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礼冠

礼冠(らいかん)とは、礼服に用いる風の。もと文武の区別があったが、武官の礼冠は断絶があり詳細不明。この項では天皇以下文官の冠について述べ、武官については軽く触れるにとどまる。

礼冠(禮冠)

構成

土台となる冠は、黒を塗ったでつくる「三山冠」という円形の土台に山形食パンがついたような形状の冠である。

ここに後光のような金属の飾りと金銀のメッキと透かし彫りを施した金属の輪を取り付ける、この輪のうち将棋の駒を無数に並べたような形状の輪を「櫛形」といい、その上部にあるを透かし彫りにした金属の輪を「押鬘」という。

冠正面の「額」には「徴(しるし)」と呼ばれる神獣を象った飾りを取り付ける。

さらに位階に応じて定められた宝石をちりばめる。

武官の礼冠は「武礼冠」と呼ぶ。『儀式』『延喜式』には文官の礼冠の規定は詳しいものの、武礼冠の仕様は触れられていない。『後鳥羽院御即位記』(定長卿記別記)によれば『江記』に詳しいとあるが、現存する大江匡房著の『後三条院御即位記』に対応記事は見当たらない。享保20年11月の桜町天皇即位の時に復興されたが(『八槐記』)、その形式は中国の「武弁」「籠冠」などと呼ばれるものに似ており、日本の古資料に基づいたものか、中国資料の援用によるものかは判断しがたい。

位階対応

天皇
冕冠といい、礼冠に羅を張った枠を取り付けそこから玉を貫いた糸を垂らすもの。枠の中心には火炎模様に似た飾りをつけた搭形の金具が突き出しており、縁には中心に宝玉をはめ込んだ小さな花形の金具が並ぶ。前面中央には茎を立てて放射状に光を放つ金烏(太陽のシンボルである三本足の烏)を飾り付けた。
女帝
『資治通鑑』永昌元年(689年)正月条の萬象神宮の祭祀の記事で「太后服袞冕」とあり、則天武后は男帝と同じ冕冠を使用している。また、平安初期の正倉院の宝物点検記録の『延暦十二年曝凉帳』『弘仁二年官物勘録』に孝謙天皇の礼冠について「禮服御冠二箇(禮冠一箇、有旒。以雜玉餝)」とあるように、奈良時代の女帝の冠も「旒」という冕冠の垂れ飾りがあったらしい。平安後期の『長元礼服御覧記』によれば櫛形が無い小ぶりな冠で、押鬘の上に三つ花の形を作って花枝の形の飾り金具で飾り付けた。正面やや左にを立てるとあるが、注記に右側のものが「落失」したかとあり、この時点であまり保存状態は良くなかったらしい。御物の後桜町天皇の礼冠(霞会館『光格天皇と幻の将軍』展図録 7頁)が現存するが、『長元礼服御覧記』の記事にはあっていない。むしろ能で使われる天冠に似ている。なお、後桜町天皇の礼冠には笄と夾形が添えられており、夾形はみずらを結ぶリボンであることから、このときは御総角に結われたものであろう。
親王
四品以上の親王は金メッキの輪をはめ、冠上部に水晶三粒、琥珀三粒、青玉三粒を取り付ける。櫛形の周囲に飾り付けられた茎の長い花の形の「茎」という宝石台に白玉を各八粒、前後の押鬘の茎に紺玉二十粒をはめる。徴は順に、一品は尾を高く頭を低くし右向きで左を振り返る青龍、二品は右向きで左に振り返る朱雀、三品は尾を巻き上げて頭を低くし右に構える白虎、四品は右向きで後ろを振り返る玄武
諸王
皆姿勢が違うだけで同じ鳳の徴、三位以上は正位は正面を向いて頭を上げ、従位は正面を向いて項垂れる。正四位の上は左向きで右に顔を向け、下は右向きで左に顔を向ける。従四位及び五位は上は右向きで左に振り返り、下は左向きで右に振り返る。一位の王は金メッキの輪に、琥珀五粒、緑玉六粒を冠に取り付け、櫛形に黒玉八粒を、押鬘に緑玉二十粒をはめる。二位及び三位の王は金メッキの輪に、琥珀五粒、緑玉五粒、白玉一粒を冠に取り付け、赤玉(琥珀)八粒を櫛形に、押鬘に緑玉二十粒をはめる。四位は輪の櫛型・押鬘・茎が金メッキで他は銀メッキ、琥珀五粒、緑玉六粒を冠に取り付け、櫛形には宝玉は無く、押鬘の前に白玉十粒、後ろに青玉十粒をはめる。五位は銀メッキの輪をはめ、押鬘の前に黒玉十粒をはめるほかは四位と同じ。
臣下
徴は麒麟で向きは諸王に準じる。一位は櫛形に紺玉八粒をはめる他は一位の王と同じ。冠に取り付ける玉が緑玉五粒、白玉三粒、赤黒玉三粒になると二位、二位の冠の櫛形に黄玉八粒をはめると三位の冠になる。四位は赤玉六粒、緑玉五粒を冠に取り付けるほかは四位の王と同じ。五位は冠に緑玉五粒、白玉三粒、赤黒玉三粒を取り付けるほかは五位の王と同じ。なお、近世の礼冠は官庫からの貸与品になったため、着用者にあわせて正確に玉の色や徽を変えることができず、規定に合わないものも使用された。『言成卿記』によれば、孝明天皇即位にあたって『延喜式』による改造が図られているが、即位礼直前の参列者交替の分については玉の付け替えができなかったという。

参考文献

  • 松平乘昌『図説宮中柳営の秘宝』 河出書房新社 2006年 (ISBN 4309760813)

関連項目

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