『ルパン三世 風魔一族の陰謀』(ルパンさんせい ふうまいちぞくのいんぼう)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第4作及びOVA第1作である。キャッチフレーズは「紫を救え! からくり城の秘宝をめぐるニュー・ルパンVS風魔の一大攻防戦!!」。
概要
本作品はTVシリーズ『ルパン三世 PARTIII』最終回から約2年ぶりの新作として、元々はOVAで企画制作が進められていた。その後ビデオ販売に先駆けて、劇場版としても第3作の『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』以来2年半ぶりに公開されることになり、1987年12月26日に東宝系全国公開扱いで封切られたが[1]、東京ではテアトル池袋、大阪では玉造東宝[注 1]など上映館数は過去作と比べて少なめだった[注 2]。公式サイトではOVA作品として紹介されているが[3]、実際にビデオリリースがなされたのは劇場公開後の1988年4月5日である。本作がOVA作品なのか劇場用映画作品なのか、扱いが分かれることもある[4]。仮題は『ルパン三世 五右衛門紫変化』[注 3]。 95年公開の『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』予告編では「10年ぶりにスクリーンに登場」と告知されており、本作(87年)はカウントされていない。 ルパン三世のアニメとしては、本作が昭和期に制作された最後の作品となった。
アニメーションの制作は、過去に『ルパン三世 カリオストロの城』や『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』の一部放送回を担当した東京ムービー新社の子会社テレコム・アニメーションフィルムが請け負った。そのため本作は東宝と東京ムービー新社が製作しており、ルパン三世のアニメ劇場版作品では唯一、製作に日本テレビが参加していない。本作品はメインスタッフとメイン声優陣が従来のシリーズから一新されて後述のように様々な波紋を呼んだ。従来から携わるスタッフの総入れ替えは後年に『LUPIN the 3rdシリーズ[注 4]』でも行われることとなったが、メイン声優の総入れ替えが行われたのは現行では本作のみである。
本作では作品の責任者である監督が存在せず[注 5]、代わりにテレコムを率いるアニメーターの大塚康生が監修を務め、原画マンや作画スタッフがシークエンスごとにアイデアを出し合い作画する、というかつての東映動画的なスタイルとなった。大塚によると、当初監督に抜擢された演出家の提示した絵コンテがテレビアニメ的なアップや口パクを中心とした動画枚数を省略するスタイル(リミテッド・アニメーション)であり、劇場長編のクオリティの作画スタイル(フル・アニメーション)で育って来たテレコムの作画スタッフの要求に応えられなかったため、とのことである[5]。
『TV第1シリーズ』の作画監督であった大塚が参加していることもあり、デザインしたキャラクターや小道具、イメージボードは第1シリーズや『カリオストロの城』に準じており、ルパンは『カリオストロの城』以来久々に、第1シリーズで着ていた「緑色」のジャケットを着用する[6]が、第2シリーズと『ルパン三世 ルパンVS複製人間』で着ていた「赤色」のジャケット自体は登場しており、ルパンではなく本作ヒロインの紫が、ルパンが持っていた私服の中から選んだ着替えとして終始着用している[4]。銭形が住職として登場するのは『ルパン三世 ルパンVS複製人間』で使われるはずだった設定の流用である[7]。
