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犀川 (岐阜県)

犀川(さいがわ[2]、さいかわ[3])は、木曽川水系一級河川岐阜県本巣市瑞穂市大垣市安八郡安八町を流れる。長良川揖斐川を経て伊勢湾に至る木曽川の3次支川[4][5]

犀川
墨俣一夜城脇を流れる犀川
水系 一級水系 木曽川
種別 一級河川
延長 12.893[1] km
流域面積 17.18 km²
水源 岐阜県本巣市
河口・合流先 長良川(岐阜県)
流域 岐阜県
(テンプレートを表示)

地理

 
現在の瑞穂市(着色部)周辺河川の位置関係図
犀川・概略図
 
席田用水から分岐
 
真桑用水
 
国道303号
 
本巣市下真桑付近から犀川
 
岐阜県道159号(神明橋)
 
岐阜県道53号(軽海城橋)
 
(政田川)
 
岐阜県道156号
 
長護寺川
 
岐阜県道204号(十九条橋)
 
樽見鉄道樽見線
 
東海道本線
 
国道21号岐大バイパス(犀川橋)
 
岐阜県道171号(忠太橋)
 
(宝江川)
 
五六川
 
岐阜県道23号犀川大橋
 
(新堀川)
 
天王川
 
岐阜県道172号(新犀川橋)
 
墨俣城・太閤出世橋
 
大垣市墨俣町墨俣付近から新犀川
 
岐阜県道172号
 
岐阜県道31号(墨俣橋)
 
岐阜県道18号羽島大橋
 
東海道新幹線
 
長良川

岐阜県本巣市山口で根尾川から取水した真桑用水の水や、根尾川扇状地の扇端部の湧き水を水源として、本巣市下真桑付近を基点として犀川となる[1][2]

本巣市下福島付近で(政田川)と合流し、長護寺川と合流する旧巣南町付近からはかつての氾濫による自然堤防の発達が見られ、両岸に形成された五六輪中などの輪中の間を通る[2]瑞穂市牛牧付近で(宝江川)、瑞穂市祖父江付近で五六川墨俣城に近い大垣市墨俣町墨俣付近で(新堀川)・天王川と合流する。天王川合流点付近東側には犀川溢流樋門があり、かつてはこの地点で長良川と合流していた。

天王川合流点南側の犀川制水樋門を過ぎると長良川沿いに南へと流れを変える。新犀川(しんさいかわ)とも呼ばれるこの流路は安八郡安八町森部付近まで長良川と並行を続けた後に、堤防をくぐって長良川の河川敷に入って安八町大森付近で長良川に合流する。

なお、大垣市墨俣町の墨俣城付近にある犀川堤は桜の名所であり、飛騨・美濃さくら三十三選に指定されている。

歴史

犀川の成立

 
明治時代初期の犀川と周辺河川、および輪中の分布

本巣市山口付近から本巣市海老・本巣市下真桑・本巣郡北方町北方付近は根尾川の扇状地に相当し、扇状地上を流れる犀川・糸貫川などは古い根尾川本流や支流の河道跡を流れる[6][7]。(古代)にが制定されると、犀川が本巣郡と大野郡の郡境となったことから、この当時の根尾川の本流は犀川筋であったと推定される[7]。その後、奈良時代に発生したとされる洪水で根尾川本流は糸貫川筋へと移る[8]

1530年(享禄3年)の大洪水で根尾川がおおよそ現在の流れに移ると、分派口が塞がれた犀川は根尾川から切り離される[7]。その後、元分派口付近には席田用水の取水口が設けられ、真桑用水を分流して犀川へと流していたが、席田用水と真桑用水との間で水量を巡る争いが発生する(詳細は席田用水を参照)。

江戸時代中期の改修計画

五六輪中の周辺では、糸貫川・(中川)・五六川・犀川が比較的短い区間で相次いで長良川に合流していた[2][7]。中でも特に犀川の排水は悪く水害常襲地帯であったため1705年(宝永2年)以前に両岸に堤防が築かれていたが[9]宝暦治水によって1752年(宝暦2年)に大榑川に食違堰が設けられると長良川の水位は上昇してさらに排水が悪化する[10]。こうした事情から、1700年代後半には排水路の整備が検討されるようになる[10]

江戸時代中期の計画では現在の瑞穂市牛牧付近の五六川から南へと新川を開削して犀川を合流させ、さらに新川を墨俣輪中を縦断して森部輪中の西を通り、福束輪中を縦断して大榑川へと繋ぐ内容であった[10]。同時に長良川右岸・揖斐川左岸堤防の整備も行い、間にある五六川・犀川・中須川・中村川を締め切る予定であった[10]。この計画は下流域にある輪中の反対を受けて実現には至らなかったが[10]、後の時代まで類似した計画が幾度となく提案されることとなる。

幕末の改修

幕末になると、五六輪中における治水の主眼は五六川から犀川へと移る[10]嘉永年間や1866年(慶応2年)に墨俣輪中を縦断する犀川の排水路が計画されるが、これも墨俣輪中などの反対により実現しなかった[10]

