「RAIN」(レイン)は、日本の(ロックバンド)・GLAYが1994年5月25日にプラチナム・レコードからリリースしたファースト・シングルである[1]。デビューシングルながらタイアップが大きく、10万枚を超えるスマッシュヒットを記録した。
概要
上京後の1993年にリリースしたデモテープ『SPEED POP』に、原型となる楽曲「JULIA (reason for so long)」が収められている。その後、YOSHIKIが作詞と一部の作曲を手掛ける。クレジットは、作詞:YOSHIKI、作曲:YOSHIKI・TAKUROである。
1995年3月1日発売のファーストアルバム『SPEED POP』には、冒頭の雨の音をカットしたアルバムバージョンが収録されている。このバージョンは、2009年10月21日発売のベストアルバム『THE GREAT VACATION VOL.2 〜SUPER BEST OF GLAY〜』にも収録されている。インディーズアルバム『灰とダイヤモンド』には、アレンジの異なるバージョンが収録されている。冒頭に雨の音が入っているシングルのオリジナルバージョンはアルバムには収録されていないが、『(SPEED POP Anthology)』にはこのシングルバージョンをベースにリミックス・リマスタリングが施された音源が収録された。
品番について、本来『RAIN』がPODH-7001となるはずが、次作『真夏の扉』がPODH-7001、『RAIN』がPODH-7002となっている。理由は、収録当時にロス大地震が起きた影響で、『真夏の扉』を先にレコーディングしたためである。
収録曲
- RAIN (7:10)
- 作詞:YOSHIKI / 作曲:YOSHIKI・TAKURO / 編曲:YOSHIKI
- YOSHIKIのアレンジが前面に出ており、ストリングスを多用し、楽曲の後半ではYOSHIKIがピアノで伴奏している。YOSHIKIによるピアノの演奏はTAKUROが提案した。「YOSHIKIにプロデュースされるバンドはみんなYOSHIKIに気合を入れられる(殴られる)」という噂があったことから、「ピアノを弾いてください」と頼めばプロデュースを断られるだろうと考えたためであるが、意外にもYOSHIKIが快諾したので実現した、とTAKUROは語っている。発売当時は「YOSHIKIの七光り」と評されることもあり、YOSHIKIのファンからは「YOSHIKIを七光り扱いするなんて!」と激怒されたという[2]。
- 原型となった楽曲は、TAKUROがアマチュア時代の16歳の頃に作詞作曲した「JULIA (reason for so long)」である。この楽曲がYOSHIKIの目にとまり[3]、アレンジが加わり「RAIN」となる。メロディはほとんど変わっていないが、歌詞はまったく異なっており、バックのサウンドも元々はアコースティック・ギターのみであった。
- 作詞の名義がYOSHIKIになっていることもあり、ライブでは滅多に演奏しない。TAKURO曰く、「YOSHIKIさんを超えるアレンジができなかった」という。しかし、「(GLAY EXPO '99 SURVIVAL)」開催前のラジオで、EXPOのチケットが完売したらこの楽曲を演奏すると発言。公約通り、アンコールにロックバージョンで披露した。また、2015年に開催された「20th Anniversary Final GLAY in TOKYO DOME 2015 Miracle Music Hunt Forever」では、YOSHIKIをゲストに据えて披露された。
- テレビアニメ「ヤマトタケル」の初代エンディングテーマとしてタイアップしており、オープニングテーマもGLAYの「真夏の扉」である。アニメ側が発売したビデオにはこれらの楽曲は未収録であるが、CSでの放送ではそのまま楽曲が使われている[4]。
- RAIN (オリジナル・カラオケ) (7:10)
パーソネル
タイアップ
収録アルバム
- 灰とダイヤモンド(アレンジが異なるバージョン)
- SPEED POP(アルバムバージョン)
- THE GREAT VACATION VOL.2 〜SUPER BEST OF GLAY〜(アルバムバージョン)
- (灰とダイヤモンド Anthology)(アレンジが異なるバージョン)
- (SPEED POP Anthology)(リミックスバージョン)