» www.Giftbox.Az - Bir birindən gözəl hədiyyə satışı
ウィキペディアランダム
毎日カテゴリ
共有: WhatsappFacebookTwitterVK

潜水艦イ-57降伏せず

潜水艦イ-57降伏せず』(せんすいかんイのごじゅうななこうふくせず)は、東宝が製作し、1959年(昭和34年)7月5日に封切り公開した戦争映画[3]。白黒、東宝スコープ、パースペクタ・ステレオフォニック・サウンド[1][3]

潜水艦イ-57降伏せず
監督 松林宗恵
脚本
出演者
音楽 團伊玖磨
撮影 完倉泰一
編集 黒岩義民
製作会社 東宝[1]
配給 東宝[1][2]
公開 1959年7月5日[1][3][2][4]
上映時間 103分[1][注釈 1]
製作国 日本
言語 日本語
(テンプレートを表示)

概要

東宝初のシネマスコープサイズで制作された戦争映画[2]。また、監督の松林宗恵と特技監督の円谷英二が初めて組んだ作品でもある[2]

日本の戦争映画としては珍しい隠密行動を主題とした作品である[5]。従来の戦争映画のような悲壮感のある作風ではなく、冒険映画としての娯楽性も備えている[6]。一方で、国家に裏切られた前線の兵士たちの無念さや憤りを描いた作品としても評価されている[6]

海軍出身の松林は、海軍という独特の世界を描くにあたり、何気ない所作や軍装の細部に当たるまで神経を使ったといい、それでもやはり当時の完全再現には至らなかったことを悔やんでいる。艦上撮影に当たっては海上自衛隊の協力を受け、当時日本で唯一の潜水艦「くろしお[注釈 2]を使用し、百数十人の撮影スタッフが危険な海上撮影を敢行した[6]。また、海上自衛隊はくす型護衛艦護衛艦わかばのほか、駆逐艦や(内火艇)など、草創期の海上自衛隊艦艇を多数出動させ、撮影に協力している。

特撮については、撮影のために手前が深く造られた小プールが用意され、サンゴや岩場を配置した海底が再現された[6][7][2]。このプールの側面には撮影用の小窓が設けられ、魚雷の発射や海底から見た水面描写など、鮮やかな映像の数々が撮影された。イ号をはじめ、各種船舶も20尺(約7メートル)を超える[要出典]大型のミニチュアが用意されたほか、イ号は艦首だけのものや実物大のブリッジも制作され、迫力のある海戦シーンが織り込まれている[6]

円谷は、本作品の合成カットの精度を高めるため、白黒作品ながらブルーバック合成を導入した[6][8]。合成画面用にカラーフィルムが使われており[6][7][2]、特撮助監督を務めた中野昭慶は「白黒なのにカラーフィルムを使うので不思議に思った」と述懐している[3][8]。この異例の撮影技法には、東宝本社からも「なんでそんなに大量のカラーフィルムがいるんだ」との文句が出たが、カラーフィルムをモノクロに変換するというこの手法により、ラストでの艦上の隊員、これを覆う水柱など、より明るくクリアでシャープな画像が実現されることとなった[6][7][2]

ストーリー

1945年昭和20年)6月、太平洋戦争にて敗戦濃厚となった大日本帝国海軍において最前線に従軍していた潜水艦「イ-57」は突如ペナン州への寄港を命ぜられ、某国の外交官父娘を中立国であるスペインカナリー諸島まで輸送する任務を負った。これは早期講和を目指す大本営の秘密工作であり、艦長以下の反対も派遣された参謀の説得によって収まったが、外交官父娘の正体は下士官兵には知らされないままであった。「イ-57」は大西洋を目指し、インド洋を潜行する。途中、敵の駆逐艦による攻撃などにも耐え、ようやく喜望峰沖まで達した時、連合国はポツダム宣言を発表し、「イ-57」の航海はその意味を失った。

キャスト

参照[1][9]

スタッフ

参照[1][3]

映像ソフト

関連作品

太平洋の翼』(1963年、松林宗恵監督)
帝国海軍潜水艦としてくろしおの映像が使用されている。また、池部良が潜水艦長として出演している。
太平洋奇跡の作戦 キスカ』(1965年、丸山誠治監督)
アフリカ沖を航行中にイ-57号がブラックバーン スクアと思われる英軍機から空襲を受けるという、本作品の特撮シーンが流用されている。
ローレライ』(2005年、フジテレビ・東宝)
本作品に影響を受けたと監督の樋口真嗣が語っている。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 資料によっては、「104分[4](1時間44分[3])」と記述している。
  2. ^ 当時、「相互防衛援助プログラム」に基づき、米軍より貸与されたガトー級潜水艦の「ミンゴ」である。
  3. ^ 当時のイタリア大使の娘だった。
  4. ^ 元日本海軍潜水艦長で回天特攻隊指揮官だった。
  5. ^ この年に本編助監督として入社したが、人手不足のため特撮助監督を数日務めたという[8]

出典

  1. ^ a b c d e f g “映画資料室”. viewer.kintoneapp.com. 2022年2月17日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g 円谷英二特撮世界 2001, p. 59, 「潜水艦イ-57降伏せず」
  3. ^ a b c d e f 東宝特撮映画全史 1983, p. 545, 「東宝特撮映画作品リスト」
  4. ^ a b 東宝ゴジラ会 2010, pp. 293–294, 「円谷組作品紹介」
  5. ^ a b c 日本特撮映画図鑑 1999, p. 144, 「東宝特撮作品 ビデオLDラインナップ 戦争映画」
  6. ^ a b c d e f g h 東宝特撮映画全史 1983, pp. 156–157, 「東宝特撮映画作品史 潜水艦イ-57降伏せず」
  7. ^ a b c 『日本特撮・幻想映画全集』勁文社、1997年、96頁。ISBN (4766927060)。 
  8. ^ a b c ゴジラ大全集 1994, pp. 146–147, 「SPECIAL INTERVIEW チャンピオンまつりの看板と一般大作 中野昭慶」
  9. ^ a b 東宝特撮映画全史 1983, p. 536, 「主要特撮作品配役リスト」

参考文献

  • DVD『潜水艦イ-57降伏せず』(東宝)
  • 『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN (4-924609-00-5)。 
  • テレビマガジン特別編集 誕生40周年記念 ゴジラ大全集』構成・執筆:岩畠寿明(エープロダクション)、赤井政尚、講談社、1994年9月1日。ISBN (4-06-178417-X)。 
  • 『東宝編 日本特撮映画図鑑 BEST54』特別監修 川北紘一成美堂出版〈SEIBIDO MOOK〉、1999年2月20日。ISBN (4-415-09405-8)。 
  • 『円谷英二特撮世界』勁文社、2001年8月10日。ISBN (4-7669-3848-8)。 
  • 東宝ゴジラ会『特撮 円谷組 ゴジラと東宝特撮にかけた青春』洋泉社、2010年10月9日。ISBN (978-4-86248-622-6)。 

外部リンク

ウィキペディア、ウィキ、本、library、論文、読んだ、ダウンロード、自由、無料ダウンロード、mp3、video、mp4、3gp、 jpg、jpeg、gif、png、画像、音楽、歌、映画、本、ゲーム、ゲーム。