『宇宙よりも遠い場所』(そらよりもとおいばしょ、A Place Further than the Universe)はマッドハウス制作による日本のテレビアニメ作品[1]。略称は「よりもい」[2]。2018年1月から3月まで、AT-X、TOKYO MXほかにて放送された[3]。
宇宙よりも遠い場所 | |
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ジャンル | 青春、冒険 |
アニメ | |
原作 | よりもい |
監督 | いしづかあつこ |
シリーズ構成 | 花田十輝 |
脚本 | 花田十輝 |
キャラクターデザイン | 吉松孝博 |
音楽 | 藤澤慶昌 |
アニメーション制作 | マッドハウス |
製作 | 「宇宙よりも遠い場所」 製作委員会 |
放送局 | AT-X・TOKYO MXほか |
放送期間 | 2018年1月2日 - 3月27日 |
話数 | 全13話 |
漫画 | |
原作・原案など | よりもい |
作画 | 宵町めめ |
出版社 | KADOKAWA |
掲載誌 | 月刊コミックアライブ |
レーベル | MFコミックス アライブシリーズ |
発表号 | 2018年2月号 - 2019年4月号 |
発表期間 | 2017年12月27日 - 2019年2月27日 |
巻数 | 全3巻 |
話数 | 全15話 |
(テンプレート) - (ノート) | |
プロジェクト | アニメ・漫画 |
ポータル | (アニメ)・(漫画) |
概要
2017年7月2日にロサンゼルスで開催された「Anime Expo 2017」で制作が発表された。監督はいしづかあつこ、シリーズ構成・脚本は花田十輝、アニメーション制作はマッドハウスといった『ノーゲーム・ノーライフ』チームが手掛けるオリジナルアニメ作品である[4]。
タイトル名は2007年に昭和基地に招待された元宇宙飛行士の毛利衛が「宇宙には数分でたどり着けるが、昭和基地には何日もかかる。宇宙よりも遠いですね」と話したことに由来する[5][注 1]。アニメ製作にあたっては、文部科学省、国立極地研究所、海上自衛隊、SHIRASE5002(WNI気象文化創造センター)が協力している[7]。
国内パートでは主に群馬県館林市が物語の舞台となっており、東武伊勢崎線や茂林寺前駅、館林駅、城沼、立川駅、新宿駅、呉市 港町珈琲館が登場する。また、6話目の舞台はシンガポールになっており、シンガポール・チャンギ国際空港、マーライオン公園、マリーナベイ・サンズが登場し、劇中では屋台で海南鶏飯、ドリアンを食べるシーンもある。
2018年12月、ニューヨーク・タイムズ紙において「2018年 最も優れたテレビ番組(The Best TV Shows of 2018)」の海外番組部門の10作品のひとつに選出された[8]。
第22回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品[9]。
あらすじ
- 【第1話 - 第5話】
- 群馬県に住む高校2年生の主人公・玉木マリ(キマリ)は、ある日、自室で自分の手帳を見つける。そこには、高校に入学したらしたいことが箇条書きされていた。そのリストの最後にあったのは「青春、する。」という言葉。高2になっても何もできていない自分がいた。翌日キマリは、幼馴染の高橋めぐみの助けを借り、したいことの一つである「学校をずる休み」し、一人旅に出ようとする。しかし、失敗することを恐れた彼女は、出発の途中で諦めて、学校に戻って来てしまう。
- 学校を終え、帰宅路にてめぐみと別れたキマリは、最寄り駅の中で、前を走っていた同じ学校の制服を着た女子生徒が、封筒を落としたことに気が付く。封筒の中には100万円が入っていた。翌日、思わず封筒を学校に持ってきてしまったキマリは、校内で持ち主の捜索を行う。その持ち主は、同学年の女子・小淵沢報瀬であった。報瀬は拾ってくれたキマリに礼を言うと同時に、民間南極観測隊員だった母・小淵沢貴子が3年前の南極観測で行方不明になったことを打ち明ける。彼女は周囲に「高校生が行けるはずがない」とバカにされても、母が待つ南極に自ら行くという目標を持っていた。そのための資金が、アルバイトで貯めた封筒の100万円であった。
- 報瀬の信念を知ったキマリは、彼女を応援する気持ちを伝える。報瀬は、それが本気なら南極に同行しないかとキマリを誘う。そのために、まずは観測船の下見として広島県・呉市へ行く約束をする。遠く離れた地に向かう事に怖気づくキマリ。しかし、恐れを捨て約束を果たすため、西に出発する新幹線にて報瀬と再会する。共に南極を目指す旅が始まった。
- 「母親が参加していた民間観測隊(南極チャレンジ)に同行する」と話す報瀬。キマリも渡航費用が必要となり、アルバイトを探す中、たまたま利用していたコンビニエンスストアでの募集を見つけ働き始める。そこには、キマリと同い年ではあるが、高校を中退し働いていた三宅日向がいた。「高校は行かずとも大学は目指す。その前に何か大きい事を成し遂げたい」という夢のため、日向も南極を共に目指す仲間として加わった。
- 報瀬の発案で、民間観測隊に加わるための作戦として、3人は新宿を訪れたが、結果は失敗に終わる。しかしその状況を目撃した白石結月が、後日、報瀬宅を訪れる。高校1年生でタレントの結月は、テレビ番組の企画で観測隊にレポーターとして同行することになっていた。彼女は、「南極に行きたくないのでレポーター役を譲る」と報瀬たちに持ち掛けるが、結月のマネージャーでもある母の白石民子に止められてしまう。
- 民子はその後報瀬の元を訪れ、「結月の南極行きを説得すれば、3人も同行者として推薦はする」と持ち掛ける。キマリ、報瀬、日向の3人は結月の説得を行うが、彼女の境遇を知り、過度な説得は辞めて結月の自由に決めさせるべきだと話す。多忙な中で友達がいなかった事がコンプレックスとなっていた結月であったが、この3人は自分が思い描いていた『親友』とは違った絆を持つ存在ではないかと感じ、心打たれる。そして結月は、自分を含めた4人でなら南極に行くと民子に伝え、了承される。晴れて4人は、女子高生レポーターとして、民間南極観測隊「第2回南極チャレンジ」への同行者となった。
