本記事に加筆をする際は出典を忘れないでください。 出典の提示時には記事名のほか配信元・配信日もお願いします。 |
2018年のJリーグカップは、2018年3月7日より開催され、同年10月27日に決勝が行われた、第26回Jリーグカップである。湘南ベルマーレが初優勝を果たした。
大会名称
ヤマザキビスケットを冠スポンサーとして、「2018JリーグYBCルヴァンカップ」の名称で行う。
大会レギュレーション
大会の基本レギュレーションについては2017年12月12日に[2]Jリーグより発表された。グループ分けと決勝戦以外の日程の詳細については2018年1月24日にJリーグより発表された[3]。
今回は2017年大会のレギュレーションを踏まえつつ、参加資格とグループステージの大会方式に大きな変更があった。具体的には、大会参加クラブを2017年大会までの「当該年のJ1に参加する18クラブ」から「当該年のJ1に参加する18クラブ+前年度J1の16位・17位のクラブ (ACLプレーオフ出場クラブがACLプレーオフで敗退した場合は前年度J1の16位のみ)」の最大20クラブに拡大。グループステージは2グループから4グループに変更され、4クラブずつによるホーム・アンド・アウェー総当たり2回戦を戦い、上位チーム全てがプレーオフステージに進むこと (グループステージからプライムステージ[注 1]へのストレートインはなし)になった。また、グループステージの勝ち上がり条件はAFCチャンピオンズリーグの形式を踏襲することとなった。なお、当該年のJ2参加クラブがJリーグカップに参戦するのは2001年大会以来17年ぶり[5]で、ホーム・アンド・アウェー方式のグループリーグは2008年大会以来10年ぶり。
- 2018明治安田生命J1リーグに参加する18チームと、2017明治安田生命J1リーグの16位 (ヴァンフォーレ甲府)・17位 (アルビレックス新潟)が出場。昇格組では湘南ベルマーレと名古屋グランパスは2016年大会以来2年ぶり、V・ファーレン長崎は初参加。
- 18クラブのうち、川崎フロンターレ・鹿島アントラーズ・セレッソ大阪はAFCチャンピオンズリーグ2018 (ACL) グループステージに出場するため、グループステージ・プレーオフステージは免除され、プライムステージ[注 1]からの出場。
- 柏レイソルはACLプレーオフに出場するため、ACLプレーオフに勝利してACLグループステージに進出した場合にグループリーグを免除となり、ACLプレーオフに敗退した場合はグループリーグからの出場 (アルビレックス新潟に替わってグループリーグに参加)となる。2018年1月30日に行われたACLプレーオフ (ラウンド3)・ムアントン・ユナイテッドFC戦に勝利し本戦出場が決定したため、グループリーグ免除とアルビレックス新潟の参加が決定[6]。
- グループステージはACLグループステージ出場チームを除いた16チームを(2017シーズンのJ1リーグ戦順位)をもとに4組に分けて、各組2回総当たり (ホーム・アンド・アウェー)でリーグ戦を行う。
- Aグループ:横浜F・マリノス (5位)、ベガルタ仙台 (12位)、FC東京 (13位)、アルビレックス新潟 (17位)
- Bグループ:ジュビロ磐田 (6位)、北海道コンサドーレ札幌 (11位)、清水エスパルス (14位)、ヴァンフォーレ甲府 (16位)
- Cグループ:浦和レッズ (7位)、ガンバ大阪 (10位)、サンフレッチェ広島 (15位)、名古屋グランパス (J2・3位)
- Dグループ:サガン鳥栖 (8位)、ヴィッセル神戸 (9位)、湘南ベルマーレ(J2・1位)、V・ファーレン長崎 (J2・2位)
- グループステージは全試合90分 (前後半45分ハーフ、延長戦なし)とし、勝ち点の多い順にグループ内の順位を決定する。勝ち点で並んだ場合には、以下の条件で優劣を決定する。
- 各グループステージの上位2クラブ (合計8クラブ)がプレーオフステージ進出。なお、ACLグループステージ進出クラブが3クラブの場合は、各グループステージの上位2クラブ+各グループステージの3位同士の成績で上位2クラブ (合計10クラブ)がプレーオフステージ進出となっていた。
- ホーム・アンド・アウェーでの2試合制で実施され、勝者 (勝利数の多いチーム。同勝利数の場合は下記により決定)がプライムステージ[注 1]進出。
- プライムステージ[注 1]はグループステージ・プレーオフステージを勝ち抜いた4 (または5)クラブにグループステージ免除4 (または3)クラブを加えた8クラブによって行われる。
