» www.Giftbox.Az - Bir birindən gözəl hədiyyə satışı
ウィキペディアランダム
毎日カテゴリ
共有: WhatsappFacebookTwitterVK

20,Stop it.

KID FRESINO > 20,Stop it.

20,Stop it.』(20,ストップ イット.) は、日本ラッパー/トラックメイカーKID FRESINOの4枚目のオリジナルアルバム2021年1月9日にDogear Records/AWDR/LRより発売された。前作『ai qing』より約2年ぶりとなるアルバムである。なお、1月6日に全収録曲が各種音楽配信サービスにて先行リリースされた。

20,Stop it.
KID FRESINOスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ヒップホップ[1]ダンス[1]フォーク[2]ジャングル[2]ポストロック[3][2]トラップ[2]テクノ[2]
時間
レーベル Dogear Records/AWDR/LR
プロデュース KID FRESINO
Seiho
JJJ
object blue
専門評論家によるレビュー
KID FRESINO アルバム 年表
ai qing
2018年
20,Stop it.
2021年
『極彩色の祝祭』収録のシングル
  1. 「Cats & Dogs (feat.カネコアヤノ)」
    リリース: 2020年5月29日 (2020-05-29)
  2. 「No Sun」
    リリース: 2020年10月7日 (2020-10-07)
  3. 「Rondo」
    リリース: 2020年12月16日 (2020-12-16)
(テンプレートを表示)

背景と制作

KID FRESINOは、2018年末にアルバム『ai qing』をリリースして、「自分の中では粗があるように感じるんだけど、初めて納得がいった作品を世に出した」という感触を得ていたという。また、同作のリリース後はライブの回数が増えていき、FRESINOはこれについて「日進月歩でバンドの形態のライブでの経験を重ねていった日々だった」と語っている[7]。さらに、『ai qing』の頃は私生活がバタバタしていたが、本作の制作期間では、生活に落ち着きが訪れ、それがもたらした心境の変化もあった。自らの家族と暮らす中で幸福感を心底感じることもあったが、「制作する態度として、満たされていない自分という意識を持ち続けることがもっとも大切」と考えるFRESINOにとって、これがアンビバレントな心境につながったという[7]。また、「2020年1月にボン・イヴェールのライブを観て、いい音楽が何なのか分かった気がした」と語り、本作について「この作品はその“いい音楽”を具現化した最初の草案となるアルバムなんです」と述べている。

FRESINOによると本作は「意識としては『ài qíng』から地続きの作品」であり、「『ài qíng』以上にバラエティーに富んだ図鑑みたいなアルバムにしたくて、自分の頭の中にあるアイデアや自分の音楽的な歴史、その断片を散りばめて、1曲、1曲作っていった」という。その中で、「今のヒップホップは多様性をはらんでいるから、色んな要素が入り交じったシングルコレクション的な作品にどうしてもなってしまいがちなんですけど、自分はアルバムというフォーマットにこだわって、作品をまとめようと試行錯誤した」とも述べている[7]。本作では、プロデューサーに、旧知の仲であるSeihoJJJや、ロンドンを拠点に活動するobject blueを迎えている。また、ヒップホップ界御用達のエンジニアであるillicit tsuboi、D.O.I.に加えて、新たに浦本雅史が収録曲6曲のミックスを行った。マスタリングは、ロンドン(メトロポリス・スタジオ)(英語版)のスチュアート・ホークス (Stuart Hawkes) が手掛けている[8]。バンド編成は、ペトロールズ三浦淳悟bass)、カメラ=万年筆の佐藤優介(keyboard)、Yasei Collectiveの斎藤拓郎(guitar, keyboard)、millennium parade石若駿drums)、小林うてなsteelpan, keyboard, chorus)らが軸になっている[8]

音楽性

本アルバムは、最新のダンスミュージックのスタイルを織り込んでミニマルに仕上げたトラックと、バンドによるアンサンブルが共存しているが、全体としてはジャンルレスな音楽性となっている[1][3]。アーバン風の「dejavu」から、コンガが絡むジャングル・ビート風の「Girl got a cute face」、トラップとハードなテクノが入れ替わり立ち替わりする「lea seydoux」、そしてカネコアヤノを迎え最終的にフォーク・ソングに着地する「Cats & Dogs」と、それぞれの楽曲のジャンルは様々である[2]。リリックの面では、前作『ai qing』よりも英語の比重が大きくなっている。FRESINOはこれについて「今の自分の言葉の価値観として、リリックのなかで使いづらい日本語が多すぎる点と、シンプルな話、オケに対して自分が理想とする言葉の乗せ方と日本語がうまく合致しなかった。」と語っている[7]

「英語の比重を増して、その響きを重視した言葉や断片的なイメージをちりばめた自分のラップは、意味性が希薄というか、今回、具現化したサウンドと合わさることで初めて輝くもの。だから、制作に没頭して、音の細部にこだわりました。『ai qing』を超えたアルバムであることは間違いないんですけど、ここからさらに発展させられる余地があるようにも思っていますね。音楽、ヒップホップを、一歩でも半歩でもいいから前進させることが、昔も今も自分にとっての大命題だと考えているので」
KID FRESINO、Apple Music[1]

