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風の谷のナウシカ

風の谷のナウシカ』(かぜのたにのナウシカ)は、宮崎駿による日本漫画作品。アニメーション監督・演出家でもある宮崎が、1982年に徳間書店アニメ情報誌アニメージュ』誌上にて発表したSFファンタジー作品[1]

風の谷のナウシカ
ジャンル SFファンタジー
漫画
作者 宮崎駿
出版社 徳間書店
掲載誌 アニメージュ
レーベル アニメージュコミックス ワイド判
発表号 1982年2月号 - 1994年3月号
巻数 全7巻
話数 全59話
映画:風の谷のナウシカ
監督 宮崎駿
制作 トップクラフト
配給 東映
封切日 1984年3月11日
上映時間 116分
(テンプレート) - (ノート)
プロジェクト 漫画
ポータル (漫画)

戦争による科学文明の崩壊後、異形の生態系に覆われた終末世界を舞台に、人と自然の歩むべき道を求める少女ナウシカの姿を描く。1984年には宮崎自身の監督による劇場版アニメ『風の谷のナウシカ』が公開された。2019年には歌舞伎化された[2]

漫画は『アニメージュ』1982年2月号より連載を開始し、映画制作などのため4度の中断期間[注 1][3]を挟みながら、1994年3月号にて完結した。1994年に第23回日本漫画家協会賞大賞、1995年、第26回星雲賞コミック部門を受賞。2020年12月時点で単行本の累計発行部数は1700万部を突破している[4]。海外でも8か国語で翻訳・出版されている。

あらすじ

プロローグ
高度産業文明を崩壊させた「火の7日間」という最終戦争から千年後の地球。汚染された大地には異形の生態系である菌類の森「腐海」が徐々に拡がり、腐海には昆虫に似た(むし)と呼ばれる巨大生物達が生息する。
菌類は一欠片でも村に侵入を許せば、たちどころに汚染が広がり、菌類が放出する瘴気(しょうき)は、多量に吸い込めば一時も持たず死に至る。衰退した人類たちは瘴気と蟲に怯えながら、錆とセラミック片に覆われた荒廃した世界での暮らしを営んでいた。
トルメキア土鬼(ドルク)という敵対する二大列強国が覇権を争っている中、腐海の辺境にあるトルメキアと盟約を結ぶ小国風の谷から、物語は始まる。風の谷の族長ジルは、腐海の毒に侵されて病床にあり、ジルの娘ナウシカが代理で国を治めていた。
序盤
ある日、ペジテ市を滅ぼしたトルメキアの第四皇女クシャナ及び親衛隊からの避難民を乗せたブリッグが、腐海に隠れ蟲を殺した為、蟲に襲われ風の谷に近い腐海の縁に墜落する。ブリッグに搭乗していた瀕死の王女ラステルは、救助に駆け付けたナウシカにとある石を託し、兄に渡して欲しいと懇願して事切れる。その石は、最終戦争で世界を滅ぼした巨神兵を蘇らせる鍵となる秘石であった。
巨神兵を得ようとしたクシャナ達が、秘石の捜索の為に風の谷に飛来。検疫を受けないままの強行着陸をとがめたナウシカは、クシャナの部下と一騎討ちを演じる。ナウシカの師匠でもある旅の剣士ユパの仲裁で停戦し、クシャナ達は谷を去る。やがてトルメキアは土鬼との戦争の為、盟約を盾に辺境諸国に出征を強いる。夜明けと共にナウシカは父ジルに代わり、(風の谷のガンシップ)に乗り、城オジと呼ばれる数名の老従者と共にクシャナ支隊へ合流する[5]
土鬼の地へ向けて腐海を南進するクシャナ支隊の空中艦隊を、ラステルの兄アスベルが操る(ペジテのガンシップ)が単機で奇襲し、多大な損害を与えるも装甲コルベットに撃墜される。乱戦の中で風の谷のバージのワイヤーが切れ、不時着水する。バージを回収する為に降下したナウシカは、地蟲(じむし)と翅蟲(はむし)に襲われるアスベルを、腐海下層部でメーヴェで救出するが、翅蟲達に追われ腐海の奥に逃げる途中、彼がメーヴェから落ち着地する。直後にナウシカは翅蟲達に襲われ、メーヴェから落ち瘴気マスクを失い、気絶し着地する。その後目覚めたナウシカは、腐海下層部の大気が清浄である事を発見する。そして、その地の砂とナウシカが以前ユパに見せられた腐海下層部の無毒の砂との共通点を見出し、腐海が汚染された大地を浄化している真実に気づく[6]
中盤
劣勢の土鬼軍は、腐海の植物を品種改良し、特殊な瘴気を出す生物兵器として、土鬼の町に駐留するトルメキア軍に対し使用した。この人工の森の瘴気は蟲を死に至らせる物であり、マスクを持たない軍を撃退する事に成功した。しかし、トルメキアに輸送中の菌類の苗が土鬼各所で一斉に突然変異を起こし生じた、重マスクでも浄化できない程の強毒の瘴気を出し、増殖力の大きな粘菌が暴走し始め、事態は収拾不能になる。かねてからこの粘菌の発生を予知していた蟲は、暴走する粘菌に向かって大量に集結した。蟲達が粘菌に自らを吸収させる事で粘菌はやがて通常の瘴気並に弱毒化し、暴走は収束していく。大量の蟲(特に王蟲(オーム))が移動する現象は物語中で「大海嘯だいかいしょう」と呼ばれており、移動する蟲の体に付着した胞子が蟲の死骸を介して拡がり、腐海をより拡大してしまう。結果、土鬼の主要な国土はほとんど滅亡するに至った。
ナウシカが大海嘯を止めようと土鬼の地を1人で探索する内に、大海嘯が収束し、「森の人」と呼ばれる種族の1人、幽体離脱をしたセルムに導かれ、彼女は幽体離脱をし、腐海の植物群が浄化し、蟲達が守る、「青き清浄の地」を見る。その後、土鬼軍がペジテに駐留するクシャナ支隊の蟲使いから奪取し、土鬼で復活させ、トルメキアに輸送中の眠る巨神兵の胎児と土鬼で会ったナウシカは、覚醒した胎児の前でアスベルに託された秘石を掲げ、巨神兵の母となる。土鬼の聖都シュワにある「墓所」と呼ばれる施設は、内部に旧世界の科学技術を保存しており、皇帝達に技術を与える事で世界を動かしていた。墓所の技術で戦争利用の為、腐海植物を品種改良した他、巨神兵を復活させた事を知ったナウシカは、今起きている瘴気を使う戦争を止め、巨神兵の戦争利用を防ぐ為、「墓所」を永久に封印しようと巨神兵と共にシュワに向かう。
終盤
旅の途中ナウシカは、エフタル語で「無垢」を意味する「オーマ」と名づける。生まれたばかりの赤子のような幼児性と残虐性を持ち合わせていた巨神兵は、名を得るや急速に知能レベルを発達させ、旧世界におけるあらゆる利害を調停する為に人工的に作られた神、「裁定者」としての役割に目覚める[7]
その後ナウシカは、古代の動植物や文化を保存している「庭園」の中に入り、オーマと別れ、「庭園の主」と会話した際、セルムに助けられ、腐海生物が旧世界の技術による人工生命体であること、自身を含む現生人類及び腐海外の現生動植物は、旧世界の人々が、汚染された環境に適合するよう人類及び旧世界の動植物を改造した人工種であり、浄化完了後の清浄な世界では腐海生物同様に生存できないという事実を知る。旧世界の人々は腐海を作り出して世界の浄化完了後、火の7日間によって絶滅に瀕した科学文明勃興以前の動植物や文化を復活させると共に、清浄な世界で生きられる体を持つ、穏やかな新人類をこの世に生み出し、世界を再建する事を目的としていたのだ。
「墓所」はそれ自体が意識と旧世界の科学知識を持つ人工生命体でもあり、墓所とシュワに到着したオーマが互いに攻撃し合った結果、街は墓所以外跡形もなく壊滅する。遅れて到着したナウシカは墓所の中に入る。墓所の中枢にあり、表面に千年前の古代文字が現れる肉塊は、「墓所の主」と呼ばれ、ナウシカに浄化完了後の戦争のない理想郷を作る為に協力して欲しいと言い、汚染に適応した現生人類を元に戻す技術も表面に記されてあるとも言う[8]。しかしナウシカは、清浄のみを追求し一切の汚濁を認めない旧世界の計画に反発して協力を拒否し、「墓所の主」をオーマに握り潰させる。
その後「墓所」は、旧世界を研究し「墓所の主」と共にいる事を望む科学者達と、ヒドラ達、そして新人類の卵を内部に収めたまま倒壊した。「苦しみや悲しみ、そして死も人間の一部である事を受け入れ、汚濁と共に生きてゆく事」。それがナウシカの選択であった。
エピローグ
オーマはナウシカに看取られながら役目を終え[9]、生き延びたナウシカは全ての真実を胸の奥に秘めたまま帰還する[10]。そして、土鬼の地に留まり土鬼の民と共に生き[11]、土鬼で会った少年チククの成人後に風の谷に帰ったとも[11]、やがて森の人の元へ去ったとも言い伝えられたという[11]

設定

英語名(※漫画の英訳版、および、映画の吹替版として2003年にウォルト・ディズニー・ピクチャーズから発売された北米再吹替版〈en〉における名称)は特定できるものに限って表記する(英:〇〇と表示する)。英語名は日本語名の対訳名ではなく、あくまで英語版における当該キャラクター名や事象名を示している。映画の最初の英語吹替版である "Warriors of the Wind "(en. 1985年発売)における名前は、ニューワールド・ピクチャーズ製ということで記号「NWP:」の後に表記する。こちらは現在は通用していないので、表記も太字で強調しない(※太字で強調しているのは現在の通用名)。

世界観

産業革命から千年を経て極限まで科学技術の発展した人類社会が、「火の7日間」と呼ばれる最終戦争によって滅びてからさらに1000年余りが経過した未来の地球が舞台。以下、第1話の冒頭文を適宜句読点を補い引用する。

ユーラシア大陸の西のはずれに発生した産業文明は、
数百年のうちに全世界に広まり巨大産業社会を形成するに至った。
大地の富をうばいとり大気をけがし、生命体をも意のままに造り変える巨大産業文明は、
1000年後に絶頂期に達しやがて急激な衰退をむかえることになった。
「火の7日間」と呼ばれる戦争によって都市群は有毒物質をまき散らして崩壊し、
複雑高度化した技術体系は失われ地表のほとんどは不毛の地と化したのである。
その後産業文明は再建されることなく永いたそがれの時代を人類は生きることになった。

— 『ワイド判 第1巻』ほか

「火の7日間」によって地球全体に有毒の汚染物質がばらまかれており、更に陸地の大部分は菌類の森「腐海」に覆われ、人類の子孫は腐海の毒が及ばない安全な地域を中心に点在している。原作・映画共に海岸の風の谷は潮風が瘴気の侵入を拒み、豊かな森林や水源[12] (原作に貯水池が描かれている為[13]、貯水池の事だと思われる。映画でも貯水池が登場[14][15]) 、畑等があるが、それ以外の土地は不毛な砂漠化した荒地が多い (原作でトルメキアの畑の描写がある他[16]、土鬼人達が畑の話をする等、風の谷以外の国にも畑は存在している) 。また、海 (塩の海) は「この星の汚染物質が最後にたどり着く所」とされ、人間は海からの恩恵を得られなくなっている[17]。原作・映画共に風の谷等の辺境諸国[注 2](映画のペジテ市は不明)及び、原作のトルメキア[18](映画は不明)(恐らく土鬼も)はわずかに届く腐海の毒により、病気にかかり死ぬ者が多く、人口が減少し続けている。平均寿命も短い模様(劇中で城オジは老人扱いされ、その一人のミトが40歳の為、人は成人後早く年を取る模様)。「火の7日間」以前の産業文明は旧世界と呼ばれ、エンジン等の遺物が発掘、利用されているが、その製造技術を始めとする高度な科学技術の所産は失われ、人々の生活様式は中世から近世にかけての水準まで後退している。「火の7日間」は半ば伝説となっており、世界を正しい道へと導く救世主の伝説が語り継がれている。

種の存亡の危機に瀕しても人類同士の勢力抗争は続いており、作中ではトルメキア土鬼の間で勃発した「トルメキア戦役」の模様が描かれる。居住可能な土地を巡る争いは、腐海の拡大を招くという悪循環を繰り返しても止む事はない。また、同族内でも王位(皇位)継承権を巡り権力闘争が続けられている。

原作の終盤では、文明を衰退に追いやった諸々の事象が、世界を再建する為の遠大な計画であったという真実が語られる。「火の7日間」は兵器としての巨神兵を使い世界を焼き尽くした戦争と伝えられてきたが、巨神兵の真の役目である裁定により、人類社会の荒廃を正す為には一度全てを無に帰す他ないと、世界破壊が選択された事が示唆されている。

