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渡辺 伝(わたなべ の つとう)は、平安時代後期の武将。嵯峨源氏の源融の子孫で、正式な名のりは源伝(みなもと の つとう)。渡辺綱の曾孫にあたる。
略歴
滝口大夫・(渡辺安)(筒井久の三男)の子として、摂津国西成郡渡辺津に生まれる。
京で元服を迎えて、摂津源氏(多田源氏)の源明国に仕えた。主君の明国の命で、白河天皇・堀河天皇父子の周辺を護衛する滝口武者を長年も務めた。特に白河法皇(白河天皇)の信頼は篤く、彼は皇室領である(大江御厨)(惣官)に任命された(渡辺惣官職)。
同時に敬虔な浄土教の信徒であり、30数年も毎度千遍ほどの念仏を唱えており、臨終間際にも西方に向かって大往生したという。享年60。
嫡子の(満)が後を継いで、彼の系統は、朝廷との繋がりを密接に図り、衛門府、兵衛府など中央の官職を有していた。
満の弟の重らの系統は従来通り、摂津源氏と主従関係を結び、源頼政を介錯した唱や宇治川の戦いで戦没した省(連)と競などを輩出した。
系譜
- 父:(渡辺安)
- 母:不詳
- 妻:不詳
- 男子:(渡辺満)
- 男子:渡辺重
- 男子:(渡辺房)
- 男子:(渡辺教)
- 男子:(渡辺親)
- 男子:(渡辺調)