サフィルヴァ北海道(サフィルヴァほっかいどう、Safilva Hokkaido)は、北海道札幌市を本拠地とする、男子バレーボールのクラブチームである。2022-23シーズンはV.LEAGUE DIVISION2(V2リーグ)に所属。
概要
北海道札幌市の総合型地域スポーツクラブ(Safilva)管轄[1][2]。2020年より、チーム運営のために設立された株式会社サフィルヴァと経営業務提携を組み株式会社運営となる[3]。
"Safilva"とは、ポルトガル語のdesafio(挑戦)、benefisio(恩恵)、lirio do vale(スズラン)から来ている造語であり、クラブに関わる人々の恩恵を受けて初めて挑戦が出来るという意味を込めている[2]。スズランは札幌市の花である。
チームマスコットは「サフィー」で戦士の格好をしたうさぎがモチーフ[4]。
歴史
2016年、総合型地域スポーツクラブ(Safilva)のバレーボール部門として設立される。
2018-19シーズンに開幕するV.LEAGUE参入を目指したが、参入に必要となるS3ライセンス取得に至らず初年度V.LEAGUEには出場できず[5]。しかし、翌シーズンの2019-20シーズンのS3ライセンス取得は成功し、Vリーグ参入が決定。同シーズンからV.LEAGUE Division3に参入することとなった[6]。
2019-20シーズン、V3リーグが開幕する前に、翌シーズンの2020-21シーズンのS2ライセンスを取得[7]。Vリーグ理事会より承認を得れば、シーズン終了後にV2昇格となる。V3リーグは、7勝8敗で4チーム中3位で終えた[8]。
2020年6月、Vリーグ理事会より承認を得てV2昇格となった[9]。V2初戦度となる2020-21シーズンより、堺ブレイザーズで6シーズンコーチを務めた(上杉徹)が監督に就任した[10]。また、チーム運営のために新規設立された「株式会社サフィルヴァ」と経営業務提携を結び、株式会社運営を行っていくこととなった[3]。株式会社サフィルヴァの代表取締役には、CEOとして、東京大学経済学部に在学中の(三木智弘)を任命した[3]。
2020-21シーズン、V2リーグが開幕する前の2020年9月9日にGM(ゼネラルマネージャー)の油井宏俊が心不全で急逝しチームに衝撃が走った[11]。
2021年1月14日、チーム内で選手1名の新型コロナウイルス感染が判明し、16日、17日の試合を欠場[12][13]。翌週(23日、24日)のホームゲーム(札幌大会)もチーム関係者・大会関係者の安全の確保が困難であるため中止とした[14][15]。1月に発令された新型コロナウイルス感染症の流行における12都府県の緊急事態宣言の期間が3月7日までに延長(1ヶ月間延長)されたことを受け、チームは、人命の尊重と新型コロナウイルスの一刻も早い収束を優先するとし、緊急事態宣言が発令されている都道府県への遠征辞退と、ホームゲームをリモートマッチ(無観客試合)で開催の方針を打ち立てた[16]。それに伴い、2月13日、14日の試合(埼玉遠征)を欠場[17][18]。チームはV2リーグ1シーズン目を4勝14敗(うち2敗は出場辞退で規定による不戦敗)とし、11チーム中9位で終えた[19]。
2021年2月16日、V1昇格を目指しさらなる飛躍を遂げるために、ファンやパートナー企業への顧客対応と運営の強化を目指し3月に強化体制に移行すると発表した[20]。同年7月、2021-22シーズン新体制が発表され、不在であったGMには、経営者としても活動が豊富である小高政利が就任し、GM補佐には東京ヴェルディでプレー経験がある早瀬省吾が就任[21][22][23]。S&Cコーチ(ストレングス&コンディショニングコーチ)も新たに採用し、チーム強化体制を整えた[24][25]。株式会社サフィルヴァCEOの三木智弘は、株式会社化がVリーグ機構に認められ、さらにプロ化、興行としてしっかりやっていく方針を固めたと発表した[26]。監督の上杉徹は、目標が優勝だとチーム全員で確認し合ったことを明言した[26]。
成績
主な成績
- V.LEAGUE DIVISION2
- 優勝 なし
- V.LEAGUE DIVISION3
- 優勝 なし
年度別成績
V.LEAGUE
選手・スタッフ(2022-23)