- 4人での南極行きが決定後、南極チャレンジの隊長であり報瀬の母・貴子の友人でもある藤堂吟の元、夏季訓練が行われる。訓練を通じて、4人は南極への旅をより固く誓いあう。
- 南極への出発前日、キマリはめぐみから、学校で南極に行くメンバーの悪い噂が立っていると聞かされる。合流してその件を聞いた報瀬は憤りを示したが、日向によって諭される。ウサを晴らすため、めぐみを含めた4人はカラオケに行き、心配は消えたかにみえた。
- 出発当日、朝早く家を出たキマリを待ち受けていたのは、めぐみからの面と向かっての絶交宣言だった。彼女は、キマリに依存し嫉妬していた自分が噂を流したと涙ながらに告白した。しかしキマリは、絶交は無効とささやき、旅立った。
- 【第6話 - 第13話】
- 観測船に乗るための経由地・シンガポールで日向がパスポートを紛失するトラブルを乗り越え、4人はオーストラリアのフリーマントルで観測隊員達と合流する。南極観測船・砕氷船『ペンギン饅頭号』では、4人はかつて経験したことのない荒波で船酔いに苦しめられながらも、取材班としての役割をこなしていく。そしてついに、念願の南極の地に降り立ち、昭和基地に入る。
- 南極では、親友がいないと悩む結月のために遅めの誕生会を開いたり、日向が学校を退学した原因と向かい合う羽目になるも3人との友情により過去との決別の道を選ぶなど、極地で送る生活を通して4人は絆を深めていく。
- ある時、吟を始めとした観測隊は、報瀬の母・貴子が消息を絶った内地への任務に出るに伴い、4人を誘う。肝心の報瀬は、南極に来ても母が待つ地に来た実感がないこと、このまま自分の気持ちが変わらずじまいなのではと恐れ、この任務をためらってしまう。しかし、日本にいた頃の自身の強い思い、必死にアルバイトをして叶えようとしていた気持ちを再確認し、翌日参加を決意する。
- 報瀬はこの内地に向かう途中で、いつも1人で南極の事ばかり考えていた自分に、大切な友達ができた事を改めて実感する。手がかりが見つからなくとも、信頼しあえる友達と共に、母がいたこの地に来られたこと、それで十分だと。しかし報瀬の母への想いを知るキマリ達3人は、彼女の母が確かにここにいた証拠を見つけようと懸命に遺品を探しまわる。そして遂に貴子のノートパソコンを発見する。
- 3か月の滞在期間が終わり、引き続き越冬する観測隊員達に別れを告げた4人は、再び『ペンギン饅頭号』で南極大陸を後にした。その日の夜、ペンギン饅頭号や南極基地の上空一帯にはオーロラが広がり、南極チャレンジ隊員は皆でその光景を共有した。日本の空港に到着したキマリ、報瀬、日向、結月の4人は、別れても自分たちはいつも一緒であること、そしてこの4人できっとまた旅に出ることを誓い合う。こうして4人はそれぞれの日常へと戻っていくのであった。
登場人物
主要人物
- 玉木 マリ(たまき マリ)
- 声 - 水瀬いのり[3]
- 本作の主人公[10]。多々良西高校に通う高校2年生。愛称は苗字の最後と名前を組み合わせた「キマリ」。
- 父親、母親の曜子、妹のリンの4人家族。学業は不得意で部屋は散らかしがち。単純作業が得意で日向曰く「妙なことが上手い」 。
- めぐみとは幼稚園時代からの幼馴染で親友。好奇心が強く、高校に入ったら新しい何かをすると決めていたが、幼少時代より新しい事をして失敗するのを恐れてしまう性格であることを自覚している。
- 下校の際に駅で前を走っていた報瀬が落とした100万円入りの封筒を拾い、同じ学校の制服の生徒だったことから100万円を駅員や警察には届けず、めぐみと2人で持ち主を探す。結果、キマリが持ち主の報瀬を見つけ南極への旅へと繋がっていく。
- 南極を目指すための費用が必要となり、物語の途中より学校の近くに建つコンビニエンスストアでアルバイトを始め、そこで日向と出会う。
- 卵料理全般が大好物。特にプリンには目が無く、キマリの南極出発前日は、家族が卵料理やバケツプリンを並べた「たまごパラダイス」を用意した。
- 小淵沢 報瀬(こぶちざわ しらせ)
- 声 - 花澤香菜[3]
- キマリと同じ多々良西高校に通う高校2年生。キマリとは別のクラス。
- 容姿端麗で頭も良い美少女で、過去にはスカウトされた経験もあり、芸能人マネージャーでもある民子からもそこだけは認められている程。しかし極度の人見知りで、心を許した者と自身が敵と認定した者の前以外では緊張してしまうあがり症。南極観測の際もレポートを苦手とする。
- 南極観測隊員であった小淵沢貴子の娘。3年前の中学生時代に南極観測中の母が行方不明となったことがきっかけで南極に行くことを目指す[2]。高校生になってからは、放課後や休日はその資金集めとしてバイトに明け暮れ周囲から孤立しており、周りからは「南極」「南極少女」などと呼ばれ、からかわれていた。自分が本当に南極に立った際、無理だと決めつけた人間に対し「ざまあみろ」と言うことを目指している。
- 正義感が強く、大晦日のテレビ電話中継を利用して日向に謝罪をしようとした陸上部員達に、日向に代わって「もう関わらないで」「ざけんなよ」と啖呵を切った。
- 前述のあがり症の他に「JKビジネスを知らずに怪しい求人をキマリのバイト先に勧める」「南極観測隊に参加するための作戦が親睦会に来た男性隊員への色仕掛け」「仲間のパスポートを預かっていた事を忘れ大騒動になる」など、残念なエピソードも数多くあり、WEB限定次回予告でキマリに「残念美人」と称されたこともある。なぜかヘリコプターを苦手としている。
- 幼少時代から母・貴子と麻雀を行っており、凄腕だった貴子譲りの強さを持つ。そのため昭和基地での麻雀では負け知らず。ただしトランプの大富豪には弱い。
- 小説家の坂上秋成は、彼女が母が消息を経った南極に絶対に行くという強い意志を持ちながら実際に到着すると母の死を受け入れられずにいる様子が描かれていたことから、主要人物の中では最も弱い存在だと推察している[11]。
