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林芙美子

林 芙美子(はやし ふみこ、1903年明治36年〉12月31日 - 1951年昭和26年〉6月28日)は、日本小説家。本名フミコ。

林 芙美子
(はやし ふみこ)
1949年4月自宅書斎[1]
誕生 1903年12月31日
日本山口県下関市福岡県門司市
死没 (1951-06-28) 1951年6月28日(47歳没)
日本東京都新宿区下落合
墓地 萬昌院功運寺
職業 小説家
言語 日本語
国籍 日本
最終学歴 尾道市立高等女学校
活動期間 1928年 - 1951年
ジャンル 小説随筆
代表作 『蒼馬を見たり』(1929年、詩集)
放浪記』(1928年 - 1930年)
『清貧の書』(1933年)
『晩菊』(1949年)
浮雲』(1951年)
めし』(1951年)
主な受賞歴 女流文学者賞(1948年)
デビュー作放浪記
(ウィキポータル 文学)
(テンプレートを表示)

幼少期からの不遇の半生を綴った『放浪記』(1928年)が好評を博す。詩情豊かな文体で、暗い現実をリアルに描写する作風。作品に『風琴と魚の町』(1931年)、『晩菊』(1948年)、『浮雲』(1951年)などがある。

人物

山口県生まれ。尾道市立高等女学校卒。複雑な生い立ち、様々な職業を経験した後、『放浪記』がベストセラーとなり、詩集『蒼馬を見たり』や、『風琴と魚の町』『清貧の書』などの自伝的作品で文名を高めた。その後、『牡蠣』などの客観小説に転じ、戦中は大陸や南方に従軍して短編を書き継いだ。戦後、新聞小説で成功を収め、短編『晩菊』や長編『浮雲』『めし』(絶筆)などを旺盛に発表。貧しい現実を描写しながらも、夢や明るさを失わない独特の作風で人気を得たが、心臓麻痺により急逝。

その生涯は、「文壇に登場したころは『貧乏を売り物にする素人小説家』、その次は『たった半年間のパリ滞在を売り物にする成り上がり小説家』、そして、日中戦争から太平洋戦争にかけては『軍国主義を太鼓と笛で囃し立てた政府お抱え小説家』など、いつも批判の的になってきました。しかし、戦後の六年間はちがいました。それは、戦さに打ちのめされた、わたしたち普通の日本人の悲しみを、ただひたすらに書きつづけた六年間でした」[2]と言われるように波瀾万丈だった。

生涯

当人は、生まれは下関と言い、生年は明治37年、誕生日は5月5日などとも書いて語っていたが、没後20年余り経って、誕生の地は門司市小森江(現、北九州市門司区)との説が発表された[3][4]。(ただし出生届は叔父の家の現・鹿児島市に明治36年12月31日誕生として翌1月に出ている[5][6]。)

実父は宮田麻太郎、母はキク。麻太郎が認知しなかったので、娘は『林フミ子』として、母方の叔父の戸籍に入った。麻太郎は下関で競り売りやテキ屋をやって当て、1907年若松市(現・北九州市若松区)へ移って繁盛したが、浮気して、母子は1910年、番頭の沢井喜三郎と家を出た。 養父と母は北九州の炭坑町を行商して回り、芙美子の小学校は長崎佐世保・下関と変わった。 喜三郎は下関で古着屋を営んで小康を得たが1914年倒産し、11歳の芙美子は本籍地の鹿児島に預けられたのち、旅商いの両親に付いて山陽地方木賃宿を転々した。

1914(大正3年)年10月(11歳)、石炭産業で栄えていた現在の福岡県直方市に移り住む。 「放浪記」の冒頭で、直方での日々を赤裸々に記している。 <砂で漉した鉄分の多い水で舌がよれるような町であった> <門司のように活気あふれる街でもない。> <長崎のように美しい街でもない。> <佐世保のように女のひとが美しい町でもなかった>

