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クロックタワー

クロックタワーシリーズ > クロックタワー

クロックタワー』(CLOCK TOWER)は、1995年9月14日ヒューマンから発売されたスーパーファミコンアクションアドベンチャーゲーム

クロックタワー
ジャンル アクションアドベンチャー
ポイント・アンド・クリックアドベンチャー
サバイバルホラー
対応機種 スーパーファミコン (SFC)
開発元 ヒューマン
発売元 ヒューマン
プロデューサー 市崎裕康
ディレクター 河野一二三
プログラマー 薗田直樹
AKABO
藤井伸宏
音楽 新倉浩司
美術 飯島章嘉
貴山由妃
シリーズ シネマティックライブシリーズ
クロックタワーシリーズ
人数 1人
メディア 24メガビットロムカセット[1]
発売日 199509141995年9月14日
対象年齢 CEROB(12才以上対象)
ESRBM(17歳以上)
コンテンツ
アイコン
暴力、恐怖、犯罪
Animated Blood, Gore,
Animated Violence

デバイス マウス (PS)
その他 型式:SHVC-AJEJ-JPN
(テンプレートを表示)

同社の『シネマティックライブシリーズ』第3作であり、『クロックタワーシリーズ』第1作目。主人公のジェニファーを操作し、殺人鬼の徘徊する館から脱出する事を目的としている。画面上のポイントをクリックする事で主人公に指示を与えるゲームシステムが特徴となっている。

1997年Windows 95およびPlayStationに移植され、1999年にはワンダースワンに移植された。スーパーファミコン版はバーチャルコンソール対応ソフトとして2010年Wii2013年Wii Uにて配信され、PlayStation版は2011年ゲームアーカイブス対応ソフトとして配信された。

概要

セプテントリオン』(1993年)、『ザ・ファイヤーメン』(1994年)に続くシネマティックライブシリーズの完結編。

正体不明の殺人鬼の住むに招かれた主人公が、殺人鬼や超常現象からひたすら逃げながら館からの脱出を図るアドベンチャーゲーム。三人称視点のフィールド内のキャラクターに間接的な指示を与えるというゲームシステムを取り入れている[注釈 1]。このシステムと「非力でか弱いヒロイン」という設定を活かし、ホラー映画さながらの「逃げ惑うキャラクターを鑑賞者の視点で見守るもどかしさ」を演出するとともに、ゲーム上の恐怖演出として成立させた点に大きな特徴と独自性がある[2]。イタリアの映画監督ダリオ・アルジェントのホラー映画のオマージュ作品であり[3]、特に『フェノミナ』の影響が強く主人公の名前や容姿は同作に因んでいる[4]

開発は同社が行い、企画・ゲームデザイン及びディレクションは『ヒューマングランプリ2』を手掛けた河野一二三、音楽は『スーパーフォーメーションサッカー‘95 della セリエA』を手掛けた新倉浩司が担当している。

スーパーファミコン版はゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」にてシルバー殿堂を獲得した。

本作は日本でしか発売されておらず、海外でファンによる非公式の翻訳が行われている[5]

