越谷駅(こしがやえき)は、埼玉県越谷市弥生町にある、東武鉄道伊勢崎線の駅である。「東武スカイツリーライン」の愛称区間に含まれている。駅番号はTS 21。
越谷駅 | |
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東口駅舎(2012年9月24日) | |
こしがや Koshigaya | |
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所在地 | 埼玉県越谷市弥生町4-11 |
駅番号 | TS21 |
所属事業者 | 東武鉄道 |
所属路線 | ■伊勢崎線(東武スカイツリーライン) |
キロ程 | 24.4 km(浅草起点) |
電報略号 | コヤ |
駅構造 | 高架駅 |
(ホーム) | 2面6線(うち通過線2線) |
乗降人員 -統計年度- | 42,348人/日 -2021年- |
開業年月日 | 1920年(大正9年)4月17日 |
歴史
越谷駅東口周辺の市街地は、江戸時代から日光街道越ヶ谷宿として栄えた宿場町であり、1899年に東武鉄道が開通する以前から大規模な集落が形成されていた。しかし東武線が開通した当初は、越ヶ谷宿の北端に位置していた大沢町に越ヶ谷駅(武州大沢駅へ改称を経た現在の北越谷駅)が開業し、越ヶ谷町には駅が設けられなかった。
これに対し当時の越ヶ谷町は、町の発展と産業の振興のために新駅を設けるよう、町全体を挙げて熱心な誘致活動を行った。東武鉄道と交渉する過程で、越ヶ谷町は6つの条件を提示された。主なものとして、東武鉄道に停車場の設置費用1万6000円を寄付する、停車場と日光街道を結ぶ道路を造る、商工業者は東武鉄道と貨物輸送の契約をする等々であったが、越ヶ谷町はこれらの条件をすべて受け入れ、1920年に東武鉄道初の(請願駅)として当駅(越ヶ谷駅)が開業した。一連の誘致活動が成功した功績を後世に伝えるべく、駅東口に「越ヶ谷駅停車場新設記念碑」を建立、後年の駅前広場拡張に際し久伊豆神社に移された。
1954年に越ヶ谷町が周辺町村を合併し越谷町となったことを受け、1956年に越谷駅に改称された。
年表
- 1920年(大正9年)4月17日 - 越ヶ谷駅として開業[1]。
- 1956年(昭和31年)12月1日 - 越谷駅に改称。
- 1966年(昭和41年)9月22日 - 18時25分頃、越谷駅構内第79号踏切で(バス衝突事故)が発生。上り特急列車と東武バスが衝突して4人が死亡、12人が負傷。
- 1972年(昭和47年) - 駅前広場が700m2から4300m2に拡張。越ヶ谷駅停車場新設記念碑が久伊豆神社に移された[2]。
- 1982年(昭和57年) - 駅舎が2階建てに改築され、2階に喫茶店と東武ブックス「ブックス越谷」が入店した。併せて越谷駅前ロータリーが完成し、噴水を設置。
- 1989年(平成元年)8月30日 - 西口開設。
- 1993年(平成5年)10月8日 - 下り線が高架化[3]。
- 1994年(平成6年)11月2日 - 上り線が高架化[4]。
- 1995年(平成7年)12月7日 - 上りホームのエレベーター1基とエスカレーター1基が供用開始。
- 1996年(平成8年)
- 1997年(平成9年)3月25日 - 高架複々線化完了。草加発着の列車が当駅まで延長。
- 2001年(平成13年)3月28日 - 越谷 - 北越谷間高架複々線化完成に伴い、当駅始発・終着が従来の北越谷発着に戻され廃止[5][6]。
- 2010年(平成22年)12月20日 - 発車メロディを導入[7]。
- 2011年(平成23年)11月 - 記念碑が駅前広場に戻される[2]。
- 2012年(平成24年)
- 2013年(平成25年)
駅構造
島式ホーム2面6線を有する高架駅。草加駅と同様の構造で、急行線の外側に特急列車等が走行する通過線がある。草加駅では通過線にも番線が付番されているが、当駅でのホーム番号は1 - 4番線として案内されている。
北隣の北越谷まで複々線工事が終了していなかった時期は当駅折り返しの列車が設定されていた。また、当駅まで複々線の供用を開始した際は南隣の新越谷方向に緩行線専用の10両対応の仮設ホームと緩行線から急行線へ転線する分岐器があった。これらは北越谷まで複々線の供用を開始した際に使用中止とされた。
地上駅時代は、上り線が単式・下り線が島式ホームの2面3線を有しており、旧1番線:上り線・旧2番線:下り待避線・旧3番線:下り本線があった他、上り本線と下り待避線の間に中線が、駅の西側に(側線)が1線設置されていた。(後に高架工事の進歩の際に下り待避線と本線の位置が逆転した、また工事前は下り待避線から中線を経由し上り本線へ行く渡り線が存在した。)
