n-buna(ナブナ、1995年8月17日 - )は、日本の作曲家、編曲家、男性ミュージシャン。2012年からVOCALOIDを使用して楽曲を制作する「ボカロP」としての活動を始めた。他のアーティストへの楽曲提供を行うとともに、2017年からはsuisとの男女2人組のロックバンド・ヨルシカのギタリスト兼コンポーザーを務めている。所属レコードレーベルはユニバーサルJ。
経歴
岐阜県出身[1]。中学校2年生のときにエレキギターを購入し、音楽活動を始める[2]。その後、母親からノートパソコンをもらい、デスクトップミュージックを始める[3]。
2012年、ニコニコ動画に「アリストラスト」を投稿し、ボーカロイドプロデューサーとしての活動を始める[4]。その後、2013年に投稿した「透明エレジー」で、ニコニコ動画のVOCALOIDカテゴリのデイリー総合ランキングで自身初の1位になる[4]。
2014年4月26日、同人アルバム『カーテンコールが止む前に』を発売する[5]。
2015年7月22日、初の全国流通アルバム『花と水飴、最終電車』を発売する[6]。
2016年7月6日、2枚目の全国流通アルバム『月を歩いている』を発売する[7]。8月14日、『月を歩いている』の購入者を抽選で招待するという形で、初のワンマンライブを開催する[8]。
2017年6月28日、n-bunaがコンポーザーを担当するバンドである「ヨルシカ」のファーストミニアルバム『夏草が邪魔をする』が発売される。
2017年7月9日、(新宿ブレイズ)にてヨルシカの1stライブを開催する。
2018年5月9日にヨルシカのセカンドミニアルバム『負け犬にアンコールはいらない』を発売。またその後も、2019年4月10日にファーストフルアルバム『だから僕は音楽を辞めた』を発売、2019年8月28日にセカンドフルアルバム『エルマ』を発売。このアルバムで、ヨルシカとしてメジャーデビューする。
2020年8月29日 n-bunaがコンポーザーを担当するヨルシカの『ただ君に晴れ』のミュージックビデオの再生回数が1億回を突破した[9]。n-bunaの作詞作曲編曲した作品のミュージックビデオで1億回再生を突破したのはこれが初である。
音楽性
「情景描写と心理描写を重ねた情緒的な歌詞と、ギター・サウンドを中心とした印象的なメロディが特徴[10]。」と評される。また、音楽ライターの風間大洋は、n-bunaの楽曲について「いわゆる“ボカロ的”な変拍子や転調の使い方と、オーソドックスなPOPやロックのサウンドが違和感なく合わさっている」と述べ、n-bunaのことを、ネット音楽とそれ以外の音楽を分け隔てなく扱う「新世代」のボーカロイドプロデューサーと評している[11]。
楽曲を制作する際は、情景を思い浮かべてから制作に取り掛かる[3]。情景の中でも、とりわけ地元である岐阜県の情景に影響を受けている[12]。
ディスコグラフィ
アルバム
枚 | 発売日 | タイトル | 規格品番 |
---|---|---|---|
2014年4月26日 | カーテンコールが止む前に | DUED-1004 | |
1st | 2015年7月22日 | 花と水飴、最終電車 | DGUR-10005 |
2nd | 2016年7月6日 | 月を歩いている | DUED-1174(初回限定盤) DUED-1175(通常盤) |
配信限定シングル
発売日 | タイトル |
---|---|
2015年2月23日 | 劇場愛歌 |
2015年7月8日 | アイラ |
2017年8月30日 | ボロボロだ |
2018年3月9日 | ヨヒラ |
2019年5月10日 | Silence (feat. Sarah Furukawa) |
参加作品
発売日 | タイトル | 曲名 |
---|---|---|
2013年09月27日 | VOCALOID Professional 2013 feat.初音ミク | さよならワンダーノイズ |
2013年10月23日 | V love 25 -Hearts- | 透明エレジー |
2013年11月13日 | ボカ☆フレ!2 -VOCALOID FRESHMEN2- | 透明エレジー |
2014年05月21日 | V LOVE 25 ~Imagination~ | ウミユリ海底譚 |
2014年10月08日 | IA THE WORLD ~心~ | 夜明けと蛍 |
2014年11月15日 | mementomori | 雨になりたい |
2014年12月24日 | EVERGREEN SONGS 2013 | さよならワンダーノイズ |
2015年03月04日 | EXIT TUNES PRESENTS VOCALOFANTASY feat.初音ミク | ウミユリ海底譚 |
2015年03月04日 | #IVPB ~イケメンボイスパラダイスベスト~ | |
2015月06月24日 | VOCALOID Masterpiece Collections feat. GUMI 12-14 | 透明エレジー |
2015年08月16日 | ミヤコワスレ終末論 | ライフライトブルー |
2015年09月30日 | Neru『マイネームイズラヴソング<初回限定盤>』 | |
2016年06月08日 | 初音ミク -Project DIVA- X Complete Collection | ウミユリ海底譚 |
2016年08月03日 | 初音ミク「マジカルミライ 2016」OFFICIAL ALBUM | ウミユリ海底譚 |
2016年09月21日 | EXIT TUNES PRESENTS Vocalocreation feat.初音ミク | メリュー |
2016年11月09日 | 初音ミクシンフォニー~Miku Symphony 2016~オーケストラ ライブ CD | ウミユリ海底譚 |
2017年01月25日 | KARENT presents Winterland's Anthology feat. 初音ミク | スターナイトスノウ |
2017年03月15日 | EXIT TUNES PRESENTS Vocalohistory feat. 初音ミク | ウミユリ海底譚 |
