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必殺シリーズ

必殺シリーズ(ひっさつシリーズ)は、朝日放送テレビ(ABCテレビ)[注 1]松竹京都映画撮影所(現・松竹撮影所)の制作により、1972年9月から1975年3月まではTBS系列で、同年4月からはABCテレビ・テレビ朝日(1977年3月まではNETテレビ)系列で放送している、殺し屋たちを主人公とする時代劇シリーズであり、関連した映画や舞台の総称でもある。

概要

池波正太郎の小説『仕掛人・藤枝梅安』『殺しの掟』などを原作とした『必殺仕掛人』に始まる一連のテレビシリーズおよびその派生作品の総称で、金銭を貰って弱者の晴らせぬ恨みを晴らすために裏の仕事を遂行していく者たちの活躍と生き様を描く。主人公たちの多くは表向きはまともな職業についているが、ひとたび依頼を受けると各々の商売道具を使った裏稼業を行う。多くは暗殺であるが、シリーズ当初は、暗殺よりも依頼人の復讐を代行することが多い。原作付きの『必殺仕掛人』、原案付きの『助け人走る』を除いては完全なオリジナル作品である。

一般的な勧善懲悪を旨とする時代劇とは異なり、主人公は基本的に善行者ではなく、あくまで金のために殺しを行うアンチヒーローである。殺し屋という社会的に悪とされる稼業をあえてなす理由は、「どう理屈をつけようと殺人は悪であり、自分達が「正義の味方」にならないよう敢えて金をとっている」「合法的には裁くことができない悪人のみを殺める」「殺しにあたり、万に一つの間違いもないよう調査をする」といった倫理面のあとづけがされている。また、作品には日活ロマンポルノ女優の泉じゅん風祭ゆきらがゲスト出演し、好評を博した[1]

シリーズによって多少変わるものの、基本的には現実主義的なハードボイルドタッチの作風となっており、仕事の依頼者や仲間が殺されても黙殺する場面がある。その一方で、純粋な人助けや世直しを願う者もおり、しばしばグループ内の軋轢やジレンマに苛まれ、それが作品テーマとなることもある。15作目『必殺仕事人』を境として前期と後期に分けられ、2作目の『必殺仕置人』や10作目『新・必殺仕置人』を前期の代表、『仕事人』のタイトルを冠したものを後期の代表とされることがある。また、中村主水がレギュラー登場するシリーズと、それ以外に区分する場合もある。

前期と後期の違いとして、1970年代に制作された前期作品は、非情・ハードボイルドで反権力的な世界観を持っていた。また、映画的で深みのある脚本と演出が特長であり、シリーズを愛好するマニア層から高く評価されている。一方で1980年代以降の後期作品は、お茶の間向けに徹した作風で、毎回の筋立てはワンパターンながらも、より娯楽性を増した殺陣が見られ、劇場用映画が作られるほどの人気となった。後期シリーズにおいても、内容面で一定の評価を受けている作品は存在する。

一般的にテレビ映画テレビアニメなどの外注制作テレビ番組のほとんどは数年後に製作した放送局が著作権を手放したと同時に映像保有権が映像制作会社か広告代理店に移行されるが、本シリーズは例外で、2022年現在も朝日放送テレビが知的財産権を保有し続けているため、同シリーズの映像に関しては、朝日放送テレビが管理者となっている[注 2][注 3]

番組構成

構成はシリーズを通して大きな変化はなく、大まかには以下のようになっている。

  1. 前口上→幕開き→番組名および各話の題名(サブタイトル)呈示
  2. 被害者を中心とした物語進行(多くは主人公達の誰かが関わることになる)
  3. 被害者が何らかの方法で晴らせぬ恨みを晴らして欲しいと金銭で依頼
  4. 依頼料の分配と出陣、そして殺陣
  5. 顛末と後幕、次回予告

前期シリーズでは2の部分で既に殺し(もしくは問題解決)の依頼を受け、メンバーが調査に出向く一方で被害者の物語も進行する流れも見られたが、後期はパターンが定着し、ほぼこのストーリーラインに沿った展開となった。

被害者は悪人に殺される、自ら親族や恋人などの仇を討とうとするも返り討ちに遭う、または奉行所の役人に召し取られる。入水や飛び降り自殺などの自害で死亡したり[2]、仕置きを依頼した後(もしくは仕置き後)に何処へと去っていく流れとなっている。また、一部の女性被害者は傾城として身を売って得た金銭で依頼した後、岡場所で働く事になる流れとなる場合もある[3]。悪人が仕事人に始末されて恨みを晴らしても、基本的に悲劇な結末(いわゆるバッドエンド)がほとんどである。

オープニングのナレーションは、最初期では裏稼業に関する説明的な内容となっており、中期以降には裏稼業者の視点によるものが増えた。なお、ナレーションは基本的にオープニングのみで、劇中にナレーションが挿入されることは滅多にない[4]

主題歌・挿入歌

詞の内容は悲哀、孤独、旅、望郷、風、過去との決別などについて歌ったものが多い。タイトルバックの映像は、昇る朝日や沈む夕陽、夜間の水面や入り江、飛ぶ鳥、または本編の登場人物の映像などが多く、スペシャル版では京都の風景や富士山が使われたこともある。変わったものではスペシャル版『夢の初仕事』における撮影所風景というものもある。

山下雄三が歌った1作目『必殺仕掛人』の主題歌「荒野の果てに」はシリーズ全体のテーマ曲として扱われ、映画の宣伝のBGMにも使用された。また、その後のシリーズにおいても、同曲のファンファーレ「必殺!」や、それを意識した楽曲が殺陣に使われたりすることもあった。スペシャル版には、『必殺仕置人』の主題歌「やがて愛の日が」や『新・必殺仕置人』の主題歌「あかね雲」も流用された。

前期では西崎みどりなど、主題歌を歌う歌手が本編にゲスト出演することが多かったが、中期になると鮎川いずみなどのレギュラー出演者が主題歌を歌うようになる。対して挿入歌は(主題歌歌手が挿入歌も歌う場合を除くと)初期から出演者が歌うことが多かった。また後期では一般的なドラマの主題歌と同じく、劇伴に流用されない主題歌も増えた。

上記のように後期の一部の主題歌を除いて、音楽は平尾昌晃が担当した。『江戸プロフェッショナル・必殺商売人』と『必殺からくり人・富嶽百景殺し旅』では森田公一が、『翔べ! 必殺うらごろし』では比呂公一が音楽を担当しており、平尾の曲は一切使われていない。また、平尾の曲の大半は竜崎孝路が編曲している[5] が、映像では竜崎の名は主題歌の編曲者としてのみクレジットされることが多く、劇伴曲の編曲者としてもクレジットされたのは『必殺仕業人』など一部の作品のみである。後期になると出演者である京本政樹が音楽製作に加わるなど平尾以外の人物も作曲に携わったが、平尾の曲が使われた作品では、平尾以外の作曲家は原則として映像にはクレジットされていない。

2作目の『仕置人』以降は、音楽担当者が新規参加となった『商売人』『うらごろし』を除き、過去の作品の楽曲を流用している。『必殺からくり人・血風編』では新曲が作られなかったり、『新 必殺からくり人』のように多くの新曲が作られながら、既出の楽曲を多用した作品もある。特に後期では新曲は少なくなり、主題歌・挿入歌およびそれらのアレンジ版が使用されるケースが多くなっている。

次回予告・制作トピックス

前期では、当時の朝日放送のアナウンサーがナレーションを担当していた。ちなみに最多登場は野島一郎。文面の多くは当時助監督だった高坂光幸が作成したといわれ、その詩的な表現が好評であった。仕事人隆盛期以降[6] は、私服姿のレギュラー出演者[7] が次回のあらすじを説明し、最後に「時代劇は、必殺です」のフレーズで締めくくるパターンが定着した。これに影響されたのか『特捜最前線』や『遠山の金さん』『私鉄沿線97分署』などのテレビ朝日系ドラマにおいてレポーターや出演者が画面に登場しながらあらすじを説明する予告編が増加した。

『仕事人IV』の後半(1984年4月放映分)からは予告の直後に数秒だけ流れるミニコーナー「制作トピックス」が設けられ、近々開始予定の新作シリーズや撮影でのちょっとしたエピソードなどを紹介していた。

これらの趣向は番組が毎週放送から改編期のスペシャル版に移行した後は姿を消し、ナレーションもない一般的な予告パターンとなる。

内容

時代設定

基本的に時間の経過はシリーズの順序に沿い、時代設定はシリーズによって異なるが、江戸時代後期の設定となっている。しかしこれは大まかな流れだけで作品の基本プロットは、放送当時の「高度経済成長期の現代社会を江戸時代に置き換えたパラレルワールド」であるとプロデューサーの山内久司は述べている。作中では放送当時に時代背景や社会問題になっていた集団就職サラ金(「皿品屋金融」と描かれている)、裏口入学悪徳商法骨董品ブーム等が主題となった回も多い。作品によっては時代に即さない特殊な武器も登場し、スチームパンクの要素も含まれることも多々ある。 具体的な時期については必ずしも時系列に沿ってはおらず、過去の作品の後日談が過去の作品よりも前の時代を舞台にしているという矛盾が発生していることもある。また、『必殺からくり人』のように歴史に沿って物語を描く例外的な作品もある。

裏稼業

基本的に裏稼業者たちは表向きの顔と職業を持っており、裏稼業(殺しや潜入)においてはほとんどの場合、商売道具を武器・凶器として利用したり、表の稼業で培った特殊技能や身体能力を応用する者が多い。商売道具以外では自分の愛用品(煙管や剃刀等)を使う者もおり、武士出身の裏稼業者では剣術がおもな殺しの手段になる。ただし、劇中で用いられているものを普通に使うだけでは殺しの道具にならなかったり、かなりの身体能力を要するため、視聴者を含む一般人が真似することは難しい(詳しくは#殺し技を参照)。また、主人公達は基本的に3名から5名のチームで行動するが、単なる利害や金だけの繋がりなど、ドライな関係のものも多く、全く互いを信用していないケースもままある。また、シリーズによっては裏稼業の同業者に依頼を斡旋・統括する「元締」がいる。なお、メンバー全員が殺しを行うことは稀で、通常1名または複数名の諜報担当者や殺しのサポート役がいる。

