春場 ねぎ(はるば ねぎ、1991年〈平成3年〉7月27日[1] - )は、日本の男性漫画家、YouTuber。愛知県知多市出身[2]。愛知県立常滑高等学校[3]、トライデントデザイン専門学校マンガ学科卒業[4]。血液型はO型[1]。既婚者で[1][注釈 1]、一子の父[注釈 2]。愛犬の名前は「ガブ」。
はるば ねぎ 春場 ねぎ | |
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生誕 | 1991年7月27日(31歳) 日本・愛知県知多市 |
職業 | 漫画家、YouTuber |
活動期間 | 2013年 - |
ジャンル | 少年漫画 |
代表作 | 『五等分の花嫁』 |
受賞 | 第128回月例ヤングジャンプMANGAグランプリ 期待賞(「2²」) 第89回週刊少年マガジン新人漫画賞 入選(「カワードクロスワールド」) 第21回電撃コミック大賞 金賞(「裏世界コミュニケーション」) 第43回講談社漫画賞 少年部門(『五等分の花嫁』) |
2013年に「カワードクロスワールド」で商業誌デビューし、以来、主に『週刊少年マガジン』(講談社)で作品を発表している。代表作に『五等分の花嫁』があり、2019年に同作で講談社漫画賞を受賞している。なお、「春場ねぎ」という名前は『魔法先生ネギま!』の主人公「ネギ・スプリングフィールド」を由来とするペンネームである[2]。
Pixivにて「葱」名義で作品を投稿していた(現在でも閲覧可)。
来歴
本人が語るところによると幼い頃より周囲から「絵が上手い」と目される存在だったといい、保育園時代は周りから頼まれてポケットモンスターの絵を描いていた[7]。小学校入学後、漫画を描き始めるが、漫画家という職業の苦しさを知って一度は漫画家を諦める[8]。その後、高校1年生のとき、友人が作った漫画を読んで創作意欲を刺激され、再び漫画を描くようになる[8]。
2010年、トライデントデザイン専門学校に進学する[3]。2012年、「2²」で第128回月例ヤングジャンプMANGAグランプリの期待賞を受賞[9]し、「カワードクロスワールド」で第89回週刊少年マガジン新人漫画賞に入選を果たす[10]。2013年、同作が『マガジンSPECIAL』(講談社)に掲載され、商業誌デビューする[11][1]。同年、専門学校を卒業する[4]。
2014年、「裏世界コミュニケーション」で第21回電撃コミック大賞の金賞を受賞する[12][注釈 3]。。同年、『週刊少年マガジン』にて、廣瀬俊の原作付きで『煉獄のカルマ』の連載を開始し、翌2015年まで連載する[4]。
2017年から2020年にかけて、『週刊少年マガジン』で『五等分の花嫁』を連載[13]。同作はヒット作となり[7]、2019年1月から3月までと2021年1月から3月までで2期までテレビアニメ化され、2022年5月には同作のアニメ映画が公開された。また、テレビアニメ化と同じ2019年には同作が第43回講談社漫画賞の少年部門の受賞作に選出されている[14]。
『五等分の花嫁』連載終了後の2020年夏、知多市のふるさと観光大使に就任する[15]。また、2021年に『週刊少年マガジン』で『戦隊大失格』の連載を開始する[16]。
作風
春場は、自分が得意とするジャンルとして「ラブコメディ」を挙げている[7]。画力も高く、春場の担当編集者は、春場が描いた女の子の可愛らしさを目の当たりにして「この人は売れる」と思ったと語っている[17]。もっとも漫画を描き始めた当初は能力バトルものを志向しており[7][注釈 4]、ラブコメディは描いていなかった。ラブコメディを描き始めたのは、能力バトルものでは思うように想像を膨らませられず、ジャンルの変更を模索する中で、恋愛なら身近な話題で想像を膨らませやすいと考えたことがきっかけだったという[7]。
キャラクターを作るときは、複数のキャラクターの個性を掛け合わせるという手法を用いている[18]。一例として、『五等分の花嫁』のヒロインである五つ子を創造した際は、あらかじめ15人のキャラクターを用意し、彼女たちの個性を組み合わせていって最終的に5人に絞り込んでいる[7]。
物語作りでは、読者に驚きを与えるため既存の作品にない展開や演出を求める傾向が強く、担当編集者はその象徴的な例として、『五等分の花嫁』でヒロインの1人が告白を聞き逃された後、他の作品なら告白をなかったことにする流れが一般的なところを敢えて再びヒロインに告白させた展開を挙げている[17]。
作画について
デジタル作画で作品を描いており、使用ソフトはCLIP STUDIO PAINTである。漫画を描く際に使うのは「不器用ザラペン」。 デジタル作画を始めた当初は板状ペンタブレットを使用していたが、漫画賞を受賞した際の賞金で液晶ペンタブレットに買い替えている。
YouTube
2021年10月17日よりYouTubeチャンネル「春場ねぎ」にて不定期で作業配信や、視聴者参加型で「(Gartic Phone)」をプレイする配信をしている。
人物
この節は(検証可能)な(参考文献や出典)が全く示されていないか、不十分です。(2022年5月) |
この節に(雑多な内容が羅列されています)。 |
食の嗜好
- 朝食はパン派。
- 好物は舞茸とお菓子全般で、お菓子は特にザラメ煎餅、コロロ、柿ピー、フルーチェを好んでいる。柿ピーには譲れないこだわりがあるといい、フルーチェは一人で食べるものではないという。
- 仕事中にはジュース、またはコーヒーを横に置いて作業をしている。
