亜細亜大学硬式野球部（あじあだいがくこうしきやきゅうぶ、英: Asia University Baseball Club）は、東都大学野球連盟に所属する大学野球チーム。亜細亜大学の学生によって構成されている。ユニフォームは縦縞に「ASIA」、帽子は「A」と「U」の組み文字。
創部
- 1958年（昭和33年）
歴史
1958年9月に準加盟し60年秋に3部昇格、翌年秋に2部昇格。1964年春には生原昭宏監督が率いて1部昇格、翌年リーグ初優勝。
1971年と2002年の2回、全日本大学野球選手権と明治神宮野球大会のダブル制覇を達成している。1978年に内田俊雄監督が就任してからは26年間にわたる指揮のうちで13回の優勝、全日本大学野球選手権で3度の優勝、明治神宮野球大会で2度の優勝という黄金期を迎えた。この期間に東都大学野球連盟を代表する強豪となり、リーグ全体のレベルアップに貢献した。特に木佐貫洋、永川勝浩、松田宣浩などが活躍した2002年は、春・秋のリーグも連覇してのグランドスラム（4冠）達成であった。
エピソード
- 東浜巨が投げ始めたといわれる「亜大ツーシーム」と呼ばれる独自の変化球があり、亜大野球部(出身)の投手にのみ伝授されているといわれている。薮田和樹、山﨑康晃、九里亜蓮がこの球種を持っている[1]。
- 2010年より8月に釧路市民球場で夏季キャンプを行う。このキャンプに合わせる形で道内外から大学・社会人の硬式野球部、さらに巨人、福岡ソフトバンクの3軍といったプロのチームらが参加する交流試合「タンチョウリーグ」が同球場にて行われる[2]。
- 練習が非常にハードであることで知られ、よく「グラウンドで嘔吐は日常茶飯事」と言われる。井端弘和は「今は昔ほどじゃないって聞くけどね。でも大学の野球部で一番厳しいのは間違いない。つまり日本一厳しい」と太鼓判を押している[3]。OBの赤星憲広は「プロのレベルまで上りつめられたのは、技術的にも、精神的にも、亜細亜に行ったおかげだろう」、「いろいろなものを犠牲にしてまでも野球に打ち込んで、あの4年の間、地獄のような生活をしてきたからこそ、こうやって今がんばっていられるのは間違いない」と述べる一方、「あそこに入って野球を始めた日から終わる日まで、一回もよかったと思ったことはない」「もう1回、あの4年間をやるかと言われたら、絶対に無理」「何億とお金を積まれても無理」「もう思い出したくもない」[4]、練習が厳しいことを「もし知っていたら進学先に選んだかどうかははなはだ怪しい」と回顧している[5]。
本拠地
記録
- 1部リーグ優勝27回（最近のリーグ優勝は2022年春季）
- 全日本大学野球選手権大会 優勝5回
- 明治神宮野球大会・大学の部 優勝5回
主な出身者
※(Category:亜細亜大学硬式野球部の選手)を参照。
プロ野球選手
- 大橋穣
- 山本和行
- 古屋英夫
- 大石大二郎
- 宮本賢治
- 古川慎一
- 阿波野秀幸
- 佐藤和弘
- 渡辺弘基
- 与田剛
- 弓長起浩
- 高津臣吾
- 川尻哲郎
- 小池秀郎
- 沖原佳典
- 入来祐作
- 養父鉄
- 部坂俊之
- 阿部慶二 (中退)
- 加藤初（中退）
- 中野栄一
- 井端弘和
- 赤星憲広
- 塩屋大輔（途中退部）
- 藤本敦士（途中退部）
- 松本奉文
- 吉川昌宏
- 松井光介
- 久本祐一
- 木佐貫洋
- 小山良男
- 永川勝浩
- 川本良平
- 松田宣浩
- 糸数敬作
- 佐藤宏志
- 岩本貴裕
- 荒木治丞
- 河本ロバート
- 中田良弘（中退）
- 中田亮二