1916年(大正5年)(13歳)、尾道市にしばらく落ち着き、1918年市立尾道小学校(現・尾道市立土堂小学校)を2年遅れで卒業した。

 
林芙美子文学碑。放浪記の一節が刻まれ、揮毫は尾道小の恩師・小林正雄。尾道を代表する風景である。

1918年(大正7年)(15歳)、文才を認めた訓導の勧めで尾道市立高等女学校(現・広島県立尾道東高等学校)へ進学した。図書室の本を読み耽り、夜や休日は働いた。女学校の教諭も文才を育んだ。18歳のときから『秋沼陽子』の筆名で、地方新聞に詩や短歌を載せた。尾道では親友たちに恵まれ、後年もしばしば「帰郷」した。

1922年(19歳)、女学校卒業直後、遊学中の恋人を頼って上京し、下足番、女工、事務員・女給などで自活し、義父・実母も東京に来てからは、その露天商を手伝った。翌1923年、卒業した恋人は帰郷して婚約を取り消した。9月の関東大震災を、3人はしばらく尾道や四国に避けた。この頃から筆名に『芙美子』を用い、つけ始めた日記が『放浪記』の原型になった。

1924年、親を残して東京に戻り、再び3人の生計を稼いだ。壺井繁治岡本潤高橋新吉小野十三郎辻潤平林たい子らを知った。同棲しては別れることを繰り返した。詩のパンフレット『二人』を、友谷静栄と3号まで出した。原稿を雑誌社・出版社に売り込んで回り、ときに拾われた。

1926年(23歳)、画学生の手塚緑敏(まさはる、通称りょくびん)[7]と内縁の結婚をし、落ち着いた。緑敏は実直で、妻の執筆を助ける人であった。

1928年(昭和3年)2月、長谷川時雨主宰の女人芸術誌が芙美子の詩『黍畑』を載せ、10月から翌々年10月まで20回、自伝的小説『放浪記』を連載した。その間の1929年6月には友人の寄金を受けて、初の単行本の、詩集『蒼馬を見たり』を自費出版した。『放浪記』は好評で、1930年改造社刊行の『放浪記』と『続放浪記』とは、昭和恐慌の世相の中で売れに売れ、芙美子は流行作家になった。印税で中国へ一人旅した。講演会などの国内旅行も増えた。

1931年11月、朝鮮シベリヤ経由でパリへ一人旅した。既に満州事変は始まっていた。金銭の余裕があれば旅に出て、向こう見ずな単独行を怖じなかった。ロンドンにも住み、1932年6月に帰国した。旅先から紀行文を雑誌社に送り続けた。「共産党にカンパを約した」との嫌疑で、1933年中野警察署に留置された。

1935年(昭和10年)(32歳)の短編『牡蠣』は、私小説的な作風を離れた本格的な小説として、評価された。

1937年(昭和12年)の南京攻略戦には、毎日新聞特派員として現地に赴いた。1938年(昭和13年)の武漢作戦には、内閣情報部の『ペン部隊』役員に選出(女性作家は林と吉屋信子の2人のみ)、同年9月11日、陸軍班第一陣の13人とともに大陸に向かった。出発時、東京駅で行われたセレモニーを避け、途中の横浜駅から乗車する気配りを見せたが[8]、 戦地では同年10月28日、男性陣を尻目に陥落後の漢口へ一番乗りを果たした。漢口への従軍記は同年10月31日の東京朝日新聞に「美しい街・漢口に入るの記」として掲載された[9]ほか、後日、『戦線』、『北岸部隊』として出版された。

おもな文業」の項からうかがえる活発な文筆活動を続けながら、1940年(昭和15年)5月からは、全国各地をめぐる「文芸銃後運動大講演会」に参加。久米正雄横光利一らとともに時局に応じた熱弁をふるった[10]。さらに同年には北満州朝鮮半島にも出かけた。

1941年(昭和16年)には、「ついのすみか」となった自宅を下落合に新築し、飛行機で満州国境を慰問した。 同年8月には情報局により風俗壊乱の恐れのある小説として『放浪記』『泣虫小僧』などが発売禁止処分(当時は対象小説の題名は秘匿されていた)を受けた[11]

太平洋戦争前期の1942年10月から翌年5月まで、陸軍報道部報道班員としてシンガポールジャワボルネオに滞在した。戦局が押し詰まって出版界も逼塞し、1944年4月から、綠敏の故郷に近い長野県上林温泉、次いで角間温泉に疎開した。疎開の間二階を借りた民家(長野県下高井郡山ノ内町角間)が、林芙美子文学館 になっている。