脚本を執筆した東映出身の内藤誠は連載当初からの原作ファンだった。監督作品の『不良番長』シリーズのスタッフとキャストも多くが『ルパン三世』原作のファンで、主演の梅宮辰夫は特に夢中になっていてルパンのギャグのセンスを映画に活かせないかと話していたという。仕事仲間の大和屋竺が参加していた『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』では脚本の誘いがあり打ち合わせに参加するなど前向きだったが多忙のため実現せず、そうした経緯で本作の依頼には喜んで引き受け、舞台を日本にしてストーリーの骨子にからくり技術を駆使したアクションをと張り切った。
声優交代・その影響
本作では、メインキャストである5人の声優陣の総入換えが実施された。
原作者のモンキー・パンチは当時、プロデューサーから「(制作の)東京ムービー新社が経営不振でありギャラの問題から(ルパン役の)山田康雄らを交代させたい」と説明を受けたと語っている[8]。一方で、これまでのイメージとは異なる作品にしようとしたため、山田の演技を是としないスタッフの意図で変更がなされたとの情報もあり、アニメライターの小黒祐一郎はおそらくはギャラと演技の両方が理由ではないか、としている[9]。
プロデューサーから「会社が潰れるかもしれない」と説明されたモンキーは「従来の5人の声優さんへ事前に連絡して事情を説明する」ことを条件に、声優交代を了承[10]。しかし、山田をはじめ5人全員にこのことは伝わっていなかった。
公開から約1年後、山田は本作でルパンを演じた古川登志夫から初めて変更の一件を聞いたことで激怒。深夜1時頃にモンキーへ電話をかけた山田は、泥酔状態で不平不満をぶつけたという。この電話で事前連絡が無かったことを知ったモンキーは翌日に東京ムービーへ電話したところ、プロデューサーは既に辞め、この件に関わっていた他の人物にも「プロデューサーに任せていた」と逃げられたことでアニメ業界をあまり信用できなくなり、後に山田の訃報を受けた際は、本作での誤解を解けたか分からないまま亡くなったことに声をあげて泣いたと語っている[10][11][12]。五ェ門役の井上真樹夫は、「(Wikipediaの本項を通読した限りで感じたこととして)声優陣の交替は制作者の反乱である」と評し「残念なのは原作者の厳命を裏切り、声優に極秘だった点だ。セコさが悲しい」と語っている[13]。脚本を担当した内藤誠はオファー時にこの件は知らされておらず、直前になって聞かされて驚いたという[注 6][15]。また、監修の大塚康生は後に、声優のキャステイングは作画陣と別の部門で行われたため事後報告だったことを明かしている[16]。
本作でルパンを演じた古川登志夫は、飲み会でよくルパンのモノマネを披露していたため抜擢された[17]。山田のイメージが強いため当初はオファーを断ったが、マネージャーから「あなただけ逃げるんですか?」というような言葉を投げかけられたためオファーを受け、あえて山田には似せず自分らしい演技で収録をしたと後に発言している[18]。他の声優陣も、従来の声優を差し置いて演じることに申し訳ないような思いと、それまでの声優陣を意識せず、自分たちの演技で収録に臨んだ旨のコメントをしている[19]。
公開後、声優一新は当時のファンの多くが否定的に評価した。古川のもとには屈辱的な内容のアンチレターがダンボール何箱も届いて足が震えたといい、自身で「黒歴史」扱いにするほど辛い経験だったという[17][18]。また、東京ムービー新社にも非難が集中したことから、次作のテレビスペシャル『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』で元のキャストに戻されることになった[注 7][9]。