2010年(平成22年)12月20日より、発車メロディが導入された(新越谷駅・せんげん台駅と同日に運用を開始)。
のりば
利用状況
2021年度の一日平均乗降人員は42,348人である[10]。
1984年度までは乗降人員が市内で最も多い駅だった。武蔵野線の開業後も緩やかに増加し、1990年代前半の最ピーク時は1日平均乗降人員が6万人を超えていた。しかし、1993年度からは毎年数千人程度のペースで減少し、1999年度に5万人を下回った。2001年度以降は5万人弱で横ばい傾向であったが、2012年度に東口の市街地再開発事業が完了すると増加傾向に転じ、2017年度は19年ぶりに5万人を上回った。
近年の一日平均乗降人員および(乗車人員)の推移は下表のとおりである。
年度 | 一日平均 乗降人員[12] | 一日平均 乗車人員[13] |
---|---|---|
1960年(昭和35年) | 14,817 | 7,408 |
1965年(昭和40年) | 31,394 | 15,696 |
1970年(昭和45年) | 46,581 | 23,839 |
1975年(昭和50年) | 51,799 | 25,900 |
1980年(昭和55年) | 53,596 | 26,799 |
1981年(昭和56年) | 26,569 | |
1982年(昭和57年) | 26,735 | |
1983年(昭和58年) | 27,393 | |
1984年(昭和59年) | 27,691 | |
1985年(昭和60年) | 55,899 | 27,950 |
1986年(昭和61年) | 28,767 | |
1987年(昭和62年) | 29,303 | |
1988年(昭和63年) | 30,169 | |
1989年(平成元年) | 30,254 | |
1990年(平成 | 2年)61,674 | 30,498 |
1991年(平成 | 3年)31,001 | |
1992年(平成 | 4年)30,942 | |
1993年(平成 | 5年)[14]61,515 | 30,615 |
1994年(平成 | 6年)29,825 | |
1995年(平成 | 7年)29,071 | |
1996年(平成 | 8年)27,892 | |
1997年(平成 | 9年)26,428 | |
1998年(平成10年) | 51,779 | 25,995 |
1999年(平成11年) | 49,740 | 24,881 |
2000年(平成12年) | 49,008 | 24,398 |
2001年(平成13年) | 46,371 | 23,307 |
2002年(平成14年) | 45,220 | 22,715 |
2003年(平成15年) | 44,902 | 22,532 |
2004年(平成16年) | 44,470 | 22,318 |
2005年(平成17年) | 44,491 | 22,373 |
2006年(平成18年) | 45,004 | 22,663 |
2007年(平成19年) | 45,950 | 23,152 |
2008年(平成20年) | 46,014 | 23,077 |
2009年(平成21年) | 44,828 | 22,450 |
2010年(平成22年) | 44,993 | 22,516 |
2011年(平成23年) | 44,752 | 22,450 |
2012年(平成24年) | 46,535 | 23,325 |
2013年(平成25年) | 48,113 | 24,130 |
2014年(平成26年) | 48,128 | 24,126 |
2015年(平成27年) | 48,829 | 24,478 |
2016年(平成28年) | 49,504 | 24,803 |
2017年(平成29年) | 50,477 | 25,287 |
2018年(平成30年) | 51,307 | 25,566 |
2019年(令和元年) | 50,714 | 25,406 |
2020年(令和 | 2年)39,752 | |
2021年(令和 | 3年)42,348 |
駅周辺
越谷市中部の住宅街で、駅東方面には市役所等の庁舎がある。駅前には東口、西口双方にロータリーが整備され、ショッピングモール「ファイン越谷」が駅構内に併設されている。詳細は東武鉄道公式サイト「越谷駅構内のお店」を参照。
東口
当駅の開業時から設けられた出入口であり、県道越谷流山線を軸に越ヶ谷宿をルーツとした中心市街地がある。駅前広場の北東側は市街地再開発事業により建設された越谷ツインシティが、南東側は越谷市道70007号(通称:まるなな通り)を軸とした商店街が広がる。市役所前中央通りを直進すると北側に越谷市役所があり、元荒川の先に東越谷の新興住宅地が広がる。
- 越谷市役所
- 越谷市中央市民会館