彼らにはいくつかの掟がある(以下はあくまで原則であって、各シリーズによって細部が異なる場合や例外も多い)。 代表的なものとして、

  • 依頼料(頼み料)は原則として全額前渡し(『仕掛人』のみ前金・後金の2回払い)で、依頼料はその内容に関わらず、その仕事に参加した頭数で等分する。依頼を受けるか否かは個々の自由であるが、一旦金を受け取ったら必ず依頼を遂行しなければならない。依頼料の相場は数文から数百両と、シリーズや話によって開きがあるが、仕事の際は金を受け取ることが原則である[注 4]
  • 裏切りや裏稼業の掟に背くことは許されない。また、奉行や敵に捕まるなどした場合でも原則として救援されず、チーム存続の危機を招いた場合は仲間内で粛清されることもある。しかし、実際には何らかの策(江戸を出てほとぼりを冷ます、仲間の反対や掟を押し切った助けがくる、仲間が依頼通り敵を仕置きし結果として助かるなど)で切り抜けることが多い。
  • 仲間(あるいは他の裏稼業者)以外に裏稼業を知られてはいけない。もし、知られた場合には相手が誰であろうと殺さなければならない。しばしばストーリーの鍵となる掟であるが、実際にはこの掟によって目撃者が殺されることは滅多にない。西順之助のように、むしろそれをきっかけに仲間入りすることもある。

裏稼業の大義は「晴らせぬ恨みを晴らす」「世のため人のためにならない殺しはしない」であり、単なる暗殺や殺し屋稼業とは一線を画する。ただし、主人公チーム以外にも金さえ貰えば標的の素性を問わず殺しをする同業者もおり、これは作中で主に「外道」と呼ばれ、主人公チームとの戦いのエピソードもある。元締が登場する『必殺仕掛人』や『新・必殺仕置人』では依頼が正当なもの(単なる暗殺ではない)かどうか裏付けを取るのは元締で、その調査に手抜かりがあった場合には元締が殺されることもある。

裏稼業の呼称は原則的にシリーズのタイトル名と合致している。例えば「仕事人」を冠する場合、本シリーズの登場人物全て[注 5] が殺し屋の「仕事人」という呼称を用い、過去に用いられていた「仕置人」「商売人」といった呼称は登場しない。また、スペシャル版などで他のシリーズの人物が登場しても、その特番に冠された名称となる。ただし、一部例外があり、過去のシリーズと直結している場合は、物語の冒頭でその名称が用いられることがある(『江戸プロフェッショナル 必殺商売人』の第1話や『必殺仕事人』の第1話のナレーションなど)。また裏稼業(殺し)そのものを表す言葉も、基本的に裏稼業名に準ずるが(仕掛人なら「仕掛」、仕事人なら「仕事」)、前期シリーズにおいては「仕置」が用いられることが多かった。

殺し技

必殺シリーズには多種多様な殺し技があり、各話のクライマックスを彩るものとなった。シリーズ全体の傾向として、年を経るごとに演出を含めて奇抜なものが増えていった。『必殺仕掛人』の主人公である医師の藤枝梅安は、商売道具である鍼[注 6]を用いたが、場合によっては刃物も使い合理的な仕掛を行った。これがのちのシリーズで「現実には再現できない殺し技」へと推移していった背景には「過去の殺し技との差別化を図り、常に視聴者の興味を惹きつけるため」「視聴者が真似をして事故が起きないようにする、あるいは事故を懸念しての批判を回避するため」という制作側の配慮がある[8][注 7]。例えば、吊り技にしても『仕置人』では単に縄を使った首吊りになっていたが、三味線屋の勇次の三味線糸や組紐屋の竜が使う組紐のように、実際には人を吊ることの出来ない物に変更されている。

殺し技は刃物、刺突、徒手空拳、紐、その他に大別でき、なかでも刃物や刺突型の武器を用いた技は、ほぼ全てのシリーズに登場する。ただし、同じ系統の技であっても、用いる武器はその人物の表稼業に関連づけられており(刀剣を使う裏稼業者でも、「正面から堂々と斬る」「忍び寄って刺殺」「急襲しての居合い斬り」など各人によって演出が異なる場合がある)、シリーズごとの演出にも工夫が凝らされている(X線透視映像や心電図などを使った人体破壊の描写等。この演出を考案したのはキャメラマン時代の石原興[9])。また、出演者が元プロ野球選手である、元締・虎の武器をバットとするなど、殺し技にパロディ的な要素が盛り込まれる場合もあった。

上記以外でも、通常では凶器とは考えられない物を用いた奇想天外な技=大道芸の火吹きや催眠術などが用いられることがあった。

一方で、飛び道具火器、毒物の類は少なく、射程距離、使用回数、助手など、何らかの制約があることが多い。特に毒物を使う裏稼業者は『必殺仕事人2007』の経師屋の涼次など、非常に少なく、それもかなり特殊な毒物で一般にイメージされるものとは異なる。ただし、敵方の同業者には、鎖鎌短筒などの飛び道具や毒物を用いる者もいる。

シリーズ一覧

TVシリーズ

タイトル 放送期間 話数 放送時間 備考
必殺仕掛人 1972年9月2日 - 1973年4月14日 33 土曜22:00 - 22:56(途中から - 22:55) 原点となるシリーズ第1作。唯一の原作付き(池波正太郎仕掛人・藤枝梅安』)。マカロニウエスタン調の殺しのBGM「必殺!」は、シリーズのトレードマーク的な代表曲となり後の作品にも度々流用されており、一般的にも知名度が高い。劇場用作品が3作制作された。
必殺仕置人 1973年4月21日 - 10月13日 26 土曜22:00 - 22:55 シリーズ第2作。中村主水が初登場。念仏の鉄による骨外しにレントゲン撮影の特殊効果が初めて使用され、以後もシリーズの名物となる。放送中発生した必殺仕置人殺人事件が物議をかもした。
助け人走る 1973年10月20日 - 1974年6月22日 36 シリーズ第3作。前述の事件の影響でタイトルから『必殺』が外される。シリーズ初の殉職者。中盤から殺しの実行役(島帰りの龍)が参加。12話で藤田まことが中村主水役でゲスト出演。
暗闇仕留人 1974年6月29日 - 12月28日 27 シリーズ第4作。前番組に引き続きタイトルに「必殺」なし。主題歌「旅愁」が大ヒット。劇中の台詞「なりませぬ」が流行した。シリーズ初の主人公(糸井貢)の殉職。
必殺必中仕事屋稼業 1975年1月4日 - 6月27日 26 土曜22:00 - 22:55→金曜22:00 - 22:55 シリーズ第5作。タイトルに『必殺』が戻る。物語開始時点で実行役が全員殺しの未経験者なのは、シリーズ中唯一の例[10]
放送中、(腸捻転解消)による放送時間・ネット局の変更が行われたが、対策が功を奏せず、視聴率は半減する。第20話はシリーズ初のクライマックスにおける「殺し」がない回。
必殺仕置屋稼業 1975年7月4日 - 1976年1月9日 28 金曜22:00 - 22:55(途中から - 22:54) シリーズ第6作。人気の高かった中村主水をキャラクターシフトの中心に据えた、いわゆる「主水シリーズ」の3作目で実質的な1作目。かつて棺桶の錠を演じた沖雅也が今度は一転クールで二枚目の市松を演じ、映像美を追求した作風で視聴率回復を担った。
必殺仕業人 1976年1月16日 - 7月23日 28 金曜22:00 - 22:54 シリーズ第7作。前作から引き続き中村主水が登場。『必殺仕掛人』放送時のライバル番組『木枯らし紋次郎』の主演だった中村敦夫をレギュラーに迎え、話題を呼ぶ。シリーズ放送200回を記念する24話では、過去作に出演したキャストのカメオ出演が行われた。
必殺からくり人 1976年7月30日 - 10月22日 13 シリーズ第8作。銀幕の大女優山田五十鈴が初めてレギュラーとして出演。3度目の出演となる緒形拳、後に常連となる芦屋雁之助らが脇を固め、早坂暁メインによる脚本の評価も高く、ギャラクシー賞受賞。
必殺からくり人・血風編 1976年10月29日 - 1977年1月14日 11 シリーズ第9作。『新・必殺仕置人』制作のための事前交渉が難航したため急遽制作された、穴埋め的作品。次作に出演予定でスケジュールを確保していた山崎努が主演を務めた。
新・必殺仕置人 1977年1月21日 - 11月4日 41 シリーズ第10作。中村主水が初めてクレジット上でトップとなる。人気キャラクター「念仏の鉄」が再登場(かつ今作で最後)。元ミスタータイガース藤村富美男が元締虎役で起用される。
『必殺仕事人』以前では最多の放映回数であった。『必殺20年のあゆみ』で、シリーズ最高傑作と評される[11]
新 必殺からくり人 1977年11月18日 - 1978年2月10日 13 シリーズ第11作。初の旅物シリーズ。『必殺からくり人』同様に山田五十鈴、芦屋雁之助、緒形拳が出演するが同作との関連性はない。
江戸プロフェッショナル・必殺商売人 1978年2月17日 - 8月18日 26 シリーズ第12作。『必殺必中仕事屋稼業』のおせいが再登場。中村主水の妻りつが懐妊する。18話でシリーズ放送300回達成。
必殺からくり人・富嶽百景殺し旅 1978年8月25日 - 11月24日 14 シリーズ第13作。『新・必殺からくり人』の続編。沖雅也が3度目の出演。
翔べ! 必殺うらごろし 1978年12月8日 - 1979年5月11日 23 シリーズ第14作。当時流行のオカルト現象を取り扱った作品。視聴率の悪化によりシリーズ自体の打ち切りも検討された。
必殺仕事人 1979年5月18日 - 1981年1月30日 84 シリーズ第15作。原点に立ち返り、好評を得たことで視聴率が回復、シリーズ歴代最多の84話が制作された。以降のシリーズの方向性を決定付け、「必殺と言えば仕事人」とされるほど看板作品となった。
元締が3人交代登場するなどレギュラー出演陣の途中入れ替えが幾つかあり、左門の職業と殺し技も途中から変更されている[12]飾り職人の秀何でも屋の加代(第29話からの途中参加で、本作での職業は何でも屋ではなく質屋の共同経営者)が初登場。
必殺仕舞人 1981年2月6日 - 5月1日 13 シリーズ第16作。からくり人の流れをくむ旅物シリーズ。京マチ子が女元締兼殺し屋役として主演、過去作で主題歌「旅愁」「さざなみ」を歌った西崎みどりが初めてレギュラー出演する。
新・必殺仕事人 1981年5月8日 - 1982年6月25日 55 シリーズ第17作。三味線屋の勇次が初登場。華麗でスマートな勇次と秀によって女性視聴者層も増加、様式美など内容のパターン化も定着し、お茶の間人気が向上して高視聴率を弾き出すようにもなった。今作の華麗な殺し技路線は後の作品にも影響を及ぼし、仕事人ブームの礎となった。
新・必殺仕舞人 1982年7月2日 - 9月24日 13 シリーズ第18作。『必殺仕舞人』の続編。レギュラーメンバーは同じだが、晋松の殺し技が拍子木を使ったダイナミックなものに変更。
必殺仕事人III 1982年10月8日 - 1983年7月1日 38 シリーズ第19作。西順之助が初登場。前作『新・必殺仕事人』の続編で、第21話はシリーズを通しての最高視聴率回となった(関西地区で37.1%)。
必殺渡し人 1983年7月8日 - 10月14日 13 シリーズ第20作。中村雅俊が殺し屋役を演じたことで話題を呼ぶ。渡辺篤史が殺し屋役として再登場。『新・必殺仕置人』以来となる殺しの場面でのレントゲン撮影の特殊効果が使用される。
必殺仕事人IV 1983年10月21日 - 1984年8月24日 43 シリーズ第21作。人気の高まりを受けて、本作のレギュラーが登場するシリーズ初の劇場用作品『必殺! THE HISSATSU』が制作される。以降テレビシリーズの登場人物が出演する劇場用作品が定番となり、5本作られた。
必殺仕切人 1984年8月31日 - 12月28日 18 シリーズ第22作。三味線屋の勇次が主人公。『仕舞人』でおなじみの京マチ子と高橋悦史、『からくり人』の芦屋雁之助、『太陽にほえろ!』の小野寺昭らによる豪華キャスト陣で、殺しのシーンのエンターテインメント性が顕著に表れている。
必殺仕事人V 1985年1月11日 - 7月26日 26 シリーズ第23作。前作までの三味線屋の勇次、飾り職人の秀に代わって組紐屋の竜、花屋のが初登場。ファン層の継承に成功し、第二次仕事人ブームを生む。山田五十鈴が最後のレギュラー出演。
必殺橋掛人 1985年8月2日 - 11月8日 13 シリーズ第24作。シリーズで数々の印象的な悪役を演じた津川雅彦が主人公役を演じる。『必殺からくり人・富嶽百景殺し旅』以来の絵解き要素が登場。西崎みどりが最後のレギュラー出演。
必殺仕事人V・激闘編 1985年11月15日 - 1986年7月25日 33 シリーズ第25作。ソフト路線からハード路線へ方針転換するが、視聴率が伸び悩み再びソフト路線への転換を余儀なくされる。政が花屋から鍛冶屋に転職。準レギュラーを含め、最も殺しの実行役が多い(6人)。
必殺まっしぐら! 1986年8月8日 - 10月31日 12 シリーズ第26作。飾り職人の秀が主人公。笑福亭鶴瓶西郷輝彦らが脇を固め再出演。『必殺からくり人』以来となる、全話通しての敵組織が存在する。
必殺仕事人V・旋風編 1986年11月7日 - 1987年3月6日 14 シリーズ第27作。加代に代わり虎の娘お玉が登場。西順之助が再登場。『必殺仕事人』以降で初めて最終回で殉職者が出る。
必殺仕事人V・風雲竜虎編 1987年3月13日 - 7月31日 19 シリーズ第28作。旋風編から間隔を開けず翌週開始の連続続編(実質的にタイトル変更テコ入れ)。三浦友和が殺し屋役としてレギュラー出演する。金曜22時台の放送枠では最後の主水シリーズとなる。
必殺剣劇人 1987年8月8日 - 9月25日 8 シリーズ第29作。テレビシリーズ中、最も話数が少ない。
本作終了後、15年にわたり連続して続いていたテレビシリーズ放映がいったん終了する。
必殺仕事人・激突! 1991年10月8日 - 1992年3月24日 21 火曜21:00 - 21:54 4年ぶりのテレビシリーズ(第30作)。放送局の事情でシリーズ中唯一の火曜21時台での放送。
中村主水が主人公となった最後のテレビシリーズ作品。飾り職の秀も再登場。殺しシーンBGMにも定番の「必殺!」を使うなど、シリーズ王道の内容。
必殺仕事人2009 2009年1月9日 - 6月26日 22 金曜21:00 - 21:54 テレビ朝日との共同制作による、テレビシリーズとしては17年ぶりの作品。『必殺仕事人』が付くテレビシリーズでは初めて中村主水が主人公から外れる[注 8]
レギュラーの殺しの実行役が中盤で殉職するのは『新必殺からくり人』以来で、殺しの実行役が中盤から参加するのは『助け人走る』以来となる。

