はじき音/弾き音(はじきおん、tap or flap)とは、口腔内に調音器官によって瞬間的な接触を作ることで作り出される子音。弾音(だんおん)、単顫動音(たんせんどうおん)とも呼ばれる。
概要
はじき音は通常有声である。
はじき音はふるえ音に似ており、両者を区別しない言語も多いが、ふるえ音が高速に複数回接触するのに対して、はじき音は1回だけ接触する。
国際音声記号の表では "Tap or Flap" と記述されており、両者を区別する場合、tap をたたき音、flap をはじき音(弾音)と訳す。両者の違いは、Tap が単に接触するだけなのに対して、Flap が調音器官をいったん逆方向に動かして、その反動を利用する点にあるが[1]、Tap と Flap を音韻的に区別する言語は存在せず、両者を区別せずに使うことが多い。
弾音化
英語では、とある条件下において、無声歯茎閉鎖音/t/の発音が、有声歯茎たたき音およびはじき音[ɾ](日本語のラ行の音)に変化することがある。この現象は、調音の際の舌の動かし方によって「フラッピング(英: flapping)」又は「タッピング(英: tapping)」といわれ、両者を合わせて一般的には「弾音化」と呼ばれている。
詳細はフラッピングを参照。
国際音声記号
関連項目
脚注
- ^ Ladefoged, Peter (2001). A Course in Phonetics (4th ed.). Heinle & Heinle. p. 150