概要
2011年より製造が開始され、本社を置く中国をはじめ、世界各国で販売されている。
バッテリー
満充電時の航続距離は日本仕様（287kWh）は220km[2]、中国仕様（319kWh）は300km[3]。従来のバスよりもバッテリー重量の関係で重い。
使用されているバッテリーは、BYDの自社開発によるリン酸鉄リチウムイオン電池で、タイヤハウス上または屋根上に設置されている。BYDはこのバッテリーについて有害物質を発生させず材料をリサイクルできるとしている[4]。
車体
車体は主にアルミニウム合金を採用し、軽量化を図っている。
日本国内における運行
| BYD K8（日本仕様） | |
|---|---|
| 平和交通（K8・都市型Ⅰ） | |
| 概要 | |
| 製造国 | 中国 |
| 販売期間 | 2020年12月16日 - |
| ボディ | |
| 乗車定員 | 都市型Ⅰ：81名 郊外型：75名 |
| ボディタイプ | 路線バス |
| (パワートレイン) | |
| 最高出力 | 100×2kw |
| 動力用主電池 | リン酸鉄リチウムイオン電池 |
| 車両寸法 | |
| ホイールベース | 5,500 mm |
| 全長 | 10,500 mm |
| 全幅 | 2,500 mm |
| 全高 | 3,360 mm |
| 車両重量 | 都市型Ⅰ：16,350 kg 郊外型：16,065 kg |
| その他 | |
| バッテリー | 287 kWh |
| 仕様 | 右ハンドル仕様 後部右側に非常口あり |
日本国内においては2020年12月に販売開始し、2021年2月に千葉市の平和交通が中国から輸入する形で導入[5]。同年には国土交通省の「標準仕様ノンステップバス認定」を海外メーカーとして初めて取得した[6]。
日本仕様モデルは都市型Ⅰと郊外型の2種類が販売され、いずれも道路運送車両法による保安基準[7]の規定に従い、中国本国を含む他国には存在しない非常口を後部右側に設置している。
2015年より日本国内に導入されていた大型電気バス「K9（全長12.0m）」よりも全長が短く、日本国内メーカーの大型バスとサイズを含めた車両規格が近いことから、K9に代わって導入する事業者が増えている。
運行事業者
※リチウムイオン電池による電気バスの、試験運行でない営業運行。
- 平和交通 - 2021年2月に千葉県千葉市内の路線で導入。
- 阪急バス - 2021年9月に大阪府吹田市の千里営業所に2台導入。2023年3月27日に茨木営業所に4台追加導入。
- 東京電力ホールディングス - 2023年1月に福島第一原子力発電所構内での関係者輸送バスとして2台導入[8]。
- エムケイ観光バス - 2023年2月6日に京都市内の企業送迎バスとして導入[9]。
- 西表島交通 - 2023年3月1日導入。西表島の路線バスに1台導入された[10]。
- 北海道バス - 2023年3月14日導入。同社が運行を受託するエスコンフィールドHOKKAIDOのシャトルバスとしてFビレッジ営業所に5台が導入された[11]。
- 神奈川中央交通西 - 2023年3月20日、平塚営業所に1台導入。横浜ゴムのラッピングが施され、同社が運行する(平56系統)（平塚駅北口～横浜ゴム食堂）に専属で運用に入る。同年4月25日には追加で1台導入。こちらは平塚駅北口からツインシティ大神地区を経由し、本厚木駅南口までを結ぶ急行路線バスにて専属で運用に入る。
- 近鉄バス - 2023年3月27日運行開始。鳥飼営業所と布施営業所に各2台ずつ、稲田営業所に1台の合計5台が導入された[12]。
- 西東京バス - 2023年3月29日運行開始。五日市営業所に2台、青梅支所に1台の合計3台が導入[13]。当初、2023年3月上旬運行開始を予定していたが、発がん性物質「六価クロム」使用問題を受けて運行開始が一旦延期されていた[14]。
- 三岐鉄道 - 2023年4月3日導入。四日市大学線にて1台導入された[15]。
- 西武バス - 2023年4月7日運行開始[16]。新座営業所に2台導入[17]。当初、2023年2月27日運行開始を予定していたが、発がん性物質「六価クロム」使用問題を受けて一旦延期されていた[18][19]。