テレビスペシャル

舞台

  • 必殺仕掛人(1975年明治座
  • 必殺仕業人ショー(1976年、京都ベラミ『仕業人』の出演者によるトークと歌謡ショー)
  • 必殺仕置人(1976年、九州地方にて巡業。詳細不明だが、後述に伴い、急遽組まれたとみられる)
  • 藤田まこと特別公演「新・必殺仕置人」(1978年新歌舞伎座
  • 納涼必殺まつりシリーズ(1981年から1987年の毎年8月下旬、京都南座
    • 必殺シリーズ放送九周年記念公演 納涼必殺まつり「必殺女ねずみ小僧」(1981年)
    • 必殺シリーズ放送十周年記念公演 納涼必殺まつり「必殺・鳴門の渦潮」(1982年、それに先駆けて名鉄ホールで上演された)
    • 南座必殺シリーズ三周年記念公演 納涼必殺まつり「必殺ぼたん燈籠」(1983年
    • テレビ放映六百回記念公演 新必殺まつり「からくり猫屋敷」(1984年、組紐屋の竜と花屋の政の初登場作)
    • 松竹創業九十周年記念・朝日放送創立三十五周年記念 納涼必殺まつり「琉球蛇皮線恨み節」(1985年
    • 納涼必殺奮闘公演「女・稲葉小僧」(1986年西順之助の復帰作)
    • 必殺シリーズ十五周年記念興業 納涼必殺まつり「地獄花」(1987年、あおい輝彦が神谷兵十郎役で出演。ほか、あおいと共に『剣劇人』のレギュラーである田中健二宮さよ子も出演)
  • 藤田まこと特別公演「必殺仕事人 中村主水参上!(地獄花改め)」(1988年梅田コマ・スタジアム中尾彬が神谷兵十郎役、誠直也念仏の鉄役で出演)
  • 藤田まこと特別公演「必殺仕事人 主水、大奥に参上!」(1989年、梅田コマ・スタジアム→新宿コマ劇場1991年、名鉄ホール→新宿コマ劇場)
  • 藤田まこと特別公演「必殺仕事人 地獄花」(1990年、名鉄ホール)
  • 南座八月公演「必殺/中村主水、大奥に参上!」(1996年、京都南座)
  • 藤田まこと特別公演「必殺仕事人/主水、大奥に参上!」(1997年、新宿コマ劇場⇒1998年中日劇場劇場飛天1999年、全国巡業⇒2002年、明治座)
  • 中条きよし特別公演「必殺三味線屋勇次」(1998年、新歌舞伎座)

劇場用映画

なお、東映映画で萬屋錦之介主演『(仕掛人梅安)(1981年版)』及び豊川悦司主演『(仕掛人・藤枝梅安)(2023年版)』もあるが、これは「必殺シリーズ」には含まれない。

オリジナルビデオ

  • 必殺始末人II 乱れ咲く女役者の夢舞台(1997年
  • 必殺始末人III 地獄に散った花びら二枚(1998年

漫画

  • 必殺仕置人 - 作画:平野仁中城健浜慎二
  • 必殺必中仕事屋稼業
  • 必殺始末人 - 作画:水城隼
  • 必殺仕置長屋(オリジナル作品) - 作画:木村知夫、脚本:山田誠二(協力:朝日放送、松竹)
  • 必殺!! 闇千家死末帖(オリジナル作品) - 作画:森田信吾、原作:白川晶
  • 必殺闇同心 - 作画:神江里見、原作:黒崎裕一郎
  • 新・必殺闇同心

小説

ゲーム

パチンコ

DVD

その他(スピンオフ企画)

必殺シリーズの歴史

シリーズ化の経緯

初作『仕掛人』からプロデューサーを担った山内久司は、(70年安保闘争)の余韻を背負ったようなヒット作『木枯し紋次郎』を超えるにはアンモラルな題材が必要と考えて時代小説を読み漁り、『仕掛人・藤枝梅安』第一作「おんなごろし」に行き当たり、作者の池波正太郎から映像化の許しを得て、梅安の人物像をよりドライにして『仕掛人』を制作したものの、続編は拒否された[18]。生前の両人に取材した岩佐陽一によると、池波は「番組で毎週、人を殺す」ことが嫌で、せめて一カ月に一人くらいにしてほしいと申し入れたが、視聴率を求められる立場の山内にはのむことができない条件であり、設定やタイトルを変えて独立したシリーズに発展していった[18]

必殺仕置人殺人事件

2作目『必殺仕置人』の放送期間中に「必殺仕置人殺人事件」が起きる。この事件の犯人が「番組を見ていた」と供述したことから、マスコミによる批判が展開され、世論の糾弾を浴びることになる[19]。結果として、当時の制作局であった朝日放送が、キー局だったTBSから放送打ち切りを通告される事態に発展した。しかし、その後、容疑者の「俺はテレビに影響されるほど、安易な人間ではない」という供述により番組と事件の関連性が否定され、打ち切りも撤回された(当時のスポンサー中外製薬日本電装、そして日本電装の親会社のトヨタ自動車からの打ち切りに反対する圧力もあった)。

