内容
恩地喜多八は能のシテ方宗家の甥であったが、謡の師匠宗山と腕比べを行い自殺に追い込んだために勘当される。宗山には娘お三重がいたが、親の死によって芸者となっていた。肺を病み流浪する喜多八は偶々お三重と会い、二度と能をしないとの禁令を破ってお袖に舞と謡を教える。
喜多八の伯父の前でお三重が『海人』(観世では『海士』)の「(玉之段)」を舞う場面がクライマックスといわれている。鏡花は元来能に深い造詣があった。深夜に響く鼓と謡、舞と海音の描写等が見られる。
1943年に成瀬巳喜男監督、花柳章太郎、山田五十鈴主演で映画化され、1960年には衣笠貞之助監督、市川雷蔵、山本富士子主演で再度映画化された。
「歌行燈 (1943年の映画)」を参照
「歌行燈 (1960年の映画)」を参照
資料
関連項目
外部リンク
- 『歌行灯』:新字新仮名 - 青空文庫