2017年08月30日 | HATSUNE MIKU 10th Anniversary Album 「Re:Start」 | ボロボロだ |
2017年12月20日 | Desktop Magicians | 白ゆき |
2018年01月17日 | EXIT TUNES PRESENTS Vocaloseasons feat. 初音ミク~Winter~ | スターナイトスノウ |
2018年07月18日 | EXIT TUNES PRESENTS Vocaloseasons feat. 初音ミク~Summer~ | 背景、夏に溺れる |
2019年01月23日 | Snow White Record feat. 初音ミク | スターナイトスノウ |
2019年03月20日 | EXIT TUNES PRESENTS Vocalostream feat. 初音ミク | アイラ |
2019年04年24日 | 初音ミクシンフォニー~Miku Symphony 2018-2019~オーケストラ ライブ CD | メルティランドナイトメア |
2019年06月19日 | EXIT TUNES PRESENTS Gumissimo from Megpoid -10th ANNIVERSARY BEST- | 透明エレジー |
楽曲提供
- 相川千穂(茅野愛衣)
- 「春過ぎ」(作詞・作曲担当)
- 上野優華
- 「君じゃない誰かと」(作曲担当)
- 井上苑子
- 「ファンタジック」(作詞・作曲担当。作詞は井上苑子との共作)
- つばきファクトリー
- 「可能性のコンチェルト」(作曲担当)
- さユり
- 「ケーキを焼く」(編曲担当)
- 上白石萌音
- 「永遠はきらい」(作曲・編曲担当)
- てれび戦士2020
- 「ハローハロー」(作詞・作曲・編曲担当)[15]
- 「また明日」(作詞・作曲・編曲担当)
- 岡野昭仁 (ポルノグラフィティ)
- 「光あれ」(作詞担当)[16]
- 藍井エイル
- 「心臓」(作詞・作曲・編曲担当)
- (アメノセイ)
- 「Clock」(作詞・作曲・編曲担当)
- (chilldspot)
- 「your trip」(作曲担当)
タイアップ
ワンマンライブ
出典
- ^ “ヨルシカ(バンド)×三秋縋さん(作家)鼎談 みんな勝手に創作して、勝手に幸せになってくれ【後編】|好書好日”. 好書好日. 2022年11月17日閲覧。
- ^ 風間大洋. “新世代ボカロPが見つめる、ボカロシーンの今”. 音楽ナタリー. ナターシャ. p. 1. 2017年3月12日閲覧。
- ^ a b “【インタビュー】ボカロPのn-bunaが語るメジャー1stアルバム『花と水飴、最終電車』とDAWソフト「SONAR」の魅力 Vol.1”. BARKS. p. 1 (2015年9月16日). 2017年3月12日閲覧。
- ^ a b “n-bunaの記事まとめ”. 音楽ナタリー. ナターシャ. 2017年3月12日閲覧。
- ^ “ナブナ(n-buna) 1stアルバム告知”. n-bunaのブロマガ (2014年4月21日). 2017年3月12日閲覧。
- ^ “人気若手ボカロP“ナブナ”、初の全国流通盤となる新作アルバムの発売決定!”. UtaTen (2015年5月13日). 2017年3月12日閲覧。
- ^ “「ウミユリ海底譚」で知られるn-buna、童話をモチーフにしたフルアルバム発表”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2016年4月26日). 2017年3月12日閲覧。
- ^ “n-bunaがバンド編成で初ライブ「1人だと思ってたけど支えられてた」”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2016年8月17日). 2017年3月12日閲覧。
- ^ ヨルシカ [@nbuna_staff] (2020年8月29日). "ヨルシカ「ただ君に晴れ」ミュージックビデオの再生数が1億回を超えました。本当にたくさんの方々に聴いて観ていただき感謝です。これからも末永く宜しくお願いします!" (ツイート). Twitterより2020年8月29日閲覧。
- ^ “n-bunaのプロフィール”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2017年3月12日閲覧。
- ^ 風間大洋 (2015年7月23日). “ボカロ界の新星・ナブナの1stアルバム発売!リード曲の動画公開も”. SPICE. 2017年3月12日閲覧。
- ^ “新進気鋭のボカロP、n-buna。ボーカロイドとロックがタッグを組んだ最新作を語る”. RO69. ロッキング・オン. p. 1 (2015年7月15日). 2017年3月12日閲覧。
- ^ “「TRIGGER」の最新作『キズナイーバー』のEDテーマを担当する「三月のパンタシア」メジャーデビューシングル「はじまりの速度」のカップリング楽曲が、「リスアニ!TV」の新OPテーマに決定!”. リスアニ!WEB. エムオン・エンタテインメント (2016年3月17日). 2017年3月12日閲覧。
- ^ “三月のパンタシア、デビューシングルc/wにn-buna制作「花に夕景」”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2016年3月17日). 2017年3月12日閲覧。
- ^ “ヨルシカn-bunaがEテレ「天才てれびくん hello,」EDテーマ制作、振り付けはs**t kingz”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2020年3月25日). 2020年3月25日閲覧。
- ^ ポルノグラフィティ岡野昭仁が新プロジェクト始動 第1弾は澤野弘之×n-bunaとコラボ
- ^ “清水富美加、ラジオの“朝ドラ”に主演 ベテラン声優・神谷明が直接指導”. ORICON NEWS. オリコン (2016年6月14日). 2017年3月12日閲覧。