津島 恵子（つしま けいこ、1926年2月7日 - 2012年8月1日）は、日本の女優。本名：森（旧姓：倉成）直子。長崎県下県郡厳原町（現：対馬市）出身。東洋音楽学校（現：東京音楽大学）中退。
人物・経歴
週刊誌『サンケイグラフ』用に撮影。1954年。
1954年
1947年、松竹作品『安城家の舞踏会』でデビュー。以降、松竹専属となり、鶴田浩二とのコンビで人気を得る。
1953年、今井正監督の『ひめゆりの塔』にて初めて他社（東映）の映画に出演し、代表作になる。
1954年、松竹を退社してフリーとなり、黒澤明監督の『七人の侍』などで好演。
1957年、当時の東宝副社長・森岩雄の子息（(森伊千雄)）と結婚したのを機に一時的に映画界からは遠ざかるが、1970年代にテレビドラマへカムバックする。
2007年頃から認知症の症状が出ていたとされ[1]、2012年8月1日午前10時20分、胃がんのため東京都内の病院で死去[2]。86歳没。
エピソード
出演
映画
『魔像』（1952年）
『ひめゆりの塔』（1953年）
『魅せられたる魂』（1953年）
- 安城家の舞踏会（1947年、松竹） - 新川曜子
- 君待てども（1949年、松竹） - 光子[3]
- 悲しき口笛（1949年、松竹） - 勝川京子
- (長崎の鐘) （1950年、松竹） - 山田幸子
- 海の花火（1951年、松竹） - 野村由起子
- (適齢三人娘) （1951年、松竹） - 松川素子[4]
- (純白の夜)（1951年、松竹） - 露子
- (魔像)（1952年、松竹） - 園絵[5]
- お茶漬の味（1952年、松竹） - 山内節子
- ひめゆりの塔（1953年、東映） - 宮城先生
- (魅せられたる魂)（1953年、東映） - 芦屋りう子[6]
- (叛乱)（1954年、新東宝） - 石田の妻やす子[7]
- 女性に関する十二章（1954年、東宝） - 飛鳥ミナ子
- 足摺岬（1954年、北星） - 福井八重
- 七人の侍（1954年、東宝） - 志乃
- (国定忠治) （1954年、日活） - おとよ[8]
- 人間魚雷回天（1955年、新東宝） - 真鍋早智子
- 浮草日記（1955年、独立映画） - 市川弥生
- (由起子)（1955年、松竹） - 矢田部由起子[9]
- たそがれ酒場（1955年、新東宝） - エミー・ローザ
- (鬼火)（1956年、東宝） - ひろ子
- (彼奴を逃すな)（1956年、東宝） - 君子[10]
- この二人に幸あれ（1957年、東宝） - 丸山千津子
- 日本ダービー 勝負（1970年、東映） - 山形敬子
- (二人だけの朝)（1971年、東宝） - 矢島里子（母）[11]
- あした輝く（1974年、松竹） - 速水昌江[12]
- 潮騒（1975年、東宝） - 灯台長の妻
- スリランカの愛と別れ（1976年、東宝） - 松永喜代
- (喜劇 大誘拐)（1976年、松竹） - 中谷ひろ子[13]
- 男はつらいよ 寅次郎真実一路（1984年、松竹） - 静子
- 春来る鬼（1989年、松竹） - 口走りのばんば
- あした（1995年、東宝） - 金澤澄子
- (告別)（2001年、BS-i＝オフィス・シロウズ） - 若井しのぶ[14]
- なごり雪（2002年、大映） - 水田の母
テレビドラマ
- (どたんば)（1956年、NHK）※映像が現存し、再放送やDVD化もされている
- 翡翠（1958年、NHK）
- ヤシカゴールデン劇場「片恋」（1958年、NTV）
- 土曜劇場「失敗」（1959年、CX）
- (山崎豊子短編集)（1959年、KR）
- 遺留品
- 東芝日曜劇場
- 「子を取ろ、子取ろ」（1959年、KR）
- 「再婚」（1984年、TBS）
- 「形見わけ」（1985年、TBS）
- 「蛍の舞い」（1987年、TBS）
- 「六十歳のシンデレラ」（1990年、TBS）
- 夕やけ天使（1960年、TBS）
- 二十三年（1960年、NTV）
- (松本清張シリーズ)・(黒い断層)「(恐喝者)」（1960年、KR）
- 山鳩の宿（1961年、NHK）
- 武田ロマン劇場「(うず潮)」（1962年、NTV）
- 松本清張シリーズ・黒の組曲「(小町鼓)」（1963年、NHK） - 谷尾妙子
- のれん太平記（1964年、CX）
- 新・のれん太平記 第3シリーズ（1965年、CX）
- 七人の刑事 第99話「おとうと」（1965年、TBS）
- 渥美清の泣いてたまるか 第4話「オールセーフ」（1966年、TBS）
- レモンのような女（1967年、TBS）
- 女の中の悪魔（1967年、NET）
- 夏のわかれ（1968年、THK）
- パンとあこがれ（1969年、TBS）
- (どっこいしょ)（1969年、THK）
- 兄弟（1969年、TBS）
- 大忠臣蔵（1971年、NET） - 滝うめ
