高速神戸駅(こうそくこうべえき)は、兵庫県神戸市中央区多聞通三丁目にある、阪神電気鉄道・阪急電鉄の駅である[1]。駅番号はHS 35。
高速神戸駅 | |
---|---|
東口 | |
こうそくこうべ Kosoku-Kobe | |
右は上から神戸駅、ハーバーランド駅 | |
所在地 | 神戸市中央区多聞通三丁目3-13[1] |
駅番号 | HS35 |
所属事業者 | 阪神電気鉄道* 阪急電鉄* (神戸高速鉄道) |
駅構造 | 地下駅[1] |
(ホーム) | 2面4線[1] |
乗車人員 -統計年度- | 16,219人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 1968年(昭和43年)4月7日[1] |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | ■阪神神戸高速線(東西線) |
キロ程 | 3.5km(西代起点**) 大阪梅田から33.6 km |
◄HS 34 西元町 (0.7 km) (0.6 km) 新開地 HS 36 ***► | |
所属路線 | ■阪急神戸高速線(東西線) |
キロ程 | 0.6km(新開地起点**) 神戸三宮から2.2km 大阪梅田から34.5 km |
◄HK-17 花隈 (0.9 km) (0.6 km) 新開地 HS 36 ***► | |
乗換 | JR西日本 神戸駅 神戸市営地下鉄海岸線 ハーバーランド駅 |
備考 | * 共同使用駅(阪神の管轄駅) ** 起点→終点の方向が上りとなる *** 当駅 - 新開地間は阪神・阪急の重複区間 |
概要
利用可能な鉄道路線
阪神と阪急の線路上の分岐駅(共同使用駅)で、駅営業の主体は阪神電気鉄道が受け持つ[1]。また、当駅と新開地の間は両社の重複区間とされる。 どちらの路線も神戸高速鉄道が(第三種鉄道事業)の「東西線」として施設を保有しており、阪神・阪急は(第二種鉄道事業者)である[1]。
駅出入口の案内板等は、2010年の経営形態変更以降に交換され、それまで入っていた神戸高速鉄道の文字は現行の案内板ではなく、阪神と同様のデザイン・書体で「阪神 阪急 神戸高速線(HANSHIN HANKYU KOBEKOSOKU LINE)」と表記されている[1]。
上記のほか、以下の路線に連絡している。なお、公式な乗換駅ではないが、神戸市営地下鉄西神・山手線(大倉山駅)とも乗換が可能である(同線との公式な乗換駅は三宮駅または高速長田駅)。
歴史
駅構造
島式ホーム2面4線を持つ地下駅である。ホーム有効長は8両編成分あるが、阪神方面(2・4番のりば)の停車列車は、阪神列車・山陽列車の6両編成(115m)以下の関係で、両端1両分ずつ(8両編成の1・8号車部分)は固定柵でガードされている。また近鉄列車の車両は乗り入れていない。改札口は東西に各1か所が設けられ、東側にはエスカレーターならびに多機能トイレが、西側にはエレベーターが設置されている。
当駅の西側に引き上げ線が2本あり、北側を阪急が、南側を阪神が利用している。当駅改札外から隣の新開地駅まではメトロこうべ(地下街)を介して連絡している。
のりば
阪急方面に発着する列車は奇数番線、阪神方面に発着する列車は偶数番線に発着する。
また当駅始発の山陽電気鉄道の下り列車は新開地駅から回送された上で3番線で折り返し、逆に当駅終着の山陽電車上り列車は2番線に到着後折返して新開地駅まで回送のうえ同駅始発の下り列車となる(いずれも、神戸三宮側に引き上げ線がないための措置)。
のりば | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ■阪急神戸高速線 | 上り | 三宮・宝塚・大阪・京都[4]方面 | |
2 | ■■阪神神戸高速線 | 三宮・尼崎・大阪(梅田)・難波・奈良方面 | ||
3 | ■■■神戸高速線 | 下り | 新開地・明石・姫路・ ■神戸電鉄線(新開地のりかえ)方面 | 阪急方面から 一部当駅始発 |
4 | 阪神方面から |
備考
特記事項
- 阪神・山陽の直通特急、(阪神特急)(新開地駅始発・終着を除く)は当駅で乗務員交代が行われる。
- 阪神電車・阪急電車ともに神戸三宮駅があり終着は大阪梅田駅である。
- 新開地駅で先発した阪急車両は当駅で後発の阪神車両の接続を行い、同時に発車する。
- 2009年3月改正により、東二見駅以東を「(山陽特急)」として運行する列車は、当駅始発の山陽姫路行きの1日1本のみとなった。それも2016年に西代駅に停車するようになったことから、直通特急Bに変更されている。