- 三宅 日向(みやけ ひなた)
- 声 - 井口裕香[3]
- キマリたちが通う高校の近くにあるコンビニでアルバイトをする少女。学年的にはキマリ、報瀬と同じ。
- 高校には行っていないフリーターだが[12]、大学進学を目指し、バイトのほかに勉強にも励む。その結果、高校2年生の年齢にして高卒認定を取得しており、模試では志望大学の合格判定でA評価を出すほどの学力の持ち主。高校で学業を疎かにし、大学受験に失敗した者を「ざまあみろ」と思うことを目指している。会話の中で名言・格言のような言葉を頻繁に出すが、そのほとんどが自作の物であり、周囲からの反応は様々。
- キマリたちが通う多々良西高校に近いコンビニでバイトをしていたため、以前からキマリと報瀬の事を見かけたり接客しており、2人の会話を見て他の高校生とは何か違う物を感じ取っていた。その後、このコンビニでキマリが働くことになり、南極を目指していることを知り「大学進学前に何か成し遂げたい」という理由でグループに加わった。
- 口は上手くアドリブでリポーター向きな発言はできるが、芸能人マネージャーでもある民子に「芸能界で起用できるルックスが無い」と一刀両断され、その事を多少引きずっている。その後は4人でのリポートの際には主にカメラマンを務めている。また、アドリブが効かない報瀬のために台本を作ることもある。
- かつては羽生第三高校に通っていた。高校時代は陸上部に所属し、短距離走の選手で実力者だった。しかし、引退を控えた上級生を差し置いて学内選考で自分が勝ち、大会に出ていいのかと悩んでいた。この際に、同級生から「実力主義なのだから問題ない」と励まされ大会出場の座を射止めるも、その事に上級生は「日向は遠慮がない」と周囲に激怒。同級生も保身のために上級生に同調して「日向が悪い」と手のひらを返し、梯子を外されたことにショックを受け陸上部を退部。その後もこの件がきっかけで、あることないこと悪い噂として流されたのが原因で退学してしまう[13]。
- 南極からの大晦日テレビ電話中継で、退学の原因になった陸上部の同級生が現れた時は動揺し、人が見ていないところで激怒する一方で、同級生を許せない自分を「小さい人間」と悩むが、報瀬の一喝で過去と決別した[14]。
- 白石 結月(しらいし ゆづき)
- 声 - 早見沙織[3]
- 北海道在住で芸能活動をしている女子高生。学年は高校1年生で他の3人よりも1つ年下ではあるが、大人びた言動が多い。母はマネージャーも務める白石民子。
- 3歳の時から子役としてドラマやCMに出演している。作中1年前に「フォローバックが止まらない」という楽曲でCDデビューも果たした。SNSのフォロワー数はキマリたちに出会った時点で3.8万人。
- キマリたちとは違い、最初からテレビ番組の企画で女子高生レポーターとして民間南極観測隊「南極チャレンジ」に同行することが決まっていたが、本人は嫌がっていた。観測隊親睦会に入り込もうとしたキマリたちを探し、報瀬の家で女子高生レポーターの役を譲ろうとしたが、後を追って来た民子に止められてしまう。
- 民子の差し金で、キマリたちが南極行きの説得に来た際、子供時代から仕事をさせられ幼稚園や学校に行けなかった結果、友達がまったくできなかったことや、高校生になっても孤立していることを打ち明ける。共感してくれたキマリや、報瀬、日向のやり取りを見て、それが友達に近い存在なのではないかと感じる。そして自分を含めた4人でなら南極に行くと民子に話し、4人の南極行が決定した。
- 観測船に乗った際に4人の中で1番最初に船酔いを起こした。体力はあまりなく、ダンベルでトレーニングをした際には腕が顔まで上がらなくなり、日向のいたずらの標的となった。「友達」や「親友」という定義がわからず、他のメンバーから既に親友だと言われた際も、いつから親友になれたのかと疑ったり、契約を結んで欲しいと行動してしまっていた。
- 南極へ向かう航海の途中で誕生日を迎えている。そのため、昭和基地でキマリたちからサプライズで誕生日祝いを受け、この時の嬉しさから友達や親友は形で決められた物でないことを実感していく。
民間南極観測隊
- 藤堂 吟(とうどう ぎん)
- 声 - 能登麻美子
- 民間南極観測隊「南極チャレンジ」の女性隊長。
- 報瀬の母である貴子とは高校の時からの知り合いであり友人。南極に行きたいという夢を持つ貴子に誘われて南極を目指し観測隊員になった。
- 報瀬とは報瀬が幼い頃から面識があり、貴子の思惑もあって行動を共にしていたこともある。ただし報瀬がおままごととして始めたおもちゃのお金の受け渡しに「知らない人にお金を渡しちゃダメ」と答えるなど、周りとズレている面もある。
- 高校に上がった報瀬との再会、キマリ、日向、結月との初対面は夏季訓練の合宿であり、「隊員は男性も女性も高校生も平等に扱う」と厳しく接した。
- 貴子が行方不明になった3年前の観測隊にも同行している。また、消息が途絶えた貴子の最期の通信を受けており、その後貴子の死の責任を感じている。
- リーダーシップが強く誰にでも頼られる隊長ではあるが、言葉数が少なく誤解を生みやすいタイプであり、外部との交渉などは主にかなえが行っている。
- 運動神経は高く、報瀬に縄跳びを教えた。南極でのソフトボールでは投手を務めるも、投げる球は剛速球であるが荒れ球で打者に当ててしまう癖がある。この事をかなえは『南極の縦縞19(ナインティーン)』と称している。
- 最終回を前に敏夫から一度告白を受け、断っているようである。
- キマリ、報瀬、日向、結月が任期を終え日本へ帰国する際には式典でねぎらいの言葉と感謝を述べ、その後涙を流した。
- 前川 かなえ(まえかわ かなえ)
- 声 - 日笠陽子
- 吟の下で「南極チャレンジ」の副隊長を務める女性。貴子や吟とは観測隊で知り合った。
- 元々は会社で営業職を勤めていた。そのため頭の回転も速く口が効き、さらには明るい性格のため、口下手な吟に変わって交渉などを担当している。
- 話も上手い事などから男性には非常にモテる。そういった経緯もあってか陰では裏の隊長と囁かれているようである。