- レバーに関して、かつて給食に出ていたレバーは火を通し過ぎているため肉ですらないと思うほど美味しくなかったが、飲食店のレバーは美味しかったようで、引っ越し先に美味しいレバニラの店がないことを危惧しており、人工でも良いので一度生レバーを食べてみたいという願望があるという。
- 嫌いな食べ物として栗ご飯を挙げており、その理由として栗ご飯は栗のポテンシャルが活かされていないためとしている。
- 好きなアイスはアイスの実。
- 牛丼屋の好みとしては吉野家とすき家のどちらがより好きかは究極の選択としている。
- ツイッターをよく利用している。インスタグラムなど非日常を切り取るSNSには、懐疑的であり、「男は黙ってツイッター」等の発言を残している。
- ラーメンが好きである。
- 自身の作品である「五等分の花嫁」の主人公・上杉風太郎と同じく味音痴。
- モスバーガーのライスバーガーきんぴらが大好物で、終売となったため定期的に自作するほどである。
ゲーム
- ポケットモンスターはポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパールを除き、ほぼ全てのシリーズをプレイしている。
- APEXは友人から誘われる形でプレイを始めた。その際ゲーミングPCを新調したが、買った後に家まで持って帰るのがとても大変だったと話している。ランクはプラチナの沼から抜け出せないためダイヤまでキャリーしてくれる人を募集している。
- 大乱闘スマッシュブラザーズについては地元5位の実力者であるという。
その他の趣味・嗜好
- 好きな映画として、『インターステラー』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』、『スターウォーズ』を挙げている。
- 作業用のお供としてテレビ番組をよく観る。特に『ラヴィット!』、『トークサバイバー』など。
- 好きな芸人はくりぃむしちゅーの上田晋也を挙げている。
- 2022年3月時点での最近よく聴いてる歌手としてAdoを挙げている。
- 『ONE PIECE』は毎週追っている。
エピソード
- YouTubeで配信をしている時は基本的に手が震えており、視聴者の数に比例してその症状も重くなるとのこと。また、YouTubeの配信でも見られるタイピングの速さは学生時代にしていたブログで鍛えられたという。
- 中学時代に雷を敵と見立てていた時期があり、その時は外に向かって睨んだりしていた。だが、ある日の給食の時間、近くの席の女子に「目、怖いよ。」と言われたことをきっかけにキッパリ雷と戦うことをやめた。本人はYouTubeの配信にてそのことを「あー楽しかった。」と振り返っている。なお、「あー楽しかった。」は本人が黒歴史になるような失敗をしてしまった時に言うようにしている魔法の言葉であるという。
- かつてアシスタントを務めていた(藤村緋二)作画の作品「神さまの言うとおり」の実写映画にエキストラとして出演した過去がある。
- 花粉症持ちでアレグラがお供だったが、2022年の3月の時点では全く症状が出ておらず、本人曰く「勝った。」とのこと。
- 髪型の好みのタイプとしては、妻の髪型と髪を横に流すような髪型を挙げている。
- 吹奏楽には触れる機会がなかったため、トロンボーンに憧れている。
- 本人曰く、「五等分の花嫁展」には自らの足で出向いていたという。「コロロを片手に、小学生を追いかけている怪しい人間を見かけたら、それはねぎだと思ってください。」とのこと。
- 身長が178cmであり、最高記録は179cmであったが、人に身長を言う際には180cmと言っている。
- 妻とは学校で出会ったようで、妻を葱で例えると顔が丸いことから玉葱としており、玉葱は禁止用語。
- 自身の作品である「五等分の花嫁」における推しキャラは上杉風太郎である。
- 生牡蠣を食べてノロウイルスになったことがある。
作品リスト
連載
単行本は全て講談社コミックスから発売されている。
- 煉獄のカルマ(原作:廣瀬俊、『週刊少年マガジン』、2014年 - 2015年、全5巻) - 連載デビュー作[1]。
- 五等分の花嫁(『週刊少年マガジン』、2017年 - 2020年、全14巻)
- 戦隊大失格(『週刊少年マガジン』、2021年 - 、既刊9巻)
読み切り
- カワードクロスワールド(『マガジンSPECIAL』2013年4号[4]) - 商業誌デビュー作。
- 裏世界コミュニケーション(『月刊コミック電撃大王』2014年9月号[19])
- ヴァンパイアキラー(『週刊少年マガジン』2016年2・3合併号)
- 五等分の花嫁(『週刊少年マガジン』2017年8号[20]) - 連載版のプロトタイプ。テレビアニメ『五等分の花嫁』BD・DVD第1巻の特典コミックスに収録されている[21]。
その他
- ぽんのみち(キャラクター原案[22])
関連人物
- 赤松健
- 漫画家。春場は赤松が描いた『魔法先生ネギま!』を読んで「女の子がたくさん出てくる漫画」と初めて出会い[7]、ラブコメディというジャンルに魅了されたと発言している[10]。
- 色原みたび
- 漫画家。デビュー前から親交があり、色原によると、春場とは漫画家デビューを目指して切磋琢磨する間柄だったという[23]。
- 藤村緋二
- 漫画家。春場はかつて藤村のアシスタントを務めており、藤村が作画を担当した『神さまの言うとおり弐』が完結した際、色紙を贈っている[24]。
- 内海八重
- 漫画家。『煉獄のカルマ』の開始から完結まで、春場のアシスタントを務めた[25]。
- 内藤マーシー
- 漫画家。春場の元アシスタントで、『五等分の花嫁』の執筆を手伝った経歴を持つ[26]。