- 2010年春の行楽期より2018年秋の行楽期まで阪急嵐山線直通の臨時列車に「直通特急」の種別が設けられていたことにより、2010〜2019年の間、阪急・阪神・山陽各社の「直通特急」の種別が停車する唯一の駅となっていた。2019年春の行楽期以降には阪急の直通特急に当駅を発着する列車の設定はない。
- 自動体外式除細動器(AED)の設置駅。
- 阪急・阪神神戸三宮駅 - 高速神戸駅間を経路に含む通勤定期券では、神戸三宮駅(阪急、阪神両方で可能)、花隈駅(阪急)、西元町駅・元町駅(阪神)で乗降が可能である。
- かつて駅で配布された時刻表は阪神移管後しばらく「神戸高速鉄道」となっていたが、2012年3月のダイヤ改正時より時刻表は阪神仕様の「神戸高速線 時刻表」となった。
付記事項
利用状況
近年の1日平均乗車人員は下表のとおりである。
年度 | 神戸高速鉄道 |
---|---|
1日平均乗車人員 | |
2007年(平成19年) | 13,667 |
2008年(平成20年) | 13,907 |
2009年(平成21年) | 13,258 |
2010年(平成22年) | 13,701 |
2011年(平成23年) | 13,262 |
2012年(平成24年) | 13,633 |
2013年(平成25年) | 14,271 |
2014年(平成26年) | 14,540 |
2015年(平成27年) | 15,344 |
2016年(平成28年) | 15,266 |
2017年(平成29年) | 16,049 |
2018年(平成30年) | 16,400 |
2019年(令和元年) | 16,219 |
駅周辺
バス路線
- ※特記なきものは神戸市バスによる運行。
その他
神戸高速鉄道が計画された当初、神戸電鉄が高架線で神戸駅前(現在のバスターミナル付近)に入る予定で、神戸電鉄の入る高架駅と阪急・阪神・山陽の入る地下駅(現在の高速神戸駅とほぼ同位置)との総合ターミナル駅として開設される計画であった。湊川公園の東側に、神戸駅まで「し」の字型に伸びる道路があるが、これが神戸電鉄が走る計画だった高架ルートとほぼ一致する。 この計画は後に見直され駅前の用地の問題や日本国有鉄道が神戸駅前への乗り入れに難色を示したため神戸電鉄は現在のルートで地下を走る計画に変更され、そして神戸電鉄と阪神・阪急・山陽が接続する位置に新開地駅を設置することになった。このため、神戸高速鉄道のターミナル駅は、新開地駅と当駅との2駅に分割されることになった。
鉄道アナリストの川島令三によると、川島の父親が当駅の建設にかかわっており、本来は隣の新開地駅と統合した神戸総合駅を設置する予定だったが、予算の都合上やむなく2つの駅に分割・縮小して建設することが決まった、としている[6]。
駅名は開業当初より「高速神戸」であるが、国鉄の駅との区別を意図した駅名付けを同様にしていた山陽電気鉄道を中心に(電鉄須磨を日常的には「須磨」と呼称していたのと同様に)「神戸」と呼ばれることもある(高速長田駅についても同様)。もっとも、1990年代に山陽の行先表示器字幕が「神戸」から「高速神戸」に変更されたり、神戸高速鉄道自体もプラットホームの駅名標を交換した際に「こうそく」の文字をやや小さめに表現するのをやめたりという変化も見られる。当駅を発着する3社ともJR九州日豊本線の駅と同じ名前の駅を通る(阪急は中津、阪神は今津、山陽は別府)。
隣の駅
括弧内の英数字は駅ナンバリングにより付与された番号である。
- 阪神電気鉄道
- 神戸高速線(神戸高速鉄道東西線 阪神元町・西代方面)
- 阪急電鉄
- ■神戸高速線(神戸高速鉄道東西線 阪急神戸三宮方面)
- ■特急・■通勤特急・■準特急・■急行・■S特急・■普通(急行は下りのみ運転)
- 花隈駅(HK-17) - 高速神戸駅(HS 35) - 新開地駅(HS 36)
- ■特急・■通勤特急・■準特急・■急行・■S特急・■普通(急行は下りのみ運転)
脚注
- ^ a b c d e f g h i j k 『兵庫の鉄道全駅 私鉄・公営鉄道』神戸新聞総合出版センター、2012年12月10日、206頁。ISBN (9784343006745)。
- ^ a b c 「阪神大震災 被災と復旧の記録(5)神戸高速鉄道」『鉄道ファン』第36巻第12号、交友社、1996年12月、71-75頁。
- ^ 阪神「三宮」を「神戸三宮」に駅名変更のうえ、駅ナンバリングを導入し、全てのお客さまに分かりやすい駅を目指します (PDF) - 阪神電気鉄道(2013年4月30日)
- ^ 宝塚方面へは西宮北口駅で今津線に、京都方面は十三駅で京都本線に乗換。
- ^ 神戸市統計書 2021年4月21日閲覧
- ^ 川島の複数の著書による
関連項目
外部リンク
- 高速神戸駅(路線図・駅情報) - 阪神電気鉄道