選手
背番号 | 名前 | シャツネーム | 生年月日(年齢) | 身長 | 国籍 | Pos | 在籍年 | 前所属 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 青島賢司 | AOKEN | 1988年7月28日(34歳) | 178 | 日本 | OH | 2019年- | 福島大学 | 選手兼コーチ |
2 | 谷越陽介 | TANIKOSHI | 1998年9月5日(24歳) | 186 | 日本 | S | 2021年- | 日本大学 | |
3 | 奥田基嗣 | OKUDA | 1993年6月6日(29歳) | 188 | 日本 | MB | 2019年- | つくば | |
4 | 米村恒輝 | YONEMURA | 2000年2月22日(23歳) | 187 | 日本 | OP | 2022年- | 東海大学湘南キャンパス | 新人[27] |
5 | 吉田康祐 | YOSHIDA | 1980年3月11日(43歳) | 190 | 日本 | MB | 2019年- | 北海道教育大学函館校 | |
6 | 郡浩也 | KORI | 1996年2月6日(27歳) | 195 | 日本 | OH | 2022年- | ジェイテクト | 移籍加入[28] |
8 | 佐藤陸善 | RIKUZEN | 1997年10月21日(25歳) | 180 | 日本 | S | 2020年- | 青森大学 | |
9 | 小森郁己 | IKUMI | 1995年10月3日(27歳) | 186 | 日本 | OH | 2021年- | FC東京 | |
10 | 三浦拓 | MIURA | 1991年10月16日(31歳) | 190 | 日本 | MB | 2019年- | 弘前大学 | |
11 | 阿部誠樹 | ABE | 1998年2月13日(25歳) | 179 | 日本 | OH | 2020年- | 東海大学札幌校舎 | 主将 |
12 | 田代真輝 | TASHIRO | 1998年5月27日(24歳) | 169 | 日本 | S | 2021年- | 大同大学 | |
13 | 小泉響輝 | HIBIKI.K | 1998年7月20日(24歳) | 192 | 日本 | MB | 2021年- | 北翔大学 | |
14 | 吉田隼人 | HAYATO | 1998年6月24日(24歳) | 190 | 日本 | MB | 2021年- | 長崎国際大学 | 2023年2月退団[29] |
15 | 鈴木裕斗 | SUZUKI | 1999年9月30日(23歳) | 181 | 日本 | OP | 2022年- | 東海大学札幌校舎 | 新人[30] |
16 | 中林一真 | NAKABAYASHI | 1998年4月8日(25歳) | 185 | 日本 | OH/OP | 2021年- | 大同大学 | |
17 | 岩崎航佑 | IWASAKI | 1999年7月20日(23歳) | 194 | 日本 | MB | 2022年- | 仙台大学 | 新人[31] |
18 | 伊庭笙弘 | SHOGU | 1999年8月8日(23歳) | 168 | 日本 | L | 2022年- | 東海大学札幌校舎 | 新人[32] |
19 | 早瀬省吾 | HAYASE | 1990年8月27日(32歳) | 167 | 日本 | L | 2022年- | 東京V | 現役復帰[33] |
20 | 陳建禎 | CHEN | 1989年11月20日(33歳) | 190 | チャイニーズ・タイペイ | OH | 2022年- | JT広島 | 移籍加入[34] |
21 | 松永龍人 | MATSUNAGA | 2000年12月2日(22歳) | 186 | 日本 | MB | 日本大学 | 内定選手[35] | |
22 | 奥山永己 | OKUYAMA | 2002年8月1日(20歳) | 178 | 日本 | OH | 北翔大学(在学中) | 内定選手[35] | |
23 | 渡邊寿俊 | WATANABE | 2001年3月5日(22歳) | 180 | 日本 | OH | 東北学院大学 | 内定選手[35] | |
