『時のないホテル』(ときのないホテル)は松任谷由実 (ユーミン) の9枚目のオリジナルアルバム。1980年6月21日に東芝EMIからリリースされた (LP:ETP-90002、CT:ZT28-631) 。1985年6月1日に初CD化 (CA32-1135) 。1999年2月24日にLPのブックレットを復刻し、バーニー・グランドマンによるデジタルリマスタリングで音質を大幅に向上したリマスタリングCD (TOCT-10642) とLP(TOJT-10642)をリリース。
解説
この節の加筆が望まれています。 |
ユーミンのオリジナルアルバムの中でも非常に重い作品が多いが、逆にこのアルバムを支持する人も多い。アルバムのジャケットやインナースリーブが撮影されたホテルは、イギリスの超高級ホテル『ブラウンズ・ホテル』である。
キャッチコピーは「Featuring Masaki Matsubara on guitar solo」。
1980年5月11日から7月23日にかけて全国30会場32公演の『BROWN'S HOTEL』コンサートツアーが行われた。
収録曲
全作詞・作曲: 松任谷由実。 | |||
# | タイトル | 編曲 | 時間 |
---|---|---|---|
1. | 「セシルの週末 -Cécile's Weekend-[1]」 | 松任谷正隆 | |
2. | 「時のないホテル -Hotel Without Time-」 | 松任谷正隆 | |
3. | 「Miss Lonely」 | 松任谷正隆 | |
4. | 「雨に消えたジョガー -A Runner Gone With the Rain-」 | 松任谷正隆 | |
5. | 「ためらい -Hesitation-」 | 松任谷正隆、杉真理 | |
6. | 「よそゆき顔で -Like I Don't Know You-」 | 松任谷正隆、杉真理 | |
7. | 「5cmの向う岸 -Between Those 5 Centimeters-」 | 松任谷正隆 | |
8. | 「コンパートメント -Train of Thoughts-」 | 松任谷正隆 | |
9. | 「水の影 -Shadows On the Water-」 | 松任谷正隆 |
楽曲解説
- セシルの週末
- 時のないホテル
- 東西冷戦時代のスパイが暗躍する世界をホテルになぞらえた曲。ヴォーカルが無線越しの声に聞こえるような演出が加えられている。ライブツアーでよく唄われる曲の一つで、『』でガスマスクを被って歌っていた。また、ユーミンが開催した大規模な音楽ショー「シャングリラ」でも、この曲を使って大規模なステージが披露され、曲の最後にはユーミンが立っていた吊り台(高さ10数m)からシルク・ドゥ・ソレイユの団員が飛び降りるという派手なパフォーマンスも行われた。
- カバー:田島貴男(2002年)。
- Miss Lonely
- 未だ戦争から帰還しない彼のことを、50年も待ち続けている老婆の悲哀を描いた曲。
- 雨に消えたジョガー
- すれ違ったランナーに病で夭逝した彼のことを想い出す曲。曲中の “ Myelogenous Leukemia ” (ミエロジェーナス・ロイケーミア)とは、骨髄性白血病のこと。
- ためらい
- よそゆき顔で
- 5cmの向う岸
- 背が高いヒロインの、身長が5cm低い彼氏との物語。1979年のイギリス・アメリカ合作映画『アガサ 愛の失踪事件』の中の背の高いヴァネッサ・レッドグレイヴと背の低いダスティン・ホフマンのキスシーンにヒントを得たとされる。TBS『ルージュの伝言』でドラマ化された(第23話、主演・(中村基子)、柳沢慎吾)。
- コンパートメント
- 水の影
参加ミュージシャン
脚注
- ^ 配信を機に本人監修のもと全曲英語表記が公式に発表された。 https://itunes.apple.com/us/album/hotel-without-time-toki-no-nai-hotel/1436015357
- ^ http://www.geocities.jp/kamosuzu/hodoukyou.html 観音崎の歩道橋
外部リンク
- 松任谷由実オフィシャルサイトによる紹介ページ
- 時のないホテル