ゲーム内容

クリックポイント
調査可能な対象物を「クリックポイント」と呼び、これらにカーソルを合わせると、カーソルの形が変化する。その状態で決定ボタンを押す(クリックする)ことにより、その箇所を調査し、ドアや階段であればそこを経由して別のエリアへ移動する。何も無い場所をクリックしても、ジェニファーをその方向に歩かせることができる。
このゲームでは行きたい方向にカーソルを指し示すとジェニファーは自動的に移動する。「ジェニファーに指示を出す」というスタイルとなり、ジェニファー自身を直接動かすことは基本的にできない。
カーソル操作以外では、左右の方向に走らせることが可能だが、体力が減少する。
通常状態
シザーマンが出現していない、BGMが無音の状態(BGMが鳴る特定の部屋は除く)。この状態の時に、特定の地点を調べて敵出現のフラグを立てることによりシザーマンが出現し、逃走状態に移行する。
逃走状態
主人公がシザーマンに追跡されている状態。クリックポイントが通常状態と異なり、敵を撃退もしくは回避するためのポイントにしかクリックポイントが発生しなくなる。シザーマンを撃退、もしくは回避しない限り解除されない。また、逃走状態中でもシザーマンが絶対に入ってこないマップが存在するが、そこに入っただけでは回避したことにはならない。逃走状態では一部の動作を除いて常に走って移動する。
本作では『2』以降と異なり、時間経過によるランダム出現はなく、特定の地点を調べた時と特定のイベントでしか出現しない。
パニック回避
シザーマンに近接した場合、又は他の敵やトラップに襲われて主人公の生命が危険に晒されている時、×ボタン(PS版。初期配置)を連打すると一時的に回避できる。ただしシザーマンの場合は完全に回避するには隠れるか、撃退するしかない。このシステムは「Renda Sezuniha Irarenai(連打せずにはいられない)」の頭文字を取って、「RSIシステム」と命名されている。
本作におけるRSIシステムは比較的『2』に近く、後先考えずパニック回避をしていてはすぐにやられてしまう。[注釈 2]
無論、いずれの場合でも体力が最低の状態でシザーマンに接近されれば無条件でゲームオーバーとなる。このイベントは廊下などの開けた場所でシザーマンに近接した場合に発生するものであり、個室などの狭い空間、或いはマップの端付近で近接した場合はRSIシステムが発生すらせず、一方的に殺されてしまう。
シザーマン以外の即死トラップ等で発生する場合では連打に失敗すると同時に死亡するものが多い。ただし、続編と異なり体力の状態は回避の成否には影響せず、体力が最低でも連打さえ成功すれば回避できる。
疲労と体力回復
本作の独自要素として「疲労」の概念が取り入れられており、体力を回復させるためにジェニファーを立ち止まらせ、床や地面に座らせることにより回復させなければならない(『2』と異なり、通常状態中の時間経過での回復はない)。体力の状態は画面左下に表示されている、ジェニファーの顔の背景色(青>黄>橙>赤の4段階)で見分ける事となる。[6]
画面両端以外の場所で、Xボタン(PS版では△ボタン。これらは初期配置による)を押すか立ち止まると、ジェニファーが座り体力を回復する。本作では敵からの攻撃やショックイベントの他に走るだけでも体力を消耗してしまうため、こまめな回復が必要になる。逃走状態中でもシザーマンが入ってこないエリアであれば回復は可能。体力の減少と共にジェニファーのフェイスウィンドウの色が変わっていき、それに合わせてジェニファーの表情も変化していく[注釈 3]。体力が最低の状態でも走る事は可能。
ゲームオーバー(DEAD END)
敵の攻撃やトラップによってジェニファーが死亡してしまうとゲームオーバー(デッドエンド)となり、タイトル画面に戻る。メインメニューからコンティニューを選択すれば、ゲームオーバー直前からやり直せる。ただし、次回作以降のように体力が一段階回復するといった措置はない。
バッドエンディングに到達した後は通常の死亡時同様にデッドエンド画面が表示されるが、コンティニューは不可能。
オートセーブ
本作では次回作以降のように任意でセーブすることはできず、部屋に出入りを繰り返す度にオートセーブが入り進行状況が自動的に保存されるようになっている。
データ枠も1つしかないため、別のデータから仕切り直すことはできない。
ランダム要素
一部のアイテムや、特定の状況下での人物の配置、一部の部屋と部屋の繋がりが、プレイする度にランダムで変化する。
マルチエンディング
本作はフラグ立ての流れによってエンディングが分岐し、全9種類のエンディングが用意されている。

ストーリー

北欧の山間にひっそりとたたずむ屋敷があった。屋敷には高くそびえる時計塔があり、土地の人々はそのの音を合図に放牧を行ったものである。いつしか土地の人々はこう呼び習わしていた。CLOCK TOWER ―時計塔屋敷―と。しかし、ある日時計塔の鐘の音は途絶えてしまう。まるで時を無くしてしまったかのように。

1995年。とある孤児院にひときわ目立つ美少女がいた。名は、ジェニファー。父は失踪、その後に母親とも死に別れ、孤児院に引き取られたのである。そしてある日、彼女と友人達3人の養育先が見つかったという知らせが入った。彼女は引率してくれる教師メアリーと3人の友人達と共にその養育先へ向かう。そこがCLOCK TOWERと呼ばれる屋敷とも知らずに[7]