一方で、その後のファンからの評判の中には、作画、音楽、演出面、自分たちの個性で演じた本作の声優陣など、「作品自体の質はレベルが高かった」と再評価する感想も出ている[20]。モンキー・パンチも後に大塚康生との対談で、本作を「(声優交替の件以外は)ルパンの中では最高傑作の一つですね」と評している[2]。また、古川登志夫も2020年以降は「最近は『良かった』と言ってくださる方も出てきて『1作だけどルパンに関われて良かった』と言えるようになりました。一回でも演じれたことを誇りに思えるようになったため、やっとプロフィールの出演履歴に加筆できました」と話している[21][22][23]。
あらすじ
岐阜県飛騨の山奥にある神社で、石川五ェ門と墨縄家の跡取り娘である紫との結婚式が行われていた。いにしえの習わしに従い、墨縄家の壺が五ェ門に手渡されようとしたその時、覆面装束の一団が壺を奪おうと現れた。ルパン達の活躍で何とか壺を取り返したのもつかの間、花嫁の紫がさらわれてしまう。
その壺には墨縄一族の先祖が残した財宝のありかが記されていた。 そして、それらを狙う風魔一族は、四百年もの間その財宝を狙っていた。それを知ったルパンたちは、墨縄家の隠し金庫から壺を盗み出して紫との交換へ向かう。
一方、風魔はルパンが死亡したと思いこんで警察官を引退し、山寺の住職となった銭形警部を呼び寄せた。ルパンと風魔、双方ともあわよくば壺と紫を両方手に入れようと思っていたが、交換場所である機関車整備庫に銭形警部がやってきたため、壺は風魔、紫はルパンへと入れ替わるだけになった。その後、五ェ門がルパンに財宝から手を引けと迫るが、ルパンはすでに壺の秘密を解読しており、五ェ門・紫とは別行動をとることになる。
不二子は単独で風魔を調査し、財宝の秘密に探ろうとするが逆に捕まってしまい、不二子につけた発信器を逆手に取られたルパンは銭形率いる警官隊と派手なカーチェイスを演じるハメになる。
不二子は自力で風魔のアジトを脱出し、壺の底に隠されていた黄金の鍵を手に入れていた。その鍵こそ、財宝が隠された洞窟の落盤を防ぐ安全装置だったが、それはすでに風魔に財宝を奪われまいとする墨縄老人の手によって破壊されていた。
財宝が眠る錫杖岳の洞窟へ乗り込んでいく風魔、五ェ門と紫、そしてルパンたち。そこに仕掛けられた様々な罠や迷路、幻覚ガスなどを突破し、ついにたどり着いた地下空洞には、すべてが黄金でできている巨大な財宝の城が建っていた。
刻々と地下空洞の落盤が迫る中、黄金城の財宝を巡ってルパンと風魔の最終決戦が開始された。
登場人物
メインキャラクター
ルパン三世 ()- 声 - 古川登志夫
- 本作の主人公。
- 怪盗ルパンことアルセーヌ・ルパンの孫で、世界的な大怪盗かつ変装の達人。
- 本作では表向き世間へは死んだように見せており、飛騨の山寺に墓も立てている。 五ェ門と紫の結婚式にも眼鏡をかけて変装し、「五ェ門の友人」として出席していた(偽名を使った可能性が暗示されているが、参列時に名乗っているシーンは描写されていないため不詳)。
次元 大介 ()- 声 - 銀河万丈
- コンバットマグナムを使う拳銃の名手で、ルパンの相棒。
- ルパンと異なり五ェ門と紫の結婚式にも普段の姿で五ェ門の友人として出席していた。ただしコンバットマグナムは所持していなかったため、式の途中で紫が風魔一族にさらわれた際はいつもの癖で銃撃の構えは取るも、携帯していなかったことが裏目に出て空振りする結果となる。五ェ門の引退に伴い、既にルパンも死んだように振舞っていたため、自身も裏社会と関わらず当面は飛騨で穏やかに暮らそうと考えていたが、紫を誘拐したのが噂の風魔一族と聞き、「また、ひと騒ぎか」と辟易しながらもルパンと共に紫を救出すべく五ェ門に協力する。
石川 五ェ門 ()- 声 - 塩沢兼人
- 本作のキーパーソン。
- ルパン一味の一人である、最強の刀「斬鉄剣」を武器に戦う剣客で、大泥棒石川五ェ門の十三代目。
- 飛騨に住む旧知の墨縄家の孫娘・紫と相思相愛となり、墨縄家の婿養子として紫と結婚して泥棒稼業から引退を決意する。
峰 不二子 ()- 声 - 小山茉美