- 初めて報瀬が南極チャレンジに同行させて欲しいと頼み込んだ相手であり、断っている。その後もしきりに現れる報瀬を断り続け、報瀬にはいい印象を最初持たれていなかった。
- しかし報瀬を断り続ける理由は安全面のためであり、内心は報瀬の気持ちを理解した根のやさしさを持つ。
- キマリたちが同行者として正式に決定してからは彼女たちの案内役のような事も務めている。
- 本来はキマリたちの同行が決定後も南極チャレンジの実行は危ぶまれていたが、キマリたちを見た事で絶対に南極へ行くと誓ったと話している。
- 乾杯の挨拶の前には笑えない冗談を飛ばすのがお決まりである。
- 鮫島 弓子(さめじま ゆみこ)
- 声 - Lynn
- 観測隊の料理長を務める女性。世に言う「南極料理人」ではあるが沖縄出身。ただし寒さには強い。
- 観測隊のない普段は学校給食の調理師として働いている。
- 性格は非常に男勝り。キマリたちに船上や基地での暮らし方を教えたり、相談に乗ったりと良き指導者、話相手である。
- 他の隊員の悩みや相談にも乗るため、酔った敏夫から気があると勘違いを受けたこともある。
- 財前 敏夫(ざいぜん としお)
- 声 - 松岡禎丞
- 観測隊の機械班の男性。パソコンなどのメカニックにも精通している。
- 女性との交際経験は少ないが、そっちの面ではロマンチスト。そのわりに関心のない相手に対しては対応が雑になってしまう。そのため女性隊員からは器が小さい男と見られているようである。また、想像力に欠けたとえ話も現実的思考に考えてしまう。
- 隊長である吟に想いを寄せており、その理由として最初は「守ってくれそうだから」と発言し、結月から手厳しい一言を受けているが、その本心は「守ってあげたい」であり、本編中では貴子を想って涙する吟の背中に何も出来なかったことから一度は酒に溺れるも、後に南極の地で告白を敢行したようである。
- その告白は実らなかったが諦めることはなく、最終回のソフトボールの試合の際に投手の吟から打てたら考え直して欲しいと伝えている(ただしその吟の剛速球は腰に直撃し死球となった)。
- 保奈美と同じくカルピスは薄目派。また、結月のサインが欲しいのに渋っていた氷見の背中を押した。
- 氷見 大(ひみ だい)
- 声 - 福島潤
- 観測隊の設営班の男性。非常に大男でかなりの無口。敏夫とはコンビのように仲が良い。
- 観測隊に結月の同行が決定する以前からの結月の大ファン。結月の観測隊参加に喜んでいるが自分からは一定以上近づかないと決めているようで声をかけようとはしない。新宿で行われた親睦会でのみサインペンと色紙を用意していたが、それ以外は基本的に近くにいても正座して結月の方を見るのが限度である。
- 敏夫より想像力が高く、吟の好きな異性のタイプ「雲のような存在」を理解でき敏夫に話したが、敏夫は理解できなかった。
- 結月には結局自分から話しかけられず、結月が帰国する最終日の最後に敏夫に背中を押されやっと持参のCDにサインをもらい、結月の出演ドラマを帰国後見ることを楽しみにしていると緊張しながら一言伝えた。
- キマリたちが昭和基地を旅立つヘリコプターが離陸した際は、1人だけ自分の名前でもある「大」の字になって見送っている。
- 轟 信恵(とどろき のぶえ)
- 声 - 阿澄佳奈
- 観測隊の地質学者の女性。
- 日本にユウくんという恋人を残して南極に出ている。真面目に研究を行っているが彼の事が気になって仕方がない場面が多く、メールが数日音信不通になると仕事以外の周りの声がまったく届かなくなる。
- 趣味は編み物で、自由時間では常に編み物を行っている。キマリたちが帰国する際、隊員たちがそれぞれキマリたちへのお土産やプレゼントを渡す中、彼女だけキマリと日向にユウくんに渡す用のセーターを託し、2人を動揺させた。
- 佐々木 夢(ささき ゆめ)
- 声 - 遠藤綾
- 観測隊の天文学者の女性。貴子の後輩で、貴子の事は尊敬している。
- 非情に無口で無表情だが根は心優しい。よく空を見上げている。
- 日向曰く「いかにも研究者の女子」であるが、観測隊員としての体力はしっかり持っており走るのは早い。
- 報瀬がリポートに来た際、マイクを直に頬に当てられていたがまったく動じなかった。
- 安本 保奈美(やすもと ほなみ)
- 声 - 小松未可子
- 観測隊の生物研究者の女性。博士号未収得の大学院生。
- 夢は南極の海に潜って『コケ坊主』のような物の発見で、その事には非常に燃えている。
- 服装や化粧は可愛い系で、スッピンだと眉毛がない。男性にはモテるようだが、本人は恋愛にさほど興味がない。
- 精神年齢が幼く、キマリたちと一緒に遊ぶこともあり、キマリたちの部屋の荷物が固定されていない事を教えるなどしている。
- キマリたち帰国の際には酒を飲んでから会い、泣いて彼女たちの帰国を寂しがった。
- 他の隊員が薄いと思うカルピスを「むしろ濃い」と言い放っている。これに同意したのは敏夫だけである。
- 迎 千秋(むかい ちあき)
- 声 - てらそままさき
- 観測船の船長。元自衛隊員でその時も観測隊の艦長を務めていた。民間の観測船が出ることが決定した際に吟に頼まれ民間観測船の船長に就任した。
- 若い時は厳しかったようではあるが、年を取ったことで落ち着いた性格となり、今では冷静な判断を下せる船長と皆に信頼されている。
- 報瀬と吟の間に3年間でできた溝がある事を知り、その溝を埋めるべきであると感じ吟の背中を押した。
主要人物の関係者
- 高橋 めぐみ(たかはし めぐみ)
- 声 - 金元寿子
- キマリの幼稚園時代からの親友で幼馴染。キマリ、報瀬と同じ高校に通う高校2年生の女子。キマリからは「めぐっちゃん」と呼ばれている。
- 「女の子らしい」ことが苦手で物事を冷めた目で見てしまう性格。眼鏡をかけている。
- 報瀬のことはキマリが報瀬と出会う前から知っており、「南極」と呼び、いい印象を持っていなかった。
- 常にキマリから相談を受けるキマリのお姉さんのような存在と本人は思っていた所もあったが、自ら南極へ行くことに熱中しはじめたキマリを内心羨ましく思うようになっていく。
