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海田智行

海田 智行(かいだ ともゆき、1987年9月2日 - )は、広島県三原市出身の元プロ野球選手投手)。左投左打。野球解説者

海田 智行
関メディベースボール学院 投手コーチ
基本情報
国籍 日本
出身地 広島県三原市
生年月日 (1987-09-02) 1987年9月2日(35歳)
身長
体重
179 cm
85 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2011年 ドラフト4位
初出場 2012年4月1日
最終出場 2021年10月19日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
コーチ歴

2023年からは関メディベースボール学院の中等部で投手コーチを務める[1][2]

経歴

プロ入り前

広島県立賀茂高等学校時代は、エースとなった2年時の秋季中国地区高等学校野球大会出場を果たす。3年時の夏は、広島県予選ベスト8で敗退。

高校卒業後は駒澤大学に進学。野球部では1年時の春からリーグ戦に登板。秋には、増井浩俊に次ぐ2番手投手として2勝を挙げ、リーグ2位となる防御率2.01の好成績を残す。2年時からエースとなり、春は13試合中10試合に登板し5勝を挙げた。リーグ戦後、第36回日米大学野球選手権大会日本代表に選出され、左の中継ぎとして登板し優勝に貢献した。しかし、2年時の秋から3年時の春は調子を落とし未勝利に終わり、チームも2部降格となった。その後は、1部昇格は出来なかったが自身は2部3季で10勝を挙げた。1部リーグ通算は30試合、7勝9敗、防御率3.09。

大学卒業後は、日本生命に入社。日本生命野球部1年目の2010年は、春から公式戦に登板。第81回都市対抗野球大会阪和地区2次予選では、先発・中継ぎとフル回転し6試合に登板し、代表権獲得に貢献した。翌2011年、10月27日の第82回都市対抗野球大会2回戦の東芝戦では、9回2死で降板し完投を逃すも安達了一擁する打線を1失点に抑え勝利を収めた[3]。数時間後に行なわれたプロ野球ドラフト会議で、オリックス・バファローズから4位指名を受けた。

オリックス時代

 
(2012年3月16日、明治神宮野球場にて)

2012年川端崇義と共に開幕一軍入りを果たす。開幕3戦目でプロ初登板を果たすも、初対戦打者の松中信彦に四球を与えただけで降板し、4月6日に登録抹消。同月17日に再登録されると、ビハインド・敗戦処理の場面で登板機会を得た。9月に入ると先発機会が得られ、同月2日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦で、自身の25歳の誕生日にプロ初先発を務めて田中将大と投げ合い、7回無失点の好投をするも白星がつかず、その後4試合でも先発したが全て敗戦投手となった。リリーフ26試合で防御率2.12であったのに対し、先発では5試合で防御率4.43であった。

2013年は、シーズン3試合目の先発となった4月17日の埼玉西武ライオンズ戦で6回を1失点に抑え、プロ入り初勝利を挙げた[4]。7月4日の西武戦で5敗目を喫してからは中継ぎに回され、ロングリリーフとワンポイントとして起用された。中継ぎでは防御率1点台を記録した。対右打者の被打率は.339であった。

2014年は19試合の登板で1敗、防御率7.58であった。

2015年は、自己最高の48試合に登板し防御率2.61、10HPをマークした。

2016年も自己最高の50試合に登板し、15HPをマークした。防御率は2.78と2年連続して2点台を記録した。

2017年3月16日、4歳年下の一般女性と結婚。シーズンでは12試合の登板に留まり0勝1敗の防御率5.91、8月末には横左肘の関節遊離体除去とクリーニング手術を受けた。900万円減の年俸2,750万円でサイン。

2018年は手術の影響からかわずか4試合の登板、防御率13.50の成績でシーズンを終えた。

2019年は自己最多の55試合に登板しセットアッパーとして防御率1.84、22HPをマーク、去年の年俸のほぼ倍増となる2050万円増の年俸4,150万円でサインした[5]

2020年は前年とは一転してわずか6試合登板、0勝1敗2ホールド、防御率14.54に終わり、減額制限を超える47%ダウンの年俸2,200万円(推定)で契約を更改した[6]

2021年は16試合の登板ながら防御率2.61で、9月以降激しい優勝争いを繰り広げていたチームをブルペンから支えた[7]

2022年はシーズンを通して一軍での登板なく、10月5日に戦力外通告を受けた。11月8日に行われた12球団合同トライアウトに参加したが、阪神タイガースから打撃投手としての打診があったほかはオファーはなく、引退を決断した。戦力外通告から現役引退までの様子は、12月27日にTBS系列で放送された『プロ野球戦力外通告2022』で紹介された[8]

現役引退後

引退後はキャンプ用品の販売とオーセンティックバーの開店に向け、準備を進めているほか、アマチュア野球の指導者としても活動していく予定[9]日本生命の先輩でもあるオリックスのコーチ・下山真二からの紹介で、社会人クラブチームを中心に、小学部や中等部など少年野球も運営している関メディベースボール学院のコーチに就任[2]。中等部を担当し[2]2023年1月14日よりチームに合流して指導を行っている[1][2]。それと同時にオリックスOBとして、J SPORTS野球解説者としても活動する。