- ルパン一味の付かず離れずの紅一点で、時にはルパン達を利用したり裏切ったりすることも多い。
- 五ェ門と紫の結婚式には変装したルパンや次元と同様に五ェ門の友人として着物姿で出席した。
銭形 幸一 ()- 声 - 加藤精三
- インターポール所属のルパン三世専任捜査官で、階級は警部。
- 専任捜査官である故、ルパンに関係する事件なら世界中どこでも捜査権が認められている。
- 本作ではルパンが死んだと思いこんで、インターポール及び警察を退職して出家し、妻子と一緒に飛騨の山寺でルパンの菩提を弔う日々を送っていたが、九州から赴任してきた風見刑事の情報でルパンの生存を知り、復職する。岐阜県を舞台とした本作では岐阜県警の警官隊を率いている。
ゲストキャラクター
墨縄 紫 ()- 声 - 荘真由美
- 本作のキーパーソンにしてヒロイン。飛騨に住む墨縄家の跡取りの孫娘で、明るく恋愛に積極的な性格の少女。
- 父親が五ェ門の旧知であったことから彼と知り合う。五ェ門との結婚が決まり婿養子として迎えようとするが、墨縄家の財宝である壺を狙ってきた風魔一族にさらわれてしまう。ルパンが盗み出した壺と入れ替わる形で救出され、その後は五ェ門と行動を共にする。
- なお、救出された後に着替えたジャケットはルパンの赤ジャケットである。
墨縄老人 ()- 声 - 宮内幸平
- からくり細工で有名な墨縄家の当主で、紫の祖父。本名は
墨縄 馬場 ()。 - 遙か昔より伝えられている墨縄家の財宝の隠し場所を示した壺を家宝とし、それを守るためだけに生きていて、孫娘の命よりも壺を優先しようとする。壺がルパン達に持ち出された際には、すぐさま財宝が隠されている洞窟へと単身で赴き、洞窟の崩落を促すからくりを止めるための社の鍵穴を猟銃で破壊。その後は身を潜め現れた風魔一族と対峙したが、一瞬の隙をボスに突かれ、洞窟内の案内の要求を拒んだため[注 8]に風見と風魔の兵隊によって谷底へと投げ落とされた。しかし、怪我を負ったものの奇跡的に一命は取り留め、遅れてやってきた銭形率いる警官隊の一人によって発見・保護された。
- 銭形から作動した仕掛けで崩壊が決定打になった洞窟内に紫が入っている事を知ると[注 9]、怪我の身体を押して銭形警部の案内役を申し出ており、実際には紫に愛情を持っていた事が明かされた。
- 設定では、その後ルパンや五ェ門を追って再び世界中を飛び回る銭形警部の家族の後見を、現在も引き受けているという(銭形の家族に関する設定は、銭形幸一の解説を参照)。
- 風魔一族のボス
- 声 - 広瀬正志
- その名の通り風魔一族の首領で、大仏をスキンヘッドにしたような顔をした色黒な大男。本名は
十四世 風魔 小太郎 ()。表向きは一党を「有限建築会社 風間組」に偽装し、自身はその社長として世間の目を欺いている。普段は表向きの会社社長としての服装で白系のスーツ姿だが、下には忍者着を着込んでいる。 - 風魔の身内以外には割合丁寧な言葉遣いで話すが、態度は
慇懃無礼 ()。性格は残忍で、部下を捨て駒にすることも平然と行う。 - 風魔の兵隊を多く従えているが、自身も硬貨を使った指弾や七節棍を自在に操るなど格闘能力は高いうえに、巨体に違わずパワーがあり忍者の首領らしく跳躍力や俊敏な動作を駆使して、戦闘時は五ェ門と互角以上に渡り合う。
風見刑事 ()- 声 - 千葉繁
- 九州から岐阜県警に赴任してきた刑事。
- 死亡した(ということになっている)ルパンを供養するために出家した銭形にルパンを発見したという報告をして復職させるが、正体は風魔一族の一員で、墨縄家の財宝を狙っている。正体が発覚した後、銭形は「ニセ刑事」と呼ぶが、表向き本職の警察官なのか身分詐称なのかは不明(警察として活動中は銭形を「警部」と階級で呼んでいるが、彼も階級は同じ警部とされている)。彼自身も常人離れした身体能力をもつが、ボスの側近のように振る舞うなど他の兵隊たちと異なり、風魔の大幹部である。
