宇部駅(うべえき)は、山口県宇部市西宇部南四丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅である[1]。
宇部駅[* 1] | |
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駅舎(2021年4月) | |
うべ Ube | |
所在地 | 山口県宇部市西宇部南四丁目4-18 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) 日本貨物鉄道(JR貨物) |
電報略号 | ウヘ ニウ(西宇部駅時代) |
駅構造 | 地上駅 |
(ホーム) | 3面6線[1] |
乗車人員 -統計年度- | 1,483人/日(降車客含まず) -2020年- |
開業年月日 | 1910年(明治43年)7月1日[2] |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | ■山陽本線 |
キロ程 | 484.5 km(神戸起点) |
◄厚東 (6.5 km) (3.5 km) 小野田► | |
所属路線 | ■宇部線 |
キロ程 | 33.2 km(新山口起点) |
備考 | (直営駅)((管理駅))[3] みどりの券売機プラス設置駅 |
概要
宇部市の代表駅であるが、当駅は市の中心市街地から北西に5 kmほど離れた場所に位置しており、実質的な中心駅にあたるのは宇部新川駅である。
乗り入れ路線
山陽本線を(所属線)としており[2]、宇部線を加えた2路線が乗り入れている[4]。当駅は宇部線の終点であるが、一部の宇部線列車は山陽本線下関方面へ直通する。
歴史
宇部線の国有化後は、宇部新川駅が宇部駅、当駅が“西宇部駅”を名乗った時期もあるが、地元の要請でのちに再び改称され現在の名称となった。2011年(平成23年)現在、乗降客数では宇部駅が宇部新川駅を上回っている。
また、旧楠町と宇部を結んでいた軽便鉄道である船木鉄道の始発駅でもあったが、1961年(昭和36年)に廃線となっている。
年表
- 1910年(明治43年)7月1日:鉄道院山陽本線の船木駅(現・厚東駅) - 小野田駅間に宇部駅として開業[2]。旅客・貨物の取扱を開始[2]。
- 1914年(大正3年)1月9日:宇部軽便鉄道が宇部新川駅まで開業[5]。
- 1916年(大正5年)9月16日:船木軽便鉄道が船木町駅まで開業。
- 1919年(大正8年)2月4日:船木軽便鉄道が船木鉄道に社名変更。
- 1921年(大正10年)12月21日:宇部軽便鉄道が宇部鉄道に社名変更[5]。
- 1943年(昭和18年)5月1日:宇部鉄道が国有化され、当駅を含む区間は宇部東線となる[5]。同時に西宇部駅(にしうべえき)に改称[2]、宇部東線の宇部新川駅が宇部駅に改称[5]。
- 1948年(昭和23年)2月1日:宇部東線が宇部線に改称[5]。
- 1961年(昭和36年)11月19日:船木鉄道線が全線廃止。
- 1964年(昭和39年)10月1日:宇部駅に再改称[2][5]。先行して宇部線の宇部駅が同年9月15日に宇部新川駅に再改称した[5]。
駅構造
旅客駅としては3面6線の構造を持つ地上駅[1]。駅舎に面した単式ホーム(1番のりば)と2面の島式ホーム(3・4番のりば、5・6番のりば)に加えて、単式ホーム厚東寄りの線路反対側を切り欠いたホーム(0番のりば)がある。各ホームは跨線橋で連絡している。(管理駅長)が配置された(直営駅)[3]で、みどりの券売機プラスが設置されている。
のりば
のりば | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
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0・1 | ■宇部線 | - | 宇部新川方面 | 厚狭方面からの直通は1番線のみ |
3 | (予備ホーム) | |||
4 | ■山陽本線 | 下り | 厚狭・下関方面 | 宇部新川方面からの直通は1番線 |
5・6 | 上り | 新山口・徳山方面 | 6番のりばは貨物列車待避時に使用 |
- 2番のりばはホームのない中線である。
券売機(2021年4月)
改札口(2021年4月)
エレベーター付きの跨線橋
駅構内
- みどりの窓口はみどりの券売機プラスの稼働に伴い、2021年(令和3年)2月で閉鎖された。
- (鬼笑亭)(うどん店)
貨物駅
JR貨物の貨物駅は、旅客駅南口の西側に位置する。
- 取扱貨物
- (コンテナ)貨物
- 12 ftコンテナ、20 ft大型コンテナを取り扱う
- 産業廃棄物・特別産業廃棄物の取扱許可を得ている。
- 駅構造
- 2面のコンテナホーム、2本の荷役線、その他数本の側線を有する。
