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石川慎吾

石川 慎吾(いしかわ しんご、1993年4月27日 - )は、大阪府堺市中区出身のプロ野球選手外野手)。右投右打。読売ジャイアンツ所属[2]

石川 慎吾
読売ジャイアンツ #36
2017年9月17日 東京ドーム
基本情報
国籍 日本
出身地 大阪府堺市中区
生年月日 (1993-04-27) 1993年4月27日(30歳)
身長
体重
178 cm
80 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手
プロ入り 2011年 ドラフト3位
初出場 2013年8月22日
年俸 1800万円(2023年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

愛称は「ダイナマイト・シンゴ[3][注 1]

経歴

プロ入り前

堺市立東陶器小学校[4]1年時からソフトボールを始め、3年時から軟式野球の野田ホークスに所属[5]。 中学時代はジュニアホークスボーイズに所属[6]

中学時代は通算で2本しか本塁打を打っていなかったが、東大阪大柏原高に入り、自分なりのタイミングの取り方を掴むと本塁打を量産する[7]

主将となり挑んだ3年時の夏は、大阪府予選決勝の大阪桐蔭高戦で一時は最大5点差をつけられるも、最後は押し出し死球でサヨナラ勝ちを収め、同校初の甲子園出場を果たした[8]

第93回全国高等学校野球選手権大会では、2回戦の如水館高に延長10回の末4-7で敗れた。

2011年10月27日、プロ野球ドラフト会議北海道日本ハムファイターズから3位指名を受けた。同年11月17日、契約金4000万円、年俸550万円(金額は推定)で契約[9]

日本ハム時代

 
日本ハム時代
(2013年7月18日、こまちスタジアムにて)

2012年は二軍で打率.254を記録、二塁打はチーム最多の14本放った。

2013年7月18日のフレッシュオールスターで8番・右翼手で先発出場、3打数2安打2打点を挙げて、優秀選手賞を獲得した[10]。負傷離脱した中田翔に代わって、8月22日 にプロ初昇格を果たした[11]。二軍ではイースタン・リーグ2位の14本塁打を打った。

2014年4月17日に一軍昇格を果たし、同日の対オリックス・バファローズ6回戦(ほっともっとフィールド神戸)で井川慶から中前打で出塁し、初得点も記録した[12]。5月20日の対中日ドラゴンズ1回戦(札幌ドーム)では、石井裕也の代打で出場し、ネルソン・パヤノから決勝弾となる2点本塁打を打った[13]

2015年は43試合に出場し、打率.207、2本塁打、11打点を記録した。

2016年は12試合に出場し、打率.074、0本塁打、1打点と大きく成績を落とした。

巨人時代

2016年シーズンオフの11月2日、大田泰示公文克彦との交換トレードで吉川光夫と共に読売ジャイアンツへ移籍。11月4日、吉川と共に入団記者会見を行った[2]。背番号は日本ハム時代と同じ49

2017年、開幕一軍入りを果たす。当初は代打中心の起用だったが、4月14日に移籍後初安打を打つと、その後は長野久義が不振に陥ったことによって先発出場する機会が増えた。4月28日の東京ヤクルトスワローズ戦(神宮)では、石川雅規から2年ぶりの本塁打、またプロ初の猛打賞も記録し、ヒーローインタビューを受けた[14]。6月25日の中日戦では田島慎二からプロ初のサヨナラ安打を打った[15]。シーズン全体でも99試合出場、57安打、5本塁打、20打点と移籍1年目でほとんどの部門でキャリアハイを記録した。オフに、1500万円増の推定年俸2500万円で契約を更改した[16]

2018年は春のキャンプから二軍暮らしが続き、一軍昇格はオールスター明けと出遅れた。最終的に一軍では17試合出場、打率.192・本塁打0・打点0と結果を残せなかったが、イースタン・リーグでは、打率.336・12本塁打・52打点・出塁率.412を記録。規定打席未到達も野球規則9.22(a)により首位打者最高出塁率の二冠を獲得[17]原辰徳監督から秋季キャンプの野手キャプテンに指名された[18]。オフに、400万円減の推定年俸2100万円で契約を更改[19]。2019年シーズンから背番号を36に変更[20]