下落合の自宅は空襲を免れ、1945年(昭和20年)10月に帰京した。自由に書ける時代を喜んだ。用紙事情は厳しかったものの、人は活字に飢えていて、翌1946年から新旧の出版社が動き始めた。

かって原稿の売り込みに苦労したが故に、人気作家になってからも執筆依頼を断らなかった芙美子は、ジャーナリズムに便利だった。書きに書いた。その中に『晩菊』や『浮雲』などの名品もあった。1948年の女流文学者賞は『晩菊』で受賞した。私用や講演や取材の旅も繁くした。1949年から1951年に掛けては、9本の中長編を並行に、新聞・雑誌に連載した。

 
1951年6月26日に撮影。この夜、容態が急変して急逝した。

1951年(昭和26年)、6月27日の夜分、『主婦の友』の連載記事のため料亭を2軒回り、帰宅後に苦しみ、翌28日払暁心臓麻痺で急逝した。47歳没。『ジャーナリズムに殺された』と、世間は言った。

なお、急逝の直前、6月24日には、NHKラジオの生放送「若い女性-会ってみたい人の頁」にゲスト出演し、女子大生数人に対し質疑応答をおこなっている。この中で芙美子本人が「すでに晩年であると思い、むだな球は投げない」とも語っていた。この放送時の一部が当時の番組広報用として映像保存されており、NHKアーカイブスのサイト「NHK放送史-若い女性」で動画公開されている。(外部リンク参照)放送音声は録音保存され、直近では2016年1月26日にNHK第1ラジオで放送された。

7月1日、自宅で告別式が執り行われた。近在の市民が大勢参列した。葬儀委員長の川端康成[注 1]は、『故人は、文学的生命を保つため、他に対して、時にはひどいこともしたのでありますが、しかし、後二、三時間もすれば、故人は灰となってしまいます。死は一切の罪悪を消滅させますから、どうか故人を許して貰いたいと思います』と弔辞の中で述べたという[12]

戒名は『純徳院芙蓉清美大姉』。萬昌院功運寺に埋葬された。生前、色紙などに好んで、『花の命は短くて苦しきことのみ多かりき』と書いた。

1943年に新生児を貰い受けて養子にした泰は、1959年、事故死した。芙美子を支え続けた夫緑敏は、彼女の文業の整理に長く協力して、1989年物故した。

旧宅が新宿区立林芙美子記念館になっている。

2010年2月、桐野夏生が評伝小説『ナニカアル』を上梓している[13]

エピソード

昭和23年(1948年)の『主婦と生活』6月号に「林芙美子のトマトすき焼き」が紹介されている。「6ミリくらいの輪切りにしたもぎたてトマトをバターラードを溶かしたフライパンで焼き、煮えたところで牛肉を乗せ、火が通ったら醤油甘味料を入れる」としており、戦後3年しか経っていない当時は配給制砂糖は貴重品であり、ズルチンサッカリンなどの人工甘味料を代用したと思われる。品種改良した現代のトマトと違い、当時のトマトは甘味を加えた方が美味だったものか「初夏には格べつおいしいものです」と載せている。

おもな文業

多作で、また組み合わせを変えた短編集も出ており、書誌は膨大である[注 2]