腐海に関しても、原作の序盤では、映画同様に汚染された大地を浄化する為に、自然発生した新たな生態系であるとの仮説があったが、原作の終盤では、仮説が否定され、自らの過ちを悟った旧世界によって人工的に創り出された、一種の浄化装置(バイオレメディエーション)である事が判明する。「火の7日間」によって世界が有毒物質に覆われる前に、人類及び腐海外の動植物は、毒に対しある程度の耐性を持つように作り直されており[19]、劇中のナウシカ達現生人類及び腐海外の現生動植物は、浄化後の環境では生存する事ができない[20](映画は前述の生物の改造の設定はないが、汚染された土[21][22]及び貯水池の水を利用し生活している事から、人類及び腐海外の動植物は腐海の誕生後に、毒に対しある程度の耐性を自然に持つようになった事を示唆している)。これらの知識と技術は、墓所の主庭園の主等、かつて作られた人工神により守られている。

原作・映画共にナウシカの時代はセラミック時代終末期[23]。巨神兵のセラミックの骨格により、千年前もセラミック時代である事を示唆している。

国家

辺境諸国
風の谷を始め、砂の谷やペジテ市等、腐海のほとりにある小国群。原作ワイド判の見返しの地図では大陸の北東端及び東[24][25][26]。毎年多くの都市が腐海に飲み込まれ、人が住める土地が減っている。人口は少なく風の谷は500人程。農耕を生業とする風の谷のような国もあれば、地下の遺跡となった旧世界の遺物を発掘して成り立っているペジテ市のような国もある。
表向きは辺境自治国で[27]、トルメキアとの関係は対等のはずだが、その関係は対等ではなく、トルメキアを宗主とする事実上の属領である[28]自治権の保証と引き替えに、戦時にはトルメキア王の召集令に応じて各国の族長が参戦するという盟約を結んでいる[29][28]。映画は属領、盟約の設定はない。
これらの辺境諸族はかつて存在したエフタルという強大な王国の民の末裔である。エフタルは「火の7日間」以前の産業文明の科学技術を守り伝えてきた技術大国であったが、ナウシカの時代から300年前に起こった王位継承戦争やそれが引き金になって発生した3度目の大海嘯により滅亡した。国土の大半は腐海に没し、残った土地も以後小国に分裂し、トルメキアの宗主権下に入ったとされる。エフタルの遺物である高性能戦闘機であるガンシップを所有している国が多い為、トルメキアにとって貴重な兵力調達元となっていた。
トルメキアの南下作戦に際して召集されてクシャナ支隊に配属されたが、アスベルの襲撃や土鬼軍の罠により、クシャナ支隊はクシャナの乗る装甲コルベット単艦を残し全滅。辺境諸国は土鬼が辺境の地を狙っている事を知り、再びトルメキアに召集される事を嫌ってトルメキアとの盟約を破棄し、土鬼の襲来に備え再びエフタルの旗の下に集い連合を組む[30]。連合の成立後、辺境諸族は各々の国名に加えてエフタルの民を自称するようになる。風の谷の場合「エフタル風の谷の民」となる。
ナウシカの言葉を土鬼の僧侶[31]及び「庭園の主」[32]が「エフタルの言葉」と表現し、ナウシカがつけた巨神兵の名を「庭園の主」が「古いエフタルの言葉」と表現する事から[33]、エフタルと同じ言語を今でも使用している事が示唆されている。
風の谷(英:Valley of the Wind)
主人公ナウシカの故郷である小国であり、辺境諸国の一つ。上記の原作の地図では[24][25][26]、トルメキアに近い北東の海岸。映画は原作同様に腐海に近く、海岸にあるが方角は不明(恐らく東)。人口は500人程[注 3]。塩の海[17](上記の原作の地図にも記載[24][25][26]。原作・映画共に谷から見ると腐海と逆方向。映画の台詞は海)から吹き付ける風を風車で動力としながら、中世レベルの農業と採取活動により成り立っている。「海から吹く風様」と形容される潮風で瘴気から守られているが、それでもわずかに届く瘴気は人々を確実に蝕んでおり、死産及び、四肢硬化になる病気にかかり、死ぬ者が多い[注 2]。原作の城に風車はない為不明だが、映画は族長の住む城の大風車で地下500メルテ[40](作中における長さの単位、1メルテは1メートル[41])から水をくみ上げる井戸の他、谷中に小さな風車があり深さは不明だが地下水くみ上げ[42](井戸)。原作でナウシカが「地下100メルテから水をくみ上げる(井戸)」と言うのは[13]、谷中にある小さな風車の事だと思われる。原作・映画共にくみ上げた水を森(この森が原作は500年水源[12](貯水池)を、映画は300年貯水池[14][15]を守っていたが、原作・映画共にトルメキアの船に付着した胞子が、原作はこの森の一本の木に、映画はこの森の木々に付着、映画の胞子は瘴気を出し始めていた為[43][15]、原作はこの木を[12]、映画はこの森を燃やす[44])の中の原作・映画共に人工の貯水池[45]に引いて寝かせてから、農業用水や沸かして飲料水にする。原作・映画共に堰の下に貯水池がある[46][注 4]。原作・映画共に人々は風の神を信じ[47][48][49]、風により運ばれる瘴気や砂塵から人々を守り、大気の流れ等を読む能力を持つ風使いという者 (辺境 (原作でエフタルだった国) のみ[注 5]) がいて[注 6]、ナウシカは風使いである[53][54][55]。映画は不明だが、原作の風使いは風を目で見る能力がある[注 7]
トルメキア戦役には余命わずかな族長ジルに代わり、娘のナウシカと城オジらが参戦した[注 8]
映画終盤に風の谷の人々が篭城した酸の湖岸の旧世界の宇宙船の残骸は、原作は風の谷の東北東200リーグ[59](約360km)(リーグは作中の長さの単位。1リーグは約1.8km[60])の塩の海に近い砂漠の中の辺境にあって超硬質セラミックを切り出すための鉱山となっており、周囲は工房都市セム市に属する鉱山町である。酸の湖 (原作[24][25][26]及び映画資料集の表記[35](映画の台詞は湖または「酸のうみ[注 9]」)) は、原作は辺境諸国と土鬼諸侯連合のほぼ中間に位置する腐海の中、映画は谷と腐海の間の砂漠の中[注 10]。原作・映画共にこの湖は強酸性の水の為、水中も岸や中州もカビ(菌類)も生えず、本来は蟲も近づかない。岸や中州で瘴気マスクなしで呼吸できる。原作で(下記の飛行ガメの項を参照)湖岸が一時的にクシャナ軍の宿営地になり、ナウシカと共に中州にいる囮(おとり)の子に近づく為、湖に入った王蟲が溶ける様子が描写されている。原作・映画共に谷にチコの実という木の実があり、小粒だがとても栄養があり携帯食や非常食になり気つけにもなる[注 11]。映画は不明だが[注 12]、原作では季節により砂漠から陸風 (おかかぜ) が吹く[注 13]
ペジテ市(英:Pejite、NWP:Placeda)
辺境諸国の一つで、地下の「火の7日間」以前の遺跡からエンジンやセラミック等を500年前から発掘して加工供給する[70]、工房都市国家[71]。上記の原作の地図[24][25][26]及び本文では[72]、風の谷の隣国で、谷より北西の砂漠の中。映画も原作同様に砂漠の中だが、方角及び腐海との距離は不明。巨神兵の骨格が発掘され(原作で(恐らく映画も)発掘されたのはトルメキア侵攻の1年前の暮[73])、原作・映画共にそれを狙ったトルメキアの侵攻を受けた事が物語の発端となる。原作の巨神兵はエンジンの入手の目的で発掘[74]。原作の(恐らく映画も)トルメキア侵攻は後述のブリッグ墜落の前日[75]。クシャナ率いるトルメキア親衛隊に滅ぼされ(男性はトルメキアと戦い死亡した模様)、避難民の乗ったブリッグ(ラステルを含み、女性と子供だけ)も蟲に襲われ墜落[76]、アスベルを残して全滅した。
映画はアスベル以外にも王族を中心に生存者がおり、ペジテ市に駐留するトルメキア軍の壊滅の為及び、腐海焼却の目的で発掘した巨神兵がトルメキア軍に奪われ、風の谷に運ばれたのを奪還し、谷に駐留するトルメキア軍の壊滅の為、ペジテや谷へ王蟲を誘導した。原作はないが、映画は腐海との間にエトナ山脈があり[64]、瘴気は届かない。映画は宇宙船寄生都市とも呼ばれ、宇宙船の残骸を使い製品を生産していた[67]
トルメキア(英:Torumekia、NWP:Temecula)
大陸の東端(半島の先端、上記の原作の地図には[24][25][26]、この国と腐海の間に風の谷及びペジテ市を含む辺境諸国や山脈がある)に存在する王国で、辺境諸国を傘下に従えている。王都トラスはかつての巨大都市に寄生しており、数多くの超高層ビルが立ち並ぶが、いずれも廃墟である[77]。高速道路跡らしき物も見える[77]。現国王はヴ王と称し、子は3人の皇子と末娘の皇女クシャナ。ヴ王の居城は離宮でエレベーターも存在する空中宮殿[78]。人々は現在のヨーロッパ系を思わせる風貌と文化を持っている。辺境諸国と同じく、わずかに届く瘴気により、病気にかかり死ぬ者が多く、人口が減少し続けている[18]。原作で戦争を起こした一因は、土鬼人を奴隷にする為だった[79]
王族による過酷な王位継承争いが古くから続いている。ヴ王は自身の血筋を「我が血は最も古く、しかして常に新しい」と称しているが[80]、これはトルメキア王家の歴史は最も古くから伝わっているものの、その地位は常に簒奪(さんだつ)され続けてきた事を表している。臣下がクシャナに「姫君はただ一人先王さまの血を引く方です」と言っており[81]、「正統な王家の血を引いていない」3皇子はヴ王の連れ子という事になる。クロトワが「(クシャナの)血を分けた兄達」と言っており異母兄だと分かる[82]。3皇子とクシャナの対立は激しく、クシャナの軍事力を削ぐ為に彼女を支隊で南進させ、本隊(第3軍)を3皇子の第2軍にくり入れ[83]、わざと不利な戦線へ派遣したり、無謀な作戦を実行させたりしている。敵に情報をもらす等兄弟同士の争いも描かれており[84]、トルメキア王家の紋章である「互いに争う双頭の蛇」は、これらの王家代々の骨肉の争いを象徴していると皮肉られている。
3皇子が行方不明になった為、王位は崩御寸前のヴ王からクシャナに譲られたが、クシャナは「すでに新しい王を持っている」として生涯「代王」を名乗り、以後トルメキアは「王を持たぬ国」になったとされる[85]
映画は風の谷等の辺境諸国と盟約は結んでおらず、辺境諸国は属領でもなく、ペジテ市及び風の谷へ突如武力侵攻を行った敵国という設定になっている。また、所在地が風の谷のはるか西方[71](大陸の西端とも考えられる)(風の谷との間に腐海がある[67]。恐らく首都は腐海から遠い)になり、国号も「トルメキア帝国」に変わっている[86]
土鬼諸侯国連合(英:Dorok)
土鬼(ドルク)と総称される人々の部族国家の連合体。国号は土鬼諸侯国連合帝国[87]。上記の原作の地図では[24][25][26]、辺境諸国からは腐海、トルメキア本国からは内海を隔てて大陸の南端に位置する。聖都シュワ(土鬼の西端。上記の原作の地図では腐海から遠い[24][25][26])を中心とした皇帝領、7つの大侯国、20余の小侯国と多数の小部族国家の51の国[88]から成り立つ。土鬼文字 (上記のあらすじに記載のある古代文字を除く) は漢字に似る。土鬼の皇帝貨はトルメキアの硬貨より金属の質が良く、戦役の影響で土鬼諸侯国国外でも通用するようになっている[89]。原作のみの登場。
神聖皇帝と、その下の官僚機構である僧会が国政を担っている。政教一致が強く、各侯国の族長が僧侶であったり、僧会が独自の軍事力である僧兵を保有したり、国政を儀式化している部分もある。現神聖皇帝は皇兄ナムリスと皇弟ミラルパの兄弟だが、彼らの父であり、超常の力を持つとされた先代(初代)の神聖皇帝から、超常の力を持つミラルパへ統治権が受け継がれ、ナムリスに実権はない。ミラルパは土民を支配しやすいように宗教を利用していたが、無神論者のナムリスは弟を謀殺して実権を奪回すると、僧会の権力を剥奪しその構成員の粛清を行った。国内でも部族間の揉め事が絶えず、内紛の火種を抱えた状態にある。その為、国の統治は僧会と神聖皇帝家に対する畏怖と崇拝、力への恐怖と尊崇による恐怖政治に依存していた。
以前は「土王」と呼ばれるクルバルカ家が土鬼の地を治めていたが、時代が下るごとに圧政と狂気に満ちた政治になり、先代の神聖皇帝により簒奪された[90][注 14]。土鬼諸国の庶民の間には、いまだにクルバルカ家に対する崇敬や、先代神聖皇帝と僧会によって禁止されたはずの土着宗教の信仰が密かに残っており、僧会の布教と土着信仰が混同されている所もある。
歴代の王が聖都シュワにある墓所の中にいる墓所の主と契約を結び、墓所に保存された旧世界の技術を利用している。この為、科学的にはトルメキアに対して優位に立っており、戦争でも墓所の技術を利用し、腐海の植物を品種改良し、瘴気を特殊な物に変化させたり、巨神兵を蘇生させる等して戦争を有利に導くはずだったが、前述の腐海植物のせいで大海嘯を引き起こしてしまい、国土のうち腐海に近い内陸部が腐海となり失われ、沿岸部だけが残った。一方で戦艦飛行ガメの材料はセラミック製(浮砲台のみ木製[92])が主流である。王蟲の甲皮製の移動トーチカもある[93]。独自の長さの単位があり、1土里(どり)が約800mである[94]
墓所(英:The Crypt)
聖都シュワの中心部にある旧世界が遺した建物。建物を囲む深さ300メルテの空堀と超硬質セラミック以上の硬さを誇る地上部分が台形で、地下部分が垂直の黒い外壁に守られている[95]。歴代の土鬼王朝は土鬼を征服すると必ず墓所の周囲に都を築いてきた。墓所は王朝のごく上層部の人間に対しては開放されているが、王が封印を命じると、再び王が封印の解除を命じるか新王が現れるまで開放される事は無いとされる。ナムリスがミラルパの死後に出陣する時、墓所の封印を命じた[96]
中枢部にある肉塊は「墓所の主」と呼ばれ[97]、「火の7日間」で焼き尽くされる以前の高度な科学技術を保存している。「教団」と名乗る科学者達が来たるべき浄化の時の再建の光となるべく、墓所の内部に住居を築き、墓所の主の表面に夏至と冬至の年2回、1行ずつ現れる千年前の古代文字の解析・解読を行っている[98]。彼らは人間の王を選定し、王が協力者である限り、技術提供をするという契約を結んでいる。これにより下級科学者達を外部に派遣しており、彼らは博士と呼ばれている。外部の権力に従う事を良しとせず、相手の武装解除を交渉の条件としている。墓所の内部には、ヒドラの培養槽もある[99]。また、墓所の地下内部 (主の部屋近く) の壁と床には音楽と詩を愛す、穏やかで賢い新人類の卵が[100]、はり付いている[101]。主を含む墓所全体が生きている。外壁の門扉の上には、まぶたのない一個の左右に動く目玉があり、威力の弱い光線を出して唯一の橋(外壁と同じ素材[102])を渡って来る人間を攻撃する[103]。目玉で攻撃できない巨神兵が来た時は(恐らく飛行機の空襲も)、目玉の上の外壁に一個の巨大な十字型の穴が開き、威力の強い光線で攻撃する[104]。また、墓所(主は不明)には自分の傷を塞ぐ力がある[105]。墓所と巨神兵が攻撃し合い、壁に一本の傷がつき[106]、墓所が傷を塞ぎ始めた時に、墓所の上にガンシップで不時着していたミトが再びその傷を攻撃した[107]
墓所が傷を塞ぎ始める前に、傷口から中に入ったナウシカとヴ王達は主の攻撃を受けるが、幽体離脱をしたセルムに守られ、ナウシカの指図で空堀に落ちた巨神兵が[108]、地下の壁に穴を開け内部に侵入し[109]、巨神兵によって主は握り潰され[110]、主と繋がる墓所そのものも崩壊した[111]。墓所の血は王蟲の血より更に青い[112]

