『今だから』(いまだから)は、日本のミュージシャンである松任谷由実、小田和正(オフコース)、財津和夫(チューリップ)名義[注 1]で1985年6月1日にリリースされた楽曲。発売元は東芝EMI / EXPRESSとファンハウス。
制作
作詞・作曲を松任谷・小田・財津の3人で手掛け、編曲とキーボードは坂本龍一が担当。参加ミュージシャンは坂本の他、ドラム高橋幸宏、ベース後藤次利、ギター高中正義と、元サディスティック・ミカ・バンドのメンバーが揃った。小田の談によると、当時はそんなシャレた表現(コラボレイション等)はなかったため、「『一緒にやろう』ただそれだけだった」という。2004年、財津が小田の番組『風のようにうたが流れていた』(TBS)にゲスト出演した際、約20年振りに本作がデュエットで披露された。その際の財津談によると「制作過程は、ほとんど松任谷と小田の話し合いで進められた」ため財津が口を挟もうとすると、「まあまあ、それはいいから」というような雰囲気になり、結果曲に全く財津色がなくなったという。だが、財津は「でもヒットしたからいいと思った」と語っている。
発売と同年の6月15日に国立競技場で行なわれた、国際青年年イベント「国際青年年記念 ALL TOGETHER NOW」にて、レコーディングのメンバーに加藤和彦を加えた「Sadistic Yumi Band」[注 2]をバックに演奏された。
記録
オリコンのシングルチャートで2週連続1位を獲得している。現在でもラジオの音楽番組などでオンエアされることがあるが、CD化は未だに実現されていないため局所有の7インチシングル盤を再生している[1]。オリコンシングルチャート1位獲得楽曲(A面曲)で未CD化なのは本作だけである。なお、ファンハウスは販売委託先が東芝だったため支障はなかったが、現在東芝EMIの親会社はユニバーサル・ミュージック、ファンハウスの親会社はソニー・ミュージックとかわってしまったため、当時よりもCD化等への壁が厚い。なお、この壁を撃ち破ったリリースにOFF COURSEのグレイテスト・ヒッツがある。(3枚組の内2枚が東芝音源、3枚目がファンハウスの音源で括られている)
収録曲
- 今だから
- 作詞・作曲:松任谷由実、小田和正、財津和夫/編曲:坂本龍一
- 今だから (another version)
参加ミュージシャン
カバー
脚注
注釈
出典
- ^ “J-POPの歴史「1984年と1985年、ニューミュージックから新世代へ」”. Rolling Stone Japan. CCCミュージックラボ株式会社 (2019年12月18日). 2021年6月7日閲覧。
- ^ “Z氏の悪い趣味(くせ)”. zaitsukazuo.com. 2021年6月7日閲覧。