虐待を受けており、優しかった母からも捨てられたことにより「奪う側」になることを決意し、天才的な支配力と狂気を爆発させて羅威刃のトップにまで伸し上がった。しかし、現在でも人間らしい一面は僅かに残っており、部下と食事を楽しむ場面もあるほか、母との思い出は無意識に大切にしており、父親のDVを受ける家族を助けたことも。
京羅戦争」にて京極組を苦しめるが、その際に母との再会によって単独行動を取ってしまったことで一条と遭遇し、凄まじい死闘の末に倒される。その後、最期の力を振り絞って母に「自分は強く生きているから放っておいてくれ。あんたは一人で生きろ」と敢えて冷たく突き放し、近くの路地に入ったところで力尽きた。なお、遺体は東雲に回収された。
鬼頭丈二とは容姿が似ているが、全くの別人である。
真宮恭平(まみや きょうへい)
羅威刃幹部の一人。通称「悪逆無道」。
幹部の中では最古参で、城ヶ崎の護衛も務める。
元は海外部隊に所属していた軍人で、天才的な二丁拳銃の腕前を誇るが、天羽組の小林には数枚劣る。「京羅戦争」では手下を率いて高砂と対決するが、最期は腹を裂かれて死亡した。
小湊圭一(こみなと けいいち)
羅威刃幹部の一人。通称「隻腕の処刑人」。
着流しを纏った隻腕の剣客風の快楽殺人鬼。常に貼り付けたような笑みを浮かべているが、不快なことを感じると無表情になる。隻腕というハンデを補うために相当な鍛錬を積んでおり、圧倒的な膂力と足捌き、剣技を誇る。また、表向きには隻腕として通っているが、実際は先天性の四肢異常で腕が短いだけであり、戦闘に不向きなはずの着流しを着用しているのは拳銃を隠し持っていることを悟られないようにするためである。
幼少期は母とともに村八分同然の扱いを受けており、その末に母が死亡したことと母の言葉を履き違えたことにより、自身を虐めた人間や剣術の師匠を惨殺した過去がある。殺し屋のバースとも対決したことがあるが、一方的にやり込められた因縁がある。
京羅戦争」では六車を戦線離脱に追い込むが、快楽殺人を繰り返していたことで被害者から依頼を受けた伊集院と対決して完敗(最後は伊集院に向かい着流しから不意討ちの銃撃を撃つ、小湊の罠とは言え作中最強である伊集院に、右のコメカミに傷を付けた。)、最期は母の言葉「あなたは強く生きなさい」の意味を履き違えていたことを指摘された(伊集院は「お前の母親のことは知らんが、それは「自分と同じように差別されている人間がいたらその人を守ってやれ」という意味だ」と言っていた)うえに凄惨な冷凍拷問を受けて死亡した(なお、伊集院に拷問されても命乞いをしなかった数少ない外道でもある)。その死は裏社会に大きな波紋を呼び、羅威刃の弱体化にもつながっていった。
設楽紀明(したら のりあき)
羅威刃幹部の一人。通称「戦場の天才
武闘派半グレ組織「比遊怒羅(ヒュドラ)」の初代トップ。
色黒の肌に銀髪の長髪が特徴。元は凄腕の傭兵で、拳銃とナイフという標準装備でありながら天才的な戦闘勘を誇る。幹部の中では比較的温厚であるが、それでも失態を犯した部下を躊躇なく殺害し「何の役にも立たない肉の塊」と卑下するほど。
京羅戦争」では犬飼と西園寺を襲撃し、西園寺を殺害。その前後に紅林とも対決している。その後、西園寺の仇討ちに燃える久我と対決する。当初は圧倒的な実力差で追い詰めるも、先に戦っていた紅林からの情報と今までに戦った強敵たちとの経験を思い出した久我の覚醒、加えて右手の親指以外の指を落とされても怯まない捨て身の戦法によって形勢を覆されていく。そして紅林の必殺のフルスイングパンチを真似た渾身の一撃を受けてダウンさせられ、その隙を突かれる形で西園寺と同じように刺殺された。ちなみに切り落とされた久我の指は佐古に回収され、闇医者に繋げてもらっている。
高城蓮太郎(たかじょう れんたろう)
羅威刃幹部の一人。通称「不沈艦」もしくは「戦闘狂」。武闘派半グレ組織「破裂亜火(バーサーカ)」のトップ。
元は海外部隊に所属していた軍人で、その強さは城ヶ崎が前々から目をつけていたほど。実際、城ヶ崎が敢えて殴り合いに応じたとは言え、あわや彼を気絶させかねない力の持ち主であり、強者との戦闘を楽しむ。一方で羅威刃には珍しく仲間思いで、特に秋元との絆は強い。
京羅戦争」では秋元とともに五十嵐と海瀬を襲撃して重傷を負わせるが、追いかけてきた守若と対決する。互いに狂気を爆発させた死闘を繰り広げるが、最期は本気を出した守若に圧倒され、彼と戦えたことに満足しながらビルの屋上から転落死した。
神原拓(かみはら たく)
羅威刃幹部の一人。通称「トリックスター」。
派手な見た目をした詐欺ホストクラブの用心棒。久我以上のスピードを誇り、特に回避能力と先読みの技術は天才の域に達する。実力自体も高く、紅林相手に本気を出さずとも正面から殴り合いを繰り広げ、翻弄するほど。また、暗器の達人でもあり、拳や肘、脚などに多数の武器を隠し持っている。
京羅戦争」では守若と対決し、暗器と持ち前のスピードを活かして善戦するも全て封じられ、奥の手である脚の爆弾を爆発させて一度は有利に立ったかに思えたが、それすらも防がれてしまい、最期は腹を裂かれて死亡した。
なお、城ヶ崎からはあまり期待されていなかったことが明らかになっている。
菊川(きくがわ)
羅威刃幹部の一人。
世界中を飛び回っている傭兵であり、紅林を警戒させるほどの戦闘力を誇るが、設楽や高城などと比べると実力は見劣りする。
戦争被害による募金詐欺をして金を巻き上げており、それに気づいた紅林と戦闘になるが、最後は金属バットのフルスイングによる渾身の一撃で戦闘不能となり、警察に逮捕された。
羅威刃崩壊後の再登場時は外道の病院経営者である西山田によって三門一郎太を始末するよう指示されるが三門の投げ技によって顔面を破壊され即死した。
津田 (つだ)
羅威刃構成員の1人。
爆弾に長けた狂人で、京極組爆破事件の実行犯。もとは服役中だったが、城ヶ崎が大枚をはたいて召し抱えた。
天京戦争の最中、京極組事務所にトラックを突撃させ、更に中に仕込んだ爆弾で組に甚大な被害を与えた(これにより事務所は壊滅し、若手の構成員2名が死亡している)
しかし、重傷を負いながらも激昂する一条に反撃され、一撃で心臓を貫かれ死亡した。
稲村(いなむら)
羅威刃の初代トップ。通称「スコップの稲村」。
極道を化石呼ばわりして毛嫌いしており、「化石掘り」と称してスコップで腹を抉るのが趣味。城ヶ崎をスカウトする前から500人ほどの勢力を持っていたが、戦闘力自体は城ヶ崎などと比べると格段に見劣りし、その城ヶ崎からも目障りだと認識されていた。
京極組の元構成員・田代と手を組んでシマを荒らしていたが、久我と国生に乗り込まれ、久我にあっさりと粛清された。ちなみに田代は国生に粛清された(京極組から無傷で足を洗うために一番尽力したのが国生であり、その恩を仇で返されたことへの怒りがあったため)。
藤崎(ふじさき)
羅威刃の下っ端。佐竹を刺したことで紅林と一度激突するも、一方的な展開となった。
城ヶ崎からは「まぁ、藤崎レベルじゃ相手にならんか。」と言われるほどである。

戒炎

東北最大の半グレ組織。読み方は「カイエン」。

羅威刃とは互いに組織を傘下に入れようとするなど小競り合いを起こしていたが、城ヶ崎が殺害されたことにより関東侵攻を本格的に進め、羅威刃の東雲・秋元と手を組む。

我妻京也(あがつま きょうや)
声 - 大河望、伊藤タカユキ
「戒炎」のトップ。通称「愛の処刑人」。
羅威刃の城ヶ崎が一条に殺害されたことにより、かねてより計画していた関東侵攻を本格的に進めている。紅林のワンインチ・パンチを初見で避け、気配もなく急所を攻撃するなど非常に高い実力を持っている。
「敵をも愛する」ことによって、敵対者や敵対組織の弱点を見極めることができるという能力を持つ。
我妻は2歳の頃から施設で育ってきたという。父親はもとより解らず、母は18歳で我妻を産み、その後にドラッグによって急死した。その後母がネグレクトだったことから気に掛けて見回りに来た施設の職員が我妻を引き取ったという。幼少の頃から我妻は防衛本能が強く、周りの人間を全て敵対視していた。そして我妻は力をつける為に施設の所長の弱みを握り、田宮道三という好戦的な人物が開いている道場に無理矢理入った。田宮の元で我妻は数年修行したが稽古をつけてもらう為の金が底をつき、道場を追い出された。そして施設にも見離された我妻はバイトを転々としたが馴染めず、結局辞めた。そんなある日に我妻は悪ガキに絡まれ通行料をせがまれる。だが我妻と悪ガキじゃ勝負にもならず、悪ガキは我妻を恐れて言われてもないのに金を我妻に献上するようになった。そして我妻は愚連隊のトップとなった。
トップにも慣れ始めた時、道で千尋(ちひろ)という女性が半グレに絡まれていた。我妻は半グレを蹴り倒したのだがその数日後、千尋と偶然再会した時に千尋は我妻に惚れ、付き合う事となった。千尋は無表情の我妻に笑顔を教えて食料を与えた。だがそんな千尋が急に行方不明となった。我妻は人生で初めて焦った。そして千尋は骸となって見つかった。我妻は初めて泣いた。千尋を殺したのは敵対する半グレのトップ、園部であった。
その時、我妻は千尋の言葉を思い出した。「愛していれば、相手がしてほしい事やして欲しくない事が分かる。」その言葉を部分的に受け取った我妻は、園部を愛せば園部のして欲しい事やして欲しくない事が分かる。即ち弱点も見えてくるという考えになった。そして我妻は園部を愛して調べ上げアジトに煙幕を投げ、園部の愛人・聡美を自分の盾にし、我妻に対する恐怖心を抱えた上、煙幕で視界が霞んでいる園部は逃したはずの聡美を差し違えてしまい、逃げることもままならず聡美に仕組んだダイナマイトによって園部諸共爆死し、報復を終えた。
その後も度々、千尋の墓参りには通っており、「戒炎」という組織名もその場で初めて口に出した。
我妻はこれ以来愛に固着するようになり、全国に愛を広めようとしている。
伊集院シリーズにも登場したことがあり、東北地方に温泉旅行に来ていたエマが地元の半グレ2人に絡まれていたところに出没し、その2人の脚に重傷を負わせた。その2人を粛清しようとしたがエマに反対されたため戒炎の傘下に入れることとした。その後は伊集院と鉢合わせるが、足音が聞こえないことに恐怖を覚えその場から退散した。なおエマを助けたのは彼女が千尋に似ていたという理由かららしい。
緋田功哲郎(ひだ こうてつろう)
我妻の護衛であり戒炎武闘派幹部のNo.3でもある。髪型はオールバック
構成員の中でも組織や我妻への忠誠心が高く、幼少の頃より所属していた傭兵育成組織で戦闘力をはじめ作戦や指示能力も身につけていたことから常に天才と周りから慕われていたが、緋田自身は普通の人間として接してほしいと願っていたため、別格として見られることに辟易し逃げるように傭兵組織を抜けた。その後日本へ帰国しあてもなく路頭に迷っていたが、我妻が「お前を普通の人間として使ってやる」と緋田が望んでいた言葉を掛け、戒炎にスカウトしたことにより我妻に心酔し彼の部下となる。
我妻の命により関東侵攻の足掛かりの先兵として送り込まれた際は角中と共に貴凛町の半グレや極道組織を1日で壊滅させ、支配下に置いた。
遊馬大介(ゆうま だいすけ)
戒炎武闘派幹部の1人。刀身が青藍色の長ドスを駆使する剣士で、冷静かつ戦闘に長けた怪人。
基本的には冷静かつ理知的だが、戦闘では身に秘めた狂気や闘争心を顕にしていく好戦的な一面も見せる。
京極組瓦解を狙いとして上堂・角中と共に一条康明の暗殺を図るも、一条の機転によって角中が上堂に射殺された挙句、重傷の一条に一矢報われたため逃げられる羽目になり、暗殺は未遂に終わった。
榊原周(さかきばら あまね)
戒炎武闘派幹部の1人。通称「双剣の榊原」。二振りのロングナイフを得物とし、これを二刀流で操る、遊馬に負けず劣らずの戦闘狂。
麻生成凪(あそう せいな)
戒炎の武闘派幹部の1人。関東侵攻の間は東北に残るよう我妻に命令されている。

死亡したメンバー

角中正樹(かくなか まさき)

