フォレストモール(英語:Forest Mall[2])は、ショッピングセンターの開発運営を行う日本の株式会社[1]。また同社が運営するショッピングセンター (SC) の店舗ブランド名でもある[3]。東京都新宿区西新宿の新宿住友ビル内に本社を置く[1]。
フォレストモール南大沢 SC1号店として南大沢駅前に開業した | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 | 日本 〒163-0211 東京都新宿区西新宿2丁目6-1 新宿住友ビル11階[1] |
設立 | 2007年4月2日[1] |
業種 | (小売業) |
法人番号 | 9010101007546 |
事業内容 | ショッピングセンターの開発・運営 |
代表者 | 代表取締役会長 (多田直樹)[1] 代表取締役社長 今西弘康[1] |
資本金 | 9,477万円 |
売上高 | 19億円(2019年3月期)[1] |
純資産 | 158億円(2019年3月期、グループ合計)[1] |
総資産 | 385億円(2019年3月期、グループ合計)[1] |
従業員数 | 30名(2019年3月現在)[1] |
関係する人物 | 多田直樹(創業者) |
外部リンク | https://www.forest-mall.co.jp/index.php |
特記事項:2003年1月に株式会社やまきSC開発を設立(本社:東京都調布市)[1]。2007年4月に株式会社フォレストを設立しデベロッパー事業を継承、株式会社やまきSC開発を解散[1]。 |
アメリカ西海岸の住宅街にある(ネイバーフッド型ショッピングセンター) (NSC) に範をとり[4][5]、郊外型・近隣型ショッピングセンターを展開する[3]。
2006年に第1号SCとして南大沢駅前にフォレストモール南大沢を出店して以来[1]、関東・甲信地方で店舗を展開してきたが[1]、2017年には宮城県仙台市に出店して東北地方へ進出[1]、2019年には京都府木津川市に出店して関西進出し[5]、初の西日本への出店を果たした[1]。
会社および店舗のロゴマークは、森 (Forest) を表す緑の樹木が3本寄り添ったマークの下に「Forest Mall」の黒い文字をあしらったものとなっている[2]。
概要
近隣地域を基本商圏とした小商圏型の、近隣型ショッピングセンターの開発運営を行う[3]。主にスーパーマーケットを核店舗とする郊外型ショッピングセンターを展開する[3]。
2003年1月に創業した株式会社やまきSC開発が母体で、本社を東京都調布市に置いていた[1]。その後、多摩ニュータウン計画により開発された東京都八王子市南大沢の南大沢駅前に、2006年11月に第1号SCとなるフォレストモール南大沢を開業し、本社もフォレストモール南大沢内へ移転した[1]。2007年4月2日に株式会社フォレストを設立してデベロッパー事業を継承させ、株式会社やまきSC開発は解散した[1]。
2015年3月に本社を新宿へ移転[1]。翌2016年7月には店舗ブランド名に合わせ、社名を株式会社フォレストモールに変更している[1]。
創業者の(多田直樹)が若い頃にアメリカの南カリフォルニアに在住していた際、現地の良好な住環境やまちづくりの先進性に感銘を受けたことが会社設立の契機となった[4]。帰国後は小売業に携わりつつ「衣食住」の「住」を商業施設の観点から見直すとともに、日本の住環境に対して問題意識を抱いたことから、身近な商業施設である近隣型ショッピングセンターの重要性を感じ、ショッピングセンター事業を立ち上げるに至った[4]。
日本国内でも広域商圏型の大型ショッピングセンターでは豪華なものは多数あるが、中規模から小規模の近隣型ショッピングセンターでは簡素なものが多かった[4]。多田が見たアメリカの近隣型ショッピングセンターは建物も日本に比べて豪華で、地域住民の生活と住環境を支える重要な社会的インフラとして機能していた[4]。日本においてもそのような近隣型ショッピングセンターを展開することを目的として会社を設立した[4]。近隣型ショッピングセンターへのこだわりと、ショッピングセンターを良好な住環境の一部として位置づけるという思想に特徴がある[4]。
サンドラッグとの関係
創業者の(多田直樹)(1962年11月13日 - )は、東京都府中市に本社を置くドラッグストアチェーン・サンドラッグ創業者の(多田幸正)(1927年8月31日 - 2001年1月24日)の長男である。アメリカからの帰国後、1990年5月にサンドラッグに入社[6]。2000年9月にサンドラッグの株主でもある株式会社(イリュウ商事)の代表取締役社長に就任した[6]。父の死後、2001年3月にサンドラッグを退社し、同年6月にサンドラッグ取締役に就任した[6]。2003年に株式会社フォレストモールの前身となるやまきSC開発を設立。その後、2019年3月にイリュウ商事の代表取締役会長に就任、同年4月にサンドラッグ取締役管理本部長に就任している[6][7]。