- 眼鏡をかけているが、表向き刑事としての変装用であり、アジトでは外している。
- ルパンや次元から「悪党の匂いがする」と言われるほどに人相が悪いが、銭形の妻には礼儀正しく接していた。墨縄老人を躊躇いなく谷底へ投げ落として冷笑するなど性格は極悪非道で、罠にかかった部下たちを見ても顔色一つ変えず敵の抹殺にも容赦しない。その一方で銭形の子供たちの兄弟ゲンカのとばっちりをうけたり、ルパンを追跡する銭形の命令でカーチェイスを無理やりやらされた挙句に一緒に川に落っこちるなど、コミカルな表情も見せた。
- ガクシャ
- 声 - 中原茂
- その名の通り学者のようであるが、正確な素性は不明。
- 風魔一族の一員として壺やからくり細工の解析を担当。昼夜屋内外を問わず、常にサングラスをかけている。
- 一応風見同様に幹部待遇らしく、風魔の兵隊に対する指揮権も持ち、他のメンバー同様にくないを武器として携えているが、非戦闘員のために戦闘能力は皆無に近い。
- 洞窟内の罠でやられる部下を見ても表情を変えないボスや風見と異なり、躊躇するなど冷酷さを貫けない面も見せた。
- 風魔一族の隊長
- 声 - 島香裕
- その名の通り風魔一族の手下の隊長。
- 他の風魔兵と同じ仮面・武装をしているため、部下と見分けがつかない。
- 機関車の廃車置場にさらった紫を監禁。その際ルパンのペースにやや振り回されかけるが、高圧的な態度でルパン一味に紫と壺の具体的な交換方法を指図する。その直後に風見の指示で部下を含め全員警官に変装して、応援の愛知県警と名乗る。
- 風魔兵
- 声 - 目黒裕一、橋本晃一、桜井敏治、坂東耕一郎
- 風魔一族の手下たち。
- 殆どが常時同じ仮面・武装をしているため、体型以外は見分けがつかない。
- 警官
- 声 - 小出和明、山寺宏一、西村智博
- 銭形が引率している岐阜県警の警官たち。
- 何台ものパトカーに分乗し、銭形と共に高度な運転技術でルパンたちとカーチェイスを繰り広げた。
- 奥さん
- 声 - 江森浩子
- 飛騨の商店街で娘と買い物をしていたが、いきなり商店街へ突っ込んできたルパンたちと銭形たちのカーチェイスを見てびっくりする。
- 男の子
- 声 - 小粥よう子
- 女の子
- 声 - 神代智恵
- 女
- 声 - 矢崎えりい
登場車両
- (フィアット・500)
- イタリア製の小型乗用車。『カリオストロの城』に登場したスーパーチャージャー付きエンジンではなく、水陸両用仕様(水上では車体が半分ほど水没するのでマフラーを延長する)。ナンバーは「岐5 へ2150」。本作ではルパンが同車を運転するシーンはなく、全編を通して次元が運転している。
- (日産・ブルーバード(410型))
- 『カリオストロの城』で登場したパトカーと同型の車両。埼玉県警ではなく舞台の設定上岐阜県警となっている。
- シトロエン・2CV
- 銭形とルパンが再会した直後のカーチェイスで登場した暴走車両(銭形が危うく轢かれそうになる)。『カリオストロの城』の冒頭でクラリスが使用していたものと同型である(ナンバーも「F-73」になっている)。
このほか、鉄道車両では茶色に塗られたDF50(ナンバーはDF50 63)や能勢電鉄610形らしき車両が登場している(両者とも実在する車両だが、岐阜県内の鉄道路線における運行実績は無い)。
銃は、「落盤の危険がある」ということで殆ど使用されていないが、風魔はウージーを所持している。
スタッフ
脚注
注釈
- ^ 併映作品は「カリオストロの城」
- ^ 監修の大塚康生は「東京で一部でしか上映してない」とも発言している[2]。
- ^ 公開前の雑誌や主題歌レコードのジャケットではこのタイトルが使われていた[1]。
- ^ 「峰不二子という女」「次元大介の墓標」「血煙の石川五ェ門」など
