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『GUITARHYTHM VI』(ギタリズム・シックス)は、日本のミュージシャン、布袋寅泰の18枚目のアルバムである。
『GUITARHYTHM VI』 | ||||
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布袋寅泰 の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | Dada Studio London Metropolis Studios Assault and Battery Studios Livington Studio 1 Laboratori Testone Soundcrew studio | |||
ジャンル | ロック デジタルロック エレクトロ オルタナティヴ・ロック インディ・ロック インダストリアル | |||
時間 | ||||
レーベル | ユニバーサルミュージック / ヴァージン | |||
プロデュース | 布袋寅泰 布袋寅泰、MAN WITH A MISSION (Track : 6) 布袋寅泰、Cornelius (Track : 9) 布袋寅泰、(トマッソ・コリーヴァー)(Track : 11, 13) | |||
チャート最高順位 | ||||
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布袋寅泰 アルバム 年表 | ||||
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映像外部リンク | ||||
trailer ; GUITARHYTHM VI - YouTube |
解説
オリジナルアルバムとしては前作『Paradox』から2年振り、『GUITARHYTHM』シリーズとしては、『GUITARHYTHM V』以来10年ぶりの作品となる。
本作は"あの日見た未来"、"かつて想像していた未来へ実際に来た自分たち"がコンセプトとなっている。『GUITARHYTHM』から31年が過ぎ、テクノロジーは飛躍的に進歩し「かつて思い描いていた未来」が現実のものとなったが、どこか閉塞感があり明日の見えない雰囲気に包まれた現代を描いており、「今という"未来"は本当に我々の欲したものであったのか」というのがこのアルバム最大のテーマである[1][2]。
『ブラック・ミラー』のような世界観もテーマとしている他[1][3]、"宇宙感"もキーワードとして挙げている。[1]
楽曲制作を始めた時点では本作をGUITARHYTHMにすると決めてはいなかった。しかし前作『Paradox』が布袋にとって非常に満足のいく作品だったことで本作へのプレッシャーを強く感じていた最中、スタッフから「そういえば2018年はGUITARHYTHMから30周年ですね」と言われたことで、現代のテクノロジーなら当時とはまた違うものが作れ、同時に30年という自分の人間としての時間、今という目の前にある現実を“GUITARHYTHM”というテーマのもとで描いたらどうなるかと考えたことで肩の荷が下りたという[2]。 最終的に、2018年秋頃に楽曲が半分ほど出来た時点でGUITARHYTHMにすることを決めている。[1]
MAN WITH A MISSION、Corneliusとのコラボレーションを果たした他、シャーデーの(アンドリュー・ヘイル)、デヴィッド・ボウイのサポートなどで知られる(マイク・ガーソン)、BOØWY時代のバンドメイトである松井常松と高橋まことも参加している。
オリジナルアルバムとしては『』以来23年ぶり、オリジナル作品としても『バンビーナ』以来20年ぶりに、チャート上でベスト3入りを獲得した。
録音
プライベートスタジオのダダ・スタジオを中心に行われた他、ミラノにて現地のミュージシャンとのセッションから作られた楽曲も存在する。
デジタル色の強いアルバムである一方、ドラムとベースはほとんどの楽曲が生演奏であり、生音のリズムという点にもこだわっている。[1]
マスタリングは『GUITARHYTHM II』から使用している(メトロポリス・スタジオ)にて行われた。
リリース
2019年5月29日にユニバーサルミュージックのヴァージンレーベルよりリリース。
CDのみの通常盤、2018年12月30日にオリックス劇場にて行われた『HOTEI Live In Japan 2018 ~TONIGHT I’M YOURS TOUR~』ファイナル公演を完全収録したライブ映像付きのLIVE Blu-ray付初回生産限定盤(CD+BD) / LIVE DVD付初回生産限定盤(CD+2DVD)、UNIVERSAL MUSIC STORE限定でオリジナルデザインのTシャツやタオルなどのGUITARHYTHM Ⅵグッズセットが同梱された完全数量限定盤がそれぞれリリースされた。
リリース発表後、公式サイト上に特設サイトが開設された他、アートディレクターの永石勝によるトレーラー映像[4]、「Give It To The Universe (feat. MAN WITH A MISSION)」のティザー映像[5]、「Thank a Lot」のティザー映像[6]とMV[7]がYouTube上にて公開された。 アルバムリリース後には「Give It To The Universe (feat. MAN WITH A MISSION)」のMV[8]も公開されている。