通称「ハゲ」「小峠英二」「こめお」

緋田と同じく我妻の護衛を務めるスキンヘッドの武闘派幹部。
先端の片方に短剣を取り付けた、槍のような棍棒を得物にし、棒術に長けている。その腕前は「突けば槍、薙げば薙刀、打てば棒」と言われるほど。
我妻らと関東侵攻のため東京に下見に来ていた際、見回り中だった天羽組の小林幸真に警戒され、頭突きを喰らった。
京極組の瓦解を目的とした一条康明の暗殺のため、遊馬・上堂と共にシノギ中の一条と花沢を襲撃して一条と交戦。棒術で圧倒するも、LEDライトで視界を奪われた直後にロングナイフで胸を貫かれ、上堂による銃の乱射の盾にされたことにより絶命。戒炎幹部最初の死者となった。
上堂新一(かみどう しんいち)
戒炎武闘派幹部の1人。通称「笑う死神」。狂人で二丁拳銃に長けた実力者。
戦闘ではエキセントリックな奇声(「ヒャッハー!」とか「アッハー!」等等…)を上げながら容赦なく敵を射殺する男で、負傷しても笑い続けると言われている。
自分の配下や傘下の半グレ達に骨の髄まで恐怖を与えて従わせており、命令を実行出来ない者や従う意志を見せない者は情け容赦なく殺害する残忍な人物である。遊馬・角中と共に一条の暗殺を図るも、一条によって角中を誤って射殺してしまい、その一条にも逃げられて失敗に終わっている。
後日、佐古を伴って報復に動いた海瀬がロケットランチャーで奇襲をかけたことによって、二人と戦闘になる(護衛が2人いたが、砲弾が直撃して爆死)。麻薬中毒者であるために痛覚が麻痺しており、二丁拳銃で徐々に海瀬を追い詰めていくも、右の拳銃が弾切れした瞬間を突かれて左手を金砕棒で砕かれ、右手をナイフに切り替えて脇腹を捉えるも今度は右腕を掴まれながら渾身の金的蹴りをくらって睾丸が破裂して痛覚を戻される。そこに生じた大きな隙から金砕棒による渾身のフルスイングを肋骨に受け、3mも吹き飛ばされると共に内臓に骨が刺さる致命傷を負うが、最後の力を振り絞りながら「どうせテメエらもこっち(=あの世)に来る」「地獄で先に待っとくぜ アッハー…」と言い残し、絶命した。

元殺し屋のメロンパン屋 瓜生龍臣

瓜生龍臣(うりゅう たつおみ)
声 - ベルベる☆[31]
元裏社会の最強殺し屋 瓜生龍臣」の主人公。貴凛町でメロンパン屋を営んでいる元殺し屋。元々彼はアサシン組織「CODE-EL(読みは「コード-イーエル」)」で幼少時から殺人術を叩きこまれた末、「死龍」という名で恐れられる組織最強の暗殺者となり、8年間で殺した数は1000人を超える。その影響で、何を食べても血の味がするという重度の味覚障害を起こしていた。しかし、ある日依頼を終えて公園で座っている時に、メロンパン屋を営む師匠からメロンパンをもらい、食べた時に全ての味や優しさ、そしてかつて母が作ってくれたメロンパンの味を思い出し、組織から脱退することを決意する。その後、メロンパン屋を営む師匠の元で修業を重ね、キッチンカーを譲受し「うりゅうのメロンパン」をオープンした。しかし、殺し屋から足を洗ったとはいえ殺し屋時代の腕前は全く衰えることなく、世話になった貴凛町を荒らす半グレやチンピラやヤクザは一瞬で壊滅させる。なお、CODE-ELは銀田栄角(ぎんだ えいかく)が新トップとなり、香鈴、バース、ジェイク、芦澤、金鳳は全て銀田の指示で瓜生を殺害しようとした(同時に、かつて毛利に世話になった天羽組の小林も毛利を裏切り銀田派になったピンクに狙われている)。
天羽組や京極組の狂人兄貴達を遥かに上回る戦闘能力を持ち、伊集院と並ぶ作中最強キャラクターとして知られている。過去には伊集院と互角に戦ったこともあるが、互いに「もう二度と喧嘩したくない」と思っている反面、「滅多にない機会」として力比べを望む節がある。また、経緯は不明だが紅林のことも知っており、貴凛町にある神社での事件で殺し屋と戦う羽目になった紅林を援護し、共闘している。
幼い頃に父親が亡くなり母親にも捨てられたことでCODE-ELに引き取られ、殺人術のスパルタ教育を受けた。後にCODE-ELを辞めてメロンパン屋を開くわけだが、自分を育ててくれたCODE-ELには感謝もしている模様(CODE-ELが無かったら餓死していたか殺害されていたかもしれないから)。また、CODE-ELで教わったことを活かして貴凛町の平和を守っている。

うりゅうのメロンパン

瓜生が貴凛町を中心に商売している移動式メロンパン屋。売られているメロンパンは老若男女問わず人気があるため、かなり繁盛している模様。
もとは瓜生の師匠が「ふわふわメロンパン」の名で経営していたが、弟子となった瓜生がキッチンカーを引き継いだ際に現在の名前になった。
当初は瓜生が1人で切り盛りしていたが、途中から香鈴が加わってからは売り上げが約8割向上している。また一時期は、毛利の娘である仁美も居候として預けられており、彼女も不慣れながら呼び込みをするなど店を手伝ってくれている。CODE-EL戦争中は長期休業に入っていた。
香鈴(カリン)
声 - 猫島さゆり[32]
通称「投擲の香鈴」。普段は丈が短い長袖Tシャツとホットパンツという露出度の高い服装に猫耳パーカーを被っている。
瓜生と同じ組織に所属していた殺し屋。瓜生が組織を抜け、組織から瓜生を殺害するように命じられるが、返り討ちに遭ってしまい、その後は何故か「うりゅうのメロンパン」の看板娘として働くようになった。瓜生は煙たがっているが、その見め麗しいスタイルと見事なまでの猫かぶりを交えた接客技術で売り上げを大幅に向上させているため、切るに切れない存在になっている。瓜生ら他の暗殺者に比べると人間らしい感性や感情は大分残っており、組織を抜けた後は弱っている相手(特に女性や子供がいる家族)には親身に寄り添う姿勢を見せる事も珍しくなかった。
投げナイフの達人で、戦闘では視認しにくいクリスタルナイフ(表面に毒を塗っている)を駆使し、これらを回避困難な程に配置して投げることも容易く行う。また、身体能力、潜入捜査と情報収集の技術が非常に高く、瓜生でさえも一目置くほど尋問の技術にも優れている。銀田による組織構成員の出産計画が立てられた際には貴重な女性のアサシンとして彼女に白羽の矢が立ち、鶴城によって襲撃され誘拐、監禁されている。
経緯は不明だが、瓜生同様、紅林の事を知っている。
瓜生シリーズの設定解説動画では主に彼女が解説役を務めることが多い。
師匠(ししょう)
メロンパン専門店「うりゅうのメロンパン」の前身である「ふわふわメロンパン」の元経営者で、かつて冷酷な殺し屋だった瓜生を職人として鍛えた老女。
見た目は御伽話に出てくる様な、ふくよかで可愛らしい年配女性。彼女の作るメロンパンは、瓜生のそれと同じく他者の心に強く響く味わいを醸し出す様で、瓜生自身もこの味に強く心を打たれた末に組織を抜けて弟子となった。
見た目は温厚そうで、口調も優しいお婆さんの様であるが、その外見と雰囲気に反して非常に口が悪い(修行時代の瓜生を、穏やかな口調で容赦なく罵倒していた)
瓜生を弟子に取って免許皆伝した際にキッチンカーを託して引退。現在は唯一の身内である孫、百合香と2人暮らしをしている(バイクが趣味でよくドライブに出かけているが百合香のために出発日の夜9時には必ず帰宅している)。
毛利仁美(もうり ひとみ)
瓜生のもとに預けられている小さな女の子。
瓜生達の師にあたる幹部、毛利の一人娘で、銀田をはじめとした現CODE-ELから政財界の重鎮であり大口の依頼主でもある御前に関する情報が入っているマイクロチップを仕込んだペンダントを知らずに所持していたために狙われていた。子供ゆえか外に出たがるため、度重なる襲撃で周囲が手薄になったのをいいことに外に飛び出してしまい、時にはカタギである紅林を裏社会の抗争に巻き込んでしまうこともあった。
銀田派の本格的な攻勢でアジトが知られると、銀田の下を離反した鵺に連れられながら脱出する。

旧毛利班

毛利公平(もうり こうへい)
CODE-ELの毛利派トップであり、瓜生や香鈴、小林などに殺しの技術を叩き込んだ人物。かつては組織最強のアサシンと称されていて、自らが鍛えた弟子達を「家族」と見ている一面もある。
本来は、組織の「善人殺しはしない」という方針を遵守していたが、新たなトップになった銀田栄角による方針転換に異を唱えた結果、粛清対象と断じられ抗議したその場でピンクらを介して銃撃された。
しかし、その場に居合わせた幹部、東山の采配で密かに治療されており、後に瓜生達のアジトに身柄が移ってから意識を取り戻して復活。以降、情報収集や協力要請などの面で瓜生らを支え、CODE-EL戦争の本部潜入作戦ではトップの銀田と対峙、ナイフによる斬り合いや銃撃戦などを繰り広げる過程で右手を切断されるなどして追い込まれるも、石を使った打撃で銀田を圧倒し形勢逆転、直後バースがその場に現れたことで勝ち目がないことを確信した銀田が自殺したことにより「善人殺し」の対立は幕を閉じた。
長年、裏社会に身を置いているため、裏の人脈にも精通している。
金鳳智(きんぽう さとる)
通称「骨砕きの金鳳」。長い金髪に長身痩躯、切長の目をした人物。自身の並外れた握力、腕力で標的の骨や関節を破壊する殺害方法を好む。
当初は組織の命で瓜生を狙って現れ、彼の肩関節を外すまでのダメージを与えている。しかし直後に瓜生に右腕を斬り落とされ、切断された腕を持って退散した。
その後は右腕に包帯を巻いた姿でメロンパンを食べに現れている。その後CODE-EL戦争に瓜生が参戦した時点で毛利班に加勢している。瓜生と翠蘭が対峙した際にはゴミ収集車を運転し翠蘭を撥ねるなどで加勢した。
アジトの移転中に伊舎堂・鶴城に襲撃された際はジェイクに助けられており、鶴城によってジェイクが殺害された際には悲哀を込めた感謝の言葉を述べていた。
バース
日本刀を得物とする青髪の殺し屋。通称「日本刀のバース」。 CODE-ELのトップランカーに君臨するアサシンで日本刀オンリーで戦う。その実力は同じ日本刀使いの天羽組の和中や京極組の六車、一条に勝るとも劣らない。また、経緯は不明だが小湊と戦ったこともあり、無傷で勝利している(ただしバースは片腕でもトップクラスの実力まで磨き上げた小湊の努力を認め、殺害せずに見逃している。)。
組織に命令されるも、あくまで最強の名を取るという名目で瓜生を襲撃する。絶え間ない日本刀での斬撃で凌駕し、瓜生を圧倒する。間合い把握能力が異常で瓜生の鉄パイプフルスイングを紙一重で躱している。カウンターで日本刀により瓜生に怪我を負わすまでに至るが、瓜生が両眼を開眼させ本気を出し、懐をとられ鉄パイプで太ももを貫通される。
新トップ銀田の方針によって毛利派と銀田派で対立するバースは毛利派で瓜生に銀田とやり合うのに手を貸すように言う、瓜生は、色々と考えバース、ジェイクなどの毛利派と同盟を結ぶ。
天羽組の速水によるインタビューでは和中のことを「裏社会トップクラスの剣豪」と発言しており、高く評価している。なお現時点では実際に和中と戦ったことは無いものの、「いつか稽古として天羽組に行けたらと思っている」と回答している。
小森健二(こもり けんじ)
組織一年目の新人であるが、毛利グループを好いており尚且つ銀田の方針を良く思っていないことから毛利派についた。通称コモケン。主にアジトの移転など裏方として毛利班を支えている。
東山(ひがしやま)
元はCODE-ELの幹部にして銀田の側近。しかし毛利の銃撃事件に際して、内心で銀田に反抗。瀕死の毛利を秘密裏に自宅に運んで治療し、命を繋いだ。しかし瓜生達と合流したことで自身も追われる身となる。
生粋の戦闘員あがりではないが、瓜生も認める信念や意志の強さを持つ。
鵺・智也(ぬえ・ともや)
通称「朧の鵺」。現代的にアレンジした忍者装束に猿の面を被った姿をした、元・銀田派の一人。
伊集院に匹敵するほど気配を消すことに長け、無音の状態で相手に近づいて得物である短刀で仕留める。
その正体は戦国時代のの家系である風魔一族から分家し、代々に渡って銀田家の危険を排除したり、暗殺を請け負ってきた「鵺一族」の末裔。鵺の名自体、個人の名を指すものではなく一族の者という意味で、一族の者は人前に出る時、猿の面を被って顔を隠している。
作中に登場する鵺は幼少の頃から栄角に仕えている一族で二番目の実力を持つ者。猿の面の下に怜悧な美顔を備えた美丈夫であり、紅林との戦闘で初めてその素顔を見せた(これは紅林の力と戦闘力に敬意を表すのと、顔を見せた以上は確実に殺すという二つの意味を込めていた)。彼の大振りながらも規格外の力と頑強さに「呆れた天性」と評するも、更なる覚醒を果たした紅林の力に戦慄。一進一退の攻防を繰り返すが、バースの介入によって撤退。
その後、毛利派の戦力増強を警戒した栄角から毛利暗殺を命じられ、天羽組の小林に接触すべく空龍街を歩いていた瓜生と毛利を襲撃して圧倒するも、瓜生の実力に逆転され深手を負ったことで死を覚悟するが、最初から決められた人生や罪なき人の殺戮を平然と命令するまでに豹変してしまった主(=栄角)に仕えることに疲弊し、死を望んでいることを見抜かれる。これに抵抗するかのようにとどめを刺すよう促すが、毛利から提案された共存の道を逡巡の後に受け入れ、密かに毛利派によって保護される形で長年仕えてきた栄角の下から離反した。
毛利派に匿われた後は休養を取っていたが、銀田派の攻勢によってアジトが知れると、仁美を避難させるため彼女を連れて保護していた。
CODE-ELの離反後、死の偽装を怪しんだ鵺一族により生存が確認された際は一族の現当主である彼の兄の襲撃に遭い死闘を繰り広げるが、無辜の人間を手に掛けることに対する疑問は彼の兄や一族の人間も抱いており、「一族の長として現状を改革していく」「鵺ではなく普通の人間として強く生きていけ」と告げ鵺を生かし去っていった。この会話により事実上縁切りされた形となり、同時に兄からは「智也」という名を授かった。