多田直樹の実弟の(多田高志)(1969年3月10日 - )は、1992年4月にイトーヨーカ堂に入社[6]、1996年10月にサンドラッグに入社[6]。2001年3月にイリュウ商事の取締役に就任[6]。2006年12月にサンドラッグを退社し、2007年1月にやまきSC開発の専務取締役に就任した[6]。2009年6月に株式会社フォレスト代表取締役社長に就任[6]。2017年6月よりサンドラッグ取締役に就任している[6]。
このように、サンドラッグ創業者の子息兄弟が立ち上げた会社であるため、サンドラッグとのつながりが深く、フォレストモールのほとんどの店舗にはサンドラッグが出店している。多田兄弟はサンドラッグの大株主でもある。
沿革
主な出典:公式サイト「会社概要」内「沿革 History」[1]
- 2003年1月 - 株式会社やまきSC開発を設立(本社:東京都調布市)。近隣型ショッピングセンター開発事業を開始[1]。
- 2006年11月 - フォレストモール南大沢を開業、本社を同モール内へ移転[1]。
- 2007年4月2日 - 株式会社フォレストを設立、デベロッパー事業を継承[1]。株式会社やまきSC開発を解散[1]。
- 2010年4月 - フォレストモール岡谷を開業[1]。
- 2011年3月24日 - フォレストモール富士河口湖を開業[1]。
- 2013年4月 - フォレストモール新前橋を開業[1]。
- 2014年
- 2015年3月 - 本社を東京都新宿区へ移転[1]。
- 2016年7月 - 株式会社フォレストモールに社名変更[1]。
- 2017年
- 2018年
- 2019年
- 2020年11月 - フォレストモール八王子大和田を開業[1][11]。
店舗一覧
2020年6月現在、11店舗(フォレストモール10店舗、ヴェルモ1店舗)を展開する。
核店舗はスーパーマーケット(食品スーパー)で、前述のとおり大半の店舗にサンドラッグが出店している。100円ショップはダイソーが多いが、セリアが出店している店舗もある。その他には飲食店、クリニックや各種サービス、敷地面積の広い店舗ではホームセンターなどが出店する。
各店舗のテナントなどの詳細は、公式サイト内「事業内容」の店舗一覧を参照。同じSC内でも営業時間は各テナントにより異なる。
各店舗の開業年月日については「#沿革」節を参照。
東北地方
- フォレストモール仙台茂庭
- 所在地 - 宮城県仙台市太白区茂庭字新御所川62[12]
- ロードサイド店舗。茂庭は「もにわ」と読む。核店舗はヨークベニマル。ドラッグストアはツルハドラッグ、100円ショップはダイソー。仙台初出店となるホームセンターのダイユーエイト[13]などが出店。
関東地方
- フォレストモール南大沢
- 近隣の商業ビル「ガレリア・ユギ」[15]に大型店舗のイトーヨーカドー南大沢店[16]があるため、スーパーマーケットは出店せず、飲食店や蔦屋書店などが入居する小規模モールとなっている[17]。ドラッグストアはサンドラッグ、100円ショップはなし。ローソンが出店。
- 南大沢駅前にはその他、三井アウトレットパーク多摩南大沢をはじめ、京王電鉄の駅ビルであるフレンテ南大沢、TOHOシネマズ南大沢を核店舗とするファブ南大沢などの商業施設が集まり[18]、八王子市南部の商業地域となっている。
- フォレストモール新前橋
- ヴェルモ志木
- 所在地:埼玉県志木市本町6-22-38[22]
- 唯一「ヴェルモ (Vermo) 」を名乗り、フォレストモールブランドではない店舗。核店舗はヤオコー。ドラッグストアはサンドラッグ、100円ショップはダイソー。
- アクセス:埼玉県道113号沿い、最寄り駅は東武東上線志木駅。
- フォレストモール印西牧の原
- 近隣には、ショッピングセンターのBIGHOPガーデンモール印西、牧の原モア、ホームセンターのジョイフル本田千葉ニュータウン店、シネマコンプレックスのUSシネマ千葉ニュータウンなどが集まり、千葉ニュータウン内の商業地域となっている。
- フォレストモール石岡
- 所在地 - 茨城県石岡市石岡12886[24]
- ロードサイド店舗。核店舗はヨークベニマル石岡西店。ドラッグストアはサンドラッグ、100円ショップはダイソー。ヤマダ電機テックランドNew石岡店などが出店。
- アクセス - 常磐自動車道石岡小美玉スマートICより約2.3km、千代田石岡ICより約5.4km。最寄り駅はJR常磐線石岡駅。
甲信地方
- フォレストモール岡谷
- 所在地 - 長野県岡谷市神明町3-1-3[25]
- ロードサイド店舗。南大沢に続き2番目に開業した。核店舗はデリシア。ドラッグストアはサンドラッグ、100円ショップはダイソー。ゲオ岡谷店などが出店。
- アクセス - 長野自動車道岡谷ICより約1km。
- フォレストモール富士河口湖