「Give It To The Universe (feat. MAN WITH A MISSION)」、「Thanks a Lot」、「Clone (feat. Cornelius)」はリリース前にデジタル先行配信されている。[注釈 1]
アートワーク
長らく布袋作品のアートワークを務めている永石勝が担当。前述の通り、リリース発表に際し永石によるトレーラー映像も制作された。[4]
ツアー
本作を受けてのツアーは『HOTEI Live In Japan 2019 〜GUITARHYTHM VI TOUR〜』と題し、2019年6月9日の秦野市文化会館を皮切りに24都市24公演が開催された。
バンドメンバーはマーク・ニアリー、スティーヴ・バーニー、奥野真哉、黒田晃年、岸利至。5名全員が本作のレコーディングおよび近年の布袋のライブにも参加している。
なお、キーボードの奥野真哉が都合により参加できない公演では、東京事変、the HIATUSのキーボーディスト等としても知られる伊澤一葉が代演を務めた。
ツアー最終日である2019年8月29日の神奈川県民ホール公演ではMAN WITH A MISSIONのTokyo Tanaka、Jean-Ken Johnny、Kamikaze Boyがサプライズゲストとして登場した。
追加公演
追加公演として『HOTEI GUITARHYTHM VI TOUR 2019 "REPRISE"』と題し、2019年12月7日の渋谷公会堂を皮切りに7都市9公演で開催された。
バンドメンバーは井上富雄、古田たかし、奥野真哉、黒田晃年、岸利至。
群馬県・高崎芸術劇場 大劇場での公演では松井常松がスペシャルゲストとして登場。
ツアーファイナルとなる神戸ワールド記念ホールの公演では、スペシャルゲストとして松井常松に加え高橋まことが登場。1988年の「LAST GIGS」以来、31年ぶりに元BOØWYの3人が共演した。
収録曲
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|
1. | 「Welcome 2 G VI」 | 布袋寅泰 | ||
2. | 「Middle Of The End」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰 | |
3. | 「Doubt」 | いしわたり淳治 | 布袋寅泰 | |
4. | 「Shape Of Pain」 | 岩里祐穂 | 布袋寅泰 | |
5. | 「Black Goggles」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰 | |
6. | 「Give It To The Universe (feat. MAN WITH A MISSION)」 | 布袋寅泰&Jean-Ken Johnny | 布袋寅泰&Jean-Ken Johnny | |
7. | 「Calling You, Calling Me」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰&(Andrew Hale) | |
8. | 「Thanks a Lot」 | 布袋寅泰 | 布袋寅泰 | |
9. | 「Clone (feat. Cornelius)」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰 | |
10. | 「Secret Garden」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰 | |
11. | 「Freedom In The Dark」 | 布袋寅泰 | 布袋寅泰&(Tommaso Colliva) | |
12. | 「202X」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰 | |
13. | 「Tracker」 | 布袋寅泰&Tommaso Colliva | ||
合計時間: |
楽曲解説
- Welcome 2 G VI
- インストゥルメンタル曲。アートディレクターの永石勝が制作したティザー映像を見て、レコーディング終盤になって制作された。
- マスタリング時、次曲「Middle Of The End」との曲間の長さには強くこだわったとされ、0コンマ何秒という違いに何度もトライしたという。[1]
- Middle Of The End
- Doubt
- 「ジョン・ボーナムがダンス・ミュージックを叩いている」といったイメージで制作された[1]。
- Shape Of Pain
- Black Goggles
- Give It To The Universe (feat. MAN WITH A MISSION)
- MAN WITH A MISSIONとのコラボレーション曲。
- 「宇宙から来たオオカミたちに地球はどう見えるのか?」「オオカミたちからの問いかけに地球人である布袋が返す」というテーマで制作された。[1]
- 2019年5月26日に先行デジタル配信された。ティザー映像[5]と、アルバムリリース後にはMVも公開されている。[8]
- Calling You, Calling Me
- Thanks a Lot
- Clone (feat. Cornelius)
- Corneliusこと小山田圭吾とのコラボレーション曲。