- 準々決勝と準決勝はホーム・アンド・アウェーでの2試合制 (レギュレーションはプレーオフステージと同様)。
- 決勝は1試合勝負。90分で同点の場合は延長戦→PK戦で決着する。
- 組み合わせ抽選は2018年7月29日に、前年同様プライムステージ進出クラブ代表によるオープンドロー (公開抽選)により行われ、フジテレビの主催する参加型イベント『ようこそ!! ワンガン夏祭り THE ODAIBA 2018』の本社屋前イベントステージにて一般公開で実施された[7]。参加選手は内田篤人 (鹿島)、伊東純也 (柏)、大島僚太 (川崎)、飯倉大樹 (横浜FM)、菊地俊介 (湘南)、石原克哉 (甲府)[注 2]、三浦弦太 (G大阪)、高木俊幸 (C大阪)[8][9]。立会人として副理事長の原博実が参加。進行役はフジテレビアナウンサーの鈴木唯と黒瀬翔生。
なお、本大会から、PK戦が行われる場合は、キックは先攻チームが行った後、後攻チームが2回連続で行い、続いて先攻チームが2回連続で行い、この2回連続が交互に行われるという、いわゆる「ABBA方式」が採用されることになっていた[注 3]が、プライムステージでは先攻チームと後攻チームが交互に蹴る、従来通りの「ABAB方式」に再度変更されることになった[10](プレーオフステージではPK戦となった試合なし)。
大会日程
決勝を除く各日程については2017年12月12日に[2]に発表された。プレーオフステージ及びプライムステージ[注 1]の日程については2018年1月24日に発表された[3]。グループステージは全てミッドウィーク (水曜日)開催となり、プレーオフステージは2018 FIFAワールドカップに伴うリーグ戦中断期間中に行われる。決勝の日程も2018年1月24日に発表され、前回大会と同様に埼玉スタジアム2002で開催される[3]。
グループステージ
グループリーグ順位表の凡例 |
---|
プレーオフステージ進出 |
グループステージ敗退 |
グループA
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | VEG | YMA | ALB | TOK | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ベガルタ仙台 | 6 | 3 | 2 | 1 | 10 | 6 | +4 | 11 | — | 4–2 | 1–1 | 3–0 | ||
2 | 横浜F・マリノス | 6 | 3 | 2 | 1 | 10 | 8 | +2 | 11 | 0–0 | — | 2–1 | 1–0 | ||
3 | アルビレックス新潟 | 6 | 2 | 1 | 3 | 9 | 10 | −1 | 7 | 3–1 | 1–3 | — | 3–2 | ||
4 | FC東京 | 6 | 1 | 1 | 4 | 5 | 10 | −5 | 4 | 0–1 | 2–2 | 1–0 | — |
順位の決定基準: 1.勝点 2.得失点差 3.総得点数 4.当該チーム間の対戦成績 5.反則ポイント 6.抽選
第2節 2018年3月14日 | 横浜F・マリノス | 0 - 0 | ベガルタ仙台 | 横浜市 | |
19:33 | 公式記録 | 競技場: ニッパツ三ツ沢球技場 観客数: 6,391人 主審: 飯田淳平 |
グループB
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | JUB | VEN | SSP | CON | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ジュビロ磐田 | 6 | 4 | 0 | 2 | 9 | 7 | +2 | 12 | — | 3–2 | 2–1 | 2–3 | ||
2 | ヴァンフォーレ甲府 | 6 | 3 | 1 | 2 | 10 | 5 | +5 | 10 | 0–1 | — | 1–0 | 3–0 | ||
3 | 清水エスパルス | 6 | 3 | 1 | 2 | 8 | 5 | +3 | 10 | 1–0 | 1–1 | — | 2–1 | ||
4 | 北海道コンサドーレ札幌 | 6 | 1 | 0 | 5 | 4 | 14 | −10 | 3 | 0–1 | 0–3 | 0–3 | — |
順位の決定基準: 1.勝点 2.得失点差 3.総得点数 4.当該チーム間の対戦成績 5.反則ポイント 6.抽選