ただし、人気を博していた『仕置人』の延長予定は白紙となり、5作目の『必殺必中仕事屋稼業』までタイトルから「必殺」を外す事態となった[19]。また、次作の『助け人走る』では、内容も前作までのハード路線からややソフトなものに転換された(中盤でハード路線に戻っている)。この後も過激な内容を巡る論争は必殺シリーズに付き物となる。

ネットチェンジ

1974年11月19日に、制作および発信局の朝日放送が1975年3月31日をもって、TBS系列からNETテレビ(現・テレビ朝日)系列へネットチェンジすることが決定する。しかしNET系列では、土曜の21時から22時25分までは『土曜映画劇場』を放送していたため、必殺シリーズはそれまでの土曜22時枠から金曜22時枠へ移動を余儀なくされる。

折りしもこの時は、5作目『必殺必中仕事屋稼業』が放送中で、特に第8話「寝取られ勝負」(1975年2月22日放送)では、これまでの歴代最高視聴率34.2%(近畿地区)を記録していた。朝日放送は、系列変更を挟んだ2週にわたり、シリーズ中でも異例の前後編(第13話「度胸で勝負」、第14話「招かれて勝負」)を放送して視聴者をつなぎ止めようとするが、局の見込みに反して視聴率は下降[20]。また、半兵衛(緒形拳)の剃刀による殺し技が理髪店団体からの抗議を受けるといった問題も起こり、一時、シリーズ打ち切りも検討されたが、最終的に視聴率が好転したため、打ち切りは回避される。

必殺シリーズ以外の朝日放送テレビ製作の時代劇は最終作品の『斬り抜ける』がネットチェンジ直前に放送を終了したため、ネットチェンジ以降で、NETテレビ→テレビ朝日系列で放送された朝日放送テレビ製作の時代劇は、単発特別番組を除いて、全て必殺シリーズの作品である。

中村主水の主人公問題

ネットチェンジによる『必殺必中仕事屋稼業』の視聴率低下を受け、朝日放送は次作『必殺仕置屋稼業』の主人公に『必殺仕置人』『暗闇仕留人』で人気の高かった中村主水藤田まこと)を据えることで視聴率の回復を狙った[20]。これが見事に功を奏し、次作『必殺仕業人』でも主水を引き続き起用。番組内容も徹底して主水を中心に据えたものになった。しかし、どちらの作品もクレジットタイトルでは『仕置人』『仕留人』と同様、主水(=藤田)の名前が最後尾(トメ)に配置されていたため、主人公はクレジットも先頭に置かれると確信していた藤田が制作サイドに不満を漏らすという問題が生じていた。これが次の主水登場作『新・必殺仕置人』において、後述の菅井きんの降板希望も絡んで大きな問題となってしまう。

藤田サイドの抗議は『仕置屋稼業』の時点に始まったが、この時は沖雅也(市松役)の養父(兼所属事務所社長)日景忠男の逆抗議でうやむやにされてしまっていた。さらに次作『仕業人』に至っては何の説明も無く中村敦夫(赤井剣之介役)が優先された。そのため、それぞれの作品の主演が藤田まことではなく、沖雅也や中村敦夫と紹介されることが多かった[21]

一方、局側もこの扱いに対して何の配慮もしなかったわけではなく、藤田のクレジットに手を加えて[22] 強調することで藤田が主役であることをアピールしようとした。しかしながら結果的には視聴者に不自然な印象を与えただけで効果はほとんどなく、結局多くのメディアや視聴者に前述の間違った印象を与えることになった。

以上のような事情があって、『仕置人』以来となる山﨑努念仏の鉄役)との共演により、またもやトメに回されかねない『新・仕置人』への打診に、藤田は同作はおろか「必殺シリーズ」そのものからの降板も辞さぬ構えを見せていた。さらに、(中村せん)役の菅井きんも、せんのイメージが強すぎて娘の縁談が破談になることを恐れ、降板を希望していた[20](実際には杞憂に終わった)。そのため、『新・仕置人』のクランクインの見通しが立たないばかりかシリーズそのものも打ち切り寸前の状態になってしまう。

しかし、制作サイドが折れる形で、藤田の希望通りにエンドクレジットに至るまで主人公扱い(先頭に記載[注 9])にされることが決定、藤田は『新・仕置人』への出演を受諾し、シリーズ自体の降板も撤回する。また、菅井の問題は『必殺からくり人』を延長、『必殺からくり人・血風編』を制作し、『新・仕置人』のクランクインを遅らせることで対処した。その間に菅井の娘の縁談は無事成功し、菅井は出演を快諾。そして、シリーズ10作目として『新・仕置人』の制作が開始された。

『うらごろし』の打ち切りと『仕事人』の成功

14作目『翔べ! 必殺うらごろし』は、それまでのシリーズと趣を変え、主人公が超常現象によりもたらされた能力で相手を殺す、殺す前に金をもらわないなど実験的な試みが行われた。しかし、これが大失敗を招き、一部地域では2.1%というシリーズ史上最低視聴率を記録したため、当初全26話の予定が全23話となる打ち切りが決定される[20]。これを受けて、「必殺シリーズ」の生みの親であり、当時チーフプロデューサーだった山内久司は、シリーズの看板である中村主水を主人公に据え、元締役を登場させるなどして原点回帰作を作ることを決定。これが振るわぬ場合にはシリーズそのものの打ち切りを覚悟の上で、シリーズ15作目『必殺仕事人』の制作が開始された。

『仕事人』は、出演した俳優が諸般の事情で次々と途中降板するといった問題にこそ見舞われたが、三田村邦彦演じる飾り職人の秀が女性視聴者からの人気を得るなど、それまでとは異なった一面を見せ人気を得る。その続編にあたる17作目『新・必殺仕事人』では、中条きよし演じる三味線屋の勇次が加入し秀と同じく女性層からの人気を得、さらにそれまでのハード路線からソフト路線へ転換が図られ、老若男女幅広い層に楽しめる内容となる。このようにそれまでの視聴者層とは異なった層からも支持された結果として『仕事人』およびその続編は高視聴率をマークするようになり、必殺シリーズ人気を確固とした物とする(第1次仕事人ブーム)。以後、仕事人シリーズは後期必殺シリーズの看板となり、後期シリーズの方向性を決めることにもなった。

『仕事人シリーズ』による人気絶頂期、大衆化・パターン化

『仕事人』が終盤に差し掛かった1981年正月には、初の長時間スペシャル『恐怖の大仕事』が放映された。同年、『新・仕事人』の放映期間中に京都南座で舞台『納涼必殺まつり』シリーズがスタートし、1987年まで毎年晩夏(8月下旬に開催)の恒例となった。『仕事人』の成功以降、非仕事人と仕事人シリーズを交互に放送するパターンが定着し、人気も頂点に達した21作目『必殺仕事人IV』の放映中(1984年)には、劇場版映画『必殺! THE HISSATSU』が制作・公開され大ヒットする。以後、劇場版は1987年まで年1作のペースで制作され続けた。23作目『必殺仕事人V』では、秀の三田村、勇次の中条が諸事情により降板が決定、ファン層の継承が問題になったが、彼らに代わって、京本政樹演じる組紐屋の竜と、村上弘明演じる花屋の政(のちに鍛冶屋)を登場させ、秀と勇次に劣らぬ女性視聴者からの人気を獲得したことから、第2次仕事人ブームを巻き起こした。

一方、一般視聴者受けのバラエティ化と展開のパターン化が進み、『仕事人IV』の撮影中、藤田まことが現状について「毎回同じことをやっていて芝居がない。こんなことなら同じフィルムを使い回した方がいい」と苦言を呈したこともあった[23]

作風の変化に対する賛否

中村主水を主役に据えた『必殺仕事人シリーズ』は、(仕事人から見始めた)一般視聴者には好評で視聴率もよく、『必殺仕事人IV』で人気絶頂期を迎えたが、初期作品の作風との違いから従来からの「必殺ファン」の評判は芳しくなかった[24]

この点について、作家の山田誠二は「前期(仕事人以前)と後期シリーズ(仕事人以降)ではスタッフの製作姿勢が違い、別の作品になっているため」と解釈し、前期シリーズにおいては「紋次郎対策」として高いドラマ性が求められた作風を引き継いでいたことに対して、後期では時代の流れが変わり、気軽に見られるものが好まれるようになったことから、バラエティ番組の趣向を取り入れて番組のフォーマットに変化をつけず、あらかじめ見せる場面(主水に対するいびり、依頼人との関わり、依頼人の死に際 - 依頼場面など)を決めておき、その中で変化をつけるようになっていったと説明している[24]

これらの違いについて、山内久司が「長いトンネルを抜けて最後に明かりが見えるタイプのドラマを、視聴者は受け入れなくなった」とコメントしたように惜しむ者もいれば、「バラエティ化によりシリーズの寿命が延びた」という意見もある[25]

『ニュースステーション』の開始とシリーズの迷走、一時中断

24作目『必殺橋掛人』の放送中(1985年)、キー局のテレビ朝日が、平日22時枠に『ニュースステーション』の放送を決定する。しかし、金曜22時枠は朝日放送の「必殺シリーズ」の時間である。

当時の平日 22時枠はドラマやバラエティ番組が常識であり、ここに報道番組を持ってくることは一つの賭けであった。その中で「必殺シリーズ」は当時も安定した視聴率を確保・維持しており、朝日放送の制作番組中、数少ない全国ネット番組で看板番組であった。結果として「必殺シリーズ」が移動することはなく、『ニュースステーション』は月 - 木の22時枠で放送。金曜のみ、23時枠で『ニュースステーション金曜版』を放送するという形に収まった。テレビ朝日側は『ニュースステーション』放送開始前に行われた番組制作発表の記者会見の席上にて「金曜日は週末性を考慮して、23時からのスタートとした」とコメントしており、これは「必殺シリーズ」と朝日放送に配慮した発言だということは明白だった。『ニュースステーション』は当初こそ視聴率が伸び悩んだものの、1986年フィリピン政変などをきっかけにニュース番組としての人気と地位を獲得し、それまでの平日22時枠のイメージを覆して高視聴率を叩き出していった。