死亡した仲間

ジェイク

通称「天才」

浅黒い肌と白髪碧眼の飄々としたインド系日本人の殺し屋。幼少期から瓜生達と同じく毛利のもとで暗殺術を学んできた青年の1人。
組織内でも飛び抜けた技量を持つ暗殺者の1人で、紅林や野田といった猛者をも苦戦させた過去を持つ傑物でもある。また、紅林の本気のパンチを受けても立ち上がったり野田のアイスピック攻撃を受けても絶命しなかったなど耐久力が非常に高い。
銀田が毛利を弾いた時は、バース、芦澤、金鳳と共に組織に反抗。瓜生達と共に組織との戦いを決意している。
毛利班のアジトが襲撃された際は、毛利やカリンらを逃がすため伊舎堂と対峙しダメージゼロの状態で撃破したが、直後バイクで到着した鶴城と対峙、暗器や機転を効かせながら逃走に見せかけ鶴城を落とし穴に嵌め攻撃するなど窮地に追い込むまでに至るが、引き出しが底を尽きたことにより身体能力で巻き返された結果、左腕と左目に重傷を負い心臓を刺される。最期は両親がいないなか幼少から共に暮らしてきた毛利班の仲間の顔を想いながら絶命した。
芦澤恒彦(あしざわ つねひこ)
毛利派の1人で、瓜生の後輩。通称「濃硫酸の芦澤」。左頬に傷のある、ノリの軽い金髪男。
戦闘では拳銃と水鉄砲(濃硫酸入り)を組み合わせた特殊銃、または酸を入れた水風船など、液体関連の得物を十八番とする。
当初は組織を抜けた瓜生を粛清するために送り込まれたが、力及ばず敗北。そのまま一旦は行方を眩ましたが、後日になって、今度はメロンパンを食べに来ており、その味に舌鼓を打っていた。しかしその後、組織の新たなリーダー、銀田の方針で毛利派の全員が粛清対象となった時、怪我で入院中だった芦澤を同組織の暗殺者、蜂塚に襲撃されたが瓜生に助けられた。
その後は瓜生らに協力していたが、アジトの移転中にピンクに襲撃され、同行していたカリンコモケンを逃がし、死闘の末自らが爆発させたことにより出来た濃硫酸の雨で死亡した。

CODE-EL

鶴城史之舞(つるぎ しのぶ)
CODE-ELの現トップランカーであり、最高傑作と言われている。
組織の秘密裏に暗殺者と一流アスリートの遺伝子を体外受精で掛け合わせてできた受精卵を代理母出産を介して生を受けたため、両親が誰かは明らかになっていない。
鶴城史之舞という名も、誰が命名したかは不明となっている。
銃とロングナイフを得意としているが、瓜生と同じく身の回りのものを武器にすることもできる。死への恐怖がなく、自分へのダメージを冷静に推し量ることは基礎中の基礎だとしている。
依頼されて暗殺する人間には滅多に強敵が現れないため、「つまらない」「困らせてくれ」が口癖のようにもなっている。
幼少期は他の孤児と同じく訓練を受けていたが、遺伝子の関係もあり他人より身体能力がずば抜けて高いためアサシンとしての成長速度が速く、12歳の時には並みの教官では彼に勝てなくなっていった。
そして14歳の時に当時毛利と並んで最高格と言われていた袴田秀郎の班に入り、ナイフや銃などの基本は他で学びながら、太刀さばきを教わることになった。袴田は鶴城の才能を見出していると同時に他の班員よりも気にかけていた。
瓜生のことは幼少期から憧れの対象であり、仏頂面で境遇に退屈しているように見えたことから自分と同じものを感じていたが、同じ毛利班の人間と話している時に微かに笑っているように見えたことから、自分とは違うことを悟り同時に瓜生のように強くなれば同じように笑うことができるのではないかと考え難易度の高い任務に打ち込むようになっていったが、いくら成果をあげても、心の中に満たされないものがあった。そんな中が瓜生がメロンパン屋になるために組織を離脱したことを知り自分とは違う「普通の人間」だったと落胆し、以降は興味を示さなくなった。
その後組織のトップに銀田が就くと、銀田の方針に反対した袴田は自分の手で育てあげた鶴城を手にかけようとするものの、最終的に力を増し、かつ自身の奥義を急速に身につけた鶴城によって返り討ちに遭ってしまう。
組織に反した毛利グループの始末に関しては銀田から瓜生の暗殺をするよう指名され、途上で衝突したジェイクを抹殺している。その後、銀田からの命令により毛利班の香凛を捕獲するよう言われ香凛を捕獲するも、毛利班の剣豪バースとぶつかり激しい戦闘をしたが香凛を優先した事でバースを振り切り逃走した。そして、アジトに乗り込んだ毛利班を迎え、瓜生龍臣と激突し、お互い惹かない一心不乱の戦いをするも瓜生が殴り合いの勝負に持ち込むそれは「ドンフライ対高山」伝説級の戦いを鶴城とやり最終的には瓜生に肩から鳩尾にかけてナイフで切り裂かれ倒れた。しかし、瓜生は留めを刺さずその場を後にし、鶴城から受け取った鍵を握り香凛を助けに向かった。

死亡・離反した構成員

蜂塚 (はちづか)
通称 「一刺絶殺の蜂塚」。ボタンを押すと刃から毒を噴射するという特殊な仕掛けを施したロングナイフを得物にしている。この毒は相手を一瞬で殺すほどの毒性を持つ。
瓜生が抗争に巻き込まれてない時期に瓜生の後輩の芦澤恒彦が蜂塚にやられて瓜生に助けを求めたことがある。その後、瓜生は芦澤を病院に担ぎ込み帰った。だがその帰り道に蜂塚が通り過ぎて行き、急いで病院に戻ると蜂塚にやられた芦澤はズタボロだった。だが瓜生が自らの体を犠牲にして殴り、蜂塚は息絶えた。
桑田 (くわた)
通称「雷鳴の桑田」。得物はウルミという古代インドから伝わる鞭のような剣(劇中では「ウルミン」と言われていたが、発音としては間違い)。ウルミとは雷鳴を意味する言葉であり、通称の由来となった。桑田は毛利班のバースの殺害を命じられ、ウルミの変則的な動きと自らの蹴りでバースを苦戦させる。だが、次第にバースに軌道を見切られていってウルミを斬られ、体勢を立て直そうともう一個のウルミを出した隙を突かれて斬られてしまい、喋らぬ骸となった。
細山田 (ほそやまだ)
通称「魔弾の射手」。得物とするスナイパーライフルの腕前は一級品で、毛利班のジェイクを苦戦させるほどの実力を持つ。そして使われている弾も特殊で、鉄に当たると跳ね返る特殊な弾を使っている。ジェイクと瓜生と交戦する前に反銀田派の組織幹部、北村を粛清した。だがその後に瓜生に背後を取られ、脊椎を折られて息絶えた。だが銀田に近い存在だった北村が死亡したことにより、毛利班は銀田に対する手がかりが得られなくなってしまった。
雲崎純一 (くもざき じゅんいち)
通称「切断ワイヤーの雲崎」。その名の通り切断ワイヤーを使う。
毛利仁美を殺しに貴凛町の瓜生の店に襲撃をした。だが切断ワイヤーで瓜生の経営するメロンパン屋のトラックを傷付けてしまい、瓜生の逆鱗に触れた。そして連れてきた後輩も瓜生に一瞬でやられ、雲崎は頭に木の枝を途轍もないパワーで刺されて数十秒後に絶命した。
藤田(ふじた)
銀田が刺客として差し向けたアサシンの1人。
もとは柔道の一派である駒木流の柔道家だったが、武の真髄を見極めたいがために自分の師を殺害。そして20代後半にして組織の一員となった。
武器を持たない代わりに素手による破壊を得意とする。
フレイ
通称「死音のフレイ」。得物はナイフやワイヤーがついた鉄笛である。ジェイクとはほぼ互角の戦いをしている。鉄笛の絡繰が凄まじく、ジェイクが放ったナイフの攻撃をビルにつけたワイヤーに捕まりワイヤーアクションをして避けた。そしてフレイは鉄笛でナイフと互角の動きをする。そして戦闘中に死にゆく相手に鉄笛で葬送曲を吹く。だが吹いている間に鉄笛からは銃弾が飛ぶ。そしてフレイの手につけているピストルグローブから二発目の銃弾が飛ぶ。ジェイクは一発目を避けたが二発目を喰らってしまう。だが、ジェイクは以前交戦した天羽組幹部で屈指の卑劣さを誇る野田一の戦闘法を生かし、水酸化ナトリウム水溶液をばら撒き、違法改造したテーザーガンで水溶液に向けて発射したことによって、フレイは感電死する。一方、ジェイクは対策として絶縁スーツを着ていたため、ほぼ無傷だった。
春駒(はるこま)
銀田が刺客として差し向けた工作員。
純粋な戦闘力ではなく、悪辣な作戦を立案、主導することでのし上がった卑劣漢。目的のためなら一般人を平気で巻き込む外道。
瓜生の抹殺と仁美が持つデータ奪還のために瓜生の師匠を拉致し、彼の無力化を画策した(終了後には人質にした彼女も始末するつもりでいた)。しかし師匠の危機を知った瓜生は逆に激怒し、春駒達が動きだす前に急襲。その場で手下達ともども皆殺しにされた。
嫉子 (しっこ)
銀田が刺客として差し向けたアサシンの1人。
組織の中でも屈指の諜報員であり、敵対者を拷問にかけて情報を吐かせるのを十八番とするサディスト。拷問する相手の顔を舐める癖がある。
番場裕次郎 (ばんば ゆうじろう)
通称「謎の男」。銀田派の一員であるが、本部に潜入した元と会敵。応戦するも圧倒的な戦闘力の前には歯が立たず返り討ちにされた。
コードネームの由来は「地上最強の生物 範馬勇次郎」。
山田康生(やまだ やすお)
通称「隠し球の山田」。伊集院シリーズに登場。
CODE-ELで開発された特殊弾を愛用し、更には手の中に納まり、かつ自分の肌の色に塗られた特注品の超小型拳銃で不意を突いて殺す手法を好む。
音羽(おとわ)の依頼で、彼の商売敵である飛鳥井康成(あすかい やすなり)を自殺に見せかけて殺した後、瓜生を抹殺すべく姿を見せるが、飛鳥井殺しの実行犯を追って同行していた伊集院と戦闘になる。当初は銃撃と跳弾を駆使して圧倒し、上述の超小型拳銃でとどめを刺そうとするもその意図を看破され、跳弾を脚甲で返されて怯んだ隙を突かれて捕縛される。天羽組の野田によって先んじて捕縛されていた音羽とともに石打ち、腹焼き、焙烙の三つを複合させた拷問を受け、「組織の事でも何でも喋る」と命乞いを試みるが「俺も合わせ技で殺すのが好きなんだよ。気持ちわかるだろ? 死んでくれ」と無情の宣告に「畜生…チク…ショウ」と恨み節を口にしながら、焼き殺される末路を辿った(首謀者の音羽も同じ末路)。
鵺・智也(ぬえ・ともや)
離反者。旧毛利班を参照。
翠蘭 (すいらん)
裏中国拳法二大巨頭の一人。
同じく二大巨頭の元雲嵐とは敵対関係にあり、鉄製のブーツを履いて放つ刃物のごとき鋭い足技で、敵対した者や標的をことどとく葬ってきた。
中国のある一人の武侠が中国奥地で興した寒村の出身で、元とは同郷でなおかつ幼馴染、さらには武術の同期で互いに切磋琢磨し合う関係だった。しかし、長じていく内に義のために力を振るうのに村が豊かにならないことに対する不満が爆発。村を貧困から救いたい一心で長老や老師たちに、金銭を多く貰い、名声を得るべきと訴えるが、「金銭の為に動けば志と拳が穢れる」と拒否されてしまう。これが最後の一線を踏み越えるほどの怒りとなり、長老を殺して若者たちを先導して村を衰退させることになるも、自身は金銭と正しい評価のために己の殺人術を振るい続けてきた。その殺人術は裏社会でも指折りのものとなり、元もこれに怒り、自分を討とうと追ってきたことを知り、決着をつけるべく、CODE-EL銀田派に雇われて現在の関係に至る。
元の仲間であるヤンを拉致した上で強力な自白剤で元のアジトを白状させ、気配を消しながら囮が倒した隙を伺い、不意打ちを喰らわせる。そこから優位に立つが、何度も気力で立ち上がる元の姿を見て、次第に平常心を失っていった末、最も得意とする右の前蹴りでとどめを刺そうとするも、元が左腕の骨が折れるのも厭わない捨て身の迎撃から放った崩拳によって内臓を破壊される。
今際の際で、自分が飽きっぽいから一つの技を極められなかったこと、広い世界が見たかったこと、そして「お前に殺されるなら悔しくはないのだ。あの村で苦楽を共にしたから…か…な」と告げて息を引き取る。遺体は元自らが故郷で葬るために持ち帰った。
ピンク
通称「Mr.パーフェクト」。高い動体視力と身体能力を誇る怪人にして、気配を遮断する能力にも長けた殺し屋。
組織の現トップである銀田の忠実な部下であるが、かつては毛利グループで育った過去があり、「正しく人を評価出来ない毛利などにつく理由がわからない」と毛利を裏切って銀田の配下になった。
勝手に組織を抜けた天羽組の小林を急襲したほか、重傷を負った東山と金鳳を運ぶ瓜生を逃がすために立ちはだかったジェイクを薬師丸と共に追い詰めてもいる。対ジェイク戦では崖に落とすも、殺し損ねた上に彼が体に巻いていたダイナマイトが偽物(最初に投げた一本だけ本物)だったこと、しかもそのジェイクから散々に嘲笑されて激昂している。
その後は再び小林に狙いを定めるが、瓜生を引き連れて天羽組を尋ねた毛利から警告を受けていた小林が無防備のまま路地を歩くというあからさまな挑発をしてきたことに怒り、ビルの屋上から狙撃をするも見抜かれる。そこからは拳銃とナイフの応酬による激戦を繰り広げ、格闘戦にもつれ込んだ際に小林からステロイドの過剰投与による身体強化をしていたことを看破される。それでも小林の右脇を斬り上げて右腕を使えなくしたものの、薬物投与による肉体の負担が仇となって持久戦で競り負け、ビルから落とされる。4階から落とされたにもかかわらず、落下の衝撃に耐えて反撃すべく立ち上がったところを龍王刀紫蘭によって鳩尾から胸上を豪快に抉られ、遂に力尽きた。
CODE-ELの殺し屋の中においても、プライドと承認欲求があまりにも高く、毛利から「優秀だからこそ後方を安心して任せられる」と言われたのを「この人(=毛利)は(自分の本当の価値を)何もわかっていない」と内心で怒り、自分よりも小林や瓜生を評価していた事も追い打ちとなり、毛利を見限ったことが銀田派に寝返った理由だった。最期は小林に「意味もなく高いプライドと承認欲求なんざ豚も食わねえ。地獄で反省しとけ」と吐き捨てられた後、死亡した。
伊舎堂崇 (いしゃどう たかし)
通称「死粉の伊舎堂」。その名の通り、戦闘中に三つの死粉を撒く。一つ目の粉は爆粉、二つ目は目潰しの石灰。三つ目は猛毒の粉である。この三つ目の粉は、わずかな量でも死に至らしめる猛毒キノコを粉末にしたもので、裏社会の猛者であっても直撃すれば即死するほどの毒性を持っており、伊舎堂自身も最後の手段としている(風向きを誤れば、自身が吸引してしまうため)。しかしながら、暗殺者だけあって、死粉だけでなく銃やナイフの扱いにも長けている。
一度紅林二郎と激突したことがあり、爆粉を喰らった紅林は吹き飛び壁に刺さったことから粉の威力は凄まじいものである。だが伊舎堂は紅林に持ち上げられ、建物のベランダから地面に突き落とされて撤退している。紅林と激突した後に毛利班のトップである毛利と戦闘員のカリン金鳳智、運転手のコモケンが乗る車を部下数人と襲撃する。負傷していた金鳳を相手に善戦したが、応援に駆けつけたジェイクとの駆け引きの応酬の末に深傷を負わされ、最終的に銃弾を何発も浴びて死亡した。
薬師丸旭 (やくしまる あきら)
通称「鷹の爪」。合気道を得意としており、左手を義手刀にするなど勝つ為なら何でもする男。
ジェイク亡き後で攻勢をかけるも、彼を殺されて怒り心頭のバースとの激戦で義手刀を折られた後、煙幕の煙をダイナマイトで吹き飛ばされて逆転される。最期は胴を横一文字で両断され、己の不明に対する嘲笑とバースへの賛辞を述べ、死亡した。
銀田栄角(ぎんだ えいかく)
組織の急進的な改革を進める派閥のリーダーで、現在のトップ。
冷静に物事を判断したり状況を把握して適切に対処できる頭脳を持ち、毛利と彼の一派を粛清対象にした張本人で、同時に組織を「金のためなら善人も堅気も容赦なく始末する」方針に強制的に転換させた。戦闘力は並みのアサシンに勝る程度。
名家にして組織と縁の深い銀田家の次男として生を受け、当初は長男で次期当主となる兄の補佐もしくはスペアとして生かされてきたが、鵺との関わりを通じて己が目指すものを見出し、銀田家とCODE-ELの繋がりを強固なものにするため、自らCODE-ELのアサシンになることを決意。地獄のような猛特訓の末、上位の暗殺者達にも引けを取らない腕前を持つアサシンへと急成長していった。
人の内面を垣間見過ぎたかのような言動が劇中で時折見られていたが、そのきっかけは標的として殺した南米マフィアのボスにある。標的は今際の際に「妻子を助けて欲しい」と懇願しながら息絶えるのだが、栄角が投げかけた質問に150組もの妻子達が誰も答えられず、そればかりか南米が更なる悪政へ腐敗していく現実によって己の理想と現実の乖離に押し潰されてしまう。これが決定打となり、「片方から見れば悪でも、もう一方から見れば善である」「真の善人などこの世にいない」と口にするほど歪んでいった末、「金のためなら善人も堅気も容赦なく始末する」という答えに至った、怨念にも似た重い過去がある。
その後、マイクロチップのカードリーダーを瓜生らに奪還されたことに激怒し、同時に毛利派の戦力拡大を警戒。それに対抗すべく、鵺に瓜生達を繁華街で一般人を巻き添えにしながら襲撃するよう命じたことによって、最終的に鵺(後の智也)の離反を招いてしまう。
毛利・瓜生・バースの本部潜入作戦では3人の行動を先読みし、戦闘服に身を包んでCODE-EL本部の屋上にある空中庭園にて予想通り毛利と対峙、ナイフや銃などによる死闘を繰り広げ毛利の右手の甲を切断するなどして追い詰めるが、ナイフを拾おうとした隙に毛利が馬乗りになって手に持っていた石によって頭部を殴られ続けたことに加え、護衛を突破したバースが駆けつけてきたため、勝ち目がないと判断し、「自分が正義だと思っていることが、他方から見れば悪である可能性がある…」「俺は間違えていない!お前たちに殺されるのだけはプライドが許さんのだ!」と最期まで自分の信念を貫き通して空中庭園から身を投げて自殺し、その生涯を終えた。(なお最後まで信念を貫き通した悪役が主人公サイドの誰かに殺害されるケースは多いが、自殺を遂げた悪役は現時点では銀田が唯一である。)
名前の由来は元内閣総理大臣(第64・65代)の田中角栄

