高柳駅(たかやなぎえき)は、千葉県柏市高柳にある、東武鉄道野田線(東武アーバンパークライン)の駅である。駅番号はTD 28。
歴史
2005年(平成17年)3月27日までは東葛飾郡沼南町にあった為、旧沼南町では唯一の駅だった(隣の逆井駅は柏市、六実駅は松戸市)。旧沼南町域は他に北総鉄道北総線が新鎌ヶ谷 - 西白井間を通っているが、駅が存在しない。
六実 - 逆井の複線化工事に合わせて橋上駅舎化、2面4線化の工事を行った。
- 1923年(大正12年)12月27日 - 開業。
- 2018年(平成30年)10月28日 - 橋上駅舎の使用を開始。
- 2020年(令和2年)3月14日 - ダイヤ改正により、当駅始発終着の列車が設定され、全区間急行運転による急行列車の停車駅となる[1]。また、待避線の使用を開始。
改良前のプラットホーム(2014年12月7日)
改良前の当駅を発車する8000系電車(2006年7月22日)
改良前の駅舎(2006年5月14日)
旧駅舎(2014年12月7日)
駅構造
(島式ホーム)2面4線を持つ地上駅で、橋上駅舎を有する。橋上駅舎は2018年10月28日に供用が開始された。島式ホームのうち上り線(柏方面)は同年3月1日から供用が開始され[2]、旧ホーム等の撤去、線路の移設を経て、橋上駅舎の供用開始と同時に下り線(船橋方面)も新ホームに移設された。駅舎は東西自由通路に接続しているが、これは駅の橋上化に先駆け、同年2月20日に供用が開始された[3]。自由通路の供用開始に伴い、船橋方にあった踏切は廃止された。2019年10月9日から東口側の新しい階段及びエスカレーターの供用を開始[4]し、同年11月17日に新しい島式ホーム1面2線の供用を開始した。
2018年2月28日以前は、現在の駅より60m程柏寄りにあり、(相対式ホーム)2面2線を持つ地上駅であった。駅舎は船橋方面ホーム側にあり、柏方面ホームとは跨線橋で連絡していた。柏寄りは曲線(50km/h制限)となっており、また船橋方面から柏方面に向かって若干下り勾配になっていた((勾配標)はレベル表記)。朝と深夜の一部以外は列車交換が行われてきたが、警戒信号で進入しATSによる15km/h制限があった。構内の勾配の関係か、船橋行は上り勾配で低速に落ち、柏方面行は下り勾配のため早いタイミングでかなり低速に落としていた。結果として他の駅で交換する時よりも低速で駅に進入していた。曲線上にホームがあったため、列車とホームの間に隙間が生じ、ホーム下には赤色LED灯(曲線部)と転落検知マットが設置されていた。
野田線の柏駅 - 船橋駅間では当駅両側の逆井駅 - 六実駅間が単線となっていたが、2016年から複線化に着手し、2019年(令和元年)11月17日に当駅と逆井駅間 (2.2km) 、同年12月15日に当駅と六実駅間 (1.7km) の複線化が完了した[5]。複線化と同時に橋上駅舎化するとともに、ホーム位置を船橋方に約60m程移動したうえで、従来の相対式ホーム2面2線から島式ホーム2面4線に改良された[6]。2019年12月15日から、船橋方面は1番線、柏方面は4番線のみを暫定で使用した。2020年3月14日より、2、3番線ホームの使用が開始され、当駅で両方面とも急行列車と普通列車の緩急接続が基本的に行われるようになった。当駅は1番線と4番線が本線で、急行の待ち合わせる普通列車は2番線と3番線を使用する。
当駅の柏寄りに留置線が6本存在する[7]。これにより、早朝を中心に当駅始発船橋行の列車が設定されるようになった。しかし、列車の行先表示器には「高柳」の設定があるにもかかわらず船橋方面から留置線に進入する場合は南隣の六実駅から回送する形をとっているため、船橋方面からの当駅止まりの列車は設定されていなかったが、2020年3月14日のダイヤ改正により当駅発着の列車が設定され、柏方面からの入庫列車も六実行きに代わり当駅発着となる。