- 岩見優輝
- 鈴木慶裕
- 長谷川勉
- 芦岡俊明
- 大西崇之（中退）
- 小杉陽太（中退）
- 田中力
- 中原恵司
- 宮﨑祐樹
- 大山暁史
- 東山親雄
- 東浜巨
- 飯田哲矢
- 髙田知季
- 九里亜蓮
- 嶺井博希
- 山﨑康晃
- 薮田和樹
- 板山祐太郎
- 宗接唯人
- 大下佑馬
- 藤岡裕大
- 木浪聖也
- 髙橋遥人
- 北村拓己
- 頓宮裕真
- 中村稔弥
- 正隨優弥
- 伊藤優希
- グルラジャニ・ネイサン (中退)
- 齋藤尊志（中退）
- 河村説人（中退）
- 平内龍太
- 内間拓馬
- 矢野雅哉
- 岡留英貴
- 青山美夏人
- 松本晴
- 田中幹也
- (重松凱人)
アマチュア野球選手
- 山田勝晴
- 窪田欣也
- 森永悦弘
- 林龍郎
- 坂田松一
- 竹桝和也
- 黒紙義弘
- 三原昇
- 矢野隆司
- 高橋周司
- 高橋博昭
- 飯塚智広
- 安田真範
- 山本浩司
- 金谷則幸
- 森昌彦
- 平田ブルーノ
- 白倉キッサダー
- 佐々木正詞
- 山木正博
- 中須賀諭
- 中本浩
- 大河原正人
- 竹内和也
- 藤原将太
- 片山純一
- 本間篤史
- 廣畑実
- 桝澤怜
- 水本弦
- 北村祥治
- 遠藤雅洋
- 山田義貴
- 近森雄太
- 川本祐輔
- 丸山高明
- 嘉陽宗一郎
- 山本卓弥
- 松本健吾
アマチュア野球指導者
- 内田俊雄（亜細亜大学、拓殖大学元監督）
- 生田勉（亜細亜大学監督）
- 徳田紀之（亜細亜大学コーチ）
- 北口正光（松下電器、東京農業大学監督）
- 岩本紘一（鳥取県立米子東高等学校元監督）
- 大輪弘之（武蔵工業大学第二高等学校元監督）
- 小田大介（神村学園高等部監督）
- 森田剛史（佐賀県立佐賀商業高等学校監督、佐賀県立神埼清明高等学校元監督）
- 米山学（加藤学園高等学校監督）
- 永井浩二（オイスカ浜松国際高等学校監督、常葉大学浜松キャンパス（旧・浜松大学）元監督、ニューヨーク・メッツ元ブルペン捕手）
- 橋本哲也（中京高等学校監督、NTT西日本元コーチ、元監督、元ゼネラルマネジャー
- 豊田浩之（岩倉高等学校監督、元部長、元コーチ、北陸大谷高等学校(現在の小松大谷高校)元コーチ）
その他
関係者
脚注
- ^ “亜大ツーシーム”の特異性から考える、球種の性質の話
- ^ “亜大釧路キャンプ10周年 プロも参加の「タンチョウリーグ」は一見の価値あり”. スポーツニッポン (2019年8月1日). 2020年9月17日閲覧。
- ^ ドラ１吉川尚も逃げ出した亜大“野球地獄” グラウンドで嘔吐は日常茶飯事、巨人・井端コーチが激白 (1/2ページ) zakzak 2017.02.15 (2023年5月14日閲覧)
- ^ 赤星憲広『逆風を切って走れ 小さな僕にできること』主婦と生活社、2008年、148-150頁。ISBN (978-4391136135)。
- ^ 赤星憲広『決断 阪神引退からのリスタート』集英社、2010年、99頁。ISBN (978-4087805604)。
外部リンク
- 亜細亜大学硬式野球部（以前のサイト）
- 亜細亜大学硬式野球部
- ASIA SPORTS 硬式野球部
- 亜細亜大学硬式野球部【オフィシャル】 (@asia_u_baseball) - Twitter（2017年10月 - ）
- 【公式】亜細亜大学硬式野球部 (@asia_bbc_) - Twitter（2021年3月 - ）
- 【公式】亜細亜大学硬式野球部 (@asia_bbc_) - Instagram