単行本

作者は、ほとんどの場合、作品をまず雑誌に掲載し、その後に単行本を刊行している。その初出の雑誌名は、全集「年譜」[14]に詳しい。

表題の後ろの(例:S1 あるいは B1 は、「新潮社版」全集 あるいは「文泉堂版」全集の第1巻に収録の意味である。
各行の / 印の後は、主に平成期も入れた再版・新編版の刊行だが、短編集・随筆集など複数作品を集めた著作の場合は、正確な記載ではない。
  • 『蒼馬を見たり』(S1 B1、詩34篇)、南宋書院(1930年)/日本図書センター(2002年)(ISBN 9784820595595)
  • 放浪記』(『九州炭坑街放浪記』を併録)(S2 B1、小説)、改造社、(1930年)/ みすず書房(2004年)(ISBN 9784622080442) / ハルキ文庫(2011年)
  • 『続放浪記』(S2 B1、小説)、改造社、(1930年)/ 新編・新潮文庫(改版2002年)
  • 『彼女の履歴』(S3 B2 風琴と魚の町、S9 山の教師、など小説9篇)、改造社(1931年)/下記の新潮文庫に所収
  • 『清貧の書』(S3 清貧の書、B15 瑪瑙盤、S3 屋根裏の椅子、S3 耳輪のついた馬、など小説13篇)改造社(1933年)/『風琴と魚の町・清貧の書』、新潮文庫 (2007年)(ISBN 9784101061078) 所収
  • 『面影』(S1 詩68篇)、文学クオタリイ社(1933年)
  • 『散文家の日記』(S7 B4 散文家の日記、など随筆13篇)、改造社(1934年)/東方社(1956年)
  • 『泣虫小僧』(S4 泣虫小僧、S3 山中歌合、S3田舎言葉、S4 蔓草の花、など小説12篇)、改造社(1935年)/フロンティアニセン フロンティア文庫(2005年)(ISBN 9784861970627)
  • 『牡蠣』(S1 牡蠣、S3 人生譜、S4 帯広まで、S3 姉の日記、など小説8篇)、改造社(1935年)/『風琴と魚の町・清貧の書』新潮文庫 (2007年)所収
  • 『野麦の唄』(S5 B3 野麦の唄、S4 鴛鴦、など小説7篇)、中央公論社(1936年)/尾崎書房(1948年)
  • 『文学的断章』(S19 文学的自叙伝、など随筆43篇)、河出書房(1936年)/角川文庫(1956年)
  • 『愛情伝』(S10 愛情伝、S4泉、S5 明暗、など小説6篇)、美和書房(1936年)/(1946年)
  • 『愛情』(枯葉、追憶、葡萄の岸、鯉、泉、幸福、愛情、市立女学校、小説8篇すべてS4)、改造社(1936年)
  • 『稲妻』(S5 B3 稲妻、B13 蝶々館、S4 青春譜、など小説4篇)、有光社(1936年)/角川文庫(1957年)
  • 『女の日記』(S6 B3 小説)、第一書房(1937年)/角川文庫(1957年)
  • 『花の位置』(S7 B4 花の位置、S7 B4 浅草暮らし、S7 B4 みれん、など小説12篇)、竹村書房(1937年)
  • 『紅葉の懺悔』(B4 鯉、S3 田舎言葉、など小説3篇)、版画社(1937年)
  • 『氷河』(S7 B4 晩春、S10 B11 雨、S7 B4 紅襟の燕、S5 B3 氷河、など小説12篇)、竹村書房(1938年)
  • 『月夜』(S7 B4 杜鵑、S7 B4 黄昏の席、S7 B4 月夜、など小説10篇)、竹村書房(1938年)
  • 『戦線』(従軍記)、朝日新聞社(1938年)/ 新編・中公文庫(2006年、改版2014年)(ISBN 9784122060012)
  • 『北岸部隊』(B12、従軍記)、中央公論社(1939年)/ 新編・中公文庫(2002年)(ISBN 9784122040595)
  • 『生活詩集』(S1 詩集)、六芸社(1939年)
  • 『波濤』(B13 小説)、朝日新聞社(1939年)
  • 『私の紀行』(紀行28篇)、新潮社(1939年)
  • 『蜜蜂』(S5 B3 旅館のバイブル、S7 B5 石鹸、S7 B3 明暗、S7 B4 黄鶴、S4 泉、S4 帯広まで、S7 B4 月夜、S4 枯葉、など小説10篇)、創元社(1939年)
  • 『一人の生涯』(S8 B4 小説)、創元社(1940年)/創世社(1953年)
  • 『青春』(S7 B4 青春、など小説13篇)、実業之日本社(1940年、再版1948年)
  • 『悪闘』(S9 桶と生姜、S9 悪闘、S8 歯車、S9 運命、S9 大学生、S9 温泉宿、S9 馬の文章、など小説12篇)、中央公論社(1940年)
  • 『女優記』(S9 女優記、S9 心、など小説11篇)、新潮社(1940年)/日本社(1946年)
  • 『七つの燈』(S8 B4 遠い湖、など小説2篇)、むらさき出版社(1940年)/東方社(1955年)
  • 『魚介』(S9 魚介、S9 運命、S4 愛情、など小説8篇)、改造社(1940年)/新潮社(1950年)
  • 『十年間』(B11 小説)、新潮社(1941年)/創世社(1953年)
  • 『歴世』(S9 B5 歴世、B9 鶯、など 小説9篇)、甲鳥書林(1941年)
  • 『初旅』(B9 初旅、など小説13篇)、実業之日本社(1941年)/東方社(1955年)
  • 『川歌』(S20 小説)、新潮社(1941年)/角川文庫(1956年 - 1957年)
  • 『雨』(S9 風媒、など小説6篇)、実業之日本社(1942年)
戦後
  • 『旅情の海』(S10 旅情の海、S10 なぐさめ、S10 放牧、S10 吹雪、S10 浮き沈み、S10 フローベルの恋、S10 旅、など小説10篇)、新潮社(1946年)/東方社(1956年)