1867年(慶応3年)には墨俣輪中北端の「城ノ越」(墨俣城址)に沿って犀川を北流させ、五六川と合流して長良川に合流する計画が立てられようやく許可を得るが、当時の資料が残されていないため詳細は不明な部分が多い[10]。この工事によって犀川と五六川は狭い合流部から長良川に注ぐ形となったため、あまり芳しい結果とは言えなかった[10]

明治の改修

明治となり木曽三川の改修工事が検討されると、岐阜県は五六川を現在の野白新田で犀川に合流させ、墨俣城址南部に新水路を開削して長良川に流す計画を立案してヨハニス・デ・レーケに諮問する[10]

デ・レーケは「計画は十分ではなく、より下流で排水する必要があるが、それには多くの費用が必要だ」と答申した[10]。デ・レーケが1886年(明治19年)6月ごろまでに作成した「木曽三川改修計画図」では、五六川は下流部を拡幅するなどして単独で長良川に合流し、犀川は下流部を廃川として長護寺川へと合流させることが計画されていた[10]

最終的に岐阜県は1886年(明治19年)12月に当初計画どおりの内容で内務大臣に工事の許可を得て、折りしも発生した濃尾地震の復興工事として1891年(明治24年)に施工された[10]。しかしデ・レーケの指摘どおり芳しい結果は得られなかった。

大正から昭和の改修

1921年(大正10年)から木曽川上流改修工事が着手される[11]1922年(大正11年)に本巣郡南部の村は、犀川・五六川・中川・長護寺川を合流させ、墨俣輪中を縦断するように開削した新川へと流す工事を計画する[12]

安八郡7町村はこの計画について岐阜県や農林省に対して一貫して反対の姿勢を示すが[13]1928年(昭和3年)4月の帝国議会において犀川改修の予算案が議決される[12]。これを受けて1929年(昭和4年)1月7日に反対住民3000人が岐阜県庁に集結し、安八郡7町村の町村長及び役場全職員は県知事に対し辞表を提出する騒動となった[13]。この騒動により、安八郡を所管する大垣警察署は取締りのために1月8日に安八郡に警察官を派遣するが、各地で集まった反対住民と警察官の衝突へと発展し、1月9日には陸軍が出動して事態の鎮圧にあたった[11][12]。これを「犀川事件」(第1次犀川事件)と呼ぶ[11][14][12]

この事件を受けて1930年(昭和5年)に計画は見直され、1936年(昭和11年)に長良川に沿って南へと流れる新流路(新犀川)が完成した[11][13][14]。また、この工事で長護寺川は犀川との接近部で犀川に切り落とされ、下流側は締め切りが行われた[15]

主な支流

主な橋

 
犀川大橋
 
羽島大橋

(以下は新犀川)

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b 岐阜県 (2021年4月1日). “河川調書” (PDF). 2022年11月8日閲覧。
  2. ^ a b c d “犀川【さいがわ】”. 角川日本地名大辞典 オンライン版. 2022年11月8日閲覧。
  3. ^ 大垣市 (2019年6月9日). “さい川さくら公園”. 2022年11月9日閲覧。
  4. ^ 国土交通省中部地方整備局. “河川コード台帳(河川コード表編)” (PDF). 2022年11月14日閲覧。
  5. ^ 国土交通省中部地方整備局. “河川コード台帳(河川模式図編)” (PDF). 2022年11月14日閲覧。
  6. ^ “根尾川【ねおがわ】”. 角川日本地名大辞典 オンライン版. 2022年10月13日閲覧。
  7. ^ a b c d 国土交通省 中部地方整備局. “KISSO Vol.60” (PDF). 2022年9月1日閲覧。
  8. ^ 国土交通省 中部地方整備局. “KISSO Vol.120” (PDF). 2022年9月1日閲覧。
  9. ^ 国土交通省 中部地方整備局. “KISSO Vol.95” (PDF). 2022年9月1日閲覧。
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m 国土交通省 中部地方整備局. “KISSO Vol.118” (PDF). 2022年11月8日閲覧。
  11. ^ a b c d 国土交通省 中部地方整備局. “KISSO Vol.20” (PDF). 2022年11月8日閲覧。
  12. ^ a b c d 長良川市民学習会. “第13回企画展 義烈 ~犀川騒擾事件と安八~” (PDF). 2022年11月8日閲覧。
  13. ^ a b c 日本アーカイブ協会. “犀川事件”. 長良川デジタル百科事典. 2022年11月8日閲覧。
  14. ^ a b 『安八町史. 通史編』安八町、1975年。doi:10.11501/9569688。 
  15. ^ 国土交通省 中部地方整備局 木曽川下流河川事務所. “KISSOこぼれネタ VOL.47 海津町特集号”. 2022年9月30日閲覧。

外部リンク

  • 犀川圏域河川整備計画
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