- キマリに対する羨ましさなどの気持ちが入り乱れ、「報瀬が大金を持っている」「南極を目指すメンバーが夜の新宿にいった」といったキマリから聞いた事実を周りに漏らしてしまう。それに尾びれ背びれがついて悪い噂となってしまっていた。
- キマリが「自分はめぐっちゃん離れをしなければならない」といった趣旨の言葉を南極に旅立つ前に聞き、むしろ自分がキマリに依存していたことに気付く。キマリが日本を出発する当日の朝、依存を断ち切るための絶交宣言と共に、謝罪をしながら自分が悪い噂の大元であることを告白[12]。しかし、キマリはめぐみを信じて受け入れ絶交を無効とした[12]。
- 物語の最後、キマリが帰宅し帰宅報告をした際に、キマリたちがいた南極から最も遠い場所である北極への旅に出ていた事が発覚し、彼女もオーロラを見ていたことが分かる。なお、北極と南極のオーロラは同時に起こる。
- 林(はやし)
- 声 - 笠間淳
- キマリと日向が働くコンビニの店長。クレジット上では「林店長」と書かれ下の名前は不明。
- なぜか常にマスクをつけている。
- スタッフルームで広告で貰った映画のチケットを希望する店員に配ると告知していたり、キマリと日向が南極に行った際には店に自作のポスターを貼って応援するなど、店員の事をよく気にかけている。
- 日向が唯一南極から年賀状を送った相手である。
主要人物の家族
- 玉木 リン(たまき リン)
- 声 - 本渡楓
- キマリの妹。学年は不明だが学校では学級委員も務めている。
- どこか抜けている姉のキマリに対してしっかり者で面倒見の良いよく出来た妹。キマリとは自宅の部屋が隣通しで襖で繋がっている。
- 南極に行こうとする姉を誰よりも心配し、キマリは出発の際あえて起さないようにしたが、出発前に気づきキマリに抱き付いて別れを惜しんだ。
- ただし、南極とのビデオ電話の際は日焼けで顔がたぬきのようになってしまったキマリを見て爆笑した。帰国の際にはやはりキマリに抱き付いている。
- 玉木 曜子(たまき ようこ)
- 声 - 本田貴子
- キマリとリンの母。名前は作中、キマリの休学届の書類で判明する。
- かかあ天下な群馬の母。部屋を散らかす癖がある娘のキマリには手を焼いており、冗談で寝ている顔に濡れタオルを乗せて、それがキマリの悪夢となったことも[15]。
- キマリは南極に行くことが既に決定していたが、彼女に知らせずにいたため休学届が出せず、遅くなって報告しようとした際にはめぐみによって娘の南極行きを知っており、キマリが言いだすまで罠をしかけつつ平然を装った。
- キマリが休学届の書類の保護者署名(および捺印)を勝手に代筆した際には、お玉を持ってキマリを恐怖に突き落とし、キマリがテストで赤点を取ったら南極行きを認めないという制限を加えた。
- キマリが旅立つ際には平然を装っているも、キマリの見えない所で心配な顔をしている。
- 南極とのビデオ電話の際は次女であるリンとテレビ越しにみる日焼けでたぬきのようになった娘を見て大爆笑した。何かのSNSをやっているようで、キマリはそこに日焼けした顔が絶対上げられると嘆いていた。
- キマリの父
- 声 - 松本忍
- キマリとリンの父で曜子の夫。名前は作中登場しない。
- 夕方に帰宅するごく普通の会社員のようだが、妻の曜子には頭が上がらず、曜子に追い詰められたキマリがたまたま彼が帰宅して開いたドアの所にいたものの、曜子の表情を見て状況を察し、キマリに謝りつつそっとドアを閉じた。
- キマリが旅立つ日にはヤカンと枕を持つほど慌て、出発の際に大泣きしている。帰宅の際にもキマリの好物の特大オムレツを両手に持って大泣きしていた。
- 作中、主要人物の親類の中で父親が出てくるのは玉木家のみである。
- 白石 民子(しらいし たみこ)
- 声 - 大原さやか
- 結月のマネージャーであり母。キマリたちに紹介する時から「マネージャーであり母」とマネージャーを強調している。
- 結月が生まれた時から娘を芸能人にしようと行動しているいわゆるステージママ。
- 結月を有名にすることだけに一生懸命になりがちで、結月が学校に行きたがる理由も「学業、進学のため」と勘違いをしていた。
- 報瀬の容姿を芸能界で通じると認めたが、トーク力が無い事を指摘し、日向には芸能界で通じるルックスがないと一刀両断した。その後、日向はキマリの思う以上には傷ついている。
- 結月帰国の際には最寄りの空港まで出迎え、駆け寄って娘の結月を抱きしめた。
- 小淵沢 貴子(こぶちざわ たかこ)
- 声 - 茅野愛衣
- 報瀬の母で作中では失踪宣告の故人。
- 報瀬とは正反対の明るくてよく喋り、表情豊かで人懐っこい性格。どこでも誰とでも友達になれる行動派。
- 高校生の頃、「誰も踏んでない雪に足跡を付けるのが好き」と言って吟を南極に誘い、共に目指すようになった。
- その後、正式に南極観測隊員になるが、作中3年前の南極チャレンジでの観測中にブリザードに飲まれ行方不明、捜索引き上げによる故人になってしまう。
- 最期の力を振り絞り吟に無線を入れている。
- 麻雀が非常に強く、昭和基地で「雀帝」の異名を取っていた。報瀬は幼少期から一緒に卓を囲んでいたため母親譲りで麻雀が強い。
- 小淵沢 小梅(こぶちざわ こうめ)
- 報瀬の祖母で貴子の母。報瀬の休学届の書類によると報瀬の直の保護者。
- 台詞は物語中一切ないが、作中娘の貴子の仏壇で手を合わせている姿が多い。他には家の外で打ち水をし、通りかかった結月に引っかけそうになったりしている。
- 日本でも有数の暑さを誇る館林の5月の暑さでも、客人には「5月だから」という理由でホットの緑茶を提供している。
用語
- 宇宙よりも遠い場所 A Story that leads to the Antarctica
- 小淵沢貴子の著書で南極について書かれた本。報瀬はいつも持ち歩いている。
- 南極チャレンジ (なんきょくチャレンジ)
