京阪バス大津支所（けいはんバスおおつししょ）は、滋賀県大津市石山寺にある京阪バス山科営業所支所。主に石山駅周辺の路線を管轄している。
営業所外観（2022年7月）
片仮名の略称は「オツ」、社用車に記してある略称は「大」である。
概要
当初は独立した営業所として開設されたが、2002年7月2日の時点で山科営業所の支所となっている。ただし、銘板については今もなお『大津営業所』となっている。1990年代までは京都市内、堅田駅など大津市北部や、宇治地区にも路線を有していたが縮小されている。
なお、当営業所は江若交通に業務の管理委託を行っている（後述）。スルッとKANSAIカード、京阪グループ共通バスカードは、2010年12月1日より利用を開始した。さらにPiTaPaも2011年3月1日より導入された（同日より山科営業所管内の路線バスにも導入）。なお、京阪バス大津地区における紙製回数券の発売については2011年5月31日をもって終了した（大石小学校乗継券及び乗継回数券については発売を継続）[1]。京阪バスが他の会社に運行委託しているのは、2020年4月以降では唯一の事例となっている。
沿革
- 1966年（昭和41年）：大津定期遊覧営業所を吸収の上統合。定期観光バスも担当するようになる。
- 1985年（昭和60年）：京都定期観光バスから撤退（この時点ではびわ湖定期観光バスの担当は継続。後にびわ湖定期観光バス自体が廃止される）。
- 1993年（平成5年）：現在地に移転（同営業所は2度目の移転となる）。
- 2005年（平成17年）：当営業所の運行を江若交通に委託。
- 2010年（平成22年）：当営業所管内において、磁気カード利用開始(12月1日から)。
- 2011年（平成23年）：当営業所管内において、ICカード「PiTaPa」を導入(3月1日から)。
- 2012年（平成24年）：ダイヤ改正。4号経路に深夜バスが新設される（大津営業所の深夜バスはこの設定が初めて）。
- 2020年（令和2年）：ダイヤ改正。比叡平方面の各線を山科営業所に移管し、「石山駅 - 比叡平」の直通運行を取止める。この改正に併せ、「浜大津」停留所を「びわ湖浜大津」に改称した。
- 2022年（令和4年）：ダイヤ改正。53号経路や4H号経路などを廃止し、大石ゾーンバスの運行日を見直し。この改正に併せ、「南郷」停留所を「南郷温泉」に改称した。
現行路線
※2022年8月25日時点で運行している路線を記載した。なお、現行の路線名称は臨時路線のなぎさ公園線を除きすべて「大津市内総合線」となるため、ここでは方面ごとに分類する。
大津市内総合線（平津経由 新浜・大石方面）
- 2号経路：石山駅 - 唐橋前 - 京阪石山寺 - 石山寺山門前 - 平津 - 南郷温泉 - 新浜
- 4号経路：石山駅 - 唐橋前 - 京阪石山寺 - 石山寺山門前 - 平津 - 南郷温泉 - 新浜 - 立木観音前 - 大石小学校
- 14号経路：大石小学校 → 立木観音前 → 新浜 → 南郷温泉 → 平津 → 石山寺山門前 → 京阪石山寺 → 唐橋前 → 石山駅 → （国道） → 大津市民病院 → 大津駅
- 平日の朝1便のみ運行。2020年12月7日ダイヤ改定時に終点を大津市民病院から大津駅に延長。
大津市内総合線（赤尾町経由 新浜・大石方面）
- 52号経路：石山駅 - 唐橋前 - 京阪石山寺 - 石山寺山門前 - 野々宮 - 北千町 - 赤尾町 - 南郷中学校 - 南郷二丁目東 - 南郷温泉 - 新浜
- 「石山駅 - 南郷二丁目東」の区間運行あり。
- 54号経路：石山駅 - 唐橋前 - 京阪石山寺 - 石山寺山門前 - 野々宮 - 北千町 - 赤尾町 - 南郷中学校 - 南郷二丁目東 - 南郷温泉 - 新浜 - 立木観音前 - 大石小学校
- 「南郷中学校 - 大石小学校」の区間運行あり。なお、2022年8月の改正までは大石小学校発の区間運行便には経路番号の設定が無かった[3]。
- 55号経路：石山駅 - 唐橋前 - 京阪石山寺 - 石山寺山門前 - 野々宮 - 北千町 - 赤尾町 - （この間停留所なし） - びわこ池田墓園
大津市内総合線（大石ゾーンバス）
