肥後大津駅(ひごおおづえき)は、熊本県菊池郡大津町大字室にある、九州旅客鉄道(JR九州)豊肥本線の駅である[1]。阿蘇くまもと空港駅の愛称がある。
肥後大津駅 | |
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駅舎(北口、愛称制定前) | |
ひごおおづ Higo-Ōzu (阿蘇くまもと空港駅) | |
◄原水 (3.7 km) (4.6 km) 瀬田► | |
所在地 | 熊本県菊池郡大津町大字室[1] |
所属事業者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
所属路線 | ■豊肥本線 |
キロ程 | 125.2 km(大分起点) |
電報略号 | オツ |
駅構造 | 地上駅 |
(ホーム) | 2面3線[1] |
乗車人員 -統計年度- | 2,049人/日(降車客含まず) -2020年- |
開業年月日 | 1914年(大正3年)6月21日[2][3] |
備考 | (業務委託駅)[4] みどりの窓口 有[1] |
熊本駅からの電化は当駅までで[1]、普通列車の多くは当駅で折り返すほか[1]、熊本方面と阿蘇方面を結ぶ普通列車は日中を中心に当駅で乗り換えが発生する。かつては、特急「有明」が当駅まで1日1往復乗入れていた。
歴史
- 1914年(大正3年)6月21日:宮地軽便線の熊本 - 当駅間延伸開業に伴い、同線の終着駅として開業[2][3]。
- 1916年(大正5年)11月11日:当駅 - 立野間が延伸開業[2]、途中駅となる。
- 1922年(大正11年)9月2日:宮地軽便線が宮地線に改称[2]。
- 1928年(昭和3年)12月2日:宮地線が豊肥本線に改称[2]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物扱い廃止[3]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、九州旅客鉄道(JR九州)の駅となる[2][3]。
- 1997年(平成9年)3月14日:ホームをかさ上げ[5]。
- 1999年(平成11年)10月1日:熊本 - 当駅間が電化[2]。
- 2011年(平成23年)3月12日:特急「有明」の豊肥本線乗り入れ廃止により、当駅を発着する特急がなくなる。また同日に当駅発着の快速列車が新設される。
- 2011年(平成23年)10月1日:駅南口が開設。
- 2012年(平成24年)12月1日:ICカード「SUGOCA」の利用が可能となる[6]。なお、当駅以東(阿蘇方面)は竹中駅まで非対応である。
- 2016年(平成28年)
- 2017年(平成29年)3月4日:愛称「阿蘇くまもと空港駅」が付けられる[7]。
- 2020年(令和2年)8月8日:当駅 - 阿蘇駅間が運転を再開[8][9]。
駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを持つ地上駅で、2本の列車が夜間滞泊する。互いのホームは(構内踏切)で連絡している。
北口と南口があり[1]、北口はJR九州サービスサポート[4]、南口は大津町シルバー人材センターが駅業務を受託する(業務委託駅)である[4]。
2012年12月1日よりSUGOCAが利用可能となったが、当駅に自動改札機の設置は行われず、ICの読み取り機のみ設置している。大分方面へは中判田駅まで通常利用(途中駅の入出場)ができないが、運賃は最短経路で計算されるため、途中下車せず通過することは可能。みどりの窓口は北口に設置されている。北口・南口相互間は南側のビジターセンターの開館時間内(6:00 - 22:00)に駅係員へ申告し、通行券を授受することで通行可能となっている[1]。
のりば
駅舎(北口、ホームから)
駅舎(南口、愛称制定後)
構内
駅名標(愛称制定後)
利用状況
1日平均乗車人員および乗降人員の推移は下記の通り。
乗降人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均人数 |
2000 | 3,760 |
2001 | 3,844 |
2002 | 3,884 |
2003 | 3,746 |
2004 | 3,701 |
2005 | 3,730 |
2006 | 3,812 |
2007 | 3,800 |
2008 | 3,847 |
2009 | 3,860 |
2010 | 3,862 |
2016年からの1日平均乗車人員の推移は下記の通り[10]。
年度 | 1日平均 乗車人員 | 増加率 |
---|---|---|
2016 | 2,548 | |
2017 | 2,555 | 0.3% |