- 京阪バス - 2023年4月8日導入。門真営業所に5台導入された[20]。
- 新潟交通 - 2023年4月14日導入。新潟東部営業所に2台導入され、新潟空港リムジンバスにて運行されている[21]。
- 阪神バス - 2023年5月1日導入。尼崎営業所に2台導入された[22]。
- 日立自動車交通 - 2023年5月21日導入。同社が運行する晴海ライナーにて2台導入された[23]。
- 関東鉄道 - 2023年6月1日運行開始予定。守谷営業所に2台導入された[24]。
ギャラリー
深圳市内
平和交通（K8・都市型Ⅰ）
近鉄バス（K8・都市型Ⅰ）
京阪バス（K8・都市型Ⅰ）
脚注
出典
- ^ “日本市場向け量産型大型電気バスを販売、2021年1月納車開始”. ビーワイディージャパン株式会社. (2020年12月16日) 2023年2月5日閲覧。
- ^ “K8”. ビーワイディージャパン株式会社. 2023年2月5日閲覧。
- ^ “K8”. BYD. 2023年2月5日閲覧。
- ^ “”. BYD Auto. 2012年10月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年3月20日閲覧。
- ^ “平和交通へ量産型大型電気バスを初納車”. ビーワイディージャパン株式会社. (2023年2月24日) 2021年2月24日閲覧。
- ^ “標準仕様ノンステップバス認定車両の一覧”. 国土交通省. 2023年2月5日閲覧。
- ^ 道路運送車両の保安基準第26条 (PDF)
- ^ “福島第一原子力発電所に導入する電気バスの概要” (PDF). 東京電力ホールディングス (2022年12月26日). 2023年2月6日閲覧。
- ^ 電気バス 2023年2月6日（月）デビュー‼️（予定）通勤バスとして、朝、夕のみ京都駅八条口周辺を運行する予定（都合により車両変更する場合あり）
- ^ “世界自然遺産の沖縄・西表島にEV路線バス 3月から運行”. 日本経済新聞. (2023年2月3日)
- ^ “【日本ハム】Ｆビレッジと主要駅を結ぶシャトルバスお披露目 環境に配慮した電気バス採用”. 日刊スポーツ. (2023年2月2日)
- ^ “【補助金】万博を契機としたバス事業者の脱炭素化促進事業について”. 大阪府 (2023年1月16日). 2023年2月6日閲覧。
- ^ [1] (PDF)
- ^ “大型ＥＶ路線バス（電気バス）運行開始の延期について”. 西東京バス. (2023年2月24日)
- ^ “三岐鉄道がEV路線バス 四日市大学線運行開始 100％自社再エネ電力”. 三重: 毎日新聞. (2023年4月4日)
- ^ 西武バス新座営業所「100％電気で走る大型路線バス」運行開始についてのお知らせ (PDF) - 西武バス 2023年3月29日
- ^ “西武バスに大型EVバス「K8」2台を納入”. オートタイムズ. (2023年2月15日)
- ^ “中国BYD 日本国内で販売のEVバスに有害化学物質六価クロム使用”. NHK NEWS WEB. (2023年2月24日)
- ^ 西武バス新座営業所「100％電気で走る大型路線バス」運行開始日延期についてのお知らせ (PDF) - 西武バス 2023年2月24日
- ^ “万博での活用も計画、京阪バスが大型電気バスをお披露目 車体には「ミャクミャク」がラッピング”. 読売テレビニュース. (2023年4月6日)
- ^ https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/kuko/kij-evbus.html
- ^ https://www.hanshin-bus.co.jp/files/whatsnew/20230427_hanshinbus_electricbus.pdf
- ^ https://www.hitachi-gr.com/post/【晴海ライナー】byd社製大型電気バス「k8」を導入いたします
- ^ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC2360H0T20C23A5000000/
関連項目
外部リンク
- BYD K8|ビーワイディージャパン株式会社（BYDJAPAN）