- 作中登場する民間南極観測隊。南極観測は本来国家事業であり、艦員は自衛隊員が務め観測隊員は厳しい審査と訓練に合格した人間のみとなっている。作中では3年前に民間として初めて南極で観測活動をしている。しかし、隊員の貴子が行方不明になったことで、イメージ低下をおそれたスポンサーが次々離れ、キマリたちが参加した2度目の観測隊は、資金繰りが厳しく、安全面も含め計画そのものに対する批判の声もあがっていた。
- ペンギン饅頭号 (ペンギンまんじゅうごう)
- 南極チャレンジが乗船した砕氷船。作中では新型砕氷艦の就航に伴い、引退した2代目しらせを改造したという設定になっている。正式名称は後述のスポンサーの社名が付き「七神屋ペンギン饅頭号」である。
- 七神屋 (しちじんや)
- 南極チャレンジの2度目の観測派遣に出資したスポンサー。第4話の冒頭で日向が読むニュースでスポンサー契約を前提に南極チャレンジと交渉していたことが報道されている。記事では南極観測の映像をCMに起用した『ペンギン饅頭』を商品の主力とし、「キャッチーでウィットに富み、センセーショナル」をキャッチコピーとしていることが書かれており、時折報瀬が使う「キャッチーでウィットでセンセーショナル」の大元であることが分かる。第5話との間では正式にスポンサー契約が結ばれ、2代目しらせの名前が七神屋ペンギン饅頭号となった。なお、最終回で日向がバイト先の店長に渡した「南極に行ってきました!」にもペンギン饅頭と書かれている。
- 多々良西高校 (たたらにしこうこう)
- キマリと報瀬が通う高校。日向と後に働くことになるキマリがアルバイトをするコンビニの近くに建てられている。
- 作中の舞台では館林となっているが、モデルとなっているのは協力クレジットもされている桐生市立商業高等学校である。
スタッフ
- 原作 - よりもい[3]
- 監督 - いしづかあつこ[16]
- 監督補佐 - 木村拓(第3、4、6、9、11、13話)、北川朋哉(第9、13話)
- シリーズ構成・脚本 - 花田十輝[16]
- キャラクターデザイン・総作画監督 - 吉松孝博[3]
- プロップデザイン - 日向正樹
- 美術設定 - 平澤晃弘[3]
- 美術監督 - 山根左帆[3]
- 色彩設定 - 大野春恵[3]
- 撮影監督 - 川下裕樹[3]
- 3D監督 - 日下大輔[3]
- 編集 - 木村佳史子[3]
- 音響監督 - 明田川仁[3]
- 音響効果 - 上野励[3]
- 音楽 - 藤澤慶昌[3]
- 音楽制作 - KADOKAWA[3]
- 音楽プロデューサー - 若林豪
- プロデューサー - 田中翔、吉田勇樹、芦立春貴、長澤秀尚、飯塚彩、尾形光広、金庭こず恵、宇都宮裕人、木村香織
- アニメーションプロデューサー - 中本健二
- アニメーション制作 - MADHOUSE[16]
- 協力 - 文部科学省、国立極地研究所、海上自衛隊、SHIRASE5002(一財)WNI気象文化創造センター[3][7]、株式会社大原鉄工所、竪谷博(じんから)、小林千穂(日刊スポーツ新聞社)、桐生市立商業高等学校、赤坂泰基
- 製作 - 「宇宙よりも遠い場所」製作委員会[3]
主題歌
OP・ED
- 「The Girls Are Alright!」[17]
- sayaによるオープニングテーマ。作詞・作曲・編曲はミト。
- 「ここから、ここから」[3]
- 玉木マリ(水瀬いのり)、小淵沢報瀬(花澤香菜)、三宅日向(井口裕香)、白石結月(早見沙織)によるエンディングテーマ。作詞・作曲はヒゲドライバー、編曲はヒゲドライVAN。
- 「またね」
- sayaによるエンディングテーマ。作詞・作曲・編曲は藤澤慶昌。
挿入歌
評価
アニメ評論家の藤津亮太は第12話が本作の主要人物・小淵沢報瀬にとっての物語のクライマックスであり、最終回と言われても納得の内容であったことから、余計に最終回が気になったという。そこで藤津は主人公・玉木マリがどのようなクライマックスを迎えるのかに着目し、そこで重要な役割を果たすのがマリの幼馴染・高橋めぐみであると考え、めぐみが「最終回にどのようなタイミングで登場するのか」「そもそも最終回に登場するのか」、つまりめぐみというパズルの最後のピースがどのようにはまるのかもしくははまらないかという観点に注目した[18]。藤津は本作におけるマリとめぐみの関係性をアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリによる小説作品『星の王子さま』に登場する王子とバラの関係性に重ね合わせる。藤津は『星の王子さま』の物語を以下のようにまとめている。
小さな星に、わがままなバラを一輪残して、地球へとやってきた王子さま。そんな王子さまに友情というものを教えるのがキツネだ。(中略)その人のことを考えたり思いあったりしている時間こそが、とても大切なものなのだと。王子さまはキツネとの対話を通じて、自分がバラを好きだったということを自覚していく。(中略)王子さまは最後、バラに会うために地上からいなくなる[19]。
これをマリとめぐみに置き換えると、マリにとってめぐみは「星に残してきたバラのような存在」である。本作は本来4人の女子高生による物語ではあるが、5人目であるめぐみがマリの物語を牽引しており、それ故に最終回でのめぐみの動向を藤津は注目していた。そして最終回はエンディングテーマ後に帰宅したマリの元に北極圏にいるめぐみからの写真が送られてくるというものであり、藤津の予想を裏切る形でめぐみは登場する。この瞬間に今までのマリとめぐみの関係性は逆転し、マリが「めぐみにとってのバラ」になるという鮮やかな転換で物語は幕を閉じたと藤津は称賛した[20]。
小説家の坂上秋成は本作について、「非現実な出来事を描くわけでもありふれた日常を掘り下げるわけでもなく、人の意志が目の前の現実の在り方を変化させ、そこに潜んでいた本来の豊かさが表出する瞬間を提示する」と述べている[2]。
各話リスト
話数 | サブタイトル[21] | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|
