Nitto ATPファイナルズ(英語:Nitto ATP Finals)は、トーナメント方式の国際テニス大会であるATPツアーのシーズン最終戦である。ATPレースなどによりシングルス8名、ダブルス8組が選出され年間王者を決定する。優勝者に贈られる賞金額が世界で1番高額な大会としても知られている。
Nitto ATPファイナルズ | |
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(ATPツアー) | |
大会名 | Nitto ATPファイナルズ |
スポンサー | 日東電工 (2017–) |
開始年 | 1970年 |
開催地 | イタリア トリノ (2021–2025) |
会場 | パラ・アルピツアー |
(カテゴリ) | ATPファイナルズ |
サーフェス | ハード / 室内 |
ドロー | 8S / 8D |
賞金総額 | $14,750,000 (2022) |
最多優勝 | ロジャー・フェデラー 6回 ノバク・ジョコビッチ 6回 |
前回優勝 | ノバク・ジョコビッチ |
公式サイト | |
NittoATPFinals.com |
このトーナメントは、他の ATPツアーイベントでは見られない独自の形式を採用しており、プレイヤーは4人ずつ2つのグループに分けられ、それぞれ総当たり戦を行う。総当たり戦を勝ち抜いた各グループの上位2名が準決勝に進み、その後の決勝で優勝者を決める。
歴史
1970年に日本・東京都体育館で「ペプシ・グランプリ・マスターズ」(Pepsi Grand Prix Masters)として第1回大会が行われた。「ザ・マスターズ」(The Masters)とも言われ、この年以降、各国持ち回りで行われたが、1977年からはシングルスはアメリカ・ニューヨーク、ダブルスはイギリス・ロンドンで行われるようになる。以降はWTAツアー選手権との同時開催で行われた。
1990年に「ATPツアー世界選手権」(ATP Tour World Championships)に改称され、1999年までドイツのフランクフルトとハノーファーで行われていた。2000年の第31回大会から「テニス・マスターズ・カップ」(Tennis Masters Cup)という名称になり、2005年から2008年までは中国・上海の上海旗忠森林体育城テニスセンターで開催された。
2009年からはイギリス・ロンドンのO2アリーナで開催されるとともに、大会名称も「ATPワールドツアー・ファイナルズ」(ATP World Tour Finals)に変更された。2017年より「ATPファイナルズ」(ATP Finals)に改称し、ロンドンでの開催を2020年まで延長[1]。これと同時に、日東電工が新たなタイトルスポンサーとなった[1][2]。
出場資格
1月からの年間レースランキングを元に上位8人を選出。9位-20位の選手の中にグランドスラム優勝者が居た場合、8位の選手に替わって出場(2人以上いる場合ランキング上位の選手1人のみ出場)。[7][8]補欠は9位-20位の間で辞退者を除く上位2名が選出され、ラウンドロビンで出場選手がけがなどで棄権した場合に代わりに出場するが、出場しなくても賞金は与えられる。
レースランキングは1シーズンに出場した獲得ポイントの多い18大会分の合計ポイントで計算する。
大会方式
シングルスは8名、ダブルスは8組がグループAとグループBに4名(組)ずつ振り分けられる。振り分け方はレース・ランキングを参考に行われることが多い。
2つのグループ内で、「ラウンドロビン」と呼ばれる1次リーグを総当たり戦方式で行い、各グループの戦績上位2名および2組が準決勝に進出できる。準決勝の勝者は決勝に進出する。
試合形式
各グループでのラウンドロビンおよび準決勝はベスト・オブ3タイブレーク・セットで行われる。決勝は年によってはベスト・オブ5タイブレーク・セットで行われる事もあったが、2008年以降はベスト・オブ3タイブレーク・セットで行われている。
ポイント・賞金
(賞金は2021年大会のもの)[9]
ステージ | ポイント | シングルス | ダブルス(1) |
---|---|---|---|
補欠選手 | N/A | $93,000 | $33,000 |
試合出場 | N/A | $173,000 | $82,000 |
ラウンドロビン1勝につき | 200 | $173,000 | $33,000 |
準決勝で勝利 | 400 | $530,000 | $84,000 |
決勝で勝利 | 500 | $1,094,000 | $164,000 |
全勝優勝(2)(3) | 1,500 | $2,316,000 | $429,000 |
- (1) チームの賞金
- (2) ポイントはラウンドロビン3勝・準決勝で勝利・決勝で勝利の合計
- (3) 賞金は試合出場・ラウンドロビン3勝・準決勝で勝利・決勝で勝利の合計
大会歴代優勝者
シングルス
ダブルス
優勝回数ランキング
選手名 | 回数 | |
---|---|---|
1. | ロジャー・フェデラー | 6 |
ノバク・ジョコビッチ | ||
3. | イワン・レンドル | 5 |
ピート・サンプラス | ||
5. | イリ・ナスターゼ | 4 |
6. | ジョン・マッケンロー | 3 |
ボリス・ベッカー | ||
8. | ビョルン・ボルグ | 2 |
レイトン・ヒューイット | ||
アレクサンダー・ズベレフ | ||
11. | スタン・スミス | 1 |
ギリェルモ・ビラス | ||
マニュエル・オランテス | ||
ジミー・コナーズ | ||
ステファン・エドベリ | ||
アンドレ・アガシ | ||
ミヒャエル・シュティヒ | ||
アレックス・コレチャ | ||
グスタボ・クエルテン | ||
ダビド・ナルバンディアン | ||
ニコライ・ダビデンコ | ||
アンディ・マリー | ||
グリゴール・ディミトロフ | ||
ステファノス・チチパス | ||
ダニール・メドベージェフ |
太字は現役選手