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北海道旅客鉄道苗穂工場

苗穂工場(なえぼこうじょう、Naebo Workshop)は、北海道札幌市東区北5条東13丁目にある北海道旅客鉄道(JR北海道)の車両工場。鉄道車両に記入される記号は「NH」、「苗穂工」。工場構内には日本貨物鉄道(JR貨物)苗穂車両所も併設されている。

苗穂工場
JR北海道苗穂工場
基本情報
鉄道事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
帰属組織 本社鉄道事業本部
整備済み車両略号 苗穂工、NH
(テンプレートを表示)

隣接して苗穂運転所(札ナホ)と苗穂駅が設置されている。

本項目では、日本貨物鉄道苗穂車両所(JR貨物苗穂車両所)・苗穂車両所輪西派出(JR貨物苗穂車両所輪西派出)・北海道鉄道技術館についても記述する。

概要

苗穂工場

 
駅名標を模した看板

旧・日本国有鉄道(国鉄)時代から各種車両の製造、改造、整備、廃車解体を行っている。北海道内で車両の製造ができる工場は苗穂工場・釧路工場の二箇所だけであった。また、鋳鉄制輪子銘板などの鋳物も製造しており、特に摩擦係数の高い特殊鋳鉄制輪子(ブレーキシュー)は冬季間の降雪・レール凍結時において、最高速度の130km/hから600m以内の制動距離で停止させることが可能で[1]、これを使用しなければ十分な制動能力は得られない[2]。なお、JRの車両工場で鋳物職場が現存するのは当工場と東日本旅客鉄道(JR東日本)長野総合車両センターのみである。

JR北海道に在籍する機関車蒸気ディーゼル電気)全車、電車全車、7割以上のディーゼル動車(気動車)を受け持つ。なお、函館運輸所に配置されている電車と電気機関車は途中非電化区間があり自力回送が不可能なため、ディーゼル機関車で牽引されて当工場まで回送される。

年に1回(例年10月)、工場内を一般公開している(2013年は事故や車両トラブルが相次いだことによるメンテナンス強化の面で、2018年は北海道胆振東部地震の影響で、2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止)。ただし、2010年は9月11日に、2012年は9月8日にそれぞれ公開された。

実績

1980年代から1990年代初頭にかけては「アルファコンチネンタルエクスプレス」「ニセコエクスプレス」など、北海道内を走る一連のリゾート列車の改造や製作を担当した。そのうち「フラノエクスプレス」は1987年ブルーリボン賞を受賞した。

1991年には721系電車を全般検査の実施を控え組み付けなどの実習(研修)教材として車両メーカーより半完成品の状態で受領し、当工場で完成させている。このほか、1996年には283系気動車の試作中間車(キハ283-2001 のちにキハ282-2001に改番)を制作し、2006年から2007年にかけては(261系気動車)を構体と台車川崎重工業から購入の上、内装の艤装を行い落成させている[3]

変わったケースでは、国鉄時代に余剰の貨車・客車の売却を行なう際に、内装まで含めた店舗としての整備も含めたケース[4]や、当時自社直営であったバス事業において使用するボンネットバスの修復整備なども行なっている[5]

苗穂車両所

苗穂車両所
基本情報
鉄道事業者 日本貨物鉄道(JR貨物)
帰属組織 北海道支社
整備済み車両略号 苗穂車、NH
配置両数
内燃機関車 3両
合計 3両
備考 2021年3月現在
(テンプレートを表示)

苗穂工場構内には日本貨物鉄道(JR貨物)苗穂車両所も併設されており、主にJR貨物北海道支社管内に配置されている機関車の全般検査などを行っている。このため、札幌貨物ターミナル - 苗穂車両所間における機関車の工場入出場回送や、函館本線苗穂 - 幌向間における試運転も行われている。

当所は主に車体・台車関係の整備を直営で行っており、検査時に取り外した電装品やエンジンの整備については、メーカーへ委託(DF200形ディーゼル機関車など)またはJR北海道苗穂工場に委託して実施している。また、機関車関係の業務についてはJR北海道苗穂工場側からの受託もある。