登場人物

主要人物

ジェニファー・シンプソン (Jennifer Simpson)[注釈 4]
本作の主人公。14歳。可憐な容姿の美少女。幼い頃に母を亡くし[注釈 5][注釈 6]、父は行方不明になってしまったため、グラニッド孤児院で育った。
その後、共に養女となる友人たちと共にバロウズ邸へ向かうが、数々の怪異と恐ろしい殺人鬼に狙われることになる。
非力で体力も乏しいが、いざという時には思いがけない反撃に出る大胆さも持ち併せている。
キャラクターの名前は映画『フェノミナ』(1985年)の主演女優、ジェニファー・コネリーに因んで名づけられた[4]。服装は当時ヒューマンの企画課に勤務していたモーションモデルが撮影当日に着て来た服をそのまま採用している[3]
ローラ・ハリントン (Laura Harrington)[注釈 4]
14歳。おっとりかつ内気な性格で上品な雰囲気の少女。正反対の性格のアンとは馬があうようで、常に傍にいる。
プレイヤーの行動次第で殺害され、バスルームにて吊るされた状態で、もしくは居間の甲冑の中に押し込められた状態で発見される。エンディングSに限り、アンと二者択一で生存可能。
アン (Anne)
15歳。4人の中で最年長なこともあって、ややワガママな性格。
姓がないのは、捨て子であるため[8]
と死亡パターンが多い。エンディングSに限り、ローラと二者択一で生存可能。
ロッテ (Lotte)
14歳。活発かつ快活でボーイッシュな服装の少女。ジェニファーとは最も仲がいい親友同士。姓がないのは、アンと同じく捨て子であるため。
ジェニファーとは別に単独でバロウズ家の秘密を探ろうとするものの重傷を負わされ、地下洞窟で倒れていたところで再会したジェニファーにシザーマン打倒のヒントを遺して息を引き取る。
展開次第では中庭の小屋の牢屋に閉じ込められたジェニファーを救い出し、逃げるよう促して先に小屋を出たところでメアリーに射殺されてしまう。
ゲームを最後まで進めるには上記のどちらかの展開を必ず通る必要があるため、どのエンディングでも生存は不可能。
メアリー・バロウズ (Mary Barrows)
35歳。グラニット孤児院の教師で生徒からはメアリー先生と呼ばれている。ジェニファー達を時計塔屋敷に引率してきた。ヒステリックな性格で生徒たちからはあまりよく思われていない。
実は本作の事件の真犯人で、バロウズ屋敷の主人サイモンの妻にして殺人鬼ボビィとダンの母。ボビィにジェニファーたちを殺害させるために屋敷におびき寄せた張本人。
展開次第で自らもジェニファーを殺害しようと迫ってくるが返り討ちに合い死亡する。

その他の人物

サイモン・バロウズ (Simon Barrows)[注釈 4]
37歳。屋敷の当主でジェニファー達の引き取り手とされる人物。屋敷に向かっても姿を現さないため不審がられていたが、実は中庭の小屋に幽閉されている。
メアリーから酷い暴力を受けたため発狂しており、食事も満足に与えられずに放置されていたため極度の空腹状態に陥っている。
特定のアイテムを所持していないと食べ物と誤認されて食い殺されてしまう。所持していれば話が通じるようになり、名前を名乗ってダンの存在を示唆する発言をした後はジェニファーに関心を示さなくなる。
その後についてはゲームでは語られないが、小説版では事件後に警察によって餓死した死体として発見されたと語られている。
ボビィ・バロウズ (Bobby Barrows)
9歳。ダンの双子の弟。巨大なハサミが特徴の殺人鬼であり、本作におけるシザーマン。ジェニファーの父曰く「悪魔の落とし子」であり、物理的な攻撃では決して死ぬことがない。動物、人間とその手に掛けた者の数は計り知れない。
未成熟な肉体でいずれ死を迎える運命にあったが、大広間の大時計を停止させ時を止めることによってその存在を維持されていた。
ジェニファーが大時計を動かしたことにより、再び時が流れだし苦しみながら時計塔の機関部へと落下し死亡した。
ダン・バロウズ (Dan Barrows)
9歳。ボビィの双子の兄。肥大化した肉体を持つ巨大な嬰児で、運動器官が未発達な代わりに強力な念動力と透視能力を持つ。ジェニファーを監視し、屋敷内に怪奇現象を起こして間接的に彼女を襲っていた。
地下洞窟内の巨大な揺り篭で人目を避けるようにして育てられていたが、入り込んできたジェニファーを見つけ襲い掛かってくる。その後、崖をよじ登って逃げていたジェニファーが転げ落とした灯油缶の引火・爆発によって炎に包まれ焼き尽くされた[注釈 7]
ウォルター・シンプソン (Walter Simpson)
ジェニファーの父。産婦人科医であり、メアリーの出産に立ち会うためにバロウズ家へ向かって以来、行方不明となった。
実は出産の際にダンとボビィに右腕を食いちぎられた上に密室に幽閉され、そのまま死亡した。死の間際、事の真相を記したメモを残している。