STAGE01 | 青春しゃくまんえん | いしづかあつこ | 吉松孝博 | |
STAGE02 | 歌舞伎町フリーマントル | いしづかあつこ | 北川朋哉 | 川口裕子 |
STAGE03 | フォローバックが止まらない | いしづかあつこ 北川朋哉 | 髙田昌豊 | 北島勇樹、桜井木ノ実 室山祥子 |
STAGE04 | 四匹のイモムシ | 神戸守 | Kang Tai-sik | Ryu Seung-cheol |
STAGE05 | Dear my friend | 澤井幸次 | 日向正樹 | |
STAGE06 | ようこそドリアンショーへ | 清水健一 | ながはまのりひこ | 小山知洋 |
STAGE07 | 宇宙を見る船 | 神戸守 | 北川朋哉 | 川口裕子 |
STAGE08 | 吠えて、狂って、絶叫して | 髙田昌豊 | 室山祥子、木下由美子 西村真理子 | |
STAGE09 | 南極恋物語(ブリザード編) | 清水健一 | Kang Tai-sik | Jang Gil-yong |
STAGE10 | パーシャル友情 | 澤井幸次 | 日向正樹 | |
STAGE11 | ドラム缶でぶっ飛ばせ! | 佐山聖子 | 大庭秀昭 | 小山知洋 |
STAGE12 | 宇宙よりも遠い場所 | いしづかあつこ 清水健一 | 北川朋哉 | 川口裕子、日向正樹 |
STAGE13 | きっとまた旅に出る | いしづかあつこ | 吉松孝博、室山祥子 |
放送局
(プロジェクト:放送または配信の番組#放送)に基づき、本放送期間内、および特筆性のある放送局および配信サイトのみを記載しています。 |
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [23] | 備考 |
---|---|---|---|---|
2018年1月2日 - 3月27日 | 火曜 20:30 - 21:00 | AT-X | 日本全域 | (CS放送) / リピート放送あり |
火曜 23:00 - 23:30 | TOKYO MX | 東京都 | ||
火曜 23:30 - 水曜 0:00 | BS11 | 日本全域 | (BS放送) / 『』枠 | |
2018年1月10日 - 3月28日 | 水曜 3:00 - 3:30(火曜深夜) | 毎日放送 | 近畿広域圏 | 『アニメ特区』第2部 / 初回は第1話、第2話連続放送 |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト | 備考 |
---|---|---|---|
2018年1月2日 | 火曜 20:30 更新 | dアニメストア | |
火曜 20:30 - 21:00 | AbemaTV | リピート配信あり / 2017年12月30日23:30 - 23:58に第1話を先行配信[24] | |
火曜 21:00 更新 | Abemaビデオ | ||
2018年1月3日 | 水曜 0:00 更新 | 第1話常設無料、最新話1週間無料 | |
水曜 0:00 - 0:30 | ニコニコ生放送 | 2017年12月29日23:00 - 23:30に第1話を最速先行配信[25] | |
水曜 12:00 更新 | |||
2018年1月9日 | 火曜 0:00 更新 | あにてれ | |
2018年1月10日 | 水曜 0:00 更新 | 第1話、第2話同時配信 | |
2018年1月11日 | 木曜 12:00 更新 | 第1話、第2話同時配信 |
なお、2021年2月1日より作品の舞台となった群馬県の地元放送局である群馬テレビでは初となる放送が行われた際には、地元での放送決定を祝う形でファン有志が番組スポンサーになることを局側に打診。ファンや館林市内の飲食店などが「『宇宙よりも遠い場所』応援する会」としてCMを制作、提供スポンサーに付き、放送された。一般的なスポンサーは企業や団体であり、ファンからの依頼は珍しいとしている[26]。
上記の通り、地上波の本放送は関東・関西のみの放送であり東海地方では放送されていなかったが、2021年10月からの再放送でネット局にテレビ愛知が加わり、初めて東海地方でも放送された(ただし、テレビ愛知では初放送にもかかわらず、テレビ愛知ホームページや新聞のテレビ欄では再放送として扱われている)。
BD / DVD
漫画
宵町めめによるコミカライズ作品が、『月刊コミックアライブ』(KADOKAWA)にて、2018年2月号から[29]2019年4月号まで連載された[30]。
関連書籍
- 『宇宙よりも遠い場所 ファンブック』KADOKAWA、2018年8月23日発売、ISBN (978-4-04-065130-9)
- 『宇宙よりも遠い場所 設定資料集』ムービック、2018年7月13日発売
Webラジオ
『ラジオ 宇宙よりも遠い場所〜南極よりも寒い番組〜』は、2017年12月28日から2018年4月5日まで音泉にて毎週木曜に配信されたWebラジオ[34]。パーソナリティは玉木マリ役の水瀬いのりと小淵沢報瀬役の花澤香菜。
舞台
舞台「宇宙よりも遠い場所」 は、2023年5月17日から21日に渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホールにて上演予定[35]。
キャスト(舞台)
- 玉木マリ - 堀内まり菜
- 小淵沢報瀬 - 石井陽菜
- 三宅日向 - 岸みゆ
- 白石結月 - 北澤早紀
- 高橋めぐみ - 田口華
- 玉木リン - (清司麗菜)
- 白石民子 - 緒月遠麻
- 前川かなえ - 石丸奈菜美
- 小淵沢貴子 - 安藤瞳
- 藤堂吟 - 桑原裕子
- 迎千秋 - 中村まこと
スタッフ(舞台)
受賞
- 《ニューヨークタイムズ》2018年のトップ10ベストインターナショナルドラマ(The Best International Shows)[36]
- bilibili moe 2018 アニメーションアート賞(日本アニメーション部門):最優秀ドラマ賞、最優秀シリアル賞[37]
