来歴
山口県下関市出身[2]。中学時代に陸上部に入り、ハードルを始める[2]。当時は四種競技が中心で、走高跳が得意種目だった[3]。
山口県立田部高等学校に進学[2]。ハードルの記録が向上したことで1年生から400mハードルに出場する[3]。
2年生時の2018年9月に開かれた第63回山口県高等学校新人陸上競技大会で110mハードル・400mハードルの2種目を制覇[4]。2年生時には400メートルリレー走の出場経験がある[5]。
3年生となった2019年5月の山口県大会では110mハードル・400mハードルの2種目にいずれも県記録で優勝して最優秀選手に選ばれる[2]。7月の中国大会でもいずれも自己ベストを更新する形で2冠を達成する[2]。同年の第74回国民体育大会では400mハードルで少年男子Aの2位となる[6]。全国高等学校総合体育大会陸上競技大会では110mハードルで5位、400mハードルで3位にそれぞれ入賞した[7]。8月の全国高等学校陸上選抜大会(長居陸上競技場)では300mハードルに出場、36秒40のU20日本記録を樹立した[8]。
2020年に法政大学に進み、同年9月の第90回日本学生陸上競技対校選手権大会(インカレ)400mハードルでは49秒19の自己ベストで2位となる[7]。この記録はU20としては日本歴代3位であった[7]。10月の第104回日本陸上競技選手権大会では400mハードルで8位となった[9]。
2021年5月9日の2020年東京オリンピックテストイベント(Ready Steady Tokyo)の400mハードルでは、オリンピック参加標準記録を突破する48秒68の自己ベスト(日本歴代10位タイ、学生歴代5位タイ)をマークして優勝した[10][3][11]。6月26日の第105回日本陸上競技選手権大会の400mハードルでは48秒69の記録で同大会での初優勝を達成した[12][13]。
これらの成績により東京オリンピックの400mハードル日本代表選手に選ばれ、7月30日の予選に出場したが50秒30で6位に終わり、予選敗退となった[14]。
日本陸上競技連盟による2021年度のファン投票では、トップアスリート部門で10位となった[15]。
2022年6月の第106回日本陸上競技選手権大会では400mハードルの連覇を達成して、7月の2022年世界陸上競技選手権大会の同競技代表に内定した[16]。7月の世界選手権本番では準決勝の出場組で6着(49秒69)に終わり、決勝には進めなかった[17]。
レースの際も眼鏡を着用し[7]、ずれないようにヘアバンドで固定している[11]。2022年の日本陸上競技選手権大会ではヘアバンドの装着を忘れて出走するハプニングがあり、6月13日に開かれた世界陸上競技選手権大会内定者の記者会見では「あれがないと走れないです」とコメントした[18]。
脚注
- ^ Kazuki Kurokawa - Olympedia(英語)
- ^ a b c d e 次世代★ヒーロー 黒川和樹さん (PDF) - 『市報しものせき』2019年8月号、p.26
- ^ a b c “400mHの新星!法大・黒川和樹が五輪参加標準突破!早大・山内、世陸代表・豊田も突破/東京五輪テストイベント”. 月陸Online. (2021年5月9日)2021年5月9日閲覧。
- ^ 第63回山口県高等学校新人陸上競技大会兼第27回中国高等学校新人陸上競技対校選手権大会山口県予選会 【18351004】 (PDF) - 山口県高等学校体育連盟[]
- ^ 山口県立田部高等学校 陸上競技部 - 山口県立田部高等学校(「第69回山口県高等学校総合大会」の箇所を参照)
- ^ 第74回国民体育大会入賞者一覧 (PDF) - 山口県
- ^ a b c d “【陸上】4人が49秒台。男子400mハードルはハイレベル決着に”. BBM Sports. (2020年9月17日)2021年4月9日閲覧。
- ^ U20日本記録 - 日本陸上競技連盟(2021年4月10日閲覧)
- ^ 第104回日本陸上競技選手権大会 - 法政大学(2020年10月16日)2021年4月9日閲覧。
- ^ MEN WA CT GOLD 400mH Final - 日本陸上競技連盟(東京 2020テストイベント、2021年5月9日)2021年5月5日閲覧。
- ^ a b “五輪標準記録突破の黒川和樹1位「なえさせてやろう」前半からぶっ飛ばす”. 日刊スポーツ. (2021年5月23日)2021年5月25日閲覧。
- ^ “400mH法大2年の黒川和樹が初Vで五輪切符!「胃が痛かった」が前半から爆走見せる2位・安部も初五輪内定/日本選手権”. 月陸ONLINE. (2021年6月26日)2021年6月26日閲覧。
- ^ “眼鏡にヘアバンド 黒川和樹「五輪、実感湧かない」 400m障害”. 毎日新聞. (2021年6月26日) 2021年6月26日閲覧。
- ^ “400mH日本チャンプ20歳の黒川和樹は予選敗退 持ち味の前半攻められず”. 月陸Online. (2021年7月30日)2021年7月30日閲覧。
- ^ 日本陸連ファン投票2021 結果発表!〜陸上ファンの心を熱くしたナンバーワンは田中希実に決定!〜 - 日本陸上競技連盟(2021年12月20日)2022年2月11日閲覧。
- ^ “400mH黒川和樹が連覇でオレゴン切符!「自分のレースをしてファイナルに」/日本選手権”. 月陸Online. (2022年6月11日)2022年6月14日閲覧。
- ^ “400mH・黒川和樹は準決勝敗退も五輪から成長示す「まだまだ練習が必要です」/世界陸上”. 月陸Online. (2022年7月18日)2022年7月28日閲覧。
- ^ “男子400M障害の黒川和樹、日本選手権の“ヘアバンド忘れ事件”明かす「あれがないと走れない」”. デイリースポーツ. (2022年6月13日)2022年6月14日閲覧。
外部リンク
- 黒川和樹 (@kurosasuke0617) - Twitter