2010年度には駅舎の駅名板とホーム柱の駅名標が更新された。2011年度には駅名標と路線図が従来の吊下型から自立式案内板に、駅構内の案内板がピクトグラムを用いたデザインのものに更新された。2013年3月には駅舎の駅名板が更新され、新CIロゴと駅ナンバリング付きの新型になった。また、2013年度内にエレベーター2基と多機能トイレ1個室が設置され[8]、2014年3月21日からエレベーター・多機能トイレ・駅入口のスロープ(改良)を使用開始。またスロープの改良により入口の階段が右半分に縮小されていた。
のりば
主本線・中線
上り本線(4番線)を除き、他の3線は上下線双方に出発可能な線路配置である。急行運転時間帯の待避列車は中線(2番、3番線)に入る。
場内の電留線とは上下本線、中線の計4線すべてから入換可能である。
- 主本線
- 1番線 ー 下り本線
- 上り方へも出発可能
- 電留線へ入換可能
- 4番線 ー 上り本線
- 上り方のみ出発可能
- 電留線へ入換可能
- 1番線 ー 下り本線
- 中線
- 2番線 ー 下り中線
- 上下線双方に出発可能
- 電留線へ入換可能
- 3番線 ー 上り中線
- 上下線双方に出発可能
- 電留線へ入換可能
- 2番線 ー 下り中線
改札口(2020年6月28日)
東西自由通路(2020年6月28日)
1・2番線ホームより六実方面を望む(2019年9月1日)
利用状況
2021年度の1日平均乗降人員は13,471人である[9]。急行停車駅としては、利用客数は少ないが、近年、駅周辺の開発により増加傾向である。
近年の1日乗降・乗車人員の推移は以下の通り。
年度 | 1日平均 乗降人員[11] | 1日平均 乗車人員[12] |
---|---|---|
1995年(平成 | 7年)12,014 | 6,022 |
1996年(平成 | 8年)12,040 | 6,052 |
1997年(平成 | 9年)11,742 | 5,898 |
1998年(平成10年) | 11,486 | 5,763 |
1999年(平成11年) | 11,163 | 5,601 |
2000年(平成12年) | 11,467 | 5,770 |
2001年(平成13年) | 11,757 | 5,900 |
2002年(平成14年) | 11,454 | 5,747 |
2003年(平成15年) | 11,397 | 5,733 |
2004年(平成16年) | 11,559 | 5,812 |
2005年(平成17年) | 11,716 | 5,856 |
2006年(平成18年) | 11,953 | 5,965 |
2007年(平成19年) | 12,206 | 6,102 |
2008年(平成20年) | 12,228 | 6,109 |
2009年(平成21年) | 12,147 | 6,079 |
2010年(平成22年) | 12,127 | 6,082 |
2011年(平成23年) | 11,972 | 6,029 |
2012年(平成24年) | 12,382 | 6,230 |
2013年(平成25年) | 12,814 | 6,448 |
2014年(平成26年) | 12,730 | 6,412 |
2015年(平成27年) | 13,438 | 6,772 |
2016年(平成28年) | 13,849 | 6,965 |
2017年(平成29年) | 14,124 | 7,100 |
2018年(平成30年) | 14,494 | 7,286 |
2019年(令和元年) | 14,701 | 7,388 |
2020年(令和 | 2年)12,153 | |
2021年(令和 | 3年)13,471 |
駅周辺
柏市の南端部に位置し、松戸市および鎌ケ谷市との境界線に近く、両市の一部地域の最寄り駅でもある。
西口
- 松戸東警察署 六実交番
- 柏市消防局 沼南消防署高柳分署
- 柏市高柳近隣センター