腐海

腐海(英:Toxic Jungle、NWP:Toxic Jungle)
菌類からなる樹海で、蟲(むし)と呼ばれる異形の動物達が棲んでいる。原作の地図によると、大陸の西から北端にかけて拡がった後[24][25][26]、徐々に内陸部、東端及び南端に向かい面積を拡大し、従来の生態系や人類の生存を脅かす存在となっている(映画の位置は不明だが、原作同様に拡大中である)。木々は空気中に瘴気と呼ばれる毒ガスを放出する為、防毒マスクをつけねば人間や一般の動物が立ち入る事はできない。蟲や植物、粘菌といった種の枠すら超えた生物群集をなし、腐海ではいかなる菌類も単独では存在せず互いに共生寄生しあって複雑な生態系を構成しているとされる。原作の序盤 (映画も) では「火の7日間」の終結直後に自然発生したと語られている。
外部からの刺激により、蟲、特に王蟲(オーム)の大群が腐海の外へと暴走し、津波のように押し寄せる現象を大海嘯(だいかいしょう)と呼ぶ。大海嘯の後は蟲の死骸から新たな腐海が誕生する為、膨大な面積が一度に腐海と化す事になる[注 15]
原作の終盤では腐海は自然発生した環境ではなく、千年前の人類が創り出した人工的な汚染浄化システムで、数千年かけて大地を浄化する目的があると判明する[113]。全ての毒を無毒化したとき腐海は役目を終え、老化して崩れて清浄な大地が復活する。物語の時点で既にこのような土地が生まれているが、この事を「森の人」は秘密としている[注 16]。また人類及び腐海外の動植物は汚染された環境に適合するように旧世界の技術で改造されており[19]、浄化された土地で生きていく事はできない[注 17][20]。原作の伝承の「青き清浄の地」(つまり緑色の葉や茎を持つ草木が生えた完全に清浄な大地の事)は、腐海の尽きる所の先の、大陸の西端だが[115]、映画は、ラストシーンの腐海の底でチコの実から若木が芽生えているのが映る事から[116][117]、腐海の底が将来は「青き清浄の地」になる事を示唆している(原作の腐海の底は、マスクのいらない瘴気のない所と[118](上記の生物が改造された設定の為、厳密に言うとわずかに瘴気が残っていると考えられる)、マスクの必要な瘴気のある所があるが[119]、映画は生物が改造された設定がない為、腐海の底は瘴気がない[120][121])。
腐海の植物
植物と呼ばれているが、実態は巨大化した菌類である。菌糸を体の構成単位とする糸状菌が主であるが、植物体の構造や生態は従来の真菌類とは大きく異なっている。顕微鏡サイズの微小な種から種子植物並みかそれ以上に巨大に生長する種まで、その大きさは多種多様で、大型の種は一般に、地中深く張った菌糸の根と幹、枝、葉に分化した地上部を持つ巨大な樹木となる。
成木がつける「花」と呼ばれる胞子嚢や、発芽する芽から胞子を飛ばして繁殖する。胞子は常温で成長する[122]。原作でナウシカが胞子の飛ぶ様子を雪に例えている上、原作ワイド判第5巻と第6巻見返しイラスト(ムシゴヤシの解説)や映画から胞子が白い事が分かる。胞子から発芽してしばらくは大地や人間や動植物の死体(生きた植物に付着する事もある)を苗床として養分を得る従属栄養性であるが、生長後は葉緑素を持つを展開し光合成によって養分を得る独立栄養生活を営むようになるものもある。胞子の生命力は強く、腐海ではない場所にわずかでも胞子が入り込めばたちまち繁殖して(生きた植物(恐らく王蟲以外の生物の死体も同様。王蟲については下記の王蟲の項を参照)に付着すると2、3日で菌糸を伸ばし、その植物を内側から枯らし[64]、その後発芽する)、一帯は腐海に飲み込まれてしまう。この為、腐海周辺の人々は居住地に胞子を持ち込まないように注意を払っており、胞子は発見され次第、焼却処理される。腐海植物は燃えやすく熱に弱い(上記の風の谷の項及び後述の胞子を燃やす場面だけではなく、腐海から帰ってきた後、ナウシカとミトが服等から胞子を払い落し焼却した上、ガンシップを熱い水蒸気で消毒する場面もある[123]。また、蟲使いの村が腐海内の火山の火口の中にあり、村には地中の噴気を利用した空気の浄化装置がある[124])。上記の原作見返しイラストや映画の芽の中には白っぽい色のものがある。映画は枯れて石化した植物も白い。原作ワイド判第1巻のユパの発言によると、腐海植物(恐らくムシゴヤシ)の中には樹高が100メルテを超すものもある[125]
瘴気」と呼ばれる猛毒のガス状の物質を大気中に放出する為、腐海では従来の動植物は一切生息できず、瘴気は腐海の周辺に住む人間の健康や作物の生育にも深刻な影響を及ぼしている。人間や家畜が腐海に入る際は瘴気マスクと呼ばれる器具を身につけなければ、5分で肺が腐り死に至る[注 18]。上記の原作見返しイラストによると(映画も)、腐海植物が瘴気を出すのは、発芽し胞子を飛ばす時と、花が胞子を飛ばす時である。原作・映画共に瘴気は重く[132][注 19]、原作で(恐らく映画も)瘴気が届きマスクが必要なのは10リーグまでである[134]
瘴気の毒素は腐海の植物が地中の有毒物質を無毒化する過程で生じた二次代謝物であり、数百年かけて無毒な結晶になっていく。したがって原作・映画共にナウシカが城の地下室で育てたように (映画は父達の病気の治療法を探す為[135][42]) 、汚染されていない土壌及び清浄な水と空気だけで育ったものは瘴気を出さず、また大きくもならない[136]。原作の瘴気は土中の毒を無毒化する前に活性化させる[137]。腐海の植物はその土地を無毒化しきると下層から枯れて石化し砂になっていき、上層との間には空洞が生まれる。この空洞は約300年経つと瘴気が結晶化しきって清浄になり、瘴気マスクなしで腐海の外の生き物が活動できるようになる。また腐海の植物に「食われた」人工物も砂になり、やがて崩れてしまう。原作の腐海植物は瘴気または土中(恐らく水中も)の毒のない所では生きられない[138]
石化・崩壊を繰り返すうち空洞は上へと登っていき、登り切って腐海が役目を終えた後は小型の植物群となる[139](上記の原作の腐海植物が死ぬ設定及び[138]、人類及び腐海外の動植物の改造の設定により、小型の植物群にもわずかに毒が残っている模様)。原作で腐海の木々が午後の胞子(下記のムシゴヤシの項を参照) を飛ばす時に気流が生まれる。原作のナウシカは腐海下層部で、上記のあらすじ通りメーヴェから落ち、マスク等を失い気絶し、上着が破れ、ベルトが外れポケット (ポシェットの事) が落ち、彼女は王蟲により助けられた[140] (後にポケットは彼女が拾う[141]。腐海下層部から脱出する時テトを中に入れる) 。映画は腐海の中で、メーヴェで翅蟲からアスベルを救出後、彼女が後ろから翅蟲の体当たりを受け、マスク等が外れ気絶し、彼と共にメーヴェごと墜落した[142][143](この後の2人のマスクは下記の瘴気マスクの項を参照)。原作のナウシカ達はその後脱出する時軽くする為、ナウシカもアスベルも下着、長ズボン、靴、ポケットだけの姿で (セラミック刀とメーヴェに収納した武器は、翅蟲達に襲われた時に失った模様) 、アスベルは長剣[144] (彼の長銃は下記の小道具の項を参照) を置き[145]、前述の腐海の風にメーヴェを乗せ脱出する[53][注 20](映画も映ってはいないが、同じ方法でナウシカ達は腐海から脱出した模様[注 21])。
ムシゴヤシ
代表的な腐海植物。王蟲が好んで食べる事からこう呼ばれる(恐らく漢字・平仮名の表記は「蟲肥やし」)。新しい腐海ができる時はムシゴヤシが先駆的に成長し、その後小型で多様な植物群がゆっくりと育って、多様な腐海の生態系を形成していく。成木は光合成を行い、上記の原作見返しイラストによると、最大樹高は50メルテ(作中の単位)に達する。原作・映画共に[注 22]、ナウシカが「午後の胞子を飛ばしている」と言っており、1日の間に胞子を飛ばす時間が決まっている事が分かる。
ヒソクサリ
猛毒の腐海植物。名前にヒソと付く事からヒ素と同程度の強さの毒を持つ事を示唆している。土鬼軍が生物兵器として利用を試み、品種改良し、繁殖しないように改造され[137]、蟲さえも死に至らしめる特殊な瘴気をまき散らす[149][137]。その後、凍結保存され、眠っていたはずの種苗が突然変異[122]、成長し始め粘菌状になり[150]、暴走し大海嘯の引き金となった。
粘菌
この世界における粘菌は、腐海に生息する、移動能力を持った細胞群体[注 23]である。群で生活し、老化したり餌がなくなると球状に集まって休眠する[133]。この球は時が経つと弾けて胞子を放出する[151]。粘菌が感情を持っている描写がある[152]。原作のみの登場。
変異体の粘菌
土鬼軍が兵器として培養し、品種改良したヒソクサリの苗が突然変異を起こし[122]、生まれた粘菌[150]。爆発的な増殖速度と極めて短い寿命を持つ[122]。冷気に強く、冷凍容器の中及び氷室 (ひむろ) の中で変異し、成長できる[153]。変異体の瘴気の中でも他の腐海植物は成長する上、通常よりも成長が速い[154]。変異体が意志や知能、感情を持っている描写がある[155][156]。原作のみの登場。
辺境のマスク等も効かず[157]、蟲の脳を侵し、狂わせ、蟲同士が殺し合う程の強毒の瘴気をまき散らしながら[158]、巨大なアメーバ状の体(変形体[159])で周囲の物を飲み込み、更には大海嘯の直接的な引き金となった事で土鬼の国土に壊滅的被害をもたらした。最終的には飲み込んだ王蟲の群に付着していた腐海植物の苗床としてその大部分が吸収され、腐海生態系の一部として取り込まれる形で安定化し、通常の瘴気並に弱毒化した[160]
蟲(英:Bug)
腐海に生息する動物の総称。作中における用字は「蟲」であり、腐海以外に生息する昆虫などは「虫」と表記され、区別されている。
王蟲(オーム)のように巨大なものから微小なものまで、多種多様な大きさや形態のものが存在する。その多くは体節制をとる外骨格の体に多数の関節肢を具えた、現生の節足動物に似た形態をしているが、は横開きではなく脊椎動物のような縦開きである。