第1節 2018年3月7日 | ヴァンフォーレ甲府 | 3 - 0 | 北海道コンサドーレ札幌 | 甲府市 | |
19:03 | 森晃太 33分 ジュニオール・バホス 34分, 52分 | 公式記録 | 競技場: 山梨中銀スタジアム 観客数: 3,436人 主審: 家本政明 |
第3節 2018年4月4日 | 清水エスパルス | 2 - 1 | 北海道コンサドーレ札幌 | 静岡市 | |
19:03 | 北川航也 45+1分 鄭大世 68分 | 公式記録 | ヘイス 24分 | 競技場: IAIスタジアム日本平 観客数: 5,458人 主審: 西村雄一 |
第4節 2018年4月18日 | ジュビロ磐田 | 2 - 3 | 北海道コンサドーレ札幌 | 磐田市 | |
19:03 | 太田吉彰 33分 中野誠也 44分 | 公式記録 | 内村圭宏 16分 ジュリーニョ 69分 宮吉拓実 90分 | 競技場: ヤマハスタジアム (磐田) 観客数: 6,084人 主審: 山本雄大 |
第6節 2018年5月16日 | 北海道コンサドーレ札幌 | 0 - 3 | 清水エスパルス | 札幌市 | |
19:03 | 公式記録 | 鄭大世 48分 (pen.) 長谷川悠 51分 ミッチェル・デューク 68分 | 競技場: 札幌厚別公園競技場 観客数: 4,427人 主審: 木村博之 |
グループC
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | RED | GAM | SFR | GRA | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 浦和レッズ | 6 | 4 | 1 | 1 | 9 | 5 | +4 | 13 | — | 1–4 | 1–0 | 2–0 | ||
2 | ガンバ大阪 | 6 | 3 | 0 | 3 | 12 | 13 | −1 | 9 | 0–1 | — | 0–4 | 1–4 | ||
3 | サンフレッチェ広島 | 6 | 2 | 1 | 3 | 9 | 7 | +2 | 7 | 0–0 | 2–3 | — | 2–1 | ||
4 | 名古屋グランパス | 6 | 2 | 0 | 4 | 9 | 14 | −5 | 6 | 1–4 | 1–4 | 2–1 | — |
順位の決定基準: 1.勝点 2.得失点差 3.総得点数 4.当該チーム間の対戦成績 5.反則ポイント 6.抽選
第3節 2018年4月4日 | サンフレッチェ広島 | 0 - 0 | 浦和レッズ | 広島市 | |
19:03 | 公式記録 | 競技場: エディオンスタジアム広島 観客数: 8,697人 主審: 飯田淳平 |
グループD
順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | VIS | BEL | VVN | SAG | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ヴィッセル神戸 | 6 | 3 | 2 | 1 | 14 | 8 | +6 | 11 | — | 3–4 | 2–2 | 1–1 | ||
2 | 湘南ベルマーレ | 6 | 3 | 1 | 2 | 8 | 8 | 0 | 10 | 0–3 | — | 2–0 | 1–0 | ||
3 | V・ファーレン長崎 | 6 | 2 | 1 | 3 | 9 | 11 | −2 | 7 | 1–2 | 2–1 | — | 3–2 | ||
4 | サガン鳥栖 | 6 | 1 | 2 | 3 | 5 | 8 | −3 | 5 | 0–2 | 0–0 | 2–1 | — |
順位の決定基準: 1.勝点 2.得失点差 3.総得点数 4.当該チーム間の対戦成績 5.反則ポイント 6.抽選
第1節 2018年3月7日 | ヴィッセル神戸 | 2 - 2 | V・ファーレン長崎 | 神戸市 | |
19:03 | ルーカス・ポドルスキ 51分, 62分 | 公式記録 | チェ・キュベック 4分 名倉巧 44分 | 競技場: ノエビアスタジアム神戸 観客数: 4,881人 主審: 小屋幸栄 |
第4節 2018年4月18日 | サガン鳥栖 | 0 - 0 | 湘南ベルマーレ | 鳥栖市 | |
20:03 | 公式記録 | 競技場: ベストアメニティスタジアム 観客数: 4,297人 主審: 佐藤隆治 |
プレーオフステージ
チーム #1 | 合計 | チーム #2 | 第1戦 | 第2戦 |