ジェニファーを死に至らしめる敵。

シザーマン
バロウズ家の息子ボビィ・バロウズで、巨大なハサミを使う殺人鬼。ジェニファーを執拗に追い掛けて殺害しようとする。出現と同時に逃走状態に入る。冒頭とエンディング直前を除けば、数カ所ある特定のポイントを調べた時あしか出現せず、出現自体がランダムで決まる場合もある。その仕様上、本作ではやや影が薄い[4]
開けた場所でジェニファーに接近するとパニック連打が発生し、失敗した場合はジェニファーにハサミを叩きつけて攻撃する。壁際に追い詰められるとハサミを突いてジェニファーを一撃で殺してしまう。
オウム
バロウズ家の寝室で飼われているオウム。籠から出すと「I'll kill you」と喋りながらジェニファーに攻撃してくる。ベッドのシーツに包むか、一旦逃げるかすれば以降襲われることは無い。
PS版では前者以外の状態で寝室のベッドの下に隠れると「here」と言ってシザーマンにジェニファーの居場所を教えてしまう。
ミイラ
剥製室のロッカーにあるミイラ。
オリジナル版では発見しても何事もないが、PS版では動き出してジェニファーに襲い掛かり、特定の武器で攻撃しないと一撃でやられてしまう。
フランス人形
子供部屋で釣り下がっている人形。儀式の鍵を取ると動き出してジェニファーに向かって突っ込んでくる。直撃しても体力があれば即死はしないがダメージを受ける。パニック連打か壁にぶつかるように攻撃を避けると砕ける。
PS版ではピエロ人形共々、パニック連打に失敗すると即死する。
ピエロ人形
子供部屋にあるピエロの人形。PS版のみ動き出してジェニファーを殺そうとする。フランス人形とどちらが動くかはランダム。
番犬
地下洞窟を見張る猛犬。飼い主であるメアリー以外には容赦無く噛み付く。その前を通過するには外見と匂いの両方で欺かなければならない。
サイモン・バロウズ
凄惨な暴行を受け、牢屋に長い間放置されたバロウズ家当主。人間すら食糧と認識してしまうほど極度の空腹に陥っており、遭遇した際は特定のアイテムを所持していないと会話時に強制ゲームオーバーとなる。
ダン・バロウズ
シザーマンことボビィの双子の兄。地下洞窟でジェニファーを追いかけてくる。パニック連打で崖をよじ登ると灯油缶が落ちて炎上する。
メアリー・バロウズ
今回の事件の黒幕。その正体をジェニファーが知るか否かで展開は大きく変わる。早い段階では、真実を知らないジェニファーに睡眠薬入りの飲み物を与えて牢に閉じ込めようとするが、後には猟銃やナイフでジェニファーを容赦無く殺害しようとする。対処法もその時々で様々。

