建部(たけべ)は、岡山県岡山市北区の北端に位置する地域。域内は全大字が「建部町(たけべちょう)」を冠しており、2007年1月22日に岡山市と合併した御津郡建部町(たけべちょう)域に相当する。岡山県のほぼ中央にあたり、旧備前国と旧美作国にまたがる。なお、本項目では御津郡建部町についても述べる。
建部 たけべ | |
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国 | 日本 |
地方 | 中国地方、山陽地方 中国・四国地方 |
都道府県 | 岡山県 |
自治体 | 岡山市 |
行政区 | 北区 |
旧自治体 | 御津郡建部町 |
面積 | 89.53km² |
世帯数 | 2,588世帯 |
総人口 | 5,554人 (登録人口、2018年7月31日現在) |
人口密度 | 62.04人/km² |
隣接地区 | 市内 北区御津 市外 赤磐市、久米郡久米南町、同郡美咲町、 加賀郡吉備中央町 |
岡山市北区役所建部支所 | |
北緯34度52分9.55秒 東経133度54分13.63秒 / 北緯34.8693194度 東経133.9037861度座標: 北緯34度52分9.55秒 東経133度54分13.63秒 / 北緯34.8693194度 東経133.9037861度 | |
所在地 | 〒709-3198 岡山県岡山市北区建部町福渡489 |
建部 |
概要
現在の岡山市の北端部を占める。1967年(昭和42年)1月15日から2007年(平成19年)1月21日にかけては、御津郡建部町であった。町の中心地である福渡(ふくわたり)は、旧美作国の南端にあたる。旭川の向かいが旧備前国にあたり、津山街道の渡し舟があったこと、岡山と津山の中間に位置することから古くより「行こか岡山、戻ろか津山、ここが思案の深渡し」とうたわれた。
新市基本計画には、「豊かな緑と多様な野生生物に恵まれた自然環境や温泉などの地域自然を積極的に保全活用し、自然環境と共生した交流のまちづくりを進めます」とあり、「観光レクリエーションの振興と環境との共生」「農業の活性化と安全で快適な居住環境の創出」の2点にまちづくりの重点が置かれている。
地理
町のほぼ中央部を旭川が北から南に貫流している。これに久米南町から流下する誕生寺川などが合流している。これらの川沿いには谷底平野が発達しており、集落や水田が多く立地している。その周辺は隆起準平原である吉備高原面である。谷底平野から森林となっている急峻な斜面を登ったところになだらかな高原が広がっており、牧場や棚田、集落が立地している。
- 隣接している地域
沿革
たけべちょう (初代)建部町 | |
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廃止日 | 1967年1月15日 |
廃止理由 | 新設合併 久米郡福渡町、御津郡建部町 (初代)→ 御津郡建部町 |
現在の自治体 | 岡山市 |
廃止時点のデータ | |
国 | 日本 |
地方 | 中国地方、山陽地方 中国・四国地方 |
都道府県 | 岡山県 |
郡 | 御津郡 |
面積 | 56.84 km2. |
総人口 | 5,673人 (国勢調査、1965年) |
隣接自治体 | 御津町・加茂川町・久米南町・福渡町・吉井町 |
(初代)建部町役場 | |
所在地 | 岡山県御津郡建部町大字宮地87-1[1] |
座標 | 北緯34度51分21秒 東経133度54分10.4秒 / 北緯34.85583度 東経133.902889度 |
ウィキプロジェクト |
たけべちょう 建部町 | |
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廃止日 | 2007年1月22日 |
廃止理由 | 編入合併 建部町、瀬戸町 → 岡山市 |
現在の自治体 | 岡山市 |
廃止時点のデータ | |
国 | 日本 |
地方 | 中国地方、山陽地方 中国・四国地方 |
都道府県 | 岡山県 |
郡 | 御津郡 |
市町村コード | 33303-4 |
面積 | 89.53 km2 |
総人口 | 6,392人 (2006年9月1日) |
隣接自治体 | 岡山市・赤磐市・久米南町・美咲町・吉備中央町 |
町の木 | ヒノキ |
町の花 | キンモクセイ |
町の鳥 | メジロ |
建部町役場 | |
所在地 | 〒709-3198 岡山県御津郡建部町福渡489番地 |
外部リンク | (Internet Archive) |
座標 | 北緯34度52分9.4秒 東経133度54分13.5秒 / 北緯34.869278度 東経133.903750度 |
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ウィキプロジェクト |
行政
経済
産業
- 主な産業 - 農業(特に米作)、酪農
教育
- 岡山市立竹枝小学校(旧・建部町立竹枝小学校)