生息空間を基準に「地蟲」(じむし)[67]翅蟲」(はむし)[67]管蟲」(くだむし)と3種類に大別される。翅蟲は2対以上のを具えた飛翔性であり、地蟲と管蟲は地上棲か地中棲である。水中で活動できるものもいる。原作は瘴気の無い所では長く生きられない[161][注 24]。蟲は基本的に卵生である。体の成長に合わせて脱皮を繰り返すが、変態に関しては(完全変態)するものから(不変態)型まで様々なタイプがいる。食性に関しては、他の蟲を対象とした狩りをしない、すなわち捕食性の低い種が多いが、中には高い種もいて、作中にも狩りの描写がある。蟲は強い光や高い音に敏感で、閃光弾(光弾)や蟲笛や鏑弾といった道具で、一時的に活動を停止させたり、行動をある程度誘導する事もできる。
腐海の植物と並んで、蟲は腐海生態系の主要な構成要素であると共に、人々が容易に腐海に踏み込めないように配置された守護者でもあり(特に王蟲は)個体や種をも (時空も[162]) 超えた超個体意識集合精神)を形成している[163][162]。大型の種は一般に攻撃性が強く、種類を問わず他の蟲が外敵(主に人間)によって傷付けられると群をなして攻撃を加える為、腐海のほとりで暮らす人々の間では蟲を殺す事はタブーとされている。一方で危害さえ加えられなければ人間が腐海に侵入しても全く意に介さない。
王蟲(別表記:オーム[164][165]英:Ohmu、NWP:Giant Gorgon)
最大の蟲。現実世界の等脚類(ワラジムシ目動物)を巨大化したような外見をしているが、整然と並んだドーム状(半円形状)の複眼を第三節と第四節に具えている点では大きく異なる。水中でも活動できる地上棲で、卵生で、無変態型の脱皮をし、捕食性の低い部類に入る。腐海の“大木”であるムシゴヤシを好んで食べる。
卵から孵化した50cm程の幼生(例:原作・映画共に夢の中の回想場面で幼いナウシカと遊んでいた幼生(赤ん坊[36]))は脱皮を繰り返して成長し、成体は体長70mを超える[67]。十数節の体節からなる濃緑色の体に14個の眼と多数の歩脚を持つ[166]。眼の色は普段は青いが[55]、怒ると赤くなり[166]、また気絶すると灰色になる[55]。体液の色は青[注 25][167]。口腔内には直径数cmの糸状の金色の触手が無数にある[168]。原作は消化管内壁からは酸素を含む「漿液(しょうえき)」と呼ばれる液体を分泌し、人間は肺に漿液を満たす事で液体呼吸が可能となる[169][注 26]。原作は王蟲の血には蟲の怒りを鎮める力がある[171]。原作は王蟲の死体に付着した腐海植物の胞子が、1日で大木に成長した事から、王蟲の血の中に、植物の成長を促す成分が入っている事を示唆する場面がある[172]
表皮は非常に堅牢かつ弾性に富み、脱皮の抜け殻は装甲板、刃物や甲冑に加工される。原作・映画共に、ナウシカが王蟲の抜け殻の一部を持ち帰る為に、セラミック刀を突き刺そうとしたが、刃先が欠けただけで抜け殻に傷はつかなかった[173][174]。その後、1個の抜け殻の眼の周りに1個の銃弾の火薬をまいて爆破し、セラミック刀を使い取り外して持ち帰った[175][176][177]。王蟲の抜け殻から削りだした刀剣はセラミックの物よりも軽く[178]、トルメキア装甲兵(親衛隊)のセラミック甲冑[179][180](クシャナの鱗状の甲冑は、原作ワイド判第3巻表紙は映画の装甲兵同様銀色。映画は金色)さえも貫通する切れ味を持つ。抜け殻の眼は透明なドーム状で、ゴーグルレンズやガンシップの風防に利用される。原作の300年前の大海嘯は、古代エフタル王国の王位継承を巡る内乱によって増大した武器の需要に応える為に王蟲が乱獲された事が原因だった。狩猟方法は不明。原作・映画共に、王蟲の皮の剣を使用する場面があるのは、ナウシカ(原作の長剣は元々彼女の物。映画で彼女が使った長剣は父の物)とユパ(長剣と短剣)。ナウシカが出陣時に、飛行帽の上に恐らく王蟲の甲皮の額当て(風の谷の紋章のレリーフ付き[52][181])(原作ワイド判第1巻表紙でも額当て姿)と、上着の下に王蟲の甲皮の胴ヨロイと[52][181][182]、袖の下に手甲[52][181][182]をつける(ちなみに原作でユパも手袋(袖)の下に同じ材料の手甲をつけている[183])。
ムシゴヤシを食べ進んだ跡は森の中にトンネル状の空間となって残り、「王蟲の道」と呼ばれる。
種のレベルでの超個体意識を具えており、その意識は時空を超え[162]、比較的高度な知性をも具えている為(原作・映画共に蟲の中で知性を具えているのは王蟲のみ[64])、思いやり、慈しみ等といった精神文化を有している。その慈しみは蟲を攻撃した人間にも及ぶ為、憎しみに駆られその人間を殺してしまった事を悲しむ[184]。念話(テレパシー。映画資料集の成虫の解説には精神感応と記載[67])で人間と対話したり(原作で一度だけ念話の力を持たないアスベルに念話で話しかける場面があった[162])、他種の蟲に指令を下して行動を制御する事もできる[163]。原作でナウシカに念話で話しかけた時、昔から (彼女の子供の時から) 彼女を知っていたと言った[162]。怒った際の攻撃性は強く、群をなして暴走し、人間の居住地に甚大な被害をもたらす。エフタルや土鬼の土着の宗教には、畏敬の念を籠めて王蟲を神聖視する思想がみられる。原作では (映画も[185][164]) 王蟲の怒り及び大海嘯の事を大地の怒りと表現する事がある[186]
原作の終盤で王蟲は自然発生した生物ではなく、千年前に人工的に造り出された浄化の為の人工生物と判明する[187]。ナウシカは墓所の血液と王蟲の体液が同じだったと独白している[188][189]。原作で下記の飛行ガメの項の出来事の後、囮の子をナウシカが群に帰し、その後彼女が「私が知る限り12回は脱皮する王蟲の子を捕らえる事は不可能。腐海の中では」と言った[190]。後に蟲使いが腐海で手に入れた卵の殻のかけらを使い、墓所の技術で眠らせたまま培養した子を囮にした事が判明する[191][192]。原作・映画共に夢の中の回想場面で、幼いナウシカと腐海の外にいた幼生が、大人達に捕まった事から、腐海の外にいる幼生は成虫のいない所では捕まえる事ができるし、念話で成虫を呼ぶ事もない模様。原作の囮の子の念話の有無は不明だが、映画は(下記の飛行ガメの項を参照)ナウシカが夜に成虫の群の上をガンシップで飛びながら「誰かが群を呼んでいる」と言い、その後囮の子を発見するので、囮の子が念話で成虫の群を呼んだ事を示唆している[193][194]。映画の腐海の中でペジテ市民が囮の子を捕まえた方法は不明。原作で後に幽体離脱をしたナウシカは囮になった時の傷あとのある子と腐海の中で再会、その時この子は少し大きくなっていて、幽体離脱をしたセルムがこの子に頼み、彼女とミラルパとセルムを乗せて彼女が行った事のない腐海の尽きる所の近くまで運んでもらう。この時ミラルパは死んで霊体になっている。その後3人はセルムの案内により、腐海の尽きる所及び[139]、その先の青き清浄の地に行き[115]、そこからミラルパは彼岸に旅立った[195]
映画における王蟲の鳴き声は布袋寅泰が演奏するエレキギターの音が使われている[196]
大王ヤンマ
人の身長と同程度の体長の翅蟲で[68]、細身の体に同形同大の翅を持つ。青緑色の体に2対の翅を持ち[68]、脚は4対で、赤い眼は頭部側面の大きな1対の他、頭部側面の小さなものを1対持つ個体と、茶色がかった緑色の体に4対の翅を持ち、脚は多数で、赤い眼は頭部側面の大きな1対の他、頭部前面に横一列に並ぶ小さなものを5つ持つ個体がいる(体、眼の色はどちらも映画版[197])。クチバシ状の口器を持ち、口腔内には舌のようなピンク色の器官がある。活動の際には、身体からきしむような音を発する。「森の見張り役」と呼ばれ、腐海に何らかの異常が起こった時、他の蟲を呼び集める働きを持つ。人間を攻撃する王蟲等に随伴する事が多いが、自ら人間を襲う描写はほとんどない。ヤンマに似ている[68]
ウシアブ
翅蟲の一種。赤茶色ないし紫色の丸い体に2対の翅を持ち[164](赤茶色の体は原作[198]、赤茶色ないし紫の体は映画版[199]。原作・映画共に赤い眼[198][199])、翅を広げた幅はメーヴェの全幅の2倍程。縦に開く大きな口を持つ。赤い眼は頭部側面のやや大きな1対の他、頭部前面に横二列に並ぶ小さなものを7つ持つ。8本の脚を持つ[164]。水辺に産卵し親が卵を守る習性がある。また危機を感じるとスズメバチのように歯を噛み鳴らし、触角を震わせて仲間を呼ぼうとする。牛と同程度の体長である[164]
映画は腐海に侵入後蟲に襲われ、風の谷に落下したトルメキアの大型船に潜んでいたが、ナウシカが蟲笛を使って森に帰した。
なお、実在するハエ目アブ科(アブ属)(英語版)の昆虫の1種であるウシアブ(学名Tabanus trigonus)とは無関係。
ヘビケラ
や蛇のように細長く上下に平たい体(原作は赤茶色の体[200]、映画版は背は紫、腹は灰色[201])に2対の翅を具えた大型の翅蟲で、全長は数十mに達する。脚はなく、赤茶色の頭部 (原[200]・映[201]) に昆虫の大腮(おおあご)のような巨大な赤茶色の状の器官を具え、尾端には映画はオレンジ色 (場面によっては体と同じ色[201]) の状の突起がある。オレンジ色の眼は頭部側面の大きな1対の他、頭部前面に横一列に並ぶ小さなものを3つ持つ(原作の突起の色は不明。原作・映画共にオレンジ色の眼[200][201])。飛翔速度は航空機であるバカガラスより速い[202]。群で移動する前に大量の卵を産み残す習性がある。ミノネズミの成虫[64]
ミノネズミ
地蟲の一種で、ヘビケラの幼生[64][203]。「」というその名の「蓑」は、頭に密生している黒い毛に由来する[204][64]。鼠のように地面を走る。頭部に白くて小さいが、ヘビケラと同様に鎌状の器官を具えている。赤い眼は、ヘビケラと同様に頭部側面の大きな1対の他、頭部前面に横一列に並ぶ小さなものを3つ持つ。焦げ茶色の体(毛と体、眼の色は映画版[143])。脚は5対。群で行動し、外敵に対しては跳びかかって攻撃する。
映画に登場し、資料にはヘビケラの幼生という記載がある。原作にはヘビケラの幼生という記載はないが、似た形態の地蟲が登場[205]