選手としての特徴・人物

オーバースローから最速146km/hのストレートと武器のカットボールを始めスライダーカーブなどの多彩な変化球とのコンビネーションを駆使する[10]

愛称は「海ちゃん[11]、「海くん[12]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2012 オリックス 31 5 0 0 0 0 4 0 1 .000 245 56.1 63 2 20 0 1 30 0 1 19 19 3.04 1.47
2013 35 9 0 0 0 2 5 0 5 .286 330 78.1 80 7 24 0 0 44 2 0 37 34 3.91 1.33
2014 19 0 0 0 0 0 1 0 0 .000 88 19.0 26 1 4 0 2 11 1 0 17 16 7.58 1.58
2015 48 0 0 0 0 2 2 0 8 .500 180 41.1 38 3 15 2 2 27 0 0 15 12 2.61 1.28
2016 50 0 0 0 0 1 3 0 15 .250 185 45.1 40 1 12 2 0 31 0 0 14 14 2.78 1.15
2017 12 0 0 0 0 0 1 0 3 .000 46 10.2 8 1 7 1 0 5 0 0 7 7 5.91 1.41
2018 4 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 14 2.2 5 0 0 0 0 0 0 0 4 4 13.50 1.88
2019 55 0 0 0 0 1 2 0 22 .333 196 49.0 41 1 11 1 2 33 1 0 15 10 1.84 1.06
2020 6 0 0 0 0 0 1 0 2 .000 22 4.1 8 0 1 0 0 4 0 0 7 7 14.54 2.08
2021 16 0 0 0 0 0 1 0 5 .000 43 10.1 8 0 4 1 0 5 0 0 3 3 2.61 1.16
通算:10年 276 14 0 0 0 6 20 0 61 .231 1349 317.1 317 16 98 7 7 190 4 1 138 126 3.57 1.31
  • 2022年度シーズン終了時

年度別守備成績



投手












2012 オリックス 31 0 18 0 0 1.000
2013 35 9 11 0 0 1.000
2014 19 1 1 0 0 1.000
2015 48 3 6 1 0 .900
2016 50 3 6 0 0 1.000
2017 12 1 3 1 0 .800
2018 4 0 1 0 0 1.000
2019 55 1 9 0 0 1.000
2020 6 0 0 0 0 ----
2021 16 0 2 0 0 1.000
通算 276 18 57 2 0 .974
  • 2022年度シーズン終了時

記録

初記録

背番号

  • 47(2012年 - 2022年)

登場曲

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b “前オリックスの海田智行氏、社会人クラブのコーチ就任で少年野球にも尽力「プロを目指す子どもたちが野球界の未来」”. スポーツ報知 (2023年1月16日). 2023年1月17日閲覧。
  2. ^ a b c d “前オリックス海田智行氏が関メディベースボール学院中等部コーチ就任、ケガの教訓活かす”. 【SPAIA】スパイア (2023年1月17日). 2023年2月14日閲覧。
  3. ^ “海田 あと1人で完投を逃し「情けない」”. スポニチ Sponichi Annex (2011年10月28日). 2011年11月2日閲覧。
  4. ^ “2年目の海田 34試合目でうれしい初勝利「最高です」”. スポニチSponichi Annex (スポーツニッポン). (2013年4月17日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2013/04/17/kiji/K20130417005631600.html 2013年4月17日閲覧。 
  5. ^ “オリックス海田「予想以上の結果」で2050万円増 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2020年11月25日閲覧。
  6. ^ “オリックス・海田は1950万減の2200万円 減額制限超えも「しようがない」【NPB】”. デイリースポーツ (2020年12月10日). 2021年2月20日閲覧。
  7. ^ “オリックス・海田は現状維持でサイン「優勝の場にいられて幸せ」”. スポーツニッポン (2021年12月8日). 2021年12月10日閲覧。
  8. ^ “元オリックス海田智行が引退を決断 TBS系の人気番組内で「後悔なんてものは全くない」”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2022年12月27日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202212270001401.html 2022年12月28日閲覧。 
  9. ^ 長田亨 (2022年1月1日). “【去る人オリックス編】海田智行さん、キャンプギア販売とオーセンティックバー開業へ「全部が本気です」”. スポーツ報知. https://hochi.news/articles/20221228-OHT1T51185.html 2023年1月2日閲覧。 
  10. ^ “2011年度ドラフト会議 契約交渉権獲得選手”. オリックス・バファローズ (2011年10月27日). 2011年11月2日閲覧。
  11. ^ “47 海田 智行 選手名鑑2018|オリックス・バファローズ”. オリックス・バファローズ オフィシャルサイト. 2022年1月8日閲覧。
  12. ^ “47 海田 智行 選手名鑑2019|オリックス・バファローズ”. オリックス・バファローズ オフィシャルサイト. 2022年1月8日閲覧。

関連項目

外部リンク

  • 個人年度別成績 海田智行 - NPB.jp 日本野球機構
  • 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
  • 47 海田 智行 選手名鑑 - オリックス・バファローズオフィシャルサイト
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