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高崎 卓馬(たかさき たくま、1969年10月1日 - )は、日本のクリエイティブディレクター・CMプランナー・コピーライター・小説家。電通のCDC(コミュニケーション・デザイン・センター)所属[1]。血液型はB型。
人物
福岡県生まれ。福岡県立修猷館高等学校卒業[2]。 早稲田大学法学部在学中は自主映画サークルや演劇サークルで脚本と演出を担当[3]。1993年に電通入社(同期には田中泰延・本間絹子・窪本心介・さかはらあつし・中山泰秀らがいる)。
クリエイティブ局にコピーライター・CMプランナーとして配属される。ACジャパン「クジラ」でADFESTグランプリ、カンヌ国際広告賞銀賞など受賞。数多くのメジャーキャンペーンを手がけ、2010年度「クリエイター・オブ・ザ・イヤー」に選ばれる[4]。2011年、JR東日本「MY FIRST AOMORI」でTCCグランプリ、2013年ロバート・デ・ニーロと松田龍平が共演した「ドコモdビデオ」でTCCグランプリを受賞。2012年に『はるかかけら』で小説家としてデビュー。東京オリンピック・パラリンピック招致プレゼンテーションにクリエイティブ・ディレクターとして参加。 2013年、二度目の「クリエイター・オブ・ザ・イヤー」を受賞[5]。
略歴
東京五輪エンブレム問題
エンブレムデザインの酷似問題とその派生
東日本大震災後に、宮城県にオリンピックを招致する活動を経て[6]、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のクリエイティブ・ディレクターに就任[7]。東京オリンピック公式エンブレムやサントリーのトートバッグキャンペーンの審査員を務め、佐野研二郎の作品を選出[8]。しかしオリンピックのエンブレムは盗用疑惑のため白紙撤回され、同年10月2日、電通から大会組織委員会への出向が解除された[9]。高崎はエンブレム選定の責任者として事実上更迭された形となった[9]。
このように、高崎は五輪組織委員会のクリエーティブ・ディレクターとして審査委員の人選を担い、自らも審査委員となった。エンブレムデザインの修正の際だけではなく、彼は当初から、「電通社員」「組織委幹部」「審査委員」という3つの顔を使い分けることのできる“特別な立場”にあった[10][11]。
さらに、東京五輪・パラリンピックロゴ再選出に先立つ一次審査において2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は2015年12月18日に、「一次審査において事前に参加を要請した8人中2人に対して、不適切な投票があった」とする外部有識者による調査結果を公表した。この際、審査委員代表だった永井一正が、(槙英俊)・マーケティング局長と高崎卓馬・企画財務局クリエイティブディレクターの2人(いずれも当時の役職)に対して応募者8人全員を二次審査に進めるよう事前に要望していた。
8人の作品番号を事前に知っていた槙と高崎が投票締め切り直前に応募者中2人の作品に対して不足票しか入っていないことに気づき、永井に該当作品の番号作品を伝えた。これらの一連の永井及び槇、高崎の不適切な行動により本来であれば落選する者が出るはずだった一次審査応募の8人のうち全員が1次審査を通過する結末となった[12]。
主な作品
映画
- 『ホノカアボーイ』(脚本、2009年)
演劇
- 『Black&White』(脚本)
- 『冒険絵本 PINOCCHIO -ピノキオ -』(脚本)
ドラマ
- 『深津絵里のblack comedy ブラコメ』((GyaO))
- 『蒼井優×4つの嘘 カムフラージュ』(脚本、WOWOW、2008年)
- 『上野樹里と5つの鞄』「旅のあいだ」(脚本、WOWOW、2009年)
- 『戦う女』(企画・脚本、フジテレビNEXT、2014年)
作詞
- 小泉今日子『虹が消えるまで』(後に作曲・編曲を手掛けた斉藤和義がセルフカバー)
- チャラン・ポ・ランタン『戦う女』
CM
- エイベックス通信放送 dビデオ「映画は、本当のことを言う嘘だ。」(2012年)
- 全日本空輸「ココロノツバサ」(2012年)