- おれは男だ!（1971年、NTV） - 小林敏子
- (お登勢)（1971年、TBS） - はま
- あしたに駈けろ!（1972年、CX）
- 恐怖劇場アンバランス 第10話「サラリーマンの勲章」（1973年、CX・円谷プロ） - 犬飼貞子
- (水戸黄門 第4部) 第18話「駈ける若駒 -八戸-」（1973年、TBS・C.A.L） - 千坂加代
- ライオン奥様劇場・若草物語（1973年、CX） - 三田はつ江
- 水曜劇場・寺内貫太郎一家（1974年、TBS）
- 第16話 - 花屋の見合い相手
- 第36話 - 滝本華江（きんの同級生）
- ぶらり信兵衛 道場破り 第40話「めぐりあい」（1974年、CX） - おさわ
- (二十一歳の父)（1974年、TBS）
- 伝七捕物帳 第76話「涙の赤っ鼻 情けの十手」（1975年、NTV）- お芳 役
- 俺たちの旅（1975年、NTV・ユニオン映画） - 竹内綾子（紀子の母）
- 高原へいらっしゃい（1976年、TBS）
- （1976年 - 1977年、NTV・東宝）
- 達磨大助事件帳 第13話「雪絵危機一髪」（1978年、ANB） - もと
- 俺たちの祭 第18話（1977年、NTV・ユニオン映画）
- NHK大河ドラマ
- 花王愛の劇場・ 母の肖像（1977年、TBS・国際放映） - 楠本幽子
- (松本清張シリーズ・棲息分布)（1977年、NHK） - 井戸原初子
- ポーラテレビ小説・ こおろぎ橋（1978年、TBS） - 北出ぬい
- 名もなく貧しく美しく（1980年、NTV）
- (女・かけこみ寺)（1982年、TBS） - 法秀尼
- 外科医 城戸修平（1983年、TBS）
- (松本清張シリーズ・波の塔)（1983年、NHK）
- 大奥 第1話「大奥誕生」-第3話「陰謀の毒薬」（1983年、KTV） - 阿茶局
- 混浴岩風呂連続殺人・にせ夫婦東北ツアー（1983年、ABC）
- 土曜ワイド劇場「牟田刑事官事件ファイル」シリーズ（1983年 - 2002年、ANB） - 牟田明子
- 離婚テキレイ期（1984年、TBS）
- 真田太平記（1985年、NHKドラマ） - 高台院
- もめん家族（1986年、東海テレビ制作昼の帯ドラマ）
- 花王愛の劇場・母さん、家においでよ（1986年9月 - 10月、TBS）
- ドラマ女の手記「定年ともだち・夢のチーズケーキ」（1986年、TX）
- NHK連続テレビ小説
- 教師びんびん物語2（1989年、CX）
- (恋愛模様) 前編・後編（1990年2月10日 - 2月17日、NHK）- 村田清子
- 火曜サスペンス劇場「地方記者・立花陽介6 鎌倉湘南通信局」（1995年8月15日、NTV ） - 谷口綾子
- 君が人生の時（1997年、TBS）
- (三毛猫ホームズの黄昏ホテル)（1998年、ANB） - 加代 役
- 月曜ドラマスペシャル「(浅見光彦シリーズ)10 隠岐伝説殺人事件」（1998年、TBS） - 琴野 役
受賞歴
関連書籍
脚注
- ^ “津島恵子さん死去「ひめゆりの塔」で好演”. 日刊スポーツ (2012年8月4日). 2019年12月12日閲覧。
- ^ “女優の津島恵子さんが死去 「ひめゆりの塔」などで知られる”. スポニチ Sponichi Annex. (2012年8月3日) 2016年12月11日閲覧。
- ^ “君待てども”. キネノート. キネマ旬報社. 2020年3月7日閲覧。
- ^ “適齢三人娘”. キネノート. キネマ旬報社. 2020年3月7日閲覧。
- ^ “魔像(1952)”. キネノート. キネマ旬報社. 2020年3月8日閲覧。
- ^ “魅せられたる魂”. キネノート. キネマ旬報社. 2020年3月8日閲覧。
- ^ “叛乱(1954)”. キネノート. キネマ旬報社. 2020年3月8日閲覧。
- ^ “国定忠治(1954)”. キネノート. キネマ旬報社. 2020年3月8日閲覧。
- ^ “由起子”. キネノート. キネマ旬報社. 2020年3月8日閲覧。
- ^ “彼奴を逃すな”. キネノート. キネマ旬報社. 2020年3月8日閲覧。
- ^ “二人だけの朝”. キネノート. キネマ旬報社. 2020年3月9日閲覧。
- ^ “あした輝く”. キネノート. キネマ旬報社. 2020年3月9日閲覧。
- ^ “喜劇 大誘拐”. キネノート. キネマ旬報社. 2020年3月9日閲覧。
- ^ “告別”. キネノート. キネマ旬報社. 2020年3月9日閲覧。
外部リンク
- 津島恵子 - allcinema
- 津島恵子 - KINENOTE
- 津島恵子 - 日本映画データベース
- 津島恵子 - NHK人物録
- “津島恵子 1926年生まれ。映画「七人の侍」「ひめ…：日本の大女優 写真特集”. 時事ドットコム. 2016年10月25日閲覧。