腐海の住人

蟲使い(英:Worm Handlers)
蟲を操り、(蟲が何かを探索する時は、恐らく視覚も使うだろうが、嗅覚も使う[206])遺跡や墓所を探索して金目の物を探し当てるのを生業にしている。強烈な悪臭と、死体を好んでまさぐり金品を盗る事、探索用の蟲を連れている事から、一般の人々には忌み嫌われており、ナウシカも当初は差別的な発言をした。腐海内(砂漠近く)の火山の火口の中の、地中の噴気を利用した空気の浄化装置を備えた、岩穴に住んでいる[124]。蟲使いが蟲を操る時は、「チッチッ」という音を出す[207]
大ババはエフタルの武器商人の末裔であるとの伝承を伝えているが[208]、ユパは森の人が蟲使いの祖であるとの伝承も伝えている[209]。300年前は11の支族が存在したが、長年の間に3つの血が絶え、物語時点では8支族である。子孫を残す為、自分達の子供だけでなく戦災孤児も育てている。
トルメキア戦役ではトルメキア軍クシャナ支隊にコマンドとして雇われた者がいた[27][注 27](クシャナ支隊がペジテに侵攻後、彼らがペジテの警備をし[211](恐らく支隊が土鬼に向かった後も一部が残っていた))、一部がクシャナと共に行動しラステルの持つ秘石の探索をした[212]他、蟲使いが土鬼の技術で培養した囮用の王蟲の子を土鬼軍に売っていた[191][192]。終盤では、各部族から1人ずつ選ばれた屈強な若者達がシュワに向かうナウシカと行動を共にした。
独特な形状のマスクとヘルメットを着用しており、人界でこれを外し顔を出す事は不吉な事とされている。映画にだけ登場するトルメキア軍のコマンド兵が似たデザインのヘルメットとマスクを着用しているが、彼らは蟲使いとは無関係である。
蟲使いは蟲を使うが、同時に深い愛情をもっている為に森から許されているという[213]。原作のみの登場。
森の人(英:Forest People)
火を使わず、蟲の腸を衣とし、蟲卵を食べ、蟲の体液で作った泡を住処(テント)とする[209]。彼らのマスクは腐海の外の人々の物よりもっと高性能である。ユパさえも実在した事に驚いた程外界と接触を持たず、ある種の伝説とされてきた。300年前の大海嘯の時森に入った(腐海の奥底[214]エフタル王国の末裔で、彼らを導いた青き衣の者の言葉を今も守っている[215]。蟲の卵は蟲に頼み少しだけもらうのだと言う[214]。腐海の中の蟲の巣の中に、旅の途中の森の人がテントを張っている場面があり、そのテントにタービンを使った通風と浄気の装置が繋がっている[216]
蟲使いの祖という伝承があるが[209]、長の息子のセルムは「私の祖父と母は蟲使いの出です」とも語っており両者の関係の深さが示唆されている[213]。蟲使い達は森の人を畏れ敬っており、森の人の指示には速やかに従う。ユパは最も高貴な血の一族という伝承があるとも言った[209]
土鬼の貯蔵庫(庭園)に何度も人を送り込んでいるが、全員が主に取り込まれて庭園で生涯を終えている[217]。庭園の主の発言によると、庭園に来た森の人は園丁(えんてい)になったらしい[217]。原作のみの登場。

人工生命体

巨神兵(英:God Warriors、Giant God Warriors、Giant Warriors、NWP:Fire Demon)
火の7日間」で世界を滅ぼしたとされる巨人。物語時点ではそのほとんどが腐海で化石となっている。原作・映画共に遺伝子工学と機械工学の結合により生まれた[67]
ペジテ市の地下で発見された骨格は化石化しておらず、鉱夫が秘石を動かし肉体の生成が始まった為、秘石を外し成長が途中で止まった後、破壊を試みたが失敗[218]トルメキアの侵攻を受けるきっかけになった。後に土鬼によって持ち去られ、人体複製技術の応用で肉体を完成される。秘石を持っていたナウシカを母親と認識し[219]、彼女と共に墓所に行く途中、彼女から「オーマ英:Ohma)」と名付けられ[220]、最終的に墓所の主を握り潰して息絶えた[221]。映画は秘石は出てこない他、名前も出てこない。原作は超硬質セラミックの骨格[73]、映画資料集はセラミックの骨格と合成タンパク質の肉体[67]。原作・映画共に寝食は取らない。原作第1話の冒頭文の「火の7日間」と呼ばれる戦争によって、都市群は有毒物質をまき散らして崩壊したという記載と、映画でナウシカが「(毒で)汚れているのは(風の谷を含む世界中の)土[21][22](の表層)」「人間が(世界中の井戸水の貯水池等の地表の水を)毒水に変えた」と言っており、原作は口[222]と額[223]から、映画は口[224][225]から放つ光線は有毒である事を示唆している。原作は念話と言葉で話すが、映画は話さない。原作は肩と背中に複数の突起があり空を飛ぶが[226]、映画オープニングタペストリーの千年前の世界の「火の7日間」と思われる絵の途中の、巨神兵製造場面等の背中等の突起[注 28]、壊れた街の上空を飛ぶ鳥のような姿の巨神兵らしきものの絵を除き[229][227]、本編は化石の肩等[230][231][232]及び胎児の背中の突起[233][234][235]以外に突起はなく空を飛ばない。
ヒドラ(英:Heedra)
旧世界の技術で造られた不死身人造人間で、かつて初代神聖皇帝が土鬼を征服した時に従えていたと伝えられている。原作のみの登場。
皮膚はサボテンのようにとげがあり首がなく、ドーム状の頭の正面には小さな三つの目がある。手足の指は、3本ないし4本。人の2倍程の巨体。中枢 (頭部) を破壊されると身体が溶けるが[236]、身体に大きな損傷を受けても、中枢を破壊されなければやがて動き出す[237]。知能は低い。言葉を話す事はできない。土鬼の庭園庭園の主に仕え農夫として働いている[238]。前述の庭園では、何も被らず、ランニングシャツと長ズボンに、素足である。
墓所を出たナムリスが、12匹だけ外に連れ出し[239]、兵士として従えていたヒドラ及び墓所の中のヒドラは (中にいたヒドラは墓所の崩壊と共に死亡)、もとは父親である初代神聖皇帝が上記の庭園から数匹連れ出したものである[240]。土鬼平定後は初代神聖皇帝がヒドラを墓所の中に入れ、使用を禁じたが[239]、ナムリスは秘密裏に墓所の中で量産(培養[99])と調教を進めていた。ナムリスに連れ出されたヒドラは、唯一の弱点である頭部への攻撃を防ぐ為に面鎧をつけており[241]、その上に一つ目の神聖皇帝の紋章が入った頭巾を被り[241]、上半身は裸で長ズボンに、素足である。怪力がある。こん棒のような武器を持つ者や長剣を持つ者もいる。ナムリスに命じられたヒドラ使いにより[242]、土鬼にいる人々の前でナウシカを捕まえようとしたヒドラも、彼女が囮になる為メーヴェで飛び立った後に[243]、着陸していた船から出てきたアスベルが弱点を人々に教え[244]、倒された模様。
ヒドラ使いは、歯に細工を施して出す「チッチッ」という人間には聞こえない高音域の音で制御する[245] (ナムリスも同様にヒドラを制御する場面がある[246]) 。餌は流動食で (時には人間の死体を、流動食に加工して食べさせる事もある[99])、漏斗状の器具を頭頂部に挿して流し込む[247]
人間も手術(肉体移植)をする事で、ヒドラと同じ不死身の体を得る事ができる。初代神聖皇帝や皇兄ナムリスや墓所の教団が不老不死を得る為にその手術を受けた。その場合、記憶や知能はベースとなった人間のものが受け継がれる。頭部を破壊されない限り死ぬ事は無いが、苦痛は人間だった頃と同様に感じる。

伝承

青き衣の者
作中世界で伝えられている伝承、予言。多少の差はあるが「青い衣の者が金色の大地に現れ、人々を緑の清浄の地(青き清浄の地)へ導く」という内容である。
白い翼の使徒として土王の時代に土鬼の地で盛んに語られていたが、神聖皇帝によって異端、邪教とされた[91]。しかしその後も密かに語り継がれており、青き清浄の地へ導く救世主とも[248][215]、極楽への案内人[249] (死神[250]) ともされている。鳥の人とも呼ばれる[251][注 29]
森の人は青き衣の者に導かれて腐海へ入ったと語り継いでおり、道を指し示す者とされている[215]
ミラルパは、バラバラだった帝国を僧会と自らへの信仰心でまとめ上げた為、異端である青き衣の者が現われると、そこから帝国が崩壊するという危機感を募らせており、青き衣の者を自称する者の出現の度に容疑者を処刑していた。
この伝承は映画は一度、原作は二度にわたりナウシカによって具現化される。原作の一度目と[253]、映画[254][255]に共通する事象は、青き衣は王蟲の血に染まった服である事と[256][257][258]、金色(こんじき)の野は王蟲の金色の触手である事[259][260][261]。原作の二度目においては、青き衣は墓所の血(王蟲の血よりもさらに青い)に染まった服であり、金色の野は夕陽を浴びて金色に見える灼(や)けただれた土鬼のシュワの大地[112]。原作の一度目にナウシカの事を伝説の具現と言ったのは、土鬼の盲目のマニ族僧正[262](そうじょう)、二度目は土鬼の僧官チヤルカ[112]
映画は風の谷の伝承である。映画タイトルバックは背景が青いので白い服で白い翼のある女性[227][263]、オープニングタペストリーも白い翼の青い服の空飛ぶ女性[264][265]、本編は風の谷の城のジルの部屋の壁の旗に金色の鳥を連れた金色の服の男性[266][267]、盲目の大ババの想像も橙色の鳥を連れた青い服の男性[254][255]として描かれている。映画で伝説の具現と言ったのは大ババ[254][255]

技術

原作・映画共に、文明崩壊によって多くの科学技術が失われており、電気や電子機器、内燃機関等は使用されていない。原作・映画共に、飲料用の上水道を使う場面はないが、井戸や風の谷の人工の貯水池や堰(上記の風の谷の項を参照)が出てくる他、原作は風の谷の小さな風車小屋の壁に水道管らしき物が、映画は風の谷の小さな風車小屋の壁に樋がつき(映画の風車は地下水をくみ上げているが、風車が止まっている為樋に水は流れていない[268][269])、『水彩画集』の映画の設定に、風の谷には注水槽があるという記述がある[270]。乗り物は、旧世界の科学技術を受け継ぐ高性能な「船」または「艦」と呼ばれる飛行機械が盛んに利用されているが、エンジンは旧世界の遺物であり新造する事はできない。陸上は、映画におけるトルメキア軍の戦車以外はトリウマ等の動物を利用する程度しかない。原作は、トルメキア人が毛長牛に引かせた車や、輿(特に貴族)(土鬼の長老である僧侶がこれよりもっと簡素な輿を使用する場面もある)を使用する場面もある。電話や無線等の通信技術も失われており、船上は、信号旗や探照灯によるモールス信号のようなものや、伝声管等を使ってコミュニケーションを取っている。旧世界の遺物の軽くて錆びない超硬質セラミックが[67][271][注 30]、重くて錆びる金属に代わる一般的な素材として、刃物や甲冑、航空機等に使用されている。また、シリウス等の星の名前(映)や方角、ヴァルハラ等の神話(原)に関する伝承は残されており、さらに活版印刷も普及している。