24 | (ジェイレン・ペンローズ) (it) | PENROSE | 1994年12月9日(28歳) | 207 | アメリカ合衆国 | OP | 2022年- | Schönenwerd (de) | 移籍加入[36] |
25 | 藤巻睦 | FUJIMAKI | 2000年4月28日(23歳) | 172 | 日本 | S | 日本体育大学 | 内定選手[35] | |
26 | 渡邉龍也 | TATSUYA | 2000年12月14日(22歳) | 187 | 日本 | MB | 東京学芸大学 | 内定選手[35] | |
27 | 前田幸久 | MAEDA | 2000年9月13日(22歳) | 166 | 日本 | L | 東京学芸大学 | 内定選手[37] | |
出典:チーム新体制リリース[24] チーム公式サイト[38] Vリーグ公式サイト[2] 更新:2023年4月7日 |
スタッフ
脚注
- ^ “チームプロフィール”. Safilva北海道. 2020年7月12日閲覧。
- ^ a b c d “サフィルヴァ北海道”. V.LEAGUE. 2023年4月7日閲覧。
- ^ a b c 『日本史上初!!現役東大生がプロバレーボールチーム運営会社の経営者に「サフィルヴァ北海道」新会社を発表』(プレスリリース)サフィルヴァ北海道、2020年7月9日2020年7月13日閲覧。 。
- ^ “ブイリーの部屋。”. Vリーグ機構. 2020年7月13日閲覧。
- ^ “バレーボール部門男子トップチームにおける、Vリーグライセンス申請の結果に関しまして。”. Safilva北海道 (2018年3月25日). 2020年2月6日閲覧。
- ^ “「Safilva北海道」 並びに 「ルートインホテルズ Brilliant Aries」のV.LEAGUE参加の承認について”. Vリーグ機構 (2018年10月31日). 2018年11月4日閲覧。
- ^ “2020-21シーズン V.LEAGUE ライセンス交付結果について”. Vリーグ機構 (2019年10月24日). 2020年2月4日閲覧。
- ^ “2019-20V.LEAGUE DIVISION3 MEN V・レギュラーラウンド最終結果・個人賞受賞選手決定のお知らせ”. Vリーグ機構 (2020年2月16日). 2021年7月12日閲覧。
- ^ “2020-21V.LEAGUEの編成決定のお知らせ”. Vリーグ機構 (2020年7月1日). 2020年7月1日閲覧。
- ^ 『【サフィルヴァ北海道】2020-21シーズン新体制のお知らせ』(プレスリリース)サフィルヴァ北海道、2020年7月3日2021年7月12日閲覧。 。
- ^ “お知らせ”. Safilva北海道 (2020年9月11日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ “新型コロナウイルス感染者に関するお知らせ”. Safilva北海道 (2021年1月15日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ “2020-21 V.LEAGUE DIVISION2 MEN 中止試合のお知らせ”. Vリーグ機構 (2021年1月15日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ “2021年1月23日・24日 ホームゲーム中止(延期)のお知らせ”. Safilva北海道 (2021年1月18日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ “2020-21 V.LEAGUE DIVISION2 MEN 中止試合のお知らせ”. Vリーグ機構 (2021年1月18日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ “緊急事態宣言延長に伴うクラブの方針について”. Safilva北海道 (2021年2月9日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ “緊急事態宣言延長に伴うクラブの方針について”. Safilva北海道 (2021年2月9日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ “2020-21 V.LEAGUE DIVISION2 MEN 3チームの大会参加見合わせの期間延長についてのお知らせ”. Vリーグ機構 (2021年2月9日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ “2020-21 V.LEAGUE DIVISION2 MEN 試合の取扱いと最終順位のお知らせ”. Vリーグ機構 (2021年3月17日). 2021年3月17日閲覧。