- サントリーホールディングス
- オランジーナ「ムッシュはつらいよ」(2011年)
- 白い金麦(2011年)
- ニチレイアセロラドリンク「アセロラ体操」(2010年)
- オールフリー「これでいいのだ」(2010年)**「風と母と私」(2015年)
- 山崎 (ウイスキー) 小栗旬 水原希子(2012年)
- TOKYO2020「オリンピック・パラリンピック東京大会招致プレゼンテーション」
- TOYOTA
- 「 TOYOTA NEXT ONE」(2014年)
- 「 THE WORLD IS ONE」(2015年)
- 東日本旅客鉄道
- 「行くぜ、東北。」(2011年)
- 「MY FIRST AOMORI」(2009年)
- 「ウフフ北陸新幹線」(2015年)
- インテル
- 「パソコンは人を自由にする」シリーズ(2010年)
- Centrino2(2008年)
- 「あなたを進化させるテクノロジー」シリーズ(2004年)
- 明治製菓
- 三井不動産レジデンシャル
- 「タイムスリップ!堀部安兵衛」(2014年)
- 三井不動産
- 「いい街には物語がある」(2014年)
- 朝日新聞 朝日新聞デジタル ガッツ石松、松坂桃李、麻生祐未、刈谷友衣子(2012年)
- BEAMS「恋をしましょう」(2010年)
- テレビ朝日「熱海の捜査官」(2010年)
- 日本中央競馬会「CLUB KEIBA 2011」(2010年)
- 集英社ナツイチ(2006年)
- ジェイアール東日本企画suica(2006年)
- 日本ヘラルド映画K-19「あなたも、ハリソンフォードしたくなる。」(2002年)
- KDDI auパシャパ2「誰?」(2001年)
- ACジャパン「黒い絵」(2001年)
- 小学館 テレパル「情報が、テレビを面白くする。」(2001年)
- isao.net「声が出ちゃうインターネット」(2000年)
他多数
主な受賞
- 2002年度特別賞 2006年度メダリスト
- 2010年度クリエイター・オブ・ザ・イヤー
- 2011年・2013年度TCCグランプリ
- 2002年アドフェストグランプリ
- 2013年ADC賞
- 2013年度クリエイター・オブ・ザ・イヤー
- カンヌライオンズ・金賞・銀賞・銅賞など
他多数
著書
小説
- 『はるかかけら』(中央公論新社、2012年)
- 『オートリバース』(中央公論新社、2019年)
- 『グレープフルーツムーン』(中央公論社、2020年)
ビジネス・実用書
絵本
エッセイ
脚注
注釈
出典
- ^ 髙崎卓馬 株式会社電通 CDC 電通報。
- ^ 東京修猷会 第613回二木会(2015年9月12日(木))
- ^ 高崎卓馬(クリエーティブディレクター/コピーライター)
- ^ 2010年のクリエイター・オブ・ザ・イヤーに髙崎卓馬氏
- ^ “2013年クリエイター・オブ・ザ・イヤーに髙崎 卓馬(たかさき たくま)氏 – JAAA 一般社団法人 日本広告業協会”. 2019年9月19日閲覧。
- ^ 鈴村裕輔(国際日本学研究所)、リサーチマップ、2013/01/08
- ^ 「TOKYO 2020 大会エンブレムデザイン募集要綱」
- ^ 2020年東京オリンピック・パラリンピックの大会エンブレムデザインを募集 マイナビニュース 2014年9月19日
- ^ a b “電通から出向、エンブレム責任者を事実上更迭”. 読売新聞. (2015年10月2日)2015年10月3日閲覧。
- ^ 「「エンブレム」審査を「佐野研」出来レースにした電通のワル 特集『五輪序曲』不協和音の演奏者」週刊新潮2015年9月17日号
- ^ 「エンブレム」審査を「佐野研」出来レースにした電通のワル〈週刊新潮〉 BOOKS&NEWS 矢来町ぐるり 9月18日
- ^ 白紙撤回の五輪エンブレム選考過程で「不適切な投票」 朝日新聞
- ^ “衝撃のCMから20年…そろそろ、子どもの想像力を奪うのはやめませんか?――ふたりの作家が『まっくろ』を追い求めたワケ(大和田 佳世)”. 現代ビジネス - 講談社. 2021年9月27日閲覧。
外部リンク
- 高崎卓馬 (@takumantakuman) - Twitter