小道具

瘴気マスク
腐海の瘴気を防ぐ防毒マスクで、地域によって様々な形態がある。映画資料集は瘴気マスク[67]、ロマンアルバムは防瘴マスク[64]。人間用だけでなく、各種の家畜用の物もある。
原作・映画共に全てのマスクが、かつての遺伝子工学が生んだ薬草トリツユ草(この草は風の谷に自生する)から作られる活性炭を用いる[64]。辺境のマスクは比較的毒性の強い瘴気にも通用する。腐海の外の人々のマスクは2種類の形があり、口と鼻を覆うのみの物と、頭巾状で目だけ出す物がある。原作・映画共にナウシカを含む風の谷の人のマスクは前者の物で、原作のアスベルも同様に見える(アスベルの物は場面によっては首まで覆っているようにも見える)。映画はアスベルを含むペジテ市民全員が後者の物と思われる。原作は腐海下層部で、上記の腐海の植物の項の出来事により、ナウシカがマスクを失った為[140]、腐海下層部から2人の脱出時、アスベルのマスク(浄化装置が両耳の辺りに1つずつ付いている)を[272]、口と鼻を覆う真ん中の部分から半分に切り2人で使った[145]。映画は腐海の中で、上記の腐海の植物の項の出来事により、ナウシカのマスクが外れた後[142][143]、流砂により2人が腐海の底に落ちる直前に、アスベルが彼女のマスクを拾ったので[273][143]、原作同様に腐海から2人の脱出時、彼女は自分のマスクをつけた。
原作のトルメキアには簡易マスク重マスクがあり、重マスクはマスクを着けたまま水を飲んだり、より強い毒性の瘴気でも呼吸できるが、重マスクを長期間使う時は訓練が必要[274][注 31] (映画には (簡易マスクは不明だが) 重マスクは出てこない) 。
土鬼では通常のマスクも使うが、通常のマスクに空気瓶を取り付け、より強い毒性の瘴気でも使えるようにした物もあり、後者は飛行ガメに乗る時に使う模様[276][注 32]
蟲使いのマスクは独特な形をしている。
森の人のマスクは頭全体を覆う物であり、腐海の外の人々の物よりもっと高性能である。
蟲笛(英:insect charm)
鏑弾
光弾
いずれも蟲が音や光に敏感な事を利用した護身用の器具。蟲笛(むしぶえ)や鏑弾(かぶらだま)は音で、光弾(原作の振り仮名はこうだん[278]、映画の台詞等ではひかりだま[42])は閃光で感覚を麻痺させたり、注意を引いて誘導したりする。
光弾は工房都市で生産される重要な交易品である。原作で一度だけ[279](映画資料集も[67]ストロボ光弾と表記。光弾は手の平に乗る直径40mm位の大きさの丸い閃光弾で[42][52][181]、原作・映画共にメーヴェの中に入っている物を機体中央下面から落として使う。原作ではアスベルが最後の一個と言いながら手りゅう弾のように投げた[280]。映画で一度だけトルメキアの自走砲を乗っ取る為に、城オジが少し大きな光弾を投げた。
映画資料集(恐らく原作も)の蟲笛は、風の谷では各自の手作りで、1つ1つ音色が異なる[67]。蟲笛はメーヴェに乗っている時は笛本体を持ち、地上にいる時は笛についている紐を持って回転させ、気流で鳴らす[64]
鏑弾は音を出し長銃で使う銃弾[67][52][181]。原作のナウシカが使う鏑弾は、風の谷の城オジの手作り[281](恐らく映画も)。原作で一度だけナウシカが、土鬼の戦場で敵の乗る毛長牛を混乱させる為に、上着の胸の弾薬帯の鏑弾を全て使う場面もあったし、一度だけ土鬼の地でナウシカが気絶している間に、そばにいたチヤルカがチククの手を借りて、彼女の上着の胸の弾薬帯の1個の鏑弾と彼女の長銃を使い、上空を飛ぶ仲間の乗る飛行ガメに合図を送る場面もあった。映画は鏑弾(の音)の事を蟲封じの銃(銃声)と呼ぶ[282][283]
蟲笛と鏑弾と光弾及び、狼煙弾(のろしだま)(煙を出し長銃で使う信号用の銃弾[67][52][181])は、辺境諸国の住人が腐海に入る時しか使わない。風の谷で使う長銃は連射できる他国の銃 (原作のアスベルの長銃[284] (腐海下層部でメーヴェでナウシカと共に翅蟲から逃げる時、彼が蟲を撃った為、彼女が蹴り失った[285]) 、映画 (恐らく原作も) のトルメキアの突撃銃 (長銃[67]) 等) とは違い、単発レバーアクションである[67][52][181]。また風の谷の長銃は、ライフルではなく、有翼弾を使う[52][181]。ちなみに、原作のメーヴェに収納した長銃は、上記の腐海の植物の項の通り蟲に襲われた時に失った模様。

物語世界では船または艦と言えば飛行機械を指す。英語版では"airships"と呼んでいる。登場する船はいずれも噴射式のエンジンを備えているが、その製造技術は既に失われており、遺跡から発掘した物や廃船から回収した物を利用して船を建造している。

なお水上を航行する船舶に関しては、トルメキア第2軍の強襲揚陸艦や、また大河を渡る為に門橋が使用される描写があるのみ。水上の船舶は原作のみの登場。

メーヴェ(英:Mehve)
辺境の風使いが使用する小型ジェットグライダー。強力な小型エンジンを1基備えており、1人乗りだがもう1人乗せる事も不可能ではない。原作・映画共に機体は白。
作中では「凧」とも呼ばれており、エンジンは過去に製造されたメーヴェの物を使用している。原作は翼と逆U字形の手すり(操縦把[286])を分解できる模様で[287] (映画は翼と逆U字形の手すりを折り畳み[288]) 、原作・映画共にバージの翼の中に収納できる[289][288]。原作・映画共に風の谷のガンシップがワイヤーで曳航している場面もある。原作・映画共に使用している場面があるのはナウシカだけである(ただし原作のエフタル王国の回想場面を除く)。
ガンシップ(英:Gunship)
小型の戦闘機の総称。風の谷やペジテ市を初めとした辺境諸国はそれぞれ形態の異なるガンシップを所有している。求めに応じて族長がトルメキアの戦争に参戦する事を引き換えにトルメキアから自治権が保証される程強力な戦力となる。ガンシップ自体の積載量は少ない為、食料・弾薬や従者はバージと呼ばれるグライダーを曳航して運ぶ。映画は下記の2機しか登場しない。
風の谷のガンシップは2人乗りで建造は約100年前。無尾翼機で機首に大型の単発ロケット砲2門と機銃2門を備える。映画は城内での収納及び[290]、バカガラスでの輸送時に翼を畳んだ状態で映る[291]。原作はトルメキア戦役ではナウシカが操縦しミトが同乗、クシャナ支隊壊滅後はミトやアスベルの操縦で、城オジやクシャナ一行、蟲使い達の乗るバージと共に彼らの足として使われた。最終的にはシュワでエンジンを損傷し、墓所の上に不時着[292]、墓所の崩壊に巻き込まれて喪失した[293]。映画はバカガラスから積んでいたこの機体に乗り移り、ナウシカが操縦しミトとクシャナが同乗していた。後にミトが操縦しユパが同乗していたが、途中でユパはペジテのブリッグに乗り移った。最後は着陸した風の谷外縁の砂漠で、王蟲の群に踏み潰された[294][295]。映画の塗装はベージュ色。
ペジテ市のガンシップは1人乗りで、2門の機関砲とコクピット正面の大きな透明ドームが特徴。原作はアスベルがクシャナの戦隊を襲撃する為に用いたが、クロトワの操縦する装甲コルベットに撃墜され喪失した[296]。映画も原作同様にアスベルがクシャナの戦隊を襲撃する為に用いたが、クロトワが乗っていないコルベットに撃墜され喪失した[297][298]。映画の塗装は赤。
バージ
エンジンを持たない小型貨物用グライダー で、機首中央の窓の下にフックが付き、ガンシップがワイヤーで曳航する。原作はミト以外の城オジが乗り、風の谷のガンシップが曳航していたが、ペジテのガンシップとの空中戦でワイヤーが切れた。その後腐海に不時着し、ガンシップにワイヤーを繋ぎ直した。映画はミト以外の城オジが乗り、バカガラスが曳航していたが、ペジテのガンシップとの空中戦でワイヤーが切れ、フックが壊れた。その後腐海に不時着し、城オジがフックを直し、ワイヤーを風の谷のガンシップに繋いだ。原作・映画共に翼の中にメーヴェを収納できる。原作・映画共に風の谷の所有(原作はペジテを除く他の辺境諸国も所有)。映画の風の谷のバージは翼を畳んだ状態で、城内で収納されている[290]。映画の塗装は明るい茶系。
ブリッグ(英:Brig)
大型貨物飛行艇。原作はトルメキア戦役に参戦した辺境諸国の機体や、蟲使いの所有する機体等が登場する。原作はトルメキア侵攻後、ラステルを含み、女性と子供だけのペジテ避難民の使用時、トルメキアの追撃をかわす為腐海に入り、蟲を殺した為蟲に襲われ、風の谷近くの腐海上空でガンシップに乗るナウシカとミトに遭遇、ナウシカ達が腐海の外に誘導しようとしたが、船の中にまで入り込んだ蟲のせいで片方の翼が折れ、腐海の縁で墜落、爆発炎上した[76]。原作のペジテのブリッグの、機首・機体側面・補助翼の正面に紋章がついている。映画は原作と違い中盤で1機登場し、ペジテの男女と子供の生き残りが使用。映画の塗装は赤茶色。
戦列艦
バカガラス と通称される、トルメキアの大型輸送機。機首に観音開きの大型扉を備え大きな積載量を持つ他、胴体や翼に多数の銃座・砲座を持つ。映画は装甲兵 (親衛隊) が乗っており[299][300]、谷に来た時もペジテに向かう時もクシャナが装甲兵と共に乗り行動していた[301][302]。谷に来た時小さな風車 (井戸) の1つを壊した[303]。ペジテに向かう時ナウシカとミトが乗り、船尾中央の窓の下にフックが付き、他の城オジの乗るバージをワイヤーで曳航していた[304][305]。だが、ペジテのガンシップとの空中戦でワイヤーが切れた。機体の爆発寸前に、前述の3人は積まれていた風の谷のガンシップに乗り移った。原作・映画共に塗装は黒。
装甲コルベット
コルベットと通称される、トルメキアの大型戦闘機。機体の前後に主翼を持つタンデム翼機。漫画はクシャナ及び親衛隊[306] (後にクロトワも) の乗機である。映画はコマンドが乗っており[307][308]、風の谷に来た時クロトワも乗っていた様でコマンドと共に行動していた[309][300]。ペジテに向かう時クシャナの代理で風の谷にいた為クロトワは乗っていない。映画の塗装はブルー系。
重コルベット
トルメキアの王族が乗る超大型戦闘機。装甲コルベットより大型で、同じくタンデム翼機。火力や装甲も強化されている。原作のみの登場。
大型船
トルメキアの超大型輸送機。バカガラスを2機繋げた位の大きさで、コルベットと同じくタンデム翼機。巨神兵とペジテの王族であるラステルを輸送するという重要な役割を負っていたが、何らかの理由(後述)でコントロールを失って腐海に侵入し蟲を殺してしまった為、怒り狂った蟲に襲われ、夜明け前に迷い込んだ風の谷で不時着を試みたが、コックピットに群がった蟲で前が完全に塞がれ見えなかった事、それに伴い蟲への対応やパニックで操縦がおろそかになっていた事、嵐の音やエンジン音で、メーヴェに乗るナウシカの警告が聞こえなかった事と様々な不運が重なり、崖に激突して爆発、炎上した。エンディングも同型の機が多数登場し、クシャナ達生存者を風の谷へ迎えに来ている。風の谷での墜落については、クシャナが巨神兵の本国移送命令をその重量から実行不可能と結論付けており、過積載が原因であった可能性が示されている。実際、風の谷に迷い込んでから墜落時まで、常に機体が左に傾いたままのバランスを崩したような状態になっており、飛び方がおかしいとナウシカも指摘していた。機首に観音開きの大型扉を備えている。その扉に紋章がついている機体もある。塗装は紫系。映画のみの登場。
ケッチ
トルメキアの戦闘機。タンデム翼のコルベットより小型の単翼機。先尾翼形式のものと(V字尾翼)形式の物が描かれ、前者はバムケッチと呼ばれている。後者はクシャナらも搭乗した。原作のみの登場。
現実におけるケッチは帆船の種別である。
浮砲台
土鬼の各侯国が所有する戦闘兼輸送艦。水上の船に飛行機の翼をつけたような形。巨大な艦体に多数の火砲を搭載する。土鬼軍では浮砲台が諸侯国の輸送と戦闘の役割を兼任している。攻撃力は大きいが木製である為防御力は低く[92]、動きも鈍い。原作のみの登場。
現実に存在した浮き砲台とは水上兵器の一種である。
戦艦
土鬼僧会が保有する大型戦闘艦。浮砲台の数倍の大きさで、似た形。多数の火砲を搭載する。浮砲台と異なり防御力も高く[注 33]、消火設備や防火扉を艦内の随所に設置する等ダメージコントロールも考慮されている。艦内には神聖皇帝専用の小型連絡艇を搭載している他、ヒドラの飼育施設等も完備する。操縦席下部に位置する大窓の部分がナムリスの専用室となっていた。原作のみの登場。
飛行ガメ[311][67]
飛行ポッド[42]ともいう。地下から掘り出した反重力浮揚装置を、(原作は数人が乗れるサイズの)セラミック製のポッド(高さ2メートル・直径1メートル程の形容器)に収めて作った小型の浮揚装置。映画は2人乗り[42]。作中では航空機のように使われているが、浮揚性能を備えた起重機であり、低速で空中を移動する。機体側面に固定機銃(絵コンテ全集は固定砲と記載[312])が4基装備されており、飛行ガメの中には重機関銃も搭載されている。映画の塗装は茶系。
原作(漫画)は、土鬼偵察機として使用。怒り狂った王蟲の大群に酸の湖岸のクシャナ軍の宿営地を襲わせる作戦を執った土鬼軍が使用し、半殺しにした王蟲の子を吊り下げて囮にしながら宿営地に向かったが、ナウシカに阻止され墜落する場面もあった。中州に着地した子がロープで繋がり飛行中の飛行ガメを振り払おうとした為、飛行ガメが中州に墜落し、土鬼の乗員2人は湖に投げ出されて死に、飛行ガメの中の前述の2人の足元の外からは見えない所にいる乗員は、飛行ガメの墜落時の衝撃で死ぬ。映画も原作同様に、怒り狂った王蟲の大群に風の谷を襲わせる作戦を執ったペジテ市民が使用しており、夜に半殺しにした王蟲の子を吊り下げて囮にしながら風の谷に向かったが[313][314]、酸の湖上でナウシカに阻止され墜落した。飛行ガメが子やナウシカと共に中州に墜落時、ペジテの乗員2人も中州に落ちた為死なない。その後、この2人はナウシカに飛行ガメの中にあった重機関銃で脅され、子とナウシカを吊り下げて群の先まで運んだ。