2019年は開幕一軍入りを果たすも、4月4日に登録抹消。10日後の4月14日に再昇格すると、4月20日の阪神戦ではスタメン出場し、2年ぶりに本塁打を打った[21]。8月24日のDeNA戦では延長11回に代打として出場し、エドウィン・エスコバーからプロ初となるサヨナラ2点本塁打を打ち、チームにマジック20を点灯させた[22]。8月30日の阪神戦では途中出場ながら2年ぶりにプロ2度目の猛打賞を記録する[23]。シーズンでは18安打ながら4本塁打、10打点を記録し、4本塁打中3本が阪神戦で、対戦打率も.474を記録し、虎キラーぶりを発揮した。また、対左投手では打率.293を記録したが、対右投手では打率.083と課題を残した。オフに、300万円増の推定年俸2400万円で契約を更改した[24]

2020年も開幕一軍入り[25]。主に代打として43試合に出場し、打率.244、2本塁打、7打点を記録[26]。オフに、400万円減の推定年俸2000万円で契約を更改した[26]

2021年の春季キャンプでは、シーズン中の「捕手減少の危機」に備えて、捕手練習も行った[27]

2022年は、6月23日のDeNA戦で今季初スタメン出場。8月10日の中日戦では、1か月ぶりのスタメン起用で適時打を放った[28]。この年は代打などの途中出場が中心で、22試合に出場し、打率.276の成績だった。

選手としての特徴

高校通算55本塁打の打撃に加え、50メートル6秒1、遠投105メートルの俊足強肩である[7]

小学5年時に参加した野球教室で講師役を務めた巨人時代の清原和博から、「お前、ええ筋肉しとるな」と小学生離れした肉体を絶賛されるほどの天性の筋力とフルスイングが持ち味[29]

小谷野栄一(本塁打が少ないが、打点王を獲得)のようなチャンスに強い打者を目指している[30]

高校1年時は三塁手、2年時は一塁手、3年時は捕手とポジションを転々としており、2017年4月18日のスポーツ報知では高校時代の経験を生かして緊急時の捕手として練習を行う記事が掲載された。2021年2月22日の春季キャンプ中の紅白戦では捕手として試合に出場した[31]

3年時夏の大阪府予選4回戦から打撃に集中させたいという監督の意向から現在のポジションの外野手にコンバートされた[8]

2019年シーズン、わずか76打席ながら、4月20日の1号2点本塁打はその試合唯一の得点で決勝点となる先制本塁打、8月24日の3号2点本塁打はマジック20点灯となる11回代打サヨナラ弾、9月15日の4号ソロ本塁打は後の逆転勝利につなげる看板の上を直撃する超特大弾と記憶に残る一打が多かった。巨人ファンが選ぶ今シーズン印象に残った選手では石川が坂本勇人丸佳浩に次ぐ第3位[32]、ファンが選ぶ名シーンベスト10では8月24日のサヨナラ弾が第1位[33]に選ばれた。

人物

子供の頃はゲームをするより外で走り回るのが好きで、野球の練習は両親に言われなくても自分でやっていた[34]。しかし、2017年のテレビインタビューでは、自らを「鬼のインドア派」と評している[35]

端整な顔立ちの持ち主で、メディアなどで球界屈指のイケメンと称されている[36]

子供の頃の憧れの選手は井川慶で、右投げだが、青いグローブをつけたり、投げる真似をしたりしてなりきっていた[37]。プロ初安打はその井川から打っている。

日本ハム時代は、同い年の松本剛近藤健介上沢直之と仲が良く、4人で一軍の試合に出ることが一つの目標だった[30]。1学年上の西川遥輝とも仲が良く、巨人移籍後も共に自主トレを行っている[38]。巨人移籍後は同じ堺市出身で4学年上の小林誠司と自主トレ期間に毎日連絡を取るほど仲が良い[39]

書道8段、硬筆6段。一緒に書道教室に通っていた姉は師範代。とても厳しい先生であったので途中で辞めようと思ったが、母から小学校卒業までやるように言われ、小学校6年間やり抜いた。高校の野球部では監督との交換ノートを行っていた際に「字がきれいだ」と評された[40]

2018年の秋季練習初日に新指揮官である原辰徳監督からスター性があると評された[41]

堺市にある実家は「居酒屋 いし川」である[39][42]