  • 『うき草』(S10 うき草、S10 夜の橋、S9 初旅、S10 かもめ、など小説8篇)、丹頂書房(1946年)/東方社(1956年)
  • 『婦人の為の日記と随筆』(S12 童話の世界、など随筆12篇)、愛育社(1946年)
  • 『旅館のバイブル』(S5 B3 旅館のバイブル、S5 B3 石鹸、S7 B4 足袋と鶯、など小説8篇)、大阪新聞社(1947年)
  • 『一粒の葡萄』(B6 一粒の葡萄、など小説4篇)、南北書園(1947年)
  • 『淪落』(S11 B6 雪の町、S11 B6 あひびき、S11 B6 河沙魚、S11 B6 ボルネオダイヤ、など小説6篇)、関東出版社(1947年)
  • 『創作ノート』(S12 童話の世界、など随筆20篇)、酣灯社(1947年)
  • 『舞姫の記』(S8 舞姫の記、など小説4篇)、尾崎書房(1947年)/東方社(1956年)
  • 『雁』(S10 ボナアルの黄昏、など小説3篇)、扶桑書房(1947年)
  • 『夢一夜』(S11 B6 作家の手帳、S11 B6 夢一夜、など小説5篇)、世界文学社(1947年)
  • 『巴里の日記』(S8 B4、1936年 - 1937年の日記)、東峰書房(1947年)
  • うず潮』(S16 B6、小説)、新潮社(1948年)/新編『うず潮・盲目の詩』、講談社文芸文庫(1995年)(ISBN 9784061963191) 所収
  • 『暗い花』(S10 暗い花、S7 B13 夜の蝙蝠傘、S11 B6 幕切れ、など小説10篇)、文藝春秋新社(1948年)
  • 『放浪記第三部』(S2 B1、小説、戦前公開しなかった分)、留女書店(1949年)/ 全三部・岩波文庫(2014年)
  • 『女性神髄』(S6 B3、小説)養徳社(1949年)
  • 『晩菊』(S10 吹雪、S13 B7 荒野の虹、S13 B7 水仙、S13 B7 晩菊、小説など11篇)、新潮社(1949)/新編・講談社文芸文庫(1992年)(ISBN 9784061961883)
  • 『第二の結婚』(B13、小説)、主婦と生活社(1949年)/東方社(1955年)
  • 『牛肉』(S13 B7 牛肉、S17 B9下町、S22 B11 三つの南瓜、S47 B9 退屈な霜、S22 B11 うなぎ、S13 B7 ラ・シセーヌ、S13 B7 羽柴秀吉、S13 B7 トランク、S13 B7 骨、など小説11篇)、改造社(1949年)
  • 『松葉牡丹』(S13 B7 松葉牡丹、S13 B7 白鷺、S17 B9 椰子の実、S13 B7 クロイツエル・ソナタ、小説4篇)、新潮社(1950年)
  • 『槿花』(S22 B12、小説)、実業之日本社(1950年)
  • 『夜猿』(S17 B9 鴉、S17 B9 夜猿、S17 B9 軍歌、S22 B11 めかくし鳳凰、S17 B9 上田秋成、など小説10篇)、新潮社(1950)
  • 『茶色の眼』(S15 B8、小説)、朝日新聞社(1950年)/講談社文芸文庫(1994年)(ISBN 9784061962583)
  • 『新淀君』(B14、小説)、読売新聞社(1950年)
  • 『あばれ人妻』(S14 B7、小説)、六興出版(1950年)/東方社(1963年)
  • 『冬の林檎』(S22 B11、小説)、新潮社(1951年)/角川文庫(1963年)
  • 『絵本猿飛佐助』(B14、小説)、新潮社(1951年)/講談社文庫 大衆文学館(1996)(ISBN 9784062620574)
  • 『浮雲』(S16 B8、小説)六興出版(1951年)/新潮文庫(改版2003年)(ISBN 9784101061030) /角川文庫(改版2017年)
没後
  • 『折れ蘆』(S17 B9 折れ蘆、S17 B9 冬の海、S17 B9 自動車の客、S17 B9 浮洲、S17 B9 金糸雀、S17 B9 天草灘、S17 B9 童話、S11 B6 あぢさゐ、など小説10篇)、新潮社(1951年)
  • 『漣波』(S17 B9 漣波、S17 B9 女家族、S17 B9 菊尾花、小説3篇)、中央公論社(1951年)/『女家族』角川書店(1955年)
  • めし』(S18 B9 めし、など小説2篇)朝日新聞社(1951年)/新版・新潮オンデマンドブックス(2003年)(ISBN 9784108652705)
  • 『晩春』(S7 B4 青春、など小説8篇)、東方社(1956年)
  • 『下町』(S17 B9 御室の桜樹、など小説5篇)、角川文庫(1957年)
  • 『あいびき』(小説10篇)、東方社(1957年)
新編での作品集
  • 『林芙美子詩集』、思潮社 現代詩文庫(1984年)
  • 今川英子編 『林芙美子 巴里の恋』、中央公論新社(2001年/中公文庫、2004年)
  • 武藤康史編 『林芙美子随筆集』、岩波文庫(2003年)
  • 立松和平編 『林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里』、岩波文庫(2003年)
  • ちくま日本文学 林芙美子』、ちくま文庫(2008年)(ISBN 9784480425201)
  • 野田敦子編 『ピッサンリ 詩集』、思潮社(2013年)
  • 森まゆみと読む 林芙美子「放浪記」』、集英社文庫(2020年)(ISBN 9784087441130)
  • 廣畑研二編 『新選 林芙美子童話集』全3巻、論創社(2021年) 
  • 川本三郎解説 『愉快なる地図 台湾・樺太・パリへ』、中公文庫(2022年)