---|---|---|---|---|
湘南ベルマーレ | 4 - 3 | ベガルタ仙台 | 3 - 0 | 1 - 3 |
ガンバ大阪 | 4 - 2 | ジュビロ磐田 | 1 - 0 | 3 - 2 |
ヴァンフォーレ甲府 | 3 - 2 | 浦和レッズ | 2 - 0 | 1 - 2 |
横浜F・マリノス | 5 - 3 | ヴィッセル神戸 | 4 - 2 | 1 - 1 |
第1戦
2018年6月2日 14:03 |
横浜F・マリノス (グループA2位) | 4 - 2 | ヴィッセル神戸 (グループD1位) |
---|---|---|
大津祐樹 23分 仲川輝人 30分 天野純 69分 ウーゴ・ヴィエイラ 75分 | 公式記録 | ウェリントン 8分 渡邉千真 55分 |
2018年6月2日 15:03 |
2018年6月2日 16:03 |
2018年6月2日 19:03 |
第2戦
2018年6月9日 14:03 |
二試合合計スコア 5 - 3で横浜F・マリノスがプライムステージ進出
2018年6月9日 15:03 |
二試合合計スコア 4 - 3で湘南ベルマーレがプライムステージ進出
2018年6月9日 16:03 2 - 3 |
二試合合計スコア 4 - 2でガンバ大阪がプライムステージ進出
2018年6月9日 16:03 |
二試合合計スコア 3 - 2でヴァンフォーレ甲府がプライムステージ進出
プライムステージ
準々決勝と準決勝については、トーナメント表上段のチームが、第2戦をホームで行う。
準々決勝 (9月5日・9月9日) | 準決勝 (10月10日・10月14日) | 決勝 (10月27日) | ||||||||||||
セレッソ大阪 | 0 | 2 | 2 | |||||||||||
湘南ベルマーレ | 3 | 2 | 5 | |||||||||||
湘南ベルマーレ (p) | 1 | 2 | 3 (5) | |||||||||||
柏レイソル | 1 | 2 | 3 (4) | |||||||||||
柏レイソル (a) | 2 | 1 | 3 | |||||||||||
ヴァンフォーレ甲府 | 2 | 1 | 3 | |||||||||||
湘南ベルマーレ | 1 | |||||||||||||
横浜F・マリノス | 0 | |||||||||||||
横浜F・マリノス | 4 | 3 | 7 | |||||||||||
ガンバ大阪 | 0 | 1 | 1 | |||||||||||
横浜F・マリノス | 2 | 2 | 4 | |||||||||||
鹿島アントラーズ | 1 | 2 | 3 | |||||||||||
川崎フロンターレ | 1 | 1 | 2 | |||||||||||
鹿島アントラーズ | 1 | 3 | 4 |
準々決勝
チーム #1 | 合計 | チーム #2 | 第1戦 | 第2戦 |
---|---|---|---|---|
セレッソ大阪 | 2 - 5 | 湘南ベルマーレ | 0 - 3 | 2 - 2 |
柏レイソル | 3 - 3 (a) | ヴァンフォーレ甲府 | 2 - 2 | 1 - 1 |
横浜F・マリノス | 7 - 1 | ガンバ大阪 | 4 - 0 | 3 - 1 |
川崎フロンターレ | 2 - 4 | 鹿島アントラーズ | 1 - 1 | 1 - 3 |
第1戦
2018年9月5日 19:03 |
2018年9月5日 19:03 |
2018年9月5日 19:03 |
2018年9月5日 19:04 |
第2戦
2018年9月9日 19:03 |
二試合合計スコア 5 - 2で湘南ベルマーレが準決勝進出
二試合合計スコア 3 - 3 (アウェーゴール2 - 1)で柏レイソルが準決勝進出
2018年9月9日 19:03 |
二試合合計スコア 7 - 1で横浜F・マリノスが準決勝進出
2018年9月9日 19:03 |
二試合合計スコア 2 - 4で鹿島アントラーズが準決勝進出
準決勝
チーム #1 | 合計 | チーム #2 | 第1戦 | 第2戦 |
---|---|---|---|---|
湘南ベルマーレ | 3 - 3 (5-4 (p)) | 柏レイソル | 1 - 1 | 2 - 2 ((延長)) |
横浜F・マリノス | 4 - 3 | 鹿島アントラーズ | 2 - 1 | 2 - 2 |
第1戦
2018年10月10日 19:03 |
第2戦
2018年10月14日 14:04 |
二試合合計スコア 4 - 3で横浜F・マリノスが決勝進出
