日本児童文学学会(にほんじどうぶんがくがっかい)は、児童文学・児童文化の研究者の学術団体。
1962年設立。会長に石森延男。事務局長は村松定孝。常任理事に猪熊葉子、神宮輝夫、鳥越信、滑川道夫、福田清人、藤田圭雄、村松定孝、渡辺茂男。学会紀要として『児童文学研究』(年1回)を刊行している。また「日本児童文学学会会報」(年2回)の発行、そして1年間の児童文学・児童文化の研究書に対して日本児童文学学会賞を設けて表彰もしている。[1]
会長
日本児童文学学会賞
第1回から第10回
- 第1回 1977 藤田圭雄『解題戦後日本童謡年表』東京書籍
- 鳥越信『日本児童文学史年表II』明治書院
- 奨励賞 勝尾金弥『黎明期の歴史児童文学』アリス館
- 第2回 1978 『校本宮澤賢治全集』全14巻 筑摩書房
- 奨励賞 二上洋一『少年小説の系譜』幻影城
- 第3回 1979 故恩田逸夫の宮澤賢治研究の業績に対して
- 第4回 1980 該当作なし
- 第5回 1981 『校定新美南吉全集』全12巻 大日本図書
- 奨励賞 上野浩道『芸術教育運動の研究』風間書房
- 第6回 1982 瀬田貞二『落穂ひろい―日本の子どもの文化をめぐる人びと』福音館書店
- 第7回 1983 金田一春彦『十五夜お月さん(本居長世人と作品)』三省堂
- 奨励賞 (落合幸二)『ロビンソン・クルーソーの世界』岩波ブックセンター信山社
- 三宅興子・島式子・畠山兆子『児童文学はじめの一歩』世界思想社
- 奨励賞 (落合幸二)『ロビンソン・クルーソーの世界』岩波ブックセンター信山社
- 第8回 1984 関英雄『体験的児童文学史 前編・大正の果実』理論社
- 第9回 1985 鈴木重三・木村八重子・中野三敏・(肥田皓三)編『近世子どもの絵本集』岩波書店
- 第10回 1986 該当作なし
第11回から第20回
- 第11回 1987 該当作なし
- 奨励賞 永田桂子『絵本観・玩具観の変遷』高文堂出版社
- セント・ニコラス研究会『アメリカの児童雑誌「セント・ニコラス」の研究』
- 奨励賞 永田桂子『絵本観・玩具観の変遷』高文堂出版社
- 第12回 1988 該当作なし
- 第13回 1989 滑川道夫『日本児童文学の軌跡』理論社
- 第14回 1990 本田和子『フィクションとしての子ども』他 新曜社
- 第15回 1991 石澤小枝子『フランス児童文学の研究』久山社
- 奨励賞 畑中圭一『童謡論の系譜』東京書籍
- 第16回 1992 植田敏郎『巖谷小波とドイツ文学〈お伽噺〉の源』大日本図書
- 第17回 1993 矢崎節夫『童謡詩人 金子みすゞの生涯』JULA出版局
- 奨励賞 岡本定男『子ども文化の水脈―近代日本児童文化史研究論考』近代文芸社
- 第18回 1994 該当作なし
- 第19回 1995 該当作なし
- 特別賞 (佐藤光一)『日本の少年詩・少女詩』大空社
- 奨励賞 桑原三郎・松井千恵監修『巖谷小波「十亭叢書」の註解』ゆまに書房
- 第20回 1996 三宅興子『イギリスの絵本の歴史』岩崎美術社
- 特別賞 斎藤佐次郎著・宮崎芳彦編『斎藤佐次郎・児童文学史』金の星社
- 奨励賞 (安藤恭子)『宮澤賢治〈力〉の構造』朝文社
- (師岡愛子)編『ルイザ・メイ・オルコット』表現社
第21回から第30回
- 第21回 1997 該当者なし
- 第22回 1998 該当者なし
- 特別賞 桑原三郎 研究と活動
- 奨励賞 (河原和枝)『子ども観の近代』中央公論社
- 中村悦子・(岩崎真理子)『「コドモノクニ」総目次』久山社
- 第23回 1999 (内ヶ崎有里子)『江戸期昔話絵本の研究と資料』三弥井書店
- 第24回 2000 勝尾金弥『伝記児童文学のあゆみ―1891 から1945年―』ミネルヴァ書房