全集

  • 『林芙美子全集』全23巻、新潮社(1951年 - 1953年)
  • 『林芙美子全集』全16巻、文泉堂出版(1977年)

関連文献

  • 太田治子『石の花 林芙美子の真実』筑摩書房、2008年4月、(ISBN 978-4480885265)
  • 川本三郎『林芙美子の昭和』新書館、2003年1月、(ISBN 978-4403210822)
  • 桐野夏生『ナニカアル』新潮社、2010年2月、(ISBN 978-4104667031)
  • 佐藤公平『林芙美子実父への手紙』KTC中央出版、2001年10月、(ISBN 4877582266)
  • 清水英子『林芙美子、初恋・尾道』東京図書出版会、2008年5月、(ISBN 978-4862232472)
  • 清水英子『林芙美子・恋の作家道』文芸社、2007年7月、(ISBN 978-4286030302)
  • 清水英子『林芙美子・ゆきゆきて「放浪記」』新人物往来社、1998年6月、(ISBN 4404026226)
  • 関川夏央『女流 林芙美子と有吉佐和子』集英社、2006年9月、(ISBN 978-4087748185)/集英社文庫、2009年8月、(ISBN 978-4087464733)
  • 高山京子『林芙美子とその時代』論創社、2010年6月、(ISBN 978-4846010461)
  • 竹本千万吉『人間・林芙美子』筑摩書房、1985年10月、(ISBN 4480821996)
  • 土橋義信『林芙美子伝に真実をもとめて』近文社、1990年5月、(ISBN 4906324444)
  • 深川賢郎『フミさんのこと 林芙美子の尾道時代』渓水社、1995年6月、(ISBN 4874403492)
  • 藤原牧子『『林芙美子』を訪ねる旅』鳴滝書房、1999年4月、(ISBN 4-990011252)
  • 北海道文学館 編『林芙美子…北方への旅』北海道文学館、2003年7月、[1]
  • 望月雅彦『林芙美子とボルネオ島 南方従軍と『浮雲』をめぐって』ヤシの実ブックス、2008年7月、(ISBN 978-4990369316)
  • 森英一『林芙美子の形成 その生と表現』有精堂出版、1992年5月、(ISBN 4640310293)
  • 宮田俊行『林芙美子 『花のいのち』の謎』高城書房、2005年3月、(ISBN 4887770693)
  • 清水正『林芙美子と屋久島』D文学研究会、2011年4月、(ISBN 978-4-434-15532-1)
  • 日本大学芸術学部図書館 編『林芙美子の芸術』日本大学芸術学部図書館、2011年11月
  • 日本大学芸術学部図書館 編『世界の中の林芙美子』日本大学芸術学部図書館、2013年12月
  • 廣畑研二『林芙美子全文業録 未完の放浪』論創社、2019年6月
  • 宮田俊行『花に風 林芙美子の生涯』海鳥社、2020年10月

