この記事で示されている出典について、該当する記述が具体的にその文献の何ページあるいはどの章節にあるのか、。 |
おごと温泉駅(おごとおんせんえき)は、滋賀県大津市雄琴北一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)湖西線の駅である。駅番号はJR-B26[1]。
おごと温泉駅* | |
---|---|
駅舎(2020年10月) | |
おごとおんせん Ogotoonsen | |
◄JR-B27 比叡山坂本 (3.4 km) (3.2 km) 堅田 JR-B25► | |
所在地 | 滋賀県大津市雄琴北一丁目3-12 |
駅番号 | JR-B26[1] |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | B 湖西線 |
キロ程 | 14.5 km(山科起点) 京都から20.0 km |
電報略号 | コト[2] |
駅構造 | 高架駅 |
(ホーム) | 2面4線 |
乗車人員 -統計年度- | 6,313人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 1974年(昭和49年)7月20日[2][3] |
備考 | (業務委託駅) (みどりの券売機プラス)設置駅 |
概要
日本国有鉄道湖西線の全線開業と同時に、雄琴駅として開業した[3][注釈 1]。
この開業時の駅の駅名は、小槻宿禰今雄が西暦9世紀後半頃に開発を始めたとされる当地が、彼らが演奏した琴に由来するとも言われる「雄琴」という地名によるものであった[7][8]。
ただし、大津市は駅名について江若鉄道の駅名であった「雄琴温泉」を要望していた[9]。
この雄琴地区には、863年(貞観5年)に小槻宿禰今雄によって創建された法光寺の境内に霊泉があることが古くから知られていたが[8]、大正時代に当地区の湧水が、ラジウム温泉に当たることが確認されたことから、1925年(大正14年)頃から急速に温泉地として発展し始めた[7][8]。
ところが、1966年(昭和41年)に、風俗営業法が改正されたことを受けて、滋賀県が当地の一角をトルコ風呂の「禁止除外区域」に指定したことから、性風俗産業の進出が急増して歓楽街化が進み、1979年(昭和54年)には49軒の特殊浴場が立地するに至った[7]。
その結果、当地を訪れる客は男性客や団体旅行に偏ることになり、「雄琴」という地区の印象が大きく変化することになった[7]。
こうした「雄琴=歓楽街」という印象からの脱却を目指した温泉街は、女性や家族向けを意識した新たな旅館名へ変更するとともに建物の改装なども進め、さらに旅行会社や各種のメディアなども通じて印象の転換を図った[7]。
その一環として当駅の名称の変更を働きかけることになり[7][10]、地元側が32,000人分の署名と要望書を集めて駅名変更を申し入れた[11]。
2006年(平成18年)10月21日の新快速の敦賀駅への延長のダイヤ改正時に西大津駅の大津京駅への改称と合わせて行う方針を2005年(平成17年)9月、大津市長が大津市議会で表明し[12]、経費を大津市が負担する方針を示したが[13]、2006年(平成18年)1月に駅名変更を先送りすることになった[14]。
その後、2007年(平成19年)2月19日に大津市が駅名変更費用を新年度予算に計上し[15]、2008年(平成20年)3月15日のダイヤ改正時に当駅を「おごと温泉駅」へ改名した[4]。
当駅の駅名改称を含めた、イメージ転換の戦略が功を奏し、2010年(平成22年)には宿泊客数が約44.9万人と、統計のある1989年(平成元年)以降で過去最高を記録した[10]。
歴史
- 1974年(昭和49年)7月20日:日本国有鉄道湖西線の山科駅 - 近江塩津駅間の全線開通と同時に[16][17]、雄琴駅(おごとえき)として開業[2][3]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[16]。
- 1992年(平成4年)11月1日:みどりの窓口の営業を開始[要出典]。
- 2002年(平成14年)3月23日:朝夕に1本ずつ運転されている快速が停車するようになる[要出典]。
- 2003年(平成15年)11月1日:ICカード「ICOCA」の利用が可能となる[17]。
- 2006年(平成16年)12月21日:滋賀電車内駅構内連続強姦事件が発生。
- 2007年(平成19年)3月12日:バリアフリー化工事が完成[18]。エレベーター、電光掲示板の使用を開始。