- 4B号経路：大石小学校 → 外畑 → 内畑
- 4C号経路：大石小学校 - 外畑
- 4E号経路：大石小学校 → 桜公園東 → 大石小学校
- 4F号経路：大石小学校 - 曽束 - 内畑
- 4G号経路：大石小学校 - 小田原
- 2022年8月改正以降は全経路が平日のみの運行となった。
大津市内総合線（大津車庫・石山団地方面）
- 1号経路：石山駅 - 唐橋前 - 京阪石山寺 - 石山寺山門前 - 野々宮 - 樋ノ口 - 石山団地
- 11号経路：石山団地→ 樋ノ口 → 野々宮 → 石山寺山門前 → 京阪石山寺 → 唐橋前 → 石山駅 → （国道） → 大津市民病院
- 平日の朝1便のみ運行。
- 30A号経路：石山駅（ ← 東レ正門前） - 石山高校前 - 大津車庫
- 31号経路：石山駅 - 唐橋前 - 石山高校前 - 大津車庫 - 石山団地
- 31A号経路：石山駅（ ← 東レ正門前） - 石山高校前 - 大津車庫 - 石山団地
- ※1号経路は「大津車庫」を経由しない。
大津市内総合線（国分団地方面）
- 3号経路：石山駅 - 唐橋前 - 石山高校前 - 幻住庵 - 国分団地
- 3A号経路：石山駅（ ← 東レ正門前） - 石山高校前 - 幻住庵 - 国分団地
- 3B号経路：国分団地 → 幻住庵 → 石山高校前 → 東レ正門前 → 石山駅 → 唐橋前 → 石山高校前 → 幻住庵 → 国分団地
大津市内総合線（湖岸道路経由）
大津市内総合線（学生輸送）
- NS経路：石山駅 →（ノンストップ）→ 滋賀大学
- 授業日の平日朝に1便のみ運行。
大津市内総合線（競艇臨）
- 臨時経路：大津駅 - 柳ヶ崎（びわこ競艇場）
- 臨時経路：大津京駅 → 柳ヶ崎（びわこ競艇場）
- かつては三条京阪や四条大宮発着の設定があった。
なぎさ公園線
- NS経路：大津駅 -（ノンストップ）- びわ湖ホール
- びわ湖ホールでのイベント開催時のみ運行される臨時路線。かつては「大津駅 - びわ湖ホール - びわ湖大津プリンスホテル」での定期運行もあったが、2017年10月1日ダイヤ改定時に廃止となった。
廃止路線
- 2022年8月20日廃止
- 53号経路：石山駅 - 唐橋前 - 京阪石山寺 - 石山寺山門前 - 野々宮 - 北千町 - 千寿の郷 - 赤尾町 - 南郷中学校 - 南郷二丁目東
- 当経路のみが経由していた「千寿の郷」停留所も同時に廃止となった[3]。
- 4H号経路：大石小学校 - 曽束 - びわこ池田墓園 - 内畑
- 経路番号なし：大石小学校 → 外畑 → 立木観音前 → 新浜 → 南郷 → 南郷二丁目東 → 南郷中学校
- 53号経路：石山駅 - 唐橋前 - 京阪石山寺 - 石山寺山門前 - 野々宮 - 北千町 - 千寿の郷 - 赤尾町 - 南郷中学校 - 南郷二丁目東
- 2021年12月7日廃止
- 50号経路：上千町 → 北千町 → 野々宮 → 石山寺山門前 → 京阪石山寺 → 唐橋前 → 石山駅
- 2020年12月7日より「毎年12月7日に1便のみ運行」（免許維持路線）となったが、2021年は運行されることなく廃止された。
- 50号経路：上千町 → 北千町 → 野々宮 → 石山寺山門前 → 京阪石山寺 → 唐橋前 → 石山駅
- 2020年12月7日廃止
- 25号経路：石山駅 - （湖岸） - 膳所公園 - 大津駅 - 浜大津 - 三保ヶ崎 - 競艇場前 - 茶ヶ崎 - 大津京駅 - 皇子ヶ丘 - 近江神宮前 - 田ノ谷峠 - 比叡平一丁目 - 三丁目東 - 比叡平二丁目 - 比叡平
- 25A号経路：石山駅 - （湖岸） - 膳所公園 - 大津駅 - 浜大津 - 三保ヶ崎 - 競艇場前 - 茶ヶ崎 - 大津京駅 - 皇子ヶ丘 - 近江神宮前 - 田ノ谷峠 - 比叡平口 - 比叡平三丁目 - 三丁目東 - 比叡平一丁目 - 一丁目南 - 比叡平二丁目 - 比叡平
- 66号経路：石山駅 - （国道） - 大津市民病院 - 大津駅 - 浜大津 - 三保ヶ崎 - 三井寺 - 市役所前 - 大津京駅 - 皇子ヶ丘 - 近江神宮前 - 田ノ谷峠 - 比叡平一丁目 - 三丁目南 - 比叡平二丁目 - 比叡平