2014年8月の鷲別機関区の廃止により、輪西派出が苗穂車両所に統合された。

苗穂車両所輪西派出

苗穂車両所輪西派出(なえぼしゃりょうじょ・わにしはしゅつ)は、北海道室蘭市にあるJR貨物の車両工場である。旧鷲別機関区輪西派出

JR貨物が保有するコンテナ車有蓋車、JR北海道が保有する貨車の全般検査を担当する。また、道内で走行する私有貨車の交番検査を受け持っている。

1998年(平成10年)4月から2000年(平成12年)3月にかけて、ワム80000形貨車のチップ輸送専用化(480000番台)改造を行った。

所在地

北海道室蘭市仲町0(室蘭線東室蘭 - 輪西間に隣接)

歴史

 
1976年の苗穂工場客貨車輪西職場(当時)と周囲約750m範囲。左下が輪西駅方。右上が東室蘭駅方。本線は右上から一番下側を左下へ走る複線。中央から右上にかけてが当派出。左側と上側は新日鉄室蘭製鉄所。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
  • 1912年(大正元年)12月 - 岩見沢工場室蘭派出として発足。
  • 1915年(大正4年)3月 - 苗穂工場輪西派出に改称。
  • 1923年(大正12年)8月 - 現在地に移転。
  • 1936年(昭和11年)9月 - 苗穂工場輪西貨車職場となる。
  • 1949年(昭和24年)2月 - 苗穂工機部客貨車(輪西)職場となる。
  • 1959年(昭和34年)2月 - 苗穂工場客貨車(輪西)職場となる。
  • 1987年(昭和62年)
    • 3月 - 輪西車両所となる。
    • 4月 - 国鉄分割民営化により、JR貨物北海道支社輪西車両所となる。
  • 1998年(平成10年)10月 - 貨車の交番検査を鷲別機関区本区から移管。
  • 1999年(平成11年)4月 - 鷲別機関区輪西派出となる。
  • 2014年(平成26年)9月 - 苗穂車両所輪西派出となる[6]

所属車両

2021年3月現在[7]

HD300形ハイブリッド機関車
  • 3両(501 - 503号機)が所属。

北海道鉄道技術館

北海道鉄道技術館(英称:Hokkaido Railway Technology Museum)とはJR北海道苗穂工場内に存在する鉄道の展示資料館である[8]。 「さっぽろ・ふるさと文化百選」、北海道遺産「札幌苗穂地区の工場・記念館群」の一施設として選定されている。