- 筒井大志
- 漫画家。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e 春場ねぎ(インタビュアー:川俣綾加)「」『livedoor ニュース』、2019年9月17日。 オリジナルの2019年9月17日時点におけるアーカイブ 。2019年9月17日閲覧。
- ^ a b “”. 知多市ホームページ. 2020年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月11日閲覧。
- ^ a b “”. スタディサプリ進路. リクルートマーケティングパートナーズ. 2019年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月22日閲覧。
- ^ a b c d “”. トライデントデザイン専門学校公式サイト (2016年7月28日). 2019年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月22日閲覧。
- ^ negi_harubaの2015年11月23日21時29分のツイート、2019年6月17日閲覧。
- ^ negi_harubaの2019年5月29日21時29分のツイート、2019年6月17日閲覧。
- ^ a b c d e f g 塚越淳一「人と話したくなるような漫画にしたかった 原作者 春場ねぎ」『ANIME Bros.』第4号、東京ニュース通信社、2019年4月7日、50-55頁。
- ^ a b c “”. 電撃ホビーウェブ. KADOKAWA. p. 3 (2014年11月14日). 2015年6月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月22日閲覧。
- ^ negi_harubaの2012年12月13日19時24分のツイート、2022年5月21日閲覧。
- ^ a b 『このマンガがすごい!』編集部 編『このマンガがすごい!2021』宝島社、2020年、120-123頁。ISBN (978-4-299-01202-9)。
- ^ negi_harubaの2013年3月19日01時03分のツイート、2019年9月17日閲覧。
- ^ “”. ITmedia ebook USER. アイティメディア (2014年10月10日). 2019年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月22日閲覧。
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- ^ “”. コミックナタリー. ナターシャ (2019年5月10日). 2019年5月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月22日閲覧。
- ^ “漫画家 春場ねぎさんと俳優 阿部亮平さんを知多市ふるさと観光大使に委嘱” (PDF). 知多市 (2020年7月27日). 2021年4月29日閲覧。
- ^ “”. コミックナタリー. ナターシャ (2021年2月3日). 2021年2月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月29日閲覧。
- ^ a b 塚越淳一、神保未来「「五等分の花嫁」担当編集者 特別対談」『B.L.T.ルートA』第1号、東京ニュース通信社、2021年4月8日、51-53頁。
- ^ 「漫画家への花道 『五等分の花嫁』春場ねぎ先生」『週刊少年マガジン』第61巻第13号、講談社、2019年3月27日、238-240頁。
- ^ “”. 月刊コミック電撃大王公式サイト. news blog. KADOKAWA (2014年7月24日). 2019年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月22日閲覧。
- ^ “”. ダ・ヴィンチニュース (2017年1月28日). 2017年2月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月22日閲覧。
- ^ “”. コミックナタリー. ナターシャ (2019年1月11日). 2019年5月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月22日閲覧。
- ^ “春場ねぎキャラ原案のオリジナルTVアニメ「ぽんのみち」制作決定!麻雀×JKの日常もの”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年5月23日)2023年5月23日閲覧。
- ^ 色原みたび(インタビュアー:村上裕一)「」『ワコムタブレットサイト』。 オリジナルの2017年9月24日時点におけるアーカイブ2019年5月22日閲覧。 。
- ^ “”. コミックナタリー. ナターシャ (2016年12月28日). 2017年1月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月22日閲覧。
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- ^ “”. MANTANWEB. MANTAN (2020年12月2日). 2021年2月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月29日閲覧。