- デモテープの時点では『(MATERIALS)』のような楽曲だったという。当初は小山田によるデモの原型を留めないほどのアレンジと、森雪之丞による難解な歌詞に戸惑い、お蔵入りを考えたほどだったという。しかし他の楽曲が仕上がりアルバムのパーツが見えてきたことでGUITARHYTHMに必要不可欠な楽曲だと思うまでに至り、最終的には森の歌詞も小山田のアイディアもほぼ最初の形のまま受け容れている。[1]
- 当アルバムで最初に歌詞が仕上がった楽曲である。
- (マイク・ガーソン) がピアノで参加。[注釈 3]
- 2019年5月16日に先行デジタル配信された。
- Secret Garden
- Freedom In The Dark
- ミラノでのセッションで制作された楽曲。
- 前年に開催した『HOTEI Live In Japan 2018 TONIGHT I'M YOURS TOUR』の合間を抜って(トマッソ・コリーヴァー)とウェブ上のやり取りでデモを作成、2019年1月にミラノでセッションとレコーディングをした後、ロンドンにて編集という過程を経て完成している。
- 余談だが、バッキング・ボーカルで参加したダニエルズは、5th『』以来23年ぶりの参加となる。
- 当アルバム発売後の2019年11月5日から、ダイハツ工業「ロッキー」のCMソングとして起用されており、PVでも同車が登場している。
- 202X
- 37thシングル。楽曲の詳細は「202X」の項を参照。
- 当初このアルバムへの収録は考えていなかったが、サウンドと楽曲の世界観がアルバム・コンセプトにピタリとはまったことから収録された。
- Tracker
- 「Freedom In The Dark」と同じくミラノでのセッションで制作されたインストゥルメンタル曲。
- 曲名を考えている時期に、布袋の車が盗難に遭ったがトラッカー (車両追跡装置)を搭載していたことで無事戻ってきたというエピソードからこの名前が付けられた。
- また"Tracker"とは追跡者という意味で、人間の行動は常に追跡されている監視社会である現代の実情にも当てはまること、この楽曲のスパイ映画のようなスリル感を表すのにも良い言葉だと感じたと布袋は語っている。[1]
参加ミュージシャン
- 布袋寅泰 - ギター (Track:2-13)、ベース (Track:4)、キーボード (Track:3.4.8)、プログラミング (Track:1-10.12.13)、オーディオ・エディット (Track:1)、バッキング・ボーカル (Track:6)、ボーカル (Track:2-12)
- Tokyo Tanaka (MAN WITH A MISSION) - ボーカル (Track:6)
- Jean-Ken Johnny (MAN WITH A MISSION) - ギター、ボーカル (Track:6)
- Kamikaze Boy (MAN WITH A MISSION) - ベース (Track:6)
- DJ Santa Monica (MAN WITH A MISSION) - DJ、サンプリング (Track:6)
- Spear Rib (MAN WITH A MISSION) - ドラム (Track : 6)
- (Andrew Hale) (Sade) - キーボード、プログラミング (Track : 7)
- 松井常松 - ベース (Track:8)
- 高橋まこと - ドラム (Track:8)
- Cornelius - プロデュース (Track:9)
- (Mike Garson) - キーボード (Track : 9)
- (Tommaso Colliva) - シンセサイザー、ビート 、プログラミング、オーディオ・エディット (Track : 11, 13)
- Mark Neary - ベース (Track:2.3.5.7.12)
- Steve Barny - ドラム (Track:2.3.6)
- (Frankie Tontoh) - ドラム (Track:4.5.7)
- 奥野真哉 - キーボード (Track:5.6.8.12)
- 岸利至 - プログラミング (Track:1-6.8.10.11.12)、オーディオ・エディット (Track:2-6.8.10.11.12)
- Erika Footman - バッキング・ボーカル (Track:2.3.4.5.10.11)
- Gavin Conder - バッキング・ボーカル (Track:2.3.5)
- 黒田晃年 - ギター (Track : 7)
- 美島豊明 - プログラミング (Track : 9)
- Danielz (T.Rextasy) - バッキング・ボーカル (Track : 11)
- Enrico Brugali - ドラム (Track : 11, 13)
- Daniel Plentz - パーカッション (Track : 11, 13)
- Roberto Dragonetti - ベース (Track : 11, 13)
- Raffaele Scogna - キーボード、ピアノ、シンセサイザー (Track : 11, 13)
- Mirko Cisilino - トランペット、フレンチホルン (Track : 11, 13)
- Federico Pierantoni - トロンボーン (Track : 11, 13)
- Beppe Scardino - バリトンサックス (Track : 11, 13)
- Mat Hector - ドラム (Track : 12)
- Rhys Oakes - バッキング・ボーカル (Track : 12)
レコーディング・エンジニア
- 布袋寅泰
- Santi Arribas
- 石光孝