- 2008年(平成20年)3月15日:駅名をおごと温泉駅に改称[4]。
- 2016年(平成28年)3月26日:ダイヤ改正に伴い、緩行線電車の乗り入れが廃止される[16]。
- 2018年(平成30年)3月17日:駅ナンバリングが導入され、使用を開始する[19]。
- 2020年(令和2年)
駅構造
島式ホーム2面4線[21]を有する高架駅である[2]。堅田駅が管理し、JR西日本交通サービスが駅業務を受託する(業務委託駅)[要出典]。自動改札が設置されておりICOCAが利用可能となっている(相互利用可能ICカードはICOCAの項を参照)。なお、ホーム有効長は12両である。
改札口は地上に2か所ある。各プラットホーム上には、待合室が1か所ずつ設置されている[22]。
駅前には、西口に仰木太鼓の記念碑[23]、東口に「琴のしらべ」と命名された噴水[2]と「六角足湯」と命名された足湯が設置されている[2][24]。
また、当駅の近江今津方面側には第四雄琴トンネル[25]、京都方面側には第三雄琴トンネルがあり[21]、駅の両側をトンネルではさまれている[21]。
バリアフリー化工事が完成し、2007年3月12日よりホームエレベーター(直角2方向型)、多機能トイレ、電光掲示板が使用され始めた。この工事で、地上にホームエレベーター用の自動改札機(車椅子対応)とのりこし精算機のみの改札口が新しく設置された[要出典]。
のりば
- 付記事項
- 内側2線(2・3番のりば)が本線、外側2線(1・4番のりば)が待避線である[21]。
- 外側2線(1・4番のりば)は貨物列車などが後続列車の発車・通過待ちを行うために停車することもある。
ダイヤ
- 日中時間帯
- 上下線とも1時間あたり3本停車する。同時間帯の運行設定は普通3本(堅田発着が1本、近江舞子発着が2本)である。
- 朝晩
- 敦賀発着の快速が1往復(朝は敦賀発、晩は敦賀行き)、京都発着の普通が近江舞子・近江今津・永原の各駅まで運行される。なお、近江今津発着の普通は夕方も運行設定がある。
- 朝は近江舞子発の快速(平日のみ)・堅田行きの普通(京都発)が、晩は近江塩津発と敦賀発の普通(ともに京都行き)がそれぞれ1本ずつ設定されている。
- 過去の運行
- 1986年11月から1996年3月は新快速停車駅(※当時は近江舞子発着で、湖西線内は各駅停車)だったが、1996年3月のダイヤ改正以降は同列車の発着駅が近江今津に変わり、湖西線内の通過設定が復活したため新快速の停車は無くなった。
- かつては緩行線電車が入線していたが、2016年3月のダイヤ改正時に廃止された(先述)。
利用状況
「滋賀県統計書」によると、1日平均の(乗車人員)は以下の通りである。近年は増加が進み、新快速停車駅である比叡山坂本駅や近江舞子駅より多い。
年度 | 1日平均 乗車人員 | 出典 |
---|---|---|
1992年 | 3,602 | [統計 1] |
1993年 | 3,995 | [統計 2] |
1994年 | 4,211 | [統計 3] |
1995年 | 4,465 | [統計 4] |
1996年 | 4,514 | [統計 5] |
1997年 | 4,593 | [統計 6] |
1998年 | 4,734 | [統計 7] |
1999年 | 4,895 | [統計 8] |
2000年 | 5,165 | [統計 9] |
2001年 | 5,439 | [統計 10] |
2002年 | 5,540 | [統計 11] |
2003年 | 5,742 | [統計 12] |
2004年 | 5,944 | [統計 13] |
2005年 | 6,162 | [統計 14] |
2006年 | 6,341 | [統計 15] |
2007年 | 6,407 | [統計 16] |
2008年 | 6,452 | [統計 17] |
2009年 | 6,307 | [統計 18] |
2010年 | 6,417 | [統計 19] |
2011年 | 6,416 | [統計 20] |
2012年 | 6,515 | [統計 21] |
2013年 | 6,654 | [統計 22] |
2014年 | 6,463 | [統計 23] |
2015年 | 6,515 | [統計 24] |
2016年 | 6,459 | [統計 25] |
2017年 | 6,507 | [統計 26] |
2018年 | 6,529 | [統計 27] |
2019年 | 6,313 | [統計 28] |
駅周辺
