角田 由紀子(つのだ ゆきこ、1942年[1] - ) は、日本の弁護士。第二東京弁護士会、角田愛次郎法律事務所所属[2]。
性暴力被害者の権利擁護活動、セクハラ、DV、ポルノグラフィーの問題を専門としている。東京・強姦救援センター法律顧問、人権団体イクオリティ・ナウ理事、希望のたね基金顧問[3]。
ミシガン大学客員教授、明治大学法科大学院教授、ジェンダー法学会理事、日本学術会議特任連携会員、ポルノ・買春問題研究会共同代表、NPO法人「女性の安全と健康のための支援教育センター」代表理事、日弁連両性の平等に関する委員会委員などを歴任した。
来歴
- 1942年 - 福岡県小倉市(現:北九州市)生まれ。
- 1962年 - 福岡県立小倉高校卒業[4]。
- 1967年 - 東京大学文学部語学文学専修課程卒業。
- 1972年 - 旧司法試験合格。
- 1975年 - 弁護士登録。静岡県弁護士会に所属後、第二東京弁護士会所属。
- 1994年 - 1996年までミシガン大学ロー・スクールでサーチ・スカラーとしてキャサリン・マッキノン教授の下で法社会学を学ぶ。
- 2003年 - ミシガン大学日本研究センタートヨタ招聘客員教授。
- 2004年 - 明治大学法科大学院教授。
- 2013年 - 明治大学法科大学院教授を定年退職。
関わった事件・裁判の例
- 1985年 - 徳島ラジオ商殺し事件の再審請求で原告代理人の1人を務める。
- 1988年 - 池袋買春男性死亡事件の弁護団を務める[5]。
- 1989年 - 日本初のセクハラ裁判(福岡地裁)を担当。
- 1990年 - 沼津セクハラ(Nホテル)事件を担当。
- 1998年 - 秋田県立農業短期大学セクハラ事件を担当。
- 1999年 - 東北大学セクハラ事件を担当。
- 1999年 - 東北生活文化大学セクハラ事件を担当。
- 2018年 - 医学部入試における女性差別問題で打越さく良(現・参議院議員)とともに弁護団の共同代表を務める[6]。
- 2022年 - 一般社団法人Colaboとその代表である仁藤夢乃が都内男性に対して提訴した裁判の弁護団を務める。同年11月29日に行われた提訴会見における「アダルトビデオは女性を性的虐待してそれを娯楽の類にしているもの」という趣旨の発言に対して、一般社団法人sienteおよびAV人権倫理機構が抗議声明を発表した[7][8]。
著作
- 角田由紀子『性の法律学』有斐閣〈有斐閣選書〉、1991年。ISBN (4641181713)。 NCID BN06986934。(全国書誌番号):(92011834) 。
- 角田由紀子『性差別と暴力』有斐閣〈有斐閣選書 205 . 性の法律学 ; 続〉、2001年。ISBN (4641280452)。 NCID BA51444821。(全国書誌番号):(20173160) 。
- 角田由紀子『性と法律 : 変わったこと、変えたいこと』岩波書店〈岩波新書 新赤版 1461〉、2013年。ISBN (9784004314615)。 NCID BB14318075。(全国書誌番号):(22359295) 。
共編著
脚注
- ^ “岩波新書『性と法律』”. 岩波書店. 2022年12月28日閲覧。
- ^ “角田 由紀子(つのだ ゆきこ) 弁護士”. LEGALUS(リーガラス). 2022年12月28日閲覧。
- ^ “理事”. 希望のたね. 2020年9月2日閲覧。
- ^ 週刊エコノミスト第94巻第39号「名門高校の校風と人脈」pp.42-43
- ^ 【池袋・買春男性死亡事件:後編】男の性欲は「ジョークでかわせ」「真に受けた女が悪い」30年前の報道から現在へ (2019年12月2日) - エキサイトニュース(4/5)
- ^ 弁護士一覧 | 医学部入試における女性差別対策弁護団
- ^ “「AVは女性を性的虐待し娯楽にしている」Colabo弁護団発言に支援団体が抗議 「女性の意思決定を踏みにじるもの」”. J-CASTニュース. 2022年12月28日閲覧。
- ^ “2022年11月29日「Colaboとその代表仁藤夢乃に対する深刻な妨害に関する提訴記者会見」における角田由紀子弁護士のアダルトビデオ業界関係者に対する職業差別、出演者にスティグマを負わせる発言に対する抗議声明” (PDF). AV人権倫理機構 (2022年12月26日). 2022年12月26日閲覧。