車両

自走砲
映画のみに登場した、トルメキア軍の陸上における主力兵器。風の谷を侵略する際はバカガラスで運び込まれた。国を占領された風の谷の人々が反乱を起こした際は、城オジ達が1台を乗っ取って奮戦した。クロトワとギックリは「戦車」と呼んでいるが、旋回砲塔を持たず、火砲は車両の戦闘室に固定式に搭載されている。水かきのようなキャタピラー(無限軌道)を持つ[67]

動物

キツネリス(英:Fox-squirrels)
長い尾と耳を持つ、小型の獣。雑食性。黄色の体毛に茶色の大きなトラ柄がある。眼は緑色。『天空の城ラピュタ』にも登場し、ラピュタ城の庭園用のロボットの肩の上で、戯れる姿が描写されている。
テト(英:Teto)
原作・映画共にナウシカと行動を共にするキツネリス。原作等では[315][316]、大王ヤンマ(映画資料集等[67][317][318]では翅蟲としか書かれない)にさらわれた所をユパが人の子と見間違え、蟲を銃で撃ち助けた。蟲にさらわれた時は、気絶していた為、瘴気を吸わなかった[315][319]。本来キツネリスは人にはなつかないが、ナウシカに心を許し(原・映)、子供達や特定の人物達への愛嬌を示す事もあった。原作では腐海下層部からの脱出時にナウシカのポケットの中に入った[53]。原作では後に、ナウシカと共に巨神兵の手の中に入り、墓所への旅をしている最中に、体が不完全な上に[320]、腐敗している[321]、巨神兵の体内からもれ出た毒の光で弱り[322]、死んでしまう[323]。ナウシカが土鬼の庭園の端の大木の根元に埋めた[324]
トリウマ(英:Horseclaws)
恐鳥類のような巨大な嘴と頭部、強大な脚を持つ地上性の鳥。空を飛べない。足が速い[325]。過去の産業文明が品種改良により造り出した種で、作中の世界ではウマ哺乳類だった事は忘れ去られている。トルメキア人 (原) やユパ (原・映[325][326]) が主に乗る。荷物の運搬にも使われる[325]。原作のヒナは白い羽毛。映画は下記のカイとクイ以外は出てこない。映画は黒い羽毛に青い眼。
カイとクイ(英:Kai and Kui)
原作・映画共にユパの連れていた2匹のトリウマ。原作でトリウマは離れた仲間の身に危険が及ぶと卵を産むといわれており、ナウシカに譲られ[58] (雄のカイを譲った後ユパは元々荷物を運ばせていた雌のクイに乗る[17]) 、乗っていたカイが土鬼軍の攻撃から彼女を庇って死んだ際に[327]、クイが卵を産んでいる。生まれたヒナは土鬼で会ったチククと仲良くなっている。映画のエンディングでユパとアスベルがカイとクイに乗った。原作でクロトワが馬と呼ぶ等、作中の人々はトリウマの事を馬として扱っている事が分かる。カイの死後ナウシカの心情を察し、クシャナが部下に戦場で「あの馬、食糧にせず丁重に埋葬してやれ」と言っており[328]、トリウマの肉を人間が食べる事が分かる。また、クイがユパ達を乗せ砂漠近くの町に行った時は、砂漠で留守番をしている城オジの1人が卵を抱いて温めるが、帰ってきたクイがその卵を早く返せと怒ると彼が「(卵を)食いはしない」と言っており、人間がトリウマの卵を食べる事もある模様。
毛長牛
土鬼人が主に乗り[329](原)、トルメキア(原)や辺境諸国(原・映[67][41])で荷を運ぶ家畜としても飼育される。農耕にも使われる[67](原・映)。原作・映画共に時には風の谷でも人が乗る[注 34]。映画資料集等では[67][41]ヤギ牛(やぎうし)と表記(資料によっては[52][181]山羊牛とも表記)。ヤギ牛(恐らく原作の毛長牛(けながうし)も)の乳を人間が飲食する[67]。原作の腐海下層部で、上記の腐海の植物の項の出来事により破れた、ナウシカの腐海装束の上着[140](原作ワイド判第1巻表紙絵では映画の腐海装束の上着同様に水色)(この時腐海装束の飛行帽を失った[163]。その後アスベルが彼女の腐海装束の手袋を外し腐海下層部に置いてきた模様)と、腐海下層部からの脱出時に脱ぎ捨てた腐海装束のスパッツ[53]、映画前半及びエンディングのナウシカの前述の上着と、腐海装束のスパッツは、原作は毛長牛、映画は山羊牛の毛でできたフェルト製[52][181](恐らく前述の飛行帽(映画の腐海装束のヘルメット(中盤に腐海の中で、上記の腐海の植物の項の出来事により失った[333]、誰も気づかない内に流砂により腐海の底に落ちたのがラストに映る[116][117]))と原作の前述の手袋 (映画のも) も)。原作の前述のスパッツ (恐らく映画の前述のも) の前面にはセラミック片が縫い込まれている[52][181]。ちなみに、原作の手袋 (恐らく映画のも) には毛皮の内張りがしてあり、原作の腐海装束の靴 (恐らく映画のも) はなめし革製、前述の飛行帽 (恐らく前述のヘルメットも) にはセラミックの衝角が縫い込まれていて、ゴーグルのレンズは王蟲の眼の皮製[52][181]。恐らく手袋の内張りの毛皮と、靴の材料のなめし革は毛長牛(山羊牛)製。映画は焦げ茶色の体毛に黒い眼。
『天空の城ラピュタ』でヒロインのシータの回想等に登場する家畜、ヤクがよく似た形態をしている。
ケスト(英:Kest)
土鬼の庭園にいる、人が乗れる程大型の[334]ヤギ[335]。立派な角を持つ。庭園の主に仕えている庭園の動物達(この動物達は念話の力を持つ[336])のリーダー[337]。原作のみの登場。
もののけ姫』に登場する主人公のアシタカの乗用動物、ヤックル(アカシシという名の大カモシカ。アカシシは現代では絶滅したという設定の架空の動物)に似た形態。

制作背景

執筆の経緯

ルパン三世 カリオストロの城』の公開後、宮崎はテレコム・アニメーションフィルムの海外合作『名探偵ホームズ』『リトル・ニモ』の制作準備に関わりながら、次回作の構想を練るために多数のイメージボードを描いた。その中には『となりのトトロ』や『もののけ姫』の原案のほか、「グールの王女ナウシカ」「風使いの娘ヤラ」「サンド王蟲(オーム)」といった本作のモチーフも描かれている[注 35]。しかし、『カリオストロの城』の興業成績の不振により「企画が古臭い」というレッテルを貼られ、アニメ業界では不遇の地位に甘んじていた[341]

アニメージュ編集部は『未来少年コナン』や『ルパン三世 カリオストロの城』を通じて宮崎の才能に着目しており、1981年8月号において「宮崎駿特集」を掲載した。また、宮崎から『戦国魔城』と『ロルフ』 という2本の映画企画を預かり、徳間グループの映像会議に提出したが、原作が存在しないことを理由のひとつとして採用されなかった[342]。そこで、編集部はアニメ化への布石と誌面の話題作りを兼ねて、宮崎に連載漫画の執筆を依頼した。担当編集者の鈴木敏夫に口説かれた宮崎は、「漫画として描くならアニメーションで絶対できないような作品を」[342]という条件で受諾。『ロルフ』にSF的な「腐海」という設定を加え[342]、『風の谷のナウシカ』の題名で執筆を開始した。

連載開始時には『名探偵ホームズ』との掛け持ちで多忙を極めたため、第2話以降しばらくは鉛筆原稿のまま掲載された。宮崎は映画化の際には原作も終わらせることを考えたが、アニメーション作家として地位を確立した後も執筆を続け、12年かけて完結に導いた。

連載途中(1992年)アニメージュ誌の締め切りまでに1ページ書き足りなかったことがあり、「いいわけ」としてその1ページ分を使って趣味の軍事ショー見学記の漫画が書かれたことがあった。最後のコマでは「おわび」の「び」の字を消して「り」に直し「おわり」としている。

物語設定の背景

宮崎は少年時代に読んだ『マクベス』の「森が動く」という台詞に驚き、植物のことを扱いたいという意識を持っていた[343]。漫画家志望だった学生時代には革命ものの習作を描いていたが、本作では「人間がいる世界というか、自然物というか、そういうものとの関係を語らないと、生産と分配の問題だけを論じてもくだらないことになると思ったんですよ」[344]と述べている。

物語序盤に提示されていた自然と科学技術の対立という構図は、後半では世界の浄化を巡るより複雑な構図に変化していく。宮崎は、この作品を結ぶにあたり影響を受けた事件としてユーゴスラビア内戦を挙げ、「あれだけひどいことをやってきた場所だから、もう飽きているだろうと思ったら、飽きてないんですね」「戦争というのは、正義みたいなものがあっても、ひとたび始めると、どんな戦争でも腐ってゆく」[345]と述べており、これを物語終盤に反映させた。

宮崎は風の谷のイメージを「中央アジアの乾燥地帯なんです」と発言し[346]、腐海のモデルはウクライナクリミア半島シュワージュ(腐海)[注 36]としている[347]。オーストラリアのオルガ山(カタ・ジュタ)には風の谷(Valley of the Winds)という場所があるが、スタジオジブリによれば関連はない[348]。宮崎の初連載漫画『砂漠の民』[注 37]も中央アジアを舞台としており、主人公の属するソクート族の王都「ペジテ」が登場している。作中の地名にも、中央アジアやタリム盆地の都市に関連した地名が見られる[349]。「古エフタル王国」は言語などが謎に包まれたエフタルと呼ばれる中央アジアの遊牧民、「トルメキア第四皇女クシャナ」はインド北部に生まれたクシャーナ朝との関連が指摘される[350]。旧世界の産業文明が発生した場所はユーラシア大陸の西、つまりイギリス周辺としている。

本人による評価

宮崎によれば、作品の出発点になっている自分の考えを自分で検証することになって、後半はこれはダメだという所に何度も突き当たらざるを得ないことの連続だったという。予定調和なユートピアを否定することになり、ぐちゃぐちゃになってしまったとも語る。体力的にも能力的にも時間的にも限界で、何の喜びもないまま終わって、完結していない作品だと説明している[351]。ジャーナリストの立花隆は、宮崎駿本人に「あれは映画にしないのか」と尋ねたところ、「できない」との返事を受け取ったと述べている[352]

他作品からの影響

ベースになった映画企画『ロルフ』は、アメリカの漫画家リチャード・コーベン(Richard Corben)のコミック"Rowlf"(1971年)をもとに、「小国の運命を背負うお姫様」という着想を得たもの[347]。宮崎は東京ムービー新社に対して"Rowlf"の版権取得を提案してもいる[353]。『ロルフ』は宮崎が漫画家の手塚治虫と共同で映像化しようとしたものの[354]、原作者が許可しなかったために立ち消えとなった企画だった。

主人公ナウシカのモデルとして、宮崎は日本の古典文学『堤中納言物語』に登場する「虫愛づる姫君」を挙げている[355]。名前はギリシア叙事詩オデュッセイア』に登場する王女ナウシカに由来する[355]。作品内に登場する人名や地名などには、実際の歴史的事項に一致または類似するものもある。例えば、クシャナはインドの王朝名(クシャーナ朝)、地名エフタルは実在の遊牧民族名、ミラルパは実在のチベット仏教行者(ミラレパ)など。

ルネ・ラルーのアニメ映画『ファンタスティック・プラネット』(1973年)や、手塚治虫、諸星大二郎の影響も指摘される[356][357]。なかでもフランスの漫画家メビウス[注 38]の『アルザック』(1975年)には強い影響を受け、宮崎自身メビウスと対談した際に「『ナウシカ』という作品は、明らかにメビウスに影響されつくられたものです」と語っている[360]。また、腐海と人間との関連性には、中尾佐助の唱えた照葉樹林文化論も影響している[361]。他に『パステル都市』『地球の長い午後』『デューン/砂の惑星』等のSF小説の影響を指摘する論者もいる[362]