獅子王組の内部戦争

阿蒜寛太(あびるかんた)
声 - 岩田陸
獅子王組舎弟・阿蒜寛太の地獄日記」(旧タイトル「河内組舎弟・阿蒜寛太の地獄日記」)主人公。獅子王組(ししおうぐみ)2年目のペーペー舎弟。元々父親の顔を知らず、母親はホステスであったため、孤独な時間が多く、周りからも後ろ指を指され続けてしまい、学校に通えなくなる。それでも、母親が仕事に行く直前まで一緒にゲームをするなど愛情をしっかりもらっていたが、13歳の時に竹内義明という男が母を薬漬けにしたことで母は精神を壊し、その母から殺されそうになってしまう。幸いにも近隣住民が止めてくれたため命は助かったが、母親は逮捕されてしまい、引き取られた祖父母の家に居場所がなかったためすぐに飛び出す。そうして母親を薬漬けにした張本人である竹内に復讐を誓い、復讐心と執念で見つけ出し、殺害を試みるも急所に至らず失敗。竹内は一命を取りとめ、自身は少年院送致となる。
出所後は天涯孤独となり、仕事も人間関係でのトラブルの続発で半年ともたず、最終的に花宝町で喧嘩に明け暮れるしか道がなくなってしまう。そんな日々を過ごしていたある日、現在の兄貴分である鉄棒の伊武こと伊武隼人(いぶ はやと)と獅子王組(河内組)の幹部である龍本雅幸(たつもと まさゆき)に出会う。今では伊武や龍本を尊敬しているものの、当時は気に入らなければ噛みつく性格で、伊武と龍本両者と喧嘩したことがあるが、壮絶な返り討ちに遭っている。京極組の野島とは旧知の間柄である。
戦闘ではペーペーであるが、心の強さと打たれ強さは龍本すら感心させたほど相当なものを持っている。特殊警棒と思われる武器を使用して戦う。

獅子王組(河内組)

老舗の極道組織で、天羽組と京極組に並ぶ武闘派組織。現在は組長が重度のアルツハイマー型認知症に陥ってしまい、後継者だった若頭も殺害されてしまったため、力と権力が正義の黒澤派と任侠を重んじる眉済派で跡目争いが勃発している。
当初は河内組(かわうちぐみ)の名称であったが、ある時、組長がふらりと事務所に現れ、組名を現在の『獅子王組』に唐突に改名してしまった(この時に応対した組員は後目争いを終わらせようと組長の真意を伺おうとしたが、結局それに対する答えは得られなかった)。


眉済派

眉済率いる派閥。京極組との利権争い終了後、眉済は京極組に協力関係を申し込んだことにより、京極組とは協力関係にあたる。

眉済俊之(まゆずみ としゆき)
眉済派のトップ。穏健派で任侠を重んじる極道で、力による殲滅よりも交渉で進める事を是としている。
「一度悪事に手を染めた人間は繰り返す」という考えを持っており、「一度やってしまえば、いくら富を得ても困った時にまた脳裏によぎる。人生とは困る事そのもの。何度もやる」と言い切っているほど仁義と任侠を何があっても重視するため、(現実を嫌というほど思い知っている)黒澤とはその信条の違いから非常に仲が悪い。
龍本雅幸(たつもと まさゆき)
兄貴。
極道とは何かを常に舎弟に教えている人望の厚い人物。主に短刀と拳銃を使用するが、異様に練り上げられた筋骨隆々の体の持ち主で、紅林と互角に戦い合えた人物。
阿蒜と伊武が入院させられた病院に襲撃をかけた鮎川と戦闘となってこれを撃破するも、黒澤派所属となっていた羅威刃・東雲との連戦を強いられ、脊髄を損傷。それでも死力を尽くして東雲を撃退し、阿蒜と伊武を別の病院に送ったが、瀕死の重傷で意識を失い、二人と一緒に入院。一命を取り留めた代償で下半身不随および一生車椅子となったため、武闘派を引退した。
伊武隼人(いぶ はやと)
狂人兄貴。通称「鉄棒の伊武」。
阿蒜を組に導いた張本人。「羨ましくない即ち死」という特殊な人生観を持っているが、任侠を重んじる極道である。また、言い訳(する、される両方とも)が大嫌い。
鉄棒を使用して「アユの塩焼き」のように串刺しにすることができる指折りの狂人。その鉄棒はとてつもない重量であるため、伊武以外の者ではまともに持てず、二の腕も非常に鍛えられてるために太い。二の腕の太さとパワーは京極組の守若に匹敵し、彼から持ち掛けられた腕相撲勝負で30分以上も膠着状態になった末、眉済が獅子王組改名の連絡を受け、勝負を中断させられる形で引き分けている。
紅林シリーズにも登場し、紅林と因縁が深い半グレ組織「美火暗(作中ではヴィヴィアンと表記)」が花宝町を荒らしたことへの報復として、実行犯を追っている最中で紅林と戦闘になってしまうが、彼に同行していた羽柴の姉が間に入ったことで和解。即席タッグを組んで実行犯を締め上げ、二人でアジトに乗り込んで首謀者の紅華(べにか)を追い込むが、彼女があまりに見苦しい言い訳をしたために怒り、紅華の顔面に鉄棒を思い切り叩き込んだ。
また犬亥と半田の襲撃された際に2人を撃退させるほどの実力者。
柳楽和光(やぎら かずみつ)
狂人兄貴。通称「横一文字の柳楽」または「一文字斬りの柳楽」。
組内でも超が付くほど不愛想であるが、任侠を重んじる極道で黒澤派に対して怒りを見せている。敵対した者は全て横一文字で切り裂く剣豪。
井上月麦 (いのうえ つむぎ)
兄貴。通称「ファンタジスタ井上
若手ながら組織においても抜きん出た実力者であり、尚且つ組に対する情が深い。懇意にしている海外マフィアで起きた内部抗争の終結のために出向し、5か月ぶりに帰国・復帰した。
どういう訳か京極組の守若とは波長が合い、とある交渉の時に出会って以来の親友。
同期の二人が黒澤派に取り入らんがために自分を殺そうとしたことで止む無くその二人を殺し、黒澤派の実態を知ったことで「黒澤に任せては組が腐っていく」と確信。中立の立場を破って眉済派についた。
鮫洲誠司(さめず せいじ)
狂人兄貴。通称「ダイスの鮫洲」。
6年目の構成員。サイコロで出た目に応じて舎弟に罰を与える変わった狂人。その一方で義理人情に厚く眉済派全員の誕生日を覚えていたり、女子力の高い弁当を自分で作る一面もある。黒澤派の来栖とは同期である。


黒澤派

黒澤率いる派閥。京極組と協力関係にあたる眉済派とは異なり、力と金以外の全てを唾棄している。 徹底した成果主義を掲げ、堅気から金を一方的にむしり取ったり、敵対組織の幹部を殺せば昇進させたりなど横暴を極めている。