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2013 日本ハム 4 5 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 .000 .000 .000 .000
2014 44 93 83 11 19 3 0 1 25 11 0 1 4 0 5 0 1 25 1 .229 .281 .301 .582
2015 43 99 87 11 18 4 1 2 30 11 1 1 2 0 9 0 1 11 2 .207 .289 .345 .633
2016 12 28 27 0 2 0 0 0 2 1 0 0 1 0 0 0 0 5 1 .074 .074 .074 .148
2017 巨人 99 251 236 21 57 12 3 5 90 20 2 0 0 0 13 0 2 51 8 .242 .287 .381 .668
2018 17 28 26 1 5 1 1 0 8 0 0 0 0 0 2 0 0 6 1 .192 .250 .308 .558
2019 55 76 70 12 18 2 0 4 32 10 0 0 0 0 6 1 0 14 2 .257 .316 .457 .773
2020 43 47 45 2 11 1 0 2 18 7 0 0 0 0 2 0 0 12 1 .244 .277 .400 .677
2021 26 41 37 3 7 2 0 0 9 0 0 1 0 0 4 0 0 8 1 .189 .268 .243 .512
2022 22 32 29 3 8 3 0 0 11 2 0 0 0 0 3 1 0 9 0 .276 .344 .379 .723
通算:10年 365 700 645 64 145 28 5 14 225 62 3 3 7 0 44 2 4 144 17 .225 .278 .349 .627
  • 2022年度シーズン終了時

年度別守備成績



外野












2013 日本ハム 4 0 0 0 0 ----
2014 39 40 0 1 0 .976
2015 38 41 1 1 0 .977
2016 8 9 0 0 0 1.000
2017 巨人 65 83 2 0 1 1.000
2018 6 8 0 0 0 1.000
2019 25 10 0 0 0 1.000
2020 18 6 1 0 0 1.000
2021 14 6 0 0 0 1.000
2022 11 10 1 0 0 1.000
通算 228 213 5 2 1 .991
  • 2022年度シーズン終了時

表彰

記録

初記録

背番号

  • 49(2012年 - 2018年)
  • 36(2019年 - )