- 岡山市立建部小学校(旧・建部町立建部小学校)
- 岡山市立福渡小学校(旧・建部町立福渡小学校)
- 岡山市立建部中学校(旧・建部町立建部中学校)
- 岡山・建部 医療福祉専門学校
- 廃校
交通
鉄道路線
バス路線
道路
- 一般国道
- 県道
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
史跡
- 竹内流古武道発祥の地 - 県指定史跡。建部町角石谷。
- 建部井堰(一の口井堰) - 現存する日本最大の石造取水堰として、土木学会選奨土木遺産に認定されている。
社寺・建造物
- 七社八幡宮 - 建部祭りが県指定重要無形民俗文化財。「能面 翁(白色尉)」が県指定重要文化財(彫刻)。建部町建部上。
- 志呂神社 - 志呂神社御供が県指定重要無形民俗文化財。建部町下神目。
- 成就寺 - 木造金剛力士立像が県指定重要文化財(彫刻)。建部町富沢。
- 豊楽寺 - 豊楽寺文書が県指定重要文化財(古文書)。建部町豊楽寺。
- 石造地蔵菩薩立像 -県指定重要文化財(建造物)。建部町富沢。
- JR津山線建部駅駅舎(旧中国鉄道建部駅駅舎)- 国登録有形文化財(建造物)。建部町中田。
レジャー・スポーツ施設等
- 八幡温泉郷(やはたおんせんきょう) - たけべ八幡温泉、やはたの里など。
- 自然家族旅行村 たけべの森公園[2]
- 建部町産業観光物産案内所
- UAゼンセン中央教育センター「友愛の丘」[3](合宿研修施設)
- 建部町総合スポーツセンター
- (グレート岡山ゴルフ倶楽部)
- (たけべの森ゴルフ倶楽部)
- 旭川ダム
祭事・催事
文化施設
- 岡山市環境学習センター めだかの学校[4]
- 岡山市立建部町公民館
- 岡山市立建部町図書館
- 建部町文化センター
出身・ゆかりの人物
- 出身者
- (竹内久勝) - 古武道竹内流を隆盛させた[5]。現在の建部町角石谷出身。
- 森寺長貞 - 岡山藩の家老で建部池田家(森寺池田家)第3代当主。
- 池田長政 - 同第4代当主。
- 池田長泰 - 同第5代当主。
- 池田宗春 - 同第6代当主。
- 池田太寅 - 同第7代当主。
- 池田俊清 - 同第8代当主。
- 池田博道 - 同第9代当主。
- 池田博教 - 同第10代当主。
- 池田博忠 - 同第12代当主。
- 池田博文 - 同第13代当主。
- 池田博愛 - 同第14代当主。
- 山本唯三郎 - 実業家。現在の建部町鶴田の生まれ(父が鶴田藩士)であるが、幼少時に岡山市に移転している。
- 菅寿雄 - 実業家、第94代内閣総理大臣菅直人の父。現在の建部町下神目出身。
- 江田三郎 - 政治家。現在の建部町福渡出身。
- 上田かおり - バレーボール選手(1978年 - )
- リンクアップとっしー - お笑い芸人(1978年 - )
- ゆかりの人物
- (石坂桑亀) - 医者で、シーボルトの門人。現在の建部町福渡で開業していた。墓は現在の建部町建部上にある[6]。
- 竹内久盛 - 戦国時代の武将、兵法家。古武道竹内流の開祖。現在の建部町和田南で門人を指導。
- 松平武聰 - 石見浜田藩の第4代藩主であったが、同藩の飛び地であった現在の建部町鶴田に逃げ、鶴田藩主となった。
- 菅直人 - 政治家、衆議院議員、第94代内閣総理大臣。建部町下神目が本籍地。
- 菅源太郎 - 市民運動家、菅直人の子。当地が含まれる岡山1区から衆議院選挙に立候補。
- 江田五月 - 政治家、江田三郎の子。
- 磯田道史 - 歴史学者(日本近世・近代史・日本社会経済史)で、国際日本文化研究センター准教授。父親の出身地が建部町[7]。
- 西靖 - 毎日放送(MBS)のアナウンサー。母親の出身地が建部町[7]。
大字とその読み方
岡山市北区建部町に属する大字とその読み方は、以下の通り。1955年1月31日までの町村ごとに記す。
旧・久米郡鶴田村
- 建部町三明寺 (たけべちょうさんみょうじ)
- 建部町角石畝 (たけべちょうついしうね)
- 建部町角石谷 (たけべちょうついしだに)
- 建部町鶴田 (たけべちょうたづた)
- 建部町和田南 (たけべちょうわだみなみ)
- 建部町品田(たけべちょうしなだ)
- 建部町建部上(たけべちょうたけべかみ)
- 建部町田地子(たけべちょうたじこ)
- 建部町富沢(たけべちょうとみさわ)
- 建部町宮地(たけべちょうみやじ)
旧・御津郡建部村
- 建部町市場(たけべちょういちば)
- 建部町桜(たけべちょうさくら)
- 建部町中田(たけべちょうなかだ)
- 建部町西原(たけべちょうにしばら)
- 建部町大田(たけべちょうおおだ)
- 建部町小倉(たけべちょうおぐら)
- 建部町土師方(たけべちょうはじかた)
- 建部町吉田(たけべちょうよしだ)
関連項目
その他
脚注
外部リンク
- 建部町観光協会
- 建部町文化センター
- たけべの森公園
- 建部ヨーグルト
- 追想:七十八市町村時代-建部町(岡山県立図書館メディア工房)