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『バッタ君町に行く』(バッタくんまちにいく、原題:Mr. Bug Goes to Town)は1941年にアメリカ合衆国で公開された長編アニメーション映画である。制作はフライシャー・スタジオ。日本では戦後の1951年に初公開された。
バッタ君町に行く | |
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Mr. Bug Goes to Town | |
監督 | デイヴ・フライシャー |
脚本 | デイヴ・フライシャー ダン・ゴードン テッド・ピアース イサドア・スパーバー ボブ・ウィッカーシャム カール・ミーヤー ウィリアム・ターナー カル・ハワード グラハム・プレイス |
製作 | マックス・フライシャー |
出演者 | ケニー・ガードナー |
音楽 | リー・ハーライン |
撮影 | チャールズ・シェットラー |
配給 | パラマウント映画 セントラル映画社 |
公開 | 1941年12月5日 1951年1月24日 |
上映時間 | 78分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $1,000,000 |
前作 | ガリバー旅行記 |
『バッタ君町へ行く』と表記されることもある。
概要
前作『ガリバー旅行記』の大ヒットを受けてフライシャー・スタジオが新たに制作した長編アニメーション映画である[1]。
フライシャーは元々、ギリシャ神話の『パンドラ』を映画化する予定で1940年1月からその制作を始めたが、諸事情で制作を一時中断してしまう。その後、1940年4月に新たに全編オリジナルの長編アニメーションの制作を再開すると発表。ベースとしたのはモーリス・メーテルリンクの『蜜蜂の生活』であった[1]。
1年7ヶ月の歳月と100万ドル(当時)の費用を賭け、雇用したスタッフ700人以上、絵の数は60万枚、背景画650枚という大作が完成した。
1941年12月5日に批評家向けの先行上映が行われた。だが、直後に真珠湾攻撃が起き太平洋戦争が開戦した影響もあり1942年2月に公開されるも、興行収入は思ったより伸びなかった。さらに同時期に制作されていた『スーパーマン』シリーズの予算の問題でパラマウント映画と不仲になり、パラマウントはフライシャー兄弟を始め、多くのスタッフを経費削減の目的で解雇、1942年5月24日にフライシャー・スタジオは倒産してしまう[2][3]。
だが、後にアニメーションとしての質の高さなどが再評価され、日本では公開後に宮崎駿、高畑勲、小田部羊一、庵野秀明、細田守、神山健治などのアニメ演出家やアニメーターに多くの影響を及ぼすまでになった[4]。
あらすじ
ブロードウェイの外れのある淋しい邸宅の一隅の小さな叢に住まう虫たちの話である。
可愛い蜜蜂のハニー・ビーは、バッタの青年で主人公のホピティと、親も許す恋仲だったが、ギャングの親分であるカブトムシのビーグリー・ビートルが横恋慕したため、この世界の平和は乱されてしまった。ビーグリー・ビートルは子分の蚊のスマックと蝿のスワットを使ってはホピティの邪魔をし、ハニーの善良な父親であるミスター・バンブルをいじめた。その上、ビーグリーの一味は邸の持ち主であるディケンズ夫妻の大切な小切手を隠した為、虫の巣の邸もろとも売りに出され、一同は新しい住居を見つける相談をしなければならないことになり、ハニーは泣く泣くボスのビーグリーの求婚を承諾する。
キャスト
役名 | 原語版声優 | 日本語吹き替え | ||||
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NHK版 | フジテレビ版1 | フジテレビ版2 | 劇場公開版 | PDDVD版 | ||
ホピティ(バッタ君) | (スタン・フリード) | 木下秀雄 | 磯村千花子 | 神谷明 | 浅科准平 | |
ハニー | (ポーリン・ロス) | (吉本ミキ) | 向井真理子 | 杉田かおる | 麻上洋子 | 筏井かなえ |
ミスター・バンブル | (ジャック・マーサー) | 八木光生 | 滝口順平 | 杉山洋介 | ||
ミセス・レディバグ | (マージー・ハインツ) | (佐竹美緒) | ||||
バズ | (メイ・ケステル) | |||||
ビートル | (テッド・ピアース) | 今西正男 | ハナ肇 | 雨森雅司 | 佐々健太 | |
スワット | (ジャック・マーサー) | |||||
スマック | (カール・ミーヤー) | |||||