エンディング

プレイヤーの行動によってエンディングは以下の9種類に分岐する。

エンディングS
ジェニファーは時計塔の操作室に辿り着き、大時計を起動する。それにより、固着していた時間が動き出したシザーマンは苦しみながら機関部へと転落し、死亡した。しかし、奥で倒れている友人に駆け寄ろうとした直後、背後から現れたメアリーに首を絞められて絶体絶命に陥る。その時、以前ジェニファーが助けたカラスが群れをなしてメアリーに襲い掛かり、そのままメアリーは転落死する。ジェニファーは意識を取り戻した友人と共に時計塔のベランダに出て豪雨の降りしきる外を見つる。やがて惨劇の終わりを告げるように雨は止み、朝日が昇るのだった。
エンディングA
時計塔の再起動によりシザーマンが死に絶え、ジェニファーは生きていた友人と再会を果たす。しかし喜びも束の間、物陰に潜んでいたメアリーにより友人は機関部へと投げ落とされ死亡しする。ナイフを手にしたメアリーともみ合いになり[注釈 8]、絶体絶命に陥ったジェニファーを救ったのは彼女によって檻から助け出されたカラスの群れだった。ただ一人生き残ったジェニファーは時計塔のベランダに出て、外を見つめる。やがて惨劇の終わりを告げるように雨は止み、朝日が昇るのだった。
エンディングB
時計塔の再起動でシザーマンが死んだ直後、ジェニファーの背後からメアリーが襲い掛かりもみ合いとなる。振りほどいた反動でメアリーは時計の操作盤にぶつかって感電死し、ジェニファーはただ独り生還を果たす。
エンディングC
ジェニファーは追い縋るメアリーから逃れ、時計塔外部の梯子を昇る。メアリーは追いついた末にジェニファーの足を掴むが、蹴り落とされて死亡する。その後、ジェニファーは時計塔の機関内部に入って大時計を起動し、シザーマンを死に至らしめてただ独り生還を果たす。
エンディングD
ダンの襲撃から逃れたジェニファーはメアリーと再会する。しかしメアリーは駆け寄ってきたジェニファーに容赦無くナイフを振り下ろし、刺されたジェニファーは理由も分からないまま息絶える。その亡骸をメアリーは冷酷な目で見下ろしていた。
エンディングE
ダンを撃退後、エレベーターで時計塔の最上階を目指したジェニファーだったが、エレベーターが唐突に停止すると共に天窓からシザーマンが侵入し成すすべもなく餌食となってしまう。
エンディングF
ダンから辛くも逃れたジェニファーだが、エレベータに乗りこんだ直後に悲鳴とハサミの音が鳴り響き、閉じたエレベーターの扉の隙間から真っ赤な鮮血が流れ出る。
エンディングG
2人の友人の死を目の当たりにしたジェニファーはガレージにあった車に乗って屋敷を脱出し、グラニット孤児院へと逃げ帰った。それから3日後、ジェニファーは自室で変死体となって発見された。
エンディングH
惨劇が始まって間もなく、ジェニファーは友人の安否を気にしつつ独りで車で屋敷を脱出する。夜道を必死で走る中、バックミラーに写った後部座席に巨大なハサミがゆっくりと突き出したのに気づいた直後、悲鳴が響き渡る。