先述の通り、当駅周辺は、小槻宿禰今雄が西暦9世紀後半頃に開発を始め、彼らが演奏した琴に由来するとも言われている「雄琴」と呼ばれている[7]。
また、温泉街以外では、1991年(平成3年)1月29日に当駅周辺の区画整理事業が着工し[27]、「湖都が丘」として1997年(平成9年)9月12日から宅地の分譲が行われたが、販売が伸び悩んだことから2002年(平成14年)度決算で大津市が約1.3億円の赤字を計上した[28]。
- 成安造形大学
- 大谷大学(湖西キャンパス)
- 滋賀県立北大津高等学校
- 滋賀県立北大津養護学校
- 大津市立仰木中学校
- 大津市立仰木の里小学校
- 大津市立仰木の里東小学校
- 大津市立雄琴小学校
- 幸福の科学学園関西中学校・高等学校
- 仰木の里郵便局
- 大津市仰木の里支所
- 雄琴神社
- 雄琴温泉
- 湖西道路(国道161号) - 仰木雄琴インターチェンジ
- 滋賀県道315号仰木雄琴線
- 滋賀県道558号高島大津線(西近江路)
バス路線
この節は(検証可能)な(参考文献や出典)が全く示されていないか、不十分です。(2022年2月) |
駅東口(びわ湖側[29])に江若交通の路線[30]が乗り入れており、(奥比叡ドライブバス)(140系統のみ)と(仰木の里線)(140系統を除く各系統)の各路線が発着する[29]。
なお、停留所名は「おごと温泉駅」に改称した後も「雄琴駅」を名乗り続けていたが、2018年3月17日のダイヤ改正時に「おごと温泉駅」へ改称した[31]。
おごと温泉駅 | |||
---|---|---|---|
乗り場 | 運行事業者 | 系統または路線名・行先 | 備考 |
1 | 江若交通 | 94:おごと温泉駅 | (外廻り右循環) |
97:おごと温泉駅 | (仰木の里団地循環) | ||
140:比叡山頂 | 朝1便のみ(春分の日から12月第1日曜の土曜・日曜・祝日に運行) | ||
2 | 92:おごと温泉駅 | (内廻り左循環) | |
96:堅田駅西口 | (堅田仰木の里循環) | ||
140:堅田駅西口 | 夕方1便のみ(春分の日から12月第1日曜の土曜・日曜・祝日に運行) |
- 付記事項
- 140系統は、[おごと温泉駅 - 堅田駅西口]間の各停留所をすべて通過する。
隣の駅
脚注
記事本文
注釈
出典
- ^ a b 双葉社 2021, p. 14.
- ^ a b c d e f 川島 2010, p. 59.
- ^ a b c d 林屋辰三郎ほか編『新修大津市史 第8巻 中部地域』 大津市、1985年。[]
- ^ a b c “” (PDF). 西日本旅客鉄道. p. 90 (2021年10月). 2021年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月24日閲覧。
- ^ 『高島町史』 高島町、1983年11月3日。[]
- ^ 『交通年鑑 昭和45年版』 (交通協力会)、1970年2月20日。[]
- ^ a b c d e f g “ぷらっと沿線紀行(44)うみと空を見つめて JR湖西線 おごと温泉駅”. 朝日新聞(朝日新聞社). (2008年3月15日)[]
- ^ a b c “泉質と歴史”. おごと温泉観光協会. 2020年10月7日閲覧。
- ^ 国鉄湖西線建設促進期成同盟会『国鉄湖西線建設の歩み』1975年5月、54頁。
- ^ a b “宿泊客が過去最高 駅名改称など功奏す 昨年1年44万9000人 おごと温泉”. 中日新聞 (中日新聞社). (2011年1月27日)[]
- ^ “「JR雄琴」駅名変更を 5ヶ月で3万2000人署名”. 京都新聞(京都新聞社). (2004年9月4日)[]
- ^ “来秋にも改名へ 西大津駅→大津京駅 雄琴駅→おごと温泉駅 琵琶湖環状腺開業合わせ 大津市長が答弁”. 京都新聞(京都新聞社). (2005年9月16日)[]
- ^ “JR駅名変更要請 西大津→大津京 雄琴→おごと温泉 来秋実現へ大津市経費負担”. 読売新聞(読売新聞社). (2005年11月11日)[]
- ^ “JR駅改称 市が先送り 琵琶湖環状線今秋開通で 「西大津」→「大津京」「雄琴」→「おごと温泉」”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2006年1月25日)[]
- ^ “「西大津」→「大津京」駅 「雄琴」→「おごと温泉」駅”. 読売新聞(読売新聞社). (2007年2月20日)[]
- ^ a b c 双葉社 2021, p. 24.