- ^ 本作以外で監督を配置していないルパン作品は、1991年に製作されたテレビスペシャル『ナポレオンの辞書を奪え』がある。
- ^ ただし、内藤は若い頃から親交があって『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』で峰不二子を演じた二階堂有希子が『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』以降不二子の声でなくなっていたのを残念がっていたという[14]。
- ^ 山田の没後は、ルパン役を山田のものまねで知られていた栗田貫一が担当。長期シリーズとなったことで、5人のメインキャストは2021年までに全員交代が行われた。
- ^ 拒んだ際、「殺せ! 誰が案内など!」と言っている。
- ^ この場面で事実を知った銭形は、「これは立派な殺人だ! あんたは自分のお孫さんを殺そうとしているんだ!」と墨縄老人の行為を強く非難した。
出典
- ^ a b 「『ルパン三世・風魔一族の陰謀』劇場公開決定!!五右ェ門、一大奮起」、『アニメージュ』1987年12月号、徳間書店、p.86.
- ^ a b 「ルパン三世 原作者 モンキー・パンチ × 作画監督 大塚康生」『TEAM! チーム男子を語ろう朝まで!』チームケイティーズ編、太田出版、2008年、p.36
- ^ “Lupin World History”. ルパン三世 NETWORK. 2019年7月22日閲覧。
- ^ a b 小黒祐一郎「アニメ様365日 第420回『ルパン三世 風魔一族の陰謀』」 WEBアニメスタイル 2010年8月2日
- ^ 大塚康生『作画汗まみれ 増補改訂版』徳間書店、2001年、pp.196-198
- ^ 小黒祐一郎「アニメ様365日 第421回『風魔一族の陰謀』のキャラデザインと作画」 WEBアニメスタイル 2010年8月3日
- ^ 大塚康生、(森遊机)『大塚康生インタビュー アニメーション縦横無尽』実業之日本社、2006年、p.216
- ^ 不二子フェチ倶楽部編著『ルパンも知らなかった!峰不二子の謎』祥伝社、1999年、p.238。モンキー・パンチインタビューより
- ^ a b 小黒祐一郎「アニメ様365日 第422回『ルパン三世 風魔一族の陰謀』のキャスト変更」 WEBアニメスタイル 2010年8月4日
- ^ a b 不二子フェチ倶楽部編著『ルパンも知らなかった!峰不二子の謎』祥伝社、1999年、pp.239-240。
- ^ 取材・文 岩崎真美子「(新)平成ソフトビジネスの仕掛け人たち 30年のルパン三世」『DIME』1996年5月23日号、pp.57-60。
- ^ 『チャンネル北野』「吐いてけ!辛口屋台」モンキー・パンチ・納谷悟朗ゲスト出演回より
- ^ 井上真樹夫 [@InoueMaquio] (2019年7月15日). "本人の投稿" (ツイート). Twitterより2021年10月16日閲覧。
- ^ 内藤誠『監督ばか』彩流社、2014年、p.36
- ^ 内藤誠「ルパンと私 ご存知ルパン三世の声のことなど」『THEルパン三世FILES ルパン三世全記録 増補改訂版』キネマ旬報社、1998年、p.74
- ^ “大塚康生氏 特別インタビュー”. lupinfes2003.fc2web.com. 2021年3月20日閲覧。
- ^ a b “あの古川登志夫にも“黒歴史”の役があった! 1月25日「くにまるジャパン極」”. 番組レポ (文化放送). (2022年1月25日)2023年2月5日閲覧。
- ^ a b “「ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!」 2014年7月19日(土)放送内容”. 価格.com. }2021-10-16閲覧。
- ^ 公開当時のパンフレットより