黒澤航太郎 (くろさわ こうたろう)
黒澤派のトップ。力が正義という考えの極道。極めて短気な性格をしており、一度でも敵対した者を関係者あるいは組織ごと、問答無用で皆殺しにする。自分より一つでも位が下ならば自分に従うべきと思っている一方で、自分より一つでも位が上ならば素直に従うため、実は亡き若頭が後継者に就くことには一切反対していなかった。
穏健な眉済だけでなく、京極組の五十嵐とも個人的にも信条的にも反りが合わず、非常に仲が悪い。綾波町の港の利権を京極組に持っていかれた過去から、京極組そのものにも深い遺恨を抱いており、眉済派ごと潰そうと目論んでいる。
京極組と遺恨のある羅威刃の秋元と協力関係を結び、あわよくば東雲も取り込もうと目論んでいる様子。さらには帰国してきた井上も取り込む計画だったが、こちらは自身の主義が思わぬところで災いし、眉済派に行かれてしまう。
実は黒澤自身も本当は仁義を命と同じくらい大事にする極道なのだが、現在の主義に転換したのは15年前、2人の舎弟がひもじさから違法薬物の売買に手を付け、挙句には舎弟達自身が違法薬物に呑まれてしまったため、やむなく粛清したことだった。そんな事態から「貧すれば鈍する」「衣食住ことたりて礼節覚える」という現実を思い知り、理想よりも現実を重視するようになる。それ以降、困った時は拝金主義として悪事も厭わなくなり、仁義に外れることを解っていながらも使えるものは容赦なく使い倒して金を稼ぎ、現在の地位を築き上げてきた。
犬亥鳳太郎 (いぬい ほうたろう)
通称「赤ドスの犬亥」。
『現代の人斬り以蔵』と、裏社会で畏怖される剣士。
柄と鞘を赤く塗った長ドスを使うことが通称の由来。かつては柳楽と互いに斬り合い、互いに顔に傷跡を残している。
眉済派に出向してきた久我と犬飼を襲撃し、あらかじめ刀身に弛緩剤を塗り込んだ愛用の長ドスで斬りつけて動きを鈍らせるだけでなく、蹴りや拳を織り交ぜるなど古武術にも精通した戦法を披露したが、犬飼の頑健な体に任せた強行突破に虚を突かれ、二人を取り逃がしてしまう。
その後しばらくして、別れた妻との間に生まれた娘・梨香と定期的に会っていたことが判明。復帰した久我が買収した黒澤派の人間からこれを聞き出し、同じく復帰した犬飼と共に面会の日を狙って襲撃をかけたことで再戦となる。当初は犬亥が圧倒したものの、その日が雨天だったため、長ドスに塗ってあった弛緩剤が雨で流れ落ち、さらには前回の戦いで動きを読まれていたために久我のタックルを受けて川に突き落とされ、沈められたことにより意識を失ったが、娘のことを思った久我によって救命措置が取られ、九死に一生を得る。意識を取り戻してすぐに久我からの必死の説得を受け、「お前のせいで娘と生きたくなってしまった」「この戦争には戻れん」と告げ、組を抜けることを決意する。
来栖三成 (くるす みつなり)
通称「獅子王組のエース」。黒澤派に属する構成員。紅林シリーズで初登場。
青く染めた髪に美顔を持ち、常に飴を舐めているのが特徴。
他の黒澤派構成員と同じく拝金主義でもあるが任侠主義でもあり、カタギを踏み付けにするやり方を好ましく思っていない任侠的な側面を持つ。ただ、「金を稼げなければ仁義も任侠も通せない」という現実は理解しており、この点では黒澤派の中で、最も黒澤と共通している。
橘花清志郎 (たちばな せいしろう)
通称「暗器の総合商社」。黒澤派に属する構成員。下嵐地区という日本最悪クラスのドヤ街の貧乏な家庭に生まれ、11歳の時に叔父の義彦に母を殺害された過去をもつ。その経験から貧乏はダメだ成り上がらなければいけないという思想が生まれた。そしてその思想の元、内部抗争時に敵大将の眉済俊之と護衛の龍本、運転手の阿蒜寛太の乗った車を舎弟数人に襲撃させる。そして舎弟が投げた手榴弾が車の下に入って爆発。眉済は瀕死の状態となり、龍本と阿蒜も重傷を負った。そんな中、橘花が現場に来て龍本と交戦。その後に龍本が倒れてしまう。そして橘花は眉済へと足を進める。だがそれを阿蒜が阻止。そして時間を稼いでいる間に眉済派の井上 月麦が現場に自転車で来て、橘花を阿蒜諸共自転車で轢いた。そこからは井上と橘花が交戦していたが、最終的に応援に来た橘花の舎弟のバイクに乗せられ橘花は撤退した。だが去り際に「もう大体分かった」と言っていた事から、次は確実に井上を圧倒できるという自信をもっている事が分かる。

死亡した組員

布袋 (ほてい)
通称「二丁拳銃の布袋」。黒澤派、眉済派のどちらでもない。
河内組(現 獅子王組)の一支部をまとめあげる武闘派。性格無比な銃弾を無慈悲にぶっ放す狂人。天羽組のシマを荒らしたとして野田らに粛清された。
桐野 (きりの)
通称「ナタの桐野」。黒澤派、眉済派のどちらでもない。
ガタイが良く身体に「随分と傷だが…相当な修羅場を潜ってそうだ」と瓜生に言われた。
妊婦を拉致し、その腹を割いて取り出した胎児を売るというとんでもないシノギをしている外道で、「胎児は高く売れるんだよ」と言い切ったため、激高した瓜生に殺される。
荻田陽二郎 (おぎた ようじろう)
通称「鉞の荻田」。黒澤派。
かつて龍本に世話になっていた舎弟だったが、黒澤派の刺客として龍本を襲撃。当初は圧倒的な力量を見せつけられていたが、功名心に目が眩んだ末に再度龍本を襲撃。しかしそれを読んでいた龍本に返り討ちにされる末路を辿った。
大村 (おおむら)
眉済派の幹部。黒澤派のトップ、黒澤航太郎と眉済派のトップ、眉済俊之が対談した時にも隣の椅子に座っていた為、組内での序列も高いと思われる。
そして入組したばかりの阿蒜には「柳楽とか伊武みたいな人間凶器ばっかじゃないから頑張れ」と声を掛ける優しい一面もあった。
だが黒澤派が仕向けたであろうヒットマンに頭に三発撃たれ、還らぬ人となった。大村の葬式には多くの人間が参列した。それだけ人望があった。
ニック山岡 (にっく やまおか)
黒澤派の若手構成員。
非常に短気かつ残虐な人物で、阿蒜と村井を拉致して眉済派の情報を探り出そうと画策した。しかし度重なる拷問にも屈するどころか、逆に啖呵を切った阿蒜に逆上した瞬間、事態を察して駆けつけた龍本と会敵する。
龍本に対しては舐めてかかっていたが、直後に圧倒的な戦力差の前に返り討ちにされた。
光山祐介(みつやま ゆうすけ)
黒澤派の若手構成員で、鮎川の舎弟。
久我と高砂の仇討ちをすべく、傘下の半グレ達を暴力で締め上げながら鮎川と犬亥の居場所を探っていた犬飼への報復のため、「ウチのことを嗅ぎ回るクソ」と呼んで兄貴分の鮎川と共に襲撃をかける。
他の舎弟たちと一緒に京極組と久我を侮辱して挑発するも、逆に犬飼の怒りを爆発させると同時に超怪力を発揮させてしまい、舎弟二人を殺させてしまうも、その隙を突いて背中を斬りつける。だが、武器にしていた舎弟の遺体で殴られ、兄貴分である鮎川を蹴り飛ばされた怒りで再度背後を襲うも、直後に犬飼が強引に繰り出したスレッジハンマーの渾身の一撃によって顔面を破壊されて即死。
村井 (むらい)
眉済派の一員で、2年目になる構成員。
後輩である阿蒜にアドバイスを送ったり、牛丼を奢ろうとするなど面倒見の良い兄貴。
裏切った半田の抹殺指令を受けて襲撃するも、阿蒜に起死回生の一手を与えることと引き換えに致命傷を負い、半田の死を見届けるかのように息を引き取った。
半田民生(はんだ たみお)
狂人兄貴。通称「ケーキナイフの半田」。眉済派→黒澤派。
中堅の武闘派で、家庭用のケーキナイフで人間をスポンジのように切り刻む指折りの狂人。
当初は眉済派だったが、「任侠で腹は膨れない」と金がなければ仁義も任侠もない現実を思い知り、犬亥の事務所襲撃に呼応して伊武に奇襲をかけ、眉済を「理想主義」と罵倒して黒澤派に寝返る。そのまま伊武を亡き者にしようと犬亥と共同戦線を張って重傷を負わせるも返り討ちされ、重傷こそ負わなかったものの、近隣住民の通報によって警察と消防が来たことで撤退。
その後、抹殺指令を受けた阿蒜と村井に襲撃され、村井が自身の命と引き換えにした起死回生のチャンスを作られてしまい、阿蒜によって殺害された。
鮎川鉄次 (あゆかわ てつじ)
通称「ナタの鮎川」。
最強戦力の一角に数えられる実力者である。伊武を昔から嫌っており、決着をつけることも兼ねて戦闘を仕掛けた。
獅子王組でもトップクラスの実力者で、"伊武隼人"と互角に渡り合えるほどの猛者である。 異名の通り、鉈を得物にしつつ東洋から西洋に至る棒術を取り入れた戦法を得意にしている。 重量のある鉈を羽のように操り、凄まじい動きやフェンシングのような鋭い連続突きを可能にする身体能力や技術も相当高い。 更には金属同士が弾き合えば激しい火花が出る、特殊な赤い鉈も使用しており、熱で相手の動きを鈍らせメインの鉈で深手を与えやすくしている。闇医者に入院している伊武と阿蒜を襲撃した際に、駆けつけた龍本によって殺害された。

殺し屋一族の闇金…三門一郎太

三門一郎太(みかど いちろうた)
殺し屋一族の闇金…三門一郎太」シリーズの主人公。
ナツメ金融という闇金会社を経営している社長。提唱する借金の利子は他の闇金業者に比べると低く良心的とされるが「借り逃げは絶対に許さない」というポリシーを持ち、一回でも返済が遅れたら一気に利子を上げ、暴力などの荒っぽい手法を使ってでも必ず取り立てる。また、瓜生龍臣などと同じ元殺し屋であり戦闘能力も非常に高い。
ただし「取り立てるべき相手から取り立てる」というポリシーも持っており、債務者に関する情報を徹底的に調べ上げ、背景にいる人物が外道(債務者から金を騙し取っている等)だった場合はターゲットをその外道に変更し、通常とは比較にならないほど巨額の利息を請求する。
女性に弱いという弱点があり、巨乳の女性を見ると鼻血を出すほど。
秋月家に仕える殺し屋の家系に生まれたが、秋月家が一方的に三門家との契約を打ち切ったため一家離散となってしまった。その後、表社会に適応できなかった一郎太をナツメ金融の先代の社長(現在は会長)が拾い、1年ほど働いた後、社長職を引き継ぎ現在に至る。
モデルとなったのは『闇金ウシジマくん』の丑嶋馨と、『難波金融伝・ミナミの帝王』の萬田銀次郎。

関係者・協力者

大貫桃子(おおぬき ももこ)
ナツメ金融の受付嬢。ナイスバディな美女。三門からは「ちゃんモモ」と呼ばれている。
お金の匂いを嗅ぎ分ける能力が人一倍高く、度胸もある。
部南忠志(べなん ただし)
三門のビジネスパートナーである男性。一見するとただのチャラ男に見えるが、経営のスキルは中々のもの。
三門一郎太の父親
現在は故人。
かつて秋月家に仕えていたが一方的に切り捨てられたことに抗議したため、秋月家が雇った別の殺し屋に殺害されてしまった。

敵対者

秋月家(あきづきけ)
かつて三門家が仕えていた旧華族(貴族)。
パワハラ気質の一族で、「感染症の流行による経営状態の悪化」や「一郎太の母親が病気で亡くなりこれ以上の子宝に恵まれなくなったこと」などを理由に一方的に三門家との契約を打ち切った。

その他

園田圭一(そのだ けいいち)
推定年齢30代と思われるごく普通のサラリーマンの男性。佐竹と同様に不運に見舞われることが多いが、佐竹と異なり死亡する回もあるので必ずしも同一人物とは限らない。
エピソードによっては紅林二郎や佐竹博文の知人として登場することも。
チャンネル開設初期は出番が多かったが、佐竹博文や鬼頭丈二などの専門のレギュラーキャラクターが登場してからは出番が減少し、さらに伊集院シリーズなどの裏社会シリーズの配信が増えたことにより現在は出番がほぼ無くなった。
ちなみに園田が最後に主役を務めた動画では「できるだけ安い費用で風俗を楽しみたい」として街娼との性行為を繰り返している内にHIVに感染。そのままエイズを発症し最終的には全身に発疹ができ入院している(明言こそされていないがそのまま死亡する末路になる可能性が高い、とのこと。)。
飛田新治(とびた しんじ)
「飛田新治の世界ピンク紀行」(旧・飛田新治の世界ピンク体験記)シリーズの主人公。世界各地の風俗店に精通している「世界風俗マイスター」を自称している。
普段は一流商社に勤務しているサラリーマンだが、性的なものへの強い興味から世界中の風俗店を駆け回っている。単に性欲が強いというだけでなく、現地の性的な文化の発祥の経緯についても詳しい。
年齢は30代。埼玉県在住。喫煙者であり葉巻を好む。なお趣味の風俗店巡りを楽しむために生涯独身を貫いており、今のところ結婚する予定は無い。
現在は移籍先の『漆黒アカデミア』(現・バグアカデミア)を中心に出演しており、鬼頭とは知人関係にある(鬼頭が社長だった頃に取引相手の一人だった他、一緒に飲みに行くことも多かった。)。同じく特定の分野に対して非常に強い探究心を持っている鬼頭とは気が合うようだが、鬼頭は飛田の風俗店巡りについては「共感できない」としている(ただし鬼頭の方も性産業で働いている女性達に対する差別意識は持っていない。)。
名前の由来は、大阪市西成区の歓楽街・「飛田遊廓」の通称である飛田新地(とびたしんち)。
ジョモ
ケニア出身のマサイ族の男の子。10歳。
ランディとジョンソンという2人の兄いたがランディはマラリアで、ジョンソンはアフリカゾウに踏みつけられ亡くなったことからマサイ族の風習である獣葬を経験することとなる。
なお2人の兄の名前は実在の野球選手であるランディ・ジョンソンが由来となっている。
雛田聖子(ひなた せいこ)
11歳の女の子。色素性乾皮症という難病を患っており、紫外線(UV)を浴びることができない。
防護服を着て父親と一緒にショッピングモールに行った際に半グレ2人から誹謗中傷および暴力を受けた(止めに入ろうとした父親も暴力を受けた)が、偶然ショッピングモールにいた紅林二郎に助けられる。その後、聖子をいじめた半グレ2人は紅林によって顔面を破壊された。
なお聖子から事情を聞いた紅林は周囲に「必死に病気と闘っている人のことを笑うな!次笑ったら…俺がフルスイングで殴る!」と説教をした。(他にも防護服を着た聖子のことを笑った人間が沢山いたため)
タケサ・フミロ
イラン在住の遊牧民の男性。20歳までは村で生活していたのだが、ある理由から村での生活が嫌になり、故郷を捨てて60年以上もの遊牧生活を送るようになる(本人曰く「俺にはこの自由な生活が合っている」らしい。)。
清潔はかえって不健康になると信じており、一度も風呂に入らず、不衛生な水や野生動物の肉を摂取し続けていたが、一度も病気に罹ったことは無いとのこと。
モデルとなった人物は『世界一汚い男』として世界的に有名になったアモウ・ハジ
佐竹博(さたけ ひろし)
太平洋戦争末期の東京都で暮らしていた小学6年生の男の子。
東京大空襲から逃れるために母親や妹と避難していたが、博たち家族を避難させるために進路を作った父親が逃げ遅れてしまい帰らぬ人(死因は焼夷弾による焼死)となっている。
なお佐竹博文との血縁関係は無い。
佐竹信利(さたけ のぶとし)
原子爆弾の悲惨さを伝える動画に登場した人物。
太平洋戦争末期(1945年)の広島市で暮らしていた中学2年生の少年。学徒勤労動員の対象者であり、兵役に就いていた父親に代わり家計を支えていた。
8月6日に原爆の被害を受け、背中に大火傷を負うが命は助かる。しかし母親と妹が原爆症を発症し、全身の出血によって亡くなってしまった。なお戦地から帰ってきた父親は原爆の被害を受けず無事だった。
終盤では老人になった信利が原爆ドームの前に立っており、「原爆の悲惨さを後世に伝えるのが私の使命」と語って動画が終わった。
青林隆雄(あおばやし たかお)
戦時中に活躍した警察官。名刑事として知られていたがその本性は「相手がたとえ無実であっても拷問によって無理やり自白させ、数々の事件を解決したと見せかける」という限りなく外道に近い本性を持った男。
最終的には数々の冤罪がバレて警察組織の信用低下につながったため左遷させられるも、左遷先でのトラブルに耐え切れずに退職。その2ヶ月後に脳出血で亡くなった。
劇中でも既に死亡している設定だったが、後にこの人物についての書物を読んだ伊集院茂夫が「私欲のために国家権力を濫用した男が存在したとは…。現代なら私が屠っていただろう…。」と吐き捨てて動画が終わった。
モデルとなった人物は実在した刑事の紅林麻雄
日本の警察
伊集院シリーズや紅林シリーズ、小峠シリーズなどに登場する警察組織。特に小峠シリーズや久我シリーズでは「サツ」と呼ばれ敵視されている。
劇中においては戦後の混乱期の警察をモチーフとしており、凶悪犯を逮捕できないどころか「犯罪を揉み消す者」(新村利光の父親など)や「犯罪に加担する者」がいるなどかなり腐敗している模様(これが理由で伊集院や天羽組、京極組などが必要悪として認められているとも言えるが)。しかしながら善良な警察官も一応存在する。
国家権力という豊富な資金源があるため天羽組や京極組からは(万が一目をつけられたら組ごと壊滅させられる可能性があるとして)警戒されており、あの伊集院ですら警察の上層部を狙うことは極力避けるようにしているほど。