- 柏市立図書館 高柳分館
- 千葉県立松戸六実高等学校
- (柏市立高柳中学校)(旧:沼南町立高柳中学校)
- 松戸市立六実中学校
- (柏市立高柳小学校)(旧:沼南町立高柳小学校)
- 松戸市立六実小学校
- 沼南高柳西郵便局
- 東京東信用金庫 ときわ平支店高柳出張所
- ヤオコー 柏高柳駅前店
- ベルクス 松戸六高台店
- ヨークマート 六高台店
- ウエルシア薬局 柏しいの木台店
- サンドラッグ 六高台店
東口
駅東側には千葉県道8号船橋我孫子線、千葉県道280号白井流山線が走り、海上自衛隊下総航空基地(飛行場)がある。
- 柏警察署高柳交番
- (千葉県動物愛護センター) 東葛飾支所
- (千葉県立我孫子特別支援学校) 清新分校
- 千葉県立沼南高柳高等学校
- 高柳保育園
- 沼南高柳郵便局
- (ジョイフーズ) 高柳店
- ドラッグストアセキ 高柳店
- KCS ゆあさ
バス路線
下総航空基地・白井市・鎌ケ谷市方面への路線バスと、柏市運営の乗合タクシーが駅東側のジョイフーズ高柳店前を発着する。また、松戸市方面への路線バスも駅西側を発着する。
乗場 | 系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行事業者 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
高柳駅 | (鎌ヶ谷線) | 下総航空基地・白井工業団地・白井保育園 | 白井駅 | ちばレインボーバス | |
白井車庫 | |||||
佐津間・新鎌ヶ谷駅 | 鎌ヶ谷市役所 | ||||
佐津間・六実駅(入口)・クリーンセンター | 五香駅 | 朝のみ | |||
高柳・金山コース | 沼南の里・金山・沼南体育館・高柳駅 | 沼南庁舎バス乗継所 | かしわ乗合ジャンボタクシー | ||
南部老人福祉センター・沼南社会福祉センター・大津ヶ丘2・3丁目 | |||||
高柳駅西口 | 鎌ヶ谷線 | しいの木台 | 五香駅 | ちばレインボーバス |
- かつては(東武バスイースト)の柏駅行も乗り入れていた。
- 高柳駅西口乗り場は、橋上駅舎化に先駆け2015年より西側にロータリーが整備されたのに伴い、仮設停留所を経て、ロータリー側に移動した。駅の橋上化までは、西側に改札がなかったため、東西自由通路(かつては踏切)を通る必要があった。
隣の駅
脚注
- ^ 2020年3月 東武アーバンパークライン全線で急行列車の運転を開始! - 東武鉄道
- ^ (PDF)『六実-逆井間複線化工事の進捗状況』(プレスリリース)東武鉄道、2018年2月2018年3月2日閲覧。 。
- ^ 『高柳駅東西自由通路が使用スタート!使用開始にあわせて開通式を開催(平成30年2月14日発表)』(プレスリリース)柏市、2018年2月15日2018年3月2日閲覧。 。
- ^ 『鉄道駅の整備について(高柳駅についてのお知らせ)』(プレスリリース)柏市、2019年10月16日2019年12月22日閲覧。 。
- ^ 東武野田線、全線急行化のための線路切り替え工事を公開。柏〜船橋で最大11分、大宮〜船橋で最大16分短縮へ 3月14日から運河駅〜船橋駅間で急行運行開始 - トラベル Watch
- ^ (PDF)『高柳駅自由通路および橋上駅舎の工事を行います。』(プレスリリース)柏市、2017年1月12日2017年11月19日閲覧。 。
- ^ 特集 東武鉄道 「鉄道ピクトリアル」臨時増刊号 No.799(2008年1月号)
- ^ (PDF)『2013年度の鉄道事業設備投資計画』(プレスリリース)東武鉄道、2013年4月25日2017年11月19日閲覧。 。
- ^ 駅情報(乗降人員) - 東武鉄道
- ^ 柏市統計書 - 柏市役所
- ^ レポート - 関東交通広告協議会
- ^ 千葉県統計年鑑
関連項目
外部リンク
- 高柳駅(駅情報) - 東武鉄道