配信シングルとして先行配信された「No Sun」は、Against All Logicの「I Never Dream」に着想を得たといい、様々な楽器の音が重なり、その上にパーカッシヴなラップが乗って初めて全体が浮かび上がる独特な雰囲気の曲となっている[3]音楽ライターの井草七海はこの曲について次のように指摘している[2]

「細かなドラム・フィルが生み出す躍動感、スティール・パンシンセが湧き立たせる静かな高揚感、左右のチャンネルからせめぎ合いながら楽曲を引き締めるベース。その只中をひとり高速で駆け抜けていくフレシノのラップ、というコントラストは、今作を何よりも体現している。」

一方、アルバムの最後に収録されたtoeによるリミックスは、ポストロック的なアプローチで作られており、縦横無尽に変化していくサウンドに変幻自在なFRESINOのラップが重なっている[3]シングルカットされた「Rondo」は、オートチューンが用いられており、またメロディの一部はフジファブリックの「Surfer King」に触発されているという[3][7]。旧知の先輩や友人で固めた前作に対して、本作はJAGGLAをはじめ、カネコアヤノ、長谷川白紙ら、新たな出会いや繋がりが音楽的な飛躍に繋がった作品となっている。「youth (feat. 長谷川白紙)」は、ストリングスが印象的な、エモーショナルながらもさっぱりとした1曲で、ミニマルなビートの上に冷たく瑞々しいメロディが乗っており、長谷川の透き通るようなフックとリズミカルなFRESINOのラップがメリハリを生んでいる[3]

評価

  • ele-kingの大前至は、「間違いなく2021年の日本の音楽シーンを代表するアルバムであり、日本のヒップホップ・シーンの最先端かつ輝かしい未来というものを見せてくれる素晴らしい作品」と評価した[9]

収録曲

CD
#タイトル作詞作曲時間
1.「Shit, V12」KID FRESINOobject blue
2.「dejavu (feat. BIM, Shuta Nishida)」KID FRESINO・BIMKID FRESINO
3.「No Sun」KID FRESINOKID FRESINO・三浦淳悟・佐藤優介・斎藤拓郎・小林うてな・柏倉隆史・HSU
4.「Lungs (feat. Otagiri)」KID FRESINO・Otagiri三浦淳悟・佐藤優介・斎藤拓郎・石若駿・小林うてな・Kid Fresino
5.「j at the edge of the pool」(Instrumental) JJJ
6.「Girl got a cute face (feat. Campanella)」KID FRESINO・CampanellaKID FRESINO
7.「lea seydoux」KID FRESINOSeiho
8.「incident (feat. JAGGLA)」KID FRESINO・JAGGLAKID FRESINO
9.「Cats & Dogs (feat. カネコアヤノ)」KID FRESINO・カネコアヤノカネコアヤノ・KID FRESINO・佐藤優介・斎藤拓郎・石若駿・本村拓磨 
10.「come get us」KID FRESINO三浦淳悟・佐藤優介・斎藤拓郎・石若駿・小林うてな・KID FRESINO
11.「youth (feat. 長谷川白紙)」KID FRESINO・長谷川白紙三浦淳悟・佐藤優介・斎藤拓郎・石若駿・小林うてな・波多野敦子・長谷川白紙・KID FRESINO
12.「Rondo」KID FRESINOKID FRESINO
13.「No Sun - toe Remix」KID FRESINOKID FRESINO・三浦淳悟・佐藤優介・斎藤拓郎・小林うてな・柏倉隆史・HSU
合計時間:

脚注

  1. ^ a b c d “20,Stop it.”. Apple Music. 2021年2月1日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g “聴く度に胸が高鳴る、KID FRESINOの最新アルバム『20,Stop it.』”. Numero TOKYO (2020年1月29日). 2021年2月1日閲覧。
  3. ^ a b c d e f “KID FRESINO - 『20,Stop it.』言葉と音を研ぎ澄ます”. SUBLYRICS (2021年1月13日). 2021年2月1日閲覧。
  4. ^ 「クロス・レヴュー」『ミュージック・マガジン』第53巻第4号、ミュージック・マガジン、2021年3月。 
  5. ^ 「アルバム・レヴュー」『ミュージック・マガジン』第53巻第3号、ミュージック・マガジン、2021年2月。 
  6. ^ 「クロス・レヴュー」[4]、「アルバム・レヴュー」[5]において5人の評者がつけた点数の平均値。
  7. ^ a b c d e “KID FRESINOが示す良好なバランス。多層的な創作者としての姿勢”. CINRA.NET (2021年1月15日). 2021年2月1日閲覧。
  8. ^ a b “KID FRESINO、2年振りとなる待望のアルバム『20,Stop it.』を本日配信リリース”. EYESCREAM (2021年1月6日). 2021年2月1日閲覧。
  9. ^ “KID FRESINO 20,Stop it.”. ele-king (2021年3月16日). 2022年3月26日閲覧。

外部リンク

ウィキペディア、ウィキ、本、library、論文、読んだ、ダウンロード、自由、無料ダウンロード、mp3、video、mp4、3gp、 jpg、jpeg、gif、png、画像、音楽、歌、映画、本、ゲーム、ゲーム。