25作目『必殺仕事人V・激闘編』では、仕事人シリーズ開始以後のソフト偏重路線から、初期・中期を思わせるハード路線へと舵を切った。「後期シリーズの『新・仕置人』」[26] と高く評価する声もあったが、全体的な視聴者の好みとは合致せず、後半は再びソフト化を強いられる。また、次作『必殺仕事人V・旋風編』では組紐屋の竜演ずる京本政樹の事務所トラブルによる降板も重なり[27]、作風に迷いが生じてしまう。その結果、視聴率の大幅な低下を招き、2クール以上が通例であった主水シリーズにもかかわらず、全14話で打ち切られた。

シリーズを重ねるごとに「中村主水」の存在感が増し、主水役が重荷になりつつあることを感じた藤田は、年齢に見合った新しい芸域の開拓(テレビ朝日『はぐれ刑事純情派』、ミュージカルその男ゾルバ』)を考えており、『仕事人V・旋風編』を最後に番組降板を願い出ていた[27]。制作サイドは慰留に努めたが藤田の意志は固く、妥協案として、レギュラー放送の一時中断と年2 - 3回の単発スペシャル番組への出演という形で決着。藤田扮する中村主水シリーズのレギュラー放送は(当時)最後となる28作目『必殺仕事人V・風雲竜虎編』となり、次作『必殺剣劇人』をもって、必殺シリーズは金曜 22時のレギュラー枠から撤退。1972年9月から放送開始された一連の『必殺シリーズ』は15年の歴史に一旦幕を閉じた[28]

なお、必殺シリーズ終了後の金曜22時枠は同21時枠からスライディングしてくる形で現代劇を2作品放送したが、TBS系列(JNN)がニュース番組を開始したこともあって、1988年4月から対抗策として『ニュースステーション』が金曜も22時枠に入り、平日の22時枠は同番組が独占することとなった。

『激突!』から劇場版『必殺! 三味線屋・勇次』まで

レギュラー放送終了後、スペシャル番組として単発的に放送されてきた必殺シリーズだったが、1991年にシリーズ30作目『必殺仕事人・激突!』として復活する。番組開始に当たり、「必殺シリーズ」という看板の大きさと朝日放送が持つ時間枠の兼ね合いが問題になった。当時朝日放送が持っていた全国ネットの時間枠の中で、ターゲットの視聴者層に沿った21時台以降の枠は金曜21時台しかなかったが、そこでは既に『素敵にドキュメント』が好評を得ており、入れ替える事は困難であった。そのため、別の放送枠が空き次第と言う事になり、結局火曜21時枠という今までとは異なる曜日・時間帯となった[28][注 10]。久々のテレビシリーズ作品とあって制作陣も力を入れ、ハードな内容に仕上げたが[29] 視聴率は振るわず、必殺シリーズは再度長期中断を余儀なくされる。藤田まことの主水引退宣言、同年公開の映画『必殺!5 黄金の血』などでは「最後の必殺」などとキャッチコピーが付けられていた。

その後、1996年公開の映画『必殺! 主水死す』では、制作発表時には「必殺の復活」をうたっていたものの、タイトルからして中村主水の死を示しており、キャッチコピーも「シリーズ完結、さらば婿殿」と必殺シリーズの終了を宣言するのに等しいものだった。その9か月後、サテライトシアターの協力作品として衛星劇場が制作した田原俊彦主演の『必殺始末人』が公開された。さらに、1999年には勇次を主人公に据えた映画『必殺! 三味線屋・勇次』を公開しており、中村主水役ではないものの藤田まことも出演した。

映像作品の新作が作られなくなってからも、独立系テレビ局時代劇専門チャンネルを中心に各シリーズの再放送がほぼ途切れることなく続いた。松竹から発売された劇場版に続き、キングレコードからはデジタルリマスターDVD-BOXが順次発売されている。また、2001年には京楽産業.からパチンコ機『CR必殺仕事人』がリリースされ、人気を得たことで続編もリリースされている。

東山紀之主演による復活

2007年東山紀之主演で『必殺仕事人2007』と題したスペシャル番組の放送が行われる。主要人物に松岡昌宏大倉忠義といったジャニーズ事務所所属タレントを配した作品であったが、藤田演じる中村主水も登場した。2009年1月4日に、朝日放送必殺仕事人生誕30周年記念及びテレビ朝日開局50周年記念として、『必殺仕事人2009』新春スペシャルが放映され、さらに2009年1月9日に連続時代劇ドラマとしてスタート[注 11] し、シリーズとしては17年ぶりの復活を遂げた。関東で平均12%前後の低視聴率、また近畿地方では平均16%前後のやや低めの視聴率であったが、ジャニーズ事務所の後押しもあり、当初1クール(約3カ月)の予定が延長され、2クール放映された。後半から、新仕事人として田中聖も登場した。

2017年には東山が主演に起用されて10周年を迎え、翌2018年には例年通りテレビスペシャルドラマが「復活10周年」記念作品として放送された。

藤田まことの逝去に伴い必殺の顔であった中村主水が事実上必殺シリーズから消えることになる。中村主水とほぼ同じ設定の同心役で東山紀之を主演に据えたものの、必殺がジャニーズに乗っ取られたと昔からの必殺ファンの一部で批判が起こった[要出典](ただし、仕事人Ⅲへのひかる一平のレギュラー出演など、必殺とジャニーズとの関わりは以前からも存在する)。一方で昔の必殺は知らない新規のファン層も獲得し、ジャニーズの面々をレギュラーに据えた新しい必殺シリーズとして以後定着する。また、以前の作風との違い(出演者たちのセリフ回しや演技、全体的な演出方法など)が古い必殺ファンの間で拒絶反応を呼ぶ。ただしこれらはジャニーズという演者の問題よりも、「監督の石原興を除いては往時の作風を知っている旧シリーズの制作スタッフがいないこと」また「TVドラマの演出方法や時代劇を制作する環境自体が、昔の必殺シリーズが作られた昭和の頃からは大きく変化していること」による影響の方が大きい[要出典]

以後のスペシャルドラマシリーズ

※ 各ドラマの詳細は、それぞれの項目を参照のこと。

2010年、スペシャル番組『必殺仕事人2010』が企画され7月10日に放映された。直前の2月17日に藤田が亡くなっており制作が危ぶまれたが、主水は過去の映像によって再登場。渡辺小五郎に後を託して「西方」へ赴任するという演出で退場した[注 12]

2012年2月19日、スペシャル番組『必殺仕事人2012』が制作・放送され、今まで『(桃太郎侍)』などで善人役を演じてきた高橋英樹が初の悪役に挑戦した。

2013年2月17日、テレビ朝日開局55周年記念番組としてスペシャル番組『必殺仕事人2013』が制作・放送され、今まで『水戸黄門』などで善人役を演じてきた里見浩太朗が高橋に続いて初の悪役に挑戦した[30]。ちなみにこの日は、藤田の命日であった。

2014年7月27日、スペシャル番組『必殺仕事人2014』が制作・放送され、田中聖の後任として、Hey! Say! JUMP知念侑李が新しい仕事人役で出演した。高橋英樹も再出演した[31]

2015年11月29日、スペシャル番組『必殺仕事人2015』が制作・放送。メインキャストは『2014』を継承、新しい仕事人として、遠藤憲一が「瓦屋の陣八郎」役で出演。今回、殺しの対象になる悪役として竹中直人が怪僧「燕天」役で出演。

2016年9月25日、スペシャル番組『必殺仕事人2016』が制作・放送。前作から引き続き瓦屋の陣八郎が小五郎の仕事仲間として出演。今回は元町奉行所に現代で言うところの「リストラ」の波が押し寄せ、小五郎は裏稼業と並行して表の仕事でも苦労をする。悪役として、役人「朝比奈藤十郎」役で安田顕、絵師「鬼頭新之助」役で寺島進がゲスト出演した[32]

2018年1月7日、前述のとおり「復活10周年記念」スペシャルドラマ『必殺仕事人』が放送(この回では、例年とは異なって題名に放送年が付かない)。主要ゲストとして江戸で頻発する庶民連続自爆死に深く関わる男「壬生の幻楼」役で奥田瑛二が出演。2017年に小五郎の義母こうを演じていた野際陽子が逝去する不幸があったが、撮影は全て終えており、生前最期の出演となる。また藤田まことが『2010』同様、過去の映像を使用する形で「出演」(回想では無く現在の小五郎と遣り取りをする)、中村主水が「必殺」に約7年半ぶり[注 13] の登場を果たした[33]

2019年3月10日、テレビ朝日開局60周年記念番組としてスペシャルドラマ『必殺仕事人2019』を放送。大商人「上総屋清右ヱ問」役として西田敏行がゲスト出演。小五郎の義母こうが劇中でも亡くなった設定となり、彼女の妹・てん(演・キムラ緑子)が渡辺家側の話に加わる。なお冒頭ナレーションを担当していた市原悦子が2019年1月に逝去したが、今後のドラマでも当面は市原のナレーションが使用される[34]

2020年6月28日、『必殺仕事人2020』を放送。奉行「湯川伊周」役で市村正親がゲスト出演した[35]。前作まで「陣八郎」役で登場していた遠藤憲一の出演はなかった(次作では出演)。

2022年1月9日、『必殺仕事人』 を放送(2018年と同様にタイトルに放送年が付かない)。ゲストになにわ男子西畑大吾との 岸優太が出演した。

2023年1月8日、『必殺仕事人』 を放送(前作と同様にタイトルに放送年が付かない)。この回をもって「陣八郎」役で登場していた遠藤憲一が卒業となった。

シリーズごとの最高視聴率

いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム。

  • 必殺仕事人IV - 26.7% (21話、1984年3月23日)
  • 必殺仕切人 - 26.8% (初回、1984年8月31日)
  • 必殺仕事人・激突! - 20.7% (初回、1991年10月8日)
  • 必殺仕事人2009 - 14.7% (初回、2009年1月9日)