姉妹チャンネル

バベル裁判所〜闇の法律知識〜

白石勇人の転落人生(白石シリーズ)

白石勇人(しらいし ゆうと)
白石シリーズの主人公で、バベル裁判所の事実上の看板キャラクターともいえる人物。ある事件が理由で刑務所に服役しており、出所後は様々な犯罪や闇バイトに手を出して何とか生き延びようとする。
元々はN大学法学部に通っていた大学生だったが所属していたサッカー部の飲み会で予約していた2軒の店のうちの片方を無断キャンセルしてしまったことからマスメディアで大バッシングを受け、風評被害で内定を取り消された先輩方から猛烈に責められ、耐えきれなくなったことから大学を中途退学。その後、逆恨みで無断キャンセルしようとした店へ復讐しようとするが逮捕され、両親からも勘当されてしまう。
姉妹チャンネルの紅林二郎とは「安定した職業に就けていない」という共通点があるが、正義感の強い紅林と異なり、金を稼ぐためなら犯罪に手を染める場合もある。大きなビジネスを手掛けることもあるが、途中でトラブルが発生し、一文無しになる。ただし、殺人を犯すことはない。動物に対しては優しい一面も見せることもある。
身体能力も両津勘吉並みに高い。刑務所では「他に何もすることが無かった」という理由から筋トレを行い、筋肉質な体格となっている。
サッカーシュートが名前の由来とされる。
白石和人(しらいし かずと)
勇人の兄で、N大学法学部を首席で卒業した弁護士。既婚者であり2児の父親でもある。
自身の父親が亡くなった際に弟が遺産目当てで葬儀に来訪してきた際には(勇人に遺産を与えたくないという父親の遺言を尊重して)弟に対して事実上の絶縁を言い渡した。
一方で弟から「ある女性を保護してほしい」と頼まれた際にはちゃんと要求に応えたり、弟がブラック企業に就職したと知った際には辞めるように促すなど、「いつか弟と仲直りしたい」という気持ちも持っているようだ。
高野真由(たかの まゆ)
20歳の女子大生(初登場時)。美人だが高飛車な性格であり、水着姿の友人の写真も写った自身の写真を勝手にブログに公開したり、それを注意された際に開き直るなど高飛車な性格の持ち主でもある。
ある日自身のブログで白石勇人を擁護したことから彼からストーカーされるようになり(その後、白石は懲役1年の実刑判決を受けた)、この事件がきっかけとなり恐怖心から大学を中退してしまう。
数年後、ある繁華街で(引き抜き)の仕事をしていた白石と再会(しかし白石は罪悪感からかその時は声をかけなかった)。しかし真由は傍にいた外道の先輩スカウトマンに目を付けられてしまい、無理やりナンパされ睡眠薬を飲まされてしまう。目覚めた後は複数の男から性的暴行を受け、さらに写真撮影されてそれをネタに脅迫を受けるようになる。その後、白石から声をかけられ、彼に全てを打ち明ける。
ちなみにその外道スカウトマンは激怒した白石によって倒され、白石は兄の和人に「真由を保護してほしい」と頼んでいる。
なお白石がある老婆からストーカー被害を受けた際には逆に自身が白石を助けており、一応は義理堅い面もある。

ギャンブラー弁護士(笠霧智也シリーズ)

笠霧智也(かさぎり ともや)
勝訴請負人」の異名を持つ弁護士。司法試験に一発合格し、かつては大手ファームに所属していたが、勝つことが当たり前の勝負に飽きてファームを辞め独立、以後は普段はギャンブルに明け暮れ、金銭が底をついたときだけ弁護依頼を引き受ける。
彼の同期には、「検察の女王」の異名を持つ草刈雅代(くさかり まさよ)やファーム時代のライバル高山英才(たかやま ひでとし)などがいる。
茅亀静香(かやがめ しずか)
笠霧の事務所に勤める事務員。緑の髪に眼鏡をかけている女性。ギャンブルにあけくれて生活費を溶かす笠霧に呆れているものの依頼人を笠霧の元に連れてきている。

裏裁判(赤城啓作シリーズ)

赤城啓作(あかぎ けいさく)
東京高等裁判所裁判官。バベル裁判所におけるダークヒーロー的ポジションのキャラクター。
普段は司法および証拠に基づいて裁判を行うが、不正な手段を用いて無罪判決を勝ち取った罪人(外道)に対してはいったん解放したあと拉致して地下法廷に連れ込み、真実のみに基づいた裏裁判を行う。
裏裁判では外道に味方は1人もつかず、検察官弁護人も外道の罪状を炙り出す側になっている。さらに、外道に対し刃物で刺すなどの拷問を加え、強制的に自白させることもある。そして外道には悔恨の念が無いことが殆どであり、ほぼ確実に死刑となる。(死刑執行は午前4時台に行われる)
父親も啓作と同じ裁判官だったが、啓作が幼い頃に暴漢に襲われて重傷を負い、その後遺症で亡くなっている。
梅野愛斗(うめの あいと)
赤城啓作の助手。無罪を勝ち取った罪人を身辺調査し、罪人の悪行を報告している。また、潜入捜査を行い時には、赤城を驚かせる事もある。義賊警官不動芦弥がポルノチューブを運営していた組織を壊滅させた回の最後にパソコンで不動のニュースを見ていることから今後、不動と接触するような伏線が示唆されている。

その他

神崎カンナ(かんざき カンナ)
ミッション系の大学に通っていた女性。美人であり両親が医者というお嬢様だが素行はかなり悪く、同級生のナナを脅して毎日夜遊びを楽しんでいた。
カンナの脅しに耐えきれなくなったナナがシスターに密告したため退学勧告をされるが、その際に逆ギレして殺し屋にナナとシスターの殺害を依頼する。
ナナ達が死亡した後は「同級生の死に嘆き悲しむ」という演技を見せるが、別の事件で殺し屋が逮捕された際にカンナも逮捕され、懲役20年の実刑判決が下された。また、実家からも勘当を言い渡された。
穴貝信(あながい しん)
闇の世界では名の知れた有名な運び屋。海外逃亡を行う指名手配犯を逃している。また、白石勇人とも交流があり、白石が日本に帰る際に穴貝に連絡している。
不動芦弥(ふどう よしや)
サイバーセキュリティ対策本部に勤務している警察官。表は、警察官として働いているが、裏では悪人から財を取り上げて、被害者や弱者に配る義賊としての顔も持つ。また、ポルノチューブの回でドクタールームを壊滅させた時に、如月や梅野といった人物が義賊の話を知った為、今後何かしらの形で接触する可能性が高い。
平井ショウタ(ひらい ショウタ)
カンナの夜遊び友達。カンナと共に殺し屋にナナ達の殺害を依頼したが、逮捕された。
永田博人(ながた ひろと)
サラリーマン。車に関する運が非常に悪い自称「ハードラッcar」。登場するたびに交通事故などの車の様々なトラブルに遭遇するが、木浪(きなみ)弁護士の支援により危機的状況を脱する。
如月連夜(きさらぎ れんや)
架空の職業立法コンサルタントを職業についてる眼鏡をかけている男性。不完全な法を正す為に暗躍しており、法改正を阻止しようとする相手には容赦が無い。義賊警官不動芦弥の回の最後に登場し、新聞を読みながら、笑みを浮かべている。
国見大作(くにみ おおさく)
樹海でバーを経営しているが、本業は弁護士。自ら命を絶とうとする人に寄り添う優しき青年。冤罪事件に強く、これまで沢山の被害者達を無罪に導いている。また、裏裁判官赤城啓作とコラボした際に、赤城が支援している少年田所純一の弁護を依頼されるが、裁判官の黒沼と官僚の芦部次官によって田所が死刑になりかけたが、赤城が裏裁判で、黒沼と芦部辞官を粛清した事で、田所の再審が行われることになった。また、国見の助手、仁多見則夫(にたみ のりお)も国見の元依頼人の1人で、ブラック企業からのパワハラを受けて憔悴していたが、国見に救われた事で生きる希望を持ち国見の助手を務める事になった。
北見尚(きたみ なお)
ブラック企業に勤めるサラリーマン。飲み屋や自宅などで飲酒し泥酔すると、夢の中でタイムスリップし、様々な時代・様々な国に飛ばされる。飛ばされた先での北見の生活を通し、その時代・国の社会事情などが紹介されるが、最後には夢の中で事故死したり殺害されたりし、そこで目を覚ます。
洞楪昭(とうちゃ あきら)
中央情報局秘密調査部門拷問開発部に所属する科学者。丸眼鏡をかけ、右側の前髪を首のあたりまで伸ばしている。犯罪者を捕らえて拷問を加え死亡させる。伊集院茂夫や拷問蛸と異なり史実に存在しないが科学的な方法での拷問が多い。

バグアカデミア-漆黒の漫画-

佐伯ゼッターランドの人生(佐伯シリーズ)

佐伯・ゼッターランド・博子(さえきゼッターランドひろこ)
佐伯シリーズの主人公。26歳の女性でフリーランスアナウンサー日本人スウェーデン人のハーフ。世界中を飛び回っており、主に海外について紹介する番組でレポーターを務めている。
姉妹チャンネルの佐竹博文と同様に毎回致死率の高い病気(クリミア・コンゴ出血熱狂犬病など)や重大事故に巻き込まれるが、持ち前の生命力で毎回完治している。しかし親しくしていた身内(ディレクター、カメラマンなど)が同じ病気で亡くなることも多く、ある意味佐竹よりも不幸体質な人物とも言える。
同じ業界にアナウンサーの薫子(かおるこ)やアシスタントディレクターの(かけい)などの友人がおり、人間関係には恵まれている模様。
千原恵斗(ちはら けいと)
佐伯の恋人の男性。不動産業界に勤めている。
佐伯が乳房肥大症に罹っている時に知り合った。
佐伯が奇病に罹って乳汁が出たことで浮気を疑われたり、凄まじい体臭を放つなどしているため結婚までの道のりはまだ遠い模様。
名前の由来は姉妹チャンネルにおける佐竹の恋人である根岸千恵。

拷問狂人 拷問蛸の執行録(拷問蛸シリーズ)