移植版

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考 出典
1 CLOCK TOWER for Windows 95   199703281997年3月28日
Windows 95 ヒューマン ヒューマン CD-ROM MKW-039
2 CLOCK TOWER 〜The First Fear〜   199707171997年7月17日
PlayStation ヒューマン ヒューマン CD-ROM SLPS-00917 -
3 クロックタワー   199709301997年9月30日
スーパーファミコン ヒューマン ヒューマン フラッシュロムカセット
(ニンテンドウパワー)
-
4 ULTRA2000「CLOCK TOWER〜クロックタワー〜」   199908201999年8月20日
Windows 95 ヒューマン ヒューマン CD-ROM - 廉価版
5 クロックタワー for ワンダースワン   199912091999年12月9日
ワンダースワン ヒューマン 加賀テック ロムカセット SWJ-KGT002 -
6 クロックタワー   201008032010年8月3日
Wii ヒューマン サンソフト ダウンロード
(バーチャルコンソール)
- スーパーファミコン版の移植 [9]
7 CLOCK TOWER 〜The First Fear〜   201111092011年11月9日
PlayStation 3
PlayStation Portable
PlayStation Vita
ヒューマン サンソフト ダウンロード
(ゲームアーカイブス)
- PlayStation版の移植 [10]
8 CLOCK TOWER 〜The First Fear〜   201208282012年8月28日
PlayStation Vita ヒューマン サンソフト ダウンロード
(ゲームアーカイブス)
- PlayStation版の移植
9 クロックタワー   201311062013年11月6日
Wii U ヒューマン サンソフト ダウンロード
(バーチャルコンソール)
- スーパーファミコン版の移植 [11]
9 クロックタワー   201705232017年5月23日
Windows 7/8.1/10 ヒューマン D4エンタープライズ ダウンロード
(プロジェクトEGG)
- スーパーファミコン版の移植 [12][13]
CLOCK TOWER for Windows 95
への移植版(Windows 95向け)。細部で追加要素や変更が施されている。
  • BGMの音数が増加。一部のアイテムの配置と効果音の変更。
  • SFC版にあったバグの修正。
  • 「転んだ時のジェニファーの台詞」「体力の消耗に伴うジェニファーの表情の変化」といった要素の削除。
  • 「カラスの屍骸のアップ」「テレビのアップ」「ミイラが動き出して襲い掛かって来る」「シザーマンが踊るような動きをする」「セリフの追加」「アイテムの位置の特定」「シザーマンの移動速度上昇」「寝室の鏡が割れる」などの要素の追加。
  • ジェニファーの体力の回復に要する時間の大幅短縮。逆に体力は減り易くもなっている。また、シザーマンが侵入してこないエリアがオリジナル版よりも増えている。
後に『ULTRA2000「CLOCK TOWER〜クロックタワー〜」』のタイトルで廉価版が発売された。低価格になりタイトルが変わった点以外は上記と同一内容。
CLOCK TOWER 〜The First Fear〜
PSへの移植版。
オープニングムービーの内容、タイトル画面のロゴデザイン及びタイトル表示演出の変更を除き、パソコン版の内容を踏襲している。
初回版として、メモリーカードホルダー・ブックレット・オリジナルソフトカバーが付いた。
2011年11月9日よりゲームアーカイブスで配信開始。
クロックタワー for ワンダースワン
WSへの移植版。モノクロであり画質・音質はSFC版より劣化している。また、携帯機という制約上、画面に表示されるのは最低限の情報のみで各登場人物の顔が表示されなくなった。ジェニファーも例外ではない。なお、PS版において追加された一部グラフィックが収録されている他、PS版の「アイテムの配置が違う」「ミイラが動き出す」「アイテムの追加」等のクロックタワー2へ繋がる演出も付加されている。

スタッフ

  • プロデュース:市崎裕康
  • プログラマー:薗田直樹、AKABO、藤井伸宏
  • アート・ディレクター:飯島章嘉
  • モンスター・オリジナルデザイン:吉田邦臣
  • オブジェクト・デザイン:俵弘一(ジェニファー)、田村大也(ダン、ボビー)、朝倉好則(メアリー)、太田隆(フレンド)、はすおきみひろ(BGオブジェクト)
  • 背景デザイン:太田隆、山岸正美、たどころたかし、飯島章嘉
  • ビジュアル・シーン:西岡秀徳、のがみせい、藤原由紀子、吉田邦臣
  • フェイス・グラフィック:中田美和子、西岡秀徳、のがみせい、吉田邦臣
  • グラフィック・ヘルパー:小関浩二郎
  • 音楽:新倉浩司
  • 効果音:高添香織
  • メイン・キャスト:てらだやすこ
  • ディレクター:河野一二三
  • イメージイラスト、オフィシャルコミック:貴山由妃

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通31/40点 (SFC)[14]
(シルバー殿堂)
27/40点 (PS)[15]
22/40点 (WS)[16]
ファミリーコンピュータMagazine20.3/30点 (SFC)[17]
電撃オンライン肯定的 (SFC)[4]
「ゲーム通信簿」評価
項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
SFC版 3.5 3.4 3.0 3.4 3.4 3.6 20.3

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」において、スーパーファミコン版は8・7・8・8の合計31点(満40点)でシルバー殿堂を獲得[14]、PlayStation版は合計27点(満40点)[15]とやや高評価であったがワンダースワン版は合計22点(満40点)[16]と標準的な評価となった。また、スーパーファミコン版は『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」において右記の通り20.3点(満30点)[17]とやや高評価となった。

ゲーム情報サイト『電撃オンライン』にてライターMは、本作のスーパーファミコン版を「独特の世界観演出と難解な謎解きで多くのファミコン少年を魅了した名作」であると位置付け、シリーズの中ではホラー演出よりも謎解きの要素が強い作品であり、コマンド総当たりの旧式のアドベンチャーゲームと探索系アクションゲームの両方の要素を持った事に関して「当時としては斬新なスタイルの作品」であったと称賛した[4]。一方で難易度に関しては、エンディングにて最高評価を得る事が至難の業であるとし、原因は一部の部屋の配置がランダムで変化する事にあると苦言を呈した[4]