朝日放送→朝日放送テレビ以外の歴代ネット局一覧

系列は現在の系列。途中で打ち切られた局や、しばらくの間放送する他系列ネットの局がある。

放送対象地域 放送局 系列 備考
関東広域圏 東京放送 TBS系列 現・TBSテレビ
テレビ朝日 テレビ朝日系列 1977年3月まではNETテレビ。(腸捻転解消)後。
『仕事人2007』以降は朝日放送との共同製作局となる。
北海道 北海道放送 TBS系列
北海道テレビ テレビ朝日系列 腸捻転解消後
青森県 青森テレビ TBS系列 腸捻転解消後もしばらくはネット移行せずに、1977年3月まで放送
青森放送 日本テレビ系列 新婚さんいらっしゃい!』とセットでネット移行。1977年4月 - 1991年9月
青森朝日放送 テレビ朝日系列 1991年10月開局から
岩手県 岩手放送 TBS系列 現・IBC岩手放送
腸捻転解消後もしばらくはネット移行せずに放送
テレビ岩手 日本テレビ系列
岩手朝日テレビ テレビ朝日系列
宮城県 東北放送 TBS系列 腸捻転解消後も半年間はネット移行せず深夜に放送
東日本放送 テレビ朝日系列 1975年10月開局から
秋田県 秋田放送 日本テレビ系列
秋田テレビ フジテレビ系列 腸捻転解消後
秋田朝日放送 テレビ朝日系列
山形県 山形放送 日本テレビ系列
山形テレビ テレビ朝日系列
福島県 福島テレビ フジテレビ系列 腸捻転解消後もネット移行せずに放送
福島放送 テレビ朝日系列 1981年10月開局から
新潟県 新潟放送 TBS系列 BSNでは本放送から半年遅れで放送[注 14]
一時は『仕事屋稼業』がBSN、『仕置屋稼業』がNSTと2局で並行放送[注 15]となった時期もあった。
『仕業人』からNSTへ完全移行
新潟総合テレビ フジテレビ系列
新潟テレビ21 テレビ朝日系列 1983年10月開局から
長野県 信越放送 TBS系列 腸捻転解消後もしばらくはネット移行せずに、1978年3月まで放送
長野放送 フジテレビ系列 1978年4月 - 1980年9月
テレビ信州 日本テレビ系列 1980年10月開局 - 1991年3月
長野朝日放送 テレビ朝日系列 1991年4月開局から
山梨県 テレビ山梨 TBS系列 腸捻転解消後もネット移行せずに放送
静岡県 静岡放送 腸捻転解消後もネット移行せずに、1979年3月まで放送
静岡朝日テレビ テレビ朝日系列 1993年9月までは旧称・静岡けんみんテレビ
1979年4月以降、同年7月の静岡第一テレビ開局で同時ネット
富山県 富山テレビ フジテレビ系列
石川県 北陸放送 TBS系列 腸捻転解消後もネット移行せず放送、ただし1985年9月で突然打ち切り
石川テレビ フジテレビ系列 1986年初頭?から1991年9月まで
北陸朝日放送 テレビ朝日系列 1991年10月開局から
福井県 福井テレビ フジテレビ系列
中京広域圏 中部日本放送 TBS系列 現・CBCテレビ
名古屋テレビ テレビ朝日系列 腸捻転解消後
鳥取県島根県 山陰放送 TBS系列 腸捻転解消後もネット移行せずに放送。
放送極初期(『仕掛人』第4話まで)のエリアは島根県のみ。
両県の相互乗り入れにより同時ネット。
岡山県 山陽放送 現・RSK山陽放送
腸捻転時代の放送エリアは岡山県のみ。
岡山放送 フジテレビ系列 1979年3月までの放送エリアは岡山県のみ
腸捻転解消後 - 1979年3月16日(『うらごろし』第15話まで)
『うらごろし』第16話以降は瀬戸内海放送へ一本化
香川県

香川県・岡山県
瀬戸内海放送 テレビ朝日系列 腸捻転解消後から1979年3月16日(『うらごろし』第15話まで)までの放送エリアは香川県のみ
1979年3月23日(『うらごろし』第16話)以降、(両県の相互乗り入れ)のため岡山県にもエリア拡大
広島県 中国放送 TBS系列
広島ホームテレビ テレビ朝日系列 腸捻転解消後から1975年9月(『仕置屋稼業』12話)まで土曜12:00から8日遅れで放送。
1975年10月(『仕置屋稼業』14話)から同時ネット[注 16]
山口県 テレビ山口 TBS系列 腸捻転解消後もしばらくはネット移行せずに、1978年3月まで放送
山口放送 日本テレビ系列 1978年4月以降
山口朝日放送 テレビ朝日系列
徳島県 四国放送 日本テレビ系列 『新・仕置人』第32話では制作協力としてクレジットされた
愛媛県 南海放送
愛媛朝日テレビ テレビ朝日系列
高知県 テレビ高知 TBS系列 腸捻転解消後もネット移行せずに放送
福岡県 RKB毎日放送
九州朝日放送 テレビ朝日系列 腸捻転解消後
長崎県 長崎放送 TBS系列 腸捻転解消後もネット移行せずに放送[注 17]
長崎文化放送 テレビ朝日系列 1990年4月開局から
熊本県 熊本放送 TBS系列 腸捻転解消後もしばらくはネット移行せずに、1978年3月まで放送
テレビ熊本 フジテレビ系列 1978年4月 - 1989年9月
熊本朝日放送 テレビ朝日系列 1989年10月開局から
大分県 大分放送 TBS系列 腸捻転解消後もネット移行せずに放送[注 18]
大分朝日放送 テレビ朝日系列
宮崎県 宮崎放送 TBS系列 腸捻転解消後もネット移行せずに放送
鹿児島県 南日本放送 腸捻転解消後もネット移行せずに放送
鹿児島放送 テレビ朝日系列 1982年10月開局から
沖縄県 琉球放送 TBS系列 腸捻転解消後もネット移行せずに放送、ただし打ち切り期間あり[注 19]
琉球朝日放送 テレビ朝日系列

備考・補足

  • 初期の作品のオープニングで使用されていた無残絵は、月岡芳年落合芳幾の競作による英名二十八衆句である[36]
  • シリーズの特徴的な題字は書道家の糸見渓南と、美術デザイナーの竹内志朗による[37]。糸見はシリーズごとに「必殺」と「人」の部分に変更を加えていたが、「人」を「ん」と間違われないように苦労したという[38]
  • 『必殺からくり人』から『必殺剣劇人』まで、初回放送時はオープニング・ナレーションの前に「必殺シリーズ」のクレジットが挿入されていた。背景の映像はそれまでの作品の本編映像を素材として朝日放送が独自に作ったものであるため、松竹は制作に関与しておらず、朝日放送も保存していなかった。そのため再放送では使われず、VHSソフトでも未収録となっていた[39][注 20]。各作品ごとのDVD化の際には新たに再現したものが収録されたが、その後も再放送では使われず、『必殺DVDマガジン』でも未収録となっている。
  • 脚本段階の準備稿から決定稿の段階[40]、決定稿からも現場で話し合いが行われて演出が変更されることが珍しくなかった[41]。このためスケジュールが逼迫し、他の時代劇のテレビシリーズと違い作品のストックにも余裕がなく、時には放送日にフィルム納品が間に合わないという事態に陥った事もある((必殺仕事人V・旋風編#逸話)を参照)。
  • 本放送・再放送・各ソフトにおいて、BGMや演出が異なっているケースが多々あり、その理由がはっきりしていない箇所もある[42]
  • 最終回の放送後にすぐ新作が始まる場合には、前作の最終回の出演者が新作の第1話、または新作の出演者が前作の最終回にカメオ出演することがある。ただし役名はなく、クレジットにも載っていない[注 21][36]
  • 作中「殺し」がない放送回が3回あり、『必殺必中仕事屋稼業』第20話「負けて勝負」、『必殺からくり人』第7話「佐渡からお中元をどうぞ」、『必殺からくり人・血風編』第5話「死へ走る兄弟の紅い情念」がそれである。「負けて勝負」は「バクチで殺す」という決着方法で、イカサマで大金をせしめた悪人(バクチにハマった商人を破産させ、一家心中にまで追い込んでいる)を、逆にイカサマで破産させるもの。他の2回は殺しの標的となるほどの悪人がおらず、「佐渡から幕府に輸送される金塊の一部を秘密裏に奪う」、「無辜の囚人を救出する」が目的になっている[43]
  • 腸捻転解消前の時代、中外製薬[注 22] が筆頭協賛していたが、「人殺し番組に人を救う会社が協賛するのはおかしいのではないか」とする意見があり、協賛を降板せざるを得ない事態が起きた[44]
  • 本シリーズに限ったことではないが、再放送の際には予告編がカットされている。また、『必殺剣劇人』『必殺仕事人・激突!』の予告編映像は当時のものが現存しないため、DVD化の際には本編映像の編集で再現されたものが収録された[45]
  • 本シリーズはインターネット配信が行われており、「テレ朝動画[注 23]U-NEXT[46] がテレビシリーズ・劇場版の配信を行っている。なお、主役が東山紀之に交代した『必殺仕事人2009』およびそれ以降の単発作品は配信されていない。