クリーパー | ピント・コルヴィッグ | |||||
ディック | (ケニー・ガードナー) | |||||
メアリー | (グウェン・ウィリアムス) | |||||
ナレーション | (グイン・ウィリアムズ) | 坂本和子 |
- NHK版:初回放送1960年7月17日[5]
- フジテレビ版1:初回放送1961年8月21日『テレビ名画座』
- フジテレビ版2:初回放送1979年5月5日『日生ファミリースペシャル』
- 劇場公開版:上映会などに使用[6]。
- PDDVD版
- その他声の出演:(清水沙枝子)、松崎優香
スタッフ
- 製作: マックス・フライシャー
- 原作: デイヴ・フライシャー、ダン・ゴードン、テッド・ピアース、イサドア・スパーバー
- 監督: デイヴ・フライシャー
- 脚本: ダン・ゴードン、テッド・ピアース、イサドア・スパーバー、カール・ミーヤー、グラハム・プレイス、ボブ・ウィッカーシャム、ウィリアム・ターナー、カル・ハワード
- 作画監督: ウィラード・ボウスキー、シェーマス・カルヘイン、H・C・エリソン、トーマス・ジョンソン、グラハム・プレイス、スタン・カッキンバッシュ、デヴィッド・テンドラー、マイロン・ウォードマン
- 背景: エディー・ボヴス、ヘミア・カルピーニ、ロバート・カナヴェール、ロバート・リトル、アントン・ローブ、シェーン・ミラー、エリック・シェンク
- 音楽スーパーバイザー: ルー・フライシャー
- 音楽: リー・ハーライン、ホーギー・カーマイケル、サミー・ティンバーグ
- 作詞: フランク・レッサー
- オーケストレーション: チャールズ・ブラッドショウ、ジョージ・パリシュ、ウォルター・シャーフ、レオ・シューケン
- ピアノ: (ヴィクター・キャンネラ)
- 原画: (オルストース・カルピーニ)、(ジョセフ・ディガロ)、(ジェームス・デイヴィス)、ネルソン・デモレスト、アンソニー・ディ・パオラ、フランク・エンドレス、アルフレッド・オーガスター、オットー・フューア、ジョージ・ゲルマネッチ、アーノルド・ギルスピー、トーマス・ゴールデン、リューベン・グロスマン、ウィリアム・ヘニング、ウィンフィールド・ホスキンス、エイヴナー・ニーテル、カール・ミーヤー、トーマス・ムーア、ジョセフ・オライオーロ、ロド・ロッスナー、ハル・シーガー、ゴードン・シーヘン、アーヴィング・スペクター、サム・スティムソン、ニコラス・タフリー、ジョージ・ウェイス、ハロルド・ウォーカー、ジョン・ウォルウォース、ボブ・ウィッカーシャム、ディック・ウィリアムス、ルイス・ズーカー、ベン・クロプトン、リリアン・フリードマン、バーナード・ガーバット、フランク・ケリング、シーモア・ニーテル、マイケル・ラー、ビル・リトルジョン、エド・ラブ、スティーヴ・マファティー、トニー・パビアン、ドン・ウィリアムス
- 第二原画: ジョン・フリーマン、ビル・ホッパー、ジャック・オザーク、ベン・ソロモン、マーティン・タラス、リチャード・トンプソン、ジェームス・タイヤー
- 撮影: チャールズ・シェットラー
- 音響効果: モーリス・マニー
- 彩色プロセス: テクニカラー
- 録音プロセス: ウェスタン・エレクトリック
- 撮影プロセス: ステレオプティカル・プロセス(一部のみ)
- 制作: フライシャー・スタジオ
- 配給: パラマウント映画
日本語版
フジテレビ版
出典
- ^ a b “PART 1: The Story About the Story”. Mr. bug goes to town. Fleischer Studios Inc.. 2021年7月10日閲覧。
- ^ “Part 3: The rest of the story”. Mr. bug goes to town. Fleischer Studios Inc.. 2021年7月10日閲覧。
- ^ “幻の米傑作アニメ「バッタ君町に行く」、渋谷で公開へ-ジブリ美術館配給”. シブヤ経済新聞. (2009年12月14日)2021年7月10日閲覧。
- ^ “コメント”. ジブリ美術館内公式サイト. 2021年7月10日閲覧。
- ^ “番組表ヒストリー”. NHK. 2019年10月10日閲覧。
- ^ “2017年6月10日(土)バッタ君町に行く上映会”. 描いたもの. 2019年10月10日閲覧。
外部リンク
- 公式ウェブサイト(英語)
- ジブリ美術館内公式サイト
- バッタ君町に行く - allcinema
- バッタ君町に行く - KINENOTE
- Mr.Bug Goes to Town - オールムービー(英語)
- Mr. Bug Goes to Town - IMDb(英語)