脚注
注釈
出典
- ^ “『宇宙よりも遠い場所』、水瀬いのり、花澤香菜ほかメインキャストを発表”. マイナビ. 2017年11月9日閲覧。
- ^ a b c 人生を変えるアニメ 2018, p. 132.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t “『宇宙(そら)よりも遠い場所』2018年1月2日より放送! 能登麻美子さん、日笠陽子さんら追加声優情報なども公開に!”. アニメイトタイムズ. アニメイト (2017年12月13日). 2017年12月13日閲覧。
- ^ 「ノゲノラ」チーム最新作アニメ「宇宙よりも遠い場所」2018年1月放送開始! 声優は水瀬いのり&花澤香菜ら - ねとらぼエンタ、2017年11月9日掲載。
- ^ 杉本崇「女子高生は南極を目指す アニメ製作に極地研が協力」『朝日新聞』、2017年12月30日。2022年5月29日閲覧。
- ^ 人生を変えるアニメ 2018, p. 136.
- ^ a b “STAFF & CAST”. TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」公式サイト. 2022年5月29日閲覧。
- ^ “The Best Shows of 2018”. ニューヨーク・タイムズ (2018年12月3日). 2018年12月5日閲覧。
- ^ 宇宙よりも遠い場所 - 文化庁メディア芸術祭(第22回アニメーション部門 審査委員会推薦作品)
- ^ 藤津 2019, p. 257.
- ^ 人生を変えるアニメ 2018, p. 134.
- ^ a b c 藤津 2019, p. 258.
- ^ 人生を変えるアニメ 2018, p. 133.
- ^ 人生を変えるアニメ 2018, pp. 133–134.
- ^ 第1話「青春しゃくまんえん」より。
- ^ a b c 藤津亮太『ぼくらがアニメを見る理由 2010年代アニメ時評』262頁
- ^ “『宇宙よりも遠い場所』水瀬いのりさん・花澤香菜さん・井口裕香さん・早見沙織さんから見所コメント到着! 第1話先行場面カットも公開”. アニメイトタイムズ (2017年12月25日). 2017年12月28日閲覧。
- ^ 藤津 2019, pp. 257–258.
- ^ 藤津 2019, pp. 260–261.
- ^ 藤津 2019, p. 261.
- ^ “STORY”. TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」公式サイト. 2018年3月27日閲覧。
- ^ “ON AIR”. TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」公式サイト. 2017年12月28日閲覧。
- ^ テレビ放送対象地域の出典:
- 政府規制等と競争政策に関する研究会 (2009年10月9日). “放送分野の動向及び規制・制度(資料2)” (PDF). 通信・放送の融合の進展下における放送分野の競争政策の在り方. 公正取引委員会. p. 2. 2018年10月24日閲覧。
- “基幹放送普及計画”. 郵政省告示第六百六十号. 総務省 (1988年10月1日). 2022年5月11日閲覧。
- “地デジ放送局情報”. 一般社団法人デジタル放送推進協会. 2022年8月5日閲覧。
- ^ “【特別先行配信】宇宙よりも遠い場所 #1”. AbemaTV. 2018年1月13日閲覧。
- ^ “「宇宙よりも遠い場所」第1話 特別先行上映会”. ニコニコ生放送. 2018年1月13日閲覧。
- ^ 群馬・館林舞台のアニメ「よりもい」、有志がCM 「聖地」放映にファン団結,毎日新聞,2021年1月17日
- ^ “Blu-ray & DVD”. TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」公式サイト. 2018年1月9日閲覧。
- ^ “Blu-ray BOX”. TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」公式サイト. 2021年2月22日閲覧。
- ^ “TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」コミカライズなど、アライブで新連載2本始動”. コミックナタリー. ナターシャ (2017年12月27日). 2017年12月28日閲覧。
- ^ “缶乃「あの娘にキスと白百合を」5年3カ月の連載に幕、女学園舞台の青春オムニバス”. コミックナタリー. ナターシャ (2019年2月27日). 2019年3月2日閲覧。
- ^ “宇宙よりも遠い場所 1 宵町めめ”. KADOKAWA. 2018年2月23日閲覧。
- ^ “宇宙よりも遠い場所 2 宵町めめ”. KADOKAWA. 2018年8月23日閲覧。
- ^ “宇宙よりも遠い場所 3 宵町めめ”. KADOKAWA. 2019年3月25日閲覧。
- ^ “ラジオ 宇宙よりも遠い場所〜南極よりも寒い番組〜”. 音泉. タブリエ・コミュニケーションズ. 2017年12月13日閲覧。
- ^ “舞台「宇宙よりも遠い場所」”. 2023年3月4日閲覧。
- ^ Best TV Shows of 2018 - The New York Times
- ^ bilibili moe 2018 动画艺术大赏
参考文献
外部リンク
- TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」公式サイト
- TVアニメ『宇宙よりも遠い場所』 (@yorimoi) - Twitter
- 宇宙よりも遠い場所 - TOKYO MX
- 舞台「宇宙よりも遠い場所」
- 舞台「宇宙よりも遠い場所」公式 (@yorimoi_stage) - Twitter