- 第25回 2001 該当者なし
- 第26回 2002 米沢嘉博『藤子不二雄論 ―FとAの方程式』(河出書房新社)
- 奨励賞 加藤康子・(松村倫子)『幕末・明治の絵双六』(国書刊行会)
- 第27回 2003 井辻朱美『ファンタジーの魔法空間』(岩波書店)
- 特別賞 鳥越信『はじめて学ぶ日本の絵本史』(ミネルヴァ書房)の企画・編集
- スーザン・J・ネイピア(神山京子訳)『現代日本のアニメ 『AKIRA』から『千と千尋の神隠し』まで』
- 第28回 2004 該当者なし
- 第29回 2005 該当者なし
- 第30回 2006 該当作なし
第31回から第40回
- 第31回 2007 畑中圭一『日本の童謡』平凡社
- 第32回 2008 該当作なし
- 第33回 2009 該当作なし
- 奨励賞 (水間千恵)『女になった海賊と大人にならない子どもたち―ロビンソン変形譚のゆくえ』玉川大学出版部
- 特別賞 加古里子『伝承遊び考(全四巻)』小峰書店
- 第34回 2010 該当作なし
- 第35回 2011 該当作なし
- 第36回 2012 該当作なし
- 第37回 2013 該当作なし
- 奨励賞 相川美恵子『児童読物の軌跡―戦争と子どもをつないだ表現』龍谷学会
- 特別賞 (久米依子)『「少女小説」の生成 ジェンダー・ポリティクスの世紀』青弓社
- 第38回 2014 該当作なし
- 奨励賞 (竹内美紀)『石井桃子の翻訳はなぜ子どもをひきつけるのか 「声を訳す」文体の秘密』ミネルヴァ書房
- 特別賞 府川源一郎『明治初等国語教科書と子ども読み物に関する研究 リテラシー形成メディアの教育文化史』ひつじ書房
- 第39回 2015 加藤理『「児童文化」の誕生と展開 大正自由教育時代の子どもの生活と文化』港の人
- 奨励賞 (大橋眞由美)『近代日本の〈絵解きの空間〉―幼年用メディアを介した子どもと母親の国民化―』風間書房
- 特別賞 (千森幹子)『表象のアリス テキストと図像に見る日本とイギリス』法政大学出版局
- 第40回 2016 該当作なし
- 奨励賞 周東美材『童謡の近代―メディアの変容と子ども文化』岩波書店
- 奨励賞 (朴美暻)『韓国の「鬼」―ドッケビの視覚表象』京都大学学術出版会
- 特別賞 (高橋明彦)『楳図かずお論―マンガ表現と想像力の恐怖』青弓社
第41回から第50回
- 第41回 2017 該当作なし
- 奨励賞 (ミンガド・ボラグ)『「スーホの白い馬」の真実―モンゴル・中国・日本それぞれの姿』風響社
- 奨励賞 (森下達)『怪獣から読む戦後ポピュラー・カルチャー―特撮映画・SFジャンル形成史』青弓社
- 特別賞 武田雅哉『中国のマンガ〈連環画〉の世界』平凡社
- 第42回 2018 該当作なし
- 第43回 2019 該当作なし
- 奨励賞 (今田由香)『トミ・ウンゲラーと絵本 その人生と作品』玉川大学出版部
- 奨励賞 目黒強『〈児童文学〉の成立と課外読み物の時代』和泉書院
- 奨励賞 (渡辺貴規子)『『家なき子』の原典と初期邦訳の文化社会史的研究 ―エクトール・マロ、五来素川、菊池幽芳をめぐって―』風間書房
- 第44回 2020 該当作なし
- 特別賞 (赤羽茂乃)『絵本画家 赤羽末吉 スーホの草原にかける虹』福音館書店
- 第45回 2021 齋木喜美子『沖縄児童文学の水脈』関西学院大学出版会
- 奨励賞 (ナーヘド・アルメリ)『金子みすゞの童謡を読む 西條八十と北原白秋の受容と展開』港の人
- 特別賞 鵜野祐介『子どもの替え唄と戦争― 笠木透のラスト・メッセージ― 』子どもの文化研究所
- 第46回 2022 該当作なし
- 特別賞 (西口拓子)『挿絵でよみとくグリム童話』早稲田大学出版部
脚注
外部リンク
- 日本児童文学学会