宇部新川駅(うべしんかわえき)は、山口県宇部市上町一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)宇部線の駅[2]。
宇部新川駅[* 1] | |
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駅舎(2021年3月) | |
うべしんかわ Ube-Shinkawa | |
◄琴芝 (1.1 km) (1.8 km) 居能► | |
所在地 | 山口県宇部市上町一丁目7番7号 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | ■宇部線 (■小野田線直通含む) |
キロ程 | 27.1 km(新山口起点) |
電報略号 | ウシ |
駅構造 | 地上駅 |
(ホーム) | 2面3線[2] |
乗車人員 -統計年度- | 601人/日(降車客含まず) -2020年- |
開業年月日 | 1914年(大正3年)1月9日[* 2][1] |
備考 | (直営駅) (みどりの券売機プラス)設置駅 |
概要
宇部市の中心市街地に位置し、市を代表する駅である[2]。
線路名称上は宇部線単独駅であるが、運転系統上は小野田線の列車も当駅を発着する(実際の小野田線の起点は隣の居能駅である)。
1914年(大正3年)に宇部軽便鉄道の駅として開業。当初は現在の宇部中央バス停付近に所在したが、1923年(大正12年)の助田停留場 - 宇部新川駅間の線路付け替えおよび床波駅までの路線延伸に伴い、現在地に移転した。
歴史
- 1914年(大正3年)1月9日:宇部軽便鉄道開業と同時に、宇部新川駅として開業[1]。
- 1921年(大正10年)12月21日:社名変更により宇部鉄道の駅となる[3]。
- 1923年(大正12年)8月1日:助田停留場から宇部新川駅までの線路付け替えにより、現在地に移転[1]。同時に路線が床波駅まで延伸され、途中駅となる[3]。
- 1931年(昭和6年)7月21日:宇部新川駅から沖ノ山旧鉱駅(後の宇部港駅)までの支線開業[1]。
- 1937年(昭和12年)10月1日:沖ノ山旧鉱駅への支線の旅客営業休止[3]。
- 1943年(昭和18年)5月1日:宇部鉄道が国有化され、鉄道省宇部駅に改称[1](同時に山陽本線宇部駅を西宇部駅に改称)。宇部東線の所属となるが、宇部港駅への支線は宇部西線の貨物支線となる[3]。
- 1948年(昭和23年)2月1日:宇部東線が宇部線に改称され、当駅もその所属となる[3]。宇部西線は小野田線に改称[3]。
- 1952年(昭和27年)4月20日:宇部線の新線として当駅 - 居能駅間が開業[1]。同時に小野田線貨物支線の居能駅 - 岩鼻駅間が宇部線に編入され、宇部線の経路が居能駅経由に切り替え[3]。それに伴い藤曲駅経由の宇部線旧線(当駅 - 藤曲駅 - 岩鼻駅間)と、当駅 - 宇部港駅間の小野田線貨物支線が廃止[1]。
- 1964年(昭和39年)9月15日:宇部新川駅に改称[1]。山陽本線西宇部駅の宇部駅への改称は同年10月1日[3]。混乱を防ぐためという理由で時期がずらされた。
- 1971年(昭和46年)10月1日:貨物取扱廃止[1]。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止[1]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道が継承[1]。
- 2021年(令和3年)
駅構造
単式・島式の複合型2面3線のホームを持つ地上駅。(直営駅)で(みどりの券売機プラス)が設置されている。ほかに側線もあり、電車が留置されていることがある。下り側に向かって左側(単式ホームである1番のりばに面した位置)に木造の駅舎がある。島式の3・4番のりばへは跨線橋で連絡している。
また、駅舎内にはセブンイレブンキヨスクがある。
のりば
利用状況
1日の平均乗車人員は以下の通りである[5]。
乗車人員推移 | |
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年度 | 1日平均人数 |
1999 | 1,706 |
2000 | 1,579 |
2001 | 1,480 |
2002 | 1,305 |
2003 | 1,290 |
2004 | 1,300 |
2005 | 1,321 |
2006 | 1,277 |
2007 | 1,249 |
2008 | 1,167 |
2009 | 1,090 |
2010 | 1,043 |
2011 | 1,029 |
2012 | 963 |
2013 | 947 |
2014 | 883 |
2015 | 903 |
2016 | 889 |
2017 | 900 |