書誌情報

ワイド判

  • 宮崎駿『風の谷のナウシカ』徳間書店〈ANIMAGE COMICS ワイド判〉、全7巻
    • 『風の谷のナウシカ』 1巻、1983年7月1日。ISBN (978-4-1977-3581-5)。OCLC 754110490。 
    • 『風の谷のナウシカ』 2巻、1983年8月25日。ISBN (978-4-1977-3582-2)。OCLC 803824232。 
    • 『風の谷のナウシカ』 3巻、1984年12月1日。ISBN (978-4-1977-5514-1)。OCLC 754111094。 
    • 『風の谷のナウシカ』 4巻、1987年3月1日。ISBN (978-4-1977-7551-4)。OCLC 754111148。 
    • 『風の谷のナウシカ』 5巻、1991年6月30日。ISBN (978-4-1977-1061-4)。OCLC 881689262。 
    • 『風の谷のナウシカ』 6巻、1993年12月20日。ISBN (978-4-1977-3120-6)。OCLC 881689396。 
    • 『風の谷のナウシカ』 7巻、1995年1月15日。ISBN (978-4-1977-0025-7)。OCLC 881689507。 
第1巻のみ、表紙が3種類ある。
  • 初刷の版 - 表紙に〈アニメージュ増刊〉と表記、デザインもワイド判と若干違う(1982年9月発行)。
  • 初期の版(2刷以降) - 表紙に〈ANIMAGE COMICS ワイド判〉と表記。デザインも現行版と同じであるが、「新装版」という文字が入る。
  • 現行版。
特製ボックスケース入り7巻セット
  • ピンク字の外箱バージョン
宮崎駿『特別企画 風の谷のナウシカ 全7巻セット』徳間書店〈ANIMAGE COMICS ワイド判〉、2000年12月。ISBN (978-4-1921-0002-1)。 
  • トルメキア戦役バージョン(青地に水彩イラスト)
宮崎駿『風の谷のナウシカ アニメージュ・コミックス・ワイド判 7巻セット』徳間書店〈ANIMAGE COMICS ワイド判〉、2003年10月31日。ISBN (978-4-1921-0010-6)。OCLC 992689292。 

豪華版

  • 宮崎駿『風の谷のナウシカ』(豪華装幀本)徳間書店。 全2巻。
愛蔵版。上巻がワイド判1巻 - 4巻を収録し、それぞれ第1章「風の谷」、第2章「酸の湖」、第3章「土鬼戦役」、第4章「破局へ」と命名している。下巻はワイド判5巻 - 7巻を収録し、それぞれ第5章「大海嘯」、第6章「青き地」、第7章「墓所」と命名。
  • 『風の谷のナウシカ 上巻』1996年11月30日。ISBN (978-4-1986-0561-2)。OCLC 674890822。 
  • 『風の谷のナウシカ 下巻』1996年11月30日。ISBN (978-4-1986-0562-9)。OCLC 674890845。 

歌舞伎

2019年版

2019年12月に本作を原作とした新作歌舞伎新橋演舞場で上演された[2][363]。宮崎作品の歌舞伎化は初めて。昼夜2部の通し上演で、全7巻におよぶ原作ストーリーの全貌が前後編で描かれる[364](詳細な構成は下記参照)。映画版の冒頭部にあるタペストリーを舞台幕とし、最初に口上役が世界観を絵解きする演出が用いられている[注 39]。また、久石譲による映画版の音楽を和楽器で演奏した版が随所で用いられる。

構成

  • 前編(昼の部 11:30 - 14:35)
    • 序幕「青き衣の者、金色の野に立つ」
    • 二幕目「悪魔の法の復活」
    • 三幕目「白き魔女、血の道を往く」
  • 後編(夜の部 16:30 - 20:40)
    • 四幕目「大海嘯」
    • 五幕目「浄化の森」
    • 六幕目「巨神兵の覚醒」
    • 大詰「シュワの墓所の秘密」

(※上演時間は歌舞伎公演公式サイト掲載、2019年12月19日時点を参照)

翌2020年2月から3月にかけて、舞台の録画中継映像が全国の主要映画館で上映(ディレイビューイング)された(前編 2月14日 - 2月20日、後編 2月28日 - 3月5日)。興行収入は前編1億100万円、後編7200万円[365]。またNHK Eテレの番組「ETV特集」にて(同年1月25日 23:00 - 24:00)制作の舞台裏に密着取材した「ナウシカ誕生〜尾上菊之助が挑んだ新作歌舞伎〜」が放送された。

2021年1月2日に前編、翌3日に後編がNHK BSプレミアムにてノーカット放送された[366]

配役

スタッフ

2022年版

2022年7月歌舞伎座(7月4日−29日)において『白き魔女の戦記』の副題をつけ、「上の巻」として上演された。

初演の前編部分を短縮した形での上演(『青き衣の者、金色の野に降り立つ』・『白き魔女、血の道を征く』の二幕を再構成)で、歌舞伎座の三部制の興行体制の中に織り込まれ、歌舞伎の伝統的な「見取り狂言」の形での再演となった。

初演時にナウシカを演じた菊之助がクシャナに回り、演出も手掛ける。ナウシカは初演時にケチャを演じた中村米吉

再演に際してナウシカのビジュアルが原作遵守の方向へ再考され、歌舞伎的な扮装を改めて、好評を博した[367][368]

また、Huluストアにおいて、千秋楽の公演が歌舞伎座では初の試みとなる生配信されることが予定されている[369]

同年10月から11月にかけて、映画館で上下編の映画版として上映も行われている[370]

配役

スタッフ

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 1983年7月号から1984年7月号、1985年6月号から1986年11月号、1987年7月号から1990年3月号、1991年6月号から1992年2月号。ほかにも休載号あり。
  2. ^ a b 同じ記載はいくつか確認できる[37][38][39]
  3. ^ 『ワイド判 第1巻』ではジルが「500人に満たない小国」と発言している[34]。『スタジオジブリ作品関連資料集 型録 I』[35]と『ロマンアルバム』[36]も人口500人と記載。
  4. ^ 貯水池の背景に堰が描かれている[13]
  5. ^ 原作でメーヴェに乗るナウシカを見て、トルメキア兵が「辺境の風使い」と発言[50]。また土鬼のチヤルカがメーヴェの事を「エフタルの民が使う凧」とも発言[51]
  6. ^ 『スタジオジブリ作品関連資料集 型録 I』[52]と徳間書店の「風の谷のナウシカ ロマンアルバム・エクストラ61」の162頁と原作ワイド判第2巻見返しイラストには大気の流れを読み取り、その力を使って瘴気や流砂から人民を守る職業の者と記載、スタジオジブリ、19頁。
  7. ^ 作中ではナウシカが、皆が認識できている「風」を可視できる存在として、描写されているシーンがある[56]
  8. ^ 『ワイド判 第1巻』ではナウシカの従軍や[57]、ナウシカと共に城オジ達の従軍の記載がある[58]
  9. ^ 酸の海と表記及び大きさは20リーグ程[61]。風の谷の外縁の砂漠でクシャナが酸の湖上に打ち上げられた照明弾の距離を兵に聞き、彼が望遠鏡を見ながら「20リーグ。湖の対岸と思われます」と発言している[62][63]
  10. ^ (映画にだけ登場する)「蟲よけの塔」の近くにあるという描写がある[61]。また蟲よけの塔は砂漠の中にあるとも描かれている[64]
  11. ^ 同じ記載はいくつか確認できる[65][66][67][68]
  12. ^ 映画にだけ登場する砂さけ柵が谷の入り口にあり、瘴気を含む砂が谷に入るのを防いでいる事から[68]、映画も時には砂漠から風が吹く模様。
  13. ^ 陸風が吹いた時谷の人が「なんでこの季節に吹くんだ」と言った事から、季節外れだと分かる[69]
  14. ^ 土鬼のオアシスに隠れ住む上人(しょうにん)が「(先代の)神聖皇帝が(土鬼の)王権を奪った」と発言している[91]
  15. ^ 現実における海嘯とは、アマゾンでのポロロッカのように河川が猛烈な勢いで逆流する現象を指す。
  16. ^ 既に到達した人物は存在しているが、後述の理由で誰ひとり帰ってこず、今は聖地としてタブー視している[114]
  17. ^ 庭園の主曰く「到達できたものは皆、血を吐いて死んだ」
  18. ^ 同じ記載はいくつか確認できる[126][127][128]。他に、腐海上をガンシップで低空飛行中、少しの間マスクを外し、城オジと会話後、マスクをつけながらナウシカが「(瘴気が)少し肺に入った」と発言し[129][130]、腐海上をガンシップで低空飛行中、ナウシカの上着の胸の内側で少しだけ瘴気を吸っているはずのテトに対し「温かい。死なないで、テト」と発言している[131]
  19. ^ 粘菌が重い瘴気をまき散らすというナウシカの発言を確認できる[133]
  20. ^ 原作では脱出の場面の続きが描写されている[146]
  21. ^ 映画の朝の場面で、腐海からの脱出後、腐海上空をメーヴェで飛ぶナウシカとアスベルが確認できる[147]。映画の腐海植物は午前中も胞子を飛ばし、風が吹く可能性がある。
  22. ^ 同じ記載はいくつか確認できる[126][148][128]
  23. ^ 現実世界における粘菌は単細胞生物である。
  24. ^ 腐海生物は世界が完全に浄化されると滅ぶことが記述されている[138]
  25. ^ カブトガニの体液の色が青いことを参考にしたという。
  26. ^ 王蟲がナウシカを体内に取り込み、漿液で包み込む様子が描かれている[170]
  27. ^ クロトワが前哨の蟲使いと発言している[210]
  28. ^ 同じ記載はいくつか確認できる[227][228]
  29. ^ 作中でのトルメキアの古代伝承に記載がある[252]
  30. ^ セラミック刀の解説に軽くて錆びない事が、セラミック刀の解説に過去の文明の物とも記載されている[52][68]
  31. ^ 5巻で使用の様子が描かれている[275]。下顎部分に水を飲む為の管があり、使わない時はクリップ状の器具で挟み瘴気が入らないようにしている。使用したクロトワは「作った奴は自分で試してみたのか?」と不満を述べており、外した際に過呼吸になっている事から、高い気密性と引き換えに空気のろ過・循環が犠牲になっており、使い勝手はあまりいいものとは言えない事がうかがえる[275]
  32. ^ 飛行ガメの乗員が空気瓶付きのマスクを装着した描写がある[277]
  33. ^ メーヴェに乗るナウシカが風の谷のガンシップに命じて、巨神兵を運ぶ土鬼の飛行船を攻撃させ、下に着陸していた戦艦に燃える船と巨神兵が落ちたが、戦艦は無事だった[310]
  34. ^ 多くの描写がある。毛長牛に乗る風の谷の人々[330]。やぎ牛に乗る風の谷の人々[331][332]。ナウシカの母の解説にやぎ牛の背で揺られていた[42]
  35. ^ 『宮崎駿イメージボード集』(講談社、1983年)[338]、『THE ART OF NAUSICAÄ』(徳間書店、1984年)[339]、『風の谷のナウシカ 宮崎駿水彩画集』(スタジオジブリ、1996年)[340]などの書籍に収録されている。
  36. ^ 詳細はen:Syvash、現地名はウクライナ語/ロシア語ともСиваш、クリミア・タタール語はSıvaş。このうち、クリミア・タタール語のSıvaşが「汚れ」を意味しており、現在でもこの土地はそれぞれの言語で「腐った海」との通称を持っている。「スィヴァーシ」「シヴァーシ」と発音されるが、「シュワージュ」にはならず聞き間違いの可能性がある。「シバシ」と表記される場合もある。
  37. ^ 1969年から1970年にかけて日本共産党機関紙『少年少女新聞』に「秋津三朗」名義で連載。
  38. ^ 1980年代のロサンゼルスのフランス人コミュニティには日本アニメ愛好家による不法コピーのビデオテープが流通していたという[358]。メビウスは息子が持っていたコピービデオで『風の谷のナウシカ』に出会い、自分の娘に Nausicaä と命名するほどのファンとなった[358][359]
  39. ^ 歌舞伎筋書による。
  40. ^ 原作での表記は「チヤルカ」であるが、公演では「チャルカ」とされており、役者もそのように発音していた。

出典

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  2. ^ a b “「風の谷のナウシカ」が歌舞伎に 宮崎作品初の歌舞伎化に鈴木敏夫氏も期待”. デイリースポーツ online. デイリースポーツ (2018年12月12日). 2022年11月23日閲覧。
  3. ^ 「映画「風の谷のナウシカ」の原作漫画が掲載されている、雑誌『アニメージュ』(徳間書店発行)の巻号を知りたい。」 - レファレンス協同データベース (2014-06-18) 2022年10月21日閲覧。
  4. ^ “風の谷のナウシカ:宮崎駿の原作マンガが累計1700万部突破”. MANTANWEB(まんたんウェブ). MANTAN (2020年12月24日). 2022年11月23日閲覧。
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  49. ^ 『絵コンテ全集1』, p. 445.
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映像

関連項目

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