STYLE(スタイル)は、日本のロックバンド・LUNA SEAの5枚目のオリジナルアルバムである。初回限定盤は、透明帯・ピクチャーレーベル・特殊ジュエルケース仕様(5種類)。
2007年12月5日に、最新リマスタリング音源、「DESIRE」「END OF SORROW」「IN SILENCE」のPVが収録されたDVDとの2枚組で、ユニバーサルミュージックより再発された。
概要
- アルバム名となった「STYLE」はJが考案したもの。「俺達はよく『曲がバラバラだね』と言われるけど、何でバラバラだといけないのか。だから皮肉にも『バラバラなのが俺達のスタイルです』と言えたらと思った」とのこと[1]。また「STYLE」という言葉には「日時計の針」という意味もあるらしく、「周囲(太陽、影)がクルクル変わっても、俺達(針)は変わらない」というダブルミーニングでもあるとメンバーは明かしている[1]。
- 初回版のケースについているシールは5種類あり、一つ一つがメンバーの誰かを表している。
- Jは前作「MOTHER」に対するプレッシャーがあったため、それまでの「ROSIER」「TRUE BLUE」での「終始気持ち良いパターンを突き詰めた」楽曲作りを封印し、グルーヴを求めながらレコーディングの現場でセッションした時に突発的に生まれたメロディを大切にし、その断片をまとめていった。その結果、循環コードが使用された曲が多くなった[2]。
- 初期のコンセプトは「重くする」「ボーカルに色付けを」「もっとロック的な骨太サウンド」だった。そこからSUGIZOによって「全ての境遇を潜り抜けて、最後は“無”の状態で静かに宇宙に溶けて生きたい」と固められていった[2]。
- マスタリング直前まで、この曲順で本当にいいのかが読めず、SUGIZOは「違っていたら並び替えなきゃ」と話していたが、いざ終わると「この曲順でよかった。この中にこれまでの曲が入るライヴが想像できない」と話している[2]。
収録曲
- WITH LOVE
- G.
- HURT
- RA-SE-N
- LUV U
- FOREVER & EVER
- 1999
- SUGIZO原曲。ギターや尺八のサンプリングを入れるなどの様々なアプローチがなされた曲。ギターもレギュラーチューニングではない。SUGIZO曰く、「初めから遊びながら取り掛かった曲。タイトルもふざけた。」最後で女性ナレーションが呟く「I need you」は、シングル版「END OF SORROW」の冒頭にもあったものであり、そして次に同曲を間髪なく持ってくる事によって、シングルがこのアルバムの断片だったということを示唆させている[1]。
- SUGIZOは「かなり楽しませてもらった。『ストレンジ・デイズ/1999年12月31日』にインスパイアされた」と語っている[2]。
- END OF SORROW
- SUGIZO原曲。7thシングル。シングル版とは少しミックスが異なっている。
- Jは曲順に本楽曲がこの順番だった際、「『ああ、この位置にあったものなのか』と全貌を明らかにされた気分だった」と語っている[2]。
- DESIRE
- SUGIZO原曲。6thシングル。
- SUGIZOは「アルバムでこの順番に入って、『改めて良い曲だな』と思った」と語っている[2]。
- IN SILENCE
- SELVES
- INORAN原曲。ギターをトイレの中で録音したり、曲の最後ではアコースティック・ギターを8本重ね合わせて録るなどの試みがなされている。当時SUGIZOがインタビューで「俺の一番やりたいことができた」と語っている[1]。英詞のつぶやきはINORANによるもの。
- 「別世界・海・宇宙等何かに溶けていきたい」「生命が目を覚ましたのは海の中であったことを思い出した時に、自分自身の原点をじっくり感じて初めて別世界に行ける気がする」をテーマにした[2]。
- Jは「新しいLUNA SEAの力を見せ付けている曲。夢の後、次のドアが開く感じ」と語っている[2]。
- SUGIZOは「俺のやりたい事を全て詰め込むことができた。すごく自分の理想に近い感じ。だから絶対にこのアルバムをこの曲で締めたかった」と語っている[2]。