2018 | 887 |
2019 | 828 |
2020 | 601 |
駅周辺
当駅から隣の琴芝駅にかけての一帯は宇部市の中心市街地となっており、駅前にはビジネスホテルやオフィスビルなどが立地している。
UBEの本社地区(小串地区)の最寄り駅であり、かつては宇部興産時代の社員の多くが当駅を利用して通勤していたため、駅とUBEの間にある商業地は大変賑わっていた。現在では車社会化が進み、郊外に大型商業施設が多数進出したことなどから、かつての賑わいは失われている。そのため宇部市では「宇部市にぎわいエコまち計画」などにおいて「宇部新川駅周辺地区」を重点整備地区の1つに位置付けている[6]。
- 金融機関
- 山口銀行 西新川支店
- 宇部新川駅前郵便局
- ホテル
- 国際ホテル宇部
- ANAクラウンプラザホテル宇部
- ABホテル宇部新川
- 公共施設、公園等
- 宇部市文化会館
- 渡辺翁記念会館
- 渡辺翁記念公園
- 真締川公園
- 蛭子公園
- 黄幡公園
- 上町児童公園
- 宇部市立郷土資料館
- 宇部市新川ふれあいセンター
- 宇部市まちなか環境学習館
- 山口大学医学部附属病院、山口大学小串キャンパス
- 宇部市立新川小学校
- 宇部市立鵜ノ島小学校
バス路線
駅前のバスターミナル(宇部新川駅バスセンター)は宇部市交通局(宇部市営バス)の運行拠点となっており、バス待機用のスペースがあるほか、待合室や案内所も設けられている。船鉄バス、高速バス「福岡・山口ライナー」も駅前バスターミナルに乗り入れている。このうち、福岡・山口ライナーは2009年6月から乗り入れを開始している。また、6番のりば(現・5番乗り場に相当)は駅前ロータリー内ではなく、駅前の市道(宇部新川恩田線)上に設置されていたが、2018年10月よりロータリー内に移設され、宇部新川駅前を通るバスは全て、バスターミナルロータリー内に乗り入れるようになった。
宇部市では、市制施行90周年、第66回国民体育大会の開催など多数の行事が行われる2011年を「イベントイヤー」と位置づけ、イベントイヤーに向けた基盤整備として宇部新川駅前広場のバスシェルター整備を計画していたが[7]、事業費3,700万円をかけて2011年9月に完成した[8]。
宇部新川駅バス停とは別に、駅の南東約300メートルの場所に市内各所からのバスが集中する宇部中央バス停がある。
登場作品
- シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇(2021年) - 当駅と宇部線の車両が重要な場面に登場するため、公開後にはファンによる聖地巡礼現象が起こった。宇部市は総監督・庵野秀明の出身地でもある[9]。
隣の駅
かつて存在した路線
- 日本国有鉄道
- 宇部線(旧線)
- (琴芝駅 -) 宇部駅(現・宇部新川駅) - (藤曲駅)
- 小野田線貨物支線
- 宇部港駅 - 宇部駅(現・宇部新川駅)
- 国有化以前には、当駅と藤曲駅の間に助田停留場が、宇部港駅と当駅の間に上町停留場があった。
脚注
- ^ a b c d e f g h i j k l m 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、291-292頁。ISBN (978-4-533-02980-6)。
- ^ a b c 『週刊 JR全駅・全車両基地』 49号 福山駅・宇部新川駅・忠海駅ほか80駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年7月28日、26頁。
- ^ a b c d e f g h 曽根悟(監修)「山口線・美祢線・宇部線・小野田線・岩徳線」『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第7号、朝日新聞出版、2009年8月23日、23頁。
- ^ a b “市内2駅のみどりの窓口、「券売機プラス」に置き換え”. 宇部日報. (2021年3月13日)
- ^ 山口県統計年鑑 - 山口県
- ^ “中心市街地活性化 宇部新川駅周辺のまちづくり”. 宇部市役所. 2017年4月6日閲覧。
- ^ 平成23年度当初予算の概要 主な市制施行90周年イベントイヤー関連事業調書 (PDF) []
- ^ “”. 宇部日報 (2011年9月28日). 2021年5月16日閲覧。 2017年12月20日時点のアーカイブ
- ^ 山崎毅朗「シン・エヴァの「聖地巡礼」 庵野さん地元にファン殺到」『朝日新聞デジタル』、2021年3月22日。2021年3月25日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 宇部新川駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道