- 越谷ツインシティ
- フードスクエアカスミ越谷ツインシティ店
- 獨協医科大学越谷病院付属腎・予防医学センター
- 野村證券越谷支店
- 越谷市パスポートセンター
- 越谷市市民活動支援センター
- 越谷市立図書館中央図書室
- 日本年金機構越谷年金事務所
- ALCo越谷ショッピングスクエア
- フードスクエアカスミアルコ越谷店
- 国土交通省(江戸川河川事務所)中川出張所
- 埼玉県越谷合同庁舎
- 埼玉県越谷県税事務所
- 埼玉県越谷県土整備事務所
- 埼玉県越谷建築安全センター
- 埼玉県越谷環境管理事務所
- 越谷公共職業安定所(ハローワーク)
- 越谷市立図書館
- 越谷総合公園
- 埼玉県立越ヶ谷高等学校
- 埼玉県立越谷東高等学校
- 越谷市立越ヶ谷小学校
- 中央保育園
- 越谷市立病院
- 越谷市保健所
- 花田苑
- (越谷市越谷総合運動場)
- 埼玉県越谷警察署
- 埼玉県警察東部機動センター
- さいたま地方裁判所越谷支部
- 越谷簡易裁判所
- さいたま地方検察庁越谷支部
- 越谷区検察庁
- (さいたま地方法務局)越谷支局
郵便局・金融機関
西口
1989年に開設された出入口であり、赤山町の住宅街が広がる。
- 越谷税務署
- 越谷赤山郵便局
- 栃木銀行越谷西支店
- 青木信用金庫越谷支店
- 城北信用金庫越谷支店
- 埼玉県立越谷総合技術高等学校
- 赤山第二保育園
- 荻原第一幼稚園
- (十全病院)
- (新越谷病院)
路線バス
朝日自動車・国際興業バスの運行路線の詳細は朝日自動車越谷営業所・国際興業バス鳩ヶ谷営業所をそれぞれ参照。
東武バスが運行していた頃は、越谷駅東口の南側にバス用のターンテーブルが設置されていた(現在は道路になっている)。
東口
乗り場 | 主要経由地 | 系統 | 行先 | 運行会社 | |
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越谷駅 | 1 | 越谷市立病院・大相模消防署前 | KS15 | 越谷レイクタウン駅北口 | 朝日自動車 |
越谷市立病院・総合公園 | KS14 | 増林地区センター | |||
越谷市立病院 | KS13 | 総合公園 | |||
KS12 | いきいき館 | ||||
産業雇用支援センター | KS11 | 越谷市立病院 | |||
2 | 藤塚・レイクタウンMORI入口 | KS23 | 越谷レイクタウン駅北口 | ||
藤塚 | KS22 | 吉川駅北口 | |||
藤塚 | KS21 | レイクタウンMORI入口 | |||
越谷駅東口 | 4 | 越ヶ谷高校前・花田 | KS31 | 花田循環・越谷駅東口 | |
KS32 | 越谷市立図書館 | ||||
越ヶ谷高校前・市立図書館入口 | KS33 | 花田小学校前 | |||
越ヶ谷高校前・市立図書館入口 | KS34 | 花田 |
西口
隣の駅
脚注
- ^ 「地方鉄道停車場設置」『官報』1920年5月4日(国立国会図書館デジタル化資料)
- ^ a b 越ヶ谷駅停車場新設記念 越ヶ谷駅 記念碑
- ^ “越谷地区の下り高架複々線化 10月8日から使用 東武鉄道”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1993年8月17日)
- ^ “東武伊勢崎線複々線・立交化 3駅を高架駅に 来月2日上り線も”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1994年10月24日)
- ^ (プレスリリース)東武鉄道、2000年12月13日。 オリジナルの2001年6月29日時点におけるアーカイブ2022年4月9日閲覧。 。
- ^ “東武伊勢崎線の複々線化完成”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 11. (2001年4月2日)
- ^ エリア情報(越谷)|越谷市の賃貸情報|センチュリー21マルヨシ|
- ^ (PDF)(プレスリリース)東武鉄道、2013年2月14日。 オリジナルの2013年2月28日時点におけるアーカイブ2022年4月9日閲覧。 。
- ^ 北千住駅の場合は、浅草方面の1階ホームと日比谷線直通の3階ホームに分離しているため、ホーム移動を伴う。一方、西新井駅や草加駅はホーム移動を伴わない対面乗り換えとなるため、列車によっては待ち時間を要する場合もあるが乗り換えの負担は北千住駅よりも軽減される。
- ^ 駅情報(乗降人員) - 東武鉄道
- ^ 埼玉県統計年鑑
- ^ レポート - 関東交通広告協議会
- ^ 越谷市統計年報 - 越谷市
- ^ (都市交通年報) 平成7年度版
外部リンク
- 越谷駅(駅情報) - 東武鉄道