- ^ “(サフィルヴァ北海道)顧客対応、運営体制の強化について”. サフィルヴァ北海道 (2021年2月16日). 2021年2月17日閲覧。
- ^ “サフィルヴァ北海道新体制発表のご報告”. サフィルヴァ北海道 (2021年7月9日). 2021年7月9日閲覧。
- ^ “GMに小高政利が就任致します”. サフィルヴァ北海道 (2021年7月5日). 2021年7月9日閲覧。
- ^ “GM補佐に早瀬省吾が就任致します”. サフィルヴァ北海道 (2021年7月9日). 2021年7月9日閲覧。
- ^ a b c “新体制発表のご報告”. サフィルヴァ北海道 (2022年7月31日). 2022年8月2日閲覧。
- ^ “S&Cコーチに橋本文音が就任致します”. サフィルヴァ北海道 (2021年7月9日). 2021年7月9日閲覧。
- ^ a b “【バレーボール】サフィルヴァ北海道 新体制で臨む新シーズン “V2優勝へ””. 北海道ニュースUHB (北海道文化放送). (2021年7月3日) 2021年7月12日閲覧。
- ^ “内定選手のお知らせ(米村 恒輝 選手)”. サフィルヴァ北海道 (2021年12月28日). 2022年2月10日閲覧。
- ^ “移籍加入選手のお知らせ(郡 浩也 選手)”. サフィルヴァ北海道 (2022年7月1日). 2022年8月2日閲覧。
- ^ “退団選手のお知らせ”. サフィルヴァ北海道 (2023年2月22日). 2023年4月7日閲覧。
- ^ “内定選手のお知らせ(鈴木 裕斗 選手)”. サフィルヴァ北海道 (2021年12月28日). 2022年2月10日閲覧。
- ^ “内定選手のお知らせ(岩崎 航佑 選手)”. サフィルヴァ北海道 (2021年12月28日). 2022年2月10日閲覧。
- ^ “内定選手のお知らせ (伊庭 笙弘 選手)”. サフィルヴァ北海道 (2021年12月28日). 2022年2月10日閲覧。
- ^ “重大発表”. サフィルヴァ北海道 (2022年7月31日). 2022年8月2日閲覧。
- ^ “新入団外国人選手のお知らせ(陳建禎 選手)”. サフィルヴァ北海道 (2022年10月3日). 2022年10月3日閲覧。
- ^ a b c d e “内定選手のお知らせ”. サフィルヴァ北海道 (2022年12月6日). 2022年12月6日閲覧。
- ^ “新入団外国人選手のお知らせ(Jalen Penrose 選手)”. サフィルヴァ北海道 (2022年8月20日). 2022年8月22日閲覧。
- ^ “内定選手のお知らせ②”. サフィルヴァ北海道 (2022年12月27日). 2022年12月27日閲覧。
- ^ a b “選手・スタッフ一覧”. サフィルヴァ北海道. 2022年10月17日閲覧。
- ^ “【2022‐23シーズン契約】吉田 康祐 部長兼選手”. Safilva北海道 (2022年7月12日). 2022年7月12日閲覧。
- ^ a b “”. V.LEAGUE (2022年10月12日). 2022年10月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月12日閲覧。
- ^ “アスレティックトレーナー就任のお知らせ(泉 俊輔)”. サフィルヴァ北海道 (2022年5月12日). 2022年5月12日閲覧。
関連項目
- 日本バレーボールリーグ機構
- ヴォレアス北海道
- White Explosion - アンバサダー。メンバーの三浦拓也はホームゲームMCも兼任。
外部リンク
- 公式ウェブサイト