交通アクセス

 
入口からアリオ札幌が視認できる

JR苗穂駅北口より徒歩で15分[9]。 また、アリオ札幌から徒歩で移動すると至便である。

沿革

  • 1909年明治42年)12月 - 鉄道院札幌管理局札幌工場として開庁。
  • 1914年大正3年) - 蒸気機関車の修繕を開始。(B6形(2120形))。
  • 1915年(大正4年) - 苗穂工場に改称。
  • 1933年昭和8年)7月 - 内燃機関修繕工事を開始。
  • 1938年(昭和13年) - D51 237が落成。
  • 1942年(昭和17年) - 苗穂工機部に改称。
  • 1950年(昭和25年) - 苗穂工場に改称。
    • 9月 - 客車鋼体化工事。オハフ60形第1号落成。
  • 1955年(昭和30年)6月 - ディーゼル機関車の修繕を開始。
  • 1961年(昭和36年) - ジェットエンジン噴流で雪を吹き飛ばす(雪かき車)を試作するも、実用化ならず。
  • 1963年(昭和38年)4月 - ATS-Sの取付工事を開始。
  • 1968年(昭和43年)
  • 1973年(昭和48年)6月 - 特急形気動車の修繕を開始(キハ80系気動車)。
  • 1975年(昭和50年)1月 - D51 603の出場をもって、蒸気機関車の修繕を終了。
  • 1977年(昭和52年)2月 - 新幹線耐寒耐雪試験開始。
  • 1979年(昭和54年)12月 - 立体貯蔵庫落成。
  • 1985年(昭和60年)12月 - C35形コンテナ落成。「アルファコンチネンタルエクスプレス」改造落成。
  • 1986年(昭和61年)
  • 1987年(昭和62年)
    • 4月1日 - 北海道旅客鉄道苗穂工場となる(一部は日本貨物鉄道苗穂車両所となる)。
    • 12月 - 「トマムサホロエクスプレス」改造落成(第一回北の生活デザインコンペ大賞受賞)。
  • 1988年(昭和63年)
  • 1989年平成元年)
    • 3月 - 乗車走行型「リニアモーターカー」落成。神戸市へ販売。
    • 12月 - 「」落成(グッドデザイン賞受賞)。
  • 1990年(平成2年)4月 - ボンネットバス「(フロンティア号)」の修復整備が竣工。
  • 1991年(平成3年)
  • 1992年(平成4年)12月 - 「ノースレインボーエクスプレス」落成。
  • 1993年(平成5年)
    • 2月 - キハ183系気動車に130km/h化改造を実施。
    • 11月 - 781系電車のドア増設工事完了。
  • 1994年(平成6年)4月 - 1.5t高周波炉新設(合金鋳鉄制輪子製造増強)。
  • 1995年(平成7年)1月 - キハ143形気動車の冷房化工事開始。
  • 1996年(平成8年)
    • 2月 - キハ283系気動車(キハ283-2001)落成。
    • 4月 - キハ183系気動車のキロ182形を、キロハ182形に改造。
    • 12月 - キハ182形に運転室設置改造。
  • 1997年(平成9年)
    • 3月 - 海峡線用の50系客車(オハ50)をカラオケ列車に、「はまなす」用の14系客車の一部を2段カーペット車に、「北斗星」用の24系客車の開放B寝台をBコンパートメントに改造。
    • 9月 - 「北斗星」用の24系客車の一部を全室デュエット個室に改造。
    • 12月 - キハ400形気動車をお座敷車両「くつろぎ」に改造。
  • 1998年(平成10年)
  • 1999年(平成11年)
    • 1月 - キハ183系気動車をお座敷車両「くつろぎ」に改造。
    • 4月 - (C11 171)復元。
    • 5月 - 「富良野・美瑛ノロッコ号」改造。
    • 8月 - レール温度制御散水車改造。
  • 2000年(平成12年)
    • 9月 - (C11 207)復元。
    • 10月 - バーベキューカー改造。
  • 2001年(平成13年)11月 - ISO9001認定取得。
  • 2002年(平成14年)6月 - アクセスカー「パノラマミニ」落成。
  • 2003年(平成15年)6月 - 781系電車「ドラえもん海底列車」改造。「富良野・美瑛ノロッコ号」増備車改造。
  • 2004年(平成16年) - デュアル・モード・ビークル開発。
    • 12月 - オンサイト発電システム運用開始。
  • 2005年(平成17年)2月 - ISO9001認証取得。
  • 2007年(平成19年)
  • 2008年(平成20年) - デュアル・モード・ビークル グッドデザイン賞特別賞受賞。
  • 2009年(平成21年)1月 - 鉄道車両用バイオトイレシステムを開発。
  • 2010年(平成22年)10月 - 北海道鉄道技術館が(準鉄道記念物)に指定。
  • 2011年(平成23年)11月 - キハ143形気動車をワンマン化改造。
  • 2016年(平成28年)1月 - 東武鉄道に貸出予定のC11 207の全般検査を実施。

注記

[脚注の使い方]
  1. ^ 鉄道ジャーナル』通巻332号(1994年6月号)p.18「HEAT281 熱き疾走」
  2. ^ 『鉄道ジャーナル』通巻332号(1994年6月号)p.44「183系特急気動車のラインナップ」
  3. ^ なお、JR他社での同種の事例としてはJR東日本秋田総合車両センター(←土崎工場)701系電車等の艤装が、JR西日本後藤工場221系電車207系電車の艤装が、JR東海浜松工場100系新幹線電車の艤装が行われている。
  4. ^ レイルマガジン通巻14号(1985年3月号)p.24「単なる『貨車売却』の時代からオーダーメイドのお店の販売へ!?」
  5. ^ 『鉄道ジャーナル』通巻287号(1990年9月号)p.136「Bus Corner」
  6. ^ “登別・鷲別72年最終便 JR貨物の整備拠点機関区、五稜郭に集約へ”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2014年8月31日). http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/560101.html 
  7. ^ 「2021貨物時刻表」 公益社団法人鉄道貨物協会発行
  8. ^ 北海道鉄道技術館/北海道文化資源DB(archive版)
  9. ^ 北海道鉄道技術館 事業紹介

関連項目

外部リンク

  • 一般財団法人 JR北海道文化財団

座標: 北緯43度4分14.3秒 東経141度22分38.3秒 / 北緯43.070639度 東経141.377306度 / 43.070639; 141.377306

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