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 同システムの先駆けになったシエラオンライン社の『King's Questシリーズ』のシステムにほぼ近い。
  2. ^ PS版においては『2』のように「成功したら体力減少で回避、失敗もしくは体力最低値の時に即死」といった判り易いものではなく、特にシザーマンが相手の場合は「成功したら僅かに体力が減少し、一時的に回避。失敗したら攻撃を受けて体力が大幅に減少する」となっている。
  3. ^ 青は「真顔」、黄は「目を閉じる」、橙は「困ったような表情」、赤は「辛そうな表情」である。
  4. ^ a b c SFC版では名前のみの表記で、PS版の~The First Fear~にてフルネームが表記された。
  5. ^ 続編『2』における本作のストーリー解説及び小説版では「ジェニファーを残して蒸発した」とされている。
  6. ^ SFC版マニュアルでは「5歳の時に父親が失踪し、その後母親とも死別した」と記載されていた。
  7. ^ PS版ではその直後に焼かれた肉片の中から人影が立ち上がって目を光らせるというシーンが伏線として追加されており、後の『2』におけるシザーマンの正体が示唆されている。
  8. ^ オリジナル版の展開。移植版ではもみ合いになる前にカラスが飛んでくる。

出典

  1. ^ 前田尋之「Chapter 2 スーパーファミコンソフトオールカタログ 1995年」『G-MOOK176 スーパーファミコンパーフェクトカタログ』ジーウォーク、2019年9月28日、183頁。ISBN (9784862979131)。 
  2. ^ 株式会社QBQ編 『懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド』 マガジンボックス(M.B.ムック)、2016年。(ISBN 9784866400082) p47
  3. ^ a b NUDE MAKER | Hifumi Kono's Biography
  4. ^ a b c d e f ライターM (2015年10月20日). “『クロックタワー』時と肉を刻み続けて20年……名作ホラーの思い出をややネタバレありで掲載【周年連載】”. 電撃オンライン. KADOKAWA. 2020年9月6日閲覧。
  5. ^ Pinsof, Allistair (2011年10月20日). “It Came from Japan! Clock Tower”. Destructoid. 2023年4月14日閲覧。
  6. ^ 週刊ファミコン通信 no.357. 株式会社アスキー. (1995年10月20日). p. 32 
  7. ^ 公式ストーリー紹介より。
  8. ^ 小説版『クロックタワー2』より。
  9. ^ “「バーチャルコンソール」「Wiiウェア」8月3日配信作品”. iNSIDE. イード (2010年8月3日). 2020年9月6日閲覧。
  10. ^ 木原卓/パンチョ(ねこひげ合同会社) (2011年11月9日). “週刊ダウンロードソフトウェアカタログ 2011年11月第3週分” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2020年9月6日閲覧。
  11. ^ 津久井箇人 a.k.a. そそそ (2013年10月30日). “Wii Uバーチャルコンソール11月6日配信タイトル ― 『クロックタワー』『ドンキーコング3』の2本”. iNSIDE. イード. 2020年9月6日閲覧。
  12. ^ “『クロックタワー(コンシューマー版)』プロジェクトEGGにて配信開始”. D4エンタープライズ (2017年5月24日). 2019年10月11日閲覧。
  13. ^ 今藤祐馬 (2017年5月23日). “「プロジェクトEGG」、非力な少女と恐怖を描く「クロックタワー」をリリース”. GAME Watch. インプレス. 2020年9月6日閲覧。
  14. ^ a b “クロックタワー まとめ [スーパーファミコン]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2020年9月6日閲覧。
  15. ^ a b “クロックタワー 〜ザ・ファースト・フィアー〜 まとめ [PS]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2020年9月6日閲覧。
  16. ^ a b “クロックタワー for ワンダースワン まとめ [ワンダースワン]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2020年9月6日閲覧。
  17. ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、205頁、(ASIN) B00J16900U。 

関連項目

外部リンク

ウィキペディア、ウィキ、本、library、論文、読んだ、ダウンロード、自由、無料ダウンロード、mp3、video、mp4、3gp、 jpg、jpeg、gif、png、画像、音楽、歌、映画、本、ゲーム、ゲーム。