拷問蛸(ごうもんだこ)
拷問蛸シリーズの主人公。拷問マニア。世の中に絶望した自殺志願者を誘拐して拷問を加えることを生きがいとしている狂人。全国各地に山小屋を保有しており、これらを拷問部屋としている。最近では冒頭部で様々な歌の替え歌(歌詞には必ず「拷問」が含まれている)を歌うことが多い。
自殺志願者の情報を探り出し、対象者が自殺をしようとしているところを誘拐して拷問部屋の山小屋に連れ込み、拷問を行う。伊集院茂夫と同様、現存する拷問や史実に存在した拷問、あるいはそれにアレンジを加えた拷問を行う。しかし対象者に死にたくないという気持ちが生まれた時点で拷問をやめて解放する。
お世辞にも善人とは言い難い人物だが、(あくまで結果論ではあるが)拷問に耐えきれなくなった者に再び生きる気力を蘇られていることから対象者からは感謝されることが多い。しかし本人は「死にたくない」という人間には興味が無いらしく、拷問をやめた時点で追い出し、対象者が拷問によって負傷している場合は桜木に命じて真咲のところに連れて行かせ治療する。
また、他人を自殺に追い込むような外道を憎んでおり、拷問対象者が自殺を志願する原因となった者も拷問部屋に連行し、対象者と同じ拷問を加えて殺害する。この場合は対象者が命乞いをしても(死亡するまで)絶対に解放しない。
かつてはレインの異名を持つ殺し屋だったが、婚約者の吉良深雪(きら みゆき)が自殺してしまったことがトラウマとなり殺し屋を辞めている。
似たようなポジションのキャラクターである伊集院のことを考え方の違いから嫌っており、「正義の拷問などあるはずが無い」「正義漢ぶって拷問を正当化している」「いつか拷問してやる」などと批判している。
対象者を解放した後、裏でその人が社会復帰する様子を見守るなど、ツンデレな一面もある。好物はビールで、情報屋の叶と話し合っている時や拷問の後に飲んでいることが多い。対象者を拷問部屋に連れて行くときは車内の助手席で鍋料理を調理し、運転しながら食べるという芸当もみせる。
幼少期の詳細は不明だがクズな親の元で生まれたらしく、「俺を作った奴ら」と呼ぶなど親のことを恨んでおり、自らの手で親を殺害している。
名前の由来は猛毒を持つことで知られるヒョウモンダコ
桜木(さくらぎ)
拷問蛸の助手である赤髪の青年。かつて人生に絶望していたことがあり、拷問蛸に救われたことから彼を命の恩人として尊敬している。
名前の由来は『スラムダンク』の桜木花道
真咲(まさき)
拷問蛸の協力者で、闇看護師の女性。治療もこなせるため実質的には姉妹チャンネルの氷室のような闇医者の役割も果たしている。一人称は「俺」
拷問から解放された者の傷を治すのが主な仕事。口調は荒いものの、腕が良いのは確か。
叶(かのう)
拷問蛸に雇われた情報屋。主に自殺志願者に関する情報を提供している。また、他人を自殺に追い込むような悪人についての情報も提供している。
かなりの甘党であり、紅茶には角砂糖を10個も入れるほど。また、ある回ではコーラに砂糖を入れており、拷問蛸に突っ込まれていた。
ポジションとしては姉妹チャンネルにおける伍代千隼に相当する。
掃除屋(そうじや)
かつての拷問蛸(レイン)の客の一人。隻眼であり、失明した片方の目には眼帯をかけている。
何度もレインに依頼をかけていたが、仕事を沢山引き受けるレインのことを心配する一面もあった。しかし最近ではレインを再び殺し屋として復帰させようと画策しており、そのために(拷問蛸に依頼されたわけでもないのに)独自の調査によって吉良深雪を死に追いやった犯人を特定した模様。

江戸のおまつ(おまつシリーズ)

松(まつ)
おまつシリーズの主人公。通称おまつ江戸時代遊郭で働く女性。
容姿・性格は悪くなく客からの人気も高いものの、おっちょこちょいな性格から不始末を起こして客を不機嫌にさせてしまうことも多い。
遊郭の厳しい掟を守れなかった罰として拷問を受けることも多いが、持ち前の生命力から耐え抜くことが多い。
貧しい農民の娘として生まれたが、10代後半の頃に遊郭に売り飛ばされたという悲しい過去を持つ。
りき(おりき)
松の先輩である遊女。嫌味な性格で、人気者の松に嫉妬している。
元々は大工の夫と幸せな生活を送っていたが、夫が博打にハマり貧乏になったことから窃盗を繰り返し最終的には夫が死刑となったことから家庭は崩壊。連帯責任としてりきも遊郭に売られたという悲しい過去を持つ。

その他

豊後誠一郎(ぶんご せいいちろう)
世界各地のスラム街について解説する「スラムハンター 豊後誠一郎の探訪記」シリーズの主人公。
元々は料亭板前だったが「自分が一生懸命作った料理が一口も手をつけられないまま捨てられる」という現実に失望し、退職する。その後は多くの料理店を転職していく中で食べ物の大切さを世の中に伝えたいと切望するようになり、世界には飢餓に苦しむ人が沢山いるという現実を知り世界各地のスラム街を訪れるようになる。
時には飢えた人々を救うために現地で料理を振る舞ったり、悪人に絡まれている女性を助けることもある。なお身体能力は比較的高く、日本拳法が得意である。
リンダ・シファー
18世紀ドイツに生きる女性。主に中世ヨーロッパにおける人々の生活やや当時行われていた拷問について解説する動画に登場する。
元々は教会の修道女を務める敬虔なクリスチャンだったが、教会に懺悔に来た既婚者の男性(ミハエル)と不倫関係になってしまい、破門されている。その後は知人の紹介で別の町の帽子屋で働いている。

関連書籍

  • 誰も教えてくれないダークな世界を覗く ヒューマンバグ大学 佐竹博文の壮絶な人生編(2020年9月26日発売、ヒューマンバグ大学著、株式会社KADOKAWA発行 ISBN (978-4-04-896847-8))

テレビアニメ

アニメ:ヒューマンバグ大学 -不死学部不幸学科-
原作 ケイコンテンツ
監督 西山司
シリーズ構成 中島直俊
脚本 中島直俊
キャラクターデザイン 西山司
音楽 山下康介
アニメーション制作 DLE
製作 「ヒューマンバグ大学」製作委員会
放送局 TOKYO MXほか
放送期間 2022年10月5日 - 12月21日
話数 全12話
(テンプレート) - (ノート)
プロジェクト アニメ
ポータル (アニメ)

2022年5月にはテレビアニメ化が決定し、同年10月から12月までTOKYO MXほかで放送された[33]。「佐竹博文の数奇な人生」の主人公である佐竹博文を中心としたオリジナルストーリーが展開される[34]

放送期間中、ブルーレイボックス制作のためのクラウドファンディングを実施したが、目標金額に届かず終了した[35][36]

あらすじ

死刑囚の佐竹博文は、ある日絞首刑に処せられるが、偶然が重なり奇跡的に蘇生する。しかし過去の記憶を失っていた。佐竹の身柄を引き受けた教授によれば、佐竹は何度も命の危険から奇跡的に生還しているのだという。佐竹は教授の元で自分の数奇な人生を少しずつ思い出してゆく。

登場人物(アニメ)

佐竹博文
声 - 杉田智和
他人から指摘されるほどに運が悪い[37]。平凡なサラリーマンだったが、婚約者の千恵が浮気していると疑い、千恵と相手の男をメッタ刺しにして殺害し放火した容疑で死刑判決を受ける。重度の魚アレルギーの持ち主だが本人は収監中忘れていた。絞首刑に処せられるが、処刑前に食べた鯛の刺身でアナフィラキシーショックを起こし仮死状態になったのを即死したと判断されロープを外されたことで蘇生する。死刑から生き返るという前例のない事態で対応を協議する間、研究体として教授に預けられる。処刑後は過去の記憶を全て失っていた。その後飛行機で移送される途中メキシコ上空で落下。持ち前の強運で命の危険を何度も乗り越え、ついに真実に辿り着く。
教授
声 - 宇垣秀成
絞首刑から蘇生した佐竹を引き取った丸眼鏡に白衣の老人。本名ではなく「教授」と名乗る。第11話冒頭では「私の名前はたn」と言いかけて教授と言い直している。佐竹を「アンデッドマン」「ヒューマンバグ」と呼び、人類瑕疵研究所(通称・ヒューマンバグ大学)での研究体とする。次々トラブルに巻き込まれる佐竹を興味深く思い、面白がっている様子を見せる。
下田 正
声 - 内田雄馬
拘置所の刑務官。妹がいる[38]。死刑囚の佐竹と親しくなるが、死刑現場に立ち会わされる。第5話で飛行機で移送される佐竹の同行者として佐竹に再会するが、私服警官の銃を奪い佐竹を射殺しようとする。被害者遺族を名乗る男に大金で雇われた上での犯行だったが、佐竹に説得され、さらに飛行機事故が重なり、犯行は未遂に終わる。
根岸千恵
声 - 小倉唯
佐竹の婚約者。バックパッカーとして各国を巡っていたとき、ジャックにストーカーされていたところを海外出張中の佐竹に救われる。佐竹と婚約したが、ジャックに拉致され、逃げ出したあと佐竹が死刑執行されたと聞き、アリゾナ州のホースシューベンドで飛び降り自殺しようとした[39]ところを鬼頭に救われ、鬼頭の秘書になっていた。
神林修
声 - 烏丸祐一
根岸千恵と同窓会で再会した青年。ジャックに襲撃され惨殺された。
ジャック・スペイシー
声 - 斉藤壮馬
千恵がバックパッカーとして世界を放浪していた時出会った金髪碧眼の青年。千恵を執拗に付け回し、口笛を吹きながら現れる。伍代の調査では国際的犯罪シンジケートのボスの息子。猟奇殺人者・サディスト・ストーカーであらゆる悪事に手を染めている。佐竹を青林刑事やマジードを操って始末しようとしたが絶対に死なない強運の持ち主であることに興味を抱く。ベネズエラで千恵を誘拐し、街中に佐竹の賞金ポスターをばらまいて、マフィアのホセに斬首させようとしたが、伊集院たちに確保される。

スタッフ

  • 原作 - (ケイコンテンツ)(Youtube「ヒューマンバグ大学_闇の漫画」)
  • 企画 - (江波戸憲司)、(末平アサ)、平山勝雄、(岩野貢)、(小濱直人)、(北條真)
  • 監督・キャラクターデザイン - 西山司[11]
  • 医療監修 - 飯島治
  • 法律監修 - 室谷光一郎
  • シリーズ構成 - 中島直俊[11]
  • 美術監督 - 山本練正
  • 音響監督 - 大室正勝[11]
  • 音楽 - 山下康介[11]
  • 音楽制作 - 日本コロムビア
  • プロデューサー - (吉田剛志)、(飯島江美子)、(丸山圭太)、(君塚耕太)、(谷洋一郎)、(谷口博康)
  • アニメーションプロデューサー - 山根万菜実
  • アニメーション制作 - DLE
  • 製作 - 「ヒューマンバグ大学」製作委員会(YTEクランチロール、ケイコンテンツ、MAGNET、DLE、日本コロムビア)

主題歌

「CATASTROPHE」[40]
NANOによるオープニングテーマ。作詞はナノ、作曲・編曲はシン・マナヒロ
「BAD CITY(BUG HUMAN)」[41]
Lowland Jazzによるエンディングテーマ。作詞・作曲はCASEY RANKIN、編曲は千葉岳洋。テレビドラマ『探偵物語』の主題歌である「BAD CITY」をヒューマンバグ風にアレンジした曲となっている[42]

各話リスト

話数サブタイトル絵コンテ演出作画監督初放送日
第1話死刑囚 佐竹博文 婚約者を惨殺した…冷酷非情の男 西山司柿木直子2022年
10月5日
婚約者と友人が浮気していると疑い、二人を惨殺して放火した死刑囚の佐竹は刑務官の下田と親しくなる。下田は佐竹の死刑執行の日、教誨室に彼の好物の鯛の刺身を用意する。佐竹は死刑執行の瞬間アナフィラキシーショックを起こしたことで窒息死を免れ蘇生するが記憶喪失となる。佐竹を引き取った教授は佐竹をヒューマンバグと呼び、佐竹は過去の記憶を辿っていく。
第2話命が消えていく…漂流48日死を招く幸運のコイン 山脇光太郎10月12日
佐竹は持ち物のコインペンダントを見て鬼頭丈二と船釣りに行ったことを思い出す。船が鯨と衝突して沈没、二人は救命ボートで漂流する。佐竹はペンダントを振って助けを呼ぶが、ダツに首を串刺しにされる。だが佐竹は鬼頭と共に生還する。
第3話拷問ソムリエ 伊集院茂夫 外道刑事を焼き殺す…煉獄の炎 佐藤充夫柿木直子10月19日
佐竹の過去。佐竹は刑事の青林隆雄(声 - 松山鷹志)から強盗の疑いで自白を強要される。青林は真犯人が逮捕されると佐竹をヤクザに頼んで山に埋めようとするが、拷問ソムリエ伊集院茂夫によって青林は制裁を受け佐竹も助けられる。
第4話死刑囚の恋人 根岸千恵 どこへ逃げても死…快楽ストーカーの殺人衝動 山脇光太郎10月26日
佐竹の過去。海外出張した佐竹はバックパッカーの根岸千恵に出会い、現地で買った幸運のコインを渡す。千恵はカンボジアで知り合ったジャック・スペイシーにタイ、トルコとストーキングされ、ビルの中を逃げ惑う。偶然佐竹が助け、逃げ込んだ店で起こった性器収縮症候群に乗じて二人は脱出する。
第5話空飛ぶ棺桶 高度一万メートルの密室…死のダイブ 大宮一仁柿木直子11月2日
佐竹は突然別の施設に移送されることになり、教授と飛行機に乗る。そこで下田と再会。飛行中、下田は私服警官の拳銃で佐竹を殺そうとするが、飛行機のエンジンが爆発し乗客はパニック。佐竹はハイジャックを装い乗客に着陸姿勢を取らせるが、胴体に空いた穴から転落する。
第6話幼き命を奪う…マフィアの凶弾 命運尽きた死刑囚の最期 エイティーエイト山脇光太郎11月9日
メキシコのスクールバス運転手トーマス・プラトー(声 - 加瀬康之)は大怪我をした佐竹を拾う。回復した佐竹はプラトーの仕事を手伝うが、ある日マフィアにバスごと誘拐される。佐竹は子供達と脱出するが、プラトーは佐竹を庇い射殺される。
第7話世界一マヌケな強盗 スラムに咲くおバカコンビ 日野トミー柿木直子11月16日
不法入国者の佐竹は日本大使館を目指す途中でアカプルコに立ち寄るが、警官に財布を没収され一文無しになる。商店で強盗しようとしたアンドレ(声 - 土岐隼一)とミゲル(声 - 浜添伸也)を逃がした佐竹はスラムに身を寄せる。マフィアから逃れたカップルのマリア(声 - 小倉唯)とケビン(声 - 烏丸祐一)を助けようとした佐竹はマリアたちとマフィアに誘拐される。
第8話愛を喰らい合う獣たち 最凶処刑…ドラッグで人格崩壊 轟おうる
  • 山脇光太郎
  • 佐藤充夫
11月23日
ケビン、マリア、佐竹はマフィアの「処刑場」に監禁される。マフィアのボスであるケンゾー・マジード(声 - 最上嗣生)は3人を3日間放置した上で強力なドラッグを嗅がせる。飢えたケビンとマリアは互いに噛みつくが、ミゲルとアンドレがトラックで突っ込み佐竹を救出。マリアとケビンは、ガス爆発で亡くなる。教授は下田に佐竹殺人を依頼したのがマジードであると突き止める。
第9話寄食ハンター 鬼頭丈二 友を奪う…終末の百雷 エイティーエイト柿木直子11月30日
奇食ハンター鬼頭はメキシコの市場で食事中、佐竹と再会。鬼頭は佐竹を連れてベネズエラのカタトゥンボの雷を見に行く。佐竹は銃で脅す現地ガイドと揉み合いになるが落雷を受け、自分だけ助かる。鬼頭は佐竹帰国の手配をするため秘書を呼ぶが、現れたのは千恵だった。
第10話逃げ場ゼロ…燃え盛る病院 地獄の業火で灯る記憶 大宮一仁
  • 山脇光太郎
  • 佐藤充夫
12月7日
死んだはずの千恵と再会し驚く佐竹。神林芳江(声 - 小林沙苗)は伊集院に息子の修を殺した佐竹への報復を依頼する。芳江は死刑になった佐竹がまだ生きていると言う。佐竹の入院する病院が強盗に襲撃され爆発事故が起きる。佐竹と千恵は犯人のカルロス(声 - 山本祥太)を救助しようとするが入口が崩れたため屋上に向かう。千恵は犯人が落とした手榴弾で爆風消火を起こし、佐竹と隣のビルに飛び移り難を逃れる。伊集院は佐竹を迎えに行く教授を脅すが逆に歓迎される。
第11話惨劇の同窓会 死刑囚が生まれた日 日野トミー柿木直子12月14日
教授は佐竹を迎えに出国。伊集院は伍代千隼(声 - 緑川光)から佐竹事件の映像を入手する。佐竹は記憶を取り戻す。佐竹を犯人に仕立てたのはストーカーのジャックだった。ジャックは修を殺し千恵を人質にして佐竹に罪を被るよう仕向けていた。佐竹たちは真実を告発しようと決意。伊集院も真犯人断罪に動く。ジャックが千恵を誘拐。ビデオ通話の映像からデイビッドタワー(セントロ・フィナンシエロ・コンフィナンサス)と推測した佐竹と鬼頭は車で向かうがトラックにはねられ、街には賞金つきのポスターが貼られていた。
第12話元死刑囚 佐竹博文 どこにでもいる普通の男 大宮一仁
  • 山脇光太郎
  • 佐藤充夫
12月21日
逃げ惑う佐竹をアンドレ、ミゲル、教授のトラックが救う。佐竹はデイビットタワーに潜入。ジャックはマフィアのホセ・クラウディア(声 - 手塚ヒロミチ)を放つ。ホセは佐竹を斬首しようとするが突然床が崩れ、佐竹はペンダントで首吊り状態になる。だが病院襲撃犯のカルロスが佐竹を引き上げ、佐竹は千恵と再会。ジャックは千恵を撃ってヘリで逃走するが、ヘリは伊集院のものだった。一命を取り留めた佐竹と千恵は帰国の途に着くが、乗った飛行機からまたも黒煙が上がっていた。