2018年10月14日 16:03 |
湘南ベルマーレ | 2 - 2 (延長) | 柏レイソル |
---|---|---|
石川俊輝 28分 坂圭祐 93分 | 公式記録 | 大谷秀和 70分 山崎亮平 114分 |
PK戦 | ||
杉岡大暉 山﨑凌吾 梅崎司 坂圭祐 金子大毅 高山薫 | 5 - 4 | クリスティアーノ 中山雄太 手塚康平 江坂任 鈴木大輔 山崎亮平 |
二試合合計スコア 2 - 2 (アウェーゴール1 - 1)で延長戦を実施、延長戦スコア 1 - 1 (合計3 - 3)で決着がつかないためPK戦を実施し、5 - 4で湘南ベルマーレが決勝進出
決勝
決勝に駒を進めたのは、プライムステージ準々決勝で前回大会王者のC大阪、準決勝でPK戦の末に柏を下し、クラブ初の決勝進出を決めた湘南[12][13] と、準々決勝でG大阪、準決勝で接戦の末鹿島を下し[14]、初優勝した2001年大会以来17年ぶりに決勝進出を果たした横浜FM[15][13]の2チーム。曺貴裁の下で「湘南スタイル」と称される激しいプレスから一気にゴールを狙うサッカーに磨きをかけた湘南と、アンジェ・ポステコグルーの下でショートパス主体の攻撃的なポゼッションスタイルへと変革を遂げた横浜FMという、明確なチームスタイルを持つ2チームによる神奈川ダービーでの決勝となった[16]。
立ち上がりから一進一退の攻防を見せるが、両チームともシュートが枠内に飛ばない[17]。しかし前半36分、パスを細かくつないで相手ピッチのほぼ中央で湘南MF杉岡大暉がボールを受けると、ペナルティエリアの手前から豪快なミドルシュート。これがゴールに吸い込まれ、湘南が先制に成功[17]。前半は湘南が1-0でリードして折り返す。
後半に入ると、徐々に足の止まり始めた湘南に対し、横浜FMが攻勢を仕掛ける展開になり、後半34分には途中出場の横浜FMFWイッペイ・シノヅカがペナルティエリア内で湘南MF岡本拓也の足に引っかかって倒れるもノーファウルの判定[18]になるなど得点に繋がらない。その後も横浜FMは猛攻を続けたが、湘南は体を張った守備で最後までゴールを割らせず、そのままタイムアップ。湘南がクラブ創設50周年の節目となる年に初のJリーグカップ制覇を果たし、三大タイトルとしても1994年の天皇杯以来24年ぶりのタイトル獲得となった[19]。
2018 Jリーグカップ 優勝 |
---|
湘南ベルマーレ 初優勝 |
- テレビ中継[20]
- フジテレビジョン系列
表彰
得点ランキング
順位 | 選手 | 所属 | 得点 |
---|---|---|---|
得点王 | 伊藤翔 | 横浜F・マリノス | 8 |
2 | 長沢駿 | ヴィッセル神戸 | 7 |
T3 | ウーゴ・ヴィエイラ | 横浜F・マリノス | 5 |
ファン・ウィジョ | ガンバ大阪 | ||
T5 | 興梠慎三 | 浦和レッズ | 4 |
仲川輝人 | 横浜F・マリノス | ||
梅崎司 | 湘南ベルマーレ |
最終更新は2018年10月27日の試合終了時
出典: J.League Data Site
脚注
注記
- ^ a b c d e 前年までの「ノックアウトステージ」に相当。2018年大会も当初は「ノックアウトステージ」と称していたが、2018年7月29日に行われたオープンドローをもって「プライムステージ」に呼称が変更された[4]。なお、本稿では原則としてすべて「プライムステージ」の表記に統一する。
- ^ 抽選日当日がJ2第26節の試合日だったことから、現役選手ではなく、甲府OBでクラブアンバサダーの石原が参加[8]。
- ^ 天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会でも「ABBA方式」が採用されている。
- ^ 川崎は本来のホームスタジアムである等々力陸上競技場は9月6日-9日まで日本学生陸上競技対校選手権大会開催中のため、味の素スタジアムにて開催される[11]。
出典
- ^ a b 『湘南ベルマーレが悲願の初優勝!【サマリー:ルヴァンカップ 決勝】』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2018年10月27日2018年10月27日閲覧。 。
- ^ a b 『2018JリーグYBCルヴァンカップ 大会方式および試合方式について』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2017年12月12日2017年12月15日閲覧。 。