- 66A号経路：石山駅 - （国道） - 大津市民病院 - 大津駅 - 浜大津 - 三保ヶ崎 - 三井寺 - 市役所前 - 大津京駅 - 皇子ヶ丘 - 近江神宮前 - 田ノ谷峠 - 比叡平口 - 比叡平三丁目 - 三丁目東 - 比叡平一丁目 - 一丁目南 - 比叡平二丁目 - 比叡平
- ［石山駅 - 比叡平］の直通設定を廃止。
- 25号経路は石山駅 - びわ湖浜大津間のみ存続（引き続き当営業所が運行）。
- 25A号経路（路線名が「大津市内総合線」から「大津比叡平線」となり、経路番号も65A号経路に変更）、66号経路、66A号経路は運行区間短縮・山科営業所への移管（※「他の営業所との重複区間」を参照）で存続。
- 30号経路：石山駅 - 唐橋前 - 石山高校前 - 大津車庫
- 30A号経路は存続。
- 4D号経路：大石小学校 - 曽束（ゾーンバス）
- 4H号経路が2022年8月に廃止となったため、曽束へ向かう京阪バスは4F号経路のみとなった。
- 比叡山内シャトルバス：比叡山頂 - 延暦寺バスセンター - 西塔 - 横川
- 山科営業所も同日に撤退。2021年運行分より江若交通へ移管。
- 30号経路：石山駅 - 唐橋前 - 石山高校前 - 大津車庫
- 2017年10月1日廃止
- 2016年4月2日廃止
- 16号経路：石山駅 - （国道） - 東レ北門前 - 滋賀病院前 - 国道膳所 - 大津市民病院 - 県庁前 - 大津駅 - 浜大津 - 三保ヶ崎 - 三井寺 - 市役所前 - 大津京駅
- 2006年7月1日廃止
- 13号経路：石山駅 → （国道） → 市民病院玄関前 → 平野市民センター → びわ湖ホール → におの浜三丁目 → 義仲寺 → 市民病院玄関前 → 大津市民病院 →（国道） → 石山駅
- 18号経路：唐崎駅 - 近江神宮前 - 市役所前 - 浜大津 - 大津駅 - （国道） - 大津市民病院 - 石山駅
- 28号経路：唐崎駅 - 近江神宮前 - 市役所前 - 浜大津 - 大津駅 -（湖岸） - 膳所公園 - 石山駅
- 29号経路：比叡山坂本駅 - 近江神宮前 - 市役所前 - 浜大津 - 大津駅 - （湖岸） - 膳所公園 - 石山駅
- 1990年代に廃止
- 快速10号経路（宇治川ライン線）：石山駅 - 宇治川ライン - 京阪宇治駅
- 4A号経路：石山駅 - 大石小学校 - 寿長生の郷（すないのさと）
- ※「寿長生の郷シャトルバス」（同施設の直行バス）に変更したため（※変更後は「石山駅 - 寿長生の郷」で直行バスを1日に4往復運行するが、施設休業日は運休する）。
- 8号経路：市民病院前 - 石山駅 - 赤川 - 下千町（廃止）- 上千町
- ※"市民病院前"停留所は現在の大津市民病院正門前に位置し、現在の"大津市民病院"停留所は"国道市民病院"と称し区別されていた。8号経路は病院診療日は市民病院前発着、休日などの休診日は国道市民病院発着となっていた。
- 53号経路：石山駅 - 唐橋前 - 京阪石山寺 - 石山寺山門前 - 野々宮 - 北千町 - 赤尾町 - 南郷中学校 - 南郷 - 新浜 - 大石小学校 - 外畑 - 内畑
- 1990年以前に廃止
- 2号経路：石山駅 - 石山寺 - 南郷 - 立木観音前 - 外畑ボートのりば
- 1977年頃まで運行されていた天ヶ瀬 - 外畑航路の連絡口まで路線が存在。現在の"外畑"停留所は"大平"と称していた。
- 2号経路：石山駅 - 南郷 - 岡の平
- 新浜に転回設備が整備されるまで運行していた。
- 4号経路：石山駅 - 国分町 - 石山団地
- 現4号経路の石山駅 - 大石小学校前の経路がまだ2号経路だった頃、現31号経路にほぼ準ずる経路で、1日3往復存在した。なお、国分町 - 石山団地口の中間に"大平山"という停留所があった。
- 44号経路：四条大宮 - 山科駅 - 浜大津 - 琵琶湖大橋
- 46号経路：四条大宮 - 山科駅 - 浜大津 - びわこホテル
- 48号経路：外畑 - 石山駅 - 浜大津 - 山科駅 - 四条大宮
- 2号経路：石山駅 - 石山寺 - 南郷 - 立木観音前 - 外畑ボートのりば