登場曲

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ パンチ力のある打撃にあやかり付けられた。

出典

  1. ^ “巨人 - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2022年11月26日閲覧。
  2. ^ a b “日本ハム移籍の巨人・大田、公文がコメント「北海道で活躍する姿見て」”. スポニチアネックス. (2016年11月2日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/11/02/kiji/K20161102013648620.html 2016年11月2日閲覧。 
  3. ^ Giants(読売巨人軍), Yomiuri. “月刊ジャイアンツ8月号 24日発売”. www.giants.jp. 2022年5月11日閲覧。
  4. ^ “2017.12.4 石川慎吾 母校訪問”. YouTube (2017年12月4日). 2017年12月20日閲覧。
  5. ^ “”. スポーツ報知 (2011年8月14日). 2011年8月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月2日閲覧。
  6. ^ “ボーイズリーグ出身 プロ野球選手パ・リーグ”. 日本少年野球連盟. 2015年2月2日閲覧。
  7. ^ a b “【日本ハム3位】石川慎吾 タイミング掴んで55本塁打 足と肩も魅力の元捕手”. スポニチ Sponichi Annex (2011年10月27日). 2012年5月9日閲覧。
  8. ^ a b “”. スポーツ報知 (2011年8月2日). 2011年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月2日閲覧。
  9. ^ “【日本ハム】ドラ3石川が仮契約”. 日刊スポーツ (2011年11月17日). 2015年2月2日閲覧。
  10. ^ “日本ハム石川自慢の長打力で1発/F球宴”. 日刊スポーツ (2013年7月18日). 2015年2月2日閲覧。
  11. ^ “【日本ハム】中田代役石川が鼻血デビュー”. 日刊スポーツ (2013年8月22日). 2015年2月2日閲覧。
  12. ^ “ハム石川慎「光栄」井川からプロ初安打”. 日刊スポーツ (2014年4月18日). 2015年2月2日閲覧。
  13. ^ a b “日本ハム・石川慎、後輩の大谷救ったプロ1号!”. サンケイスポーツ (2014年5月21日). 2015年2月2日閲覧。
  14. ^ “巨人・石川 移籍1号3年ぶり猛打賞 同姓の“Gキラー”左腕撃ち”. スポニチ Sponichi Annex (2017年4月29日). 2021年8月22日閲覧。
  15. ^ “巨人・石川「満面の笑み」プロ初サヨナラ打!陽とハムから移籍コンビ躍動”. スポニチ Sponichi Annex (2017年6月26日). 2021年8月22日閲覧。
  16. ^ “巨人石川慎吾1500万増「いい事はほんの一握り」”. 日刊スポーツ (2017年11月27日). 2021年4月20日閲覧。
  17. ^ “2018年度 表彰選手”. 日本野球機構. 2018年11月2日閲覧。
  18. ^ “巨人、秋季キャンプの野手キャプテンに石川 投手キャプテンは宮国”. サンケイスポーツ (2018年10月31日). 2018年11月2日閲覧。
  19. ^ “巨人石川400万減「チームの力になれなかった」”. 日刊スポーツ (2018年11月28日). 2021年4月20日閲覧。
  20. ^ “今村投手、石川選手ら7人が契約更改”. 読売巨人軍公式サイト (2018年11月28日). 2021年4月20日閲覧。
  21. ^ “巨人石川慎吾攻めの気持ちでV弾「亀さんのおかげ」”. 日刊スポーツ (2019年4月20日). 2021年8月22日閲覧。
  22. ^ “原巨人、サヨナラ『M20』 采配ズバリ!2ボールから代打・石川劇弾”. サンケイスポーツ (2019年8月25日). 2021年4月20日閲覧。
  23. ^ “巨人・石川 途中出場で2年ぶり猛打賞 マジック点灯弾から絶好調”. スポニチ Sponichi Annex (2019年8月30日). 2021年8月22日閲覧。
  24. ^ “巨人石川300万円増、定位置獲得へ「成長できる」”. 日刊スポーツ (2019年11月26日). 2021年4月20日閲覧。
  25. ^ “巨人開幕1軍メンバー公示/一覧”. 日刊スポーツ (2020年6月18日). 2021年4月20日閲覧。
  26. ^ a b “巨人石川400万円減「もうちょっとできた」と悔い”. 日刊スポーツ (2020年12月10日). 2021年4月20日閲覧。
  27. ^ 日本テレビ (2021年2月3日). “巨人・石川外野手が捕手練習「危機管理」”. 日テレNEWS24. 2021年8月22日閲覧。
  28. ^ “【巨人】石川慎吾が約1か月ぶりの先発起用に応える先制適時打”. スポーツ報知 (スポーツ報知). (2022年8月10日). https://hochi.news/articles/20220810-OHT1T51192.html?page=1 2023年1月17日閲覧。 
  29. ^ “”. スポーツ報知 (2014年5月21日). 2014年5月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月2日閲覧。
  30. ^ a b “日本ハム 石川慎吾 自問自答の日々”. 週刊ベースボールONLINE (2014年8月25日). 2015年2月4日閲覧。
  31. ^ “巨人石川が10年ぶり実戦捕手「一生懸命やりたい」”. 日刊スポーツ (2021年2月22日). 2021年4月20日閲覧。
  32. ^ テレビ朝日系列 サンデーLIVE!!2019年9月22日放送分
  33. ^ 日テレジータス 徳光和夫の週刊ジャイアンツ2019年10月7日放送分
  34. ^ 北海道テレビ放送 FFFFF 2014年6月28日放送分
  35. ^ “【巨人】巨人らしくない男・石川慎吾が、巨人を変える”. 文春オンライン (2017年5月12日). 2021年4月20日閲覧。
  36. ^ “巨人のイケメンは「何をしてもカッコいい」 石川慎吾“Xmasトナカイ”にファン歓喜”. Full-Count(フルカウント) 野球ニュース・速報・コラム (2020年12月24日). 2022年5月13日閲覧。
  37. ^ “ハム大引の憧れは原監督、石川慎は井川”. 日刊スポーツ (2014年6月13日). 2015年2月4日閲覧。
  38. ^ “巨人・石川 日本ハム・西川と“漫談”「僕のお兄ちゃんです」/デイリースポーツ online”. デイリースポーツ online. 2022年5月12日閲覧。
  39. ^ a b INC, SANKEI DIGITAL (2020年5月4日). “巨人・小林&石川、毎日テレビ電話「もうなんか、付き合ってます」インスタライブ配信”. サンスポ. 2022年5月13日閲覧。
  40. ^ ベースボール・マガジン社『週刊ベースボール』2018年10月1日号 p.51.
  41. ^ “田中俊が、山本が、秋の「実践キャンプ」でヤングGサバイバル”. スポーツ報知 (2018年10月28日). 2018年11月2日閲覧。
  42. ^ “今季大活躍の巨人・石川「小2で親父を超えた」/デイリースポーツ online”. デイリースポーツ online. 2022年5月13日閲覧。

関連項目

外部リンク

  • 個人年度別成績 石川慎吾 - NPB.jp 日本野球機構
  • 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube、MLB
  • 石川慎吾 (@shingooooo.36) - Instagram
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