森 槐南（もり かいなん、文久3年11月16日〈1863年12月26日〉 - 明治44年〈1911年〉3月7日[1]）は、日本の漢詩人、官僚。名は公泰、字は
概要
名古屋生まれ。父の森春濤も漢詩人で[1]、母の森清子（春濤の後妻）は女流歌人。
鷲津毅堂、三島中洲に師事[1]。枢密院属、宮内省で(大臣)秘書官、図書寮編集官、式部官などを歴任[1]。東京帝国大学では文科大学講師として中国文学を教えた。随鴎詩社を主宰[1]。明治漢文学の中心的存在であった。
三条実美、伊藤博文など明治政府の要人とも親しくし、1909年10月、ハルビンでの安重根による暗殺事件の際に秘書官として同行し被弾したが[1]、軽傷だった。約1年半後に49歳で死去。
著書
- 『古詩平仄論』（宝書閣、1883年3月）
- 『唐詩選評釋』（新進堂、6冊組、1892 - 97年／郁文舎、1910年／文会堂書店、上下、1918年／冨山房百科文庫、上下、1940年）
- 『浩蕩詩程』（鴎夢吟社、1899年3月）
- 『作詩法講話』（文会堂書店、1911年／京文社、1926年）
- 『槐南集』（森健郎編、文会堂書店、8冊組、 1912年）
- 『杜詩講義』（文会堂書店、上中下、1912年）
- 『杜詩講義』（平凡社東洋文庫、全4巻 松岡秀明校訂、1993年／ワイド版、2009年）
- 『李詩講義』（文会堂書店、1913年）
- 『韓詩講義』（文会堂書店、上下、1915 - 16年）
- 『李義山詩講義』（文会堂書店、1914 - 17年、上中下）
- 『中国詩学概説 槐南遺稿』（神田喜一郎編、臨川書店、1982年）
脚注
関連項目
外部リンク
- 『(森槐南)』 - コトバンク