再編前の路線
- 1号経路：現在と変わらず。
- 2号経路：石山駅 - 京阪石山寺 - 新浜 - 外畑
- 3号経路：現在と変わらず。
- 4号経路：現在と変わらず。
- 5号経路：現在の25号経路。
- 6号経路：現在の15号経路。
- 7号経路：石山駅 - 新浜 - 大石小学校 - 曽束
- 1975年頃まで車掌乗務、ボンネットバスで運行。
- 8号経路：市民病院前 - 石山駅 - 赤川 - 下千町（廃止）- 上千町
- 1975年頃まで赤川 - 下千町間の狭隘部分誘導を兼ねて車掌乗務。
- 9号経路：後の4A号経路（現在は廃止）。
- 快速10号経路：上記の宇治川ライン線参照。
- 11号経路：石山駅 -（湖岸）- 大津駅 - 浜大津 - 市役所前 - びわこホテル
- 12号経路：石山駅 -（国道）- 大津駅 - 浜大津 - 市役所前 - びわこホテル
- 13号経路：石山駅 -（湖岸）- 大津駅 - 浜大津 - 市役所前 - 唐崎駅
- 14号経路：石山駅 -（国道）- 大津駅 - 浜大津 - 市役所前 - 唐崎駅
- 17号経路：現在の26号経路。
- 18号経路：現在の16号経路。
- 19号経路：石山駅 -（湖岸）- 大津駅 - 浜大津 - 市役所前 - 叡山駅
- 22号経路：石山団地 - 石山寺 - 石山駅 -（国道）- 市民病院前
- 24号経路：現在の1号経路と15号経路を直通。
- 25号経路：現在の1号経路と25号経路を直通。
- 26号経路：現在の4号経路と15号経路を直通。
- 27号経路：外畑 - 石山寺 - 石山駅 -（湖岸）- 大津駅 - 浜大津
- 27号経路：新浜 - 石山寺 - 石山駅 -（湖岸）- 大津駅 - 浜大津
- 36号経路：現在の山科66号経路（浜大津発着）。
- 37号経路：びわこホテル - 西大津駅 - 浜大津 - 大津駅 - 松ヶ枝町 - 名神大津
- 44号経路：四条大宮 - 山科駅 - 浜大津 - 琵琶湖大橋
- 46号経路：四条大宮 - 山科駅 - 浜大津 - びわこホテル
- 48号経路：外畑 - 石山駅 - 浜大津 - 山科駅 - 四条大宮
- 53号経路：石山駅 - 南郷中学校 - 新浜 - 大石小学校 - 外畑 - 内畑
（出典：京阪時刻表1993）
車両
- 三菱ふそう
- 元々、大津営業所は三菱ふそう製が大半であった。
- 三菱ふそう・エアロスター14台、三菱ふそう・エアロミディ1台在籍。
- 日野自動車
- いすゞ自動車
なお、比叡平方面（66/66A号経路）及び2017年10月1日改定で一部便に進出した比叡山内シャトルバス（※2021年撤退。先述）は高出力で座席数の多いBタイプが使用されている。また、かつては中型短尺車（Sタイプ）も配置していたが、代替や男山営業所などの他営業所への転属により現在は消滅している。
他の営業所との重複区間
- 山科営業所 - 25号経路の大津駅 - びわ湖浜大津間
脚注
- ^ 京滋地区 乗車券の変更と廃止のお知らせ (PDF)
- ^ 京阪バスで最も新規の営業所は旧・京阪宇治交通時代の1989年に開設し、2008年に移転した京田辺営業所である。
- ^ a b “2022年8月20日（土）大津営業所においてダイヤ改正等を実施いたします。”. 京阪バス (2022年8月8日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “大津の湖岸に路線バス 来月1日から1日26往復運行 ／滋賀”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (1998年9月27日)
- ^ “”. 京阪バス (2017年9月22日). 2017年9月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月22日閲覧。
- ^ 貸切扱いでの運行（臨時シャトルバス）に変更された。
参考文献・出典
- 京阪バス「輝く明日へ-この20年の歩み-」 1992年
- バスラマ・インターナショナル第120号 特集「京阪バスグループ」