- ^ a b c d “2018JリーグYBCルヴァンカップ 日程表” (PDF). 日本プロサッカーリーグ. (2018年1月24日)2018年2月2日閲覧。
- ^ 『2018JリーグYBCルヴァンカップ プライムステージ 組み合わせ決定!』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2018年7月29日2018年8月3日閲覧。 。
- ^ “ルヴァン杯の大会方式が変更 J2降格の2チームが1次リーグに参加”. サンケイスポーツ. (2017年7月25日)2017年12月15日閲覧。
- ^ 『2018 JリーグYBCルヴァンカップ グループステージ Aグループ日程について』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2018年1月30日2018年1月30日閲覧。 。
- ^ 『2018Jリーグ YBC ルヴァンカップ ノックアウトステージの組み合わせ決定オープンドロー(抽選会)を夏休みのお台場で実施!~ご来場のお客様に「ルヴァンプライム」をプレゼント!!~』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2018年6月25日2018年8月1日閲覧。 。
- ^ a b 『2018JリーグYBCルヴァンカップ ノックアウトステージの組み合わせ決定オープンドロー(抽選会) ~出席選手決定のお知らせ~』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2018年7月19日2018年8月1日閲覧。 。
- ^ 『2018Jリーグ YBC ルヴァンカップ ノックアウトステージの組み合わせ決定オープンドロー(抽選会) 出席選手追加決定のお知らせ』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2018年7月24日2018年8月1日閲覧。 。
- ^ 『2018JリーグYBCルヴァンカップ ペナルティーキック方式に関するルール変更のお知らせ』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2018年7月31日2018年8月3日閲覧。 。
- ^ 『ルヴァンカップ準々決勝の会場について』(プレスリリース)川崎フロンターレ、2018年7月16日2018年8月1日閲覧。 。
- ^ “湘南、初のルヴァン決勝へ!!柏とのPK激闘を制する”. ゲキサカ (講談社). (2018年10月14日)2018年10月14日閲覧。
- ^ a b “横浜Mと湘南が決勝進出=ルヴァン杯サッカー”. 時事通信. (2018年10月11日)2018年10月14日閲覧。
- ^ “横浜Mが先勝!試合終了間際にビエイラV弾/ルヴァン杯”. サンケイスポーツ. (2018年10月11日)2018年10月14日閲覧。
- ^ “逃げ切っ横浜FMが17年ぶり決勝進出!! 猛反撃の鹿島、あと1点届かず…”. ゲキサカ (講談社). (2018年10月14日)2018年10月14日閲覧。
- ^ 井川洋一 (2018年10月25日). “ルヴァン決勝は湘南vs.マリノス。ゴール量産、独自路線を見逃すな。”. Sports Graphic Number. 文藝春秋. 2018年10月26日閲覧。
- ^ a b “【ルヴァン杯|戦評】執念、まさに執念。感動さえ覚えた湘南の堅守”. Soccer Digest web. (2018年10月27日)2018年10月29日閲覧。
- ^ “横浜監督、シノヅカへのファウルは「PKでも…」”. 日刊スポーツ. (2018年10月28日)2018年10月29日閲覧。
- ^ “走る湘南スタイル24年ぶり栄冠 次は残留争い脱出”. 日刊スポーツ. (2018年10月28日)2018年10月29日閲覧。
- ^ a b 『2018JリーグYBCルヴァンカップ 決勝 キックオフ時刻決定のお知らせ』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2018年8月17日2018年8月17日閲覧。 。
- ^ 『2018JリーグYBCルヴァンカップ ニューヒーロー賞 遠藤 渓太選手(横浜F・マリノス)に決定!』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2018年10月22日2018年10月27日閲覧。 。