- 所在地 - 山梨県南都留郡富士河口湖町小立8017-1[26]
- ロードサイド店舗。山梨県内初の出店。核店舗はマックスバリュ(マックスバリュ東海)。ドラッグストアはサンドラッグ、100円ショップはダイソー。ホームセンターくろがねや、スポーツDEPO[27]などが出店。
- 路線バスでは、富士山麓電気鉄道富士急行線河口湖駅より富士急バス「(鳴沢・精進湖・本梄湖周遊バス(ブルーライン))」乗車、フォレストモール富士河口湖前下車[29][30]。
- 河口湖に近い立地から、大型観光バス乗り入れ用の駐車場も用意されている(利用には事前連絡が必要)[31]。
- フォレストモール富士川
- 所在地 - 山梨県南巨摩郡富士川町青柳町973-1[32]
- ロードサイド店舗。核店舗はオギノ。ドラッグストアはサンドラッグ、100円ショップはダイソー。シャトレーゼなどが出店。
- アクセス - 国道52号沿い、道の駅富士川付近。最寄りICは中部横断自動車道増穂IC。
- 甲府駅からフォレストモール富士川行きの路線バスが運行されている。また富士川町のコミュニティバス「(富士川町ホリデーバス)」[33]が「フォレストモール南」停留所を経由する(土日祝日のみ運行)[34]。いずれも山梨交通鰍沢営業所が運行。
- フォレストモール甲斐竜王
- 所在地 - 山梨県甲斐市富竹新田字大明神河原1714-1[35]
- ロードサイド店舗。核店舗は地元のスーパーである(アマノパークス)甲府バイパス店(本社:甲斐市富竹新田)[36]。
- アクセス - 中央自動車道甲府昭和ICより約2.1km、双葉スマートICより約3.7km。最寄り駅はJR中央本線竜王駅。
近畿地方
- フォレストモール木津川
- 所在地 - 京都府木津川市梅美台1-1-1[37]
- 近畿地方への出店第1号。京都府南端の奈良県との県境に近い木津川市に、木津南特定土地区画整理事業により建設された[38]。学研都市内のニュータウン((木津地区))に所在する。
- ロードサイド店舗。核店舗はスーパーマーケットバロー[38]。ドラッグストアはサンドラッグ、100円ショップはセリア。
関連会社
脚注
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap “会社概要”. 株式会社フォレストモール. 2020年5月31日閲覧。
- ^ a b トップページ 株式会社フォレストモール
- ^ a b c d “事業内容”. 株式会社フォレストモール. 2020年5月31日閲覧。
- ^ a b c d e f g “トップメッセージ”. 株式会社フォレストモール. 2020年5月31日閲覧。
- ^ a b 株式会社ロジスティクス・パートナー (2019年11月21日). “フォレストモール/関西初進出「フォレストモール木津川」開業”. 流通ニュース. 2020年6月14日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j “サンドラッグ[9989] - 役員”. Ullet(ユーレット)上場企業約4000社をワンクリックで分析. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “大胆予想! ドラッグストア業界は1兆円企業連合の「三極体制」となるか?”. ダイヤモンド・チェーンストアオンライン. ダイヤモンド社 (2019年6月26日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ “フォレストモール甲斐竜王 5月24日(金) グランドオープンのお知らせ”. 株式会社フォレストモール (2019年4月25日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ “フォレストモール/関西初進出「フォレストモール木津川」開業”. 流通ニュース. 株式会社ロジスティクス・パートナー (2019年11月21日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ “フォレストモール木津川、2019年11月22日開業-関西初のフォレストモール、バローを核に”. 都市商業研究所 (2019年11月22日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ “「フォレストモール八王子大和田」11月27日開業へ スーパーアルプスなど出店”. (2020年10月28日)2021年6月5日閲覧。
- ^ “フォレストモール仙台茂庭”. フォレストモール仙台茂庭. 2020年5月31日閲覧。