関連書籍

  • 必殺! 裏稼業の凄い奴ら(暗闇集団"観音長屋"著、フットワーク出版、1994年4月、(ISBN 4876891583))
  • 必殺仕事人 中村主水の秘密(江戸町奉行所仕事人探索係著、データハウス、1994年6月、(ISBN 4887182384))
  • 必殺シリーズ完全百科(山田誠二著、データハウス、1995年4月、(ISBN 4887183089))
  • さらば必殺! 裏稼業の凄い奴ら(暗闇集団"観音長屋"著、フットワーク出版、1996年5月、(ISBN 4876892156))
  • 必殺!大全集 - 尽きぬ恨みの数々を、晴らす仕事の裏稼業(山田誠二著、データハウス、1996年6月、(ISBN 4887183909))
  • 必殺シリーズを創った男 - カルト時代劇の仕掛人、大いに語る(映画秘宝SPECIAL、山内久司 / 山田誠二著、洋泉社1997年12月、(ISBN 4896912934))
  • 秘録 必殺シリーズの舞台裏 - カルト時代劇に賭けた男たち(仲川利久著・山田誠二編集、洋泉社、1999年3月、(ISBN 4896913744))
  • 必殺シリーズ完全殺し屋名鑑 荒野の果てに編(必殺党編、ザテレビジョン文庫〔角川書店〕、2001年2月、(ISBN 4049300265))
  • 必殺シリーズ完全殺し屋名鑑 月が笑ってらぁ編(必殺党編、ザテレビジョン文庫、2001年2月、(ISBN 4049300273))
  • 必殺シリーズ完全闇知識 やがて愛の日が編(必殺党編、ザテレビジョン文庫、2001年8月、(ISBN 4049300303))
  • 必殺シリーズ完全闇知識 瞬間(ひととき)の愛編(必殺党編、ザテレビジョン文庫、2001年8月、(ISBN 4049300311))
  • 必殺仕事人2009 公式ガイドブック(朝日新聞出版2009年3月、(ISBN 9784022505347))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 1stシーズン壱 必殺仕置人 中村主水(T★1ブランチMOOK〔講談社〕、2010年3月、(ISBN 9784063670035))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 1stシーズン弐 新 必殺仕事人 三味線屋 勇次(T★1ブランチMOOK、2010年3月、(ISBN 9784063670042))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 1stシーズン参 必殺必中仕事屋稼業 知らぬ顔の半兵衛(T★1ブランチMOOK、2010年4月、(ISBN 9784063670059))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 1stシーズン四 必殺仕事人 飾職の秀(T★1ブランチMOOK、2010年4月、(ISBN 9784063670066))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 1stシーズン伍 新 必殺仕置人 念仏の鉄(T★1ブランチMOOK、2010年5月、(ISBN 9784063670073))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 1stシーズン六 必殺仕置屋稼業 市松(T★1ブランチMOOK、2010年5月、(ISBN 9784063670080))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 1stシーズン七 暗闇仕留人 糸井貢(T★1ブランチMOOK、2010年6月、(ISBN 9784063670097))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 1stシーズン八 必殺仕事人V 組紐屋の竜(T★1ブランチMOOK、2010年6月、(ISBN 9784063670103))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 1stシーズン九 必殺仕事人V 花屋の政(T★1ブランチMOOK、2010年7月、(ISBN 9784063670110))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 1stシーズン拾 必殺仕業人 赤井剣之介(T★1ブランチMOOK、2010年7月、(ISBN 9784063670127))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 2ndシーズン壱 必殺!(劇場版第1作) 中村主水(T★1ブランチMOOK、2010年12月、(ISBN 9784063670189))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 2ndシーズン弐 必殺仕置人 棺桶の錠(T★1ブランチMOOK、2010年12月、(ISBN 9784063670196))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 2ndシーズン参 必殺仕事人III 中村主水&西順之助(T★1ブランチMOOK、2011年1月、(ISBN 9784063670202))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 2ndシーズン四 必殺仕舞人 直次郎(T★1ブランチMOOK、2011年2月、(ISBN 9784063670219))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 2ndシーズン伍 暗闇仕留人 中村主水(T★1ブランチMOOK、2011年3月 (ISBN 9784063670226))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 2ndシーズン六 必殺からくり人 花乃屋仇吉&夢屋時次郎(T★1ブランチMOOK、2011年4月 (ISBN 9784063670233))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 2ndシーズン七 助け人走る 中山文十郎&辻平内(T★1ブランチMOOK、2011年5月 (ISBN 9784063670240))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 2ndシーズン八 必殺仕事人V 激闘編 壱・弐・参(T★1ブランチMOOK、2011年6月 (ISBN 9784063670257))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 2ndシーズン九 翔べ! 必殺うらごろし 先生・おばさん・若(T★1ブランチMOOK、2011年7月 (ISBN 9784063670264))
  • 必殺DVDマガジン 仕事人ファイル 2ndシーズン拾 必殺からくり人 血風編 土左ヱ門(T★1ブランチMOOK、2011年8月 (ISBN 9784063670271))

影響を与えた作品

下記に挙げるもの以外にも、必殺シリーズの奇抜な殺し方や演出は、当時から今に至るまでパロディネタにされやすく、特に念仏の鉄の骨砕き、の首筋刺し、勇次組紐屋の竜の首吊り技が多用されている。

映像作品

小説

漫画・アニメ

ゲーム

  • 必殺裏稼業
  • 天誅 - 参・紅・忍大全の登場キャラクター藤岡鉄舟は、藤枝梅安念仏の鉄がモデル、また敵役の「始末人」も必殺シリーズの人物がモデル。
  • 大活劇 江戸の始末人 - いわゆる「TV時代劇」を再現するためのTRPGであり、基本ルールブックでは必殺シリーズを主に扱う。
  • 天下繚乱RPG - 「仕事人」というクラスがあり、サンプルキャラクターは中村主水を髣髴とさせるイラストが添えられている。
  • スーパーロボット大戦UX - 主人公機のオルフェスと後半から登場し合体形態に当たるオデュッセアの武器の演出とBGMが必殺シリーズを意識している。シナリオライターの岸本みゆきは必殺シリーズのファンを公言している。

YouTube

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 朝日放送テレビについて、2018年3月31日以前は認定放送持株会社移行並びに分社化前のため、朝日放送。『必殺仕事人2007』以降は、テレビ朝日も制作に加わっている(2局共同制作の体を取っている)。
  2. ^ 著作権表記も未だに「ABCテレビ・松竹」となっている。
  3. ^ このためか、TBSテレビ・JNN各局で放送された初期作品も、再放送ではテレビ朝日・ANN各局や独立局での放送となることが多い、
  4. ^ 例外として、『翔べ! 必殺うらごろし』では直接的な形で仕事料を受け取ったことは一度もない。また、後払いになった『必殺仕業人』第8話や『必殺仕事人III』第34話では依頼料のアテがなくなる、一部のみ前払いとなった『必殺仕事人V・風雲竜虎編』最終回では仕事を持ち込んだ元締が後金を払う前に奉行所に捕えられてそのまま死亡したため後金をもらい損ねるなど、全額前払いでない時は仕事後に依頼料に関する何らかのアクシデントが発生することもある。
  5. ^ すなわち被害者、奉行所、町民、農民、長屋女郎または夜鷹(身を売った一部の女性被害者も含む)、幼い子供なども含む。
  6. ^ 原作には「仕掛用の鍼は治療用の鍼より太くて長い」という設定があり、厳密には治療と仕掛で異なる鍼を用いている。
  7. ^ 『必殺必中仕事屋稼業』の知らぬ顔の半兵衛の剃刀は生々しいとして理髪業界から批判を受けている。
  8. ^ 単発のテレビスペシャルでは『必殺仕事人2007』で既に外れている
  9. ^ 新聞やテレビ情報誌の番組宣伝広告や番組表、宣伝ポスターでは『仕置屋稼業』、『仕業人』とも藤田が先頭に記載されていた。
  10. ^ 皮肉にも、『素敵にドキュメント』は『激突!』放送開始後に「やらせ」問題で打ち切りとなっている。
  11. ^ テレビ朝日系列としても『火曜時代劇』が2007年9月に終了して以来の連続時代劇の放送となった。
  12. ^ 「西方浄土」という言葉があるように「西方」は、死後の世界や死そのものへの暗示であり、シリーズでしばしば用いられる表現である。また、劇中での中村家の門に残された書き置きには、弔意を示す意味を持つが描かれている。
  13. ^ 後述する出典記事では生前最後の新撮出演となった『2009』から数えて「9年ぶり」としている(厳密には8年半ぶりだが四捨五入して9年)。
  14. ^ 放送時間は『仕留人』の時点では日曜22:30。
  15. ^ 並行放送の要因としては、同時ネット局での『仕事屋稼業』の時間帯(土曜22時)をBSNは「土曜グランド劇場」の遅れネットに充てていたことで、『仕事屋稼業』の最終回の放送がNSTでの『仕置屋稼業』の開始に(ちなみに、作品の後半から同時ネットだった。『仕置屋稼業』の開始までNSTの金曜22時枠でどんな番組が放送されていたのかは不明。)間に合わなかったことが背景にある。
  16. ^ 『仕置屋稼業』13話は編成調整の関係で、再放送で初放送。
  17. ^ NBCでの放送時間は『仕事人』の時点では金曜23:35。
  18. ^ 当時NETテレビ系列局でもあったテレビ大分(日本テレビ系列・フジテレビ系列)も、改編前まで日本テレビ系列火曜21時枠の遅れネットを編成していた土曜21:00枠で放送することを1975年4月の改編時の作業の中でNETテレビ及び朝日放送に働きかけたため、放送を継続しようとした大分放送との争奪戦となったが、結果的に大分放送への残留となった(『大分合同新聞』「OBS TOS 4月番組はどうなる、ネット再編の中間報告」)。
  19. ^ 琉球放送が一時期放映を中止した理由について、番組内容が放送局の基準に照らし合わせて不適当だと判断されたことで放送されないエピソードが度々発生し、しまいには業を煮やした放送局が朝日放送(当時)に対し、ネット打ち切りを通告したことにあると言われている(実際には、局側の編成上の都合でネット続行が不可能になったことや、いわゆる「仕事人」ブームで視聴者が小学生中学生高校生にまで広がったため、地元のPTAが(ワースト番組)に挙げていたことが考えられる)。
  20. ^ ただし、BGMは現存する音源からの編集で再現したものが『必殺シリーズ オリジナル・サウンドトラック全集』に収録されている。
  21. ^ 後者については2019年現在、同じ朝日放送テレビと子会社であるABCアニメーション製作のテレビアニメ『プリキュアシリーズ』の各作品の最終回でも同じ手法が取られている(2017年の『魔法つかいプリキュア!』最終回から。)。なお出演者は新作の主人公と同じ役で出演する上、クレジットにも記載される点がこれとは異なる。
  22. ^ 現在、大衆薬部門(バルサングロンサン他)はライオンに事業譲渡。
  23. ^ 腸捻転時代、本放送がTBS系で行われたものも含む。
  24. ^ 本編では執行人の描写が無いが、放送禁止 劇場版「密着68日 復讐執行人」で、執行人が深く関わっていることが明らかになる。
  25. ^ 放送禁止6「デスリミット」の続編