- 営業窓口であるJR貨物宇部営業所を併設する。
利用状況
乗車人員推移 | |
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年度 | 1日平均人数 |
1999 | 2,230 |
2000 | 2,127 |
2001 | 2,067 |
2002 | 1,994 |
2003 | 1,912 |
2004 | 1,916 |
2005 | 1,922 |
2006 | 1,896 |
2007 | 1,897 |
2008 | 1,867 |
2009 | 1,819 |
2010 | 1,862 |
2011 | 1,828 |
2012 | 1,824 |
2013 | 1,867 |
2014 | 1,839 |
2015 | 1,909 |
2016 | 1,904 |
2017 | 1,920 |
2018 | 1,850 |
2019 | 1,783 |
2020 | 1,483 |
駅周辺
1960年代までは駅周辺に(競馬場)や映画館などの娯楽施設も立ち並んでいたが、炭鉱の閉山とともに衰退し、周囲は住宅地を中心とし近隣に商業施設が立地する閑静な地域となった。駅周辺は交通量に対して幅員の狭い道路が多く、通過交通と生活交通の輻輳により頻繁に渋滞が発生している。
前述の通り当駅は"西宇部駅"を称していたことがあり、宇部駅に駅名を復した後も「宇部市の西部に位置する駅」であることなどから、地元では当駅及び周辺の地域を指して「西宇部」と呼ぶことがある。下記の主な施設・企業を見ても分かるように周辺には宇部駅に駅名を復した後にできた施設でも西宇部を称したものも多い。
地名としての「西宇部」は小学校の校区名を除き存在しなかったが、2009年(平成21年)以降周辺地域に住居表示が導入され、同年10月24日に当駅を含む山陽本線以南の地域について「西宇部南」(一丁目 - 四丁目)、2011年(平成23年)5月28日にJR山陽本線以北の地域について「西宇部北」(当初は一丁目 - 四丁目。同年10月29日に五丁目 - 七丁目が追加。)がそれぞれ正式な地名となった[7][13][14]。なお、住居表示導入前の当駅所在地は「宇部市大字際波1253番地」であった。
主な施設・企業
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| 宿泊施設
金融機関
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バス路線
隣の駅
かつて存在した路線
- 船木鉄道
- 船木鉄道線
- 西宇部駅(廃止時) - 有帆駅
脚注
- ^ a b c 『週刊 JR全駅・全車両基地』 49号 福山駅・宇部新川駅・忠海駅ほか80駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年7月28日、26頁。
- ^ a b c d e f g 石野 1998, p. 234.
- ^ a b “”. 国鉄労働組合広島地方本部. 2022年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月3日閲覧。
- ^ 石野 1998, p. 291.
- ^ a b c d e f g h 曽根悟(監修)「山口線・美祢線・宇部線・小野田線・岩徳線」『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第7号、朝日新聞出版、2009年8月23日、23頁。
- ^ a b “山陽線宇部駅の改築も完成”. 交通新聞 (交通協力会): p. 2. (1986年4月4日)
- ^ a b 宇部市|第39次住居表示
- ^ JR西日本(宇部市による発表)|山陽線 宇部駅エレベーター等の供用開始について
- ^ a b “市内2駅のみどりの窓口、「券売機プラス」に置き換え”. 宇部日報. (2021年3月13日)
- ^ (PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2022年12月21日。 オリジナルの2022年12月21日時点におけるアーカイブ2022年12月21日閲覧。 。
- ^ (PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2022年2月9日。 オリジナルの2022年2月9日時点におけるアーカイブ2022年2月12日閲覧。 。
- ^ 山口県統計年鑑 - 山口県
- ^ 宇部市|第41次住居表示
- ^ 宇部市|第42次住居表示
参考文献
関連項目
外部リンク
- 宇部駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道