- 細井智史
- 馬場毅
- 桐山修平
- (Tommaso Colliva)
- Matteo Milea
ミックス・エンジニア
- Adrian Bushby
- Simon Gogary
- 髙山徹
- Tommaso Colliva
- Matteo Milea
マスタリング・エンジニア
- John Davis
初回生産限定盤付属 LIVE Blu-ray / DVD
映像外部リンク | |
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布袋寅泰「HOTEI Live In Japan 2018 〜TONIGHT I’M YOURS TOUR〜」ダイジェスト映像 - YouTube |
「HOTEI Live In Japan 2018 〜TONIGHT I’M YOURS TOUR〜」最終公演完全収録映像(2018年12月30日、大阪・オリックス劇場)
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|
1. | 「202X」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰 | |
2. | 「ROCKET DIVE」 | hide | hide | |
3. | 「MERRY-GO-ROUND」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰 | |
4. | 「RUSSIAN ROULETTE」 | 布袋寅泰 | 布袋寅泰 | |
5. | 「GOOD SAVAGE」 | 吉川晃司 | 布袋寅泰 | |
6. | 「8BEATのシルエット」 | 布袋寅泰 | 布袋寅泰 | |
7. | 「RUNAWAY TRAIN」 | 氷室京介 | 布袋寅泰 | |
8. | 「Bombastic」 | 布袋寅泰 | ||
9. | 「Paradox」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰 | |
10. | 「LIBIDO」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰 | |
11. | 「FLY INTO YOUR DREAM」 | 布袋寅泰 | 布袋寅泰 | |
12. | 「METROPOLIS」 | 布袋寅泰 & 藤井丈司 | ||
13. | 「NOCTURNE No.9」 | 布袋寅泰 | 布袋寅泰 | |
14. | 「Amplifire」 | いしわたり淳治 | 布袋寅泰 | |
15. | 「WORKING MAN」 | 松井常松 | 布袋寅泰 | |
16. | 「Dreamin'」 | 布袋寅泰 & 松井五郎 | 布袋寅泰 | |
17. | 「GLORIOUS DAYS」 | ハービー山口 & Lenny Zakatek | 布袋寅泰 | |
18. | 「London Bridge」 | 布袋寅泰 | 布袋寅泰 | |
19. | 「スリル」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰 | |
20. | 「POISON」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰 | |
21. | 「バンビーナ」 | 森雪之丞 | 布袋寅泰 | |
22. | 「SURRENDER」 | 布袋寅泰 | 布袋寅泰 | |
23. | 「ヒトコト」 | 布袋寅泰 | 布袋寅泰 |
※DVDは2枚組(DISC1 ; 「202X」 - 「METROPOLIS」 ; DISC2 ; 「NOCTURNE No.9」 - 「ヒトコト」)。
脚注
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o ファンクラブ会報誌vol.53のインタビューより
- ^ a b OKMusic【布袋寅泰インタビュー】
- ^ 布袋寅泰『GUITARHYTHM VI』特設サイトいしわたり淳治のコメントより
- ^ a b 布袋寅泰『GUITARHYTHM VI』 -trailer-
- ^ a b 布袋寅泰 - 「Thanks a Lot」
- ^ a b 布袋寅泰 - 「Give It To The Universe (feat. MAN WITH A MISSION)」
- ^ 布袋寅泰 - 「Clone (feat. Cornelius)」
- ^ 『◆INFO:NEW ALBUM GUITARHYTHM Ⅵ !!!』ATOMIC DRUM 高橋まことのぼちぼちBLOG
- ^ ナタリー 『布袋寅泰「GUITARHYTHM VI」に高橋まこと、松井常松、Cornelius、MWAMら参加』
注釈
- ^ その関係で「Clone (feat. Cornelius)」は他の2曲と共にYouTube上で限定なしのエディションも公開となっている。[9]
- ^ ネット上では『“LAST GIGS”』以来31年ぶりと表記されているが、同作はライブアルバムでスタジオでの共同作業はなかった為、厳密には『PSYCHOPATH』以来となる。
- ^ マイク・ガーソンは7thアルバム『fetish』にも参加している。
外部リンク
- 布袋寅泰 - 『GUITARHYTHM VI』 特設サイト
- GUITARHYTHM VI HOTEI.COM + TOMOYASU HOTEI OFFICIAL WEBSITE