放送局

日本国内 テレビ / 放送期間および放送時間[33]
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [43] 備考
2022年10月5日 - 12月21日 水曜 22:00 - 22:30 TOKYO MX 東京都
2022年10月7日 - 12月23日 金曜 0:30 - 1:00(木曜深夜) サンテレビ 兵庫県
BSフジ 日本全域 (BS放送) / 『アニメギルド』枠
2022年10月18日 - 2023年1月3日 火曜 23:30 - 水曜 0:00 AT-X 日本全域 (CS放送) / 字幕放送[44] / リピート放送あり

インターネットはAmazon Prime Videoにて見放題独占配信[33][10]。2022年10月5日より毎週水曜日22時更新。

姉妹チャンネル

(エモル図書館〜時々、エビル〜)
当初から平山が「ヒューマンバグ大学」と共にコンセプトを提唱していた姉妹チャンネル。「ヒューマンバグ大学」が闇の深い題材を取り上げるのに対し、こちらでは感動系の他エッチなストーリーが展開される[2]。また恐怖系のストーリーや、歴史上の人物などの実在の人物を取り上げることもある。
(バベル裁判所〜闇の法律知識〜)
上記2つのチャンネルに加え、法律という要素で視聴者に受け入れられることを狙って開設された姉妹チャンネル[2]
(バグアカデミア-漆黒の漫画-)
精神の異常な事情を漫画にし国内外の歴史を取り上げている。当初のチャンネル名は「漆黒のジェイル〜Jet Black Prison〜」で、のちに「漆黒アカデミア 〜Jet Black Academia〜」と改名、さらに2023年2月8日より現行名に改名。
(モノクローム〜色眼の囚人〜)
2022年6月3日開設。異世界「モノクローム」に転生し「ギフト」と呼ばれる特殊能力を授かった者が戦いを繰り広げる異世界バトル漫画。2023年1月7日の動画にて休止。

出典

  1. ^ a b 天野俊吉 (2021年3月26日). “「これが、たどり着いた結論」テレビ&YouTubeのヒットプロデューサーに学ぶ“企画術””. 新R25. Cyber Now. 2021年8月9日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j 麻布たぬ (2020年7月24日). “「テレビマンの参入でYouTubeの勢力図は変わるのでは」元テレビマンが仕掛けるYouTube漫画が登録者数80万人超え! 秘密を聞く”. ダ・ヴィンチニュース. KADOKAWA. 2020年9月2日閲覧。
  3. ^ a b c d e 新宮聡 (2020年10月14日). “こうして無敵のキャラクターは生まれた! YouTubeで大人気のマンガチャンネル「ヒューマンバグ大学」佐竹博文誕生秘話【前編】”. ダ・ヴィンチニュース. KADOKAWA. 2021年8月10日閲覧。
  4. ^ 森田将輝 (2021年7月19日). “YouTube「フェルミ研究所」活動終了 一時代を築いた“漫画動画“の代表格”. KAI-YOU. 2021年8月2日閲覧。
  5. ^ “YouTube対象「インフルエンサーパワーランキング2019」発表 ch総再生数は東海オンエア、2019開設chは嵐がそれぞれ1位に”. Real Sound (2020年1月19日). 2021年8月10日閲覧。
  6. ^ “ヒューマンバグ大学 闇の漫画”. ダ。ヴィンチニュース. KADOKAWA. 2021年8月9日閲覧。
  7. ^ “YouTube対象「インフルエンサーパワーランキング2020総括」発表 No.1 TikTokerじゅんや大躍進&やはり強かった東海オンエア”. Real Sound (2021年1月15日). 2021年8月10日閲覧。
  8. ^ 境治「テレビマンがYouTuberやってみた〜トクサンTVの仕掛け人、平山勝雄氏インタビュー」『Yahoo!ニュース』、2021年1月19日。2021年8月9日閲覧。
  9. ^ 新宮聡 (2020年10月14日). “「ヒューマンバグ大学」の超人気キャラ・佐竹博文はなんでここまで災難に遭うの? 不幸のネタ元は【後編】”. ダ・ヴィンチニュース. KADOKAWA. 2021年8月10日閲覧。
  10. ^ a b c d e "ヒューマンバグ大学 Prime Videoにて 10月より見放題独占配信決定! 新ビジュアル、PV第一弾、メインキャストの情報公開!". DLE Inc. Offical Site. 2022年8月8日閲覧
  11. ^ a b c d e f g h i j “STAFF&CAST”. TVアニメ「ヒューマンバグ大学 -不死学部不幸学科-」公式サイト. 2022年9月11日閲覧。
  12. ^ “https://twitter.com/yamashiro51”. Twitter. 2022年5月28日閲覧。
  13. ^ 【実在】戦慄のスパルタ…死傷者を出したボートスクール。/ヒューマンバグ大学 闇のマンガ⑧(ダ・ヴィンチニュース、2020年9月11日)
  14. ^ 【漫画】伊集院茂夫が…佐竹博文の冤罪を晴らす。真犯人を焼き払う。
  15. ^ 新年あけまして…佐竹博文vs伊集院茂夫。ビビる拷問ソムリエ。
  16. ^ ヴィレッジヴァンガード (2020年8月28日). “【俺の名前は佐竹博文】ヒューマンバグ大学とヴィレヴァンがコラボ!佐竹博文グッズが登場!”. PR TIMES. 2021年8月10日閲覧。
  17. ^ “【実在】戦慄のスパルタ…死傷者を出したボートスクール。/ヒューマンバグ大学 闇のマンガ⑧”. ダ・ヴィンチ (KADOKAWAグループ). (2020年9月11日). https://ddnavi.com/serial/672322/a/ 2022年3月17日閲覧。 
  18. ^ 【死病】佐竹博文の父…エボラ出血熱に感染。チンパンジー肉を食べた。
  19. ^ 【漫画】拷問ソムリエvs殺し屋 元。伊集院史上…最大のピンチ。
  20. ^ “https://twitter.com/takayuki_pipi”. Twitter. 2022年5月28日閲覧。
  21. ^ 【漫画】流川隆雄…初めての拷問。拷問室で満面の笑み。
  22. ^ 【漫画】伊集院茂夫が激怒。天羽組 須永の...背後1センチに突然現れた。
  23. ^ 【漫画】伊集院茂夫の破壊衝動。ムカついたので…殴りまくる。
  24. ^ 【漫画】伊集院の恩人…長老が拷問依頼。伊集院が感情を失った。
  25. ^ 【漫画】小林の兄貴の幼少期。9才で浮浪者…餓死寸前。
  26. ^ 伊藤が新型コロナウイルスに感染し、療養していた間の代役。
  27. ^ 【漫画】伊集院茂夫vs紅林二郎。殺す気のパンチ…茂夫が一回転した。
  28. ^ 【漫画】天羽組の小林vs佐竹博文。ついに…佐竹が逝くのか…
  29. ^ 【漫画】伊集院茂夫と天羽組の工藤。地獄の「外道狩り同盟」
  30. ^ 【未公開】伊集院茂夫vs日本刀の和中。命を刈り取る二人…極限バトル。
  31. ^ “https://twitter.com/bell2_voice”. Twitter. 2022年5月28日閲覧。
  32. ^ “https://twitter.com/nennekosg”. Twitter. 2022年5月28日閲覧。
  33. ^ a b c “ONAIR”. TVアニメ「ヒューマンバグ大学 -不死学部不幸学科-」公式サイト. 2022年9月9日閲覧。
  34. ^ “「ヒューマンバグ大学」アニメ化決定、佐竹博文を中心とした完全オリジナルストーリー”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年5月1日). https://natalie.mu/comic/news/476193 2022年5月1日閲覧。 
  35. ^ アニメ「ヒューマンバグ大学 -不死学部不幸学科-」Blu-ray BOXクラウドファンディング実施中!! (YouTube). (2022年10月5日). https://www.youtube.com/watch?v=iqOHcskqRLE&t=29s 2022年12月31日閲覧。 
  36. ^ アニメ「ヒューマンバグ大学」公式 [@humanbug_anime] (2022年11月29日). "アニメ「ヒューマンバグ大学」Blu-rayクラファンにご支援いただいた皆様、誠にありがとうございました!残念ながら目標達成はできませんでしたが、引き続きアニメ・YouTube共に応援いただければ幸いです" (ツイート). Twitterより2022年12月31日閲覧{"@context":"http:\/\/schema.org","@type":"Article","dateCreated":"2023-05-23T22:40:45+00:00","datePublished":"2023-05-23T22:40:45+00:00","dateModified":"2023-05-23T22:40:45+00:00","headline":"ヒューマンバグ大学 闇の漫画","name":"ヒューマンバグ大学 闇の漫画","keywords":[],"url":"https:\/\/www.wiki2.ja-jp.nina.az\/ヒューマンバグ大学_-不死学部不幸学科-.html","description":"ヒューマンバグ大学 闇の漫画 このページのノートに このページに関する議論があります 2022年3月 ヒューマンバグだいがく やみのまんが は 人間の闇をテーマとして漫画動画を公開しているYouTubeチャンネル 1 通称バグ大 ばぐだい ヒューバグ 題材には実話が選ばれており 世界中で起きた事件をテーマに 危機管理 を基本理念として動画を公開している 裏社会や犯罪といった陰鬱なテーマであっても それを通して教訓を学ぶことを目的としているため 回避不能で絶望的なテーマや視聴者を単に不快にさせるテーマは回避されている 2 1 ヒューマンバグ大学 闇の漫画YouTubeチャンネルヒューマンバグ大学 闇の漫画活動期間2019年3月25日 ","copyrightYear":"2023","articleSection":"ウィキペディア","articleBody":"このページのノートに このページに関する議論があります 2022年3月 ヒューマンバグ大学 闇の漫画 ヒューマンバグだいがく やみのまんが は 人間の闇をテーマとして漫画動画を公開しているYouTubeチャンネル 1 通称バグ大 ばぐだい ヒューバグ 題材には実話が選ばれており 世界中で起きた事件をテーマに 危機管理 を基本理念として動画を公開している 裏社会や犯罪といった陰鬱なテーマであっても ","publisher":{ "@id":"#Publisher", "@type":"Organization", "name":"www.wiki2.ja-jp.nina.az", "logo":{ "@type":"ImageObject", "url":"https:\/\/www.wiki2.ja-jp.nina.az\/assets\/logo.svg" },"sameAs":[]}, "sourceOrganization":{"@id":"#Publisher"}, "copyrightHolder":{"@id":"#Publisher"}, "mainEntityOfPage":{"@type":"WebPage","@id":"https:\/\/www.wiki2.ja-jp.nina.az\/ヒューマンバグ大学_-不死学部不幸学科-.html","breadcrumb":{"@id":"#Breadcrumb"}}, "author":{"@type":"Person","name":"www.wiki2.ja-jp.nina.az","url":"https:\/\/www.wiki2.ja-jp.nina.az"}, "image":{"@type":"ImageObject","url":"https:\/\/www.wiki2.ja-jp.nina.az\/assets\/images\/wiki\/45.jpg","width":1000,"height":800}}