- ^ a b “” (PDF). 西日本旅客鉄道 (2021年10月). 2021年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月24日閲覧。
- ^ “バリアフリー化完成 JR雄琴駅 エレベーター2基設置”. 京都新聞(京都新聞社). (2007年3月13日)[]
- ^ 近畿エリアの12路線 のべ300駅に「駅ナンバー」を導入します!
- ^ a b “おごと温泉駅 駅情報:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2020年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月20日閲覧。
- ^ a b c d 川島 2010, p. 12.
- ^ “おごと温泉駅(JR西日本) 構内図”. JRおでかけネット(西日本旅客鉄道). 2022年4月2日閲覧。
- ^ “勇壮な音聞こえそう 仰木太鼓の記念碑除幕”. 読売新聞(読売新聞社). (1992年4月2日)[]
- ^ 滋賀県観光情報 おごと温泉六角足湯 - びわこビジターズビューロー
- ^ 川島 2010, p. 13.
- ^ a b “おごと温泉駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年1月13日閲覧。
- ^ “平成9年度には完了 JR雄琴駅周辺 区画整理に着工” 産経新聞 (産経新聞社). (1991年2月1日)[]
- ^ “JR雄琴駅周辺り宅地分譲 赤字1億3000万円見込み 大津市02年度決算”. 京都新聞(京都新聞社). (2003年7月11日)[]
- ^ a b “おごと温泉駅 バスのりば案内図”. 江若交通. 2022年3月15日閲覧。
- ^ “おごと温泉駅 接続交通機関”. JR西日本. 2022年3月15日閲覧。
- ^ “3月17日(土) 時刻改正等のお知らせ”. 江若交通 (2018年2月26日). 2022年9月1日閲覧。
利用状況
- ^ 平成4年滋賀県統計書
- ^ 平成5年滋賀県統計書
- ^ 平成6年滋賀県統計書
- ^ 平成7年滋賀県統計書
- ^ 平成8年滋賀県統計書
- ^ 平成9年滋賀県統計書
- ^ 平成10年滋賀県統計書
- ^ 平成11年滋賀県統計書
- ^ 平成12年滋賀県統計書
- ^ 平成13年滋賀県統計書
- ^ 平成14年滋賀県統計書
- ^ 平成15年滋賀県統計書
- ^ 平成16年滋賀県統計書
- ^ 平成17年滋賀県統計書
- ^ 平成18年滋賀県統計書
- ^ 平成19年滋賀県統計書
- ^ 平成20年滋賀県統計書
- ^ 平成21年滋賀県統計書
- ^ 平成22年滋賀県統計書
- ^ 平成23年滋賀県統計書
- ^ 平成24年滋賀県統計書
- ^ 平成25年滋賀県統計書
- ^ 平成26年滋賀県統計書
- ^ 平成27年滋賀県統計書
- ^ 平成28年滋賀県統計書
- ^ 平成29年滋賀県統計書
- ^ 平成30年滋賀県統計書 (PDF)
- ^ 令和元年滋賀県統計書 (PDF)
参考文献
関連項目
外部リンク
- おごと温泉駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道