- ^ “ルパン三世 風魔一族の陰謀 の声優陣が入れ替わった大人の事情とは?”. アニメコラムサイト あにぶ. 2019年12月26日閲覧。
- ^ “古川登志夫、一度だけ演じた『ルパン三世』への思い「関わらせていただいたことが誇り」”. ABEMA TIMES. 2020年9月11日閲覧。
- ^ “古川登志夫「今は誇りに」ファンから大バッシング受けたアニメ作品への思い明かす”. ふたまん+. 2020年9月11日閲覧。
- ^ 古川登志夫のツイート(2020年4月29日) - Twitter
外部リンク
- ルパン三世 風魔一族の陰謀 - allcinema
- ルパン三世 風魔一族の陰謀 - KINENOTE
- ルパン三世 風魔一族の陰謀 - MOVIE WALKER PRESS
- ルパン三世 風魔一族の陰謀 - 映画.com
ルパン三世の劇場映画 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
通番 | 題名 | 公開日 | 監督 | 脚本 | 主題歌 | 歌手 | 興行収入 |
実写版第1作 | 念力珍作戦 | 1974年8月3日 | 坪島孝 | 長野洋 | 恋のチャンス | ポピーズ | |
ブローアップ上映 | ベネチア超特急 | 1978年3月18日 | 御厨恭輔 | 今野鑲 | ルパン三世のテーマ ルパン三世 愛のテーマ | - | |
アニメ版第1作 | ルパンVS複製人間 | 1978年12月16日 | 吉川惣司 | 大和屋竺 吉川惣司 | ルパン音頭 | 三波春夫 | 9.15億円 |
アニメ版第2作 | カリオストロの城 | 1979年12月15日 | 宮崎駿 | 宮崎駿 山崎晴哉 | 炎のたからもの | ボビー | 6.1億円 |
アニメ版第3作 | バビロンの黄金伝説 | 1985年7月13日 | 鈴木清順 吉田しげつぐ | 大和屋竺 浦沢義雄 | MANHATTAN JOKE | 河合奈保子 | |
アニメ版第4作 | 風魔一族の陰謀 | 1987年12月18日 | (不在) | 内藤誠 | セラヴィと言わないで | 麻倉未稀 | |
アニメ版第5作 | くたばれ!ノストラダムス | 1995年4月22日 | 白土武 | 柏原寛司 伊藤俊也 | 愛のつづき | 坂上伊織 | |
アニメ版第6作 | DEAD OR ALIVE | 1996年4月20日 | モンキー・パンチ | 柏原寛司 | Damegeの甘い罠 | media youth | |
アニメ版特別作品 | ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE | 2013年12月7日 | 亀垣一 | 前川淳 | (主題歌なし) | 42.6億円 | |
アニメ版第7作 | LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標 | 2014年6月21日 | 小池健 | 高橋悠也 | Revolver Fires | Gary Stockdale | |
実写版第2作 | ルパン三世 | 2014年8月30日 | 北村龍平 | 水島力也 | (主題歌なし) | 24.5億円 | |
アニメ版第8作 | LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門 | 2017年2月4日 | 小池健 | 高橋悠也 | SATORI | Rob Laufer | 7200万円 |
アニメ版第9作 | LUPIN THE IIIRD 峰不二子の嘘 | 2019年5月31日 | Innocent deceiver | TAKUMI iwasky | |||
アニメ版第10作 | THE FIRST | 2019年12月6日 | 山崎貴 | GIFT | 稲泉りん | 11.6億円 |