- ^ a b “フォレストモール仙台茂庭、2017年11月開業-「巨大アニメ施設」予定地跡に、「ダイユー8」仙台初出店”. 都市商業研究所 (2017年9月30日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ “フォレストモール南大沢”. フォレストモール南大沢. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “ガレリア・ユギ”. 株式会社多摩ニュータウン開発センター. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “イトーヨーカドー南大沢店”. イトーヨーカドー. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “ショップガイド”. フォレストモール南大沢. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “南大沢駅前インフォメーション”. 三井アウトレットパーク 多摩南大沢. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “アクセス”. フォレストモール南大沢. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “フォレストモール八王子大和田”. フォレストモール八王子大和田. 2021年6月4日閲覧。
- ^ “フォレストモール新前橋”. フォレストモール新前橋. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “ヴェルモ志木”. ヴェルモ志木. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “フォレストモール印西牧の原”. フォレストモール印西牧の原. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “フォレストモール石岡”. フォレストモール石岡. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “フォレストモール岡谷”. フォレストモール岡谷. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “フォレストモール富士河口湖”. フォレストモール富士河口湖. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “スポーツデポ フォレストモール富士河口湖店”. スポーツデポ・アルペン. 2020年6月14日閲覧。
- ^ フォレストモール富士河口湖 トリップアドバイザー、2020年6月14日閲覧。
- ^ “河口湖周遊バス、西湖周遊バス、鳴沢・精進湖・本栖湖周遊バス”. 富士急行バス. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “河口湖周遊バス、西湖周遊バス、鳴沢・精進湖・本栖湖周遊バス 路線図”. 富士急行バス (2019年10月1日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ “観光バスでご来館のお客様”. フォレストモール富士河口湖. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “フォレストモール富士川”. フォレストモール富士川. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “ホリデーバス(土日祝日運行)”. 富士川町. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “ホリデーバス運行時刻表”. 富士川町 (2020年4月). 2020年5月31日閲覧。
- ^ “フォレストモール甲斐竜王”. フォレストモール甲斐竜王. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “アマノパークス 甲府バイパス店”. フォレストモール甲斐竜王. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “フォレストモール木津川”. フォレストモール木津川. 2020年5月31日閲覧。
- ^ a b 株式会社ロジスティクス・パートナー (2019年11月21日). “バロー/京都府「フォレストモール木津川」に出店”. 流通ニュース. 2020年6月14日閲覧。
- ^ “ILIO total dog produce”. 株式会社イリオ. 2020年5月31日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 株式会社フォレストモール
- 株式会社フォレストモール 事業内容 - 店舗一覧
- フォレストモール富士河口湖 (@FMFJkawaguchiko) - Twitter