2018 | 2,603 | 1.9% |
2019 | 2,663 | 2.3% |
2020 | 2,049 | -23.1% |
駅周辺
駅北側は官公庁等がある大津町の中心市街地、南側は田畑と住宅が混在しているが、国道57号大津バイパス沿いに新たな商業施設等が立ち並び発展し続けている。
- 駅北側
- 熊本県道172号大津停車場線(駅前道路)
- 熊本県道30号大津植木線
- 大津町役場
- 大津郵便局
- 室郵便局
- 肥後銀行大津支店
- 九州電力大津営業所・九州電力送配電大津配電事業所
- 熊本県立大津養護学校
- 熊本県立翔陽高等学校
- 駅南側
- 国道57号・大津バイパス
- 大津町ビジターセンター(駅南側駅舎)
- 熊本空港 - バス(ジャンボタクシー)で南へ15分
- イオン大津ショッピングプラザ
- 大津町立大津中学校
- 熊本県立大津高等学校
- 熊本県警大津警察署
バス路線
一般路線バスは全て産交バスが運行(一部のバス停の行き先は割愛)
- 駅北側
- 肥後大津駅
- 大津駅前(県道30号線沿い)
- 駅南側
- 大津駅南口
- 大津警察署・大津駅前経由吹田団地方面
- 「特急バスやまびこ号(産交・大分バス共同運行) - 熊本県庁前・桜町BT経由熊本駅前方面 / 阿蘇駅・竹田経由大分方面
- 「九州横断バス」 - 熊本県庁前・桜町BT経由熊本駅前方面 / 阿蘇駅・由布院駅前バスセンター経由別府北浜方面
- 大津町子育て・健診センター前
- 大津中央経由大津産交方面
- 内牧環状線(内牧廻り) - 陣内 → 森 → 大津温泉岩戸の里 → 鳥子川 → 陣内方面
- 内牧環状線(外牧廻り) - 陣内 → 鳥子川 → 大津温泉岩戸の里 → 森 → 陣内方面
- 岩坂・山西経由木山産交方面
- 森・山西経由木山産交方面
その他
- 熊本空港に比較的近い位置にあるため、当駅から分岐して新線を敷設し熊本空港へ乗入れようとする計画がある。詳細については(熊本空港の空港アクセス鉄道計画)を参照のこと。
- 2011年10月に「駅南口及び駅前広場」が供用開始された[1]。なお、南口供用開始に併せ熊本県はタクシー会社3社への委託により、試験運行のち2017年より当駅・熊本空港間を結ぶ無料の空港ライナー(ジャンボタクシー及び小型タクシーの乗合い)を運行している[2][3]。なお、現在は新型コロナウイルス感染症対策として乗車人員を5名程度に制限しているため、積み残しが出た場合は臨時で増台する。
- 駅には待合所があり、限定スタンプも置いてある。
隣の駅
脚注
- ^ a b c d e f g h 『週刊 JR全駅・全車両基地』 38号 大分駅・由布院駅・田主丸駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年5月12日、23頁。
- ^ a b c d e f g 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 27号・豊肥本線/久大本線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月24日、14-15頁。
- ^ a b c d 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、744頁。ISBN (978-4-533-02980-6)。
- ^ a b c 熊本駅事業所 - JR九州サービスサポート.2021年12月11日閲覧
- ^ “肥後大津駅がリニューアル”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1997年3月26日)
- ^ 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2012年12月4日)
- ^ “「阿蘇くまもと空港駅」 愛称看板を除幕”. 熊本日日新聞. (2017年3月5日)2017年3月7日閲覧。
- ^ (PDF)(プレスリリース)九州旅客鉄道、2020年5月27日。 オリジナルの2020年5月27日時点におけるアーカイブ2020年5月27日閲覧。 。
- ^ . 熊本日日新聞. (2020年5月27日). オリジナルの2020年5月27日時点におけるアーカイブ。2020年5月27日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2020年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2021年9月16日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 肥後大津駅(駅情報) - 九州旅客鉄道