来歴
父は京都大学文学部史学科で仏教美術を学んだ都立高校の教師、母は専業主婦。父が好きだった俳人・ 中村汀女に因んで汀子と命名された。東京学芸大学附属大泉小学校から立教女学院中学校へ進学したが、日曜日に礼拝がありヴァイオリンの練習時間が十分に確保できないこと、女子校ゆえに何となく居心地の悪さを感じていたことから1年で中退し、練馬区立石神井中学校に転入した[1]。
白系ロシア人音楽教師の小野アンナと、桐朋学園「子供のための音楽教室」の斎藤秀雄に師事。少女時代、ヨーゼフ・シゲティとダヴィッド・オイストラフの来日演奏会に接しヴァイオリニストの道を志す。中学生からロシア語を独学し、17歳でレニングラード音楽院に留学、ミハイル・ヴァイマンに師事する。1963年に一時帰国した後、新ウィーン楽派や同時代の音楽への興味から、ジュリアード弦楽四重奏団のロバート・マンに入門すべく渡米し、ニューヨーク州のジュリアード音楽院に留学、名伯楽として知られるドロシー・ディレイ教授にも師事。さらにニューヨークから渡欧して、スイスはモントルーにてヨーゼフ・シゲティとナタン・ミルシテインの薫陶を受ける。シゲティの他界後もモントルーに暮らし、最晩年のチャップリンやココシュカとも親交を結んだ。
国際的に活躍。レオポルド・ストコフスキーの指揮によりカーネギー・ホールでアメリカ・デビューを果たしたほか、ズービン・メータ、クルト・マズア、小澤征爾、クリストフ・エッシェンバッハら著名指揮者のもと、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団やロサンジェルス・フィルハーモニック、クリーヴランド管弦楽団などの一流オーケストラとも共演している。ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団やチューリヒ・トーンハレ管弦楽団とは録音も行なってきた。
2007年、エクソンモービル音楽賞受賞。
人物・演奏スタイル
テレビ出演
ラジオ出演
- 関西発ラジオ深夜便 午前4時台『明日へのことば』<ヴァイオリンと生きて 演奏活動60年 前橋汀子> きき手:武田真一(2022年9月3日NHKラジオ第1放送・NHK-FM放送)「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ パルティータ第3番ホ長調 BWV1006 ガヴォット&ロンド」を演奏した。
著書
脚注
外部リンク
- 所属事務所KAJIMOTOによるプロフィール
- 公式ウェブサイト