メディア・ミックス

映画

テレビドラマ

記念館

  • 林芙美子記念館(東京都新宿区)
  • おのみち林芙美子記念館(広島県尾道市)
    • 建物は林芙美子が尋常小学校から女学校にかけて2年半過ごした旧宮地醤油店であり、2023年(令和5年)3月17日に文化審議会は「旧宮地醤油店離れ(林芙美子旧居)」として登録有形文化財に登録するよう答申した[15]
  • 林芙美子旧居跡(東京都世田谷区太子堂3丁目29)[16] - 案内板あり

ギャラリー

脚注

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注釈

  1. ^ 芙美子は戦後間もなく1945年9月8日に康成宛に手紙を出していて「これから嘘を云はない/いゝものがかけるのハ/うれしいです それだけです/それだけでも 生きていたいです」と書いていた。
  2. ^ たとえば、「文泉堂版『林芙美子全集16巻』巻末の、今川英子編:『著書目録』

出典

  1. ^ 新潮日本文学アルバム34、(1986)p.86
  2. ^ 井上ひさし『太鼓たたいて笛ふいて』p.174(新潮社、2002年)没後に行われた『私の本棚』で男子アナが語る前説。
  3. ^ 井上貞邦:『林芙美子と北九州』、北九州市医報(1972年 - 1973年)
  4. ^ 井上隆晴『二人の生涯』、光風社書店(1974年)
  5. ^ 佐藤公平 「林芙美子実父への手紙」 KTC中央出版 (2001/10)
  6. ^
  7. ^
  8. ^ 陸軍班の第一陣十三人が出発『中外商業新聞』(昭和13年9月12日)『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p662 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  9. ^ 美しい街・漢口に入るの記『東京朝日新聞』(昭和13年8月25日)『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p663
  10. ^ 浜松公会堂で第一声『東京日日新聞』(昭和15年5月7日)『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p705
  11. ^ 著名作家の作品など大量に発禁『東京日日新聞』(昭和16年8月28日)『昭和ニュース事典第7巻 昭和14年-昭和16年』本編p551
  12. ^ 新潮日本文学アルバム34、(1986)p.73
  13. ^ 桐野夏生『ナニカアル』新潮社、2010年2月、(ISBN 978-4104667031) 新潮社のキャッチフレーズは「林芙美子の秘められた愛を描いた」。
  14. ^ 文泉堂版『林芙美子全集 第16巻』巻末(今川英子編)
  15. ^ “尾道のまちづくりに勢いを 登録有形文化財に林芙美子旧居・旧村井醫院診療棟 喜ぶ関係者”. 中国新聞. 2023年3月18日閲覧。
  16. ^ “けやき No.319”. 公益社団法人世田谷法人会. 2023年3月18日閲覧。
  17. ^ 新潮日本文学アルバム34、(1986)p.17
  18. ^ 新潮日本文学アルバム34、(1986)p.25
  19. ^ 新潮日本文学アルバム34、(1986)p.27

出典

  • 『林芙美子全集16巻』、文泉堂(1977年) 巻末の今川英子:「年譜」および「著書目録」
  • 『林芙美子』、新潮日本文学アルバム34、新潮社(1986年)(ISBN 410620634X)
  • 『清貧の書・屋根裏の椅子』、講談社文芸文庫(1993年)(ISBN 9784061962200) - 巻末の「作家案内」および「著書目録」

関連項目

外部リンク

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