出典

  1. ^ 風祭ゆき[]CDジャーナル(2022年1月10日閲覧)
  2. ^ 遺体は奉行所の役人達などに発見される事があり、孤児など身寄りのない物の場合は投げ込み寺へと運ばれる場合がある。なお、被害者を殺害した悪人に自害、入水、心中でなどに見せかけられる場合もある。
  3. ^ 場合によってはすぐに岡場所で自害し果てたり、悪人から体を弄んだ途端に逆上して殺そうとするまたは親族などの仇を自ら討とうとするも返り討ちに遭って死亡する事がある(遺体は岡場所や奉行所の役人達などに発見され〈場合では傾城となった女性被害者を殺害した悪人に自害または入水に見せかけられる事もある〉、身寄りのない女郎は必ず投げ込み寺へと運ばれる場合がある)。
  4. ^ 玉井孝(『まっしぐら!』)、徳光和夫(『激突!』)が具体的な例。
  5. ^ 必殺シリーズ オリジナル・サウンドトラック全集』(1996年、キングレコード)の表記より。
  6. ^ 主水シリーズ(『仕事人』シリーズ)では『仕事人』第72話放送分から、非主水シリーズでは『仕切人』から。
  7. ^ 藤田まこと(『仕事人』第72話~『新・仕事人』前期及び『仕事人Ⅳ』後期)、鮎川いずみ(『新・仕事人』後期〜『仕事人Ⅳ』前期、『仕事人Ⅴ』後期~『激闘編』、山本陽一(『仕切人』)、村上弘明(『仕事人Ⅴ』前期)、萬田久子(『橋掛人』)、笑福亭鶴瓶(『まっしぐら!』)、かとうかずこ、菅原昌子(『旋風編』)、三浦友和(『風雲竜虎編』)、工藤夕貴(『剣劇人』)、が次回予告を担当。
  8. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p31
  9. ^ 週刊TVガイド』1974年10月11日号 29頁「レポート・心電図を使い悪人仕留の考案者はカメラマン」
  10. ^ 他の作品は最低一人は元々殺しの実行役だったり、殺し屋をしていたことがある。
  11. ^ 別冊テレビジョンドラマ『必殺20年のあゆみ』(平成4年6月1日発行 株式会社ロビー)58項「最高傑作とはこの作品のためにあるような言葉といっても過言ではないほど、ストーリー、出演者、スタッフともに完璧」
  12. ^ 途中変更は『暗闇仕留人』(糸井貢)以来のことであった。
  13. ^ "山本美月、『必殺仕事人』出演 琴の爪で相手を切り裂く"泣きぼくろのお宮"". ORICON STYLE. 31 October 2015. 2015年11月2日閲覧
  14. ^ "東山紀之主演『必殺仕事人』最新作9・25放送 悪役は安田顕&寺島進". ORICON STYLE. 19 August 2016. 2016年8月19日閲覧
  15. ^ "東山紀之主演『必殺仕事人』新春放送決定 キンプリ岸優太&なにわ男子・西畑大吾が"兄弟役"で初参戦". ORICON NEWS. oricon ME. 6 November 2021. 2021年11月6日閲覧
  16. ^ "東山紀之主演『必殺仕事人』15周年で最新作放送へ「長く続けていけるよう努力していきたい」 メインキャストの誰かがいなくなる!?". ORICON NEWS. oricon ME. 17 November 2022. 2022年11月17日閲覧
  17. ^ よくあるご質問
  18. ^ a b [時代の栞]「仕掛人・藤枝梅安」池波正太郎 1972~90年刊<<「必殺」シリーズの源流:善悪錯綜する人物 闇と格闘の末『朝日新聞』夕刊2023年2月8日3面(同日閲覧)
  19. ^ a b 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p.142
  20. ^ a b c d 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p.143
  21. ^ 『蔵出し 絶品TV時代劇』(近藤ゆたか編 フィルムアート社 1997年6月 (ISBN 4845997681))の巻末にある「連続TV時代劇放映リスト」や発売中のDVDソフトなど。
  22. ^ 『仕置屋稼業』では起こし、『仕業人』ではズームとテロップ表示に効果を加えている。また『仕置屋稼業』ではほかの出演者のクレジット背景が軒並み静止画だったのに対し藤田のみ動画とされている。
    なおクレジットの起こし処理は後年『新・必殺仕事人』~『必殺仕事人V』におけるおりく役の山田五十鈴にも流用されている(ただし山田の場合は主役扱いというわけでなく『仕事人』以外のシリーズ作品で主役を張った経験を持つ実力者であること、俳優としても藤田より格上であること、役の上でも主水よりおりくの方が格上扱いなことへの配慮から)。
  23. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p164
  24. ^ a b 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p.146
  25. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p.147
  26. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p.249
  27. ^ a b 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p.145
  28. ^ a b 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』pp.13-14
  29. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p.100
  30. ^ 「東山紀之が初悪役の黄門様斬り」日刊スポーツ2012年10月24日)同日閲覧
  31. ^ 東山紀之主演「必殺仕事人」復活!Hey!Say!JUMP知念侑李が新加入 スポーツ報知 2014年5月20日06:00(2014年7月3日 17:14 (UTC) 閲覧)
  32. ^ “東山紀之主演『必殺仕事人』最新作9・25放送 悪役は安田顕&寺島進”. ORICON NEWS. 2021年12月29日閲覧。
  33. ^ 藤田まこと:中村主水が復活 正月SPドラマ「必殺仕事人」で東山紀之と9年ぶり再共演 まんたんウェブ(2017年12月5日)同日閲覧
  34. ^ 市原悦子さんのナレーション継続 テレ朝系「必殺仕事人」中日スポーツ(2019年1月24日)2019年3月6日閲覧
  35. ^ “市村正親、必殺シリーズ初登場 東山紀之と刀を交え「日本人でよかった」”. ORICON NEWS. 2021年12月29日閲覧。
  36. ^ a b 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p.75
  37. ^ 必殺アワー 必殺を斬る
  38. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p.73
  39. ^ 必殺シリーズ オリジナル・サウンドトラック全集8 必殺からくり人/必殺からくり人・血風編』(1996年、キングレコード)の楽曲解説より。
  40. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』pp.78-90
  41. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p.55
  42. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』pp.119-122
  43. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p133
  44. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p.53
  45. ^ 『必殺剣劇人』『必殺仕事人・激突!』DVDパッケージの注釈より。
  46. ^ 人気時代劇『必殺』シリーズ30作をU-NEXTで順次配信スタート!

関連項目

ともに必殺シリーズのスタッフが制作した時代劇。特に『おしどり右京』は元々必殺シリーズ第4弾となる予定の企画だった。
ともに必殺シリーズのスタッフが制作した現代劇。
現代劇版必殺シリーズと銘打たれた作品。しかし標的を殺害せず、いわば「社会的に抹殺」とも言える処分をする。必殺シリーズと同じく、朝日放送が制作し(ただし松竹本社ではなく子会社の松竹芸能の制作)、必殺の前の時間帯(金曜21時台)の番組であった。

前後番組

朝日放送 土曜22:00 - 22:55
前番組 番組名 次番組
(君たちは魚だ)
必殺シリーズ
(1972年9月 - 1975年3月)
【ここまでドラマ枠】
ここからNET系列に(ネットチェンジ)
土曜映画劇場
※21:00 - 22:25
(NET制作・毎日放送から番組移行)
ANNニュース
※22:25 - 22:30
(毎日放送から番組移行)
ミヤコ蝶々の夫婦善哉
※22:30 - 23:00
(日曜22:30 - 23:00から移動)
朝日放送 土曜22:55 - 22:56
君たちは魚だ
※22:00 - 22:56
必殺仕掛人
(1972年9月)
【1分縮小して継続、ここまでドラマ枠】
(不明)
※22:55 - 23:00
TBS 土曜22:00 - 22:55
君たちは魚だ
※22:00 - 22:56
必殺シリーズ
(1972年9月 - 1975年3月)
【ここまで朝日放送制作枠】
影同心
【ここから毎日放送制作枠】
TBS 土曜22:55 - 22:56
君たちは魚だ
※22:00 - 22:56
必殺仕掛人
(1972年9月)
【1分縮小して継続、ここまでドラマ枠】
いでゆアラカルト→
世界の国小さな街角
※22:55 - 23:00
【1分拡大】
朝日放送 金曜22:00 - 22:55
金曜ドラマ・(裏切りの明日)
(TBS制作・毎日放送に番組移行)
※22:00 - 22:55
ここまでTBS系列
必殺シリーズ
(1975年4月 - 1987年9月)
ここからNET→テレビ朝日系列
(六本木ダンディーおみやさん)
朝日放送 金曜22:54 - 22:55
金曜ドラマ・裏切りの明日
(TBS制作・毎日放送に番組移行)
※22:00 - 22:55
ここまでTBS系列
必殺シリーズ
(1975年4月 - 1975年9月)
ここからNET系列
ANNスポーツニュース
(1975年10月 - 1979年3月)
※22:54 - 23:00
NET→テレビ朝日 金曜22:00 - 22:54
トークロータリー おとなの学校
※22:00 - 22:30
皇室アルバム
※22:30 - 22:45
(TBS土曜9:30へ移動)
真珠の小箱
※22:45 - 23:00
(TBS日曜8:00へ移動)
【以上ここまで毎日放送制作枠】
必殺シリーズ
(1975年4月 - 1987年9月)
【ここから朝日放送制作枠】
六本木ダンディーおみやさん
NET 金曜22:54 - 22:55
真珠の小箱
※22:45 - 23:00
必殺シリーズ
(1975年4月 - 9月)
【1分縮小して継続】
ANNスポーツニュース
(1975年10月 - 1979年3月)
※22:54 - 23:00
【66分繰り上げ】
テレビ朝日系列 火曜21:00 - 21:54
火曜ミステリー劇場
※20:00 - 21:48
ANNニュース
※21:48 - 21:54
(54分繰上げ)
必殺仕事人 激突!
(1991年10月 - 1992年3月)
【ここから朝日放送単独制作枠】
朝日放送・テレビ朝日共同制作・テレビ朝日系列 金曜21:00 - 21:54
(ギラギラ)
必殺仕事人2009
(2009年1月 - 6月)

外部リンク

  • 必殺シリーズ(公式サイト)
  • 必殺仕事人2007(公式サイト)
  • 必殺仕事人2009(公式サイト)
  • 必殺仕事人2010(公式サイト)
  • 必殺仕事人2012(公式サイト)
  • 必殺仕事人2013(公式サイト)
  • - 神戸新聞の連載記事(2003年6月3日)、オリジナル の2007年8月20日のアーカイブ
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